JP2020039221A - 電力変換装置及び電気車 - Google Patents

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浩史 小暮
石川 勝美
Katsumi Ishikawa
勝美 石川
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Yasuhiko Kono
恭彦 河野
直矢 橋口
Naoya Hashiguchi
直矢 橋口
秀一 寺門
Shuichi Terakado
秀一 寺門
敬介 堀内
Keisuke Horiuchi
敬介 堀内
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Abstract

【課題】電力変換装置の小型化を図る。【解決手段】電力変換装置は、第1のパワー半導体素子を上アームとし第1のダイオードを下アームとする第1のパワーモジュール、第2のパワー半導体素子を上アームとし第3のパワー半導体素子を下アームとする第2のパワーモジュール、及び第2のダイオードを上アームとし第4のパワー半導体素子を下アームとする第3のパワーモジュールとを有し、第1のパワー半導体素子〜第4のパワー半導体素子は、この順序で直流電源の高圧側から低圧側に向かって直列接続されたワイドバンドギャップ半導体であり、第1のダイオードは、第1のパワー半導体素子と第2のパワー半導体素子の間の第1の接続点と、直流電源の中間の第2の接続点との間に接続され、第2のダイオードは、第3のパワー半導体素子と第4のパワー半導体素子の第3の接続点と、第2の接続点との間に接続されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置及び電気車に関する。
現在、高電圧の電力変換システムにはパワー半導体素子をスイッチング素子に使った電力変換回路が広く使われている。これらの高電圧の電力変換回路には例えば2レベル形回路と3レベル形回路がある。2レベル形回路は、回路構成がシンプルで部品点数が少ないことから、装置の小型化や軽量化が重視される場合に用いられる。
一方、3レベル形回路は、交流出力波形の歪が少なく低ノイズかつ低騒音であることや、高耐圧の特殊なスイッチング素子を必要とせず低耐圧のスイッチング素子を組合せることで回路を構成できる等の特徴があり、鉄道車両の駆動装置や鉄鋼の圧延機のドライブシステム等に用いられている。
近年、省エネルギーの観点から電力変換システムの高効率化、小型化及び軽量化が強く求められている。しかし、3レベル形回路では、2レベル形回路と比較して回路を構成する部品点数が多いことから電力変換装置が大型になってしまう。また、スイッチング素子間の接続が複雑になるためにインダクタンスが大きくなるという問題があった。
この問題に対して、特許文献1では、1対のパスイッチング素子とダイオードの2素子入りパワーモジュールを使用し、電力変換装置の小型化を行うとともにパワーモジュール間を接続する部品を減らし、インダクタンスを低減する手法を提案している。
国際公開第2013/161045号
しかしながら上述の特許文献1に開示の技術では、2素子入りパワーモジュールの1つのパッケージに、1対のスイッチング素子とダイオードを内蔵している。この構成では、1つのパワーモジュールが2つのスイッチング素子と2つのダイオードで構成されるため、パワーモジュールの実装面積が大きくなり電力変換装置が大型化してしまうという課題があった。
また、特許文献1に開示の技術では、2素子入りパワーモジュールの1つのパッケージに、1対のスイッチング素子とダイオードとクランプダイオードを内蔵している。このパワーモジュールの構成では、1対のパワー半導体素子とダイオードで構成される側の定格電流(許容電流)とクランプダイオードで構成される側の定格電流とが異なり、パワーモジュール1つあたりの定格電流が制限される。
また電力変換システムの高効率化、小型化、及び軽量化のために、高温まで動作が可能であるワイドバンドギャップのパワー半導体素子を電力変換装置に適用した場合、パワー半導体素子の発熱によりパワー半導体素子の動作温度が制限され、パワーモジュール1つあたりの定格電流が制限される。
このようにパワーモジュール1つあたりの定格電流が制限されることから、パワーモジュールの搭載数を多くして電力変換装置の定格電流を確保する必要があり、電力変換装置が大型化してしまうという課題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、電力変換装置の小型化を図ることを目的とする。
かかる課題を解決するため本発明においては、電力変換装置は、第1のパワー半導体素子を上アームとし第1のダイオードを下アームとする第1のパワーモジュールと、第2のパワー半導体素子を上アームとし第3のパワー半導体素子を下アームとする第2のパワーモジュールと、第2のダイオードを上アームとし第4のパワー半導体素子を下アームとする第3のパワーモジュールとを有し、前記第1のパワー半導体素子、前記第2のパワー半導体素子、前記第3のパワー半導体素子、及び前記第4のパワー半導体素子は、この順序で、2つの直流電源が直列接続されて構成された直流電源の高圧側から低圧側に向かって直列接続された、寄生ダイオードを還流ダイオードとして用いるバンドギャップが所定値以上であるワイドバンドギャップ半導体であり、前記第1のダイオードは、前記第1のパワー半導体素子と前記第2のパワー半導体素子の間の第1の接続点と、前記2つの直流電源の間の第2の接続点との間に、前記第1の接続点から前記第2の接続点への電流を阻止する向きで接続され、前記第2のダイオードは、前記第3のパワー半導体素子と前記第4のパワー半導体素子の第3の接続点と、前記第2の接続点との間に、前記第2の接続点から前記第3の接続点への電流を阻止する向きで接続されている。
本発明によれば、電力変換装置の小型化を図ることができる。
実施例1の電力変換装置の部分構成例を示す図。 実施例1の電力変換装置が有する第1のパワーモジュールの構成例を示す回路図。 実施例1の電力変換装置が有する第2のパワーモジュールの構成例を示す回路図。 実施例1の電力変換装置が有する第3のパワーモジュールの構成例を示す回路図。 実施例1の電力変換装置が有するパワーモジュールの構造例を示す平面図。 実施例1の電力変換装置が有するパワーモジュールの構造例を概略的に示す断面図。 実施例2の電力変換装置の部分構成例を示す図。 比較対象としての実施例1の電力変換装置の3レベル回路動作を説明するための図。 比較対象としての実施例1の電力変換装置の3レベル回路動作を説明するための図。 比較対象としての実施例1の電力変換装置の3レベル回路動作時の温度をシミュレーションする際のパワー半導体素子のグループを示す図。 実施例2の電力変換装置の3レベル回路動作時の温度をシミュレーションする際のパワー半導体素子のグループを示す図。 実施例2の変形例の電力変換装置の部分構成例を示す図。 実施例3として、実施例1及び2の電力変換装置を用いた電気車を示す図。
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳述する。以下の実施例を説明するための各図面において参照番号が同一の構成要素は、同一あるいは類似の機能又は処理を備えた構成要素を示し、後出の説明を省略する。また各実施例及び各変形例は、本発明の技術思想の範囲内及び整合する範囲内で一部又は全部を組合せることができる。
図1は、実施例1の電力変換装置の部分構成例を示す図である。図2〜図3は、実施例1の電力変換装置が有する第1〜第3のパワーモジュールの構成例を示す回路図である。
図1では、実施例1の電力変換装置10の1相分の回路を示している。電力変換装置10がモータ等の3相の負荷へ電力を供給する3レベルインバータ装置である場合には、図1に示す回路を3相分備えて、直流電力を3相交流電力に変換して出力する。また電力変換装置10が交流電力を直流電力に変換する3レベルコンバータ装置である場合には、図1に示す回路を2相あるいは3相分備えて、3相交流電力を直流電力に変換して出力する。
実施例1の電力変換装置10は、第1のパワーモジュール1と、第2のパワーモジュール2と、第3のパワーモジュール3と、直流電源コンデンサ30及び31と、ゲートドライバ40〜43と、交流端子ACと、直流正極端子Pと、直流負極端子Nとを有する。直流電源コンデンサ30及び31は互いに直列に接続されて直流電源を構成する。ゲートドライバ40〜43は、後述のパワー半導体素子11〜12それぞれにゲートを駆動させるための電圧を印可する。
第1のパワーモジュール1は、図2に示すように、直列に接続されたパワー半導体素子11とクランプダイオード21を含む2素子入りモジュールである。図2に示すように、第1のパワーモジュール1は、パワー半導体素子11のみで上アームを構成し、クランプダイオード21のみで下アームを構成する。よって第1のパワーモジュール1の1つあたりの定格電流を大きくすることが可能になり、同一定格電流であれば電力変換装置10を構成する第1のパワーモジュール1の数を減らすことができるので、電力変換装置10を小型化することができる。
第2のパワーモジュール2は、図3に示すように、直列に接続されたパワー半導体素子12及び13を含む2素子入りモジュールである。図3に示すように、第2のパワーモジュール2は、パワー半導体素子12のみで上アームを構成し、パワー半導体素子13のみで下アームを構成する。よって第2のパワーモジュール2の1つあたりの定格電流を大きくすることが可能になり、同一定格電流であれば電力変換装置10を構成する第2のパワーモジュール2の数を減らすことができるので、電力変換装置10を小型化することができる。
第3のパワーモジュール3は、図4に示すように、直列に接続されたクランプダイオード22とパワー半導体素子14を含む2素子入りパワーモジュールである。図4に示すように、第3のパワーモジュール3は、クランプダイオード22のみで上アームを構成し、パワー半導体素子14のみで下アームを構成する。よって第3のパワーモジュール3の1つあたりの定格電流を大きくすることが可能になり、同一定格電流であれば電力変換装置10を構成する第3のパワーモジュール3の数を減らすことができるので、電力変換装置10を小型化することができる。
図1の説明に戻る。パワー半導体素子11〜14は、直流電源の高圧側(正極)から低圧側(負極)に向かってパワー半導体素子11〜14の順で直列に接続される。またクランプダイオード21及び22は互いに直列に接続されており、クランプダイオード21と22の接続点は直流電源コンデンサ30と31の中間点Cに接続される。
クランプダイオード21の一端はパワー半導体素子11と12の間に接続され、パワー半導体素子11と12の接続点から直流電源の中間点Cへの電流を阻止する向きで接続される。また、クランプダイオード22の一端は、パワー半導体素子13と14の間に接続され、直流電源の中間点Cからパワー半導体素子13と14の接続点への電流を阻止する向きで接続される。
なお本実施例では、パワー半導体素子11〜14は、電力変換装置10のデッドタイム時には内蔵する寄生ダイオードにより還流動作を行うことで外付けの還流ダイオードを省略可能なSiC−MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を例とするが、寄生ダイオードを有するバンドギャップが所定値以上の他のワイドバンドギャップ半導体素子、すなわちシリコン、ガリウムナイトライド、ダイヤモンド等のパワー半導体素子であってもよい。また本実施例では、クランプダイオード21〜22はSiCダイオードを例とするが、他のダイオードであってもよい。
図5は、実施例1の電力変換装置が有するパワーモジュールの構造例を示す平面図である。パワーモジュール60は、第1のパワーモジュール1、第2のパワーモジュール2、及び第3のパワーモジュール3のパッケージ形態を示す。パワーモジュール60は、その長手方向の一方の端部に短手方向に並んだ2つの交流端子61を有し、他方の端部に短手方向に並んだ2つの直流端子63を有する。さらにパワーモジュール60は、交流端子61と直流端子63の間に、長手方向の距離が交流端子61よりも直流端子63に近い側に、短手方向に並んだ2つの直流端子62を有する。
なお説明の便宜上、図5のように、パワーモジュール60の長手方向及び短手方向を定めているが、これによりパワーモジュール60の方向、形状、各辺の長さ、及び各辺の長さの比率が限定されるものではない。
例えば図2に示す第1のパワーモジュール1を図5に示すパワーモジュール60で実装した場合、端子S1(K1)が2つの交流端子61から引き出され、端子A1が2つの直流端子62から引き出され、端子D1が2つの直流端子63から引き出される。ゲート端子G11は交流端子61と直流端子62の間に設けられた第1ゲート端子(不図示)から引き出される。
また例えば図3に示す第2のパワーモジュール2を図5に示すパワーモジュール60で実装した場合、端子S21(D22)が2つの交流端子61から引き出され、端子S22が2つの直流端子62から引き出され、端子D21が2つの直流端子63から引き出される。ゲート端子G21は交流端子61と直流端子62の間に設けられた第1ゲート端子(不図示)から引き出され、ゲート端子G22は交流端子61と直流端子62の間に設けられた第2ゲート端子(不図示)から引き出される。
また例えば図4に示す第3のパワーモジュール3を図5に示すパワーモジュール60で実装した場合、端子D3(A3)が2つの交流端子61から引き出され、端子S3が2つの直流端子62から引き出され、端子K3が2つの直流端子63から引き出される。ゲート端子G32は交流端子61と直流端子62の間に設けられた第2ゲート端子(不図示)から引き出される。
第1のパワーモジュール1〜第3のパワーモジュール3をパワーモジュール60で実装することによって、電力変換装置10において第1のパワーモジュール1〜第3のパワーモジュール3それぞれの間の接続を簡素化することができる。これにより電力変換装置10のインダクタンスを低減できる。
図6は、実施例1の電力変換装置が有するパワーモジュールの構造例を概略的に示す断面図である。図6は、長手方向のある位置において図5に示すパワーモジュール60を短手方向に平行に切った場合の断面図である。
パワー半導体素子は、高温まで動作が可能である特徴を持つ。その一方、パワー半導体素子は、絶縁基板との接合材料が接合を保持しうる温度により動作温度が制限されているため、パワーモジュールの定格電流(許容電流)を制限して使用しなければならないという課題があった。
そこで本実施例では、放熱板53上に載置されるパワー半導体素子51(パワー半導体素子11〜14)と絶縁基板52との接合に焼結Cu54や焼結Ag54を用いている。パワー半導体素子51と絶縁基板52との接合材料に、焼結Cu54や焼結Ag54等の高温対応の接合材料を用いることにより、パワー半導体素子51の動作温度をさらに上げることができる。よって電力変換装置10を、インバータ装置やコンバータ装置に適用する際、パワーモジュールの定格電流を大きくすることが可能になり、同一定格電流であれば電力変換装置10に搭載するパワーモジュールの数を削減できるので、電力変換装置10をより小型化することができる。
なお第1のパワーモジュール1、第2のパワーモジュール2、及び第3のパワーモジュール3を用いて、3レベル以上のマルチレベルインバータ装置及びマルチレベルコンバータ装置を構成することもできる。
本実施例によれば、第1のパワーモジュール1〜第3のパワーモジュール3の1つあたりの定格電流を大きくすることで、同一定格電流であれば電力変換装置10を構成する第1のパワーモジュール1〜第3のパワーモジュール3の数を減らすことができるので、電力変換装置10を小型化することができる。
以下実施例2について、実施例1との差異部分のみ説明する。
図7は、実施例2の電力変換装置の部分構成例を示す図である。実施例2の電力変換装置10Bは、第2のパワーモジュール2を並列に接続して構成されている点で実施例1の電力変換装置10と異なる。具体的には、第2のパワーモジュール2に対して、第2のパワーモジュール2と同様の第2のパワーモジュール2−2が並列に接続されている。
例えば電力変換装置10Bが3レベルのインバータ装置である場合、第2のパワーモジュール2に含まれるパワー半導体素子12及び13の通電時間が長くなるため、パワー半導体素子12及び13の発熱密度が大きくなる。以下パワー半導体素子12及び13の発熱密度が大きくなる理由について図8及び図9を参照して説明する。
図8及び図9は、比較対象としての実施例1の電力変換装置の3レベル回路動作を説明するための図である。実施例1の電力変換装置10は、実施例2の電力変換装置10Bとは異なり、第2のパワーモジュール2を並列に接続せず単独で構成されている。図8及び図9において、直流電源コンデンサ30及び31が互いに直列に接続されて構成される直流電源の最上位の電位を“+E”とし、最低位の電位を“−E”とし、これらの中間電位を“0”としている。
図8(a)に示すように、モータ等の負荷4に対して「+Eの電圧を出力するモード」であるとき、パワー半導体素子11に0〜+Eのスイッチング電圧が印可され、パワー半導体素子13に0〜+Eの阻止電圧が印可され、パワー半導体素子14に−E〜0の阻止電圧が印可される。この場合、電力変換装置10ではパワー半導体素子11からパワー半導体素子12の経路方向を含む図示の矢印A11の経路で電流が流れる。
続いて図8(b)に示すように、負荷4に対して「0電圧を出力するモード(IL>0)」(ILは図(b)に示す電流IL)であるとき、パワー半導体素子12に−E〜0のスイッチング電圧が印可され、パワー半導体素子11に0〜+Eの阻止電圧が印可され、パワー半導体素子14に−E〜0の阻止電圧が印可される。この場合、電力変換装置10ではクランプダイオード21からパワー半導体素子12の経路方向を含む図示の矢印A22の経路で電流が流れる。
続いて図9(c)に示すように、負荷4に対して「0電圧を出力するモード(IL<0)」(ILは図(c)に示す電流IL)であるとき、パワー半導体素子13に0〜+Eのスイッチング電圧が印可され、パワー半導体素子11に0〜+Eの阻止電圧が印可され、パワー半導体素子14に−E〜0の阻止電圧が印可される。この場合、電力変換装置10ではパワー半導体素子13からクランプダイオード22の経路方向を含む図示の矢印A33の経路で電流が流れる。
続いて図9(d)に示すように、負荷4に対して「−Eの電圧を出力するモード」であるとき、パワー半導体素子14に−E〜0のスイッチング電圧が印可され、パワー半導体素子11に0〜+Eの阻止電圧が印可され、パワー半導体素子12に−E〜0の阻止電圧が印可される。この場合、電力変換装置10ではパワー半導体素子13からパワー半導体素子14の経路方向を含む図示の矢印A44の経路で電流が流れる。
そして電力変換装置10において「−Eの電圧を出力するモード」に続いて再び「+Eの電圧を出力するモード」となり、上述の順序でモード遷移が繰り返される。
このように、3レベルインバータ装置では、順次繰り返される4つの電圧出力モードのうち「+Eの電圧を出力するモード」及び「0電圧を出力するモード(IL>0)」の両方のモードでパワー半導体素子12に電流が流れる。また「0電圧を出力するモード(IL<0)」及び「−Eの電圧を出力するモード」の両方のモードでパワー半導体素子13に電流が流れる。つまりパワー半導体素子11及び14は、これら4つのモードのうち1つのモード時でしか電流が流れないのに対し、パワー半導体素子12及び13はこれら4つのモードのうち2つのモード時で電流が流れる。このためパワー半導体素子12及び13は、パワー半導体素子11及び14と比較して通電時間が長くなり、発熱量が大きくなる。
そこで本実施例では、図7に示すように、パワー半導体素子12及び13を含む第2のパワーモジュール2に対して、さらにパワー半導体素子15及び16を含む第2のパワーモジュール2−2を並列に接続する。これにより、第2のパワーモジュール2を流れる電流を第2のパワーモジュール2−2に分流させ、パワー半導体素子12及び13を通電する電流量を減らすことで、通電時間が長くなっても発熱量が低減される。
図10は、比較対象としての実施例1の電力変換装置の3レベル回路動作時の温度をシミュレーションする際のパワー半導体素子のグループを示す図である。図11は、実施例2の電力変換装置の3レベル回路動作時の温度をシミュレーションする際のパワー半導体素子のグループを示す図である。
図10に示す比較例としての実施例1の電力変換装置10の3レベル回路動作時では、パワー半導体素子11及びパワー半導体素子14それぞれの温度が140℃、パワー半導体素子12及び13のグループの温度が180℃というシミュレーション結果が得られた。これに対し図11に示す実施例2の電力変換装置10Bの3レベル回路動作時では、パワー半導体素子11及びパワー半導体素子14それぞれの温度が135℃、パワー半導体素子12,13及び15,16のグループの温度が110℃というシミュレーション結果が得られた。
このように、本実施例によれば、第2のパワーモジュール2,2−1の発熱を低減して定格電流をさらに大きくすることができるため、同一定格電流であれば電力変換装置10に搭載するパワーモジュールの数を削減でき、電力変換装置10Bをより小型化することができる。また第2のパワーモジュール2,2−1を冷却する冷却部品をさらに簡略化できることにより、電力変換装置10Bを小型化できる。
(実施例2の変形例)
図12は、実施例2の変形例の電力変換装置の部分構成例を示す図である。実施例2の変形例の電力変換装置10B−2は、第1のパワーモジュール1に対して、第1のパワーモジュール1と同様のパワー半導体素子17とクランプダイオード23を含む第1のパワーモジュール1−2が並列に接続されている。また電力変換装置10B−2は、第2のパワーモジュール2に対して、第2のパワーモジュール2と同様のパワー半導体素子15及び16を含む第2のパワーモジュール2−2が並列に接続されている。また電力変換装置10B−2は、第3のパワーモジュール3に対して、第3のパワーモジュール3と同様のクランプダイオード24とパワー半導体素子18を含む第3のパワーモジュール3−2が並列に接続されている。
これにより、電力変換装置10B−2は、第1のパワーモジュール1〜第3のパワーモジュール3を流れる電流を、第1のパワーモジュール1−2〜第3のパワーモジュール3−2それぞれに分流させ、パワー半導体素子11〜14を通電する電流量を減らすことで、通電時間が長くなっても発熱量が低減される。
よって第1のパワーモジュール1〜第3のパワーモジュール3の定格電流を大きくすることができるため、同一定格電流であれば電力変換装置10B−2に搭載するパワーモジュールの数を削減でき、電力変換装置10B−2をより小型化することができる。また第1のパワーモジュール1〜第3のパワーモジュール3を冷却する冷却部品を簡略化でき、電力変換装置10B−2を小型化できる。
また第1のパワーモジュール1,1−2、第2のパワーモジュール2,2−2、及び第3のパワーモジュール3,3−2を用いて電力変換装置10B−2を構成することで、並列接続時のパワーモジュール間の配線が簡素化でき、電力変換装置10B−2をよりコンパクトに大容量化することができる。
上述した実施例に開示の電力変換装置10、10B、10B−2は、鉄道車両や、自動車、建機等の車両の電力変換装置として用いることができる。以下電力変換装置10、10B、10B−2が搭載された電気車について説明する。図13は、実施例3として、実施例1及び2の電力変換装置を用いた電気車を示す図である。
電気車500は、架線502から集電装置505を介して直流又は交流の電力が供給され、電力変換装置10、10B、又は10B−2を経由して交流電力が電動機506に供給されることで電動機506を駆動する。電動機506は電気車500の車軸504と連結されており、電動機506により電気車の走行が制御される。電気的なグランドはレール503を介して接続されている。
なお本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換・統合・分散をすることが可能である。また実施例で示した各処理は、処理効率又は実装効率に基づいて適宜分散又は統合してもよい。
1,1−2…第1のパワーモジュール、2,2−2…第2のパワーモジュール、3,3−2…第3のパワーモジュール、4…負荷、10,10B,10B−2…電力変換装置、11,12,13,14,15,16,17,18…パワー半導体素子、21,22,23,24…クランプダイオード、30,31…直流電源コンデンサ、40,41,42,43,44,45,46,47,48…ゲートドライバ、51…パワー半導体素子、52…絶縁基板、53…放熱板、60…パワーモジュール、61…交流端子、62,63…直流端子、500…電気車

Claims (8)

  1. 第1のパワー半導体素子を上アームとし第1のダイオードを下アームとする第1のパワーモジュールと、
    第2のパワー半導体素子を上アームとし第3のパワー半導体素子を下アームとする第2のパワーモジュールと、
    第2のダイオードを上アームとし第4のパワー半導体素子を下アームとする第3のパワーモジュールとを有し、
    前記第1のパワー半導体素子、前記第2のパワー半導体素子、前記第3のパワー半導体素子、及び前記第4のパワー半導体素子は、この順序で、2つの直流電源が直列接続されて構成された直流電源の高圧側から低圧側に向かって直列接続された、寄生ダイオードを還流ダイオードとして用いるバンドギャップが所定値以上であるワイドバンドギャップ半導体であり、
    前記第1のダイオードは、前記第1のパワー半導体素子と前記第2のパワー半導体素子の間の第1の接続点と、前記2つの直流電源の間の第2の接続点との間に、前記第1の接続点から前記第2の接続点への電流を阻止する向きで接続され、
    前記第2のダイオードは、前記第3のパワー半導体素子と前記第4のパワー半導体素子の第3の接続点と、前記第2の接続点との間に、前記第2の接続点から前記第3の接続点への電流を阻止する向きで接続されている
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 2つの前記第2のパワーモジュールが並列接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 2つの前記第1のパワーモジュール及び2つの前記第3のパワーモジュールが並列接続されていることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記第1のパワー半導体素子、前記第2のパワー半導体素子、前記第3のパワー半導体素子、及び前記第4のパワー半導体素子は、SiC−MOSFETであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電力変換装置。
  5. 3レベルインバータ装置であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電力変換装置。
  6. 3レベルコンバータ装置であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電力変換装置。
  7. 鉄道車両用電力変換装置であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電力変換装置。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の電力変換装置を有する電気車。
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