JP2020012924A - 発光装置、電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光領域の外縁がなめらかで表示ムラが生じ難い発光装置、該発光装置を備えた電子機器を提供すること。【解決手段】発光装置は、矩形の発光画素Pが配置された表示部105と、表示部105における発光領域E1を画定して、表示部105の発光領域E1以外を遮光する遮光部124と、を有し、発光領域E1と遮光部124との境界BLの少なくとも一部が曲線状(この場合は円形)である。【選択図】図6

Description

本発明は、発光装置、電子機器に関する。
発光装置として、例えば画素に有機発光素子(OLED;Organic Light Emitting Diode)を備えた有機EL装置が知られている。有機EL装置は、液晶表示装置と比較すると、照明装置が不要であることから構造が簡素であり、プラスチック基板に有機発光素子と駆動回路とを形成すれば、薄型で可撓性を有し、様々な形状に対応可能な表示デバイスを実現できる点で優れている。
例えば、特許文献1には、画素に有機発光素子を備えた表示部が円形状であるディスプレイ装置が開示されている。有機発光素子は、アノード電極と、アノード電極上に設けられた有機発光層と、有機発光層上に設けられたカソード電極層とを含んで構成されている。このような有機発光素子に対して駆動トランジスターから供給されるデータ電流により有機発光層が発光することで、映像が表示される。
また、例えば、特許文献2には、カラー画像を表示する領域の縁部に配設されている複数の原色ごとの端部サブ画素からなる端部単位画素と、端部単位画素の内方に配設されている原色ごとの内部サブ画素からなる内部単位画素とを具備する画像表示領域を備え、端部単位画素が、内部単位画素よりも小面積に設定されていると共に、端部サブ画素は、原色ごとの面積比が内部サブ画素と同等となるように設定され、画像表示領域の外縁位置に応じて端部サブ画素の並列方向を内部サブ画素の並列方向と異ならせた画像表示装置が開示されている。
このような画像表示装置によれば、非矩形の画像表示領域の端部でも内方と同様の色バランスで画像を表示することができるとしている。また、画像表示装置の例として、液晶表示装置だけでなく、サブ画素にEL素子を備えた自発光型であってもよいとされている。
特開2016−81031号公報 特開2010−286825号公報
上記特許文献1のディスプレイ装置によれば、表示部に配置された画素は矩形であって、円形である表示部の外縁は、実際には矩形の画素の配置に起因して段差が生じ階段形状となっている。したがって、表示部において階段形状の外縁が視認され、表示に違和感を覚えるおそれがある。
一方で、このような表示部の外縁における階段形状を緩和するために、上記特許文献2に示されているように、画像表示領域の外縁位置に応じて、内部サブ画素よりも面積が小さい端部サブ画素を配置することが考えられる。しかしながら、これらのサブ画素にEL素子を備える構成とすると、端部サブ画素では、内部サブ画素に対して制御すべき発光に係る電流値が異なってしまう。それゆえに、端部サブ画素と内部サブ画素との間で輝度差が生じて表示ムラとなるという課題があった。
本願の発光装置は、矩形の発光画素が配置された表示部と、表示部における発光領域を画定して、表示部の発光領域以外を遮光する遮光部と、を有し、発光領域と遮光部との境界の少なくとも一部が曲線状であることを特徴とする。
上記の発光装置において、発光画素は発光素子を含み、発光素子を被覆する封止膜を備え、遮光部は、封止膜上に設けられていることが好ましい。
また、上記の発光装置において、発光領域における発光画素は、封止膜上に配置された、少なくとも赤、緑、青の中から選ばれる着色層を有し、遮光部は、複数の色の着色層が封止膜上に積層されてなることを特徴とする。
上記の発光装置において、発光素子は、第1電極と、共通電極として機能する第2電極と、第1電極と第2電極との間に配置された発光機能層と、を有し、発光画素が配置された領域の外側に第2電極コンタクト部を備えていることが好ましい。
また、上記の発光装置において、第2電極コンタクト部は、発光領域の外周側に配置された発光画素から等距離に配置されていることが好ましい。
また、上記の発光装置において、第2電極コンタクト部は、発光素子の第1電極と同層に設けられた電極を有し、該電極と第2電極とが、第2電極コンタクト部で接していることが好ましい。
上記の発光装置において、表示部は、発光画素が配置された領域の外縁と第2電極コンタクト部との間に配置されたダミー画素を有し、ダミー画素は、発光画素と同じ発光素子を含み、第1電極と発光機能層との間に設けられた絶縁膜を有することが好ましい。
また、上記の発光装置において、発光機能層の外縁は、発光画素が配置された領域の外縁と第2電極コンタクト部との間に位置することが好ましい。
本願の電子機器は、上記に記載の発光装置を備えたことを特徴とする。
第1実施形態の発光装置の構成を示す概略平面図。 第1実施形態の発光装置の構造を示す概略断面図。 第1実施形態の発光装置の電気的な構成を示す回路ブロック図。 第1実施形態の発光画素における画素回路を示す等価回路図。 表示部における駆動線の配置を示す概略平面図。 第1実施形態の発光装置における表示部の構成を示す概略平面図。 第1実施形態の発光画素におけるカラーフィルターの配置を示す概略平面図。 図5のC−C’線に沿った第1実施形態の発光パネルの構造を示す概略断面図。 第1実施形態の発光パネルの発光画素における光共振構造を示す拡大断面図。 第2実施形態の発光装置の構成を示す概略平面図。 第2実施形態の発光装置の構造を示す概略断面図。 第2実施形態の発光装置における表示部の構成を示す概略平面図。 第2実施形態の発光装置における発光パネルの構造を示す概略断面図。 第3実施形態の電子機器としてのヘッドマウントディスプレイを示す斜視図。 第3実施形態のヘッドマウントディスプレイにおける発光装置の配置を示す概略平面図。 発光装置における変形例の表示部を示す概略平面図。 発光装置における変形例の表示部を示す概略平面図。 発光装置における変形例の表示部を示す概略平面図。 変形例の発光画素の配置を示す概略平面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、説明する部分が認識可能な程度の大きさとなるように、適宜拡大または縮小して表示している。
(第1実施形態)
<発光装置>
本実施形態の発光装置の基本的な構成について、図1〜図2を参照して説明する。図1は第1実施形態の発光装置の構成を示す概略平面図、図2は第1実施形態の発光装置の構造を示す概略断面図である。なお、図1に示したA−A’線は、発光装置100の発光部106における中心を横断する線分である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の発光装置100は、素子基板10と、素子基板10に対向して配置された透光性の対向基板20とを有する発光パネル110を備えている。素子基板10には、発光部106と遮光部124とを含む表示部105が設けられている。表示部105の詳しい構成については後述するが、表示部105には複数の発光画素が配置されている。発光画素は発光素子を含み、表示部105の周辺には、発光素子の駆動に係る駆動回路としての、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路102が設けられている。発光装置100は、発光画素に設けられた発光素子を個別に駆動可能なアクティブ駆動型である。
素子基板10は対向基板20よりも一回り大きく、対向基板20からはみ出た素子基板10の一辺部である端子部10aに外部駆動回路との接続を図るための複数の外部接続用端子104が配列している。複数の外部接続用端子104と表示部105との間に、データ線駆動回路101が設けられている。素子基板10の端子部10aと直交して対向する2つの辺部のそれぞれと表示部105との間に走査線駆動回路102が設けられている。素子基板10の端子部10aと反対側の辺部と表示部105との間に検査回路103が設けられている。検査回路103は、データ線駆動回路101から複数の発光画素のそれぞれに対して供給されるデータ信号を検出して、複数の発光画素のそれぞれが正常に動作しているか否かを検査可能な構成となっている。駆動回路としてのデータ線駆動回路101及び走査線駆動回路102と、検査回路103とを含めて周辺回路と呼ぶ。
本実施形態では、表示部105から発光(表示光)が得られる領域を発光領域E1と呼び、表示部105において発光領域E1以外の領域に遮光部124が設けられている。以降、遮光部124が設けられた領域を遮光領域E2と呼ぶ。本実施形態において、表示部105の外形は矩形(長方形)であり、発光領域E1の外形は矩形ではなく円形である。発光領域E1は表示部105のほぼ中央に設けられている。
以降、素子基板10の端子部10aにおいて、複数の外部接続用端子104が配列した方向をX方向とし、素子基板10上において、X方向に直交する方向をY方向として説明する。また、X方向とY方向とに直交し、素子基板10から対向基板20に向かう方向をZ方向として説明する。また、Z方向に沿って対向基板20側から見ることを平面視または平面的にと言う。
図2に示すように、素子基板10と対向基板20とは、透光性の例えばエポキシ系樹脂からなる充填材40を介して貼り合されている。充填材40は、表示部105を覆うと共に、走査線駆動回路102を含む周辺回路に一部が掛かるように配置されている。
素子基板10には、複数の発光素子を含む素子部121と、素子部121を覆う封止膜122と、封止膜122上において、発光画素に対応して配置されたカラーフィルター123と、が設けられている。また、封止膜122上には、発光領域E1を囲む遮光領域E2に遮光部124が設けられている。素子部121は、平面視において、カラーフィルター123と遮光部124とに重なるように設けられている。つまり、発光部106をなす素子部121の発光素子から発した光は、封止膜122及びカラーフィルター123を透過して対向基板20側から射出される。表示部105は、素子部121、封止膜122、カラーフィルター123、遮光部124を含むものであって、これらの構成の詳しい内容については、後述する。なお、本実施形態において、素子部121が形成される素子基板10は、基材としてシリコン基板などの半導体基板が用いられている。
このような発光パネル110において、表示部105には、素子部121における発光素子の駆動に係る駆動回路としてのデータ線駆動回路101や走査線駆動回路102との電気的な接続を図るための駆動線が設けられている。駆動線の詳しい構成については後述する。
<発光装置の電気的な構成>
次に、発光装置100における電気的な構成について、図3及び図5を参照して説明する。図3は第1実施形態の発光装置の電気的な構成を示す回路ブロック図、図4は第1実施形態の発光画素における画素回路を示す等価回路図、図5は表示部における駆動線の配置を示す概略平面図である。
図3に示すように、発光装置100は、発光部106及び遮光部124を含む表示部105と、データ線駆動回路101と、走査線駆動回路102とを含む発光パネル110を有している。また、前述した外部接続用端子104(図1参照)を介して発光パネル110に接続される、外部駆動回路である、制御回路111と、電源回路112とを有している。なお、図3の回路ブロック図では、図1に示した検査回路103の図示を省略している。
表示部105には、X方向とY方向とに亘って発光画素Pが配置されている。X方向を行方向とし、Y方向を列方向とすると、行方向にn個、列方向にm個の発光画素Pが表示部105に配列した状態となっている。したがって、表示部105には、配列したn列×m行の複数の発光画素Pに対応して、各種の信号を供給するための駆動線が配置されている。また、本実施形態では、X方向(行方向)に配列する3つの発光画素Pを1つの表示単位画素として、表示単位画素から赤(R)、緑(G)、青(B)の発光が得られる構成となっている。これによって、遮光部124で囲まれた発光部106においてカラー表示を可能としている。
制御回路111は、走査線駆動回路102に対して制御信号Ctr1を供給すると共に、データ線駆動回路101に対して制御信号Ctr2を供給する。また、制御回路111は、データ線駆動回路101に対して、表示部105における各行の発光画素Pに対応した画像データVdataを行ごとに供給する。また、制御回路111は電源回路112による各種の電源電圧の生成を制御する。
制御信号Ctr1は、走査線駆動回路102を制御するためのパルス信号である、垂直同期信号、水平同期信号、クロック信号、イネーブル信号を含むものである。制御信号Ctr2は、データ線駆動回路101を制御するための水平同期信号、サンプリング信号、ドットクロック信号、ラッチパルス信号、イネーブル信号を含むものである。画像データVdataは、走査線駆動回路102から表示部105に送出される走査信号GWRにより選択された行の発光画素Pごとの階調値(階調レベル)に対応したデジタル信号である。
走査線駆動回路102は、垂直同期信号により規定される各フレーム期間において各行の発光画素Pにおける画素回路140(図4参照)に行ごとに順番に選択して操作するための走査信号GWRを制御信号Ctr1に基づいて生成する。走査信号GWRは、表示部105に設けられX方向に延在する走査線132を経由して発光部106の画素回路140に供給される。なお、走査線駆動回路102は、走査信号GWRの他に、上記画素回路140に供給する各種の制御信号を行ごとに生成するが、図3では図示を省略している。図3では、走査線駆動回路102の詳しい構成を示していないが、公知の回路構成を採用することができ、例えば、シフトレジスタ、ラッチ回路、デマルチプレクサなどを含んで構成される。
データ線駆動回路101は、画像データVdataと、制御信号Ctr2とに基づいて、水平走査期間ごとに、走査線駆動回路102によって選択された行の各発光画素Pの階調値に対応したn列分のデータ信号Vidを生成する。データ信号Vidは、表示部105に設けられY方向に延在する第1データ線131aを経由して発光部106の画素回路140に供給される。図3では、データ線駆動回路101の詳しい構成を示していないが、公知の回路構成を採用することができ、例えば、シフトレジスタ、データラッチ回路、ラインラッチ回路、D/A(デジタル/アナログ)変換回路、デマルチプレクサなどを含んで構成される。
電源回路112は、表示部105(発光画素Pの画素回路140)、データ線駆動回路101、走査線駆動回路102、及び制御回路111のそれぞれにおいて駆動に必要な各種の電源電圧を生成し供給する。また、電源回路112は、データ線駆動回路101に対して、駆動に係る電源電位を供給するだけでなく、発光画素Pにおける階調値に対応した複数レベルの階調基準電圧を供給する。
電源回路112が生成する電源電位は、VDD、VHH、VELである。VDDはロジック用の低電圧(例えば、1.8V)である。VHHはロジック及びアンプ用の高電圧(例えば、5.5V)である。VELは画素回路140(図4参照)への供給電圧(例えば、VHHと同じ5.5V)である。なお、電源回路112は、上記の他に、基準電位VSSや、画素回路140の陰極電位VCTやリセット電圧VORST(図4参照)などを生成するが、図3では図示を省略している。
図4に示すように、発光画素Pにおける画素回路140は、Y方向に延在する第1データ線131aと、X方向に延在する走査線132及び電源線133との交差部に対応して設けられた、6つのP型MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果型トランジスター)141〜146と、2つの蓄積容量147,148と、発光素子150とを含んで構成されている。以降、6つのP型MOSFETを、説明の都合上、第1トランジスター141、第2トランジスター142、第3トランジスター143、第4トランジスター144、第5トランジスター145、第6トランジスター146と呼ぶ。第1データ線131aと並行して第2データ線131bと電位線134とが設けられている。電位線134にはリセット電圧VORSTが電源回路112から供給される。第1データ線131a及び走査線132は、画素回路140の駆動に係る駆動線の一例である。
第1トランジスター141は、駆動トランジスターとして機能するものであって、ソースまたはドレインのうちの一方が電源線133に接続され、他方が第3トランジスター143及び第4トランジスター144のソースまたはドレインのうちの一方に接続される。また、第1トランジスター141のゲートは、第2トランジスター142のソースまたはドレインのうちの一方に接続される。第1トランジスター141のゲートと電源線133との間に蓄積容量147が接続されている。電源線133には、前述したように電源回路112から電源電位VELが供給される。つまり、蓄積容量147は、電源電位VELに対する第1トランジスター141のゲート電位の保持容量として機能するものである。
第2トランジスター142は、書き込みトランジスターとして機能するものであって、ソースまたはドレインのうちの他方が第2データ線131bに接続される。第2トランジスター142は、走査線132を経由してゲートに供給される走査信号GWRによって選択/非選択が制御される。なお、走査線132は、走査線駆動回路102に接続されている。
第3トランジスター143は、閾値補償トランジスターとして機能するものであって、ゲートに制御信号GCMPが供給されて、ON/OFFが制御される。
第4トランジスター144は、電流供給制御トランジスターとして機能するものであって、ソースまたはドレインのうちの一方が第1トランジスター141のソースまたはドレインのうちの他方と、第3トランジスター143のソースまたはドレインのうちの一方とに接続される。第4トランジスター144のソースまたはドレインのうちの他方は発光素子150の第1電極としての陽極(アノード)151に接続される。ゲートには制御信号GELが供給されて、第4トランジスター144のON/OFFが制御される。第4トランジスター144により、例えば、発光装置100の電源投入後に、発光素子150に電流が流れて意図しない発光が起こることを回避することができる。
第5トランジスター145は、リセットトランジスターとして機能するものであって、ソースまたはドレインのうちの一方が第4トランジスター144のソースまたはドレインのうちの他方に接続される。第5トランジスター145のソースまたはドレインのうちの他方が電位線134に接続される。ゲートには制御信号GORSTが供給されて、第5トランジスター145のON/OFFが制御される。電位線134には前述したように、電源回路112からリセット電圧VORSTが供給される。
第6トランジスター146は、ソースまたはドレインのうちの一方が第1データ線131aに接続され、他方が第2データ線131bに接続されている。ゲートには制御信号GFIXが供給されて、第6トランジスター146のON/OFFが制御される。第1データ線131aにはデータ線駆動回路101からデータ信号Vidが供給される。第1データ線131aと第2データ線131bとの間に蓄積容量148が接続されている。つまり、蓄積容量148は、第6トランジスター146によって第1データ線131aから第2データ線131bへ転送されるデータ信号Vidの転送容量として機能するものである。
なお、図4には、詳しく図示していないが、表示部105のY方向の総発光画素数mを任意の数であるq個で割った本数が各行ごとに配置されている。つまり、1本の第2データ線131bに付帯する画素回路140の数を任意の数であるq個として、第6トランジスター146を制御することにより、列方向においてグループ分けされたq個の発光画素Pごとに、第1データ線131aからデータ信号Vidを画素回路140に供給することができる構成となっている。例えば、総発光画素数mが720で、qが90であるとき、1本の第2データ線131bには90個の画素回路140が付帯し、X方向1行あたり8本の第2データ線131bが配置される。
発光素子150の陽極151は、上述したように、第4トランジスター144のソースまたはドレインのうちの他方と、第5トランジスター145のソースまたはドレインのうちの一方とに接続されている。複数の発光素子150に跨って設けられ共通電極として機能する第2電極としての陰極153は、陰極配線139に接続される。陰極配線139には電源回路112から陰極電位VCTが供給される。陰極電位VCTは、基準電位VSS(例えば、0Vの接地電位)であってもよい。
発光素子150は、第1電極としての陽極151と第2電極としての陰極153との間に発光機能層を有する、有機発光ダイオードである。陽極151と陰極153との間に電流が流れると、陽極151から注入された正孔と、陰極153から注入された電子とが、発光機能層において励起子(エキシトン;正孔と電子とがクーロン力にて互いに束縛された状態)を形成し、励起子(エキシトン)が消滅する際(正孔と電子とが再結合する際)にエネルギーの一部が蛍光や燐光となって放出される。本実施形態では、発光機能層から白色光が得られる構成となっている。
第1トランジスター141及び発光素子150は、電源線133と陰極配線139との間に直列に接続される。第1トランジスター141は駆動トランジスターであり、ゲート電位に応じて発光素子150に流れる電流を制御する。言い換えると、第1トランジスター141は電流源として機能する。発光素子150のON/OFFは、第4トランジスター144により制御され、発光素子150に流れる電流の電流量は、第1トランジスター141によって制御される。第2トランジスター142、第3トランジスター143、第4トランジスター144、第6トランジスター146は、画素回路140内のノードの電位を制御する為に用いられる。これによって、データ線駆動回路101から第1データ線131aを経由して画素回路140に供給されるデータ信号Vidに基づき、所定の階調値(階調レベル)に対応した発光が所定のタイミングで発光素子150から得られる構成となっている。なお、発光素子150の駆動に係る画素回路140は、第1トランジスター141〜第6トランジスター146を有する構成に限定されるものではない。例えば、第2データ線131b、第6トランジスター146、蓄積容量148を削除して、第1データ線131aに第2トランジスター142と、第3トランジスター143とを接続させた構成としてもよい。発光素子150に流れる電流に応じた輝度で発光素子150は発光するので、高精度な階調制御を行う為には、電流源である駆動トランジスターを備える構成が好ましい。
次に、表示部105における駆動線の配置について、図5を参照して説明する。図5に示すように、表示部105は、外形におけるX方向の長さL1が、Y方向の長さL2よりも長い矩形である。表示部105は、発光部106と遮光部124とを含み、外形が円形の発光部106は、表示部105のX方向及びY方向の中心に位置している。駆動線として走査線132を例に挙げて説明する。前述したように、走査線132は、表示部105に配置された複数の発光画素Pの発光素子150のそれぞれに対応してX方向に延在して設けられている。したがって、表示部105における走査線132のX方向の長さはL1である。例えば、発光部106の中心(言い換えれば、表示部105の中心)を通る走査線132Aは、発光部106における長さが最も長いL3であり、遮光部124における長さが最も短い2×L4となる。走査線132AのX方向の長さL1は、L1=L3+2×L4の関係となる。これに対して、発光部106の中心からY方向に外れた位置にある走査線132Bは、発光部106における長さがL3よりも短いL5であり、遮光部124における長さが2×L4よりも長い2×L6となる。発光部106の中心から外れた位置にある走査線132BのX方向の長さL1は、L1=L5+2×L6の関係となる。
つまり、表示部105が矩形であるためX方向に延在する走査線132の長さはL1で一定であり、発光部106が矩形とは異なる円形であることから、発光部106における走査線132の部分の長さが短いほど、遮光部124における走査線132の部分の長さが長くなる。図5には図示していないが、表示部105における駆動線としての第1データ線131aの配置は、走査線132と同様であって、表示部105が矩形であるためY方向に延在する第1データ線131aの長さはL2で一定であり、発光部106が矩形とは異なる円形であることから、発光部106における第1データ線131aの部分の長さが短いほど、遮光部124における第1データ線131aの部分の長さが長くなる。
なお、表示部105に対する発光部106の相対的な位置は、表示部105の中央に位置することに限定されない。その場合も、発光部106と遮光部124とにおける上述した駆動線の長さに関する技術的な特徴を有する。
<表示部の構成>
次に、表示部105の構成について、図6を参照して説明する。図6は第1実施形態の発光装置における表示部の構成を示す概略平面図である。図6では、遮光部124の下層の構成がわかるように表示し、発光領域E1と遮光部124が配置された遮光領域E2との境界BLを二点鎖線で示している。
図6に示すように、表示部105の外形はX方向に長い矩形である。また、発光画素Pの外形はY方向に長い矩形である。表示部105には、前述したように、m行n列に亘って矩形の発光画素Pが複数配置されている。すなわち、表示部105において、X方向にn個、Y方向にm個、合計がn×m個の発光画素Pがマトリックス状に配置されている。複数の発光画素Pが配置された矩形の領域を囲んでダミー画素DPが配置されている。さらに、ダミー画素DPを取り囲むように第2電極コンタクト部としての陰極コンタクト部108が配置されている。つまり、複数の発光画素Pが配置された矩形の領域と陰極コンタクト部108との間にダミー画素DPが配置されている。
本実施形態では、ダミー画素DP及び陰極コンタクト部108は、発光画素Pの構造を模して形成されている。言い換えれば、複数の発光画素Pが配置された矩形の領域を囲んで、それぞれ1個分の発光画素Pに相当する大きさのダミー画素DPと陰極コンタクト部108とが配置されている。なお、ダミー画素DPや陰極コンタクト部108の数はこれに限定されるものではない。
このような表示部105に対して、円形の発光領域E1を画定すべく遮光部124が配置されている。発光領域E1と遮光領域E2との境界BLの外形は円形である。発光領域E1には表示に寄与する発光画素Pが配置されている。遮光領域E2にも発光画素Pが配置されているが、当該発光画素Pに対して遮光部124が重ねて配置される。したがって、遮光領域E2には表示に寄与しない発光画素Pが配置されていることになる。このような表示に寄与しない発光画素Pを以降、遮光画素PS(図6では、遮光画素PSを単に「S」と表示している)と呼ぶ。つまり、表示部105には、発光画素Pと、遮光画素PSと、ダミー画素DPと、陰極コンタクト部108とが配置されている。発光領域E1の外縁では、表示に寄与する発光画素Pと遮光部124とが重なった状態となっている。なお、発光画素PのX方向及びY方向における配置ピッチと、発光領域E1の大きさとの関係にもよるが、発光領域E1の外縁において遮光部124は、1色の発光画素Pと重なることに限らず、2色あるいは3色の発光画素Pと重なることがあり得る。発光画素P、遮光画素PS、ダミー画素DP、陰極コンタクト部108の詳しい構成や構造については後述する。
<発光画素及びカラーフィルター>
次に、発光画素Pとカラーフィルターとの関係について、図7を参照して説明する。図7は第1実施形態の発光画素におけるカラーフィルターの配置を示す概略平面図である。本実施形態の発光装置100は、発光画素Pに白色発光が得られる発光素子150と、カラーフィルター123とを備えることでカラー表示を実現している。なお、カラーフィルター123は、図2に示したように、素子部121のうち発光領域E1内の発光画素Pに対応して配置されている。
図7に示すように、X方向とY方向とに配列する発光画素Pには、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の中から選ばれる着色層が配置されている。具体的には、本実施形態のカラーフィルター123は、ストライプ方式の3色の着色層123R,123G,123Bを含んで構成されている。3色の着色層123R,123G,123Bのそれぞれは、Y方向に配列した発光画素Pに対応して同じくY方向に延在して配置されている。以降、赤の着色層123Rが配置された発光画素Pを発光画素PRと呼び、緑の着色層123Gが配置された発光画素Pを発光画素PGと呼び、青の着色層123Bが配置された発光画素Pを発光画素PBと呼ぶことがある。
Y方向に隣り合う同色の発光画素Pの間及びX方向に隣り合う異なる色の発光画素Pの間は、絶縁膜154によって電気的に絶縁されている。発光画素PR,PG,PBのそれぞれにおける画素発光領域、すなわち画素発光面積は、絶縁膜154に設けられた開口部154r,154g,154bによって規定されている。本実施形態における開口部154r,154g,154bの形状はY方向に長い矩形状である。本実施形態では、発光画素PR,PG,PBのそれぞれにおける画素発光面積が同じとなるように、開口部154r,154g,154bが形成されているが、これに限定されるものではなく、表示における色相バランスを考慮して、色ごとに開口部154r,154g,154bの大きさや形状を異ならせてもよい。
着色層123Rと着色層123Gとの境界は、X方向に隣り合う開口部154rと開口部154gとの間に位置している。着色層123Gと着色層123Bとの境界は、X方向に隣り合う開口部154gと開口部154bとの間に位置している。同様に、着色層123Bと着色層123Rとの境界は、X方向に隣り合う開口部154bと開口部154rとの間に位置している。
カラーフィルター123は、Y方向にストライプ状に延在する各着色層123R,123G,123BのX方向における端部と重なる位置に設けられた透光性のCF隔壁部123aを含んで構成されている。続いて、発光パネル110におけるカラーフィルター123を含む発光画素Pの詳しい構造について、説明する。
<発光パネルの構造>
発光装置100の発光パネル110の構造について、図8を参照して説明する。図8は図6のC−C’線に沿った第1実施形態の発光パネルの構造を示す概略断面図である。この場合、C−C’線は、表示部105において、X方向に、G、B、Rの順に配置された発光画素Pと、複数の遮光画素PSと、ダミー画素DPと、陰極コンタクト部108とを横断する線分である。また、図8では、複数の遮光画素PSのうちの一部を省略して表示している。
図8に示すように、発光パネル110は、透光性の充填材40を介して貼り合された素子基板10と透光性の対向基板20とを有している。素子基板10の基材10sは、前述したように、例えばシリコン基板などの半導体基板が用いられている。基材10s上には、発光画素Pの画素回路140を構成する、各種のトランジスターや蓄積容量を含む回路部140aと発光素子150とが形成されている。なお、図8では、第1トランジスター141と第4トランジスター144とを示し、他のトランジスターや蓄積容量の図示を省略している。
発光素子150は、第1電極としての陽極151と、第2電極としての陰極153と、これらの電極間に挟持された発光機能層152とを有している。陽極151は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明電極であって、各発光画素PR,PG,PBと、遮光画素PSと、ダミー画素DPとにそれぞれ電気的に独立して形成されている。
発光機能層152は、白色光が得られる有機発光層を有するものであって、異なる色の発光画素PR,PG,PBと、遮光画素PSと、ダミー画素DPとに亘って形成されている。なお、発光機能層152の構成は、特に限定されるものではないが、白色光は、赤(R)、緑(G)、青(B)の発光が得られる有機発光層を組み合わせることにより実現できる。また、青(B)と黄(Y)の発光が得られる有機発光層を組み合わせても擬似白色光を得ることができる。また、有機発光層以外に、有機発光層に効率的に正孔を注入輸送するために陽極151側に設けられた正孔注入輸送層や、有機発光層に効率的に電子を注入輸送するために陰極153側に設けられた電子注入輸送層などを含んで構成される。
陰極153は、光透過性と光反射性とを兼ね備えるように成膜された、例えば、Ag(銀)とMg(マグネシウム)の合金からなり、異なる色の発光画素PR,PG,PBと、遮光画素PSと、ダミー画素DPと、陰極コンタクト部108とに亘って形成されている。
赤(R)の発光画素PRでは、陽極151上に開口部154rが開口するように絶縁膜154が形成されている。緑(G)の発光画素PGでは、陽極151上に開口部154gが開口するように絶縁膜154が形成されている。青(B)の発光画素PBでは、陽極151上に開口部154bが開口するように絶縁膜154が形成されている。遮光画素PSでは、陽極151上に開口部154sが開口するように絶縁膜154が形成されている。一方で、ダミー画素DPでは、陽極151を被覆するように絶縁膜154が形成されている。したがって、ダミー画素DPに含まれる発光素子150には電流が流れない構成となっていることから、ダミー画素DPは常に非発光な状態となっている。
発光画素Pの構造を模して形成された陰極コンタクト部108にも、発光素子150の陽極151と同層に透明導電膜を用いて形成された電極151bが配置されている。また、この電極151b上に開口部154cが開口するように絶縁膜154が形成されている。さらに、共通電極である陰極153は陰極コンタクト部108に跨るように形成されている。発光機能層152の外縁は、ダミー画素DPと陰極コンタクト部108との間に位置している。つまり、陰極コンタクト部108には発光機能層152が形成されていないので、陰極コンタクト部108の開口部154cにおいて電極151bと陰極153とが短絡した状態となっている。なお、図6に示したように、陰極コンタクト部108のX方向における幅は、発光画素Pの1個分に相当するものであるが、これに限定されず、例えば2個分の発光画素Pの大きさとしてもよい。
発光画素PR,PG,PB、遮光画素PS、ダミー画素DPのそれぞれの陽極151と、陰極コンタクト部108の電極151bと、画素回路140のトランジスターなどが形成された回路部140aとの間には、回路部140a側から反射層135、第1絶縁膜136、光学調整層138などが形成されている。反射層135、第1絶縁膜136、光学調整層138などは、光共振構造を構成するものである。光共振構造の詳しい構成については後述するが、反射層135は、発光画素PR,PG,PB、遮光画素PS、ダミー画素DPごとに電気的に独立して形成されている。発光画素PR,PG,PB、遮光画素PS、ダミー画素DPに含まれる陽極151は、光学調整層138、第1絶縁膜136を貫通して反射層135に至る陽極コンタクト部151aを介して回路部140aの第4トランジスター144に接続されている。つまり、発光画素PR,PG,PB、遮光画素PS、ダミー画素DPにおける反射層135は、陽極151と第4トランジスター144との電気的な接続に係る中継層として機能するように形成されている。
陰極コンタクト部108に含まれる電極151bもまた、光学調整層138、第1絶縁膜136を貫通するコンタクト部151cを介して反射層135に接続されている。この場合の反射層135は、陰極電位VCTが供給される陰極配線139(図4参照)の一部として機能するように形成されている。
画素回路140の回路部140a及び発光素子150と、ダミー画素DPと、陰極コンタクト部108とを含む素子部121を被覆するように封止膜122が形成されている。封止膜122は、少なくとも表示部105に亘って形成された無機膜からなる第1封止膜122aと、第1封止膜122aの表面の凹凸を緩和すべく形成された有機膜からなる中間封止膜122bと、中間封止膜122bを覆って形成された無機膜からなる第2封止膜122cとを含んで構成されている。中間封止膜122bは、平面視で発光画素PR,PG,PBと、遮光画素PSと、ダミー画素DPと、陰極コンタクト部108とに重なるように形成されている。つまり、中間封止膜122bの外縁は、陰極コンタクト部108よりも外側に位置している。中間封止膜122bの外縁よりもさらに外側は、無機膜からなる第1封止膜122aと第2封止膜122cとが積層された状態となっている。無機膜は、発光素子150に水分や酸素などが浸入して発光機能層152が失活することを防ぐべく、例えば、シリコンの酸窒化膜(SiON膜)などが用いられ、蒸着法などにより形成される。無機膜によって構成される第1封止膜122aの膜厚は例えば400nm、第2封止膜122cの膜厚は例えば800nmである。有機膜は、例えば、透光性に優れたエポキシ系樹脂が用いられ、印刷法などにより形成される。中間封止膜122bの膜厚は例えば2.6μmである。
表面が平坦な状態となった封止膜122上には、ストライプ方式のカラーフィルター123の着色層123R,123G,123Bを形成するにあたり、まず、透光性のCF隔壁部123aが形成される。CF隔壁部123aは、カラーフィルター123用の色材を含まない感光性樹脂を塗布して所定の膜厚の感光性樹脂層を形成し、露光・現像してポストベークすることにより、平面視で隣り合う異なる色の発光画素Pの間にストライプ状に形成される。このようなCF隔壁部123aの封止膜122上における高さ(膜厚)は、この後に形成される着色層123R,123G,123Bの膜厚よりも小さい。言い換えれば、着色層123R,123G,123Bは、CF隔壁部123aに対して被さるように形成される。
着色層123R,123G,123Bは、該当する色の色材を含む感光性樹脂を塗布して所定の膜厚の感光性樹脂層を形成し、露光・現像してポストベークすることにより、ストライプ状に形成される。色材を含む感光性樹脂を塗布する方法として、例えばスピンコート法が用いられるが、予め、CF隔壁部123aを形成しておくことによって、着色層123R,123G,123Bにおいてそれぞれ所定の膜厚を確保し易い構造となっている。本実施形態では、緑(G)の着色層123G、青(B)の着色層123B、赤(R)の着色層123Rの順に形成されている。着色層123R,123G,123Bの膜厚は、必ずしも同一ではなく、表示における色光の透過率と色純度とを考慮して設定される。本実施形態では、緑(G)の着色層123Gの平均膜厚がおよそ1.0μm、青(B)の着色層123Bの平均膜厚がおよそ1.3μm、赤(R)の着色層123Rの平均膜厚がおよそ1.6μmに設定されている。つまり、膜厚が小さい順に着色層が形成されている。
本実施形態では、緑(G)の着色層123G、青(B)の着色層123B、赤(R)の着色層123Rをこの順に積層して遮光部124を形成している。発光領域E1を囲む遮光領域E2に、複数の色の着色層123G,123B,123Rを重ねることによって遮光部124を形成し、発光領域E1の発光画素Pから斜め方向に漏れる光を遮光部124において遮光している。具体的には、発光領域E1の外縁に封止膜122上にCF隔壁部123aが配置されている。つまり、発光領域E1の外縁に、平面視で円形となるようにCF隔壁部123aが形成されている。この場合、発光領域E1と遮光部124との境界BLは、赤(R)の発光画素PR上に位置している。発光領域E1の外縁に位置する赤(R)の発光画素PRにおいて封止膜122上にCF隔壁部123aが配置され、当該CF隔壁部123aの外側において、複数の色の着色層123G,123B,123Rを重ねることによって遮光部124が形成されている。
カラーフィルター123を覆うように充填材40を塗布し、透光性の対向基板20を貼り合せて充填材40を硬化させる。充填材40は例えば熱硬化型のエポキシ系樹脂であって、膜厚はおよそ2.0μmである。
<光共振構造>
次に、発光パネル110における光共振構造について図9を参照して説明する。図9は第1実施形態の発光パネルの発光画素における光共振構造を示す拡大断面図である。
本実施形態の発光装置100における発光パネル110は、上述したように、発光素子150からの白色光をカラーフィルター123の着色層123R,123G,123Bを透過させて、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの色光を発光画素Pから取り出す構成としている。さらに、色光の色純度を向上させる観点から発光画素Pに色光の波長に応じた光共振構造が取り入れられている。
図9は、赤(R)の発光が得られる発光画素PR、緑(G)の発光が得られる発光画素PG、青(B)の発光が得られる発光画素PBにおけるそれぞれの光共振構造を示すものである。
図9に示すように、各発光画素PR,PG,PBの透光性の陽極151の下層には反射層135が配置されている。また、陰極153は、光透過性と光反射性とを兼ね備えるように構成されている。したがって、陽極151と陰極153との間の発光機能層152で発して陰極153を透過し、カラーフィルター123の各着色層123R,123G,123Bに入射する光は、陽極151を透過して反射層135で反射した光や、反射層135と陰極153との間で多重に反射した光が含まれる。
発光画素PR,PG,PBにおいて、反射層135と陰極153との間の光学的な距離を、異ならせることにより、反射層135と陰極153との間で光共振を発生させ、色光に応じた特定波長の光の強度を向上させる。光共振によって得られる特定波長としての共振波長λは、以下の数式(1)によって導かれる。
mλ=2nd+Φ・・・(1)
数式(1)において、mは正の整数(0,1,2,・・・)で光共振の次元を指し、nは反射層135と陰極153との間の光学的な層の屈折率であり、dは当該光学的な層の膜厚であり、Φは反射位相シフトである。実際には、反射層135と陰極153との間に複数の層が存在することから、各層の屈折率と膜厚との積の和を当てはめてmλの値を求める。
また、発光画素PR,PG,PBにおいて、陽極151の膜厚は同等であり、陽極151と陰極153との間の発光機能層152の膜厚もまた同等である。本実施形態では、発光画素PR,PG,PBにおいて、陽極151と反射層135との間の光学的な距離を異ならせることで、上記数式(1)においてm=1に相当する光共振を起こさせている。なお、陰極153上の封止膜122やカラーフィルター123においても、わずかながら相互の界面において反射が生ずる。これらの反射による光共振の次元は、m=5〜10に相当するものであるが、封止膜122やカラーフィルター123を構成する光学的な層の屈折率や膜厚を考慮すると、これらの反射による光共振は、実質的に無視することができる。
具体的には、発光画素PRでは、反射層135と陽極151との間に、反射層135を覆い平坦化層として機能する第1絶縁膜136と、第1絶縁膜136を覆い、反射層135を電気的に独立させて区分するための第2絶縁膜137と、第1光学調整層138aと、第2光学調整層138bとが形成されている。反射層135は、光反射性の金属である例えばアルミニウム(Al)またはAlを含む合金からなる。第1絶縁膜136は、例えば屈折率が1.46のシリコン酸化膜(SiO2膜)であり、膜厚は例えば35nmである。第2絶縁膜137は、例えば屈折率が1.8のシリコン窒化膜(SiN膜)であり、膜厚は例えば50nmである。第1光学調整層138a及び第2光学調整層138bは、例えば屈折率が1.46のシリコン酸化膜(SiO2膜)であり、膜厚はそれぞれ例えば50nmである。第1光学調整層138aと第2光学調整層138bとを合わせて、単に、光学調整層138と呼ぶこともある。したがって、光学調整層138の屈折率は1.46であり、膜厚は100nmとなる。陽極151は、例えば屈折率が1.7〜1.8のITO膜を用い、膜厚が例えば20nmとなるように形成されている。発光機能層152は、上述したように有機発光層などを含んでいるが、本実施形態では、屈折率が1.7〜1.8、膜厚を例えば100nmとする。陰極153は、例えばAg(銀)とMg(マグネシウム)とを含む合金であり、光透過性と光反射性とを有するように膜厚が例えば20nmとなるように成膜されている。このような発光画素PRにおける光共振構造によれば、光共振により光強度が向上した共振波長λがおよそ610nmの共振光が得られる。このような共振光が着色層123Rを透過することにより、発光画素PRからは色純度が向上した赤(R)の色光が得られる。
発光画素PGでは、反射層135と陽極151との間に、第1絶縁膜136と、第2絶縁膜137と、第2光学調整層138bとが形成されている。言い換えれば、発光画素PRに比べて発光画素PGは、第1光学調整層138aが形成されていない分だけ、反射層135と陰極153との間の光学的な距離が小さくなっている。このような発光画素PGにおける光共振構造によれば、光共振により光強度が向上した共振波長λがおよそ540nmの共振光が得られる。このような共振光が着色層123Gを透過することにより、発光画素PGからは色純度が向上した緑(G)の色光が得られる。
発光画素PBでは、反射層135と陽極151との間に、第1絶縁膜136と、第2絶縁膜137とが形成されている。言い換えれば、発光画素PRに比べて発光画素PBは、光学調整層138が形成されていない分だけ、反射層135と陰極153との間の光学的な距離が小さくなっている。このような発光画素PBにおける光共振構造によれば、光共振により光強度が向上した共振波長λがおよそ470nmの共振光が得られる。このような共振光が着色層123Bを透過することにより、発光画素PBからは色純度が向上した青(B)の色光が得られる。
上記第1実施形態の発光装置100によれば、以下の効果が得られる。
(1)発光装置100の発光パネル110は、矩形の発光画素Pが配置された表示部105と、表示部105における発光領域E1を画定して、表示部105の発光領域E1以外を遮光する遮光部124と、を有し、発光領域E1と遮光部124との境界BLが円形となっている。したがって、発光画素Pの形状が矩形であったとしても、発光領域E1の外形が階段状とならず、発光領域E1の外形をなめらかな円形とすることができる。また、発光領域E1の外縁において遮光部124と重なる発光画素Pの大きさは、発光領域E1内に配置された発光画素Pの大きさと同じである。したがって、発光領域E1の外縁において遮光部124と重なる発光画素Pの発光に係る電流値は、発光領域E1内の発光画素Pの発光に係る電流値と同水準となる。ゆえに、発光領域E1の外縁側で輝度ムラ、すなわち表示ムラが生じ難い発光装置100を提供できる。換言すれば、発光領域E1の外縁において遮光部124と重なる発光画素Pの駆動トランジスターとして、発光領域E1内の発光画素Pの駆動トランジスターと同等のものを用いることができ、特別なデータ信号などを用意することなく、これらの発光画素Pの画素回路140を同様に制御することができる。
(2)発光領域E1における発光画素Pは、発光素子150と、発光素子150を被覆する封止膜122上に配置された、赤(R)、緑(G)、青(B)の中から選ばれる着色層とを有し、遮光部124は、複数の色の着色層123G,123B,123Rが封止膜122上に積層されてなる。したがって、発光領域E1においてフルカラーの表示が可能であると共に、3色の着色層123G,123B,123Rを用いて遮光部124を構成することから、遮光部124を新たに形成する工程が不要となる。また、遮光部124を封止膜122上に設けることで、発光素子150に対して遮光部124を近接して配置することができる。したがって、発光領域E1の外縁に位置する発光画素Pから法線方向に対して斜め方向に発光領域E1の外側に漏れる光を、遮光部124によって確実に遮光することができる。ゆえに、発光領域E1において見栄えのよいカラー表示が可能な発光装置100を提供できる。
(3)陰極コンタクト部108は、発光画素Pにおける発光素子150の構造を模して形成され、発光素子150の陽極151と同層に形成された電極151bを有している。電極151bは、電極151b上に形成された絶縁膜154の開口部154cにおいて、陰極153と接している。また、電極151bはコンタクト部151cを介して回路部140aの陰極配線139に接続されている。陰極配線139には陰極電位VCTが与えられている。したがって、陽極151を形成する際に、陰極コンタクト部108を構成する電極151bを形成できるので、製造工程が複雑にならず、簡素な構成の発光装置100を提供できる。
(4)表示部105は、複数の発光画素P及び遮光画素PSが配置された領域と陰極コンタクト部108との間にダミー画素DPを有している。発光機能層152は、複数の発光画素P及び遮光画素PSが配置された領域とダミー画素DPとに亘って形成されている。発光機能層152の外縁は、ダミー画素DPと陰極コンタクト部108との間に位置している。したがって、発光機能層152の形成において、例えば発光機能層152の外縁側における膜厚が変動したとしても、このような膜厚の変動が発光画素Pに影響することを避けることができる。つまり、複数の発光画素P及び遮光画素PSが配置された領域における発光機能層152の膜厚の均一化を図ることが可能となることから、発光機能層152の膜厚のバラツキに起因する発光画素Pにおける輝度ムラをより低減することができる。また、ダミー画素DPにおける発光素子150は陽極151が絶縁膜154によって覆われていることから陽極151と発光機能層152とが絶縁されており非発光となっている。つまり、遮光領域E2において予期せずに発光が生じない構成となっている。
(第2実施形態)
<他の発光装置>
次に、第2実施形態の発光装置の基本的な構成について、図10及び図11を参照して説明する。図10は第2実施形態の発光装置の構成を示す概略平面図、図11は第2実施形態の発光装置の構造を示す概略断面図である。なお、図10に示したF−F’線は、発光装置200の発光部206における中心を横断する線分である。第2実施形態の発光装置200は、上記第1実施形態の発光装置100に対して、表示部における発光画素P、ダミー画素DP、第2電極コンタクト部としての陰極コンタクト部108の配置を異ならせたものである。また、第2実施形態の発光装置200の画素回路を含む電気的な構成や、発光画素Pにおけるカラーフィルター123の配置、光共振構造も、上記の発光装置100と同じである。したがって、上記の発光装置100と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図10に示すように、本実施形態の発光装置200は、素子基板10Bと、素子基板10Bに対向して配置された透光性の対向基板20とを有する発光パネル210を備えている。素子基板10Bには、発光部206と発光部206を囲んで配置された遮光部124とを含む表示部205が設けられている。表示部205の詳しい構成については後述するが、発光部206には矩形の発光画素Pが配置されている。発光画素Pは発光素子150を含み、表示部205の周辺には、発光素子150の駆動に係る駆動回路としての、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路102、及び検査回路103が設けられている。発光装置200もまた、発光画素Pに設けられた発光素子150を個別に駆動可能なアクティブ駆動型である。
素子基板10Bの端子部10aには、外部駆動回路との接続を図るため、複数の外部接続用端子104が設けられている。外部駆動回路から外部接続用端子104を経由して各種の信号や電源電位がデータ線駆動回路101及び走査線駆動回路102に供給されて、発光パネル210が駆動される。
本実施形態では、発光部206が設けられた領域が発光領域E1であり、発光部206を囲むように遮光部124が設けられた領域が遮光領域E2である。表示部205の外形は矩形(長方形)であり、発光部206(発光領域E1)の外形は矩形ではなく円形である。発光部206は表示部205のほぼ中央に設けられている。遮光領域E2において、発光部206の外周に沿ってダミー画素DPと第2電極コンタクト部としての陰極コンタクト部208とが設けられている。
図11に示すように、素子基板10Bと対向基板20とは、透光性の例えばエポキシ系樹脂からなる充填材40を介して貼り合されている。充填材40は、表示部205を覆うと共に、走査線駆動回路102を含む周辺回路に一部が掛かるように配置されている。
素子基板10Bには、複数の発光素子150を含む素子部121と、素子部121を覆う封止膜122と、封止膜122上において、発光画素Pに対応して配置されたカラーフィルター123と、が設けられている。また、封止膜122上には、発光部206(発光領域E1)を囲む遮光領域E2に遮光部124が設けられている。素子部121は、平面視において、カラーフィルター123と重なると共に、一部が遮光部124と重なるように設けられている。つまり、素子部121の基材10s上における配置が上記第1実施形態の発光装置100と異なっている構成の1つである。発光領域E1において、発光素子150から発した光は、封止膜122及びカラーフィルター123を透過して対向基板20側から射出される。表示部205は、素子部121、封止膜122、カラーフィルター123、遮光部124を含むものであって、これらの構成の詳しい内容については、後述する。なお、素子部121が形成される素子基板10Bは、基材10sとしてシリコン基板などの半導体基板が用いられている。
このような発光パネル210において、表示部205には、発光素子150の駆動に係る駆動回路としてのデータ線駆動回路101や走査線駆動回路102との電気的な接続を図るための駆動線が設けられている。駆動線は、矩形の表示部205において長辺に沿ったX方向と、短辺に沿ったY方向とに配置されている。発光部206が円形であり、表示部205が矩形であることから、発光部206が設けられた発光領域E1においてX方向またはY方向に配置された駆動線の部分が短いほど、遮光部124が設けられた遮光領域E2においてX方向またはY方向に配置された駆動線の部分が長くなっている。
<表示部の構成>
次に、表示部205の構成について、図12を参照して説明する。図12は第2実施形態の発光装置における表示部の構成を示す概略平面図である。なお、図12は図10の表示部205に示した二点鎖線で囲まれた四角形の領域Hを拡大した平面図である。
図12に示すように、表示部205は、発光部206と遮光部124とを含んで構成されている。発光部206にはY方向における辺部の長さがX方向における辺部の長さよりも長い矩形の発光画素PがX方向とY方向とに複数配列している。発光画素Pを認識可能な状態に拡大すると、発光部206の外周には発光画素Pの形状に起因する段差がある。一方で、発光部206の外縁に位置する発光画素Pと遮光部124とは重なっており、遮光部124によって画定された発光領域E1と遮光領域E2との境界BLは曲線状となっている。つまり、発光部206の外形は実質的になめらかな円形となっている。遮光領域E2には、発光領域E1の外縁に位置する発光画素Pの一部と、ダミー画素DP、陰極コンタクト部208、配線部209とが配置されている。
発光部206を囲むようにダミー画素DPが配置されている。さらに、ダミー画素DPの外側に陰極コンタクト部208が配置されている。つまり、ダミー画素DP及び陰極コンタクト部208の外形もまた見かけ上では円形となっている。陰極コンタクト部208よりも外側は、発光画素P、ダミー画素DP、陰極コンタクト部208に係る配線が配置された配線部209となっている。
本実施形態において、ダミー画素DPはもちろんのこと、ダミー画素DPに対して隣り合う陰極コンタクト部208もまた、発光画素Pの構造を模して構成されている。ダミー画素DP及び陰極コンタクト部208の具体的な構造は後述する。
図12において、発光部206の外周側に配置されたダミー画素DPの数は3個であるが、これに限定されるものではない。発光部206の外周に沿って少なくとも1つのダミー画素DPが配置されていればよい。また、ダミー画素DPの外周側に配置された陰極コンタクト部208は、発光画素Pの平面的な大きさに換算して2個分であるが、これに限定されるものではない。ダミー画素DPの外周に沿って少なくとも発光画素Pの1個分に相当する陰極コンタクト部208が配置されていればよい。本実施形態では、陰極コンタクト部208は、発光部206の外縁に位置する発光画素Pに対してダミー画素DPを挟んで等距離に配置されている。言い換えれば、円形の発光部206の中心から陰極コンタクト部208までの距離は、X方向及びY方向において等距離となっている。
図12には、発光部206におけるカラーフィルター123の詳しい構成を図示していないが、第2実施形態の発光パネル210においても上記第1実施形態の発光パネル110と同様に、各色の発光画素PR,PG,PBに応じてストライプ方式の着色層123R,123G,123Bが設けられている。
<発光パネルの構造>
次に、発光装置200の発光パネル210の構造について、図13を参照して説明する。図13は第2実施形態の発光装置における発光パネルの構造を示す概略断面図である。なお、図13は、図12に示した表示部205の一部をJ−J’線に沿って切ったときの概略断面図である。この場合、J−J’線は、X方向に、B、R、G、Bの順に配置された発光画素Pを横断すると共に、ダミー画素DPと陰極コンタクト部208とを横断する線分である。
図13に示すように、発光パネル210は、透光性の充填材40を介して貼り合された素子基板10Bと透光性の対向基板20とを有している。素子基板10Bの基材10sは、例えばシリコン基板などの半導体基板が用いられている。基材10s上には、発光画素Pの画素回路140を構成する、各種のトランジスターや蓄積容量を含む回路部140aと発光素子150とが形成されている。なお、図13では、第1トランジスター141と第4トランジスター144とを示し、他のトランジスターや蓄積容量の図示を省略している。
発光素子150の陽極151は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明電極であって、各発光画素PR,PG,PBとダミー画素DPとにそれぞれ電気的に独立して形成されている。
発光機能層152は、白色光が得られる有機発光層を有するものであって、異なる色の発光画素PR,PG,PBとダミー画素DPとに亘って形成されている。
発光素子150の陰極153は、光透過性と光反射性とを兼ね備えるように成膜された、例えば、Ag(銀)とMg(マグネシウム)の合金からなり、異なる色の発光画素PR,PG,PBとダミー画素DPと陰極コンタクト部208とに亘って形成されている。
赤(R)の発光画素PRでは、陽極151上に開口部154rが開口するように絶縁膜154が形成されている。緑(G)の発光画素PGでは、陽極151上に開口部154gが開口するように絶縁膜154が形成されている。青(B)の発光画素PBでは、陽極151上に開口部154bが開口するように絶縁膜154が形成されている。一方で、ダミー画素DPでは、陽極151を被覆するように絶縁膜154が形成されている。したがって、ダミー画素DPに含まれる発光素子150には電流が流れない構成となっていることから、ダミー画素DPは常に非発光な状態となっている。なお、図12に示したように、発光画素Pに隣り合うダミー画素DPの数は、本実施形態では3個であるが、図13では説明の都合上で、1つのダミー画素DPを図示している。
発光画素Pにおける発光素子150の構造を模して形成された陰極コンタクト部208にも、発光素子150の陽極151と同層に透明導電膜を用いて形成された電極151bが配置されている。また、この電極151b上に開口部154cが開口するように絶縁膜154が形成されている。さらに、共通電極である陰極153は陰極コンタクト部208に跨るように形成されている。発光機能層152の外縁は、ダミー画素DPと陰極コンタクト部208との間に位置している。つまり、陰極コンタクト部208には発光機能層152が形成されていないので、陰極コンタクト部208の開口部154cにおいて電極151bと陰極153とが短絡した状態となっている。なお、図12に示したように、陰極コンタクト部208のX方向における幅は、発光画素Pの2個分に相当するものであるが、本実施形態では、説明の都合上で、陰極コンタクト部208を発光画素Pの1個分に相当する大きさで図示している。
発光画素PR,PG,PB、ダミー画素DPのそれぞれの陽極151と、陰極コンタクト部208の電極151bと、画素回路140のトランジスターなどが形成された回路部140aとの間には、回路部140a側から反射層135、第1絶縁膜136、光学調整層138などが形成されている。反射層135、第1絶縁膜136、光学調整層138などは、光共振構造を構成するものである。光共振構造は、上記第1実施形態の発光パネル110において図9を用いて説明した構成と同じである。したがって、共振構造の詳しい説明については省略する。発光画素PR,PG,PB、ダミー画素DPに含まれる陽極151は、第1絶縁膜136を貫通して中継層として機能する反射層135に至る陽極コンタクト部151aを介して回路部140aの第4トランジスター144に接続されている。
陰極コンタクト部208に含まれる電極151bは、第1絶縁膜136を貫通するコンタクト部151cを介して、陰極電位VCTが供給される陰極配線139(図4参照)の一部として機能するように形成された反射層135に接続されている。
画素回路140の回路部140a及び発光素子150と、ダミー画素DPと、陰極コンタクト部208とを含む素子部121を被覆するように封止膜122が形成されている。封止膜122は、少なくとも表示部105に亘って形成された無機膜からなる第1封止膜122aと、第1封止膜122aの表面の凹凸を緩和すべく形成された有機膜からなる中間封止膜122bと、中間封止膜122bを覆って形成された無機膜からなる第2封止膜122cとを含んで構成されている。中間封止膜122bは、平面視で発光画素PR,PG,PBと、ダミー画素DPと、陰極コンタクト部208とに重なるように形成されている。つまり、中間封止膜122bの外縁は、陰極コンタクト部208よりも外側に位置している。中間封止膜122bの外縁よりもさらに外側は、無機膜からなる第1封止膜122aと第2封止膜122cとが積層された状態となっている。このような封止膜122の材料構成は、上記第1実施形態の発光パネル110と同様であって、第1封止膜122aは、例えばSiON膜を用いて形成され、その膜厚は例えば400nmである。第2封止膜122cもまた例えばSiON膜を用いて形成され、その膜厚は例えば800nmである。中間封止膜122bは、例えば、透光性に優れたエポキシ系樹脂を用いて形成され、その膜厚は例えば2.6μmである。
表面が平坦な状態となった封止膜122上には、ストライプ方式のカラーフィルター123の着色層123R,123G,123Bを形成するにあたり、まず、透光性のCF隔壁部123aが形成される。CF隔壁部123aは、カラーフィルター123用の色材を含まない感光性樹脂を塗布して所定の膜厚の感光性樹脂層を形成し、露光・現像してポストベークすることにより、平面視で隣り合う異なる色の発光画素Pの間にストライプ状に形成される。このようなCF隔壁部123aの封止膜122上における高さ(膜厚)は、この後に形成される着色層123R,123G,123Bの膜厚よりも小さい。言い換えれば、着色層123R,123G,123Bは、CF隔壁部123aに対して被さるように形成される。
着色層123R,123G,123Bは、該当する色の色材を含む感光性樹脂を塗布して所定の膜厚の感光性樹脂層を形成し、露光・現像してポストベークすることにより、ストライプ状に形成される。色材を含む感光性樹脂を塗布する方法として、例えばスピンコート法が用いられるが、予め、CF隔壁部123aを形成しておくことによって、着色層123R,123G,123Bにおいてそれぞれ所定の膜厚を確保し易い構造となっている。本実施形態においても上記第1実施形態と同様に、緑(G)の着色層123G、青(B)の着色層123B、赤(R)の着色層123Rの順に形成されている。着色層123R,123G,123Bの膜厚は、必ずしも同一ではなく、表示における色光の透過率と色純度とを考慮して設定される。本実施形態においても、緑(G)の着色層123Gの平均膜厚はおよそ1.0μmであり、青(B)の着色層123Bの平均膜厚はおよそ1.3μmであり、赤(R)の着色層123Rの平均膜厚はおよそ1.6μmである。つまり、膜厚が小さい順に着色層が形成されている。
本実施形態では、平面視で、ダミー画素DPと陰極コンタクト部208とに重なるように、緑(G)の着色層123G、青(B)の着色層123B、赤(R)の着色層123Rをこの順に積層して遮光部124を形成している。具体的には、この場合、発光部206の外縁に位置する青(B)の発光画素PBにおいて封止膜122上にCF隔壁部123aが配置され、当該CF隔壁部123aよりも外側において3色の着色層123G、着色層123B、着色層123Rを重ねて形成して遮光部124が構成されている。つまり、発光部206と遮光部124との境界BLは、青(B)の発光画素PB上に位置している。また、発光部206と遮光部124との境界BLに位置するCF隔壁部123aは、平面視で円形となっている。
カラーフィルター123を覆うように充填材40を塗布し、透光性の対向基板20を貼り合せて充填材40を硬化させる。充填材40は例えば熱硬化型のエポキシ系樹脂であって、膜厚はおよそ2.0μmである。
上記第2実施形態の発光パネル210を備えた発光装置200によれば、以下の効果が得られる。
(1)発光装置200の発光パネル210は、矩形の発光画素Pが配置された発光部206と、発光部206を囲むように配置された遮光部124とを含む表示部205を備えている。遮光部124は発光部206の外縁に位置する発光画素Pと重なるように配置され、発光部206と遮光部124との境界BLは曲線状となっている。これにより、矩形の発光画素Pが配置されていても外縁がなめらかな円形である発光部206を実現できる。また、発光部206(発光領域E1)の外縁において遮光部124と重なる発光画素Pの大きさは、発光領域E1内に配置された発光画素Pの大きさと同じである。したがって、発光領域E1の外縁において遮光部124と重なる発光画素Pの発光に係る電流値は、発光領域E1内の発光画素Pの発光に係る電流値と同水準となる。ゆえに、発光領域E1の外縁側で輝度ムラ、すなわち表示ムラが生じ難い。さらに、表示部205の周辺には、発光画素Pにおける発光素子150を含む画素回路140の駆動に係るデータ線駆動回路101、走査線駆動回路102が配置されている。表示部205には、これらの駆動回路と画素回路140とを電気的に接続させる駆動線としての第1データ線131a及び走査線132が設けられている。発光部206(発光領域E1)が円形であり、表示部205が矩形であることから、発光領域E1に配置された駆動線の部分が短いほど、遮光領域E2に配置された駆動線の部分が長くなる。言い換えれば、表示部205に亘って、X方向に配置される駆動線の長さ、またはY方向に配置される駆動線の長さは一定である。つまり、円形の発光部206ではX方向またはY方向に延在する駆動線に付帯する発光画素Pの数が異なる部分が含まれるが、実質的な駆動線の容量や抵抗は一定であるため、駆動線に係る駆動負荷のバラツキを低減して、発光画素P間の輝度ムラ、すなわち表示ムラが生じ難い発光装置200を提供することができる。
(2)第2電極コンタクト部としての陰極コンタクト部208は、円形の発光部206との間に所定の数のダミー画素DPを挟んで配置されている。したがって、発光部206から陰極コンタクト部208との間の距離が等距離となり、陰極コンタクト部208から発光部206における陰極153までの配線抵抗が均一化されるため、該配線抵抗のバラツキに起因する発光部206内の輝度ムラをより低減することができる。
(3)陰極コンタクト部208は、発光画素Pにおける発光素子150の構造を模して形成され、発光素子150の陽極151と同層に形成された電極151bを有している。電極151bは、電極151b上に形成された絶縁膜154の開口部154cにおいて、陰極153と接している。また、電極151bはコンタクト部151cを介して回路部140aの陰極配線139に接続されている。陰極配線139には陰極電位VCTが与えられている。したがって、陽極151を形成する際に、陰極コンタクト部208を構成する電極151bを形成できるので、製造工程が複雑にならず、簡素な構成の発光装置200を提供できる。
(4)発光部206の複数の発光画素Pが配置された領域の外縁と陰極コンタクト部208との間にダミー画素DPを有している。発光機能層152は、発光部206において複数の発光画素Pが配置された領域とダミー画素DPとに亘って形成されている。発光機能層152の外縁は、ダミー画素DPと陰極コンタクト部208との間に位置している。したがって、発光機能層152の形成において、例えば発光機能層152の外縁側における膜厚が変動したとしても、このような膜厚の変動が発光部206に影響することを避けることができる。つまり、ダミー画素DPを設けることで発光部206における発光機能層152の膜厚の均一化を図ることが可能となることから、発光機能層152の膜厚のバラツキに起因する発光部206における輝度ムラをより低減することができる。また、ダミー画素DPにおける発光素子150は陽極151が絶縁膜154によって覆われていることから陽極151と発光機能層152とが絶縁されており非発光となっている。つまり、ダミー画素DPにおいて予期せずに発光が生じない構成となっている。
(5)発光素子150を被覆する封止膜122上にはカラーフィルター123が配置され、発光部206を囲む遮光部124は、複数の色の着色層123G,123B,123Rを重ねることにより構成されている。したがって、発光部206においてカラー表示が可能であると共に、発光素子150に対して遮光部124が近接して配置されているため発光部206の外縁に位置する発光素子150から法線方向に対して斜め方向に発した光は遮光部124によって確実に遮光される。すなわち、見栄えがよいカラー表示が可能な発光装置200を提供できる。
(第3実施形態)
<電子機器>
次に、上記第1実施形態の発光装置100が適用された電子機器の一例について、図14及び図15を参照して説明する。図14は第3実施形態の電子機器としてのヘッドマウントディスプレイを示す斜視図、図15は第3実施形態のヘッドマウントディスプレイにおける発光装置の配置を示す概略平面図である。
図14に示すように、本実施形態の電子機器としてのヘッドマウントディスプレイ(HMD)1000は、ゴーグルのような形態であって、使用者Mの頭部において両眼を覆うように装着して外光を遮断し、表示された例えば仮想現実の映像を楽しむVR(Virtual Reality)型の表示システムである。
図15に示すように、HMD1000の両眼を覆うフード1001の内部には、左眼用と右眼用としてそれぞれ上記第1実施形態の発光装置100が設けられている。以降、左眼用を発光装置100Lと呼び、右眼用を発光装置100Rと呼ぶ。左右の発光装置100L,100Rは、フード1001の内部に装着されたときに、発光部106以外の遮光部124を含む表示部105とその周辺部とが遮光部材によって覆われた状態となっている。発光部106は、左眼と右眼とに対応してその視角範囲をカバーするように円形となっている。
HMD1000は、左右の発光装置100L,100Rのそれぞれに映像を表示させるためのコントローラー(図示省略)を備えている。コントローラーは、表示させる映像や音声などを記憶させる記憶媒体を内蔵すると共に、外部から映像信号などを入力可能となっている。また、コントローラーは、外部のネットワークに対して有線接続あるいは無線接続が可能となっている。すなわち、様々な映像ソースを用いて映像及び映像に付帯する音声や音楽などを楽しむことが可能な構成となっている。
本実施形態のHMD1000は、左眼と右眼とに対応した一対の発光装置100L,100Rを備えており、発光部106(発光領域E1)の外縁はなめらかな円形となっていることから、表示された映像の外縁が階段状とならず、且つ輝度ムラに起因する表示ムラが生じ難い発光画素Pの配置となっている。また、発光部106以外の遮光部124からの光漏れが防止されている。したがって、使用者MはHMD1000を装着することで、発光部106に表示された映像を没入して視認することができる。
なお、人間は、水平方向に150度程度、上下方向に130度程度の視角範囲を有していることから、没入感を確保するには、HMD1000において、水平方向と上下方向とにおいてそれぞれ100度以上の角度範囲で映像を視認可能であることが望ましい。したがって、発光部106における映像を100度以上の角度範囲で視認可能とするために、発光部106の大きさを調整したり、左右の発光部106のそれぞれに対応してレンズなどの光学素子を配置したりする構成としてもよい。
また、HMD1000において、左眼と右眼とに対応して設けられる一対の表示装置は、上記第1実施形態の発光装置100に限定されるものではなく、上記第2実施形態の発光装置200を適用しても同様な効果が得られる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)上記第1実施形態の発光装置100における発光部106(発光領域E1)の外形は、円形であることに限定されず、発光領域E1と遮光部124との境界の少なくとも一部が曲線状であればよい。図16〜図18は発光装置における変形例の表示部を示す概略平面図である。
例えば、図16に示すように、変形例の表示部105Bは、矩形の発光画素Pが配置された発光部106Bと、発光部106Bを囲む遮光部124Bとを有している。発光部106Bと遮光部124Bとの境界BLはなめらかな曲線状であって、発光部106B(発光領域E1)の外形は楕円形となっている。
また、発光部106の外形はすべて曲線状でなくてもよい。例えば、図17に示すように、変形例の表示部105Cは、矩形の発光画素Pが配置された発光部106Cと、発光部106Cを囲む遮光部124Cとを有している。発光部106Cと遮光部124Cとの境界は、なめらかな楕円形の境界BL1と、直線状の境界BL2とにより構成されている。つまり、発光部106C(発光領域E1)の外形は、右下の一部が斜めに欠かれた楕円形となっている。これは、HMD1000に装着した際に、左眼用の発光装置100Lに対応した表示部105Cとなっている。右眼用の発光装置100Rでは、平面視で左下の一部が斜めに切り欠かれた楕円形の発光部106Cとすればよい。すなわち、両眼に対応して発光部106を大きくしてゆくと、実質的に使用者Mの鼻部側の視野が制限されることが考えられるため、これに対応した形状の発光部106Cとしたものである。
さらには、図18に示すように、変形例の表示部105Dは、矩形の発光画素Pが配置された発光部106Dと、発光部106Dを囲む遮光部124Dとを有している。発光部106Dと遮光部124Dとの境界BLは、X方向に対向する辺部が円弧状であり、Y方向に対向する辺部は直線状となっている。つまり、発光部106Dと遮光部124Dとの境界BLの外形は、トラック状となっている。これによれば、図16に示した発光部106Bや図17に示した発光部106Cに比べて、水平方向(左右方向)の視角範囲をさらに拡大することができる。
なお、上記第2実施形態の発光部206の外形も、円形であることに限定されず、上記変形例1に示したように、楕円形、一部が直線状となった楕円形、トラック状であってもよい。
(変形例2)カラー表示を可能とする赤(R)、緑(G)、青(B)の発光が得られる発光画素PR,PG,PBの配置、言い換えれば、発光画素PR,PG,PBに対応するカラーフィルター123の配置は、ストライプ状であることに限定されない。図19は変形例の発光画素の配置を示す概略平面図である。図19に示すように、変形例の表示単位画素は、例えば、X方向に隣り合うように配置された緑(G)の発光画素PG及び赤(R)の発光画素PRと、発光画素PG,PRに対してY方向に隣り合うように配置された青(B)の発光画素PBとにより構成されている。発光画素PBには青(B)の着色層123Bが配置され、発光画素PGには緑(G)の着色層123Gが配置され、発光画素PRには赤(R)の着色層123Rが配置されている。発光画素PBにおける画素発光領域(言い換えれば画素発光面積)は、絶縁膜154に設けられた開口部154bによって規定されている。同様に、発光画素PGにおける画素発光領域は、絶縁膜154に設けられた開口部154gによって規定され、発光画素PRにおける画素発光領域は、絶縁膜154に設けられた開口部154rによって規定されている。発光画素PR,PG,PBを組み合わせた表示単位画素の形状は正方形であり、他の色に比べて視感度が小さい青(B)の発光画素PBの画素発光面積が最も大きくなっている。このような発光画素PR,PG,PBの配置によれば、それぞれの画素発光面積を同一とする場合に比べて、表示における明るさや色相バランスが調整された表示単位画素とすることができる。
なお、Y方向に隣り合うように緑(G)の発光画素PG及び赤(R)の発光画素PRを配置し、これに対してX方向に隣り合うように青(B)の発光画素PBを配置してもよい。いずれの場合も青(B)の着色層123Bだけがストライプ状の配置となる。
また、表示単位画素に含まれる発光画素Pは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色に限定されず、3原色以外の例えば黄色(Y)を含めて4色の発光画素Pで構成されるとしてもよい。
(変形例3)上記第1実施形態の発光装置100では、表示部105に遮光部124によって画定された1つの発光領域E1を設ける構成としたが、これに限定されない。例えば、発光装置100を上記第3実施形態のHMD1000に適用する場合、表示部105に遮光部124によって左眼と右眼とに対応して2つの発光領域E1を画定する構成としてもよい。発光装置200においても同様に、表示部205に左眼と右眼とに対応して2つの発光部206を設ける構成としてもよい。
(変形例4)上記第1実施形態の発光装置100あるいは上記第2実施形態の発光装置200が適用される電子機器は、上記第3実施形態のHMD1000に限定されない。例えば、腕に装着して用いる携帯型情報端末の表示装置として発光装置100あるいは発光装置200を用いてもよい。
以下に、実施形態から導き出される内容を記載する。
本願の発光装置は、矩形の発光画素が配置された表示部と、表示部における発光領域を画定して、表示部の発光領域以外を遮光する遮光部と、を有し、発光領域と遮光部との境界の少なくとも一部が曲線状であることを特徴とする。
本願の構成によれば、発光画素の形状が矩形であったとしても、発光領域の外形が階段状とならず、発光領域の外形の少なくとも一部をなめらかな曲線状とすることができる。また、発光領域の外縁において遮光部と重なる発光画素の大きさは、発光領域内に配置された発光画素の大きさと同じである。したがって、遮光部と重なる発光画素の発光に係る電流値は、発光領域内の発光画素の発光に係る電流値と同水準となる。ゆえに、発光領域の外縁側で輝度ムラ、すなわち表示ムラが生じ難い発光装置を提供できる。
上記の発光装置において、発光画素は発光素子を含み、発光素子を被覆する封止膜を備え、遮光部は、封止膜上に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、封止膜上に遮光部が配置されるので、発光領域の外縁に配置された発光画素から法線方向に対して斜め方向に発し、発光領域の外側に漏れる光を遮光部で確実に遮光することができる。言い換えれば、発光領域の外側に漏れる光によって表示品質が低下することを防ぐことができる。
また、上記の発光装置において、発光領域における発光画素は、封止膜上に配置された、少なくとも赤、緑、青の中から選ばれる着色層を有し、遮光部は、複数の色の着色層が封止膜上に積層されてなることを特徴とする。
この構成によれば、発光領域においてフルカラーの表示が可能であると共に、着色層を用いて遮光部を構成することから、遮光部を新たに形成する工程が不要となる。
上記の発光装置において、発光素子は、第1電極と、共通電極として機能する第2電極と、第1電極と第2電極との間に配置された発光機能層と、を有し、発光画素が配置された領域の外側に第2電極コンタクト部を備えていることが好ましい。
この構成によれば、第2電極コンタクト部を経由して、発光画素における共通電極としての第2電極に所定の電位を供給することができる。
また、上記の発光装置において、第2電極コンタクト部は、発光領域の外周側に配置された発光画素から等距離に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、第2電極コンタクト部から第2電極までの配線抵抗が均一化されるため、該配線抵抗のバラツキに起因する発光領域の発光画素における輝度ムラをより低減することができる。
また、上記の発光装置において、第2電極コンタクト部は、発光素子の第1電極と同層に設けられた電極を有し、該電極と第2電極とが、第2電極コンタクト部で接していることが好ましい。
この構成によれば、第1電極を形成する際に、第2電極コンタクト部を構成する電極を形成できるので、製造工程が複雑にならず、簡素な構成の発光装置を提供できる。
上記の発光装置において、表示部は、発光画素が配置された領域の外縁と第2電極コンタクト部との間に配置されたダミー画素を有し、ダミー画素は、発光画素と同じ発光素子を含み、第1電極と発光機能層との間に設けられた絶縁膜を有することが好ましい。
この構成によれば、ダミー画素における予期しない発光を防止することができる。
また、上記の発光装置において、発光機能層の外縁は、発光画素が配置された領域の外縁と第2電極コンタクト部との間に位置することが好ましい。
この構成によれば、発光機能層の形成において、例えば発光機能層の外縁側における膜厚が変動したとしても、発光機能層の外縁は、発光画素が配置された領域の外側に配置されるため、発光画素が配置された領域における発光機能層の膜厚の均一化を図ることが可能となる。したがって、発光機能層の膜厚のバラツキに起因する輝度ムラをより低減することができる。
本願の電子機器は、上記に記載の発光装置を備えたことを特徴とする。
本願の構成によれば、表示に寄与する発光領域の外形がなめらかで、表示ムラが生じ難く、優れた表示品質を有する電子機器を提供することができる。
100…発光装置、101…駆動回路としてのデータ線駆動回路、102…駆動回路としての走査線駆動回路、105…表示部、106…発光部、108…第2電極コンタクト部としての陰極コンタクト部、110…発光パネル、122…封止膜、123…カラーフィルター、123B…青(B)の着色層、123G…緑(G)の着色層、123R…赤(R)の着色層、124…遮光部、150…発光素子、151…第1電極としての陽極、151b…第2電極コンタクト部に設けられた電極、152…発光機能層、153…第2電極としての陰極、154…絶縁膜、1000…電子機器としてのヘッドマウントディスプレイ(HMD)、E1…発光領域、DP…ダミー画素、P…発光画素。

Claims (9)

  1. 矩形の発光画素が配置された表示部と、
    前記表示部における発光領域を画定して、前記表示部の前記発光領域以外を遮光する遮光部と、を有し、
    前記発光領域と前記遮光部との境界の少なくとも一部が曲線状である、発光装置。
  2. 前記発光画素は発光素子を含み、
    前記発光素子を被覆する封止膜を備え、
    前記遮光部は、前記封止膜上に設けられている、請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記発光領域における前記発光画素は、前記封止膜上に配置された、少なくとも赤、緑、青の中から選ばれる着色層を有し、
    前記遮光部は、複数の色の前記着色層が前記封止膜上に積層されてなる、請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記発光素子は、第1電極と、共通電極として機能する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された発光機能層と、を有し、
    前記発光画素が配置された領域の外側に第2電極コンタクト部を備えている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光装置。
  5. 前記第2電極コンタクト部は、前記発光領域の外周側に配置された前記発光画素から等距離に配置されている、請求項4に記載の発光装置。
  6. 前記第2電極コンタクト部は、前記発光素子の前記第1電極と同層に設けられた電極を有し、前記電極と前記第2電極とが前記第2電極コンタクト部で接している、請求項4または5に記載の発光装置。
  7. 前記表示部は、前記発光画素が配置された領域の外縁と前記第2電極コンタクト部との間に配置されたダミー画素を有し、
    前記ダミー画素は、前記発光画素と同じ前記発光素子を含み、前記第1電極と前記発光機能層との間に設けられた絶縁膜を有する、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の発光装置。
  8. 前記発光機能層の外縁は、前記発光画素が配置された領域の外縁と前記第2電極コンタクト部との間に位置する、請求項7に記載の発光装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発光装置を備えた、電子機器。
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