JP2016037342A - クレーン - Google Patents

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伸志 佐藤
Shinji Sato
伸志 佐藤
中島 康博
Yasuhiro Nakajima
康博 中島
保人 片岡
Yasuto Kataoka
保人 片岡
知和 中川
Tomokazu Nakagawa
知和 中川
恭平 岩佐
Kyohei Iwasa
恭平 岩佐
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Abstract

【課題】ブームの軸方向の荷重の増加を抑えながら、ブームの横たわみを抑制すること、および、ブームの吊り能力の低下を防止することができるようにする。【解決手段】上部旋回体3を構成する旋回フレーム6と、旋回フレーム6に起伏可能に取り付けられたブーム4と、ブーム4のブームフット部4aに取り付けられ、旋回フレーム6の横方向に対して平行に延びる緊張マスト12と、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に張った状態で設けられた緊張ロープ13と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、起伏可能なブームで吊荷を吊り上げる作業を行うクレーンに関する。
クレーンは、起伏可能なブームで吊荷を吊り上げる作業を行う。この時に、風力や旋回慣性力等により、ブームには軸方向とは別に横荷重が作用する。この横荷重によって、ブームに横たわみが発生する。
そこで、特許文献1〜3には、伸縮ブームの長手方向に対して交差する方向に延びる緊張マストと伸縮ブームの先端部との間に緊張ロープを張設した移動式クレーンが開示されている。緊張ロープの張力によって、ブームの横たわみが抑制される。
特開2012−51692号公報 特開2012−51714号公報 特開2012−56750号公報
しかしながら、特許文献1〜3においては、緊張ロープの張力によって発生した荷重が、ブームの横たわみを抑制するのみならず、ブームの軸方向の荷重を増加させる。その結果、ブームの応力が増加する。また、緊張ロープと伸縮ブームとの間の角度が小さいので、緊張ロープに作用する張力のうち、ブームの横たわみを抑制するように働く力が、ブームの軸方向に働く力よりも小さい。そのため、ブームの軸方向に働く力の増加に比べてブームの横たわみを抑制する効果が小さい。
クレーンを上方から見た模式図である図14を用いて具体的に説明する。クレーンの本体51には、ブーム52が起伏可能に取り付けられ、ブーム52の長手方向に対して直交する方向に延びる緊張マスト53とブーム52の先端部との間には、緊張ロープ54が張設されている。緊張ロープ54とブーム52との間の角度をθ1とすると、緊張ロープ54に作用する張力Tのうち、Tsinθ1が、ブーム52の軸方向に直交する方向に作用してブーム52の横たわみを抑制する荷重となり、Tcosθ1がブームの軸方向の荷重となる。しかし、角度θ1が小さい場合には、Tsinθ1が小さく、Tcosθ1が大きいことがわかる。よって、ブーム52の軸方向に働く力の増加に比べてブーム52の横たわみを抑制する効果が小さいことがわかる。
さらに、特許文献1〜3では、ブームの先端に緊張ロープを接続するための部材が必要となるので、ブーム先端の重量が増加し、ブームの吊り能力が低下する要因となっている。
本発明の目的は、ブームの軸方向の荷重の増加を抑えながら、ブームの横たわみを抑制すること、および、ブームの吊り能力の低下を防止することが可能なクレーンを提供することである。
本発明のクレーンは、本体と、前記本体に起伏可能に取り付けられたブームと、前記ブームの基端部または前記本体に取り付けられ、前記本体の横方向に対して平行または斜めに延びる緊張マストと、前記緊張マストの先端部と前記ブームの中間部との間に張った状態で設けられた緊張ロープと、を有することを特徴とする。
本発明によると、緊張マストの先端部とブームの中間部との間に緊張ロープを張った状態で設ける。これにより、緊張マストの先端部とブームの先端部との間に緊張ロープを張った場合に比べて、緊張ロープとブームとの角度が大きくなる。そのため、緊張マストの先端部とブームの先端部との間に緊張ロープを張った場合と、緊張マストの先端部とブームの中間部との間に緊張ロープを張った場合とで、緊張ロープの張力が同じであると仮定すると、緊張ロープとブームとの角度が大きい後者の方が、緊張ロープの張力に対して横たわみを抑制するように働く力であるsinθ成分が大きくなる。よって、緊張ロープとブームとの角度を大きくすることで、ブームの横たわみをより小さな張力で抑制することができる。その結果、緊張ロープの耐力に裕度が発生するので、より大きな横たわみを抑制する荷重を緊張ロープに付与することが可能となる。
また、緊張マストの先端部とブームの先端部との間に緊張ロープを張った場合と、緊張マストの先端部とブームの中間部との間に緊張ロープを張った場合とで、緊張ロープの張力が同じであると仮定すると、緊張ロープとブームとの角度が大きい後者の方が、緊張ロープの張力に対してブーム軸方向に働く力であるcosθ成分が小さくなる。よって、緊張ロープとブームとの角度を大きくすることで、ブームの軸方向の荷重の増加を抑制することができるので、ブームの応力増加を抑えることができる。
また、前者は、ブーム軸方向に働く力がブームの全長にわたって作用する。これに対して、後者は、ブーム軸方向に働く力がブームにおける緊張ロープの接続部からブームの基端部までの部分に作用する。よって、緊張マストの先端部とブームの中間部との間に緊張ロープを張ることで、ブームにおいて、ブーム軸方向の荷重が増加する部分を少なくすることができる。これにより、ブームの応力増加を抑えることができるので、ブームへの負荷を軽減することができる。特に、ブーム軸方向の力が増加し、ブームの設計許容力を超えてしまった場合には、ブームを厚肉化するなどしてブームの強度を向上させる必要があるが、ブームにおける緊張ロープの接続部からブームの基端部までの部分において強度を向上させればよい。そのため、ブームの重量増加に与える影響が少ない。
また、前者は、緊張マストの先端部とブームの先端部との間に緊張ロープを張ることで、ブームの先端部に緊張ロープを接続するための部材を設ける必要がある。そのため、ブームの先端の重量が増加することによりブーム先端のモーメントが増加し、ブームの吊り能力が低下する。これに対して、後者は、緊張マストの先端部とブームの中間部との間に緊張ロープを張るために、ブームの中間部に緊張ロープを接続するための部材を設ける。即ち、ブームの先端に緊張ロープを接続するための部材を設けなくて済む。そのため、ブームの先端の重量が増加することによるモーメントの増加が抑制される。これにより、前者に比べてブームの吊り能力の低下を抑制することができる。
よって、ブームの軸方向の荷重の増加を抑えながら、ブームの横たわみを抑制することができるとともに、ブームの吊り能力の低下を防止することができる。
第1実施形態におけるクレーンの斜視図である。 第1実施形態におけるクレーンを上方から見た模式図である。 従来例におけるクレーンを上方から見た模式図である。 第1実施形態におけるクレーンを上方から見た別の模式図である。 第2実施形態におけるクレーンを上方から見た模式図である。 第3実施形態におけるクレーンを上方から見た模式図である。 第4実施形態におけるクレーンを上方から見た模式図である。 第5実施形態におけるクレーンを上方から見た模式図である。 第6実施形態におけるクレーンを上方から見た模式図である。 第7実施形態におけるクレーンを上方から見た模式図である。 第8実施形態におけるクレーンを上方から見た模式図である。 第9実施形態におけるクレーンを上方から見た模式図である。 第10実施形態におけるクレーンを上方から見た模式図である。 クレーンを上方から見た模式図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第1実施形態]
(クレーンの構成)
本発明の第1実施形態による作業機械は、クレーン1である。クレーン1は、斜視図である図1に示すように、後述するブーム4(アタッチメント)により、吊荷31を吊り上げる作業(荷役作業)等を行う。クレーン1は、移動式クレーンであり、クローラクレーンであり、例えばラチスブームクローラクレーンである。なお、クレーン1は、固定式クレーンであってもよい。以下、紙面手前側を前側、紙面奥側を後側とする。
クレーン1は、下部走行体2と、上部旋回体(本体)3と、ブーム4と、を備える。下部走行体2は、左右のクローラ5により走行可能である。上部旋回体3は、下部走行体2の上部に旋回ベアリング(図示せず)を介して旋回可能に設けられている。
ブーム4は、ラチス構造であり、吊荷31の吊り上げ等を行うための起伏部材である。ブーム4は、上部旋回体3の前端部において、上部旋回体3を構成する旋回フレーム6に起伏可能に取り付けられている。旋回フレーム6は、旋回ベアリングにより旋回可能に支持されている。
ブーム4の先端部には、シーブ7が取り付けられている。シーブ7には、上部旋回体3に設けられた巻上ウインチ(図示せず)で巻上げ及び巻下げされるロープ8がかけられている。このロープ8が巻上げ及び巻下げされることで、吊荷31が上げ下げされる。
上部旋回体3には、マスト9が設けられている。マスト9は、ブーム4の後側に設けられている。マスト9の先端部と、ブーム4の先端部4cとは、ガイライン10を介して連結されている。また、マスト9の先端部(図示しない上部スプレッダ)と、上部旋回体3の後部に設けられた下部スプレッダ(図示せず)とは、ブーム起伏ロープ11を介して連結されている。上部旋回体3に設けられた起伏ウインチ(図示せず)で、ブーム起伏ロープ11を巻込み及び巻出しすることで、マスト9が起伏する結果、ブーム4が起伏する。
なお、上部旋回体3には、図示しないカウンタウエイトやキャブ(運転室)が設けられている。カウンタウエイトは、吊荷31とバランスをとるためのおもりであり、上部旋回体3の後端部に設けられている。キャブは、旋回フレーム6の左右に設けられた左フレームおよび右フレーム(図示せず)のうち、例えば、右フレーム上に設けられている。
また、クレーン1は、緊張マスト12を有している。緊張マスト12は、ブーム4が旋回フレーム6に取り付けられている端部(基端部)であるブームフット部4aに取り付けられている。緊張マスト12は、旋回フレーム6の横方向に対して平行に延びている。横方向とは、クレーン1の前後方向と直交する水平方向を指す。なお、緊張マスト12は、旋回フレーム6におけるブームフット部4aの近傍に取り付けられていてもよい。また、緊張マスト12は、旋回フレーム6の横方向に対して斜めに延びていてもよい。斜めに延びる方向は、横方向に対して上下左右のいずれに傾斜していてもよい。
また、クレーン1は、緊張ロープ13を有している。緊張ロープ13は、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に張った状態で設けられている。ブーム4の中間部4bは、ブームフット部4aとブーム4の先端部4cとの間に位置している。
クレーンを上方から見た模式図である図2に示すように、緊張マスト12は、ブーム4の左右にそれぞれ設けられている。よって、緊張ロープ13は、ブーム4の左右にそれぞれ張った状態で設けられている。
ここで、ブーム4は、下部ブーム4dと、複数の中間ブーム4eと、上部ブーム4fとが連結されて構成されている。下部ブーム4d、複数の中間ブーム4e、および、上部ブーム4fにそれぞれ設けられているコネクタにピンが挿入されることで、下部ブーム4dと中間ブーム4e、中間ブーム4e同士、および、中間ブーム4eと上部ブーム4fとがそれぞれ連結される。ブーム4の中間部4bは、下部ブーム4dと中間ブーム4eとの接続箇所から、中間ブーム4eと上部ブーム4fとの接続箇所までの間の任意の位置である。
また、下部ブーム4d、中間ブーム4e、および、上部ブーム4fは、それぞれ長方体の各辺をなす複数のメインパイプと、メインパイプ同士を連結するラチスパイプとで構成されている。よって、下部ブーム4d、中間ブーム4e、および、上部ブーム4fは、ブーム4の軸方向の両端部の強度が強く、軸方向の中間部の強度が弱い。そこで、下部ブーム4d、中間ブーム4e、および、上部ブーム4fが座屈しないように、緊張ロープ13は、下部ブーム4d、中間ブーム4e、および、上部ブーム4fのいずれかの軸方向の端部に接続されている。
ここで、ブーム4はその自重で下方向にたわむ。これにより、強度が必要となるブーム4の下部の重量が大きくなるため、ブーム4単体の重心位置は軸方向の中心よりもブームフット部4a側に位置する。そこで、ブーム4単体の重心位置、または、重心位置よりもブームフット部4a側の位置に、緊張ロープ13を接続することが好ましい。緊張ロープ13を接続する位置がブームフット部4aに近いほど、緊張ロープ13を接続するための部材によるモーメントの増加が少なくなるので、ブーム4の吊り能力の低下を抑制することができる。ただし、緊張ロープ13を接続する位置がブームフット部4aに近いほど、接続位置からブーム4の先端側において横たわみが発生しやすくなるので、横たわみを抑制する効果と、ブーム4の吊り能力低下への影響とはトレードオフの関係となる。そこで、設計思想に基づき接続位置を設定する必要がある。なお、ブーム4の重心位置は、作業半径や吊荷31の重さによりブーム4の構成がその都度変更されるため、ブーム4の構成ごとに変化する。
(従来例との対比)
次に、本実施形態のクレーン1と、特許文献1〜3に開示された従来例におけるクレーン41とを対比しながら説明する。従来例におけるクレーン41を上方から見た図である図3に示すように、ブーム44で吊荷を吊り上げる作業を行っている時に、風力や旋回慣性力等により、ブーム44には軸方向とは別に横荷重Pが作用する。この横荷重Pによって、ブーム44に横たわみが発生する。そこで、従来例では、緊張マスト42をブームフット部44aの位置に設け、緊張ロープ43を、緊張マスト42の先端部とブーム44の先端部44cとの間に張った状態で設けている。ここで、ブーム44の長さをL、緊張マスト42の長さをl、緊張ロープ43の張力をT1、ブーム44の先端部44cにかかる横荷重をP、ブーム44と緊張ロープ43との間の角度をθ1とする。緊張ロープ43の張力T1に対してT1sinθ1がブーム44の横たわみを抑制する荷重になり、T1cosθ1がブーム44の軸方向に働く力となる。
一方、本実施形態においては、クレーン1を上方から見た図である図4に示すように、緊張マスト12をブームフット部4aの位置に設け、緊張ロープ13を、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に張った状態で設けている。ここで、ブーム4の長さをL、緊張マスト12の長さをl、ブーム4における緊張ロープ13の接続部からブームフット部4aまでの距離をx、緊張ロープ13の張力をT2、ブーム4の先端部4cにかかる横荷重をP、ブーム4と緊張ロープ13との間の角度をθ2とする。緊張ロープ13の張力T2に対してT2sinθ2がブーム4の横たわみを抑制する荷重になり、T2cosθ2がブーム4の軸方向に働く力となる。
本実施形態においては、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に緊張ロープ13を張った状態で設けることで、従来例(図3参照)に比べて、緊張ロープ13とブーム4との角度が大きくなる。即ち、θ2はθ1よりも大きい。
ここで、緊張マスト42の先端部とブーム44の先端部44cとの間に緊張ロープ43を張った場合(図3参照)と、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に緊張ロープ13を張った場合(図4参照)とで、緊張ロープの張力が同じであると仮定する。すると、緊張ロープ13とブーム4との角度が大きい本実施形態の方が、緊張ロープの張力に対して横たわみを抑制する荷重であるsinθ成分が大きくなる。即ち、sinθ2は、sinθ1よりも大きい。
よって、緊張ロープ13とブーム4との角度を大きくすることで、ブーム4の横たわみをより小さな張力で抑制することができる。その結果、緊張ロープ13の耐力に裕度が発生するので、より大きな横たわみを抑制する荷重を緊張ロープ13に付与することが可能となる。
また、従来例と本実施形態とで緊張ロープの張力が同じであると仮定すると、緊張ロープ13とブーム4との角度が大きい本実施形態の方が、緊張ロープの張力に対してブーム軸方向に働く力であるcosθ成分が小さくなる。即ち、cosθ2は、cosθ1よりも小さい。
よって、緊張ロープ13とブーム4との角度を大きくすることで、ブーム4の軸方向の荷重の増加を抑制することができるので、ブーム4の応力増加を抑えることができる。
また、図3に示す従来例では、ブーム44の軸方向に働く力がブーム44の全長Lにわたって作用する。これに対して、図4に示す本実施形態では、ブーム4の軸方向に働く力がブーム4における緊張ロープ13の接続部からブーム4のブームフット部4aまでの部分(距離xの部分)に作用する。よって、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に緊張ロープ13を張ることで、ブーム4において、ブーム4の軸方向の荷重が増加する部分を少なくすることができる。これにより、ブーム4の応力増加を抑えることができるので、ブーム4への負荷を軽減することができる。
特に、ブーム4の軸方向の力が増加し、ブーム4の設計許容力を超えてしまった場合には、ブーム4を厚肉化するなどしてブーム4の強度を向上させる必要がある。しかし、本実施形態では、ブーム4における緊張ロープ13の接続部からブーム4のブームフット部4aまでの部分(距離xの部分)において強度を向上させればよい。そのため、ブーム4の重量増加に与える影響が少ない。
また、図3に示す従来例では、緊張マスト42の先端部とブーム44の先端部44cとの間に緊張ロープ43を張ることで、ブーム44の先端部44cに緊張ロープ43を接続するための部材を設ける必要がある。そのため、ブーム44の先端の重量が増加することによりブーム44の先端のモーメントが増加し、ブーム44の吊り能力が低下する。これに対して、図4に示す本実施形態では、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に緊張ロープ13を張るために、ブーム4の中間部4bに緊張ロープ13を接続するための部材を設ける。即ち、ブーム4の先端部4cに緊張ロープ13を接続するための部材を設けなくて済む。そのため、ブーム4の先端の重量が増加することによるモーメントの増加が抑制される。これにより、従来例に比べてブーム4の吊り能力の低下を抑制することができる。
よって、本実施形態のクレーン1は、ブーム4の軸方向の荷重の増加を抑えながら、ブーム4の横たわみを抑制することができるとともに、ブーム4の吊り能力の低下を防止することができる。
なお、図4に示す本実施形態のように、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に緊張ロープ13を張った場合であっても、緊張ロープ13の張力に対してブーム4の軸方向に働く力であるcosθ成分が作用する。そのため、緊張ロープ13を張らない場合と比べると、ブーム4の軸方向に働く力は増加する。これを補うために、ブーム4を厚肉化するなどしてブーム4の強度を向上させると、ブーム4の重量が増加する。
また、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に緊張ロープ13を張った場合、ブーム4における緊張ロープ13の接続部からブーム4のブームフット部4aまでの部分(距離xの部分)において横たわみが抑制されるが、ブーム4における緊張ロープ13の接続部からブーム4の先端部4cまでの部分において横たわみが生じる。
そして、ブーム4における緊張ロープ13の接続部が先端部4c寄りであるほど、横たわみを抑制する効果は大きくなるが、ブーム4の軸方向に働く力が増加する。これを補うためにブーム4を厚肉化するなどすると、ブーム4の重量が増加する。逆に、ブーム4における緊張ロープ13の接続部がブームフット部4a寄りであるほど、ブーム4の軸方向に働く力は小さくなるので、ブーム4の重量の増加を抑えられるが、横たわみを抑制する効果は小さくなる。
このように、横たわみ低減効果と、ブーム4の重量増加とは、トレードオフの関係にある。ここで、上述したように、ブーム4単体の重心位置またはその近傍を緊張ロープ13で引っ張るのが好ましい。そこで、この関係を考慮して、ブーム4単体の重心位置を中心として、ブーム4への緊張ロープ13の接続位置の先端部4c側の限界位置(上限)、および、ブームフット部4a側の限界位置(下限)をそれぞれ設定する。
また、横たわみに対する剛性を向上させる方法として、ブームフット部4aの幅を広げることが考えられる。しかし、この場合、旋回フレーム6の幅も広くする必要がある。ところが、クレーン1においては運搬における車幅に制限があるため、旋回フレーム6の幅に限界がある。一方、本実施形態では、緊張ロープ13により横たわみを抑制しているので、ブームフット部4aの幅を制限内に収めることができる。
(作用・効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るクレーン1によると、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に緊張ロープ13を張った状態で設ける。これにより、緊張マスト12の先端部とブーム4の先端部4cとの間に緊張ロープ13を張った場合に比べて、緊張ロープ13とブーム4との角度が大きくなる。そのため、緊張マスト12の先端部とブーム4の先端部4cとの間に緊張ロープ13を張った場合と、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に緊張ロープ13を張った場合とで、緊張ロープ13の張力が同じであると仮定すると、緊張ロープ13とブーム4との角度が大きい後者の方が、緊張ロープ13の張力に対して横たわみを抑制するように働く力であるsinθ成分が大きくなる。よって、緊張ロープ13とブーム4との角度を大きくすることで、ブーム4の横たわみをより小さな張力で抑制することができる。その結果、緊張ロープ13の耐力に裕度が発生するので、より大きな横たわみを抑制する荷重を緊張ロープ13に付与することが可能となる。
また、緊張マスト12の先端部とブーム4の先端部4cとの間に緊張ロープ13を張った場合と、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に緊張ロープ13を張った場合とで、緊張ロープ13の張力が同じであると仮定すると、緊張ロープ13とブーム4との角度が大きい後者の方が、緊張ロープ13の張力に対してブーム4の軸方向に働く力であるcosθ成分が小さくなる。よって、緊張ロープ13とブーム4との角度を大きくすることで、ブーム4の軸方向の荷重の増加を抑制することができるので、ブーム4の応力増加を抑えることができる。
また、前者は、ブーム4の軸方向に働く力がブーム4の全長にわたって作用する。これに対して、後者は、ブーム4の軸方向に働く力がブーム4における緊張ロープ13の接続部からブーム4のブームフット部4aまでの部分に作用する。よって、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に緊張ロープ13を張ることで、ブーム4において、ブーム4の軸方向の荷重が増加する部分を少なくすることができる。これにより、ブーム4の応力増加を抑えることができるので、ブーム4への負荷を軽減することができる。特に、ブーム4の軸方向の力が増加し、ブーム4の設計許容力を超えてしまった場合には、ブーム4を厚肉化するなどしてブーム4の強度を向上させる必要があるが、ブーム4における緊張ロープ13の接続部からブーム4のブームフット部4aまでの部分において強度を向上させればよい。そのため、ブーム4の重量増加に与える影響が少ない。
また、前者は、緊張マスト12の先端部とブーム4の先端部4cとの間に緊張ロープ13を張ることで、ブーム4の先端部4cに緊張ロープ13を接続するための部材を設ける必要がある。そのため、ブーム4の先端の重量が増加することによりブーム4の先端のモーメントが増加し、ブーム4の吊り能力が低下する。これに対して、後者は、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bとの間に緊張ロープ13を張るために、ブーム4の中間部4bに緊張ロープ13を接続するための部材を設ける。即ち、ブーム4の先端に緊張ロープ13を接続するための部材を設けなくて済む。そのため、ブーム4の先端の重量が増加することによるモーメントの増加が抑制される。これにより、前者に比べてブーム4の吊り能力の低下を抑制することができる。
よって、ブーム4の軸方向の荷重の増加を抑えながら、ブーム4の横たわみを抑制することができるとともに、ブーム4の吊り能力の低下を防止することができる。
[第2実施形態]
(クレーンの構成)
次に、本発明の第2実施形態に係るクレーン201について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。本実施形態のクレーン201が第1実施形態のクレーン1と異なる点は、クレーン201を上方から見た模式図である図5に示すように、緊張ロープ13が、ブーム4の中間部4bにおける複数の位置と緊張マスト12の先端部との間にそれぞれ張った状態で設けられている点である。本実施形態においては、緊張ロープ13が、ブーム4の左右に2本ずつ設けられているが、本数はこれに限定されない。
複数の緊張ロープ13は、それぞれが横たわみを抑制する。よって、各緊張ロープ13の張力が小さくても、より大きな横たわみを抑制することが可能となる。
なお、本実施形態において、複数の緊張ロープ13は、いずれも中間ブーム4eの軸方向の端部に接続されているが、下部ブーム4dにおける中間ブーム4e側の端部や、上部ブーム4fにおける中間ブーム4e側の端部に接続されていてもよい。
(作用・効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るクレーン201によると、緊張ロープ13を、緊張マスト12の先端部とブーム4の中間部4bにおける複数の位置との間にそれぞれ張った状態で設ける。複数の緊張ロープ13の各々で、ブーム4の横たわみを抑制することで、複数の緊張ロープ13の各々の張力を小さくすることができる。これにより、緊張ロープ13の耐力に裕度が発生するので、より大きな横たわみを抑制する荷重を緊張ロープ13に付与することが可能となる。
[第3実施形態]
(クレーンの構成)
次に、本発明の第3実施形態に係るクレーン301について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。本実施形態のクレーン301が第1実施形態のクレーン1と異なる点は、クレーン301を上方から見た模式図である図6に示すように、緊張マスト22が、その軸方向に伸縮可能である点である。
また、クレーン301は、緊張ロープ13の張力を測定する張力測定装置14と、緊張マスト22を伸縮させるアクチュエータ15と、張力測定装置14の測定結果に基づいて、アクチュエータ15の駆動を制御する制御装置16と、を有している。
張力測定装置14は、緊張マスト22の先端部に取り付けられており、緊張ロープ13は張力測定装置14を介して緊張マスト22の先端部に接続されている。本実施形態において、張力測定装置14は、3点ロール法により張力を測定するものであるが、ロープを加振する振動法により張力を測定するものであってもよい。
アクチュエータ15は、緊張マスト22に内蔵されている。アクチュエータ15は、例えば油圧式の伸縮シリンダであるが、これに限定されない。
制御装置16は、横荷重P(図4参照)の大きさに応じて、アクチュエータ15を駆動させて、緊張マスト22を伸長させることで、ブーム4の横たわみを抑制するように働く力が所定の大きさになるように、緊張ロープ13の張力を調整する。具体的には、横荷重Pが大きくなった場合には、緊張マスト22を伸長させることで、緊張ロープ13の張力を大きくする。また、左右の緊張ロープ13のどちらかがブーム4の横たわみを助長させている場合には、横たわみを助長させている緊張ロープ13の張力がなくなるか小さくなるように緊張マスト22を収縮させる。即ち、緊張マスト22を収縮させることで、緊張ロープ13の張力を小さくし、さらに緊張マスト22を収縮させることで、緊張ロープ13をたるませて張力がなくなるようにする。また、左右の緊張ロープ13の張力の差からブーム4にそりが生じている場合には、張力が大きい方の緊張マスト22を収縮させるなどして、ブームが反らないようにする。
(作用・効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るクレーン301によると、緊張マスト22を、その軸方向に伸長させることで、緊張ロープ13に張力を与えることができる。これにより、ブーム4の横たわみを抑制するように働く力をブーム4に好適に作用させることができる。
また、緊張ロープ13の張力を測定した結果に基づいて、アクチュエータ15を駆動させる。これにより、ブーム4の横たわみを抑制するように働く力がブーム4に好適に作用するように、緊張ロープ13に張力を与えることができる。また、緊張ロープ13がブーム4の横たわみを助長させている場合には、緊張ロープ13の張力をなくすか小さくするように緊張マスト22を収縮させることで、横たわみ抑制効果を向上させることができる。
[第4実施形態]
(クレーンの構成)
次に、本発明の第4実施形態に係るクレーン401について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。本実施形態のクレーン401が第1実施形態のクレーン1と異なる点は、クレーン401を上方から見た模式図である図7に示すように、緊張マスト12の先端部に、緊張ロープ13を繰り出し及び巻き取り可能なウインチ17を有している点である。
また、クレーン401は、緊張ロープ13の張力を測定する張力測定装置14と、ウインチ17を回転駆動するモータ18と、張力測定装置14の測定結果に基づいて、モータ18の回転を制御するモータ制御装置19と、を有している。張力測定装置14は、第3実施形態のものと同様である。モータ18は、ウインチ17に内蔵されている。
モータ制御装置19は、横荷重P(図4参照)の大きさに応じて、モータ18を回転駆動させて、ウインチ17で緊張ロープ13を巻き取りすることで、ブーム4の横たわみを抑制するように働く力が所定の大きさになるように、緊張ロープ13の張力を調整する。具体的には、横荷重Pが大きくなった場合には、緊張ロープ13を巻き取ることで、緊張ロープ13の張力を大きくする。また、左右の緊張ロープ13のどちらかがブーム4の横たわみを助長させている場合には、横たわみを助長させている方の緊張ロープ13の張力がなくなるか小さくなるように緊張ロープ13を繰り出す。即ち、緊張ロープ13を繰り出すことで、緊張ロープ13の張力を小さくし、さらに緊張ロープ13を繰り出すことで、緊張ロープ13をたるませて張力がなくなるようにする。また、左右の緊張ロープ13の張力の差からブーム4にそりが生じている場合には、張力が大きい方の緊張ロープ13を繰り出すなどして、ブームが反らないようにする。
(作用・効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るクレーン401によると、ウインチ17で緊張ロープ13を巻き取りすることで、緊張ロープ13に張力を与えることができる。これにより、ブーム4の横たわみを抑制するように働く力をブーム4に好適に作用させることができる。
また、緊張ロープ13の張力を測定した結果に基づいて、ウインチ17を回転駆動させる。これにより、ブーム4の横たわみを抑制するように働く力がブーム4に好適に作用するように、緊張ロープ13に張力を与えることができる。また、緊張ロープ13がブーム4の横たわみを助長させている場合には、緊張ロープ13の張力をなくすか小さくするように緊張ロープ13を繰り出すことで、横たわみ抑制効果を向上させることができる。
[第5実施形態]
(クレーンの構成)
次に、本発明の第5実施形態に係るクレーン501について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。本実施形態のクレーン501が第1実施形態のクレーン1と異なる点は、クレーン501を上方から見た模式図である図8に示すように、緊張マスト12の先端部と旋回フレーム6との間に張った状態で設けられたロープ20をさらに有している点である。
ロープ20は、旋回フレーム6における緊張マスト12を挟んでブーム4とは反対側の箇所と、緊張マスト12の先端部との間に張った状態で設けられている。ここで、緊張マスト12は緊張ロープ13に引っ張られてブーム4の方に反る傾向にある。そこで、ロープ20に付与した張力で緊張マスト12の先端部をブーム4とは反対側に引っ張ることで、緊張マスト12の反りが抑制される。これにより、緊張ロープ13の張力が好適にブーム4に作用する。
なお、ロープ20を繰り出し及び巻き取り可能なウインチを旋回フレーム6に設けて、緊張ロープ13の張力に応じてロープ20を繰り出しまたは巻き取りするようにしてもよい。
(作用・効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るクレーン501によると、旋回フレーム6における緊張マスト12を挟んでブーム4とは反対側の箇所と、緊張マスト12の先端部との間に、ロープ20を張った状態で設ける。緊張ロープ13の張力でブーム4側にしなる緊張マスト12を、ロープ20でブーム4とは反対側に引っ張ることで、緊張ロープ13の張力を維持することができる。これにより、ブーム4の横たわみを抑制するように働く力をブーム4に好適に作用させることができる。
[第6実施形態]
(クレーンの構成)
次に、本発明の第6実施形態に係るクレーン601について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。本実施形態のクレーン601が第1実施形態のクレーン1と異なる点は、クレーン601を上方から見た模式図である図9に示すように、ブーム24が、その軸方向に伸縮可能である点である。即ち、このブーム24は伸縮ブームである。その他の点は第1実施形態と同様である。
ブーム24は、下部ブーム24dと、複数の中間ブーム24eと、上部ブーム24fとで構成されている。本実施形態において、ブーム24の中間部24bは、下部ブーム24dの中間ブーム24e側の端部から、最も先端部24c側の中間ブーム24eの上部ブーム24f側の端部までの間の任意の位置である。図9においては、最も先端部24c側の中間ブーム24eの上部ブーム24f側の端部に、緊張ロープ13が接続されている。
ブーム24を伸長させると、緊張ロープ13の張力が大きくなる。逆に、ブーム24を収縮させると、緊張ロープ13の張力が小さくなり、さらには緊張ロープ13がたるんだ状態となる。ブーム24は、吊り上げ作業の内容に応じて伸縮されるが、ブーム24の長さに応じて緊張ロープ13の長さを調節することで、横たわみを抑制するために必要な張力を好適に付与することができる。
(作用・効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るクレーン601によると、ブーム24をその軸方向に伸縮させた場合であっても、適正な張力を緊張ロープ13に付与することで、ブーム24の横たわみを好適に抑制することができる。
[第7実施形態]
(クレーンの構成)
次に、本発明の第7実施形態に係るクレーン701について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。本実施形態のクレーン701が第6実施形態のクレーン601と異なる点は、クレーン701を上方から見た模式図である図10に示すように、緊張ロープ13が、ブーム24の中間部24bにおける複数の位置と、緊張マスト12の先端部との間にそれぞれ張った状態で設けられている点である。即ち、本実施形態は、第2実施形態のブーム4が、伸縮ブームであるブーム24に代わったものである。よって、本実施形態は、第6実施形態および第2実施形態と同様の効果を奏する。
なお、図10においては、最も先端部24c側の中間ブーム24eの上部ブーム24f側の端部と、下部ブーム24dの中間ブーム24e側の端部とに、緊張ロープ13がそれぞれ接続されているが、緊張ロープ13が接続される位置はこれに限定されない。
[第8実施形態]
(クレーンの構成)
次に、本発明の第8実施形態に係るクレーン801について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。本実施形態のクレーン801が第6実施形態のクレーン601と異なる点は、クレーン801を上方から見た模式図である図11に示すように、緊張マスト22が、その軸方向に伸縮可能である点である。また、クレーン801は、緊張ロープ13の張力を測定する張力測定装置14と、緊張マスト22を伸縮させるアクチュエータ15と、張力測定装置14の測定結果に基づいて、アクチュエータ15の駆動を制御する制御装置16と、を有している。即ち、本実施形態は、第3実施形態のブーム4が、伸縮ブームであるブーム24に代わったものである。よって、本実施形態は、第6実施形態および第3実施形態と同様の効果を奏する。
[第9実施形態]
(クレーンの構成)
次に、本発明の第9実施形態に係るクレーン901について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。本実施形態のクレーン901が第6実施形態のクレーン601と異なる点は、クレーン901を上方から見た模式図である図12に示すように、緊張マスト12の先端部に、緊張ロープ13を繰り出し及び巻き取り可能なウインチ17を有している点である。また、クレーン901は、緊張ロープ13の張力を測定する張力測定装置14と、ウインチ17を回転駆動するモータ18と、張力測定装置14の測定結果に基づいて、モータ18の回転を制御するモータ制御装置19と、を有している。即ち、本実施形態は、第4実施形態のブーム4が、伸縮ブームであるブーム24に代わったものである。よって、本実施形態は、第6実施形態および第4実施形態と同様の効果を奏する。
[第10実施形態]
(クレーンの構成)
次に、本発明の第10実施形態に係るクレーン1001について説明する。なお、上述した構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付してその説明を省略する。本実施形態のクレーン1001が第6実施形態のクレーン601と異なる点は、クレーン1001を上方から見た模式図である図13に示すように、緊張マスト12の先端部と旋回フレーム6との間に張った状態で設けられたロープ20をさらに有している点である。即ち、本実施形態は、第5実施形態のブーム4が、伸縮ブームであるブーム24に代わったものである。よって、本実施形態は、第6実施形態および第5実施形態と同様の効果を奏する。
(本実施形態の変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、第3〜5実施形態および第8〜10実施形態において、緊張ロープ13が、ブーム4,24の中間部4b,24bにおける複数の位置と、緊張マスト12,22の先端部との間にそれぞれ張った状態で設けられていてもよい。即ち、緊張ロープ13が複数設けられていてもよい。
また、第2,4,5実施形態および第7,9,10実施形態において、緊張マストがその軸方向に伸縮可能な緊張マスト22であってもよい。この場合、緊張ロープ13の張力を測定する張力測定装置14と、緊張マスト22を伸縮させるアクチュエータ15と、張力測定装置14の測定結果に基づいて、アクチュエータ15の駆動を制御する制御装置16と、を有していてよい。
また、第2,3,5実施形態および第7,8,10実施形態において、緊張マスト12の先端部に、緊張ロープ13を繰り出し及び巻き取り可能なウインチ17を有していてもよい。この場合、緊張ロープ13の張力を測定する張力測定装置14と、ウインチ17を回転駆動するモータ18と、張力測定装置14の測定結果に基づいて、モータ18の回転を制御するモータ制御装置19と、を有していてよい。
1,201,301,401,501,601,701,801,901,1001 クレーン
2 下部走行体
3 上部旋回体(本体)
4 ブーム
4a ブームフット部
4b 中間部
4c 先端部
5 クローラ
6 旋回フレーム
7 シーブ
8 ロープ
9 マスト
10 ガイライン
11 ブーム起伏ロープ
12 緊張マスト
13 緊張ロープ
14 張力測定装置
15 アクチュエータ
16 制御装置
17 ウインチ
18 モータ
19 モータ制御装置
20 ロープ
22 緊張マスト
24 ブーム
24a ブームフット部
24b 中間部
24c 先端部
31 吊荷
41 クレーン
42 緊張マスト
43 緊張ロープ
44 ブーム
44a ブームフット部
51 本体
52 ブーム
53 緊張マスト
54 緊張ロープ

Claims (8)

  1. 本体と、
    前記本体に起伏可能に取り付けられたブームと、
    前記ブームの基端部または前記本体に取り付けられ、前記本体の横方向に対して平行または斜めに延びる緊張マストと、
    前記緊張マストの先端部と前記ブームの中間部との間に張った状態で設けられた緊張ロープと、
    を有することを特徴とするクレーン。
  2. 前記緊張ロープが、前記ブームの中間部における複数の位置と前記緊張マストの先端部との間にそれぞれ張った状態で設けられていることを特徴とする請求項1に記載のクレーン。
  3. 前記緊張マストが、その軸方向に伸縮可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のクレーン。
  4. 前記緊張ロープの張力を測定する張力測定装置と、
    前記緊張マストを伸縮させるアクチュエータと、
    前記張力測定装置の測定結果に基づいて、前記アクチュエータの駆動を制御する制御装置と、
    を有することを特徴とする請求項3に記載のクレーン。
  5. 前記緊張ロープを繰り出し及び巻き取り可能なウインチをさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクレーン。
  6. 前記緊張ロープの張力を測定する張力測定装置と、
    前記ウインチを回転駆動するモータと、
    前記張力測定装置の測定結果に基づいて、前記モータの回転を制御するモータ制御装置と、
    を有することを特徴とする請求項5に記載のクレーン。
  7. 前記本体における前記緊張マストを挟んで前記ブームとは反対側の箇所と、前記緊張マストの先端部との間に張った状態で設けられたロープをさらに有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のクレーン。
  8. 前記ブームが、その軸方向に伸縮可能であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のクレーン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106494999A (zh) * 2016-12-13 2017-03-15 常守祥 一种轻便型起重机主梁
US11111115B2 (en) 2017-03-02 2021-09-07 Maniitowoc Crane Companies, LLC Wear pad with insert for telescoping boom assembly

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