JP2020014449A - 飲料の異風味低減方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、飲料における異風味を低減することを課題とする。特に、飲料における収斂味を低減することを課題とする。【解決手段】ポリフェノール素材が溶解した水相が、油相に分散したものを飲料に添加することにより、飲料の異風味を低減できることを見いだし、本発明を完成させた。また、飲料における風味を際立たせる、良好な効果も確認された。【選択図】なし

Description

本発明は、飲料の異風味低減方法に関するものである。
コーヒーや紅茶など、ポリフェノール類を含有する飲料においては、ポリフェノール類が、収斂味に代表される異風味と認識される場合もある。
収斂味は渋味とも表現される、口中で感じる刺激である。端的には、渋柿を口に含んだときに感じる、口腔の粘膜が「縮められた」ような感覚を伴う刺激であり、厳密な意味での「味覚」には含まれないとする見解も多い。
特許文献1には、ぶどう種子抽出物を含む飲料において、特定の比率となるようにグルコースとマルトースとを含有させることで、ぶどう種子抽出物に由来する収斂味を防止できる旨記載されている。
特許文献2には、収斂味を呈するポリフェノールに、スクラロースを併用することで、収斂味を呈しにくくなる旨の記載がある。
特許文献3には、所定量の水溶性茶ポリフェノールが含有した、多価不飽和脂肪酸含有食用植物油脂について記載されている。
特開2017−99320号公報 特開2008−99677号公報 特開2015−116188号公報
本発明は、飲料における異風味を低減する方法を提供することを課題とする。特に、飲料における収斂味を低減する方法を提供ことを課題とする。
特許文献1及び2においては、それぞれ所定量の糖質を添加する必要があり、配合上の制限を受ける場合も多かった。
特許文献3における多価不飽和脂肪酸含有食用植物油脂においては、水溶性茶ポリフェノールは抗酸化作用を期待して添加されているものであり、それが他の食品の収斂味を抑制する効果を示すことは開示されていなかった。
本発明者は、簡易な方法で飲料の異風味を低減する方法の検討を行った。その結果、通常であれば収斂味の元となるようなポリフェノール素材を油脂に微細分散させたものが、飲料における異風味の低減に効果があることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
(1)ポリフェノール素材が1〜60質量%含有した水相粒子を油相中に分散した状態で含有させる、飲料における異風味低減方法、
(2)ポリフェノール素材が、イソフラボン素材、ヘスペリジン素材、コーヒーポリフェノール素材、カカオポリフェノール素材、アントシアニン素材、ルチン素材、及びカテキン素材から選ばれる1以上である、前記(1)記載の方法、
(3)該飲料が、コーヒー飲料又は紅茶飲料である、前記(1)又は(2)に記載の方法、
(4)飲料中の該水相粒子の量が0.0001〜0.001質量%である、前記(1)〜(3)いずれか1項に記載の方法、
(5)ポリフェノール素材が1〜60質量%含有した水相粒子を油相中に分散した状態で含有させる、異風味が低減された飲料の製造方法、
に関するものである。
本発明によれば、簡易な方法で飲料における異風味を低減することができる。
本発明において水相とは、水に水溶性成分が溶解したものである。また油相とは、油に油溶性成分が溶解したものである。なお、油溶性成分を用いない配合においては、油脂自身を油相と称することがある。
本発明における水相には、ポリフェノール素材が1〜60質量%含有している必要がある。この量は、より望ましくは1.3〜37質量%であり、さらに望ましくは1.5〜35質量%である。適当な量のポリフェノール素材が水相中に存在することで、飲料において、異風味低減効果を示す。
本発明において、飲料の異風味低減効果の源は、ポリフェノール素材であると推察される。ただし、本発明においてポリフェノール素材は水相に存在し、それが油相中に分散している必要がある。ポリフェノール素材自体は、その多くがそれ自身、収斂味、即ち異風味を示すものであり、それが食品中に単に存在した場合は、収斂味、即ち異風味を示すことになる。
本発明における水相は、水相粒子として油相中に分散されている必要がある。油相中における水相粒子の大きさは、500nm以下であることが望ましく、より望ましくは300nm以下である。適当な粒子径となることで、飲料において異風味抑制効果を示す。
本発明において、ポリフェノール素材とは、ポリフェノールを多く含む素材を指す。具体的には、イソフラボン素材、ヘスペリジン素材、コーヒーポリフェノール素材、カカオポリフェノール素材、アントシアニン素材、ルチン素材、及びカテキン素材から選ばれる1以上を使用することができる。より望ましくはコーヒーポリフェノール素材、ヘスペリジン素材、アントシアニン素材であり、さらに望ましくはヘスペリジン素材である。適当なポリフェノール素材を使用することで、飲料において異風味抑制効果を示す。
なお、コーヒーポリフェノール素材としては、具体的には生コーヒー豆エキスを挙げることができ、カカオポリフェノール素材としてはカカオエキスをあげることができる。また、カテキン素材としては茶抽出物を挙げることができる。コーヒーポリフェノール素材における有効成分は、クロロゲン酸であると言われている。
本発明で油相に使用する油脂に限定はなく、大豆油、菜種油、米油、綿実油、パーム油、パーム核油、ココナッツオイル、カカオバターをはじめとする各種植物性油脂、及び牛脂や豚油のような動物性油脂、およびこれらを分別、硬化、エステル交換から選ばれる1以上の加工を施した油脂を1以上使用できる。
本発明の対象となる飲料としては、ポリフェノール類が異風味と認識される場合がある、コーヒー飲料や紅茶飲料であることが望ましい。
ここでコーヒー飲料とは、焙煎されたコーヒー豆から抽出された成分を含む飲料であり、コーヒーそのものの他、カフェ・オ・レ、コーヒー牛乳、カフェ・ラッテを含む。また、紅茶飲料とは、紅茶葉から抽出された成分を含む飲料であり、紅茶そのものの他、ミルクティー、レモンティを含む。
このような飲料に本発明を供することで、顕著な異風味低減効果が見られ、好ましい。
本発明においては、飲料中にポリフェノール素材を所定量含有した水相粒子を0.0001〜0.001質量%含有していることが望ましい。この量は、より望ましくは0.0002〜0.0008であり、更に望ましくは0.0002〜0.0007である。該水相粒子を適当な量含むことで、飲料において異風味抑制効果を示す。
次に、本発明における飲料の製造法を、より具体的に説明する。
本発明においては、ポリフェノール素材が所定量溶解した水相が、油相中に分散した状態が必要である。このような状態の剤を、異風味抑制剤と呼ぶ。すなわち、本発明ではまず、異風味抑制剤を調製する。
異風味抑制剤の調製においては、水に所定量のポリフェノール素材を溶解し、水相を調製する。また、油脂に、必要により乳化剤等を溶解し、油相を調製する。
得られた油相に水相を添加し、強力に攪拌等することで、油中水型乳化油脂組成物とする。これが異風味抑制剤となる。
なお、乳化にはホモミキサーや高圧ホモゲナイザーなど、各種の乳化機を使用することができる。
次に、得られた異風味抑制剤を各種飲料に添加する。この場合、異風味抑制剤は油中水型の乳化物である一方、飲料は水系であるので、容易には混ざらない。そのため、飲料に異風味抑制剤を添加し、各種の乳化機を用いて乳化する必要がある。
このようにして得られた飲料は、異風味が抑制され、良好な風味を示すこととなる。
以下に実施例を記載する。
検討1 異風味抑制剤サンプルの調製
表1の配合に従い、異風味抑制剤サンプルを調製した。調製方法は、「○異風味抑制剤サンプルの調製法」に従った。
表1 配合
Figure 2020014449
・植物性油脂には、不二製油株式会社製「精製ヤシ油」を使用した。
・油溶性乳化剤には、理研ビタミン株式会社製ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル「ポエムPR-100」(HLB:1)を使用した。
・ヘスペリジン素材には、東洋精糖社製「αGヘスペリジン」を使用した。
・イソフラボン素材には、不二製油社製「ソヤフラボンHG」を使用した。
・アントシアニン素材には、三栄源エフ・エフ・アイ社製「粉末ぶどうエキスHA」を使用した。
・ルチン素材には、東洋精糖社製「αGルチンPS」を使用した。
・コーヒーポリフェノール素材には、オリザ油化株式会社製「生コーヒー豆エキス-P」を使用した。
○異風味抑制剤サンプルの調製法
1.配合において、油相に分類されている原材料を融解、混合して油相を調製した。
2.配合において、水相に分類されている原材料を水に溶解して、水相を調製した。
3.油相に水相を混合し、乳化することで、油中水型の乳化物とした。
なお、比較検討例1−3については、水相と油相を軽く混合しただけで、乳化操作は行わなかった。
検討2 異風味抑制剤サンプルの評価法
検討1で調製した異風味抑制剤サンプルを用い、コーヒー飲料及び紅茶飲料へ添加することで、効果の検証を行った。
各飲料の配合を表2に記載した。また、各飲料の調製は「○飲料サンプルの調製法」に従った。
調製された飲料サンプルは、「○飲料サンプルの評価法」に従い評価を行い、結果を表4に記載した。
表2 配合
Figure 2020014449
Figure 2020014449
・インスタントコーヒーには、ネスレ社製「ネスカフェ エクセラ」を使用した。
・コーヒーエキスには、高砂香料工業株式会社製「コーヒーエキス」を使用した。
・紅茶エキスパウダーには、佐藤食品工業株式会社製「アッサムエキスパウダー」を使用した。
・水溶性乳化剤には、三菱化学フーズ株式会社製シュガーエステル「エステルS1670」を使用した。
・油溶性乳化剤には、三菱化学フーズ株式会社製シュガーエステル「エステルS570」を使用した。
○飲料サンプルの調製法
・コーヒー
1.配合に従い、80℃以上の温水に牛乳、グラニュー糖、重曹、乳化剤、コーヒーエキス、インスタントコーヒー類を添加し、ホモミキサー 5000rpmで均一になるまで攪拌した。
2.植物油脂を添加、ホモミキサー8000rpm 10min攪拌した。
3.水でFill upした。
4.均質化(高圧ホモ 150Mpa)した。
5.200ml容の缶に190ml充填した。
6.オートクレーブ殺菌(121℃×20分)した。
7.氷水で余熱を取り、室温で1 週間保管後、冷蔵保管した。
8.冷蔵保管1日以上経過で官能評価に供した。

・紅茶
1.配合に従い、80℃以上の温水に牛乳、紅茶エキスを添加し、ホモミキサー 5000rpmで均一になるまで攪拌した。
2.植物油脂を添加し、ホモミキサー8000rpm 10min攪拌した。
3.水でFill upした。
4.均質化(高圧ホモ 150Mpa)した。
5.200ml容の缶に190ml充填した。
6.オートクレーブ殺菌(121℃×20分)した。
7.氷水で余熱を取り、室温で1 週間保管後、冷蔵保管した。
8.冷蔵保管1日以上経過で官能評価に供した。
○飲料サンプルの評価法
実施例2−1,比較例2−2に対しては、比較例2−1を、比較例2−4,実施例2−2,2−3,2−4,2−5、2−6に対しては比較例2−3を、比較例2−6,実施例2−7,2−8,2−9,2−10,2−11に対しては比較例2−5を、それぞれコントロールとして、以下の基準で採点した。採点は、パネラー5名による合議にて行った。
5点 コントロールに比べ、異風味が低減し、かつ、良好な風味が際立っているもの。
4点 コントロールに比べ、異風味が低減し、かつ、良好な風味が強調される傾向があるもの。
3点 コントロールに比べ、異風味が明確に低減していると判断されるもの。
2点 コントロールに比べ、わずかではあるが異風味が低減していると判断されるもの。
1点 コントロールと同等と判断されるもの。
2点以上を合格と判断した。
表3 結果
Figure 2020014449
考察
結果に示した様に、ポリフェノール素材が1〜60質量%含有した水相粒子が存在することにより、飲料の異風味が抑制されることが確認された。
また、飲料における風味を際立たせる、良好な効果も確認された。

Claims (5)

  1. ポリフェノール素材が1〜60質量%含有した水相粒子を油相中に分散した状態で含有させる、飲料における異風味低減方法。
  2. ポリフェノール素材が、イソフラボン素材、ヘスペリジン素材、コーヒーポリフェノール素材、カカオポリフェノール素材、アントシアニン素材、ルチン素材、及びカテキン素材から選ばれる1以上である、請求項1記載の方法。
  3. 該飲料が、コーヒー飲料又は紅茶飲料である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 飲料中の該水相粒子の量が0.0001〜0.001質量%である、請求項1〜3いずれか1項に記載の方法。
  5. ポリフェノール素材が1〜60質量%含有した水相粒子を油相中に分散した状態で含有させる、異風味が低減された飲料の製造方法。
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