JP2020041553A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハウジングの構造を複雑にすることなく、2種類の流体を分離して密封する使用形態に用いることができる密封装置を提供する。【解決手段】軸線x周りに環状の補強環10と、補強環10に取り付けられている、弾性体から形成されているシールリップ21を有する軸線x周りに環状の弾性体部20と、弾性体部20の外周側に嵌着される軸線x周りに環状のスリットカバー40とを備え、弾性体部20は外周側に軸線x方向に沿って延びる内周側に凹むスリット28を有しており、スリットカバー40はスリット28を軸線x方向において間隔を空けて覆う。【選択図】図2

Description

本発明は、密封装置に関する。
従来から、密封装置の使用態様として、例えばエンジンにおいて作動油とエンジンオイルとを分離して夫々を密封する場合のように、2種類の流体を分離して密封する箇所に用いる場合がある。この場合には、流体の種類ごとに2つの密封装置を一対として組み合わせて用いる例が知られている。
図7は、従来の密封装置110の2種類の流体を分離して密封するための使用状態を示すための、軸線xに沿う断面における断面図である。図7に示すように、2種類の流体を分離して密封するための従来の使用態様として、一対の密封装置110が互いに背向して配置されて用いられる場合がある。
具体的には、一対の密封装置110は、後方カバー部126が間隙160を空けて互いに向かい合うようにハウジング200に取り付けられており、シャフト3とハウジング200の貫通孔220との間の隙間を密閉している。このように配置された従来の密封装置110は、使用状態においてシャフト3の回転により吸い込み作用を発揮し、特にシャフト3の高速回転時に間隙160内が負圧となる。間隙160内が負圧になると、シャフト3にシールリップ121のリップ先端部122が強く接してしまい、リップ先端部122が過大に摩耗してしまう場合がある。このため、従来、2つの密封装置110を一対として組み合わせて用いる場合には、間隙160を外部に開放する貫通孔であるドレーン210をハウジング200に形成し、ドレーン210を介して間隙160の負圧を除いていた(例えば、特許文献1参照)。
実公平6−40373号公報
上述のように、従来の密封装置110を一対として用いる従来の場合は、間隙160を設け、この間隙160内の負圧発生の防止のためにハウジング200にドレーン210を設ける必要があり、構造が複雑となっていた。このように、従来の密封装置により2種類の流体を分離して密封するためには、ハウジング200の構造が複雑になっていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハウジングの構造を複雑にすることなく、2種類の流体を分離して密封する使用形態に用いることができる密封装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る密封装置は、軸線周りに環状の補強環と、前記補強環に取り付けられている、弾性体から形成されているシールリップを有する前記軸線周りに環状の弾性体部と、前記弾性体部の外周側に嵌着される前記軸線周りに環状のスリットカバーとを備え、前記弾性体部は外周側に前記軸線方向に沿って延びる内周側に凹むスリットを有しており、前記スリットカバーは前記スリットを前記軸線方向において間隔を空けて覆うことを特徴とする。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記弾性体部は、前記補強管を外周側から覆う部分であるガスケット部を有しており、前記スリットは、前記ガスケット部に設けられていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記スリットカバーは、前記軸線方向に沿って延びる環状の外周部と、該外周部の前記軸線方向における一方の端部から内周側に延びる前面部とを有しており、前記外周部において前記スリットカバーは前記弾性体部に嵌着され、前記前面部が前記スリットを前記軸線方向において間隔を空けて覆うことを特徴とする。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記前面部は、他の部分と径方向において寸法が異なる段部を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記弾性体部において、前記スリットは、周方向の半部以下の範囲に設けられていることを特徴とする。
本発明に係る密封装置によれば、ハウジングの構造を複雑にすることなく、2種類の流体を分離して密封する使用形態に用いることができる。
本発明の実施の形態に係る密封装置の概略構成を示すための、正面図である。 図1に示す密封装置の概略構成を示すための、軸線に沿う断面における部分断面図である。 図1に示す密封装置の第1の使用状態を示すための、軸線に沿う断面における断面図である。 図1に示す密封装置の第2の使用状態を示すための、軸線に沿う断面における断面図である。 図1に示す密封装置の使用状態におけるシャフトに対するスリットの位置を示すための模式図である。 図1に示す密封装置において、弾性体部とスリットカバーとの組み付け作業の一例を示すための模式図である。 従来の密封装置の概略構成を示すための、軸線に沿う断面における断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る密封装置について図面を参照しながら説明する。
以下、説明の便宜上、軸線x方向において矢印a(図1及び図2参照)方向を外側とし、軸線x方向において矢印b(図1及び図2参照)方向を内側とする。また、軸線xに垂直な方向(以下、「径方向」ともいう。)において、軸線xから離れる方向(図1の矢印c方向)を外周側とし、軸線xに近づく方向(図1の矢印d方向)を内周側とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る密封装置1の概略構成を示すための、正面図である。また、図2は、図1に示す密封装置1の概略構成を示すための、軸線xに沿う断面における部分断面図である。図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る密封装置1の構成を説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る密封装置1は、軸線x周りに環状の補強環10と、補強環10に取り付けられている、弾性体から形成されているシールリップを有する軸線x周りに環状の弾性体部20と、弾性体部20の外周側に嵌着される軸線x周りに環状のスリットカバー40とを備えている。また、弾性体部20は外周側に軸線x方向に沿って延びる内周側に凹むスリット28を有しており、スリットカバー40はスリット28を軸線x方向において間隔を空けて覆っている。以下、密封装置1の構造を具体的に説明する。
補強環10は、軸線xを中心又は略中心とする環状の金属製の部材であり、軸線xに沿う断面(以下、単に「断面」ともいう。)の形状がL字状又は略L字状の形状を呈している。補強環10は、例えば、軸線x方向に延びる円筒状又は略円筒状の部分である円筒部11と、円筒部11の外側の端部から内周側に向かって延びる中空円盤状の部分である円盤部12とを有している。
弾性体部20は、補強環10に取り付けられており、本実施の形態においては補強環10全体又は略全体を覆うように補強環10と一体的に形成されている。弾性体部20は、シールリップ21と、リップ腰部25と、スリット28とを有している。シールリップ21は、後述するように、エンジン等のシャフトにこのシャフトが摺動可能に当接するように形成されている。リップ腰部25は、弾性体部20において、補強環10の円盤部12の内周側の端部近傍に位置する部分である。
シールリップ21は、具体的には、図2に示すように、リップ腰部25から内側に向かって延びる部分であり、軸線xを中心又は略中心とする環状の部分であり、補強環10の円筒部11に対向して形成されている。シールリップ21は、具体的には、内側の端部に、断面形状が内周側に向かって凸の楔形状の環状のリップ先端部22を有している。また、シールリップ21の外周側には、リップ先端部22に背向する位置に、ガータスプリング30が嵌着されている。ガータスプリング30は、シールリップ21の外周側のリップ先端部22に背向する位置に形成された内側に凹む環状の凹部である収容溝23に収容されてシールリップ21に取り付けられている。ガータスプリング30は、リップ先端部22を軸線xに向かう方向に押して、リップ先端部22がシャフトの変位に対して追随するようにリップ先端部22にシャフトに対する所定の大きさの緊迫力を与える。リップ先端部22は、後述するようにシャフトの外周面に当接して、密封装置1とシャフトとの間の密封を図る。
また、図2に示すように、リップ先端部22の外側の円錐面状のテーパ面22aには、リップ先端部22の先端に対して斜めに延びる内周側に突き出した突起であるネジ突起22bが複数、周方向に等角度間隔で形成されている。ネジ突起22bは、シャフトが摺動する際に、外側から内側に向かう気流を発生させ、内側からの密封対象物の漏洩の防止を図る。弾性体部20には、ネジ突起22bが設けられていなくてもよい。つまり、ネジ突起22bはポンプ作用を奏する。
また、弾性体部20は、後方カバー部26、ガスケット部27と、ライニング部29とを有している。後方カバー部26は、補強環10の円盤部12を外側から覆っている部分であり、ライニング部29は、補強環10を内側及び内周側から覆っている部分である。ガスケット部27は、弾性体部20において、補強環10の円筒部11を外周側から覆っている部分である。ガスケット部27は、弾性体部20がスリットカバー40に嵌着される部分であり、後述するように、スリットカバー40の外周部41の内周側の面(内周面41a)に接している。密封装置1においてガスケット部27は、スリットカバー40の外周部41と補強環10の円筒部11との間において径方向に圧縮されて、径方向に向かう力である嵌合力を所定の大きさで発生する。ガスケット部27は、スリットカバー40に圧入された際に、所定の大きさの嵌合力が発生するように、径方向の厚さが設定されている。
スリット28は、弾性体部20のガスケット部27の外周側の面(外周面27a)に設けられており、ガスケット部27の外周面27aから内周側に凹む部分である。スリット28は、軸線x方向に沿って延びており、例えば軸線x方向にガスケット部27の幅(軸線x方向の幅)全体に亘って延びており、ガスケット部27を内側と外側との間で貫通するように設けられている。図1に破線で示すように、スリット28は、正面視の形状が内周側に向かって例えば半円形状又は略半円形状の凹溝に形成されている。スリット28は、弾性体部20の径方向において所定の深さを有する。
スリット28の正面視の形状は、スリット28がガスケット部27の外周面27aから内周側に凹む凹溝であれば、上述の例に限定されない。また、スリット28の数は、本実施の形態において示したように密封装置1において少なくとも1つ設けられていればよく、スリット28の数は、密封装置1において複数設けられていてもよい。また、弾性体部20のガスケット部27において、スリット28は、周方向の半部以下の範囲に設けられている。例えば、スリット28は、後述する密封装置1の使用状態において、ガスケット部27の重力方向における上半分側の範囲に設けられている。例えば、シャフト3の回転によって巻き上げられる密封対象物がスリット28に入り込まないように、スリット28は、ガスケット部27の重力方向における上半分側の範囲においてシャフト3の回転方向の下流側に設けられている。
なお、弾性体部20は弾性材から一体に形成されており、シールリップ21、リップ腰部25、後方カバー部26、ガスケット部27、及びライニング部29は、弾性材から一体に形成された弾性体部20の各部分である。
補強環10の金属材としては、例えば、ステンレス鋼やSPCC(冷間圧延鋼)がある。また、弾性体部20の弾性体としては、例えば、各種ゴム材がある。各種ゴム材としては、例えば、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)等の合成ゴムである。補強環10は、例えばプレス加工や鍛造によって製造され、弾性体部20は成形型を用いて架橋(加硫)成型によって成形される。この架橋成型の際に、補強環10は成形型の中に配置されており、弾性体部20が架橋接着により補強環10に接着され、弾性体部20が補強環10と一体的に成形される。
密封装置1は、上述のように、弾性体部20のガスケット部27に嵌着される軸線x周りに環状のスリットカバー40をさらに備えている。スリットカバー40は、密封装置1の形状に対応して形成されている。スリットカバー40は、弾性体部20に嵌着されて、スリット28を軸線x方向において間隔を空けて覆うように形成されている。スリットカバー40は、例えば、軸線xを中心又は略中心とする環状の部材であり、外周部41と、前面部42とを備えている。
スリットカバー40において、外周部41は、軸線x方向に延びる円筒状又は略円筒状の部分であり、弾性体部20のガスケット部27の外周面27aに密着するように形成されている。また、外周部41は、ガスケット部27の軸線x方向の幅よりも大きな軸線x方向の幅を有している。外周部41は、使用状態において、回転軸が挿通されるハウジングなどの密封装置1の被取付部材の貫通孔に密封装置1を嵌合させるための部分である。このため、外周部41は、密封装置1が被取付部材の貫通孔に圧入された際に、この貫通孔の内周面に密着し、密封装置1と貫通孔との間を密封するように形成されている。
前面部42は、外周部41の内側の端部から内周側に向かって延びる中空円盤状の部分であり、軸線x方向において弾性体部20のガスケット部27の内側の端部(内側端27b)に間隔を空けて対向し、軸線x方向において内側からスリット28を覆うように形成されている。前面部42は、例えば軸線x方向に直交する方向に延びている。前面部42は、少なくともスリット28を軸線x方向において内側から覆う位置まで外周部41の内側の端部から内周側に延びており、前面部42の内周側の縁部である内周縁部43は、径方向においてスリット28よりも内周側の位置に位置している。例えば、前面部42の内周縁部43は、図2に示すように、径方向において、シールリップ21の近傍まで延びている。また、内周縁部43は、回転軸を挿通するために、軸線x周りに環状に形成されており、具体的には、内周縁部43は、シールリップ21及びリップ先端部22の形状に対応して形成されている。前面部42は、シールリップ21やガータスプリング30と干渉しないようになっている。
また、前面部42は、段部44を有している。段部44は、前面部42の内周縁部43に設けられている部分であり、前面部42の内周縁部43よりも径方向に延びている部分である。つまり、段部44における前面部42の径方向の寸法(軸線xを中心とした径方向の寸法)は、前面部42の他の部分の径方向の寸法とは異なる。また、段部44は、前面部42において、スリット28が設けられる位置に対応して配置されている。なお、段部44は、前面部42において内周縁部43よりも外周側に凹んだ部分を形成する部分であってもよい。
密封装置1において、図2に示すように、スリットカバー40の外周部41は、弾性体部20のガスケット部27に嵌着されている。また、外周部41は、前面部42がガスケット部27の内側端27bよりも内側に、ガスケット部27の内側端27bから軸線x方向において離間した位置に位置するように、ガスケット部27に取り付けられている。これにより、前面部42は、軸線x方向においてガスケット部27の内側端27bに間隔を空けて対向して、軸線x方向において内側からスリット28を覆っている。このように、密封装置1においては、スリット28による内側と外側との間の貫通が維持された状態で、スリット28が軸線x方向において内側から覆われている。なお、スリットカバー40の外周部41の軸線x方向の幅は、ガスケット部27の軸線x方向の幅よりも大きいとしたが、外周部41の軸線x方向の幅はこれに限られない。前面部42がガスケット部27の内側端27bよりも内側に、ガスケット部27の内側端27bから軸線x方向において離間した位置に位置するように、外周部41がガスケット部27に取り付けられれば、外周部41の軸線x方向の幅はいずれの大きさであってもよい。
また、スリットカバー40の前面部42の段部44がスリット28の位置に対応した位置となるように、密封装置1においてスリットカバー40は取り付けられている。例えば、段部44が前面部42のスリット28を覆う部分の内周側に位置するように、密封装置1においてスリットカバー40は取り付けられている。これにより、後述する使用状態において、密封装置1の取付対象である被取り付け部材における、スリット28の位置決めを容易にすることができる。このため、被取り付け部材においてスリット28を好ましい位置に容易に位置決めすることができる。
次いで、上述の構成を有する密封装置1の作用について使用状態の例を示して説明する。密封装置1は、2種類の流体(密封対象物)を分離して密封するために、従来の他の密封装置と共に用いられる。例えば、密封装置1は、エンジンにおいて作動油と潤滑油とを分離してシャフト(回転軸)とシャフトが挿通される貫通孔との間の隙間を密封するために用いられる。
図3は、密封装置1の第1の使用状態を示すための、軸線xに沿う断面における断面図である。また、図4は、密封装置1の第2の使用状態を示すための、軸線xに沿う断面における断面図である。図3及び図4に示すように、第1の使用状態の例、及び、第2の使用状態の例では、密封装置1の軸線x方向の外側と内側とで異なる流体が密封されている。図3及び図4に示すように、第1の使用状態の例と第2の使用状態の例とでは、密封装置1と組み合わせる他の密封装置5,8が異なるのみである。他の密封装置である密封装置5及び密封装置8は、公知の密封装置であり、詳細な説明は省略する。他の密封装置としては、あらゆる密封装置を使用することができる。
密封装置1及び他の密封装置5,8は、運動するシャフト3とこのシャフト3が挿通された貫通孔220を有するハウジング200との間の空間に、2種類の流体を分離しつつ密封するために用いられる。なお、シャフト3の運動は、軸線周りの回転運動や軸線に沿う往復運動等である。第1の使用状態の例では、密封装置1の外側の流体側に他の密封装置として密封装置5が配置されている。具体的には、第1の使用状態の例では、貫通孔220の内部において、密封装置1の後方カバー部26と密封装置5の後方カバー部56とが、間隙6を有して背向するように配置されている。第2の使用状態の例では、密封装置1の外側に他の密封装置として密封装置8が配置されている。具体的には、第2の使用状態の例では、貫通孔220の内部において、密封装置1の後方カバー部26と密封装置8の後方カバー部86とが、間隙6を有して背向するように配置されている。
図3及び図4に示すように、密封装置1は、貫通孔220に圧入されて取り付けられている。密封装置1において、弾性体部20のガスケット部27は、スリットカバー40の外周部41の内周面41aと補強環10との間で圧縮されて、外周部41の内周面41aに液密に接触している。また、使用状態における密封装置1において、スリットカバー40の外周部41は、ハウジング200の貫通孔220の内周面220aに液密に接触している。また、シールリップ21のリップ先端部22が、シャフト3が摺動可能にシャフト3に液密に接触している。密封装置1は、ガスケット部27にスリット28が設けられている。これにより、密封装置1によって、シャフト3と貫通孔220の内周面220aとの間の環状の隙間の密封が図られている。
但し、スリット28は、密封装置1のガスケット部27とスリットカバー40の外周部41との接触面に軸線x方向において密封装置1の内側と外側とを貫通する貫通路を形成している。
以上のように構成されていることにより、密封装置1は、スリット28が形成する貫通路を除いてハウジング200の貫通孔220とシャフト3との間を密閉している。つまり、スリット28は、貫通孔220における密封装置1と密封装置5又は密封装置8との間の間隙6と、密封装置1が密封する密封対象物が存在する空間(密封対象物空間9)との間を連通させており、間隙6と密封対象物空間9との間に空気が流通可能な経路を形成している。このため、密封装置1の使用状態において、シャフト3の回転によるシールリップ21の吸い込み作用及び他の密封装置5,8の吸い込み作用により、間隙6内の空気が各シールリップの接触部を介して各密封装置の密封対象物空間内へ吸い出されたとしても、スリット28の形成する空気の通路を介して、密封対象物空間9から間隙6に密封対象物空間9内の空気が移動する。このため、従来のようにハウジング200に間隙6に連通するドレーンを設けることなく、密封装置1,5,8の吸い込み作用によって間隙6内に負圧が発生することを防止することができる。これにより、シャフト3にシールリップ21のリップ先端部22が強く接してしまい、リップ先端部22が過大に摩耗してしまうことを防止することができる。
また、密封装置1においてスリットカバー40は、軸線x方向において内側からスリット28を覆っている。つまり、スリットカバー40は、スリット28の密封対象物空間9に連通する内側端部28aを密封対象物空間9側から覆っており、内側端部28aからスリット28内に密封対象物が進入することを防止することができる。このため、スリット28によって上述の負圧発生の防止をしつつ、スリット28からの密封対象物の漏洩を防止することができる。
密封装置1は、周方向においてスリット28が設けられている位置に対応して、前面部42における他の部分よりも径方向において長く延びている段部44が設けられている。このため、密封装置1によれば、使用状態において、密封対象物がスリット28を介して漏洩することを防止するためのスリットカバー40の好適な位置に容易にスリットカバー40を取り付けることができる。
次いで、密封装置1の使用状態におけるシャフト3に対するスリット28の位置について説明する。
図5は、密封装置1の使用状態におけるシャフト3に対するスリット28の位置を示すための模式図である。図5に示すように、シャフト3が軸線xを中心にR方向に回転する場合、密封対象物である潤滑油Oの油面OLは、シャフト3の重力方向における下端部を中心に下半部分の少なくとも一部が浸かるような位置にある。このような場合に、シャフト3により巻き上げられる潤滑油Oがスリット28に進入することを防ぐためには、密封装置1の使用状態において、スリット28は、シャフト3の重力方向における上半部に配置されるのが望ましい。また、スリットカバー40の段部44も、スリット28の位置に対応させて、使用状態において、シャフト3の重力方向における上半部に配置されているのが望ましい。
また、スリット28は、図5に示すように、使用状態において、シャフト3の重力方向における上半部であって、シャフト3の回転方向Rにおける下流側の位置に配置されているのがより望ましい。スリット28の位置をシャフト3の回転方向Rにおいて油面OLから遠ざけることができ、シャフト3の回転によって巻き上げられる密封対象物の飛沫がスリット28内に進入し難くできるからである。
このように、本発明の実施の形態に係る密封装置1によれば、ハウジング200の構造を複雑にすることなく、2種類の流体を分離して密封する使用形態に用いることができる。
次いで、以上説明した密封装置1の組み立て作業の例を説明する。
図6は、密封装置1において、弾性体部20とスリットカバー40との組み付け作業の一例を示すための模式図である。図6において、密封装置1における弾性体部20とスリットカバー40との組み付け作業を示すために、密封装置1の断面を模式的に示している。図6に示すように、密封装置1を組み立てる場合には、例えば、補強環10と一体に構成された弾性体部20を保持する第1治具91と、スリットカバー40を保持する第2治具92とを備える治具90を用いることができる。
第1治具91は、弾性体部20の外周面に設けられているガスケット部27及びスリット28と係合する形状を有することで、弾性体部20を保持することができる。第1治具91は、径方向においてスリット28の凹形状に対応してスリット28と係合する凸部である第1係合部93を有している。
第2治具92は、スリットカバー40の外周部41及び軸線x方向に直交する方向に延びる前面部42と係合する形状を有することで、スリットカバー40を保持することができる。第2治具92は、径方向において段部44の形状に対応して段部44と係合する第2係合部94を有している。
第1治具91は、第2治具92との嵌合箇所に第1嵌合部95を備える。また、第2治具92は、第1治具91との嵌合箇所に第2嵌合部96を備える。第1嵌合部95及び第2嵌合部96を有することにより、第1治具91と第2治具92とは、互いに嵌合することができる。
密封装置1を組み立てる際には、例えば以下の工程で作業が行われる。まず、弾性体部20が保持されている第1治具91と、スリットカバー40が保持されている第2治具92とを嵌合させる。
第1治具91と第2治具92とを嵌合させた後、第1治具91の上側から弾性体部20の後方カバー部26をプレス部材97により圧力Pを加えて押圧する。このようにすることで、弾性体部20は、下側のスリットカバー40側に移動して、スリットカバー40の外周部41にガスケット部27が圧入される。
以上のような工程で組み立てられることで、密封装置1は、弾性体部20のスリット28とスリットカバー40の段部44の径方向における位置決めを容易に行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記本発明の実施の形態に係る密封装置に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
なお、以上の説明において、密封装置1は、弾性体部20の外周側にあるガスケット部27と軸線x方向に直交する面である後方カバー部26とを覆っている軸線周りに環状のスリットカバー40を備えるものについて説明した。ここで、本発明に係る密封装置は、スリットカバーが環状のものには限定されない。つまり、本発明において、密封装置は、例えば板状の部材でガスケット部に軸線x方向を長手方向として設けられているスリットを覆うことができれば、内側端部からスリット内に密封対象物が進入することを防止することができる。また、本発明に係る密封装置は、ガスケット部に軸線x方向を長手方向として設けられているスリットを備えるものであれば、使用状態において背向して設けられた一対の密封装置の間に形成される間隙の内側と外側とを流通可能になる。つまり、本発明に係る密封装置は、スリットの外周側を覆うスリットカバーを備えないものであってもよい。
1…密封装置、2…ハウジング、3…シャフト、5…密封装置、6…間隙、8…密封装置、9…密封対象物空間、10…補強環、11…円筒部、12…円盤部、20…弾性体部、21…シールリップ、22…リップ先端部、22a…テーパ面、22b…ネジ突起、23…収容溝、25…リップ腰部、26…後方カバー部、27…ガスケット部、27a…外周面、27b…内側端、28…スリット、28a…内側端部、29…ライニング部、30…ガータスプリング、40…スリットカバー、41…外周部、41a…内周面、42…前面部、43…内周縁部、44…段部、56…後方カバー部、86…後方カバー部、90…治具、91…第1治具、92…第2治具、93…第1係合部、94…第2係合部、95…第1嵌合部、96…第2嵌合部、97…プレス部材、110…密封装置、121…シールリップ、122…リップ先端部、126…後方カバー部、160…間隙、200…ハウジング、210…ドレーン、220…貫通孔、220a…内周面

Claims (5)

  1. 軸線周りに環状の補強環と、
    前記補強環に取り付けられている、弾性体から形成されているシールリップを有する前記軸線周りに環状の弾性体部と、
    前記弾性体部の外周側に嵌着される前記軸線周りに環状のスリットカバーとを備え、
    前記弾性体部は外周側に前記軸線方向に沿って延びる内周側に凹むスリットを有しており、
    前記スリットカバーは前記スリットを前記軸線方向において間隔を空けて覆うことを特徴とする密封装置。
  2. 前記弾性体部は、前記補強環を外周側から覆う部分であるガスケット部を有しており、
    前記スリットは、前記ガスケット部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の密封装置。
  3. 前記スリットカバーは、前記軸線方向に沿って延びる環状の外周部と、該外周部の前記軸線方向における一方の端部から内周側に延びる前面部とを有しており、
    前記外周部において前記スリットカバーは前記弾性体部に嵌着され、前記前面部が前記スリットを前記軸線方向において間隔を空けて覆うことを特徴とする請求項1又は2記載の密封装置。
  4. 前記前面部は、他の部分と径方向において寸法が異なる段部を有することを特徴とする請求項3記載の密封装置。
  5. 前記弾性体部において、前記スリットは、周方向の半部以下の範囲に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の密封装置。
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