JP2020033150A - コンテナクレーン - Google Patents

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Abstract

【課題】スナッグロードによってコンテナクレーンに作用する衝撃エネルギーを軽減しつつ、巻上げワイヤが破断するリスクを低減できるコンテナクレーンを提供する。【解決手段】ガーダエンドシーブ10が軸支されたシーブブラケット23の上部が支持ブラケット21に支持軸22を介して連結され、シーブブラケット23の下部がジャッキシリンダ26に剪断ピン25を介して連結され、剪断ピン25が破断してシーブブラケット23が回動したときに、巻上げワイヤ屈曲部材24が巻上げワイヤ9を下から持ち上げて屈曲させるコンテナクレーン1において、剪断ピン25が破断してシーブブラケット23が支持軸22を中心にして回動するときのシーブブラケット23の回動可能範囲を、巻上げワイヤ屈曲部材24の海側端部の上端位置24Hがガーダエンドシーブ10の下端位置10L以下となる範囲に設定する。【選択図】図5

Description

本発明は、コンテナクレーンに関し、より詳細には、スナッグロードによってコンテナクレーンに作用する衝撃エネルギーを軽減しつつ、巻上げワイヤが破断するリスクを低減できるコンテナクレーンに関する。
コンテナクレーンによってコンテナ船に対するコンテナの荷役を行う際に、吊具(スプレッダ)やコンテナがコンテナ船のセルガイドに引っ掛かった状態でコンテナを吊り上げようとすると、吊具や巻上げワイヤに衝撃的な荷重が作用する。前述した現象はスナッグロードと呼ばれている。従来では、スナッグロードが生じると、巻上げワイヤが掛け回されているシーブを介してコンテナクレーン構造物(ガーダやブーム、脚構造体など)に大きな荷重がかかり、コンテナクレーンが大きなダメージを受けることがあった。
そこで、スナッグロードによってコンテナクレーンに作用する衝撃エネルギーを軽減させるコンテナクレーン構造物保護機構が提案されている(特許文献1参照)。図7に示すように、特許文献1に記載のコンテナクレーン構造物保護機構20X(以下、保護機構20Xという)では、ガーダエンドシーブ10が軸支されるシーブブラケット23の下端部とガーダエンドシーブ10との間に板状の巻上げワイヤ屈曲部材24を設けている。
図8に示すように、この保護機構20Xでは、スナッグロードが生じると、シーブブラケット23の下部とジャッキシリンダ26のロッド26aの先端部とを連結している剪断ピン25が破断して、シーブブラケット23が支持軸22を中心にして海側(上方)に向かって回動することで、スナッグロードによって巻上げワイヤ9の軸方向にかかる衝撃エネルギー(張力)が軽減される。さらに、シーブブラケット23が支持軸22を中心にして回動するときに、巻上げワイヤ屈曲部材24が巻上げワイヤ9を下から持ち上げて屈曲させ、巻上げワイヤ9の軸方向のエネルギーを巻上げワイヤ9の振れ方向および曲げ方向のエネルギーに変換させることで、スナッグロードによる衝撃エネルギーを減衰(軽減)させることができる。
しかしながら、図8に示すように、従来の保護機構20Xでは、巻上げワイヤ屈曲部材24によって巻上げワイヤ9を大きく屈曲させることを主眼に置いていたため、シーブブラケット23が支持軸22を中心にして回動するときに、巻上げワイヤ屈曲部材24の海側端部の上端位置24Hがガーダエンドシーブ10の下端位置10Lよりも高い位置まで上がり得る構造になっていた(特許文献1の図6参照)。それ故、巻上げワイヤ9を大きく屈曲させることはできるが、その反面、巻上げワイヤ屈曲部材24が巻上げワイヤ9を下から持ち上げる際に巻上げワイヤ9が上方に勢いよく跳ね上げられるため、巻上げワイヤ9にキンク(折れ癖や縒れ)が生じる場合があった。また、巻上げワイヤ屈曲部材24の海側端部において巻上げワイヤ9が局所的に大きく屈曲するため、巻上げワイヤ9の局所に大きな剪断荷重がかかっていた。そのため、従来の保護機構20Xでは、巻上げワイヤ9を屈曲させることによる衝撃エネルギーの減衰効果は大きいが、一方で、巻上げワイヤ9が破断する可能性があるというデメリットがあった。
特開2010−235244号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、スナッグロードによってコンテナクレーンに作用する衝撃エネルギーを軽減しつつ、巻上げワイヤが破断するリスクを低減できるコンテナクレーンを提供することにある。
上記のような目的を達成するための本発明のコンテナクレーンは、ガーダ及びブームに沿って移動するトロリから巻上げワイヤを介して吊具が吊り下げられ、前記巻上げワイヤの先端部が前記ブームの海側端部に固定され、前記巻上げワイヤの後部が前記ガーダの陸側端部に設けられたガーダエンドシーブを経由してドラムに巻装されており、前記ガーダエンドシーブがシーブブラケットの構成部材である一対のシーブブラケット片どうしの間に回転可能に軸支され、前記シーブブラケットの上部が前記ガーダの陸側端部に設けられた支持ブラケットに支持軸を介して回動可能に連結され、前記シーブブラケットの下部が前記ガーダの陸側端部に連結されたジャッキシリンダのロッドの先端部に剪断ピンを介して連結され、前記シーブブラケットの下端部と前記ガーダエンドシーブとの間で、かつ、前記一対のシーブブラケット片どうしの間に巻上げワイヤ屈曲部材が設けられており、前記剪断ピンが破断して前記シーブブラケットが前記支持軸を中心にして回動したときに、前記巻上げワイヤ屈曲部材が前記巻上げワイヤを下から持ち上げて屈曲させる構成のコンテナクレーンにおいて、前記剪断ピンが破断して前記シーブブラケットが前記支持軸を中心にして回動するときの前記シーブブラケットの回動可能範囲が、前記巻上げワイヤ屈曲部材の海側端部の上端位置が前記ガーダエンドシーブの下端位置以下となる範囲に設定されていることを特徴とする。
本発明のコンテナクレーンによれば、剪断ピンが破断したときのシーブブラケットの回動可能範囲が、巻上げワイヤ屈曲部材の海側端部の上端位置がガーダエンドシーブの下端位置以下となる範囲に設定されていることで、巻上げワイヤ屈曲部材が巻上げワイヤを下から持ち上げたときに、巻上げワイヤ屈曲部材の海側端部において巻上げワイヤが局所的に大きく屈曲することを回避できる。これにより、スナッグロードによってコンテナクレーンに作用する衝撃エネルギーを巻上げワイヤ屈曲部によって軽減しつつ、巻上げワイヤが破断するリスクを低減できる。
本発明のコンテナクレーンの実施形態を側面視で模式的に例示する説明図である。 図1の巻上げワイヤの掛け回し構造を斜視で模式的に例示する説明図である。 図1のコンテナクレーン構造物保護機構付近を拡大して側面視で例示する説明図である。 図3のA−A断面図である。 図3の剪断ピンが破断し、シーブブラケットが回動可能範囲の最も上方に位置する状態を側面視で模式的に例示する説明図である。 図5のガーダエンドシーブ付近をより拡大して示す説明図である。 従来のコンテナクレーンのコンテナクレーン構造物保護機構付近を拡大して側面視で例示する説明図である。 図7の剪断ピンが破断した状態を側面視で例示する説明図である。
以下、本発明のコンテナクレーンを図に示した実施形態に基づいて説明する。本願図中のX方向はコンテナクレーンの横行方向X、Y方向は横行方向Xと水平方向において直交するコンテナクレーンの走行方向Y、Z方向はコンテナクレーンの上下方向Z(鉛直方向)を示している。
図1に示すように、本発明に係る実施形態のコンテナクレーン1は、脚構造体2と、脚構造体2の上部に設けられたX方向に延在するガーダ3と、ガーダ3の海側に連結されたブーム4と、ガーダ3およびブーム4に沿ってX方向に移動するトロリ5と、トロリ5の下方に配置されたコンテナC用の吊具(スプレッダ)6とを備えている。コンテナクレーン1はさらに、脚構造体2の上部に配置された機械室7と、機械室7に収容されたドラム8(8a、8b)と、ドラム8に巻装された巻上げワイヤ9(9a〜9d)とを備えている。機械室7およびドラム8は、ガーダ3の上部に配置した構成にすることもできる。
図2に示すように、ガーダ3の陸側端部には、Y方向に互いに間隔をあけて4つのガーダエンドシーブ10(10a〜10d)が設けられている。トロリ5には、四隅に2つずつ計8つのトロリシーブ12(12a〜12h)が設けられていて、吊具6には、四隅に1つずつ、計4つの吊具シーブ13(13a〜13d)が設けられている。ブーム4の海側端部には、4つのブームエンドシーブ14(14a〜14d)と、巻上げワイヤ9の先端部を固定する固定具15(15a、15b)が設けられている。
このコンテナクレーン1では、トロリ5から巻上げワイヤ9を介して吊具6が吊り下げられ、巻上げワイヤ9の先端部がブーム4の海側端部に固定され、巻上げワイヤ9の後部がガーダエンドシーブ10を経由してドラム8に巻装されている。
より詳しくは、図2に示すように、ドラム8aから引き出された巻上げワイヤ9aは、ガーダエンドシーブ10a、トロリシーブ12a、吊具シーブ13a、トロリシーブ12b、ブームエンドシーブ14aの順で掛け回されていて、巻上げワイヤ4aの先端部はブーム4の海側端部に設けられた固定具15aに固定されている。ドラム8aから引き出されたもう1本の巻上げワイヤ9bは、ガーダエンドシーブ10b、トロリシーブ12c、吊具シーブ13b、トロリシーブ12d、ブームエンドシーブ14bの順で掛け回されていて、巻上げワイヤ9bの先端部がブーム4の海側端部に設置された固定具15bに固定されている。
ドラム8bから引き出された巻上げワイヤ9cは、ガーダエンドシーブ10c、トロリシーブ12e、吊具シーブ13c、トロリシーブ12f、ブームエンドシーブ14cの順で掛け回されていて、巻上げワイヤ9cの先端部が固定具15bに固定されている。ドラム8bから引き出させたもう1本の巻上げワイヤ9dは、ガーダエンドシーブ10d、トロリシーブ12g、吊具シーブ13d、トロリシーブ12h、ブームエンドシーブ14dの順で掛け回されていて、巻上げワイヤ9dの先端部が固定具15aに固定されている。
このコンテナクレーン1では、ドラム8(8a、8b)をモータによって回転駆動させることで、スプレッダ6のZ方向の昇降移動を行う。なお、図2では、巻上げワイヤ9a〜9dを区別しやすいように、巻上げワイヤ9a、9dを太い実線で示し、巻上げワイヤ9b、9cを細い実線で示しているが、実際の巻上げワイヤ9a〜9dの太さは同じである。
図3に示すように、ガーダ3の陸側端部には、スナッグロードによってコンテナクレーン1に作用する衝撃エネルギーを軽減させるコンテナクレーン構造物保護機構20(以下、保護機構20という)が設けられている。保護機構20は、ガーダ3の陸側端部に固定された支持ブラケット21と、ガーダエンドシーブ10(10a〜10d)を軸支するシーブブラケット23と、シーブブラケット23の上部を支持ブラケット21に回転可能に連結する支持軸22と、ガーダ3の所定位置に後端部が連結されたジャッキシリンダ26と、シーブブラケット23の下部をジャッキシリンダ26のロッド26aの先端部に回転可能に連結する剪断ピン25と、シーブブラケット23に固定された巻上げワイヤ屈曲部材24と、を備えている。
保護機構20はさらに、ロッド26aの先端部に固定されたL字形状のレバー27と、シーブブラケット23の下端部に固定された近接スイッチ28と、近接スイッチ28が接続された制御装置29と、支持ブラケット21に固定されたストッパ30とを有している。保護機構20は、4つのガーダエンドシーブ10a〜10dのそれぞれに設けられている。
図4に示すように、シーブブラケット23は、Y方向に間隔をあけて配置した一対のシーブブラケット片23a、23bと、一対のシーブブラケット片23a、23bどうしを接合する連結部23cと、を有して構成されている。ガーダエンドシーブ10は、一対のシーブブラケット片23a、23bの間に回転自在に軸支されていて、回転軸11を中心にして自由回転する。
図3に示すように、ガーダエンドシーブ10は、ガーダエンドシーブ10の回転軸11の軸中心から、支持軸22の軸中心および剪断ピン25の軸中心を結ぶ第1の仮想直線V1に下した垂線PLの長さDが、ガーダエンドシーブ10の半径以上であり、かつ、ガーダエンドシーブ10の直径以下となる位置に配置するとよい。ガーダエンドシーブ10の寸法や垂線PLの長さDはコンテナクレーン1のサイズなどに応じて適宜決定できるが、20フィートのコンテナCや40フィートのコンテナCを荷役対象とするコンテナクレーンの場合には、直径が例えば1000mm以上1500mm以下のガーダエンドシーブ10を採用し、前述した垂線PLの長さDが例えば400mm以上600mm以下となる位置にガーダエンドシーブ10を配置するとよい。
巻上げワイヤ屈曲部材24(以下、屈曲部材24という)は例えば、金属板などを加工して形成される。屈曲部材24の大部分は表面が平坦な平板部24aで構成されていて、屈曲部材24の海側端部は円弧状に形成された湾曲部24bで構成されている。屈曲部材24は、シーブブラケット23の下端部とガーダエンドシーブ10との間で、かつ、一対のシーブブラケット片23a、23bどうしの間に配置されている。
図3に示すように、シーブブラケット23の下部とロッド26aの先端部とが剪断ピン25で連結された状態において、屈曲部材24(平板部24a)は陸側から海側に向かって下方傾斜する向きでシーブブラケット23に固定されている。屈曲部材24は、平板部24aの一部分がガーダエンドシーブ10の外縁部に近接する位置に配置され、湾曲部24bがシーブブラケット10よりも海側に突出している。
図3に示すように、Y方向から見て、支持軸22の軸中心および剪断ピン25の軸中心を結ぶ第1の仮想直線V1と、屈曲部24(平板部24a)とのなす角度θは、例えば、20度以上45度以下に設定するとよい。また、屈曲部材24の海側端部(湾曲部24b)が、第1の仮想直線V1と、支持軸22の軸中心およびガーダエンドシーブ10の回転軸11の軸中心を通る第2の仮想直線V2との間に位置するように、屈曲部材24を配置するとよい。
図4に示すように、剪断ピン25が破断する以前、即ち、スナッグロードが生じる以前の状態では、一対のシーブブラケット片23a、23bの間にジャッキシリンダ26のロッド26aの先端部が配置されていて、一対のシーブブラケット片23a、23bの下部に設けられた横孔23dと、ロッド26aの先端部に設けられた横孔とを挿通する剪断ピン25によって、シーブブラケット23の下部とロッド26aの先端部とが連結された状態になっている。剪断ピン25によってシーブブラケット23の下部とロッド26aの先端部とが連結されている状態では、それぞれのガーダエンドシーブ10a〜10dに対応するジャッキシリンダ26のロッド26aを伸縮移動させることで、吊具6の振れ止めや吊具6の姿勢を変化させることができる。
近接スイッチ28は、シーブブラケット23の下端部に取付けられていて、L字形状のレバー27は、ジャッキシリンダ26のロッド26aの先端部に取付けられている。剪断ピン25が破断する以前の状態では、近接スイッチ28の検出可能範囲内にレバー27が配置された状態になっている。制御装置29はコンテナクレーン1の所定位置に設置されていて、近接スイッチ28と制御装置29は無線または有線で接続されている。
スナッグロードが生じて、巻上げワイヤ9に大きな衝撃エネルギー(張力)がかかると、ガーダエンドシーブ10を支持しているシーブブラケット23が海側に引っ張られて、シーブブラケット23の下部とロッド26aの先端部とを接続している剪断ピン25に大きな荷重がかかる。そして、剪断ピン25に所定以上の荷重がかかると剪断ピン25が破断する。
図5に示すように、剪断ピン25が破断すると、剪断ピン25によるシーブブラケット23とロッド26aの先端部との連結が解除されることで、シーブブラケット23の下部が自由端となり、シーブブラケット23が支持軸22を中心にして海側(上方)に向かって回動する。これに伴い、近接スイッチ28がレバー27から離反して、近接スイッチ28の検出可能範囲からレバー27が外れる。近接スイッチ28の検出可能範囲からレバー27が外れると、制御装置29によってドラム8を駆動しているモータが停止され、ドラム8に設けられたブレーキが作動してドラム8の回転が緊急停止する構成になっている。
このように、この保護機構20ではスナッグロードが生じて剪断ピン25が破断すると、制御装置29によってドラム8による巻上げワイヤ9の巻取りが緊急停止されるとともに、シーブブラケット23が回動してガーダエンドシーブ10が海側に移動することで、巻上げワイヤ9の軸方向にかかる衝撃エネルギー(張力)が軽減される。
さらに、図6に示すように、シーブブラケット23が回動すると、巻上げワイヤ9(9a〜9d)の、ガーダエンドシーブ10(10a〜10d)とトロリシーブ12(12a、12c、12e、12g)との間の部分が、屈曲部材24によって下から持ち上げられることで、巻上げワイヤ9が緩やかに屈曲する。これにより、スナッグロードによって巻上げワイヤ9の軸方向にかかる衝撃エネルギーが、巻上げワイヤ9の振れ方向や曲げ方向のエネルギーに変換され、その結果、スナッグロードによる衝撃エネルギーが減衰される。
このコンテナクレーン1では、シーブブラケット23が支持軸22を中心にして回動するときのシーブブラケット23の回動可能範囲は、屈曲部材24の海側端部(湾曲部24b)の上端位置24Hがガーダエンドシーブ10の下端位置10L以下となる範囲に設定されている。即ち、剪断ピン25が破断してシーブブラケット23が回動した場合にも、屈曲部材24の海側端部の上端位置24Hがガーダエンドシーブ10の下端位置10Lよりも上方に位置することはなく、屈曲部材24(平板部24a)は、陸側から海側に向かって下方傾斜した状態、または、水平線HLと平行な状態となる。
この実施形態では、シーブブラケット23が、屈曲部材24(平板部24a)が水平線HLと平行になる位置よりも海側(上方)に回動しないように、支持ブラケット21にシーブブラケット23の回動可能範囲を規制するストッパ30が設けられている。
このように、本発明のコンテナクレーン1では、剪断ピン25が破断したときのシーブブラケット23の回動可能範囲が、屈曲部材24の海側端部の上端位置24Hがガーダエンドシーブ10の下端位置10L以下となる範囲に設定されていることで、屈曲部材24が巻上げワイヤ9を下から持ち上げたときに、巻上げワイヤ屈曲部材24の海側端部において巻上げワイヤ9が局所的に大きく屈曲することを回避できる。これにより、スナッグロードによってコンテナクレーン1に作用する衝撃エネルギーを屈曲部24によって軽減しつつ、巻上げワイヤ9が破断するリスクを低減できる。
スナッグロードによって巻上げワイヤ9が破断してしまうと、巻上げワイヤ9の交換作業が必要となるため、コンテナクレーン1を再稼働させるまでに多くの時間を要するが、本発明のコンテナクレーン1では、巻上げワイヤ9が破断する可能性が低いので、スナッグロードが生じた場合にも、コンテナクレーン1を速やかに再稼働させることができる。
この実施形態のように、屈曲部材24の海側端部が、支持軸22の軸中心および剪断ピン25の軸中心(横孔23dの中心)を結ぶ第1の仮想直線V1と、支持軸22の軸中心およびガーダエンドシーブ10の回転軸11の軸中心を通る第2の仮想直線V2との間に位置している構成にすると、屈曲部材24の海側端部において巻上げワイヤ9が局所的に大きく屈曲することを回避しつつ、巻上げワイヤ9を全体的に十分に屈曲させることができる。それ故、屈曲部材24による衝撃エネルギーの軽減効果を高く確保しつつ、巻上げワイヤ9が破断するリスクを低減させるには有利になる。
言い換えると、屈曲部材24の海側端部が、第1の仮想直線V1よりも陸側(下方)に位置する場合には、屈曲部材24によって巻上げワイヤ9を屈曲させることが難しくなる。また、図8に示す従来の保護機構20Xのように、屈曲部材24の海側端部が、第2の仮想直線V2よりも海側(上方)に位置する場合には、屈曲部材24の海側端部において巻上げワイヤ9が局所的に大きく屈曲するため、巻上げワイヤ9が破断する可能性が高くなる。
この実施形態のように、ガーダエンドシーブ10の回転軸11の軸中心が支持軸22の軸中心よりも海側に位置しており、ガーダエンドシーブ10の回転軸11の軸中心から、第1の仮想直線V1に下した垂線PLの長さDが、ガーダエンドシーブ10の半径以上であり、かつ、ガーダエンドシーブ10の直径以下であると以下の作用効果を得ることができる。
図3に示すように、第1の仮想直線V1に対してガーダエンドシーブ10を海側にオフセットして、垂線PLの長さDが長くなる位置にガーダエンドシーブ10の回転軸11を配置すると、図5および図6に示すように、シーブブラケット23が海側(上方)に回動したときの回転軸11の高さ位置が、回転軸11を第1の仮想直線V1の近くに配置する場合よりも高くなる。即ち、垂線PLの長さDが長くなるほど、シーブブラケット23が回動する際のガーダエンドシーブ10の上下移動範囲は広くなる。ガーダエンドシーブ10の上下移動範囲が広いほど、屈曲部材24によって巻上げワイヤ9を全体的により大きく屈曲させることができるので、巻上げワイヤ9を屈曲させることによる衝撃エネルギーの減衰効果は高くなる。垂線PLの長さDは適宜決定できるが、垂線PLの長さDを、ガーダエンドシーブ10の半径以上にすると、巻上げワイヤ9を屈曲させることによる衝撃エネルギーの減衰効果が高くなる。
一方で、垂線PLの長さDが長くなるほど、シーブブラケット23が回動する際のガーダエンドシーブ10のX方向の移動範囲は狭くなり、ガードエンドシーブ10を海側に移動させることによる衝撃エネルギー(張力)の軽減効果は低くなる。垂線PLの長さDを、ガーダエンドシーブ10の直径よりも長くすると、前述した衝撃エネルギー(張力)の軽減効果が低くなってしまう。そのため、巻上げワイヤ9を屈曲させることによる衝撃エネルギーの減衰効果とガードエンドシーブ10を海側に移動させることによる衝撃エネルギー(張力)の軽減効果の両方を効果的に享受するには、垂線PLの長さDを、ガーダエンドシーブ10の半径以上であり、かつ、ガーダエンドシーブ10の直径以下にすることが好ましい。
なお、本発明は、上記で例示した実施形態に限定されず、コンテナクレーン1のドラム8の数や、巻上げワイヤ9の本数、各シーブ(トロリシーブ12や吊具シーブ13等)の数や配置や設置角度、巻上げワイヤの掛け回し構造(掛け回す方向や掛け回す順番等)などは、上記で例示した実施形態と異なる構成にすることもできる。
1 コンテナクレーン
2 脚構造体
3 ガーダ
4 ブーム
5 トロリ
6 吊具
7 機械室
8、8a、8b ドラム
9、9a〜9d 巻上げワイヤ
10、10a〜10d ガーダエンドシーブ
10L (ガーダエンドシーブの)下端位置
11 回転軸
12、12a〜12h トロリシーブ
13、13a〜13d 吊具シーブ
14、14a〜14d ブームエンドシーブ
15a、15b 固定具
20 コンテナクレーン構造物保護機構
20X 従来のコンテナクレーン構造物保護機構
21 支持ブラケット
22 支持軸
23 シーブブラケット
23a、23b シーブブラケット片
23c 連結部
23d 横孔
24 巻上げワイヤ屈曲部材
24a 平板部
24b 湾曲部
24H (巻上げワイヤ屈曲部材の)海側端部の上端位置
25 剪断ピン
26 ジャッキシリンダ
26a ロッド
27 レバー
28 近接スイッチ
29 制御装置
30 ストッパ
C コンテナ
V1 第1の仮想直線
V2 第2の仮想直線
PL (ガーダエンドシーブの回転軸の軸中心から、第1の仮想直線に下した)垂線
HL 水平線

Claims (3)

  1. ガーダ及びブームに沿って移動するトロリから巻上げワイヤを介して吊具が吊り下げられ、前記巻上げワイヤの先端部が前記ブームの海側端部に固定され、前記巻上げワイヤの後部が前記ガーダの陸側端部に設けられたガーダエンドシーブを経由してドラムに巻装されており、前記ガーダエンドシーブがシーブブラケットの構成部材である一対のシーブブラケット片どうしの間に回転可能に軸支され、前記シーブブラケットの上部が前記ガーダの陸側端部に設けられた支持ブラケットに支持軸を介して回動可能に連結され、前記シーブブラケットの下部が前記ガーダの陸側端部に連結されたジャッキシリンダのロッドの先端部に剪断ピンを介して連結され、前記シーブブラケットの下端部と前記ガーダエンドシーブとの間で、かつ、前記一対のシーブブラケット片どうしの間に巻上げワイヤ屈曲部材が設けられており、前記剪断ピンが破断して前記シーブブラケットが前記支持軸を中心にして回動したときに、前記巻上げワイヤ屈曲部材が前記巻上げワイヤを下から持ち上げて屈曲させる構成のコンテナクレーンにおいて、
    前記剪断ピンが破断して前記シーブブラケットが前記支持軸を中心にして回動するときの前記シーブブラケットの回動可能範囲が、前記巻上げワイヤ屈曲部材の海側端部の上端位置が前記ガーダエンドシーブの下端位置以下となる範囲に設定されていることを特徴とするコンテナクレーン。
  2. 前記ガーダエンドシーブの回転軸の軸中心が前記支持軸の軸中心よりも海側に位置しており、前記ガーダエンドシーブの回転軸の軸中心から、前記支持軸の軸中心および前記剪断ピンの軸中心を結ぶ第1の仮想直線に下した垂線の長さが、前記ガーダエンドシーブの半径以上であり、かつ、前記ガーダエンドシーブの直径以下である請求項1に記載のコンテナクレーン。
  3. 前記巻上げワイヤ屈曲部材の海側端部が、前記支持軸の軸中心および前記剪断ピンの軸中心を結ぶ第1の仮想直線と、前記支持軸の軸中心および前記ガーダエンドシーブの前記回転軸の軸中心を通る第2の仮想直線との間に位置している請求項1または2に記載のコンテナクレーン。
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