JP2000319408A - 金属板ラミネート用フィルム - Google Patents
金属板ラミネート用フィルムInfo
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- JP2000319408A JP2000319408A JP13481399A JP13481399A JP2000319408A JP 2000319408 A JP2000319408 A JP 2000319408A JP 13481399 A JP13481399 A JP 13481399A JP 13481399 A JP13481399 A JP 13481399A JP 2000319408 A JP2000319408 A JP 2000319408A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属板にラミネートした後、絞り・しごき等
の変形加工工程を経て製缶する場合に優れた加工性を有
し、飲料等の内容物を充填した場合に、内容物の酸化、
腐敗を防止し、内容物の風味を長期間持続することがで
きる金属板ラミネート用フィルムを提供する。 【解決手段】 ジカルボン酸成分とグリコール成分を主
たる構成成分とするポリエステルからなるフィルムであ
り、該ポリエステル中に高分子酸素吸収剤を含有するこ
とを特徴とする金属板ラミネート用フィルム。
の変形加工工程を経て製缶する場合に優れた加工性を有
し、飲料等の内容物を充填した場合に、内容物の酸化、
腐敗を防止し、内容物の風味を長期間持続することがで
きる金属板ラミネート用フィルムを提供する。 【解決手段】 ジカルボン酸成分とグリコール成分を主
たる構成成分とするポリエステルからなるフィルムであ
り、該ポリエステル中に高分子酸素吸収剤を含有するこ
とを特徴とする金属板ラミネート用フィルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板ラミネート
用ポリエステルフィルムに関して、さらに詳しくは、金
属板にラミネートした後、絞り・しごき工程を経て製缶
する場合に優れた加工性を有し、飲料等の内容物を充填
した場合に、内容物の酸化、腐敗を防止し、内容物の風
味を長期間持続することができる金属板ラミネート用フ
ィルムに関する。
用ポリエステルフィルムに関して、さらに詳しくは、金
属板にラミネートした後、絞り・しごき工程を経て製缶
する場合に優れた加工性を有し、飲料等の内容物を充填
した場合に、内容物の酸化、腐敗を防止し、内容物の風
味を長期間持続することができる金属板ラミネート用フ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属缶の製缶工程においては、素
材であるブリキ、ティンフリースチール、ローティンス
チール、アルミニウム等の金属板の腐食防止、内容物へ
の臭気の移行防止のために1回あるいは複数回にわたっ
て塗装を行ってきた。しかし、このように複数回の塗装
を行うことは、焼き付け工程が煩雑であるばかりでな
く、多大な時間を必要としていた。また、塗装時に大量
の溶剤を排出するため環境、衛生上の問題を有してい
た。さらに最近では塗料中に含まれるビスフェノールA
等の環境ホルモン物質の溶出が問題となっている。
材であるブリキ、ティンフリースチール、ローティンス
チール、アルミニウム等の金属板の腐食防止、内容物へ
の臭気の移行防止のために1回あるいは複数回にわたっ
て塗装を行ってきた。しかし、このように複数回の塗装
を行うことは、焼き付け工程が煩雑であるばかりでな
く、多大な時間を必要としていた。また、塗装時に大量
の溶剤を排出するため環境、衛生上の問題を有してい
た。さらに最近では塗料中に含まれるビスフェノールA
等の環境ホルモン物質の溶出が問題となっている。
【0003】これらの問題を解決するために、熱可塑性
樹脂フィルムを金属板に積層することが試みられてお
り、特に耐熱性、衛生性の面からポリエステルフィルム
を金属板に積層したものが注目されている。その一例と
しては、ポリエステルフィルムを接着剤層を介して金属
板にラミネートして製缶に用いる方法(特公昭62−6
1427号公報)、あるいはポリエステルフィルムを接
着剤を用いることなく金属板にラミネートして製缶に用
いる方法(特公昭60−47103号公報)等が開示さ
れている。
樹脂フィルムを金属板に積層することが試みられてお
り、特に耐熱性、衛生性の面からポリエステルフィルム
を金属板に積層したものが注目されている。その一例と
しては、ポリエステルフィルムを接着剤層を介して金属
板にラミネートして製缶に用いる方法(特公昭62−6
1427号公報)、あるいはポリエステルフィルムを接
着剤を用いることなく金属板にラミネートして製缶に用
いる方法(特公昭60−47103号公報)等が開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
は製缶時に絞り・しごき加工等の加工工程がある2ピー
ス缶の場合には厳しい加工条件によるピンホールやクラ
ック、剥離等の発生、それに伴う金属板表面の腐食等の
問題が生じることがわかった。またこれらの問題を回避
するために製缶加工条件を緩和すると、生産性の低下や
コストアップ等の問題があった。
は製缶時に絞り・しごき加工等の加工工程がある2ピー
ス缶の場合には厳しい加工条件によるピンホールやクラ
ック、剥離等の発生、それに伴う金属板表面の腐食等の
問題が生じることがわかった。またこれらの問題を回避
するために製缶加工条件を緩和すると、生産性の低下や
コストアップ等の問題があった。
【0005】特開昭61−149340号公報には、二
軸配向ポリエステルフィルムの融点以上の温度に加熱し
た金属板に二軸配向ポリエステルフィルムをラミネート
し、次いで急冷して接着層のみを未配向のポリエステル
樹脂層とすることにより、上記問題を解決する試みがな
されている。また、特表平2−501638号公報に
は、ポリエステルフィルムを金属板の表面に積層する
際、金属板を加熱することによってポリエステルフィル
ムの外側表面の温度がその融点以下となるように金属板
への積層を行い、次いでポリエステルの融点以上の温度
に再加熱しその温度に保持した後、ポリエステルのガラ
ス転移点以下の温度まで急冷し、全フィルム層を非晶化
する方法が試みられている。しかし、非晶化されたフィ
ルムは内容物の香りを吸収してしまい、かえって内容物
の風味を損なう可能性があった。
軸配向ポリエステルフィルムの融点以上の温度に加熱し
た金属板に二軸配向ポリエステルフィルムをラミネート
し、次いで急冷して接着層のみを未配向のポリエステル
樹脂層とすることにより、上記問題を解決する試みがな
されている。また、特表平2−501638号公報に
は、ポリエステルフィルムを金属板の表面に積層する
際、金属板を加熱することによってポリエステルフィル
ムの外側表面の温度がその融点以下となるように金属板
への積層を行い、次いでポリエステルの融点以上の温度
に再加熱しその温度に保持した後、ポリエステルのガラ
ス転移点以下の温度まで急冷し、全フィルム層を非晶化
する方法が試みられている。しかし、非晶化されたフィ
ルムは内容物の香りを吸収してしまい、かえって内容物
の風味を損なう可能性があった。
【0006】一方、缶詰食品等の臭気の原因は、内部に
存在する酸素による内容物の酸化劣化であることは一般
的に知られている。例えばビールの場合、醸造中やボト
ルや缶に充填する際に内容物に侵入したりヘッドスペー
スに残った酸素によってビールは酸化変味し、約6ヶ月
が賞味期限といわれている。乾燥食品等では食品包装内
に酸素吸収剤の小袋を添加させた例はあるが、ビール等
の液体食品の包装内に酸素吸収剤を添加する方法は未だ
知られていない。酸素吸収剤としては、一般的に無機化
合物と有機化合物がある。無機化合物の酸素吸収剤とし
てはFe等の金属元素に酸化促進剤を添加したものが知
られている。有機化合物の酸素吸収剤としては、例え
ば、BHT等のヒンダードフェノール、ビタミンC、ビ
タミンE、有機リン化合物、没食子酸、ピロガロール、
亜麻仁油、桐油、脱水素ひまし油、漆等の乾性油があ
る。これらの低分子有機酸素吸収剤は、吸収速度が遅
い、吸収量が少ない、衛生的でない、高価である、異臭
が発生する等の問題で使用することができないのが現状
である。
存在する酸素による内容物の酸化劣化であることは一般
的に知られている。例えばビールの場合、醸造中やボト
ルや缶に充填する際に内容物に侵入したりヘッドスペー
スに残った酸素によってビールは酸化変味し、約6ヶ月
が賞味期限といわれている。乾燥食品等では食品包装内
に酸素吸収剤の小袋を添加させた例はあるが、ビール等
の液体食品の包装内に酸素吸収剤を添加する方法は未だ
知られていない。酸素吸収剤としては、一般的に無機化
合物と有機化合物がある。無機化合物の酸素吸収剤とし
てはFe等の金属元素に酸化促進剤を添加したものが知
られている。有機化合物の酸素吸収剤としては、例え
ば、BHT等のヒンダードフェノール、ビタミンC、ビ
タミンE、有機リン化合物、没食子酸、ピロガロール、
亜麻仁油、桐油、脱水素ひまし油、漆等の乾性油があ
る。これらの低分子有機酸素吸収剤は、吸収速度が遅
い、吸収量が少ない、衛生的でない、高価である、異臭
が発生する等の問題で使用することができないのが現状
である。
【0007】本発明はこの様な背景から、金属板にラミ
ネートした後、絞り・しごき工程を経て製缶する場合に
優れた加工性を有し、飲料等の内容物を充填した場合
に、内容物の酸化、腐敗を防止し、内容物の風味を長期
間持続することができる金属板ラミネート用フィルムを
提供することを目的とするものである。
ネートした後、絞り・しごき工程を経て製缶する場合に
優れた加工性を有し、飲料等の内容物を充填した場合
に、内容物の酸化、腐敗を防止し、内容物の風味を長期
間持続することができる金属板ラミネート用フィルムを
提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決できた
金属板ラミネート用フィルムとは、下記の通りである。 1.ジカルボン酸成分とグリコール成分を主たる構成成
分とするポリエステルからなるフィルムであって、前記
ポリエステル中に高分子酸素吸収剤を含有することを特
徴とする金属板ラミネート用フィルム。 2.高分子酸素吸収剤が分子内に二重結合を有するポリ
マーであることを特徴とする前記1記載の金属板ラミネ
ート用フィルム。 3.高分子酸素吸収剤がポリブタジエンジオールである
ことを特徴とする前記1または2記載の金属板ラミネー
ト用フィルム。 4.酸素吸収触媒として遷移金属を含有することを特徴
とする前記1〜3記載の金属板ラミネート用フィルム。 5.前記遷移金属がCo、Fe、Ni、Mn、Cuから
選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記4
記載の金属板ラミネート用フィルム。 6.紫外線増感剤を含有することを特徴とする前記1〜
5記載の金属板ラミネート用フィルム。 7.前記紫外線増感剤がベンゾフェノン及びその誘導体
から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前
記6記載の金属板ラミネート用フィルム。 8.多孔質無機粒子を含有することを特徴とする前記1
〜7記載の金属板ラミネート用フィルム。 9.前記多孔質無機粒子がシリカ、アルミナ、ゼオライ
トから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする
前記8記載の金属板ラミネート用フィルム。 10.酸化防止剤を含有することを特徴とする前記1〜
9記載の金属板ラミネート用フィルム。 11.少なくとも片方の表面に酸素吸収性を有しない他
の樹脂を積層した積層フィルムであることを特徴とする
前記1〜10記載の金属板ラミネート用フィルム。
金属板ラミネート用フィルムとは、下記の通りである。 1.ジカルボン酸成分とグリコール成分を主たる構成成
分とするポリエステルからなるフィルムであって、前記
ポリエステル中に高分子酸素吸収剤を含有することを特
徴とする金属板ラミネート用フィルム。 2.高分子酸素吸収剤が分子内に二重結合を有するポリ
マーであることを特徴とする前記1記載の金属板ラミネ
ート用フィルム。 3.高分子酸素吸収剤がポリブタジエンジオールである
ことを特徴とする前記1または2記載の金属板ラミネー
ト用フィルム。 4.酸素吸収触媒として遷移金属を含有することを特徴
とする前記1〜3記載の金属板ラミネート用フィルム。 5.前記遷移金属がCo、Fe、Ni、Mn、Cuから
選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記4
記載の金属板ラミネート用フィルム。 6.紫外線増感剤を含有することを特徴とする前記1〜
5記載の金属板ラミネート用フィルム。 7.前記紫外線増感剤がベンゾフェノン及びその誘導体
から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前
記6記載の金属板ラミネート用フィルム。 8.多孔質無機粒子を含有することを特徴とする前記1
〜7記載の金属板ラミネート用フィルム。 9.前記多孔質無機粒子がシリカ、アルミナ、ゼオライ
トから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする
前記8記載の金属板ラミネート用フィルム。 10.酸化防止剤を含有することを特徴とする前記1〜
9記載の金属板ラミネート用フィルム。 11.少なくとも片方の表面に酸素吸収性を有しない他
の樹脂を積層した積層フィルムであることを特徴とする
前記1〜10記載の金属板ラミネート用フィルム。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるラミネートフィル
ムを構成するポリエステルの主たる成分としては、酸成
分としてテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸等が好ましく、またグリコール成分と
してエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等が
好ましい。とりわけ、ポリエチレンテレフタレートが耐
衝撃性、耐熱性、保香性の点で好ましい。
ムを構成するポリエステルの主たる成分としては、酸成
分としてテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸等が好ましく、またグリコール成分と
してエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等が
好ましい。とりわけ、ポリエチレンテレフタレートが耐
衝撃性、耐熱性、保香性の点で好ましい。
【0010】このポリエステルには本発明の目的を達成
するために共重合成分を含んでいてもよい。共重合成分
としては酸成分でもジオール成分でもどちらでもよい。
酸成分としては、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカ
ルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカ
ルボン酸等が挙げられる。また、ジオール成分として
は、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シ
クロヘキサンジメタノール等があげられる。これらは単
独または2種類以上を併用することができる。共重合成
分の割合は、全酸成分のモル数に対して30モル%以下
であることが好ましい。共重合成分の割合が30モル%
を越えると、耐衝撃性、耐熱性が悪くなるばかりでな
く、保香性においても問題が発生するので好ましくな
い。
するために共重合成分を含んでいてもよい。共重合成分
としては酸成分でもジオール成分でもどちらでもよい。
酸成分としては、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカ
ルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカ
ルボン酸等が挙げられる。また、ジオール成分として
は、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シ
クロヘキサンジメタノール等があげられる。これらは単
独または2種類以上を併用することができる。共重合成
分の割合は、全酸成分のモル数に対して30モル%以下
であることが好ましい。共重合成分の割合が30モル%
を越えると、耐衝撃性、耐熱性が悪くなるばかりでな
く、保香性においても問題が発生するので好ましくな
い。
【0011】本発明におけるラミネートフィルムを構成
するポリエステル樹脂の製造方法は、従来のエステル交
換法、直接重合法等の公知の方法を用いて行われるが、
直接重合法で合成するほうが保香性の点で好ましい。ま
た、固相重合等の方法でアセトアルデヒド類を減少させ
ることにより、保香性をさらに向上することができる。
また、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定
剤、帯電防止剤、顔料等を添加してもよい。
するポリエステル樹脂の製造方法は、従来のエステル交
換法、直接重合法等の公知の方法を用いて行われるが、
直接重合法で合成するほうが保香性の点で好ましい。ま
た、固相重合等の方法でアセトアルデヒド類を減少させ
ることにより、保香性をさらに向上することができる。
また、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定
剤、帯電防止剤、顔料等を添加してもよい。
【0012】酸素吸収剤としては、一般的に無機化合物
と有機化合物がある。無機化合物の酸素吸収剤として
は、Fe等の金属元素に酸化促進剤を添加したものが知
られている。有機化合物の酸素吸収剤としては、例え
ば、BHT等のヒンダードフェノール、ビタミンC、ビ
タミンE、有機リン化合物、没食子酸、ピロガロール、
亜麻仁油、桐油、脱水素ひまし油、漆等の乾性油があ
る。しかしながら、これらの低分子有機酸素吸収剤は、
吸収速度が遅い、吸収量が少ない、衛生的でない、高価
である、異臭が発生する等の問題で使用することができ
ない。
と有機化合物がある。無機化合物の酸素吸収剤として
は、Fe等の金属元素に酸化促進剤を添加したものが知
られている。有機化合物の酸素吸収剤としては、例え
ば、BHT等のヒンダードフェノール、ビタミンC、ビ
タミンE、有機リン化合物、没食子酸、ピロガロール、
亜麻仁油、桐油、脱水素ひまし油、漆等の乾性油があ
る。しかしながら、これらの低分子有機酸素吸収剤は、
吸収速度が遅い、吸収量が少ない、衛生的でない、高価
である、異臭が発生する等の問題で使用することができ
ない。
【0013】本発明の高分子酸素吸収剤としては、分子
内にC=C二重結合を有する高分子化合物であれば使用
することができる。例えば、ポリブタジエン、ポリイソ
プレン、ブタジエン/イソプレンコポリマー等が本発明
の酸素吸収剤として優れた性能を発揮する。ポリブタジ
エンは1,2−ポリブタジエンと1,4−ポリブタジエ
ンがあり、1,2−ポリブタジエンの方が酸素吸収速度
が速いという特徴を有する。両者のいずれを使用しても
構わないが、低温での酸素吸収性を重視する場合、1,
4−ポリブタジエンの方が好ましい。ポリイソプレンは
cis−1,4−ポリイソプレン(天然ゴムの主成分)
とtrans−1,4−ポリイソプレン(グッタペル
カ)があるがどちらでも構わない。またSB(スチレン
/ブタジエン)共重合体も酸素吸収剤として使用でき
る。この場合、ランダムコポリマーよりもブロックコポ
リマーの方が酸素吸収能力が優れており、ブタジエン含
有量が多いほど酸素吸収量が大きく、スチレン含有量が
多いほど成形性が優れている。
内にC=C二重結合を有する高分子化合物であれば使用
することができる。例えば、ポリブタジエン、ポリイソ
プレン、ブタジエン/イソプレンコポリマー等が本発明
の酸素吸収剤として優れた性能を発揮する。ポリブタジ
エンは1,2−ポリブタジエンと1,4−ポリブタジエ
ンがあり、1,2−ポリブタジエンの方が酸素吸収速度
が速いという特徴を有する。両者のいずれを使用しても
構わないが、低温での酸素吸収性を重視する場合、1,
4−ポリブタジエンの方が好ましい。ポリイソプレンは
cis−1,4−ポリイソプレン(天然ゴムの主成分)
とtrans−1,4−ポリイソプレン(グッタペル
カ)があるがどちらでも構わない。またSB(スチレン
/ブタジエン)共重合体も酸素吸収剤として使用でき
る。この場合、ランダムコポリマーよりもブロックコポ
リマーの方が酸素吸収能力が優れており、ブタジエン含
有量が多いほど酸素吸収量が大きく、スチレン含有量が
多いほど成形性が優れている。
【0014】酸素吸収を開始するまでの誘導期間が短い
高分子酸素吸収剤を用いた食品包装容器は、包装すると
すぐに酸素吸収を開始するので食品中の酸素濃度を有効
に低下させることができるが、食品を包装する前の在庫
期間中にも酸素を吸収するので酸素吸収ライフが短い。
酸素吸収を開始するまでの誘導期間が長い高分子酸素吸
収剤を用いた食品包装容器は使用するまでの長期間の在
庫ができるが、酸素吸収能力は比較的小さい。本発明の
高分子酸素吸収剤に1種以上の遷移金属と紫外線増感剤
を添加することによって、在庫期間は酸素吸収せず、紫
外線を照射するとすぐに酸素吸収を開始することができ
るので好ましい。
高分子酸素吸収剤を用いた食品包装容器は、包装すると
すぐに酸素吸収を開始するので食品中の酸素濃度を有効
に低下させることができるが、食品を包装する前の在庫
期間中にも酸素を吸収するので酸素吸収ライフが短い。
酸素吸収を開始するまでの誘導期間が長い高分子酸素吸
収剤を用いた食品包装容器は使用するまでの長期間の在
庫ができるが、酸素吸収能力は比較的小さい。本発明の
高分子酸素吸収剤に1種以上の遷移金属と紫外線増感剤
を添加することによって、在庫期間は酸素吸収せず、紫
外線を照射するとすぐに酸素吸収を開始することができ
るので好ましい。
【0015】酸素吸収触媒として用いる遷移金属として
はCo、Mn、Ni、Cu、Feが触媒活性の点で好ま
しく、なかでもCoが最も触媒活性があり好ましい。C
oのカウンターイオンとしてはネオデカネートと2−エ
チルヘキサエートが最も適している。紫外線増感剤とし
ては高分子化合物との相溶性からベンゾフェノン又はそ
の誘導体が適しており、なかでも4−アリロキシベンゾ
フェノンが特に高分子化合物との相溶性が良く、最も適
している。
はCo、Mn、Ni、Cu、Feが触媒活性の点で好ま
しく、なかでもCoが最も触媒活性があり好ましい。C
oのカウンターイオンとしてはネオデカネートと2−エ
チルヘキサエートが最も適している。紫外線増感剤とし
ては高分子化合物との相溶性からベンゾフェノン又はそ
の誘導体が適しており、なかでも4−アリロキシベンゾ
フェノンが特に高分子化合物との相溶性が良く、最も適
している。
【0016】本発明の高分子酸素吸収剤にBHTやリン
化合物等の酸化防止剤を添加することによって酸素吸収
誘導期間を長くすることもできる。添加する酸化防止剤
としては、2,6―ジ(t−ブチル)−4―メチルフェ
ノール(BHT)、トリフェニルフォスファイト等が挙
げられるが、これらに限定されるものではなく公知の酸
化防止剤を用いることができる。本発明の高分子酸素吸
収剤としては、他にも3級水素を含有するポリプロピレ
ン(PP)等のポリオレフィンがあげられる。3級水素
を多数含有するポリプロピレンはCoや紫外線増感剤の
存在下で酸素吸収を開始し、酸化されて低分子量揮発性
のアルデヒド、ケトン、カルボン酸を発生する。ここで
発生したアルデヒド、ケトン、カルボン酸等の低分子量
揮発物は悪臭を呈するので、アモルファスシリカ、アル
ミナ、ゼオライトや等の多孔質無機粒子を添加して悪臭
を吸着させることができる。
化合物等の酸化防止剤を添加することによって酸素吸収
誘導期間を長くすることもできる。添加する酸化防止剤
としては、2,6―ジ(t−ブチル)−4―メチルフェ
ノール(BHT)、トリフェニルフォスファイト等が挙
げられるが、これらに限定されるものではなく公知の酸
化防止剤を用いることができる。本発明の高分子酸素吸
収剤としては、他にも3級水素を含有するポリプロピレ
ン(PP)等のポリオレフィンがあげられる。3級水素
を多数含有するポリプロピレンはCoや紫外線増感剤の
存在下で酸素吸収を開始し、酸化されて低分子量揮発性
のアルデヒド、ケトン、カルボン酸を発生する。ここで
発生したアルデヒド、ケトン、カルボン酸等の低分子量
揮発物は悪臭を呈するので、アモルファスシリカ、アル
ミナ、ゼオライトや等の多孔質無機粒子を添加して悪臭
を吸着させることができる。
【0017】また、本発明の高分子酸素吸収剤の例とし
ては、他にもカルボニル基に隣接する炭素に水素が結合
している高分子化合物、つまりα水素を有するポリマー
があげられる。α水素を有するポリマーの例としては、
脂肪族ジカルボン酸を原料とするポリエステルがある。
脂肪族ジカルボン酸の脂肪鎖の炭素数は2〜10が好ま
しい。この典型的な例としては、ハイドロキシキノンジ
アセテートとコハク酸の縮合反応による製造されるポリ
エステルがあげられる。この様な高分子酸素吸収剤はコ
バルト化合物が存在すると酸化反応が加速される。ま
た、マグネシウム化合物によっても酸化反応が加速され
る。
ては、他にもカルボニル基に隣接する炭素に水素が結合
している高分子化合物、つまりα水素を有するポリマー
があげられる。α水素を有するポリマーの例としては、
脂肪族ジカルボン酸を原料とするポリエステルがある。
脂肪族ジカルボン酸の脂肪鎖の炭素数は2〜10が好ま
しい。この典型的な例としては、ハイドロキシキノンジ
アセテートとコハク酸の縮合反応による製造されるポリ
エステルがあげられる。この様な高分子酸素吸収剤はコ
バルト化合物が存在すると酸化反応が加速される。ま
た、マグネシウム化合物によっても酸化反応が加速され
る。
【0018】また、メタキシリレンジアミンを原料とす
るポリアミドとポリウレタンにコバルト化合物を含有さ
せた高分子酸素吸収剤があげられる。メタキシリレンジ
アミンとアジピン酸の縮合反応によって製造されるポリ
メタキシリレンジアミノアジペート(MXD6)にコバ
ルトを含有した高分子酸素吸収剤は、水が引き金になっ
て酸化反応が起こるので水分含有量によって酸素吸収を
開始する誘導期間が異なる。高分子化合物にコバルトと
ともにパーオキサイド、紫外線増感剤、その他の有機化
合物を添加することにより酸素吸収速度、酸素吸収量、
誘導期間の長さをコントロールすることが有効である。
るポリアミドとポリウレタンにコバルト化合物を含有さ
せた高分子酸素吸収剤があげられる。メタキシリレンジ
アミンとアジピン酸の縮合反応によって製造されるポリ
メタキシリレンジアミノアジペート(MXD6)にコバ
ルトを含有した高分子酸素吸収剤は、水が引き金になっ
て酸化反応が起こるので水分含有量によって酸素吸収を
開始する誘導期間が異なる。高分子化合物にコバルトと
ともにパーオキサイド、紫外線増感剤、その他の有機化
合物を添加することにより酸素吸収速度、酸素吸収量、
誘導期間の長さをコントロールすることが有効である。
【0019】本発明の高分子酸素吸収剤及びそれを用い
た高分子化合物の形態として最も好適な例としては、ポ
リブタジエンジオールを分子内に含有しポリエステル分
子の末端にブタジエンジオールが結合したポリエステル
である。酸素吸収剤として含有されるポリブタジエンジ
オールとしては、分子量が1000〜3000の範囲が
酸素吸収能力に優れ適している。
た高分子化合物の形態として最も好適な例としては、ポ
リブタジエンジオールを分子内に含有しポリエステル分
子の末端にブタジエンジオールが結合したポリエステル
である。酸素吸収剤として含有されるポリブタジエンジ
オールとしては、分子量が1000〜3000の範囲が
酸素吸収能力に優れ適している。
【0020】この場合、ポリエステルに共重合されるポ
リブタジエンジオールの量は1〜12重量%が好まし
く、更には2〜6重量%が特に好ましい。この場合ポリ
エステル中に含有されたポリブタジエンジオールの一部
がポリエステルと結合することによりポリエステルとポ
リブタジエンジオールとの相溶性が向上し、微細な分散
構造を形成している。1重量%未満では酸素吸収能力が
低く、12重量%を超える場合には透明性が悪くなる。
透明性が問題にならない用途においては12重量%以上
含有させることができる。
リブタジエンジオールの量は1〜12重量%が好まし
く、更には2〜6重量%が特に好ましい。この場合ポリ
エステル中に含有されたポリブタジエンジオールの一部
がポリエステルと結合することによりポリエステルとポ
リブタジエンジオールとの相溶性が向上し、微細な分散
構造を形成している。1重量%未満では酸素吸収能力が
低く、12重量%を超える場合には透明性が悪くなる。
透明性が問題にならない用途においては12重量%以上
含有させることができる。
【0021】本発明において、上記の酸素吸収剤を高分
子化合物に含有させる方法としては特に制限はないが、
反応性押出機により高分子化合物及び酸素吸収剤、その
他遷移金属触媒、紫外線増感剤等の添加剤を同時に添加
し溶融押出しする方法が好ましい。ポリエステルにポリ
ブタジエンジオールを共重合させる場合も同様に反応性
押出機により窒素気流下で260℃〜270℃の範囲で
押出しを行う。押出しを行うとポリエステルの重合度が
低下し、物性が低下するので、真空ベント式押出機を用
いて行うことが好ましい。得られた酸素吸収ポリエステ
ルはフィルムに製膜するために少なくともIVは0.5
以上であることが必要であり、好ましくはIVは0.6
以上である。また、Tgは50℃以上であることが必要
であり、好ましくはTgは60℃以上である。
子化合物に含有させる方法としては特に制限はないが、
反応性押出機により高分子化合物及び酸素吸収剤、その
他遷移金属触媒、紫外線増感剤等の添加剤を同時に添加
し溶融押出しする方法が好ましい。ポリエステルにポリ
ブタジエンジオールを共重合させる場合も同様に反応性
押出機により窒素気流下で260℃〜270℃の範囲で
押出しを行う。押出しを行うとポリエステルの重合度が
低下し、物性が低下するので、真空ベント式押出機を用
いて行うことが好ましい。得られた酸素吸収ポリエステ
ルはフィルムに製膜するために少なくともIVは0.5
以上であることが必要であり、好ましくはIVは0.6
以上である。また、Tgは50℃以上であることが必要
であり、好ましくはTgは60℃以上である。
【0022】次に、得られたポリエステルを用いて本発
明の金属板ラミネート用フィルムを製造する方法として
は、押出機で溶融した樹脂を円形のダイを用いてチュー
ブ状に押出して、内外の気圧差によって膨張させるイン
フレーション法、押出機で溶融した樹脂をTダイを用い
てシート状に押出し、次いで同時、あるいは逐次に二軸
延伸する方法、あるいは一軸のみ延伸する方法、あるい
は延伸しない方法等があるが、二軸延伸による方法が好
ましい。例えば該ポリエステル樹脂を乾燥し、押出機を
用いて溶融し、Tダイ口金から吐出し冷却ドラムの上で
冷却して未延伸フィルムを得る。このとき押出機からT
ダイ直前までのメルトラインに必要に応じて適当な孔径
のポリマーフィルターをを設置して粗大粒子の解砕、除
去を行うことが好ましい。引き続いてこのフィルムを加
熱ロールを用いて60〜120℃に加熱し、回転速度の
異なる2つ以上のロール間で2〜6倍に延伸する。さら
にこのフィルムをテンター内に導入し、60〜130℃
で横方向に2〜6倍に延伸し、引き続いて120〜24
0℃で緩和および熱処理することにより二軸配向フィル
ムを得る。
明の金属板ラミネート用フィルムを製造する方法として
は、押出機で溶融した樹脂を円形のダイを用いてチュー
ブ状に押出して、内外の気圧差によって膨張させるイン
フレーション法、押出機で溶融した樹脂をTダイを用い
てシート状に押出し、次いで同時、あるいは逐次に二軸
延伸する方法、あるいは一軸のみ延伸する方法、あるい
は延伸しない方法等があるが、二軸延伸による方法が好
ましい。例えば該ポリエステル樹脂を乾燥し、押出機を
用いて溶融し、Tダイ口金から吐出し冷却ドラムの上で
冷却して未延伸フィルムを得る。このとき押出機からT
ダイ直前までのメルトラインに必要に応じて適当な孔径
のポリマーフィルターをを設置して粗大粒子の解砕、除
去を行うことが好ましい。引き続いてこのフィルムを加
熱ロールを用いて60〜120℃に加熱し、回転速度の
異なる2つ以上のロール間で2〜6倍に延伸する。さら
にこのフィルムをテンター内に導入し、60〜130℃
で横方向に2〜6倍に延伸し、引き続いて120〜24
0℃で緩和および熱処理することにより二軸配向フィル
ムを得る。
【0023】本発明のラミネート用ポリエステルフィル
ムの厚みは、所望の缶の種類、用途や用いる金属板の種
類と厚み、さらには絞り・しごき加工工具の種類により
様々であるが、7〜50μmの範囲が好ましい。さらに
好ましくは10〜25μmである。フィルム厚みが7μ
m未満では十分な加工性、耐食性を有するラミネート金
属板を得ることができない。また、フィルム厚みが50
μmを越えると、絞り・しごき加工における激しい加工
変形にフィルム自体の特性が追従できなくなり、十分な
加工性を得ることができないのみでなく、生産性、コス
ト面での不利益が無視できなくなるため好ましくない。
ムの厚みは、所望の缶の種類、用途や用いる金属板の種
類と厚み、さらには絞り・しごき加工工具の種類により
様々であるが、7〜50μmの範囲が好ましい。さらに
好ましくは10〜25μmである。フィルム厚みが7μ
m未満では十分な加工性、耐食性を有するラミネート金
属板を得ることができない。また、フィルム厚みが50
μmを越えると、絞り・しごき加工における激しい加工
変形にフィルム自体の特性が追従できなくなり、十分な
加工性を得ることができないのみでなく、生産性、コス
ト面での不利益が無視できなくなるため好ましくない。
【0024】本発明のフィルムには、酸素吸収性、酸素
バリアー性、酸素透過性、接着性、保香性等をコントロ
ールするために、酸素吸収剤含有ポリエステル層の少な
くとも片面に酸素吸収性を有しない他のポリマーを積層
することができる。他のポリマーとしては、ナイロン、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビ
ニルアルコール等があげられる。積層ポリエステルフィ
ルムの一例としては、ポリエステル層/酸素吸収性ポリ
エステル層/熱接着性低融点ポリエステル層の3層積層
フィルムがあげられる。酸素吸収剤を含有しない他のポ
リマーがポリエステルの場合は、フィルム製膜時に溶融
共押出しにより積層する方法が好ましい。酸素吸収性ポ
リエステル層の少なくとも片面に酸素吸収性を有さない
他のポリマーを積層することにより、酸素吸収性ポリエ
ステル中の、遷移金属や紫外線増感剤、その他の添加
剤、酸化反応により生成する揮発性低分子化合物等が内
容物に直接接触することを防ぎ、さらに酸素吸収速度を
コントロールすることができるので好ましい。
バリアー性、酸素透過性、接着性、保香性等をコントロ
ールするために、酸素吸収剤含有ポリエステル層の少な
くとも片面に酸素吸収性を有しない他のポリマーを積層
することができる。他のポリマーとしては、ナイロン、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビ
ニルアルコール等があげられる。積層ポリエステルフィ
ルムの一例としては、ポリエステル層/酸素吸収性ポリ
エステル層/熱接着性低融点ポリエステル層の3層積層
フィルムがあげられる。酸素吸収剤を含有しない他のポ
リマーがポリエステルの場合は、フィルム製膜時に溶融
共押出しにより積層する方法が好ましい。酸素吸収性ポ
リエステル層の少なくとも片面に酸素吸収性を有さない
他のポリマーを積層することにより、酸素吸収性ポリエ
ステル中の、遷移金属や紫外線増感剤、その他の添加
剤、酸化反応により生成する揮発性低分子化合物等が内
容物に直接接触することを防ぎ、さらに酸素吸収速度を
コントロールすることができるので好ましい。
【0025】本発明のフィルムには、必要に応じて滑り
性を付与する目的で公知の不活性粒子を含有してもよ
い。フィルムが単層ポリエステルフィルムの場合は該不
活性粒子はポリエステル中に含有される。フィルムが多
層の場合は該不活性粒子は最外層のポリマー中に含有さ
れる。該不活性粒子の種類は有機系、無機系を問わな
い。無機系粒子の例としては、シリカ、アルミナ、酸化
チタン等の金属酸化物およびそれらの複合酸化物、カオ
リン、タルク、ゼオライト、ムライト等の天然、合成の
酸化物、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の難溶性無機
金属塩等から選ぶことができる。有機系粒子の例として
は、架橋ポリスチレン粒子、シリコーン粒子等の有機粒
子、カルシウム、マグネシウム、リチウム等のポリエス
テル生成触媒金属とテレフタル酸等の酸成分およびポリ
エステル生成中間体オリゴマー等のエステル残基との有
機塩等から選ぶことができる。用いる不活性粒子は単一
のものでもよいし、2種類以上の不活性粒子を併用して
もよい。
性を付与する目的で公知の不活性粒子を含有してもよ
い。フィルムが単層ポリエステルフィルムの場合は該不
活性粒子はポリエステル中に含有される。フィルムが多
層の場合は該不活性粒子は最外層のポリマー中に含有さ
れる。該不活性粒子の種類は有機系、無機系を問わな
い。無機系粒子の例としては、シリカ、アルミナ、酸化
チタン等の金属酸化物およびそれらの複合酸化物、カオ
リン、タルク、ゼオライト、ムライト等の天然、合成の
酸化物、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の難溶性無機
金属塩等から選ぶことができる。有機系粒子の例として
は、架橋ポリスチレン粒子、シリコーン粒子等の有機粒
子、カルシウム、マグネシウム、リチウム等のポリエス
テル生成触媒金属とテレフタル酸等の酸成分およびポリ
エステル生成中間体オリゴマー等のエステル残基との有
機塩等から選ぶことができる。用いる不活性粒子は単一
のものでもよいし、2種類以上の不活性粒子を併用して
もよい。
【0026】不活性粒子の形状は、特に限定するもので
はないが、一次粒子が凝集してなる球状、塊状、無定形
粒子が硬度、ポリエステル樹脂との密着力等から好まし
い。また、不活性粒子の粒度分布は粗大粒子の存在を未
然に防ぐために、均一で単分散なものが好ましい。使用
する不活性粒子の平均粒径は0.5〜2.5μmの範囲
にあるときに滑り性の発現に最も有効であり好ましい。
不活性粒子の添加量は平均粒径の大小によって決定さ
れ、平均粒径の大きいものは少量、小さいものは多量に
添加される。例えば、平均粒径が2.0μmのシリカ粒
子を用いた場合、添加量は1000ppm程度が好まし
い。
はないが、一次粒子が凝集してなる球状、塊状、無定形
粒子が硬度、ポリエステル樹脂との密着力等から好まし
い。また、不活性粒子の粒度分布は粗大粒子の存在を未
然に防ぐために、均一で単分散なものが好ましい。使用
する不活性粒子の平均粒径は0.5〜2.5μmの範囲
にあるときに滑り性の発現に最も有効であり好ましい。
不活性粒子の添加量は平均粒径の大小によって決定さ
れ、平均粒径の大きいものは少量、小さいものは多量に
添加される。例えば、平均粒径が2.0μmのシリカ粒
子を用いた場合、添加量は1000ppm程度が好まし
い。
【0027】本発明において、ポリエステル中に不活性
粒子を含有させる方法としては、例えば、ポリエステル
の製造過程でポリエステル重縮合反応が実質的に完了す
る前の任意の段階で不活性粒子のスラリーを添加し、次
いで重縮合反応を完結させる方法、また、ポリエステル
樹脂と不活性粒子または不活性粒子のスラリーを混練押
出しする方法等があるが、これらに制約するものではな
い。
粒子を含有させる方法としては、例えば、ポリエステル
の製造過程でポリエステル重縮合反応が実質的に完了す
る前の任意の段階で不活性粒子のスラリーを添加し、次
いで重縮合反応を完結させる方法、また、ポリエステル
樹脂と不活性粒子または不活性粒子のスラリーを混練押
出しする方法等があるが、これらに制約するものではな
い。
【0028】本発明に用いる不活性粒子は本発明の目的
を達成するために粒子またはそのスラリーの段階で20
μmを越えるような粗大粒子が存在しないことが好まし
い。20μm以上の粗大粒子がフィルム中に存在する
と、そこを起点にピンホール、クラックが発生しやす
い。このような粗大粒子を除去するために、必要に応じ
てそれ自体公知の方法により湿式・乾式の粉砕、分級、
濾過等の処理を行い、粒径を整えることができる。
を達成するために粒子またはそのスラリーの段階で20
μmを越えるような粗大粒子が存在しないことが好まし
い。20μm以上の粗大粒子がフィルム中に存在する
と、そこを起点にピンホール、クラックが発生しやす
い。このような粗大粒子を除去するために、必要に応じ
てそれ自体公知の方法により湿式・乾式の粉砕、分級、
濾過等の処理を行い、粒径を整えることができる。
【0029】本発明のフィルムをラミネートする金属板
としては、ブリキ、ティンフリースチール(TFS)、
アルミニウム等をあげることができる。これらの金属板
は必要に応じてリン酸塩処理、クロム酸処理、スズめっ
き、亜鉛メッキ、ニッケルめっき等の表面処理を施して
いてもよい。
としては、ブリキ、ティンフリースチール(TFS)、
アルミニウム等をあげることができる。これらの金属板
は必要に応じてリン酸塩処理、クロム酸処理、スズめっ
き、亜鉛メッキ、ニッケルめっき等の表面処理を施して
いてもよい。
【0030】本発明のポリエステルフィルムを金属板に
貼り合わせラミネート金属板を製造する方法としては、
例えば、(1)金属板を加熱炉、誘導加熱ロール熱媒加
熱ロール等でポリエステルフィルムの融点以上の温度に
加熱しラミネートロールに導入しフィルムを熱融着させ
る方法、(2)金属板にポリエステルフィルム熱融着さ
せた後のラミネート金属板を加熱炉に導入してポリエス
テルフィルムの融点以上の温度で再度加熱してポリエス
テルフィルムが融点以上の温度に達した後で直ちに急冷
する方法、(3)ポリエステルフィルムの粘着開始温度
以上、融点以下の温度に加熱したラミネートロールに金
属板とポリエステルフィルムを導入して金属板にポリエ
ステルフィルムを熱接着した後、ラミネート金属板を加
熱炉に導入してポリエステルフィルムの融点以上の温度
で再度加熱してポリエステルフィルムが融点以上の温度
に達した後で直ちに急冷する方法があるが、(2)と
(3)の方法が特に好ましい。(1)の方法ではポリエ
ステルフィルムの金属板と接していない法の面は配向が
破壊されずに残ってしまうので好ましくない。また、ラ
ミネート後フィルムの再結晶化を防ぐため直ちに冷却ロ
ール、冷却槽などで冷却する方法が好ましい。
貼り合わせラミネート金属板を製造する方法としては、
例えば、(1)金属板を加熱炉、誘導加熱ロール熱媒加
熱ロール等でポリエステルフィルムの融点以上の温度に
加熱しラミネートロールに導入しフィルムを熱融着させ
る方法、(2)金属板にポリエステルフィルム熱融着さ
せた後のラミネート金属板を加熱炉に導入してポリエス
テルフィルムの融点以上の温度で再度加熱してポリエス
テルフィルムが融点以上の温度に達した後で直ちに急冷
する方法、(3)ポリエステルフィルムの粘着開始温度
以上、融点以下の温度に加熱したラミネートロールに金
属板とポリエステルフィルムを導入して金属板にポリエ
ステルフィルムを熱接着した後、ラミネート金属板を加
熱炉に導入してポリエステルフィルムの融点以上の温度
で再度加熱してポリエステルフィルムが融点以上の温度
に達した後で直ちに急冷する方法があるが、(2)と
(3)の方法が特に好ましい。(1)の方法ではポリエ
ステルフィルムの金属板と接していない法の面は配向が
破壊されずに残ってしまうので好ましくない。また、ラ
ミネート後フィルムの再結晶化を防ぐため直ちに冷却ロ
ール、冷却槽などで冷却する方法が好ましい。
【0031】本発明のポリエステルフィルムをラミネー
トした金属板の製缶方法としては特に限定されないが、
缶胴と缶底が一体となったいわゆる2ピース缶の製造方
法としては公知の絞り・しごき(DI)缶、あるいは、
特開昇2−21428号公報、特開昭62ー94543
号公報に開示された絞り缶、あるいは特開平3−475
14号公報に開示された絞り・再絞り(DRD)缶が好
ましい。
トした金属板の製缶方法としては特に限定されないが、
缶胴と缶底が一体となったいわゆる2ピース缶の製造方
法としては公知の絞り・しごき(DI)缶、あるいは、
特開昇2−21428号公報、特開昭62ー94543
号公報に開示された絞り缶、あるいは特開平3−475
14号公報に開示された絞り・再絞り(DRD)缶が好
ましい。
【0032】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
る。
る。
【0033】実施例1 共重合ポリエステル樹脂として、酸成分がテレフタル酸
90モル%、イソフタル酸10モル%、ジオール成分と
してエチレングリコールからなるポリエステルを直重法
により製造した。その際、平均粒径2.0μm、実質的
に粒度分布が20μm未満に分布を持つ無定形シリカ粒
子をポリエステルに対して1000ppm添加して重合
反応を完結した。得られた共重合ポリエステのTgは7
5℃、IVは0.65であった。酸素吸収ポリエステル
の製造は、分子量1200のポリブタジエンジオールを
4重量%、共重合ポリエステル96重量%、オクテン酸
コバルトをコバルトとして100ppmブレンドし、反
応性押出機を使用して窒素気流中で270℃、4分間混
練り押出しによりエステル交換を行い酸素吸収ポリエス
テルを得た。酸素吸収ポリエステルのTgは60℃であ
り、耐熱性は良好であった。
90モル%、イソフタル酸10モル%、ジオール成分と
してエチレングリコールからなるポリエステルを直重法
により製造した。その際、平均粒径2.0μm、実質的
に粒度分布が20μm未満に分布を持つ無定形シリカ粒
子をポリエステルに対して1000ppm添加して重合
反応を完結した。得られた共重合ポリエステのTgは7
5℃、IVは0.65であった。酸素吸収ポリエステル
の製造は、分子量1200のポリブタジエンジオールを
4重量%、共重合ポリエステル96重量%、オクテン酸
コバルトをコバルトとして100ppmブレンドし、反
応性押出機を使用して窒素気流中で270℃、4分間混
練り押出しによりエステル交換を行い酸素吸収ポリエス
テルを得た。酸素吸収ポリエステルのTgは60℃であ
り、耐熱性は良好であった。
【0034】上記ポリエステル樹脂を押出機に供給し、
270℃で溶融押出しして口金からシート状に吐出し
て、冷却ドラム上にキャストした。この未延伸シートを
ロール延伸機にて延伸温度103℃、倍率3.3倍で縦
延伸した。得られたフィルムをテンターに導入し延伸温
度120℃、倍率4.0倍で横延伸した。引き続いて延
伸されたフィルムを230℃で横方向に10%弛緩処理
しつつ熱固定し、厚み20μmの二軸延伸フィルムを得
た。
270℃で溶融押出しして口金からシート状に吐出し
て、冷却ドラム上にキャストした。この未延伸シートを
ロール延伸機にて延伸温度103℃、倍率3.3倍で縦
延伸した。得られたフィルムをテンターに導入し延伸温
度120℃、倍率4.0倍で横延伸した。引き続いて延
伸されたフィルムを230℃で横方向に10%弛緩処理
しつつ熱固定し、厚み20μmの二軸延伸フィルムを得
た。
【0035】得られたフィルムをあらかじめ240℃以
上に加熱した厚さ0.2mmのアルミ板にラミネータを
通して仮接着した後、260℃に再度加熱しフィルムを
溶融し、次いで急冷してラミネートアルミ板を製造し
た。このようにして得られたラミネートアルミ板を公知
のDI加工法により350mlビール缶サイズのDI缶
を得た。
上に加熱した厚さ0.2mmのアルミ板にラミネータを
通して仮接着した後、260℃に再度加熱しフィルムを
溶融し、次いで急冷してラミネートアルミ板を製造し
た。このようにして得られたラミネートアルミ板を公知
のDI加工法により350mlビール缶サイズのDI缶
を得た。
【0036】得られたラミネートアルミ缶に空気を充填
したまま密閉し、22℃、70日間放置後の酸素吸収量
を測定した。缶内の空気中の酸素濃度は21%から15
%に減少し酸素吸収が確認された。また、得られたラミ
ネートアルミ缶にビールを充填し、缶蓋を巻き締め密閉
した。これを室温で放置し、10日ごとに120日ま
で、及び300日目に別々に缶を開栓し臭気を嗅ぎ、異
臭が発生するまでの日数を調べた。120日目まで、及
び300日目の各缶内のビールには異臭は確認されなか
った。
したまま密閉し、22℃、70日間放置後の酸素吸収量
を測定した。缶内の空気中の酸素濃度は21%から15
%に減少し酸素吸収が確認された。また、得られたラミ
ネートアルミ缶にビールを充填し、缶蓋を巻き締め密閉
した。これを室温で放置し、10日ごとに120日ま
で、及び300日目に別々に缶を開栓し臭気を嗅ぎ、異
臭が発生するまでの日数を調べた。120日目まで、及
び300日目の各缶内のビールには異臭は確認されなか
った。
【0037】実施例2 分子量2800のポリブタジエンジオールを用いた以外
は実施例1と同様な方法により酸素吸収性ポリエステル
フィルム、ラミネートアルミ板、ラミネートアルミ缶を
製造し、同様な方法で酸素吸収量測定及びビール充填テ
ストを行った。酸素吸収量測定では缶内の空気中の酸素
濃度は21%から5%に減少し十分な酸素吸収が確認さ
れた。ビール充填テストでは120日目まで、及び30
0日目の各缶内のビールには異臭は確認されなかった。
は実施例1と同様な方法により酸素吸収性ポリエステル
フィルム、ラミネートアルミ板、ラミネートアルミ缶を
製造し、同様な方法で酸素吸収量測定及びビール充填テ
ストを行った。酸素吸収量測定では缶内の空気中の酸素
濃度は21%から5%に減少し十分な酸素吸収が確認さ
れた。ビール充填テストでは120日目まで、及び30
0日目の各缶内のビールには異臭は確認されなかった。
【0038】実施例3 実施例2で用いた酸素吸収性ポリエステルと酸素吸収剤
を含有しないIVが0.65のポリエチレンテレフタレ
ートを2台の押出機で別々に押出し、ダイの口金に至る
までの間で溶融状態で合流させ2層に積層し口金からシ
ート状に吐出させ、冷却ドラム上にキャストした。この
積層シートの各層の厚みの比は酸素吸収性ポリエステル
層/ポリエチレンテレフタレート層=70/30であっ
た。この未延伸シートをロール延伸機にて延伸温度10
3℃、倍率3.3倍で縦延伸した。得られたフィルムを
テンターに導入し延伸温度120℃、倍率4.0倍で横
延伸した。引き続いて延伸されたフィルムを230℃で
横方向に10%弛緩処理しつつ熱固定し、厚み20μm
の二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムをあらか
じめ240℃以上に加熱した厚さ0.2mmのアルミ板
にラミネータを通して酸素吸収性ポリエステル層を接着
面にして仮接着した後、260℃に再度加熱しフィルム
を溶融し、次いで急冷してラミネートアルミ板を製造し
た。このようにして得られたラミネートアルミ板を公知
のDI加工法により350mlビール缶サイズのDI缶
を得た。実施例1と同様な方法で酸素吸収量測定及びビ
ール充填テストを行った。酸素吸収量測定では缶内の空
気中の酸素濃度は21%から5%に減少し十分な酸素吸
収が確認された。ビール充填テストでは120日目ま
で、及び300日目の各缶内のビールには異臭は確認さ
れなかった。
を含有しないIVが0.65のポリエチレンテレフタレ
ートを2台の押出機で別々に押出し、ダイの口金に至る
までの間で溶融状態で合流させ2層に積層し口金からシ
ート状に吐出させ、冷却ドラム上にキャストした。この
積層シートの各層の厚みの比は酸素吸収性ポリエステル
層/ポリエチレンテレフタレート層=70/30であっ
た。この未延伸シートをロール延伸機にて延伸温度10
3℃、倍率3.3倍で縦延伸した。得られたフィルムを
テンターに導入し延伸温度120℃、倍率4.0倍で横
延伸した。引き続いて延伸されたフィルムを230℃で
横方向に10%弛緩処理しつつ熱固定し、厚み20μm
の二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムをあらか
じめ240℃以上に加熱した厚さ0.2mmのアルミ板
にラミネータを通して酸素吸収性ポリエステル層を接着
面にして仮接着した後、260℃に再度加熱しフィルム
を溶融し、次いで急冷してラミネートアルミ板を製造し
た。このようにして得られたラミネートアルミ板を公知
のDI加工法により350mlビール缶サイズのDI缶
を得た。実施例1と同様な方法で酸素吸収量測定及びビ
ール充填テストを行った。酸素吸収量測定では缶内の空
気中の酸素濃度は21%から5%に減少し十分な酸素吸
収が確認された。ビール充填テストでは120日目ま
で、及び300日目の各缶内のビールには異臭は確認さ
れなかった。
【0039】比較例1 酸素吸収ポリエステルに変えて、実施例1で用いた酸成
分がテレフタル酸90モル%、イソフタル酸10モル
%、ジオール成分としてエチレングリコールからなる共
重合ポリエステだけを用いて実施例1と同様な方法でフ
ィルムを製造し、ついで、ラミネートアルミ板、ラミネ
ートアルミ缶を製造し、同様な方法で酸素吸収量測定及
びビール充填テストを行った。酸素吸収量測定では缶内
の空気中の酸素濃度は21%を維持し酸素吸収ほとんど
確認されなかった。ビール充填テストでは120日目で
缶内のビールに異臭が確認された。
分がテレフタル酸90モル%、イソフタル酸10モル
%、ジオール成分としてエチレングリコールからなる共
重合ポリエステだけを用いて実施例1と同様な方法でフ
ィルムを製造し、ついで、ラミネートアルミ板、ラミネ
ートアルミ缶を製造し、同様な方法で酸素吸収量測定及
びビール充填テストを行った。酸素吸収量測定では缶内
の空気中の酸素濃度は21%を維持し酸素吸収ほとんど
確認されなかった。ビール充填テストでは120日目で
缶内のビールに異臭が確認された。
【0040】
【発明の効果】本発明の酸素吸収ポリエステルフィルム
は酸素を効果的に吸収し、発生する揮発性物質による悪
臭が少ないので、ラミネート金属板及びそれを用いて製
缶したフィルムラミネート金属缶は、飲料等の内容物を
充填した場合に、内容物の酸化、腐敗を防止し、内容物
の風味を長期間持続することができる。
は酸素を効果的に吸収し、発生する揮発性物質による悪
臭が少ないので、ラミネート金属板及びそれを用いて製
缶したフィルムラミネート金属缶は、飲料等の内容物を
充填した場合に、内容物の酸化、腐敗を防止し、内容物
の風味を長期間持続することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA12 AA44 AA46 AA78 AB18 AB26 AC07 AC09 AD03 AE05 AE22 AF03 AF52 AH05 BB08 BC02 4F100 AA00A AA19A AA20A AB01B AB19B AC04A AH02H AK01H AK29A AK29H AK41A BA02 CA06A CA07 CA07A CA09 CA09A DE01A DJ00A EH17 GB16 GB23 JB02 JJ03 JL01 JL08A JL08H 4J002 AC02X AC04X AC05X AC06X AC111 BB12X CF02X CF04W CF06W CF08W CL03X DE148 DE238 DG048 DJ008 DJ018 DJ038 DJ048 EE037 EG046 EJ029 EW069 FA098 FD036 FD057 FD07X FD071 FD079 FD20X FD201 GF00 GG01
Claims (11)
- 【請求項1】 ジカルボン酸成分とグリコール成分を主
たる構成成分とするポリエステルからなるフィルムであ
って、前記ポリエステル中に高分子酸素吸収剤を含有す
ることを特徴とする金属板ラミネート用フィルム。 - 【請求項2】 高分子酸素吸収剤が分子内に二重結合を
有するポリマーであることを特徴とする請求項1記載の
金属板ラミネート用フィルム。 - 【請求項3】 高分子酸素吸収剤がポリブタジエンジオ
ールであることを特徴とする請求項1または2記載の金
属板ラミネート用フィルム。 - 【請求項4】 酸素吸収触媒として遷移金属を含有する
ことを特徴とする請求項1〜3記載の金属板ラミネート
用フィルム。 - 【請求項5】 前記遷移金属がCo、Fe、Ni、M
n、Cuから選ばれる少なくとも1種であることを特徴
とする請求項4記載の金属板ラミネート用フィルム。 - 【請求項6】 紫外線増感剤を含有することを特徴とす
る請求項1〜5記載の金属板ラミネート用フィルム。 - 【請求項7】 前記紫外線増感剤がベンゾフェノン及び
その誘導体から選ばれる少なくとも1種であることを特
徴とする請求項6記載の金属板ラミネート用フィルム。 - 【請求項8】 多孔質無機粒子を含有することを特徴と
する請求項1〜7記載の金属板ラミネート用フィルム。 - 【請求項9】 前記多孔質無機粒子がシリカ、アルミ
ナ、ゼオライトから選ばれる少なくとも1種であること
を特徴とする請求項8記載の金属板ラミネート用フィル
ム。 - 【請求項10】 酸化防止剤を含有することを特徴とす
る請求項1〜9記載の金属板ラミネート用フィルム。 - 【請求項11】 少なくとも片方の表面に酸素吸収性を
有しない他の樹脂を積層した積層フィルムであることを
特徴とする請求項1〜10記載の金属板ラミネート用フ
ィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13481399A JP2000319408A (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 金属板ラミネート用フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP13481399A JP2000319408A (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 金属板ラミネート用フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000319408A true JP2000319408A (ja) | 2000-11-21 |
Family
ID=15137105
Family Applications (1)
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JP13481399A Pending JP2000319408A (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 金属板ラミネート用フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2000319408A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1999
- 1999-05-14 JP JP13481399A patent/JP2000319408A/ja active Pending
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