JP2020034620A - 光輝性トナー - Google Patents
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Abstract
Description
一般的に光輝性トナーは、扁平状であり、長手方向の端部の曲率が高い形状である。曲率の高い部位は外添剤により被覆されにくく、トナー粒子母体が露出し、非静電付着力が高くなる。また、扁平状の光輝性トナーは転写工程で転写電界がかかった際、長手方向の端部を下にして立ち上がる性質を有する。このため、転写部材との非静電付着力が高くなりやすい。さらに、立ち上がったトナー粒子は長手方向同士で並ぶため、鏡映力により凝集しやすい。
例えば、特許文献2では、光輝性トナー中にTi元素を含有する扁平状の粒子を含有させることで、トナー粒子に蓄積した電荷を逃がし、初期及び劣化後において転写時のトナー粒子同士の凝集を防ぐ技術が提案されている。
また、特許文献3では、光輝性トナーに湿式法シリカを含有させることで、外添剤が埋没した部分に湿式法シリカが転がることで、劣化後においても付着力を低減する技術が提案されている。
本発明の目的は、上記の課題を解決した光輝性トナーを提供することにある。具体的には、物理的負荷のかかった後であっても劣化しにくく、転写性及び金属光沢性に優れる光輝性トナーを提供することにある。
扁平形状の金属顔料及び結着樹脂を含むトナー粒子と、無機微粒子とを有する光輝性トナーであって、
該トナー粒子のアスペクト比が、3.0以上15.0以下であり、
該無機微粒子が、直方体状の粒子形状を有する
ことを特徴とする光輝性トナー。
本発明の光輝性トナーは、扁平形状の金属顔料及び結着樹脂を含むトナー粒子と、無機微粒子とを有する光輝性トナーであって、
該トナー粒子のアスペクト比が、3.0以上15.0以下であり、
該無機微粒子が、直方体状の粒子形状を有することを特徴とする。
該範囲に制御することにより、物理的負荷のかかった後であっても劣化しにくく、転写性及び金属光沢性に優れる。
本発明者らは、光輝性トナーに含有させる直方体状の粒子形状に着目した。直方体状の粒子形状を有する無機微粒子を含有させることで光輝性トナーの転写部材との付着力を低減し、さらに劣化しにくくなることを見出した。
直方体状の粒子形状を有する無機微粒子により全面が被覆された扁平状の光輝性トナーは、転写電界がかかって立ち上がっても、長手方向の端部の曲率が高い部分にも該無機微粒子が存在する。これにより、転写部材との付着力を低減することが可能である。
さらに、直方体状の粒子形状を有する無機微粒子は外部から物理的負荷がかかっても、点ではなく、面で力を受けることができる。そのため、埋没することなく光輝性トナー粒子表面に存在することが可能である。したがって、光輝性トナーの劣化を抑制し、物理的負荷のかかった後であっても高い転写性を保つことができると考えられる。
トナー粒子のアスペクト比は、好ましくは5.0以上10.0以下である。トナー粒子のアスペクト比は、使用する金属顔料種やトナー粒子製造時の粉砕条件を変更するなどの手法により制御できる。
扁平率f=1−(トナー粒子の投影面の平均径b/トナー粒子の投影面に対して垂直な最大厚み距離a) ・・・(A)
トナー粒子の扁平率fは、0.70以上0.90以下が好ましく、0.70以上0.80以下がより好ましい。金属光沢性を示す扁平形状の金属顔料を含むトナー粒子の製造上の観点から、扁平率は、0.70以上が好ましい。また、扁平率が、0.90以下であると、トナーの長手方向の端部の曲率が高くなりすぎず、直方体状の粒子形状を有する無機微粒子が付着しやすくなるため、転写性が良好になる。トナー粒子の扁平率fは、使用する金属顔料種やトナー粒子製造時の粉砕条件を変更するなどの手法により制御できる。
まず、結着樹脂を用いて樹脂片を作製する。樹脂片の作製方法はたとえば以下のように行うことができる。樹脂の融点より高温(結着樹脂の融点+20℃が好ましく、例えばポリエステル樹脂では110℃)に熱せられたホットプレート上で、厚さ40μmのPTFEシートで結着樹脂を挟み込み、ハンマーなど平らなもので圧力をかけることにより作製する。樹脂片の寸法は、縦2cm横2cm高さ1mm程度である。
次いで、作製された樹脂片の表面を除電装置により除電する。X線発生装置(浜松ホトニクス社製Photoionizer)により微弱X線(管電圧15kV、照射角130°)を30秒照射させることによって除電する。
樹脂片に電位が残っていないことを、表面電位計(トレックジャパン製 model347)によって電位が−70V〜+70Vであることで確認する。ここで、表面電位計と樹脂片との距離は1cmとする。
次いで、樹脂片上に金属顔料を乗せ、もう一つ同様に作製した樹脂片との間に金属顔料を挟み、30往復こすり合わせる。
ここで、金属顔料が樹脂片に付着した状態で測定した樹脂片の表面電位を表面電位Bとする。
この外添剤を、摩擦帯電を発生させないように、エアブローにより除去した樹脂片を用いて測定した表面電位を表面電位Cとする。
これらの表面電位Bと表面電位Cとの差分を算出することにより、金属顔料が持っていた電位量を算出することが可能となる。
表面電位差A=(結着樹脂の樹脂片と金属顔料とをこすり合わせた後、金属顔料が樹脂片に付着した状態で測定した樹脂片の表面電位B)−(結着樹脂の樹脂片と金属顔料とをこすり合わせた後、金属顔料をエアブローで除去した樹脂片を用いて測定した表面電位C)
表面電位差Aが、正の値であることでネガ性を有する外添剤を相対的に引き付けることが可能であり、転写性をさらに向上させることが可能である。表面電位差Aは、好ましくは、50V〜5000Vであり、より好ましくは300V〜3000Vである。表面電位差Aは、例えば金属顔料種や金属顔料の表面処理により制御できる。
無機微粒子は、直方体状の粒子形状を有していれば特に制限されず、公知の材料を用いることができる。無機微粒子としては、例えば、チタン酸ストロンチウム粒子、チタン酸カルシウム粒子、チタン酸マグネシウム粒子などのチタン酸アルカリ土類金属粒子;チタン酸カリウム粒子などのチタン酸アルカリ金属粒子が挙げられる。
これらのうち、安定した直方体状の粒子形状を有するという点から、ペロブスカイト結晶構造を有する、チタン酸ストロンチウム粒子、チタン酸カルシウム粒子、及びチタン酸マグネシウム粒子からなる群から選択される少なくとも一つが好ましく、チタン酸ストロンチウム粒子を含むことがより好ましく、チタン酸ストロンチウム粒子であることがさらに好ましい。なお、直方体状の粒子形状としては、立方体状の粒子形状であることが特に好ましい。
なお、立方体状、直方体状とは、完全な立方体や直方体に限られず、例えば、角が一部欠けたり、丸みを帯びたりしているような略立方体や略直方体も含まれる。また、無機微粒子のアスペクト比は1.0以上3.0以下であることが好ましい。
トナー粒子と無機微粒子との混合は、ヘンシェルミキサー、メカノハイブリッド(日本コークス社製)、スーパーミキサー、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)等の公知の混合機を用いることができ、特に限定されるものではない。
酸化チタン源としてはチタン化合物の加水分解物の鉱酸解膠品を用いることができる。好ましくは、硫酸法で得られたSO3含有量が1.0質量%以下、好ましくは0.5質量%以下のメタチタン酸を、塩酸でpHを0.8〜1.5に調整して解膠したものを用いることができる。
酸化ストロンチウム源としては、金属の硝酸塩、塩酸塩などを使用することができ、例えば、硝酸ストロンチウム、塩化ストロンチウムを使用することができる。
アルカリ水溶液としては、苛性アルカリを使用することができるが、中でも水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
であると、未反応の酸化チタンが残存しにくい。反応初期の酸化チタン源の濃度としては、TiO2として、好ましくは0.05mol/L〜1.3mol/L、より好ましくは0.08mol/L〜1.0mol/Lである。
アルカリ水溶液を添加するときの温度は、60℃〜100℃が好ましい。また、アルカリ水溶液の添加速度は、添加速度が遅いほど大きな粒子径のチタン酸ストロンチウム粒子が得られ、添加速度が速いほど小さな粒子径のチタン酸ストロンチウム粒子が得られる。アルカリ水溶液の添加速度は、仕込み原料に対し、好ましくは0.001当量/h〜1.2当量/h、より好ましくは0.002当量/h〜1.1当量/hであり、得ようとする粒子径に応じて適宜調整することができる。
常圧加熱反応によって得たチタン酸ストロンチウム粒子をさらに酸処理することが好ましい。常圧加熱反応を行って、チタン酸ストロンチウム粒子を合成する際に、酸化チタン源と酸化ストロンチウム源の混合割合がSrO/TiO2のモル比で、1.0を超える場合、反応終了後に残存した未反応のチタン以外の金属源が空気中の炭酸ガスと反応して、金属炭酸塩などの不純物を生成してしまう場合がある。表面に金属炭酸塩などの不純物が残存すると、疎水性を付与するための有機表面処理をする際に、不純物の影響で有機表面処理剤を均一に被覆することができない。したがって、アルカリ水溶液を添加した後、未反応の金属源を取り除くため酸処理を行うことが好ましい。
酸処理では、塩酸を用いてpH2.5〜7.0、より好ましくはpH4.5〜6.0に調整することが好ましい。酸としては、塩酸の他に硝酸、酢酸等を酸処理に用いることができる。
トナーには、前述した無機微粒子のほかに、帯電量や流動性を調整するために必要に応じて他の無機微粉末を含有させることもできる。無機微粉末は、トナー粒子に内添してもよいし外添してもよい。外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウムのような無機微粉末が好ましい。無機微粉末は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
また、他の無機微粉末は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下使用されることが好ましい。
トナー粒子と他の無機微粉末などの外添剤との混合は、ヘンシェルミキサーのような公知の混合機を用いることができるが、混合できればよく、特に装置は限定されるものではない。
トナー粒子は結着樹脂を含む。結着樹脂は、特に限定されず、下記の重合体又は樹脂を用いることが可能である。
例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マ
レイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂などが使用できる。
これらの中で、転写性向上の観点で、ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
例えば、該2価以上のアルコールモノマー成分として、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビット、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
これらの中で好ましく用いられるアルコールモノマー成分としては、芳香族ジオールであり、ポリエステル樹脂を構成するアルコールモノマー成分において、芳香族ジオールの含有割合は、80モル%以上が好ましい。
これらの中で好ましく用いられる酸モノマー成分としては、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、フマル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の多価カルボン酸である。
なお、該酸価は、樹脂に用いるモノマーの種類や配合量を調整することにより、上記範囲とすることができる。具体的には、樹脂製造時のアルコールモノマー成分比/酸モノマー成分比、分子量を調整することにより制御できる。また、エステル縮重合後、末端アルコールを多価酸モノマー(例えば、トリメリット酸)で反応させることに制御できる。
トナーには、結晶性ポリエステル樹脂を含有させることもできる。
結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、転写性を向上させるという観点から、結着樹脂100.0質量部に対して、5.0質量部以上30.0質量部以下であることが好ましく、10.0質量部以上20.0質量部以下であることがより好ましい。
本発明において、結晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において吸熱ピークが観測される樹脂である。
結晶性ポリエステル樹脂は、2価以上の多価カルボン酸とジオールの反応により得ることができる。その中でも、脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸とを縮重合して得られる樹脂であることが好ましい。また、結晶性ポリエステル樹脂は、1種類のみを用いても、複数種を併用してもよい。
その中でも、結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数6以上12以下の脂肪族ジオール及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有するアルコール成分と、炭素数6以上12以下の脂肪族ジカルボン酸及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有するカルボン酸成分とを縮重合して得られる結晶性ポリエステル樹脂であることが、転写性及び金属光沢性向上の観点からより好ましい。
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブタジエングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、及び1,12−ドデカンジオールが挙げられる。
これらの中でも、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、及び1,12−ドデカンジオールなどのような直鎖脂肪族α,ω−ジオールが好ましく例示される。
結晶性ポリエステル樹脂を構成するアルコール成分において、上記炭素数2以上22以下(好ましくは炭素数6以上12以下)の脂肪族ジオール及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が、全アルコール成分に対して、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
該多価アルコールのうち、上記脂肪族ジオール以外のジオールとしては、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどの芳香族アルコール;1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
また、該多価アルコールのうち3価以上の多価アルコールとしては、1,3,5−トリ
ヒドロキシメチルベンゼンなどの芳香族アルコール;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、及びトリメチロールプロパンなどの脂肪族アルコールなどが挙げられる。
さらに、結晶性ポリエステル樹脂の特性を損なわない程度に1価のアルコールを用いてもよい。該1価のアルコールとしては、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコールなどが挙げられる。
例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸が挙げられる。
これらの酸無水物又は低級アルキルエステルを加水分解したものなども含まれる。
誘導体としては、上記縮重合により同様の樹脂構造が得られるものであれば特に限定されない。例えば、上記ジカルボン酸成分の酸無水物、ジカルボン酸成分をメチルエステル化、エチルエステル化、又は酸クロライド化した誘導体が挙げられる。
上記脂肪族ジカルボン酸以外の多価カルボン酸を用いることもできる。該多価カルボン酸のうち、上記脂肪族ジカルボン酸以外の2価のカルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族カルボン酸;n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸などの脂肪族カルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸が挙げられ、これらの酸無水物又は低級アルキルエステルなども含まれる。
さらに、結晶性ポリエステル樹脂の特性を損なわない程度に1価のカルボン酸を用いてもよい。該1価のカルボン酸としては、安息香酸、ナフタレンカルボン酸、サリチル酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、フェノキシ酢酸、ビフェニルカルボン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸などが挙げられる。
上記エステル化又はエステル交換反応は、必要に応じて硫酸、チタンブトキサイド、2−エチルヘキサン酸錫、ジブチルスズオキサイド、酢酸マンガン、及び酢酸マグネシウム
などの通常のエステル化触媒又はエステル交換触媒を用いて行うことができる。
エステル化若しくはエステル交換反応、又は重縮合反応において、得られる結晶性ポリエステル樹脂の強度を上げるために全モノマーを一括に仕込むことや、低分子量成分を少なくするために2価のモノマーを先ず反応させた後、3価以上のモノマーを添加して反応させたりするなどの方法を用いてもよい。
トナーには、必要に応じてワックスを含有させることもできる。例えば、以下のワックスが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのような炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。
さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸のような飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸のような不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのような飽和アルコール類;ソルビトールのような多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸のような脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのようなアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドのような脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドのような飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドのような不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドのような芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムのような脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上20質量部以下が好ましく、3.0質量部以上12質量部以下がより好ましい。また、トナーの転写性向上の観点から、示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、温度30℃以上200℃以下の範囲に存在する最大吸熱ピークのピーク温度が、50℃以上110℃以下であることが好ましく、70℃以上100℃以下であることがより好ましい。
金属顔料とはメタリック感を発現させるために使用する光輝性顔料であり、例えば、アルミニウム、黄銅(真鍮)、青銅、ステンレスなどの金属粉末顔料が挙げられる。金属顔料は、扁平形状であることが必要である。扁平形状であることで、光輝性トナーとしての金属光沢性を発現する。
金属顔料は、アルミニウム、黄銅、及びステンレスからなる群から選択される少なくとも一つを含むことが好ましく、アルミニウムを含むことが好ましい。転写性及び金属光沢性の観点から、金属顔料は、金属アルミニウム粉を主成分とするアルミニウム顔料であることが好ましい。
金属顔料は必要に応じてシリカのような無機酸化物や、樹脂による表面処理が施されていてもよい。金属顔料中の金属の含有量は、好ましくは50質量%〜95質量%である。アルミニウム顔料には市販のものを用いることもでき、例えば、PCS900(Eckart社製)などが挙げられる。
金属光沢性の観点から、金属顔料のトナー粒子中の含有量は10質量%以上40質量%以下であることが好ましい。トナー粒子中のアルミニウム顔料の含有量は、好ましくは15質量%以上35質量%以下である。
金属顔料のアスペクト比(長径/短径)の平均は、1.2以上15.0以下であることが好ましく、5.0以上10.0以下であることがより好ましい。アスペクト比が5.0以上であると、定着時の隠ぺい率が上がり、金属光沢性が向上する。また、アスペクト比が10.0以下であると、トナー粒子の曲率が高い部位であっても固着しやすく、初期及び耐久後の転写性及び金属光沢性がさらに向上する。
金属顔料の長径の平均D50nが、200nm以上700nm以下であることが好ましく、400nm以上600nm以下であることがより好ましい。平均D50nが上記範囲であると、転写性・金属光沢性がさらに向上する。
トナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩又はスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩又はカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。
荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし外添してもよい。荷電制御剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して、0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉、或いは、未酸化の鉄粉や、鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子、フェライト等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。
トナー粒子の製造には、公知の方法を用いることができる。
以下、例として粉砕法でのトナー製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂、金属顔料、必要に応じて離型剤や荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパ
ーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。さらに、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって急冷する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)のような分級機や篩分機を用いて分級し、分級品(トナー粒子)を得る。
トナーの重量平均粒子径(D4)が3.0μm以上20.0μm以下であることが好ま
しく、5.0μm以上12.0μm以下であることがより好ましい。重量平均粒子径が3.0μm以上であると、静電引力が強くかかり、転写効率が向上する。また、重量平均粒子径が20.0μm以下であると、トナー粒子間の凝集力が低減され、定着時にトナー粒子が均一に並び、隠ぺい率が向上する。
無機微粒子の個数平均粒子径は、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ)にて撮影されたトナー表面の画像から算出される。S−4800の画像撮影条件は以下のとおりである。
(1)試料作製
試料台(アルミニウム試料台15mm×6mm)に導電性ペーストを薄く塗り、その上にトナーを吹きつける。さらにエアブローして、余分なトナーを試料台から除去し十分乾燥させる。試料台を試料ホルダにセットし、試料高さゲージにより試料台高さを36mmに調節する。
(2)S−4800観察条件設定
個数平均粒子径の算出は、S−4800の反射電子像観察により得られた画像を用いて行う。S−4800の筺体に取り付けられているアンチコンタミネーショントラップに液体窒素を溢れるまで注入し、30分間置く。S−4800の「PC−SEM」を起動し、フラッシング(電子源であるFEチップの清浄化)を行う。
画面上のコントロールパネルの加速電圧表示部分をクリックし、[フラッシング]ボタンを押し、フラッシング実行ダイアログを開く。フラッシング強度が2であることを確認し、実行する。フラッシングによるエミッション電流が20〜40μAであることを確認する。試料ホルダをS−4800筺体の試料室に挿入する。コントロールパネル上の[原点]を押し試料ホルダを観察位置に移動させる。
加速電圧表示部をクリックしてHV設定ダイアログを開き、加速電圧を[1.1kV]、エミッション電流を[20μA]に設定する。オペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、信号選択を[SE]に設置し、SE検出器を[上(U)]及び[+BSE]を選択し、[+BSE]の右の選択ボックスで[L.A.100]を選択し、反射電子像で観察するモードにする。
同じくオペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、電子光学系条件ブロックのプローブ電流を[Normal]に、焦点モードを[UHR]に、WDを[4.5mm]に設定する。コントロールパネルの加速電圧表示部の[ON]ボタンを押し、加速電圧を印加する。
(3)焦点調整
操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の中心に移動させる。
次に[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を一つずつ回し、像の動きを止める又は最小の動きになるように合わせる。アパーチャダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。その後、倍率を80,000(80k)倍に設定し、上記と同様にフォーカスつまみ、STIGMA/ALIGNMENTつまみを使用して焦点調整を行い、再度オートフォーカスでピントを合わせる。この操作を再度繰り返し、ピントを合わせる。
ここで、観察面の傾斜角度が大きいと測定精度が低くなりやすいので、ピント調整の際に観察面全体のピントが同時に合うものを選ぶことで、表面の傾斜が極力無いものを選択して解析する。
(4)画像保存
ABCモードで明るさ合わせを行い、サイズ640×480ピクセルで写真撮影して保存する。この画像ファイルを用いて下記の解析を行う。トナー一つに対して写真を1枚撮影し、少なくともトナー25粒子以上について画像を得る。
(5)画像解析
トナー粒子表面上の少なくとも500個の直方体状の無機微粒子について粒径(最大径)を測定して、個数平均粒子径を求める。本発明では画像解析ソフトImage−Pro
Plus ver.5.0を用いて、上述した手法で得た画像を2値化処理することで個数平均径を算出する。
トナーの重量平均粒子径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3
Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒子径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒子径(D4)である。
走査透過型電子顕微鏡(STEM)におけるトナー断面の観察により得られたSTEM
画像をもとにトナー粒子や金属顔料のアスペクト比を算出する。
トナーの断面画像は以下の手法で得る。
PTFE製のチューブ(Φ1.5mm×Φ3mm×3mm)に光硬化性樹脂D800(日本電子社)を充填し、チューブの上に前記カバーガラスをトナーが光硬化性樹脂D800に接するような向きで静かに置く。この状態で光を照射して樹脂を硬化させた後、カバーガラスとチューブを取り除くことで、最表面にトナーが包埋された円柱型の樹脂を形成する。
超音波ウルトラミクロトーム(Leica社、UC7)により、切削速度0.6mm/sで、円柱型の樹脂の最表面からトナーの半径(例えば、重量平均粒径(D4)が10.0μmの場合は5.0μm)の長さだけ切削して、トナー中心部の断面を出す。
次に、膜厚250nmとなるように切削し、トナーの断面の薄片サンプルを作製する。このような手法で切削することで、トナー中心部の断面を得ることができる。
走査透過型電子顕微鏡(JEOL社、JEM2800)の走査像モードを用いて、STEM画像を作製する。
STEMのプローブサイズは1nm、画像サイズ1024×1024pixelにて画像を取得する。また、明視野像のDetector ControlパネルのContr
astを1425、Brightnessを3750、Image Controlパネ
ルのContrastを0.0、Brightnessを0.5、Gammmaを1.00に調整して、画像を取得する。
トナー粒子又は金属顔料のドメインの最長径r(μm)及び最短径r’(μm)を計測し、r’/rの相加平均値を算出する。これをランダムに抽出した100個のトナー粒子又は金属顔料のドメインについて行い、該100個の相加平均値をアスペクト比とする。
以下の方法により、トナーからトナー粒子を分離して扁平率fなどを測定することもできる。
(1)トナー5gをサンプル瓶に入れ、メタノールを200ml加える。
(2)超音波洗浄機で5分間試料を分散させて外添剤を分離させる。
(3)吸引ろ過(10μmメンブランフィルター)してトナー粒子と外添剤を分離する。(4)上記(2)、(3)を所望のサンプル量が得られるまで行う。
以下の方法により、トナーから金属顔料を分離して長径の平均D50nなどを測定することもできる。
上記トナーからのトナー粒子の分離操作により、分離されたトナー粒子をTHFに溶解させることで、金属顔料が沈殿物として分離できる。
金属顔料の長径の平均D50nは以下のようにして測定する。
金属顔料を走査型電子顕微鏡「S−4800」(商品名;日立製作所製)で撮影し、ランダムに100個の金属顔料の一次粒子の長径を測定して個数平均粒子径D50nを求める。観察倍率は、金属顔料の粒子径に応じて適宜調整する。
トナー粒子の扁平率fは以下のようにして測定する。
トナー粒子をカラーレーザー顕微鏡(VK−9500(株)キーエンス社製)で撮影し、直接計測することにより求めることができる。トナー粒子をその投影面積が最大になるように置いたときに、その投影面に対して垂直な最大厚み距離aとトナー粒子の投影面の平均径bを測定する。ランダムに抽出した10点からトナー粒子の扁平率fを下記式(A)で表す。
扁平率f=1−(トナー粒子の投影面の平均径b/トナー粒子の投影面に対して垂直な最大厚み距離a) ・・・(A)
無機微粒子の含有量は以下のようにして測定する。
上記トナーからのトナー粒子の分離操作により、外添された各外添剤はトナー粒子から単離される。この回収された水溶液を遠心分離器にかけ、各外添剤を比重ごとに分離、回収する。次いで、溶媒を除去し真空乾燥機で十分に乾燥させ質量を測定することで無機微粒子の含有量を得ることができる。
発明について説明する。しかしながら、本発明は何らこれに限定されるものではない。なお、以下の処方において、部は特に断りのない限り質量基準である。
東洋アルミニウム(株)製の高輝度グレードのフレーク状アルミニウムペースト574PS(金属分:75.0%、個数平均粒径:13μm)を、ガラスビーズを用いたボールミルにより破砕した。そのようにして、表1に示す長径の平均D50n及びアスペクト比(長径/短径)を有する金属顔料1〜10、13、14を得た。
金属顔料11は、佐野塗料(株)製の天人印金粉No.7000を用いて、金属顔料1と同様の操作を行うことで得た。
金属顔料12は、東洋アルミニウム(株)製のステンレスフレークRFA4000を用いて金属顔料1と同様の操作を行うことで得た。金属顔料11及び12は、表1に示す物性を有すると予想される。
得られた金属顔料1〜14は、扁平形状を有していた。
硫酸法で製造されたメタチタン酸を脱鉄漂白処理した後、3モル/L水酸化ナトリウム水溶液を加えpH9.0とし脱硫処理を行い、その後、5モル/L塩酸によりpH5.6まで中和し、ろ過水洗を行った。洗浄済みのケーキに水を加えTiO2として1.90モル/Lのスラリーとした後、塩酸を加えpH1.4とし解膠処理を行った。
脱硫・解膠を行ったメタチタン酸をTiO2として1.90モルを採取し、3Lの反応容器に投入した。該解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液をSrO/TiO2(モル比)で1.15となるよう2.185モル添加した後、TiO2濃度1.039モル/Lに調整した。
次に、撹拌混合しながら90℃に加温した後、10モル/L水酸化ナトリウム水溶液440mLを45分かけて添加し、その後、95℃で45分撹拌を続けたのち、氷水中に投入し急冷させて反応を終了した。
該反応スラリーを70℃まで加熱し、pH5.0となるまで12モル/L塩酸を加え1時間撹拌を続け、得られた沈殿をデカンテーションした。
得られた沈殿物を含むスラリーを40℃に調整し、塩酸を加えてpH2.5に調整したのち、固形分100部に対して14.0部のn−オクチルトリエトキシシランを添加して24時間撹拌を行った。5モル/L水酸化ナトリウム水溶液を加えpH6.5に調整し1時間撹拌を続けた後、ろ過・洗浄を行い、得られたケーキを120℃の大気中に8時間乾燥して無機微粒子1を得た。得られた無機微粒子1は、チタン酸ストロンチウムを成分と
するものであり、ペロブスカイト結晶構造を有する立方体状の粒子形状を有していた。物性を表2−2に示す。
無機微粒子1の製造例において、チタン以外の金属源、該金属塩水溶液を添加した後の混合溶液におけるTiO2濃度、水酸化ナトリウム水溶液の滴下時間、滴下後の撹拌時間、表面処理を表2−1,2−2に記載したように変更した以外は同様にして、無機微粒子2〜11を得た。物性を表2−2に示す。
得られた無機微粒子2〜9は、チタン酸ストロンチウムを成分とするものであり、ペロブスカイト結晶構造を有する立方体状の粒子形状を有していた。また、無機微粒子10は、チタン酸カルシウムを成分とするものであり、ペロブスカイト結晶構造を有する立方体状の粒子形状を有していた。無機微粒子11は、チタン酸マグネシウムを成分とするものであり、ペロブスカイト結晶構造を有する立方体状の粒子形状を有していた。
・ポリエステル樹脂1: 65部
[組成(モル%)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:ドデシルコハク酸:トリメリット酸=80:20:75:10:15〕、Mw=152,000、Mw/Mn=32、分子量100以上5000以下の成分量=25質量%、酸価=12mgKOH/g]
・金属顔料1: 30部
・フィッシャートロプシュワックス(融点90℃): 5部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s−1、回転時間5minで混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物25℃まで冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらにファカルティF−300(ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子1を得た。
得られたトナー粒子1(100.0部)に、ヘキサメチルジシラザン20.0質量%で表面処理した一次粒子の個数平均粒径15nmの疎水性シリカ微粒子(1.0部)、及び、無機微粒子1(10.0部)を添加した。得られた添加物をヘンシェルミキサー(FM75J型、三井三池化工機(株)製)で回転数30s−1、回転時間5minで混合し、目開き54μmの超音波振動篩を通過させて、トナー1を得た。
トナー1の製造例において、原材料の種類及び添加量が表3の記載となるように変更した以外はトナー1の製造例と同様の操作を行い、トナー2〜28及び30〜32を得た。
(ポリエステル樹脂分散液の調製)
ポリエステル樹脂1が20%、イオン交換水80%の組成比で、アンモニアによりpHを8.5に調整し、150℃の加熱条件でキャビトロンを運転し、ポリエステル樹脂1の分散液(固形分:20%)を得た。
(金属顔料分散液の調製)
・金属顔料1 1000部
・アニオン界面活性剤 150部
・イオン交換水 9000部
以上を混合し、溶解した後、高圧衝撃式分散機を用いて分散し、金属顔料分散液(固形分:10%)を得た。
(ワックス分散液の調製)
・フィッシャートロプシュワックス 45部
(最大吸熱ピークのピーク温度90℃)
・アニオン性界面活性剤 5部
・イオン交換水 150部
以上を95℃に加熱して、ホモジナイザーを用いて分散した後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径(D50)が210nmであるワックス粒子を分散させてなるワックス分散液(ワックス濃度:20%)を調製した。
・金属顔料分散液 300.0部
・ワックス分散液 25.0部
・1.5質量%硫酸マグネシウム水溶液 50.0部
上記材料を、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散させた。続いて、0.1モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液でpHを8.1に調整した。
その後、加熱用ウォーターバス中で45℃まで撹拌翼にて撹拌しながら加熱した。45℃で2時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、平均粒径が約5.5μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。
5質量%クエン酸三ナトリウム水溶液40.0部加えた後、撹拌を継続しながら85℃まで昇温して120分間保持し樹脂粒子を融合させた。
次いで、撹拌を継続しながら、ウォーターバス内に水を入れ、25℃まで冷却した。また、樹脂粒子の粒径をコールター法による粒度分布解析装置(コールターマルチサイザーIII:コールター社製)で測定したところ、体積基準のメジアン径は9.0μmであった。
その後、ろ過・固液分離した後、上記水酸化ナトリウムでpHを8.0に調整した800.0部のイオン交換水を固形分に加え、30分間撹拌洗浄した。
その後、再びろ過・固液分離を行った。続いて、800.0部のイオン交換水を固形分に加え30分間撹拌洗浄した。その後、再びろ過・固液分離を行い、これを5回繰り返した。
次に、得られた固形分を乾燥させることにより、トナー粒子29を得た。
得られたトナー粒子29(100.0部)に、ヘキサメチルジシラザン20.0質量%で表面処理した一次粒子の個数平均粒径15nmの疎水性シリカ微粒子(1.0部)、及び、無機微粒子1(10.0部)を添加した。得られた添加物をヘンシェルミキサー(FM75J型、三井三池化工機(株)製)で回転数30s−1、回転時間5minで混合し、目開き54μmの超音波振動篩を通過させて、トナー29を得た。物性を表3に示す。
・工程1(秤量・混合工程):
Fe2O3 62.7部
MnCO3 29.5部
Mg(OH)2 6.8部
SrCO3 1.0部
上記材料を上記組成比となるようにフェライト原材料を秤量した。その後、直径1/8インチのステンレスビーズを用いた乾式振動ミルで5時間粉砕・混合した。
・工程2(仮焼成工程):
得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、バーナー式焼成炉を用いて、窒素雰囲気下(酸素濃度0.01体積%)で、温度1000℃で4時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。得られた仮焼フェライトの組成は、下記の通りである。
(MnO)a(MgO)b(SrO)c(Fe2O3)d
上記式において、a=0.257、b=0.117、c=0.007、d=0.393
クラッシャーで0.3mm程度に粉砕した後に、直径1/8インチのジルコニアビーズを用い、仮焼フェライト100部に対し、水を30部加え、湿式ボールミルで1時間粉砕した。そのスラリーを、直径1/16インチのアルミナビーズを用いた湿式ボールミルで4時間粉砕し、フェライトスラリー(仮焼フェライトの微粉砕品)を得た。
・工程4(造粒工程):
フェライトスラリーに、仮焼フェライト100部に対して分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム1.0部、バインダーとしてポリビニルアルコール2.0部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で、球状粒子に造粒した。得られた粒子を粒度調整した後、ロータリーキルンを用いて、650℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーの有機成分を除去した。
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度1.00体積%)で、室温から温度1300℃まで2時間で昇温し、その後、温度1150℃で4時間焼成した。その後、4時間をかけて、温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
・工程6(選別工程):
凝集した粒子を解砕した後に、磁力選鉱により低磁力品をカットし、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、体積分布基準の50%粒径(D50)37.0μmの磁性コア粒子1を得た。
シクロヘキシルメタクリレートモノマー 26.8質量%
メチルメタクリレートモノマー 0.2質量%
メチルメタクリレートマクロモノマー 8.4質量%
(片末端にメタクリロイル基を有する重量平均分子量5000のマクロモノマー)
トルエン 31.3質量%
メチルエチルケトン 31.3質量%
アゾビスイソブチロニトリル 2.0質量%
上記材料のうち、シクロヘキシルメタクリレート、メチルメタクリレート、メチルメタクリレートマクロモノマー、トルエン、メチルエチルケトンを、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコに添加した。そこに、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、アゾビスイソブチロニトリルを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥して被覆樹脂1を得た。
得られた30部の被覆樹脂1を、トルエン40部、メチルエチルケトン30部に溶解させて、重合体溶液1(固形分30質量%)を得た。
重合体溶液1(樹脂固形分濃度30%) 33.3質量%
トルエン 66.4質量%
カーボンブラック(Regal330;キャボット社製) 0.3質量%
(一次粒径25nm、窒素吸着比表面積94m2/g、DBP吸油量75ml/100g)
を、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、ペイントシェーカーで1時間分散した。得られた分散液を、5.0μmのメンブランフィルターで濾過し、被覆樹脂溶液1を得た。
(樹脂被覆工程):
常温で維持されている真空脱気型ニーダーに被覆樹脂溶液1を、磁性コア粒子1の100部に対して樹脂成分として2.5部になるように投入した。投入後、回転速度30rpmで15分間撹拌し、溶媒が一定以上(80質量%)揮発した後、減圧混合しながら80℃まで昇温し、2時間かけてトルエンを留去した後冷却した。得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口70μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、体積分布基準の50%粒径(D50)38.2μmの磁性キャリア1を得た。
トナー1と磁性キャリア1で、トナー濃度が9質量%になるようにV型混合機(V−10型:株式会社徳寿製作所)で0.5s−1、回転時間5minで混合し、二成分現像剤1を得た。
また、組み合わせるトナーと磁性キャリアを表4のように変更して、二成分現像剤2〜32を得た。そして実施例1〜29、比較例1〜3の二成分現像剤として以下に示す評価を行った。評価結果を表4に示す。
<トナーの転写性の評価方法>
画像形成装置として、キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C5255改造機を用いた。常温常湿環境下(温度23℃、相対湿度50%)でベタ画像を出力した。
ベタ画像形成時の感光体ドラム上の転写残トナーを、透明なポリエステル製の粘着テープによりテーピングしてはぎ取った。はぎ取った粘着テープを紙上に貼り、その濃度を分光濃度計500シリーズ(X−Rite社)で測定した。また、粘着テープのみを紙上に貼り、その際の濃度も測定した。前者の濃度から後者の濃度の値を差し引いた濃度差を算出し、この濃度差を以下に示す評価基準に基づいて評価した。
評価紙は、コピー用紙Multi−Purpose Paper:通称 ボイス紙(A4、坪量75g/m2、キヤノンUSAより販売)を用いた。C以上を本発明の効果が得
られていると判断した。
(転写性の評価基準)
A:濃度差0.05未満
B:濃度差0.05以上0.10未満
C:濃度差0.10以上0.20未満
D:濃度差0.20以上
次に、印字比率1%の画像にて、トナー濃度が一定となるよう定量補給し、70000枚(70k)画像出力を行った。画像出力紙はCS−680(A4、坪量68g/m2、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用いた。
70k耐久終了後、転写性の評価を行った。評価結果を表4に示す。
画像形成装置として、キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVA
NCE C5255の改造機を用い、マゼンタステーションの現像器に二成分系現像剤を
投入して、評価を行った。
評価環境は、常温常湿環境下(温度23℃、相対湿度50%)とし、評価紙は、コピー用普通紙CS−680(A4紙、坪量:68g/m2、キヤノンマーケティングジャパン(株)より販売)を用いた。
まず該評価環境において、現像バイアスが一定の状態で画像出力を行い、初期の出力画像の金属光沢性を調べた。
定着画像を、朝日分光社製の変角光度計GH−100S(入射角45°、受光角315°)にて正反射率を測定し、目視観察と合わせて金属光沢性を評価した。C以上を本発明の効果が得られていると判断した。
(評価基準)
A:正反射率が1.5%以上であり、目視上、金属光沢感が非常に高い
B:正反射率が1.0%以上1.5%未満であり、目視上、金属光沢感が高い
C:正反射率が0.5%以上1.0%未満であり、目視上、金属光沢感が観察される
D:正反射率が0.5%未満であり、目視上、金属光沢感はほとんどない
5k耐久後終了後、金属光沢性の評価を行った。評価結果を表4に示す。
Claims (10)
- 扁平形状の金属顔料及び結着樹脂を含むトナー粒子と、無機微粒子とを有する光輝性トナーであって、
該トナー粒子のアスペクト比が、3.0以上15.0以下であり、
該無機微粒子が、直方体状の粒子形状を有する
ことを特徴とする光輝性トナー。 - 前記金属顔料と前記結着樹脂とを用いてこすり試験を行った際の、表面電位差Aが正の値である請求項1に記載の光輝性トナー。
表面電位差A=(前記結着樹脂の樹脂片と前記金属顔料とをこすり合わせた後、前記金属顔料が樹脂片に付着した状態で測定した樹脂片の表面電位B)−(前記結着樹脂の樹脂片と前記金属顔料とをこすり合わせた後、前記金属顔料をエアブローで除去した樹脂片を用いて測定した表面電位C) - 前記金属顔料が、アルミニウムを含む請求項1又は2に記載の光輝性トナー。
- 前記無機微粒子が、チタン酸ストロンチウム粒子を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の光輝性トナー。
- 前記無機微粒子の個数平均粒子径が20nm以上300nm以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の光輝性トナー。
- 前記無機微粒子の個数平均粒子径が30nm以上100nm以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の光輝性トナー。
- 前記金属顔料のアスペクト比(長径/短径)の平均が、1.2以上15.0以下であり、
前記金属顔料の長径の平均D50nが、200nm以上700nm以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載の光輝性トナー。 - 前記トナーの、重量平均粒子径(D4)が3.0μm以上20.0μm以下である請求
項1〜7のいずれか一項に記載の光輝性トナー。 - 下記式(A)で算出される、前記トナー粒子の扁平率fが、0.70以上0.90以下である請求項1〜8のいずれか一項に記載の光輝性トナー。
扁平率f=1−(トナー粒子の投影面の平均径b/トナー粒子の投影面に対して垂直な最大厚み距離a) ・・・(A) - 前記無機微粒子の含有量が、トナー粒子100質量部に対し、0.1質量部以上20.0質量部以下である請求項1〜9のいずれか一項に記載の光輝性トナー。
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