JP2020040319A - 酸素吸収性積層体およびそれを用いた包装材料と包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れたラミネート強度を有し、内容物充填後、紫外線の照射により即日に優れた酸素ガス吸収性を発現する包装用の積層体の提供。【解決手段】少なくとも、基材層2と、酸素吸収性接着剤層3と、シーラント層4とを有し、基材層2とシーラント層4は、それぞれ、最表面に積層されており、酸素吸収性接着剤層3は、少なくとも、接着剤と、水酸基末端共役ジエン系樹脂からなる酸素吸収性樹脂と、酸化促進触媒とを含有する樹脂組成物からなる酸素吸収性接着剤から形成された層であり、シーラント層4中の、酸化防止剤の含有量は50ppm以下であり、紫外線を照射されることによって酸素吸収性能を発現する包装用の積層体1。【選択図】図1

Description

本発明は、紫外線を照射されることによって優れた酸素ガス吸収性を発現する、積層体および該積層体を用いて作製した包装材料と包装袋に関する発明である。
包装袋に内容物を充填する場合は、内容物の酸化による品質劣化や、カビの発生を抑えることが重要であり、包装袋内に酸素が存在すると、内容物によっては、一日以内にカビ等が発生する場合もあり、内容物充填後の即日から酸素吸収性能を発揮することが求められている。
包装袋内の内容物のカビ発生や酸化による品質劣化を防止するためには、包装袋内空気の酸素ガス濃度を低減することが効果的であり、従来は、包装袋を高い酸素バリア性を有する包装材料を用いて作製して、外部からの酸素ガスの浸入を防止したり、包装袋内を窒素ガス等によってパージしたり、各種脱酸素剤を内容物と共に包装袋内に留置したりする手法が採られてきた。
しかしながら、高い酸素バリア性を有する包装袋を用いても継続的な酸素濃度低減効果が得難く、脱酸素剤が内容物と誤用されてしまう虞があり、満足のいく状況ではない。
さらに、特許文献1と特許文献2では、酸素吸収性能を有する包装材料用の接着剤が提案されているが、該接着剤を積層体に用いた場合には、製造直後から酸素吸収が発現するため、積層体を用いた包装袋に内容物を充填する前に酸素吸収性能が劣化してしまう問題がある。
また、特許文献3では、ジエン系樹脂に遷移金属やラジカル捕捉剤を含有させることにより高い酸素吸収性を持った樹脂が提案されているが、射出成型を目的とした樹脂であり、本発明における包装材料とは用途が異なる。
特許文献4では、ジエン系樹脂を用いた接着剤も提案されているが、該接着剤は酸素吸収性能を有さず、層間接着性にも問題が残っている。
特開2017−105910号公報 特許第5671816号公報 特開2006−335809公報 特許第5097373号公報
本発明は、上記を鑑みて鋭意検討されたものであり、優れたラミネート強度と紫外線を照射されることによって、内容物充填後の即日に発現する優れた酸素ガス吸収性を発現する積層体および該積層体からなる包装材料を用いて、内容物が酸素ガスによって劣化することを防ぐことができる包装袋を得ることを課題とする。
本発明は、シーラント層中に酸化防止剤が50ppmよりも多く含有されている場合に
は酸素吸収性能の発現が遅れることを見出したものであり、本発明の包装用の積層体は、少なくとも、特定の、基材層と、酸素吸収性接着剤層と、シーラント層とを有する包装用の積層体である。
そして、本発明は、以下の点を特徴とする。
1.少なくとも、基材層と、酸素吸収性接着剤層と、シーラント層とを有する、包装用の積層体であって、
該基材層と該シーラント層は、それぞれ、該積層体の最表面に積層されており、
該酸素吸収性接着剤層は、少なくとも、接着剤と、酸素吸収性樹脂と、酸化促進触媒とを含有する樹脂組成物からなる酸素吸収性接着剤から形成された層であり、
該酸素吸収性樹脂は、水酸基末端共役ジエン系樹脂からなり、
該酸化促進触媒は、カルボン酸遷移金属塩からなり、
該シーラント層中の、酸化防止剤の含有量は50ppm以下であり、
該積層体は、紫外線を照射されることによって酸素吸収性能を発現することを特徴とする、包装用の積層体。
2.前記接着剤は、ポリオール系接着剤であることを特徴とする、上記1に記載の、積層体。
3.前記水酸基末端共役ジエン系樹脂が、1,3−ブタジエンの1,4付加体由来の構造、および/またはイソプレンの1,4−付加体由来の構造を含む、(共)重合体、または混合物であることを特徴とする、上記1または2に記載の積層体。
4.前記水酸基末端共役ジエン系樹脂が、ポリエステルで変性されていることを特徴とする、上記1〜3の何れかに記載の積層体。
5.前記水酸基末端共役ジエン系樹脂が、イソシアネート系化合物で変性されていることを特徴とする、上記1〜4の何れかに記載の積層体。
6.前記樹脂組成物が、さらに、硬化剤を含有することを特徴とする、上記1〜5の何れかに記載の積層体。
7.前記硬化剤が、ポリイソシアネート系硬化剤であることを特徴とする、上記6に記載の積層体。
8.前記カルボン酸遷移金属塩の含有量は、該カルボン酸遷移金属塩を構成する遷移金属の質量が、前記酸素吸収性接着剤の固形分中に、20〜2000ppmであることを特徴とする、上記1〜7の何れかに記載の積層体。
9.さらに、前記基材層と前記シーラント層との間に、補強層を含むことを特徴とする、上記1〜8の何れかに記載の積層体。
10.さらに、金属元素含有バリア層を含む積層体であって、
該金属元素含有バリア層と前記シーラント層との間に、前記酸素吸収性接着剤層が積層されていることを特徴とする、上記1〜9の何れかに記載の積層体。
11.前記基材層または前記補強層が、前記金属元素含有バリア層を含むことを特徴とする、上記1〜10の何れかに記載の積層体。
12.前記金属元素含有バリア層が、金属箔、金属蒸着膜、金属酸化物蒸着膜からなる群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする、上記10または11に記載の積層体。
13.上記1〜12の何れかに記載の積層体から作製された、包装材料。
14.上記13に記載の包装材料から作製された、包装袋。
本発明の包装用の積層体は、優れたラミネート強度と、紫外線照射をトリガーとする内容物を充填した即日の酸素ガス吸収性の発現性、さらには酸素ガスバリア性を示し、該積層体からなる包装材料を用いて作製した包装袋は、包装袋内の酸素濃度低減性に優れることから包装袋内の内容物のカビ発生や酸化による品質劣化を防止できる。
さらには、各種脱酸素剤を内容物と共に包装袋内に留置する必要が無いことから、包装工程の簡略化と、包装袋充填物のコストの削減と軽量化と、脱酸素剤の誤用防止と、脱酸素剤からなるゴミの低減を図ることができる。
本発明の積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。 本発明の積層体の層構成について、別態様の一例を示す概略的断面図である。 本発明の積層体の層構成について、別態様の一例を示す概略的断面図である。 本発明の積層体の層構成について、別態様の一例を示す概略的断面図である。
本発明の包装用の積層体、包装材料、包装袋について、以下に詳しく説明する。具体例を示しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<積層体>
本発明の包装用の積層体は、少なくとも、基材層と、酸素吸収性接着剤層と、シーラント層とが、この順に積層された層構成を有し、基材層とシーラント層は、それぞれ、積層体の最表面に積層されている。
各層の間には、さらに、必要に応じて、積層体の各種特性を補強するための補強層や、ガスバリア性を向上させるための金属元素含有バリア層や、汎用の接着剤層を含むこともできる。
但し、金属元素含有バリア層を含む場合には、少なくとも、金属元素含有バリア層とシーラント層との間に酸素吸収性接着剤層が積層されていることが必要である。
本発明の包装用の積層体を用いて包装袋を作製した際は、シーラント層が包装袋内において内容物収納空間と接する層になる。この状況において、酸素吸収性接着剤層が内容物収納空間内の酸素ガスを効率よく吸収する為には、金属元素含有バリア層よりも内容物収納空間に近い位置に、酸素吸収性接着剤層が積層されている必要がある。酸素吸収性接着剤層は金属元素含有バリア層と隣接している必要は無い。
少なくとも上記の近い位置に酸素吸収性接着剤層が1層有りさえすれば、他の金属元素含有バリア層よりも内容物収納空間から遠い位置に酸素吸収性接着剤層がもう1層積層されていてもよい。
さらに、本発明の包装用の積層体においては、シーラント層中の酸化防止剤の含有量は50ppm以下であることが必要である。
シーラント層中の酸化防止剤の含有量が50ppmよりも多いと、酸素吸収性接着剤層の酸素吸収性能の発現が阻害されて遅くなり、紫外線を照射しても即日発現が困難になることがある。
該含有量の下限値は、ゼロppmが理想的であるが、実用上の管理面を考慮すると、1ppm程度で充分な効果を発揮することができる。
酸化防止剤の具体例としては、フェノール類、ラクトン類、チオエーテル類、没食子酸系化合物、アスコルビン酸、エリソルビン酸、カテキン、ジブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、クエン酸、ブチルヒドロキシアニソール、亜リン酸エステル系化合物、ヒンダードアミン類、芳香族アミン類などが挙げられる。
本発明の包装用の積層体は、紫外線を照射されることによって、積層体中の酸素吸収性接着剤層が酸素吸収性能を即日に発現し、積層体として酸素吸収性能を発現する。このトリガー機能によって、積層体から包装袋充填物が作製されるまでの間に酸素吸収性能が消費されて劣化することを抑え、且つ、酸素吸収性能を即日に発現することができる。
紫外線照射は、一般的な殺菌用の紫外線ランプによる、好ましくは200〜1000mJ/cm2、より好ましくは300〜700J/cm2の紫外線照射で充分である。
しかしながら、酸素吸収性能は、通常の室内雰囲気の熱、太陽光、室内灯光等によっても多少は発現してしまう可能性があることから、積層体の積層やエージング処理等を行う際は、なるべく、低温下、紫外線カット蛍光灯下、不活性ガス雰囲気下等で行うことが好ましい。
[基材層]
本発明において、基材層は積層体の支持層として機能したり、包装袋の最表面層として、防汚性や耐切創性等の耐外部環境性を付与したりすることができる。
基材層には、一般的に基材層として用いられている樹脂フィルムまたはシートを用いることができる。
具体的な樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)等のポリアミド系樹脂;セロファン;ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリウレタン系樹脂;アセタール系樹脂;EVOH等が挙げられる。
また、一軸または二軸延伸された樹脂フィルムまたは樹脂シートであることが好ましい。
基材層は、1層であっても、2層以上から構成されていてもよい。2層以上の場合には、同組成の層であっても、異なる組成の層であってもよい。
包装体を作製した際の内容物の種類や内容物充填後の加熱処理の有無等の使用条件に応じて、適するものを自由に選択して使用することが出来るが、上記の中でも、ポリエステル系樹脂やポリアミド系樹脂が好ましい。
特に、一軸または二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムまたはシートや、二軸延伸ポリプロピレンフィルムまたはシート等が好適である。
基材層に用いる樹脂フィルム又は樹脂シートは、必要に応じて、加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料等のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、他の性能に悪影響を与えない範囲で目的に応じて、任意に添加することができる。
また、基材層または基材層を構成するフィルムやシートの表面には、密着性を向上させるために、積層前に、予め、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等
を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理などの物理的な処理や、化学薬品を用いた酸化処理などの化学的な処理を施しておいてもよい。
[酸素吸収性接着剤層]
本発明の積層体において、該酸素吸収性接着剤層は、酸素吸収性接着剤から形成された層であり、接着剤としての機能と酸素ガスを吸収する機能とを担う層である。
酸素吸収性接着剤層の厚みは、ドライラミネーション用接着剤の場合は、乾燥後の塗布量が、1g/m2以上、6g/m2以下、または、1μm以上、6μm以下が好ましく、3g/m2以上、5g/m2以下、または、3μm以上、5μm以下がより好ましい。
酸素吸収性接着剤層が上記範囲よりも薄いと、十分な酸素吸収性能が得られない虞が有り、上記範囲よりも厚いと、生産コストが上昇して好ましくない。
酸素吸収性接着剤層は、ドライラミネート用の酸素吸収性接着剤が用いられた場合には、酸素吸収性接着剤を塗布および乾燥して積層されて形成される。
[酸素吸収性接着剤]
酸素吸収性接着剤は、少なくとも、接着剤と、酸素吸収性樹脂と、酸化促進触媒とを含有する樹脂組成物からなるものであり、必要に応じて、硬化剤やポリエステルを含有することもできる。酸素吸収性接着剤は、様々なタイプを用いることが可能であり、ドライラミネート用接着剤やノンソルベント型接着剤であってもよい。
さらに、酸素吸収性接着剤は、必要とする性能が損なわれない範囲内で、接着付与剤、粘着付与剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、消泡剤、顔料等を含有することができる。
(接着剤)
酸素吸収性接着剤に含有される接着剤としては、各種の接着剤を用いることが可能であり、例えば、ポリオール系、ポリエステル系、エポキシ系、アクリル系等を用いることができる。これらの中でも、ポリオール系が好ましい。
(酸素吸収性樹脂)
本発明における酸素吸収性樹脂は、水酸基末端共役ジエン系樹脂からなる樹脂である。
水酸基末端共役ジエン系樹脂とは、水酸基末端共役ジエン樹脂、および/または水酸基末端共役ジエン樹脂の変性樹脂であり、1種の樹脂であっても、2種以上の樹脂の混合物であってもよい。
水酸基末端共役ジエン樹脂を変性する為の変性剤には、各種の化合物を用いることができるが、中でも、ポリエステル、またはイソシアネート系化合物を用いることが好ましい。
上記の変性は、不活性ガス雰囲気下で、各種鎖伸長剤を用いた、ウレタン化、エステル化、アミド化、アロファネート化等を通した化学反応によって結合させて得ることが好ましく、中でも、ウレタン化を通した方法で得ることがより好ましい。
水酸基末端共役ジエン樹脂とポリエステルとの変性比については、水酸基末端共役ジエン系樹脂/ポリエステルの質量比が、20〜80/100であることが好ましい。
該質量比が上記範囲よりも小さいと充分な酸素吸収性能を発揮することが困難になり易く、上記範囲よりも大きいと接着性が不十分になり易い。
(水酸基末端共役ジエン樹脂)
本発明における水酸基末端共役ジエン樹脂は、共役炭素−炭素二重結合を有するモノマーの付加(共)重合反応によって得られたポリマーである。
共役炭素−炭素二重結合を有するモノマーの具体例としては、例えば、イソプレン、1,3−ブタジエン等が挙げられる。
これらのモノマーは、様々な付加(共)重合形態を採り、例えば、1,3−ブタジエンは、1,2付加または1,4付加を採ることができ、生成したポリマーの主鎖と側鎖の構造や炭素−炭素二重結合の位置が異なってくる。
生成した水酸基末端共役ジエン系樹脂は、様々な付加(共)重合形態を分子内に有していたり、異なる付加(共)重合形態の分子の混合物であったりもする。
酸素分子との反応速度の観点からは、立体異性体としては、シス位、トランス位のどちらでも充分であるが、シス位が多いことが好ましい。また、該炭素−炭素二重結合は主鎖上に多く存在することが好ましい。
本発明においては、特に、前記水酸基末端共役ジエン樹脂は、1,3−ブタジエンの1,4付加体付加体由来の構造および/またはイソプレンの1,4付加体由来の構造を含む、(共)重合体または混合物であることが好ましい。
(ポリエステル)
本発明に用いられるポリエステル樹脂には、炭素−炭素二重結合の有無は無関係に、通常のラミネート接着剤樹脂組成物に用いられる一般的なポリエステルを用いることができる。
ポリエステルには、接着剤として求められる、ガラス転移温度、柔軟性、接着性等を考慮して、水酸基末端共役ジエン系樹脂との相溶性や、目的とする使用条件や物性に応じた最適なポリエステルを選択することができる。
(鎖伸長剤)
水酸基末端共役ジエン系樹脂とポリエステルとを化学結合させて酸素吸収性樹脂を得る際には、各種鎖伸長剤を用いることが好ましい。
水酸基末端共役ジエン系樹脂とポリエステルとをウレタン化させる場合には、鎖伸長剤として、公知の種々のイソシアネート化合物を用いることができる。
具体的には、例えば、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートやそれらのビューレット体、トリメチロールプロパンアダクト体、ヌレート体などを用いることができる。
これらの中でも、2官能性であるジイソシアネートにて鎖伸長することが、塗工適性、接着力の面から好ましい。
水酸基末端共役ジエン系樹脂とポリエステルとをアロファネート化させる場合には、鎖伸長剤として、上記の公知の種々のイソシアネート化合物のアロファネート体を用いるこ
とができる。
水酸基末端共役ジエン系樹脂とポリエステルとをエステル化させる場合には、鎖伸長剤として、マレイン酸やフマル酸などのカルボン酸などを用いることができる。
水酸基末端共役ジエン系樹脂とポリエステルとをアミド化させる場合には、鎖伸長剤として、マレイン酸やフマル酸などのカルボン酸などと共にアミン成分を加えて用いることができる。
(酸化促進触媒)
本発明において、酸化促進触媒は酸素吸収性樹脂による酸素吸収作用を促進する成分であり、遷移金属のカルボン酸塩からなるものである。
遷移金属の具体例としては、コバルト、マンガン、鉄、ニッケル、銅などが挙げられ、カルボン酸の具体例としては、ステアリン酸、ナフテン酸、オクチル酸などが挙げられる。
遷移金属のカルボン酸塩としては、これらの遷移金属とカルボン酸との組み合わせの塩が挙げられ、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。それらの中でも、オクチル酸コバルトが酸素吸収性促進作用が大きく、好ましい。
酸素吸収性接着剤中の遷移金属のカルボン酸塩の含有量は、上記の塩を構成する遷移金属成分の質量が、酸素吸収性接着剤固形分に対して10ppm以上、6000ppm以下が好ましく、100ppm以上、1000ppm以下がより好ましい。上記範囲よりも少ないと、酸素吸収性能が不十分になる虞があり、上記範囲よりも多いと、包装袋に内容物を充填する前に酸素吸収性能が多量に消費されてしまう虞がある。
(硬化剤)
硬化剤は、酸素吸収性樹脂や接着剤の硬化剤として機能する化合物であれば、特に制限が無く、公知の種々の化合物を用いることができる。
例えば、酸素吸収性樹脂や接着剤が水酸基を有する場合には、硬化剤に、ポリイソシアネート系硬化剤を用いることが好ましい。
本発明におけるポリイソシアネート系硬化剤は、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有すものであればよく、芳香族系ポリイソシアネート、脂肪族系ポリイソシアネート系の何れも用いることが出来る。
具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、さらにはこれらの、トリメチロールプロパンアダクトや、ビューレット体、アロファネート体、イソシアヌレート体(三量体)が挙げられる。
ポリイソシアネート系硬化剤としては、これらの1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレット体が好ましい。
酸素吸収性接着剤中の硬化剤の含有量は、全酸素吸収性接着剤中の、硬化に関与する官能基について、硬化剤の官能基/(酸素吸収性樹脂+接着剤)の官能基のモル比が、0.8以上、3.0以下になるように含有することが好ましい。
例えば、酸素吸収性樹脂や接着剤が水酸基を有し、硬化剤がポリイソシアネート系硬化剤である場合には、酸素吸収性接着剤中のポリイソシアネート系硬化剤の含有量は、全酸素吸収性接着剤中のNCO基/OH基のモル比が、1.0以上、3.0以下になるように含有することが好ましい。
該モル比が上記範囲よりも小さいと十分な接着性が得られない虞があり、上記範囲よりも大きいと、ポットライフの短縮などの不具合が生じる虞がある。
(希釈剤)
酸素吸収性接着剤をドライラミネート用接着剤として用いる場合に添加される希釈剤は、酸素吸収性接着剤を構成する成分と反応しない溶媒がよく、例えば、エステル系またはケトン系溶媒が好ましく、具体的には、酢酸エチルが好ましい。例えば、ポリイソシアネート系硬化剤が含有されている場合には、水やアルコールはイソシアネート基と反応してしまう為に用いることはできない。
[シーラント層]
本発明の積層体において、シーラント層は、ヒートシール性樹脂を含有することによってヒートシール性を有する最外層であり、該積層体からなる包装材料を用いて包装袋を作製した場合には、内容物収納空間に接する層になる。
本発明は、シーラント層中に酸化防止剤が50ppmよりも多く含有されている場合には酸素吸収性能の発現が遅れることを見出したものである。
シーラント層は、1層であっても、2層以上から構成されていてもよい。2層以上の場合には、同組成の層であっても、異なる組成の層であってもよい。
但し、耐内容物性エージングレス積層体の最表面を構成する層は、ヒートシール性に優れた樹脂を含むことが好ましい。
シーラント層は、(共)押出ラミネーションによって積層された層であっても、フィルムの貼り付けによって積層された層であっても、フィルムを(共)押出ラミネーション層を介して貼り付けたサンドラミネーションによって積層された層であってもよい。
具体的なヒートシール性樹脂としては、熱可塑性樹脂を用いることができ、例えば、ポリエチレン(PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセンポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸その他等の不飽和カルボン酸で変性したポリオレフィン系樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、環状オレフィンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリロニトリル(PAN)などが挙げられる。
これらの中でも。シーラント層は、ヒートシール性樹脂として、ポリエチレン系樹脂を含有していることが好ましく、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)または低密度ポリエチレン(LDPE)を含有していることが、より好ましい。
シーラント層には、必要に応じて、加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料等のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、他の性能に悪影響を与えない範囲で目的に応じて、任意に添加することができる。
また、シーラント層またはシーラント層を構成するフィルムやシートの表面には、密着性を向上させるために、積層前に、予め、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理などの物理的な処理や、化学薬品を用いた酸化処理などの化学的な処理を施しておいてもよい。
[補強層]
本発明において、補強層は、必要に応じてさらに、基材層とシーラント層との間に積層される層である。
補強層は、シーラント層の支持層として機能する層であり、積層体の引張り強度、屈曲強度、衝撃強度、突き刺し強度、破断強度、靭性、剛性等の補強を担うことができる。
補強層は、1層であっても、2層以上から構成されていてもよい。2層以上の場合には、同組成の層であっても、異なる組成の層であってもよい。
補強層は、樹脂フィルムから形成されることが好ましい。但し、該樹脂フィルムは、(共)押出ラミネーションによって形成された樹脂フィルムであっても、フィルムの貼り付けによって形成された樹脂フィルムであっても、フィルムを(共)押出ラミネーション層を介して貼り付けたサンドラミネーションによって形成された樹脂フィルムであってもよい。
補強層に含まれる樹脂は、支持層として機能できる樹脂であれば特に制限は無く、基材層と同様の種類の樹脂を用いることができるが、ナイロン等のポリアミド系樹脂や、エチレン・ビニルアルコール共重合体を含むことが好ましい。
補強層は、必要に応じて、加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料等のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、他の性能に悪影響を与えない範囲で目的に応じて、任意に添加することができる。
また、補強層または補強層を構成するフィルムやシートの表面には、密着性を向上させるために、積層前に、予め、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理などの物理的な処理や、化学薬品を用いた酸化処理などの化学的な処理を施しておいてもよい。
[金属元素含有バリア層]
本発明において、金属元素含有バリア層は、必要に応じてさらに積層される層であり、ガスバリア層として機能する層である。
金属元素含有バリア層は、アルミニウム箔のような金属箔、アルミニウム蒸着膜のような金属蒸着膜、酸化アルミニウム蒸着膜や酸化珪素蒸着膜のような金属酸化物蒸着膜からなる群から選ばれる1種または2種以上からなる層であることが好ましい。
金属元素含有バリア層は、1層であっても、2層以上から構成されていてもよい。2層以上の場合には、同組成の層であっても、異なる組成の層であってもよい。また、層間が接着層を介して積層されていてもよく、2層以上が各々離れて積層されていてもよい。
金属元素含有バリア層は、基材層中または基材層の積層側表面、補強層中または補強層表面等の層中または層間に含まれることができ、基材層または補強層を構成する樹脂フィルムまたは樹脂シートに、アルミニウム蒸着膜、酸化アルミニウム蒸着膜、または酸化珪素蒸着膜等を蒸着処理によって形成されてもよいし、金属箔を各層内または各層表面に接着して形成されてもよい。
金属元素含有バリア層を他層と積層する際には、接着剤層によって接着することができる。該接着剤層はドライラミネーション接着剤層であることが好ましい。
<包装材料>
本発明の包装材料は、本発明の包装用の積層体から作製された、包装材料であり、必要に応じて、各種機能を有する層を本発明の積層体に加えて有することも可能である。そして、本発明の積層体と同様に、紫外線を照射されることによって、内容物充填後の即日に、酸素吸収性能を発現することができる。
<包装袋>
本発明の包装袋は、本発明の包装材料から作製された包装袋である。そして、本発明の積層体と同様に、紫外線を照射されることによって、内容物充填後の即日に、酸素吸収性能を発現することができる。
例えば、本発明の包装材料を二つ折にするか、または包装材料を2枚用意し、そのシーラント層の面を対向させて重ね合わせ、その周辺端部を、例えば、スタンディングパウチ型、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型等のヒートシール形態によりヒートシールして、種々の形態の包装袋を作製することができる。
<原材料>
・PETフィルム1:東洋紡(株)社製2軸延伸PETフィルム。12μm厚。
・透明蒸着PETフィルム2:大日本印刷(株)社製IB−PET。透明アルミナ蒸着PETフィルム。12μm厚。
・LLDPEフィルム1:(株)アイセロ社製N−165。無延伸LLDPEフィルム。40μm厚。酸化防止剤含有量50ppm以下。
・LLDPEフィルム2:無延伸LLDPEフィルム。40μm厚。酸化防止剤含有量770ppm。
・CPPフィルム1:東洋紡(株)社製P1128。無延伸CPPフィルム。40μm厚。酸化防止剤含有量50ppm以下。
・CPPフィルム2:無延伸CPPフィルム。40μm厚。酸化防止剤含有量550ppm。
・ナイロンフィルム1:ユニチカ(株)社製2軸延伸ナイロンフィルム。15μm厚。

・酸素吸収性接着剤1:下記で調整。
・DL接着剤1:東洋モートン(株)社製2液硬化型ポリエステルウレタン系接着剤。
・DL接着剤2:酸素吸収性接着剤1から酸化促進触媒を抜いた組成。
・アルミニウム箔1:7μm厚のアルミニウム箔。
・水酸基末端ポリイソプレン1:イソプレンの水酸基末端1,4付加重合体。
・水酸基末端ポリブタジエン1:1,3−ブタジエンの水酸基末端1,2付加重合体。
[酸素吸収性接着剤1の調整]
下記の原料を混合し、窒素雰囲気下で、撹拌しながら内温80〜90℃で6時間反応させて、酸素吸収樹脂を得た。
ポリエステル 1000質量部
水酸基末端共役ジエン系樹脂として
水酸基末端ポリイソプレン1 600質量部
水酸基末端ポリブタジエン1 400質量部
ウレタン鎖伸長剤として
キシレンジイソシアネート 80質量部
そして、窒素雰囲気下で、下記を混合して、酸素吸収性接着剤1を得た。
上記で得た酸素吸収性樹脂 1000質量部
酸化促進触媒として
オクチル酸コバルト4%酢酸エチル溶液 24.2質量部
ポリイソシアネート系硬化剤として
ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレット体 100質量部
希釈剤として
酢酸エチル 1500質量部
[実施例1]
透明蒸着PETフィルム2の蒸着面に、酸素吸収性接着剤1を乾燥塗布量が3.0g/m2になるように塗布・乾燥したのちに、LLDPEフィルム1とドライラミネートで貼り合せた。
そして、40℃にて3日間養生し、積層体を得て、各種評価を実施した。
[実施例2]
透明蒸着PETフィルム2の蒸着面に、DL接着剤1を乾燥塗布量が3.0g/m2になるように塗布・乾燥したのちに、ナイロンフィルム1とドライラミネートで貼り合せた。
次いで、該ナイロンフィルム1の表面に、酸素吸収性接着剤1を乾燥塗布量が3.0g/m2になるように塗布・乾燥したのちに、LLDPEフィルム1とドライラミネートで貼り合せ、40℃にて3日間養生し、積層体を得た。そして、実施例1と同様に各種評価を実施した。
[実施例3]
DL接着剤1を酸素吸収性接着剤1に変えた以外は、実施例2と同様に操作して積層体を得て、同様に評価した。
[実施例4]
透明蒸着PETフィルム2をPETフィルム1に変え、ナイロンフィルム1をアルミニウム箔1に変えた以外は、実施例2と同様に操作して積層体を得て、同様に評価した。
[実施例5]
LLDPEフィルム1をCPPフィルム1に変えた以外は、実施例1と同様に操作して積層体を得て、同様に評価した。
[比較例1]
酸素吸収性接着剤1をDL接着剤1に変えた以外は、実施例1と同様に操作して積層体を得て、同様に評価した。
[比較例2]
酸素吸収性接着剤1をDL接着剤1に変えた以外は、実施例5と同様に操作して積層体を得て、同様に評価した。
[比較例3]
酸素吸収性接着剤1をDL接着剤2に変えた以外は、実施例1と同様に操作して積層体を得て、同様に評価した。
[比較例4]
LLDPEフィルム1をLLDPEフィルム2に変えた以外は、実施例1と同様に操作して積層体を得て、同様に評価した。
[比較例5]
LLDPEフィルム1をLLDPEフィルム2に変えた以外は、実施例2と同様に操作して積層体を得て、同様に評価した。
[比較例6]
LLDPEフィルム1をLLDPEフィルム2に変えた以外は、実施例4と同様に操作して積層体を得て、同様に評価した。
[比較例7]
CPPフィルム1をCPPフィルム2に変えた以外は、実施例5と同様に操作して積層体を得て、同様に評価した。
<評価方法>
[ラミネート強度]
得られた積層体の、シーラント層と接着剤層の界面のラミネート強度を、引っ張り試験機を用いて測定した。
[酸素吸収性能の測定]
得られた積層体にUV照射機を用いて500mJ/cm2の紫外線をシーラント層面から照射した後に、内寸135mm×70mmとなるよう三方ヒートシール方式にて包装体を作成し、シリンジにて26ccの空気、酸素センサーチップ(Precision Sensing社製非破壊酸素センサーチップ)を封入し、25℃の恒温槽内で14日間保管後の包装袋内の酸素濃度を、非破壊酸素濃度測定計を用いて測定し、酸素吸収量を算出した。
Figure 2020040319
Figure 2020040319
[評価結果まとめ]
全実施例は、優れたラミネート強度と、UV照射による即日の優れた酸素吸収性を示した。
しかし、本発明に係る酸素吸収性接着剤層を有していない比較例1〜3は、酸素を吸収せず、シーラント層中の酸化防止剤含有量の高い比較例4〜7は、即日の酸素吸収性を示さなかった。
1 積層体
2 基材層
3 酸素吸収性接着剤層
4 シーラント層
5 補強層
6 金属元素含有バリア層
7 汎用接着剤層

Claims (14)

  1. 少なくとも、基材層と、酸素吸収性接着剤層と、シーラント層とを有する、包装用の積層体であって、
    該基材層と該シーラント層は、それぞれ、該積層体の最表面に積層されており、
    該酸素吸収性接着剤層は、少なくとも、接着剤と、酸素吸収性樹脂と、酸化促進触媒とを含有する樹脂組成物からなる酸素吸収性接着剤から形成された層であり、
    該酸素吸収性樹脂は、水酸基末端共役ジエン系樹脂からなり、
    該酸化促進触媒は、カルボン酸遷移金属塩からなり、
    該シーラント層中の、酸化防止剤の含有量は50ppm以下であり、
    該積層体は、紫外線を照射されることによって酸素吸収性能を発現することを特徴とする、包装用の積層体。
  2. 前記接着剤は、ポリオール系接着剤であることを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記水酸基末端共役ジエン系樹脂が、1,3−ブタジエンの1,4付加体由来の構造、および/またはイソプレンの1,4付加体由来の構造を含む、(共)重合体、または混合物であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記水酸基末端共役ジエン系樹脂が、ポリエステルで変性されていることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の積層体。
  5. 前記水酸基末端共役ジエン系樹脂が、イソシアネート系化合物で変性されていることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の積層体。
  6. 前記樹脂組成物が、さらに、硬化剤を含有することを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の積層体。
  7. 前記硬化剤が、ポリイソシアネート系硬化剤であることを特徴とする、請求項6に記載の積層体。
  8. 前記カルボン酸遷移金属塩の含有量は、該カルボン酸遷移金属塩を構成する遷移金属の質量が、前記酸素吸収性接着剤の固形分中に、20〜2000ppmであることを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載の積層体。
  9. さらに、前記基材層と前記シーラント層との間に、補強層を含むことを特徴とする、請求項1〜8の何れか1項に記載の積層体。
  10. さらに、金属元素含有バリア層を含む積層体であって、
    該金属元素含有バリア層と前記シーラント層との間に、前記酸素吸収性接着剤層が積層されていることを特徴とする、請求項1〜9の何れか1項に記載の積層体。
  11. 前記基材層または前記補強層が、前記金属元素含有バリア層を含むことを特徴とする、請求項1〜10の何れか1項に記載の積層体。
  12. 前記金属元素含有バリア層が、金属箔、金属蒸着膜、金属酸化物蒸着膜からなる群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする、請求項10または11に記載の積層体。
  13. 請求項1〜12の何れか1項に記載の積層体から作製された、包装材料。
  14. 請求項13に記載の包装材料から作製された、包装袋。
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