JP2020035671A - 非水電解質二次電池用の正極 - Google Patents

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Abstract

【課題】中空構造を有する正極活物質粒子を用いた、より低抵抗でハイレート出力特性に優れた非水電解質二次電池用の正極を提供する。【解決手段】 正極は、正極活物質粉末と導電材とを含む活物質層と、活物質層を支持する集電体と、を含む。正極活物質粉末を構成する正極活物質粒子は中空部を備えており、正極活物質粒子の外径aに対する中空部の径bの比をAとし、導電材の粒度分布における最大頻度径をBμmとしたとき、比Aと径Bとは、以下の(1)および(2)のいずれかの関係を満たすように構成されている。(1)A≦0.85、1.8≦B≦2.0、かつ、2.1≦B/A≦3.6(2)A≦0.85、2.0<B≦2.9、かつ、2.6≦B/A≦8.3【選択図】図2

Description

本発明は、非水電解質二次電池用の正極に関する。
非水電解質二次電池は、実用化が進むに連れて、用途に応じて種々の特性をコストを要せずに向上させることが求められている。例えば、非水電解質二次電池の正極の活物質層には、電荷担体を吸蔵および放出可能な粒状の正極活物質が含まれている。ここで、例えば、ハイレートでの出力が求められる用途の非水電解質二次電池については、正極活物質として、一般的な中実粒子ではなく、一次粒子が融着した二次粒子からなる殻部を備え、この殻部の内側に中空部を有する中空粒子からなる活物質粉末が用いられる場合がある(例えば、特許文献1参照)。正極活物質が中空粒子により構成されることで、比表面積が拡大することに加え中空部に電解質を蓄積しておくことができる。これにより、固液界面における電荷移動抵抗が低減し、ハイレートで大電流を出入力することができる。
特開2011−119092号公報 特開2017−016927号公報
しかしながら、非水電解質二次電池には、さらなる低抵抗化が求められている。これに対し、本発明者が鋭意検討した結果、特許文献1に示されるような中空構造を有する正極活物質を用いて二次電池を構成した場合に、抵抗低減に改善の余地があることを見出した。
そこで本発明は、中空構造を有する正極活物質粒子を用いた、より低抵抗でハイレート出力特性に優れた非水電解質二次電池用の正極を提供する。
本発明者の検討によると、中空構造を有する活物質粒子を用いた電極では、活物質粒子の反応表面の増大に伴い、電荷移動抵抗が低減する。しかしながら、中空構造を有する活物質粒子は、固体内で粒子の中心を通る経路では電荷が移動できず、固体内拡散反応は悪化する。また、中空構造を有する活物質粒子の殻部には貫通孔が形成されており、他の活物質粒子や導電材等との接触も悪いという、特有の課題が存在することを知見した。また、電極は一般に、電極構成材料を分散させたペーストを集電体に供給することで作製している。しかしながら、上記の中空構造を有する正極活物質を分散させたペーストは、ペースト調製時に分散媒が中空部に徐々に浸透することからペースト粘度の経時変化が極めて大きく、使用できる電極材料が制限されるという量産面での課題もあった。
ここに開示される技術は、非水電解質二次電池用の正極を提供する。この正極は、正極活物質と導電材とを含む活物質層と、上記活物質層を支持する集電体と、を含み、上記正極活物質を構成する正極活物質粒子は中空部を備えている。そして、上記正極活物質粒子の外径aに対する上記中空部の径bの比をAとし、上記導電材の粒度分布における最大頻度径をBμmとしたとき、上記比Aと上記径Bとは、以下の(1)および(2)のいずれかの関係を満たすように構成されている。
(1)A≦0.85、1.8≦B≦2.0、かつ、2.1≦B/A≦3.6
(2)A≦0.85、2.0<B≦2.9、かつ、2.6≦B/A≦8.3
上記の構成によると、中空構造を有する正極活物質粒子の形状に適した形状の導電材とを組み合わせて正極を構成することができる。具体的には、中空構造を有する正極活物質粒子の形態に応じて、ペースト粘度が過度に上昇しない程度であって、かつ、正極活物質粒子と他の粒子等との接触を効果的に改善することができる形状の導電材を組み合わせることができる。これにより、低抵抗でハイレート出力特性に優れた正極が提供される。
正極活物質粒子と導電材の二次凝集体との関係を模式的に説明した図である。 正極活物質粒子の構造を模式的に示した断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。なお、各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は実際の寸法関係を反映するものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄(正極を構成する正極活物質粉末および導電材の形態等)であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、正極活物質の組成や製法、および二次電池の構成等に係る一般的技術等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。
なお、本明細書において「非水電解質二次電池」とは、電気エネルギーを繰り返し充放電可能な蓄電デバイスであって、電荷担体として非水系電解質を用いる蓄電デバイス一般を指す用語である。リチウムイオン二次電池、金属リチウム二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子は、非水系電解質二次電池の一例である。
ここに開示される非水電解質二次電池用の正極は、活物質層と、この活物質層を支持する集電体と、を含む。そして活物質層は、正極活物質と導電材とを含む。活物質層は、典型的にはバインダを含む。バインダによって、正極活物質を構成する粒子と導電材とが互いに結合されて正極活物質層を形作るとともに、正極集電体に固着される。このような正極は、典型的には、活物質層の構成材料である正極活物質と導電材とバインダとを分散媒に分散させた正極ペーストを、集電体に塗布したのち、乾燥および圧縮して製造することができる(例えば特許文献2参照)。分散媒は、これらの構成材料を均一に混合、分散させるための媒体であり、これらの構成材料に流動性を付与する。以下、各構成要素について説明する。
正極活物質は、電荷担体を可逆的に吸蔵および放出することできる活物質材料からなり、複数の正極活物質粒子により構成されている。非水電解質二次電池がリチウムイオン電池である場合、正極活物質は、Liイオンを吸蔵および放出できる材料である。このような正極活物質は、例えば、コバルト酸リチウム(例えば、LiCoO)、ニッケル酸リチウム(例えば、LiNiO)、コバルトニッケルマンガン酸リチウム(例えば、Li1+mCoNiMn 、式中、Mは、Al,Cr,Fe,V,Mg,Ti,Zr,Nb,Mo,Ta,W,Cu,Zn,Ga,In,Sn,LaおよびCeからなる群から選択される一種または二種以上であり、0≦m≦0.2、0.1≦p≦0.9、0≦q≦0.5、0≦r≦0.5、0≦s≦0.02、p+q+r+s=1を満たす)等の層状岩塩型リチウム遷移金属酸化物、マンガン酸リチウム(例えば、LiMn)、Li1+xMn2-x-y y(Mは、上記と同様に選択される金属元素であり、x,yは独立して0≦x,y≦1を満たす)で表される組成のスピネル型リチウム遷移金属酸化物、チタン酸リチウム(例えば、LixTiOy、x,yは独立して0≦x≦1,0≦y≦1を満たす)、リン酸金属リチウム(例えば、LiMPO、MはFe、Mn、Co、またはNi)等が挙げられる。これらはいずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
また、ここに開示される技術が対象とする正極活物質では、正極活物質粒子は中空構造を有している。図2は、正極活物質を構成する一粒の正極活物質粒子30の構造を模式的に示した断面図である。より具体的には、正極活物質粒子は、複数の一次粒子が一体的に結合されてなる殻部と、当該殻部の内側に形成された中空部とを有する中空構造を有する。殻部において一次粒子は典型的には融着されている。そして殻部には、殻部から中空部まで貫通する貫通孔が形成されている。換言すれば、殻部には、典型的には、貫通孔のほかに、いわゆる一次粒子の粒子間隙はほぼ見られない。正極活物質粒子がこのような構造を有していることで、非水電解質と活物質との接触面積を拡大できるとともに、中空部に非水電解質を貯留することができる。その結果、例えば、ハイレート出入力特性が向上される。
なお、正極活物質粒子について、中空構造を特徴付ける中空部の形態は特に制限されない。しかしながら、中空部は、一般的な二次粒子(例えば顆粒、造粒粒子等)に通常存在する粒子間隙と形状的に明瞭に区別できるものである。かかる観点において、中空部は、例えば、正極活物質粒子の外径をaとし、中空部の径をbとしたとき、これらの比A(ここで、A=b/aである。)が0.1以上0.95以下であるものをいう。なお、後述するが、ここに開示される技術においては、低温出力特性を安定的に改善するとの観点から、比Aが0.85以下であるものを用いるようにしている。また、比Aは、0.35以上であることが好ましい。
ここで、正極活物質粒子について、「外径a」とは、電子顕微鏡観察に基づく10個以上の正極活物質粒子の外径aの算術平均値を意味する。また、正極活物質粒子の外径は、図2に示すように、正極活物質粒子の輪郭に対して面積が最も小さくなるような外接長方形を描いたときの、長辺の長さLと、短辺の長さMと、から算出される、二軸平均径:a=(L+M)÷2;である。この外径aは、特に制限されないが、例えば、0.5μm以上であり、好ましくは1μm以上であり、より好ましくは3μm以上である。また、外径aは、例えば20μm以下であり、好ましくは15μm以下であり、より好ましくは12μm以下である。なお、iは整数であり、L,Mは実数である。
また、正極活物質粉末30について、「中空部の径b」という場合は、電子顕微鏡観察に基づく10個以上の正極活物質粒子の断面における中空部の径bの算術平均値を意味する。なお、中空部の径bは、図2に示すように、中空部の断面の最も長い寸法を長径αとし、この長径に直交する最も長い寸法を短径βとしたときの、二軸平均径:b=(α+β)÷2;である。この径bは、特に制限されないが、ハイレート出力特性の向上効果がより高くなるとの観点から、例えば、0.05μm以上であり、好ましくは0.5μm以上であり、より好ましくは1μm以上である。また、径bは、電池抵抗低減効果を高めるとの観点から、例えば5μm以下であり、3μm以下がより好ましく、2.5μm以下がより好ましい。なお、iは整数であり、L,Mは実数である。
また、正極活物質粒子の殻部に設けられる貫通孔は、活物質粒子の一粒子当たりの平均として、凡そ20個以下(例えば1〜20個)であり、凡そ1〜10個程度(例えば1〜3個)である。貫通孔が、平均で、最も狭い部分でも凡そ0.01μm以上の差渡し長さ(すなわち開口サイズ)を有する。この平均開口サイズは凡そ0.02μm以上であり、凡そ0.05μm以上であり得る。平均開口サイズの上限は、通常、活物質粒子の平均粒子径の凡そ1/2以下であり、凡そ1/3以下(例えば凡そ1/4以下)であり得る。貫通孔の平均開口サイズは、凡そ2.5μmを超えないことが好ましい。これらは、活物質粒子の表面または断面を電子顕微鏡(例えばSEM)で観察することにより把握することができる。また、正極活物質粉末30のBET比表面積は、凡そ0.5〜1.9m/g、例えば1.2〜1.9m/gであり、TAP密度は凡そ0.7〜2.5g/cm、DBP吸収量は25mL/100g〜80mL/100gである。
導電材としては、π電子を豊富に含み化学的に安定な、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック等のカーボンブラックや、その他、グラファイト、カーボンナノチューブ等の粉末状の導電性カーボン材料が挙げられる。これらの導電材は、典型的には、微細な一次粒子が連鎖状あるいはブドウの房状に連なったストラクチャーと呼ばれる一次凝集粒子および二次凝集粒子の形態で存在している(図1(a)(b)参照)。典型的な一例では、導電材は、炭素六角網面が数層積層してなる一次粒子の大きさが0.01〜0.2μm程度であり、一次凝集体(アグリゲート)の大きさが0.03〜0.5μm程度であり、二次凝集体(アグロメレート)の大きさが1〜100μm程度であり、粉状粒子(ルース)の大きさが50〜200μm程度であり、粒状(ビード)の大きさが100〜3000μm程度である。ここで、一次凝集体(アグリゲート)は一次粒子が硬く融着して構成されており、二次凝集体(アグロメレート)は、一次凝集体がファンデルワールス力により結合したものであり、これらはペースト分散処理等によって結合が切断されたり解砕されることは概ねない。二次凝集体はさらに凝集して粉状粒子(ルース)や粒状(ビード)の形態となり得る。
ここに開示される技術では、導電材は、図1(a)に示したように、ストラクチャーがより発達したものを用いるようにしている。導電材として、ストラクチャーが高度に発達したものを用いることは、一見、技術常識に見合ったことのように予想される。しかしながら、ストラクチャーが発達した導電材は、ペーストを調製したときに凝集しやすく、導電性向上の目的には適するが、分散媒を吸着するためにペースト粘度を高めるという欠点を有する。そして上述の通り、中空構造を有する正極活物質は、その中空部に多くの分散媒を吸収する。また、中空構造を有する正極活物質を含むペーストは、分散媒を徐々に中空部に吸収するために経時的な粘度変化が大きい。したがって、中空構造を有する正極活物質を用いる場合、高粘度化を引き起こす虞のあるストラクチャーが発達した導電材は使用しない。
これに対し、ここに開示される技術では、導電材は粒子径が1.8〜2.9μmの範囲のものを、上記活物質の形状に応じて適切に選択して用いるようにしている。このような導電材の粒子径が1.8μmよりも小さいと、正極ペーストを調製した場合に粘度上昇を抑制し得る点では好ましい。しかしながら、導電材の粒子径が小さいと、中空構造を有する正極活物質の表面への寄与が小さくなり、電子伝導パスの増加が十分でなく、抵抗改善効果に乏しくなる。また、本発明者らの検討によると、詳細は明らかではないが、特許文献2に示されるように、集電体に塗布された正極ペースト塗布膜において、導電材がより大きな状態で活物質粒子間に存在すると、後のプレス工程における導電材の圧縮量が大きくなり、導電材による緻密でより低抵抗な導電パスが形成されると考えられる。
しかしながら、正極活物質の形状との兼ね合いにおいて、2.9μmよりも大きな導電材を使用する場合は、ペースト粘度が高くなりすぎ、もはや量産に適さないために現実的ではない。そこで、ここに開示される技術では、正極活物質粒子の外径a対する中空部の径bの比をAとし、導電材の粒度分布における最大頻度径をB(μm)としたとき、比Aと径Bとが、以下の(1)および(2)のいずれかの関係を満たすように構成する。かかる比Aと径Bとのバランスについては、後述する実施例でより詳細に説明する。
(1)A≦0.85、1.8≦B≦2.0、かつ、2.1≦B/A≦3.6
(2)A≦0.85、2.0<B≦2.9、かつ、2.6≦B/A≦8.3
なお、本明細書において、導電材についての粒子径は、誘導回折格子法(Induced Grating Method:IG法)によって得られる体積基準の粒度分布(頻度分布)における粒度ピークのピークトップに対応する径(最頻度径)である。IG法による粒度分布の測定に際し、導電材は、適切な分散媒に超音波分散させた状態で分析に供するようにする。かかる超音波処理によって、粉状粒子(ルース)や粒状(ビード)の形態の導電材が、二次凝集体(アグロメレート)にまで分散される。これによって、導電材の活物質粒子に対する作用をより的確に評価することが可能となる。なお、超音波処理条件は、使用する分散媒や分析装置にもよるが、例えば、50Wで5分間の超音波処理を施すことが例示される。
このような導電材としては、例えば、ガス吸着法に基づく比表面積が例えば40m/g〜60m/g、典型的には50±5m/gのものを好適に用いることができる。また、例えば、導電材をペースト状に調製して基材に塗布し、乾燥塗膜を形成したときに、乾燥塗膜の表面粗さRaが0.30〜0.43μm程度となるような導電材から適宜組み合わせて用いることもできる。なお、塗膜の作製条件は、例えば、ダイコーティング法により、ダイ先端と塗工面との距離であるダイギャップを150μmとして塗布し、140℃で乾燥することが一好適条件として挙げられる。
バインダとしては、この種の電池の正極バインダとして使用される樹脂を用いることができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂や、ポリエチレンオキサイド(PEO)等のポリアルキレンオキサイド、スチレンブタジエンラバー(SBR)等のゴム類等が挙げられる。一例として、バインダとしてPVDFを用いる場合、該PVDFの分子量としては、例えば5万〜15万、例えば10万程度が好ましい。なお、活物質層には、上記正極活物質、導電材、バインダのほかに、分散剤等の添加剤が含まれていてもよい。添加剤としては、例えばカーボン分散樹脂等が挙げられる。
なお、正極を製造するためのペーストに用いる分散媒としては、上記バインダを溶解し得る有機溶剤を好適に用いることができる。このような有機溶剤としては、N‐メチルピロリドン(NMP)、ピロリドン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクサヘキサノン、トルエン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が例示され、これらの1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。特に好ましい例として、NMPが挙げられる。あるいは、水または水を主体とする混合溶媒であってもよい。
好ましい一態様では、上記ペーストの固形分率(NV)は、40質量%以上とするとよい。ペーストの固形分率(NV)を高めることで、後述する乾燥工程における乾燥時間が短縮され得る。また、分散媒の使用量を減らして製造コストおよび材料コストを削減し得る。乾燥効率等の観点からは、45質量%以上好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上である。その一方、ペーストのNVを高くしすぎると、中空構造の正極活物質に分散媒が吸収されて、ペーストの粘度が中実の活物質を用いた場合と比較して顕著に高くなり、施工不能となるために好ましくない。塗工性等の観点から、NVは、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、特に好ましくは80質量%以下である。
特に限定されるものではないが、上記ペーストの上記溶媒を除く固形分全体に占める正極活物質の含有割合は、概ね80質量%以上、例えば80質量%〜95質量%程度とすることが適当であり、好ましくは90質量%以上、例えば90質量%〜95質量%程度である。また、上記固形分全体に占める導電材の含有割合は、概ね6質量%以上、例えば6質量%〜12質量%程度とすることが適当である。上記固形分全体に占めるバインダの含有割合は、概ね0.1質量%以上、例えば0.1質量%〜4質量%程度とすることが適当である。上記固形分全体に占める分散剤の含有割合は、概ね0.1質量%以上、例えば0.1質量%〜2質量%程度とすることが適当である。
ここで開示されるペーストは、典型的には上記正極活物質、導電材、その他の正極活物質層構成成分(バインダ、分散剤等)および溶媒を混練することによって調製することができる。該混練に用いる装置は特に限定するものではないが、例えば、プラネタリーミキサー、ディスパー、ボールミル、ニーダ等の押出式混練機、ミキサー等が挙げられる。
集電体へのペーストの塗布には、例えば、ダイコータ、スリットコータ、コンマコータ等の適切な塗工装置を使用することができる。正極集電体へのペーストの単位面積当たりの塗布量(目付量)は任意であるが、例えば、片面あたり8g/cm〜16g/cm(固形分基準)が適当である。また、固形分および溶媒を含むペースト塗布物20の密度としては、2g/ml〜10g/mlが適当であり、好ましくは2g/ml〜5g/mlである。なお、ペースト塗布物20の密度は、断面マイクロスコープにより測定したペースト塗布物20の高さに基づいて把握され得る。
ペースト塗布物の乾燥手段は特に限定されず、ペーストが塗布された集電体を適当な乾燥炉内に搬送して乾燥するとよい。乾燥温度としては、例えば150℃〜180℃である。乾燥炉で塗布物20中の溶媒を揮発させることによって、塗布物20中の溶媒を除去する。塗布物20から溶媒を除去することによって正極活物質層が形成される。この正極活物質層は、正極集電体とともに適当なロールプレス機に通過させて圧延するとよい。正極活物質層を圧延することで、正極活物質層の厚みおよび密度を調整する。このとき、併せて径の大きな導電材を高密度に圧延することができる。このようにして形成された圧延後の正極活物質層の密度は、好ましくは1.6g/cm以上であり、例えば1.6g/cm〜2.6g/cm、より好ましくは2g/cm以上、例えば2g/cm〜2.6g/cmである。
このようにして得られた正極は、正極活物質層が中空構造を有している。また、正極活物質の粒子間に比較的大きな導電材が密に集合して配置されている。そのため、この正極を用いて二次電池を構成したとき、かかる二次電池は、各種の抵抗が低減されており、その結果、例えば低温(例えば−20〜−35℃)におけるハイレート出力特性(特に低温かつ低SOC域における出力特性)に優れたものとなり得る。この正極は、負極、セパレータ、非水電解質等とを組み合わせて電池ケースに収容することで、非水電解質二次電池を構築することができる。
負極は、従来と同様でよく特に限定されない。負極は、典型的には、負極集電体と、上記負極集電体上に備えられた負極活物質層とを有する。負極集電体としては、例えば銅、ニッケル、ステンレス鋼等からなる金属箔が例示される。負極活物質層は、少なくとも粉末状の負極活物質を含んでいる。負極活物質としては、例えば、黒鉛等の炭素材料が挙げられる。負極活物質層は、負極活物質の他に、例えば、バインダ、増粘剤等の任意の成分を含んでもよい。バインダとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム類や、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂が例示される。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)等のセルロース類が例示される。
正極と負極とは、セパレータによって電気的に絶縁されて電極体を構成する。セパレータは、従来と同様のものであってよく特に限定されない。セパレータは、電気的絶縁性を有しつつ、正負極間での電解質の移動を可能とするシート(層)状材料によって構成され得る。このようなセパレータは、電池内における電気化学反応に対して安定な各種の材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂が好適例として挙げられる。具体的には、セパレータは、例えば、透気抵抗度が100秒以上1000秒以下程度の透気性を有する、織布、不織布、微多孔性シート等によって好適に構成することができる。なお、このセパレータに代えて、ゲル状または固体状の電解質をセパレータを兼ねて用いてもよい。
電解質は、従来と同様でよく特に限定されない。電解質は、典型的には室温(25℃)で液体状態を示す電解液である。電解質は、典型的には支持塩と溶媒とを含んでいる。電解質は、例えば支持塩と非水溶媒とを含んでいる非水電解液である。ただし、電解質は、上記のとおり、液体以外のゲル状、ゾル状、固体状であってもよい。支持塩は、溶媒中で解離して電荷担体イオンを生成する。例えば、リチウムイオン二次電池ではリチウムイオンを生成する。支持塩の具体例として、例えば、LiPF、LiBF等のフッ素含有リチウム塩が挙げられる。溶媒としては、典型的には非水溶媒、例えば、カーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性溶媒が挙げられる。電解質は、上記した支持塩と溶媒とに加えて、任意の添加成分、例えば、リチウムビス(オキサラト)ボレート(LiBOB)、ビニレンカーボネート(VC)等の皮膜形成剤や、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤を含んでもよい。
電池ケースは、例えば金属製の筐体やラミネートフィルム構造物であってよく、サイズや収容する電極体の構造(例えば捲回構造や積層構造)等について特に制限はない。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に限定することを意図したものではない。
[正極の作製]
正極活物質のLi1.15Ni1/3Mn1/3Co1/3粉末(LNMC、平均粒径は凡そ10μm)と、導電材としてのカーボンペースト(CB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVDF、分子量約10万)とを、LNMC:CB:PVDF=90:8:2の質量比で配合し、分散剤としてのカーボン分散樹脂とともにN−メチルピロリドン(NMP)に分散させて正極ペーストを調製した。なお、カーボンペーストは、分散媒等を除いた実質的なカーボン材料が上記配合となるように調整している。
[正極活物質]
なお、上記の正極活物質としては、特許文献1に開示の「孔開き中空構造を有する活物質粒子の製造方法」に基づいて中空部を備える活物質を作製した。具体的には、正極活物質は、上記製造方法における核生成段階と粒子成長段階との時間を種々に変化させることにより、組成は同一であって、中空構造を備える活物質粒子(二次粒子)の外径aと、その内部に形成された中空部の径bとを6通りに変化させた物を用意した。また、比較のために、上記組成であって、中空構造を有さない一般的な中実の活物質粉末も用意した。これらの正極活物質粉末について、外径aに対する中空部の径bの比A(=b/a)を算出し、下記の表2の項目欄に示した。
なお、正極活物質粒子(二次粒子)の外径aと中空部の径bは、以下のように測定した。すなわち、各正極活物質粉末をアクリル樹脂に埋設し、アルゴンイオンポリッシュすることで断面出しを行い、観察用試料とした。そしてこの観察用試料について電子顕微鏡観察(本試験例ではSEM観察)を行い、得られた拡大観察像において10個以上の二次粒子(殻部)の輪郭について最小面積の外接長方形を設け、長軸Lと短軸Mとを測定した。これらの測定値から、各二次粒子の二軸平均径の算術平均をとることで外径aとした。また、10個以上の二次粒子の中空部について、画像処理法により最大寸法である長径αと、これに直交する最大寸法である短径βとを計測した。そしてこれらの測定値から、二軸平均径の算術平均をとることで中空部の径bとした。
[導電材]
また、導電材として、二次電池用の導電材として二次凝集体(アグロメレート)の大きさの異なる9通りのカーボンペースト(No.1〜9)を入手した。
そしてこれらの導電材について、レーザ回折式の粒度分布測定装置により体積基準の粒度分布を測定し、ピークのピークトップに対応する粒径(最大頻度径)を測定し、その結果を、表1に記載した。各カーボンペーストは、分析装置の指定の濃度にまで希釈し、50Wで5分間の超音波処理を施してから、粒度分布測定に供した。このようにして測定される最大頻度径は、導電材の二次凝集体径に相当する。
また、各カーボンペーストを、PETフィルムにダイコータでダイギャップを150μmとして塗布し、140℃で乾燥させることで、乾燥塗膜を用意した。そして、用意した乾燥塗膜について、表面の表面粗さを測定した。表面粗さは、JIS B0601:2001に基づき、触針式の表面粗さ測定器を用いて表面粗さRa(μm)を測定した。その結果を表1に示した。
正極ペーストは、用意した計7通りの正極活物質と、9通りの導電材とを互いに組み合わせて、異なる63通りに調製した。これらのペーストの粘度を、室温(25℃)の環境下、E型粘度計を用い、せん断速度を1/sとして測定した。その結果を下記の表2に示した。なお、No.1とNo.2の導電材を用いて調製したペーストの一部は、カーボン材料の二次凝集体の大きさが小さすぎるために極めて粘度が高くなり、粘度測定が不可能な状態であったために結果を「−」と表示している。
また、用意した正極ペーストを、正極集電体としてのアルミニウム箔の表面に塗布し、100℃で10分間乾燥させた後にプレスすることで、正極活物質層を形成した。同様の手順で、正極集電体の反対側の面にも正極活物質層を形成した。これにより、正極集電体の両面に正極活物質層を設けた正極シートを作製した。なお、粘度の測定ができなかった正極ペーストについては、電極作製を断念した。
[リチウムイオン電池の構築]
負極活物質として、平均粒子径が15μmの鱗片状の天然黒鉛を用いた。そして、天然黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混練し、負極ペーストを調製した。このペーストを、厚さ10μmの銅箔の両面に塗布し、乾燥してプレス処理することにより、負極活物質層を備える負極を得た。
次に、上記で用意した正極をそれぞれ用いてリチウムイオン二次電池を作製した。具体的には、正極と負極とを微多孔性セパレータを介在させた状態で重ね合わせて、電極体を作製した。また、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とをEC:EMC:DMC=3:3:4の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0Mの濃度で溶解させて、電解液を調製した。そして作製した電極体と、上記調製した電解液とをラミネートフィルム外装体に収容して密閉し、リチウムイオン二次電池を構築した。
[低温ハイレート出力特性の評価]
まず、用意した各例のリチウムイオン二次電池に対し、室温(25℃)で適切な初期コンディショニング処理を施した後、SOC(State of Charge)を27%に調整し、−35℃の環境下に6時間静置した。その後、10Cのレートで定電流放電を行い、2秒間で降下した電池電圧ΔVを読み取り、その電池電圧ΔVと放電電流値とに基づき、低温ハイレート出力(W)を算出した。その結果を下記の表3に示した。なお、ここで「1C」とは、正極活物質の理論容量から予測される電池容量(Ah)を1時間で充電できる電流値を意味する。
また、正極活物質の形状と導電材の性状とのバランスが、二次電池の低温ハイレート出力に与える影響を確認するために、正極活物質の形状指標(A)に対する導電材の形状指標(B)の比(A/B)を算出した。なお、正極活物質の形状指標(A)としては、正極活物質の外径aに対する中空部の径bの比(b/a)を採用した。導電材の形状指標(B)としては、上記で求めた導電材であるカーボンペーストの(1)二次凝集体径と、(2)表面粗さとを採用した。これら2通りの導電材の形状指標(B)について、比(B/A)を算出した結果を下記の表4および表5にそれぞれ示した。
Figure 2020035671
Figure 2020035671
表2に示すように、正極ペーストの組成が同一であったも、使用する材料の形態が異なることで、ペースト粘度が大きく影響を受けることがわかった。量産工程に適用することができるペースト粘度は15000mPa・s以下程度と考えることができる。そこで表2では、粘度が15000mPa・s以下の欄を太字で示している。
中空構造の正極活物質を使用したペースト(b/a=0でないペースト)については、表の右上に向かうにつれて粘度が小さくなり、表の左下に向かうにつれて粘度が大きくなる傾向がみられる。すなわち、導電材として用いたカーボンペーストの二次凝集体の径が小さいほど、分散媒の吸収量が少なく、また、ペースト中での粒子間の摩擦が小さくなって粘度が低くなると考えられる。そして二次凝集体の径が大きいほど、分散媒の吸収量が増大し、ペースト中での粒子間の摩擦が大きくなって粘度が高くなると考えられる。また、正極活物質の中空部の割合が大きくなるにつれて、単位重量あたりの正極活物質の嵩が多くなるとともに、中空部に吸収される分散媒の量が増えて、ペーストの粘度が高くなると考えられる。
Figure 2020035671
表3では、低温ハイレート出力が470W以上の出力値を太字で示している。また、表2および表3の、量産が可能で高出力が実現可能な正極構成に対応する欄を太枠で囲んだ。この表2からも明らかなように、リチウムイオン二次電池の低温出力特性は、正極活物質粉末の形状比(A)と導電材の凝集体径(B)との関係において、島状に高出力な領域が現れることがわかった。すなわち、正極活物質の中空部の割合が大きくなるにつれて、中空部に貯留できる非水電解液の量が増えるとともに、瞬間的な出入力に寄与する非水電解液との接触部分が増えて、寄与しない活物質内部部分の割合が減るために、出力が高くなると考えられる。また、カーボンペーストの二次凝集体の径が小さいほど、ペースト中での粒子間の摩擦が小さくなって粘度が低くなり、二次凝集体の径が大きいほど、ペースト中での粒子間の摩擦が大きくなって粘度が高くなると考えられる。
例えば、正極活物質粒子の外径a対する中空部の径bの比をAとし、導電材の粒度分布における最大頻度径(μm)をBとしたとき、AとBとは、下記表4に示したように、以下の(1)および(2)のいずれかの関係を満たす場合に、低SOCかつ低温で、ハイレート出力が可能な電池を実現する正極を構築できることがわかる。
(1)A≦0.85、1.8≦B≦2.0、かつ、2.1≦B/A≦3.6
(2)A≦0.85、2.0<B≦2.9、かつ、2.6≦B/A≦8.3
なお、正極活物質粒子の形状に関する上記指標Aと、導電材の形状に関する上記指標Bをとより関連付けると、AとBとは、以下の関係を満たす場合に、低SOCかつ低温で、ハイレート出力が可能な電池を実現する正極を構築できると言える。
0.35≦A≦0.85、1.8≦B≦2.9、かつ、0.77≦A×B≦2.47
Figure 2020035671
なお、導電材の形状に関する上記指標は、上述の(B)導電材の粒度分布における最大頻度径に限定されない。導電材の形状に関する上記指標としては、例えば、(B’)導電材ペーストの乾燥塗膜の表面粗さRa(μm)等を代わりに使用してもよい。
<(B’)導電材ペーストの乾燥塗膜の表面粗さRa(μm)>
導電材の形状指標Bとして、導電性ペーストの乾燥塗膜の表面の表面粗さB’を用いる場合は、表5に示すように、AとB’とは、以下の(1)および(2)のいずれかの関係を満たす場合に、低SOCかつ低温で、ハイレート出力が可能な電池を実現する正極を構築できるといえる。
(1)A≦0.85、0.30≦B<0.35、かつ、0.35≦B/A≦0.60
(2)A≦0.85、0.35≦B≦0.43、かつ、2.6≦B/A≦8.3
A≦0.85、0.3≦B2≦0.7、かつ、0.41≦B/A≦1.23
Figure 2020035671
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここに開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (2)

  1. 正極活物質と導電材とを含む活物質層と、
    前記活物質層を支持する集電体と、
    を含み、
    前記正極活物質を構成する正極活物質粒子は中空部を備えており、
    前記正極活物質粒子の外径aに対する前記中空部の径bの比をAとし、
    前記導電材の粒度分布における最大頻度径をBμmとしたとき、
    前記比Aと前記径Bとは、以下の(1)および(2)のいずれかの関係を満たすように構成されている、非水電解質二次電池用の正極。
    (1)A≦0.85、1.8≦B≦2.0、かつ、2.1≦B/A≦3.6
    (2)A≦0.85、2.0<B≦2.9、かつ、2.6≦B/A≦8.3
  2. 正極活物質と導電材とを含む活物質層と、
    前記活物質層を支持する集電体と、
    を含み、
    前記正極活物質を構成する正極活物質粒子は中空部を備えており、
    前記正極活物質粒子の外径aに対する前記中空部の径bの比をAとし、
    前記導電材の粒度分布における最大頻度径をBμmとしたとき、
    前記比Aと前記径Bとは、
    0.35≦A≦0.85、1.8≦B≦2.9、かつ、0.77≦A×B≦2.47
    を満たすように構成されている、正極。
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