ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)車両システムの構成:
(1−1)車両の構成:
(1−2)経路設定システムの構成:
(1−3)運転支援システムの構成:
(2)車両システムの処理:
(3)他の実施形態:
(1)車両システムの構成:
(1−1)車両の構成:
図1は、車両システムのブロック図である。車両システムは、車両50と地図プロバイダ210とによって構成されている。車両50には、運転支援システム10と経路設定システム110とが搭載されている。車両50は、ナビゲーションI/F部51と運転I/F部52と外部通信部53と車両ECU(Electronic Control Unit)54と車両制御系55と各種センサ56とを備える。ナビゲーションI/F部51は、経路案内を行うためのユーザインターフェイスであり、タッチパネルディスプレイや各種スイッチやスピーカ等を含む。運転I/F部52は、運転(自動運転も含む)に関する操作を行ったり運転に関する情報を出力したりする装置であり、ステアリングホイールやペダルやレバー等の各種操作部や各種情報出力部を含む。
外部通信部53は、地図プロバイダ210と無線通信を行うための通信回路である。地図プロバイダ210は、運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2の管理や更新や配信等を行うサーバである。地図プロバイダ210は、運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2とを記録する。
経路設定用地図データMD2は、ノードデータとリンクデータと案内データとを含む。ノードデータは、おもに交差点についての情報を示す。具体的に、ノードデータは、交差点に対応するノードの座標や交差点の形状を示す。リンクデータは、道路区間(リンク)ごとに道路形状と区間長や旅行時間や制限速度等の各種情報を示す。道路区間は、長さ方向に連続する交差点で区切った道路の単位であり、リンクの両端にはノードが存在する。なお、3個以上のリンクが接続しているノードが交差点に対応する。
道路形状は、道路区間の幅方向の中央に設定された形状補間点の座標によって特定される。区間長は、道路区間の長さである。リンクデータは、形状補間点データを含む。経路設定用地図データMD2においては、各道路区間にリンクIDが付されており、リンクデータ等に対してリンクIDが対応付けられている。リンクIDは、各道路区間について固有の識別符号である。案内データは、経路案内に使用する音声や画像などを格納したデータである。
一方、運転支援用地図データMD1は、経路設定用地図データMD2よりも詳細に各道路区間や各交差点の形状等について規定した地図データである。具体的に、運転支援用地図データMD1は、詳細リンクデータと目印地物データ等を含む。詳細リンクデータは、道路区間ごとにレーン構造やレーン形状や路面ペイント形状についての情報を示す。具体的に、詳細リンクデータは、レーン構造として、レーン数や交差点付近におけるレーンの増設状況などを示す。詳細リンクデータは、レーン形状として、レーンの幅やレーンの長さなどを示す。さらに、詳細リンクデータは、路面ペイント形状として、路面上に形成されたペイントの位置と形状などを示す。運転支援用地図データMD1においても、道路区間ごとにリンクIDが付されており、詳細リンクデータ等に対してリンクIDが対応付けられている。
目印地物データは、道路の周辺において目印となる目印地物の位置や形状等を示す目印地物データを含む。例えば、建物や看板等の目印地物の位置や形状等が目印地物データにおいて示されている。
地図プロバイダ210は、運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2とを共通するバージョン番号によって管理する。バージョン番号がN番(Nは自然数)の経路設定用地図データMD2が作成される場合には、当該経路設定用地図データMD2と整合する運転支援用地図データMD1も同時期に作成され、当該運転支援用地図データMD1についてもバージョン番号としてN番が付与される。
地図プロバイダ210においては、バージョン番号がN番の運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2だけでなく、バージョン番号がN−1番,N−2番,N−3番・・・の運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2も記録されている。なお、バージョン番号が大きいほどバージョンが新しいことを意味し、バージョン番号がN番であることは最新のバージョンであることを意味することとする。バージョン番号は、バージョンごとに固有であればよく、自然数に限られないとともに、新しくなるごとに1ずつ増加しなくてもよい。
図2は、運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2のバージョンアップを説明する模式図である。図2において、バージョン番号がN−1番の運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2と、バージョン番号が最新のN番の運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2とを対比して示している。
図2に示すように、バージョン番号がN−1番の運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2において、同一の道路区間に対して同一のリンクIDが対応付けられている。図2において、バージョン番号がN−1番からN番へとなるように経路設定用地図データMD2がバージョンアップされる際に、リンクIDとして5000と5100とが対応付けられた道路区間についてのリンクデータが更新されることとする。
リンクデータが更新された道路区間には新たなリンクIDとして7000と7100とが対応付けられる。例えば、もともとリンクIDとして5000と5100が対応付けられていた道路区間の形状等が道路工事によって変化した場合に、当該道路区間についてのリンクデータが更新されるととともにリンクIDが更新される。
さらに、バージョン番号がN番となるように経路設定用地図データMD2が更新されるのと同期して、運転支援用地図データMD1もバージョン番号がN番となるように更新されることとなる。運転支援用地図データMD1においては、もともとリンクIDとして5000と5100が対応付けられていた詳細リンクデータが更新されることとなる。詳細リンクデータが示すレーン構造やレーン形状データや路面ペイント形状も道路工事によって変化するからである。運転支援用地図データMD1において、詳細リンクデータが更新された道路区間には新たなリンクIDとして、経路設定用地図データMD2と共通の7000と7100とが対応付けられる。
以上のように、運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2のバージョンが同じであれば、同一の道路区間に対して同一のリンクIDが対応付けられていることとなる。一方、バージョン番号がN−1番の運転支援用地図データMD1と、バージョン番号がN番の経路設定用地図データMD2とを比較すると、同一の道路区間に対して必ずしも同一のリンクIDが対応付けられていないこととなる。
本実施形態において、運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2とが地図プロバイダ210にて更新されると、地図プロバイダ210は、最新のバージョン(N番)の経路設定用地図データMD2を経路設定システム110に配信する。そのため、経路設定システム110の記録媒体130には最新のバージョンの経路設定用地図データMD2が記録される。その一方で、運転支援システム10の記録媒体30には経路設定用地図データMD2よりも旧いバージョンの運転支援用地図データMD1が記録され得ることとなる。
また、運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2は、地図を格子状に区切ったメッシュ単位で管理され、例えば車両50が走行する可能性が高い範囲内(例えば自宅周辺、生活圏等)に属するメッシュについて最新のバージョンの経路設定用地図データMD2が経路設定システム110に配信される。運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2において、各メッシュについて共通のメッシュIDが付与されており、当該メッシュIDは運転支援用地図データMD1と経路設定用地図データMD2のバージョンに非依存である。なお、本実施形態において、説明の簡略化のため、メッシュ間でバージョンが異ならないこととする。
車両ECU54は、車両制御系55を制御するためのコンピュータである。なお、手動運転中において、車両ECU54は、運転I/F部52に対する操作に応じて車両制御系55を制御する。一方、自動運転中において、車両ECU54は、運転支援システム10からの指令に基づいて車両制御系55を制御する。車両制御系55とは、車両50を加速させたり減速させたり操舵させたりするための各種アクチュエータである。
各種センサ56は、車両50の位置等を検出するためのセンサであり、GNSS受信部や車速センサやジャイロセンサや外部カメラ等である。GNSS受信部や車速センサやジャイロセンサの出力信号に基づいて車両50の現在地を特定できる。外部カメラは、車両50の高精度認識位置を得るための前方風景画像や後方風景画像を撮像するためのイメージセンサである。
制御部20は、外部カメラによって撮像された車両50の前方風景画像や後方風景画像を画像認識処理することによって、路面上や道路周辺に存在する物体を認識(検知)する。具体的に、制御部20は、前方風景画像や後方風景画像において、物体としてのレーン区画線や路面ペイントや目印地物の像を認識する。そして、制御部20は、認識したレーン区画線や路面ペイントや目印地物の像の画像内の位置と、これらの実空間内の位置とに基づいて、外部カメラを搭載している車両50の高精度認識位置を得る。なお、レーン区画線や路面ペイントや目印地物の実空間内の位置は、運転支援用地図データMD1から取得できる。画像認識処理を行う制御部20と外部カメラとによって、物体センサが構成される。
(1−2)経路設定システムの構成:
経路設定システム110は、経路設定用地図データMD2に基づいて車両50の走行予定経路を設定する。そのために、経路設定システム110は、制御部120と記録媒体130と通信部140を備えている。制御部120は、CPUとRAMとROM等を備え、記録媒体130やROMに記憶された経路設定プログラム121を実行する。通信部140は、経路設定システム110を、車両50の各部51〜56や運転支援システム10と通信可能とするための有線通信回路である。むろん、通信部140は無線通信回路であってもよい。
記録媒体130は、経路設定用地図データMD2と経路情報RDとを記録している。経路設定用地図データMD2は、地図プロバイダ210の経路設定用地図データMD2を複製したものである。経路情報RDは、走行予定経路を示す情報である。経路情報RDは、走行予定経路を構成する一連の道路区間のリンクID等を示す情報である。
経路設定プログラム121は、経路設定モジュール121aと走行予定経路出力モジュール121bと地図データ転送モジュール121cとを含む。
経路設定モジュール121aの機能により制御部120は、経路設定用地図データMD2に基づいて車両の走行予定経路を設定する。本実施形態において、経路設定モジュール121aの機能により制御部120は、ユーザによって目的地が設定されているか否かに応じて異なる手法によって走行予定経路を設定する。
まず、目的地が設定されている場合について説明する。経路設定モジュール121aの機能により制御部120は、目的地が設定されている場合、出発地から目的地までを接続する経路を探索し、当該経路を走行予定経路として設定する。目的地が設定されている場合、制御部20は、記録媒体130に記録されている最新のバージョンの経路設定用地図データMD2に基づいて走行予定経路を探索する。経路探索手法は特に限定されず、ダイクストラ法等の公知の手法を用いることができる。例えば、制御部20は、経路設定用地図データMD2が示す各道路区間のリンクデータに基づいてリンクコストを設定し、当該リンクコストの総和が最小となるように走行予定経路を探索してもよい。なお、出発地は、走行予定経路を探索する時点の車両50の現在地である。
経路設定モジュール121aの機能により制御部120は、探索した走行予定経路を構成する一連の道路区間のリンクIDを示す経路情報RDを記録媒体130に記録する。このリンクIDは、最新のバージョンの経路設定用地図データMD2において各リンクに付されている識別符号である。制御部120は、走行予定経路上に車両50を誘導する案内を行うための画面や音声をナビゲーションI/F部51に出力させる。走行予定経路の案内手法も公知の手法を用いることができる。
次に、目的地が設定されていない場合について説明する。経路設定モジュール121aの機能により制御部120は、目的地が設定されていない場合、車両50の現在地から道なりに走行可能な経路を走行予定経路として設定する。道なりに走行可能な経路とは、現在走行している道路区間と同一路線名の道路区間を順次走行する経路であってもよいし、交差点における進行方向の変化量が最小となる道路区間へと順次退出していくように各交差点を走行する経路であってもよい。経路設定モジュール121aの機能により制御部120は、道なりの走行予定経路を構成する一連の道路区間のリンクIDを示す経路情報RDを記録媒体130に記録する。このリンクIDは、最新のバージョンの経路設定用地図データMD2において各リンクに付されている識別符号である。制御部120は、道なりの走行予定経路については案内を行わない。
走行予定経路出力モジュール121bの機能により制御部120は、走行予定経路を運転支援システム10に出力する。すなわち、制御部20は、走行予定経路を示す経路情報RDを運転支援システム10に送信する。目的地が設定されている場合、制御部20は、目的地までの走行予定経路を示す経路情報RDを運転支援システム10に送信する。目的地が設定されていない場合、制御部20は、現在地から道なりの走行予定経路を示す経路情報RDを運転支援システム10に送信する。これらのいずれの場合であっても、経路情報RDは、最新のバージョンの経路設定用地図データMD2のリンクIDによって走行予定経路を特定する情報である。
地図データ転送モジュール121cの機能により制御部120は、走行予定経路の周辺領域について、経路設定用地図データMD2とバージョンが整合する運転支援用地図データMD1を地図プロバイダ210から受信し、運転支援システム10に転送する。ここで、周辺領域とは、走行予定経路上を走行する車両50の物体センサが物体を検知可能な領域である。
図3A,図3Bは、周辺領域Aを説明する模式図である。図3A,図3Bは、一例として出発地Sから目的地Gまでを接続する走行予定経路Rを示す。また、図3Aは、経路設定用地図データMD2に基づいて特定された走行予定経路Rを示している。経路設定用地図データMD2のバージョン番号はN番であり、最新バージョンである。経路設定用地図データMD2は、メッシュm11〜m14ごとに管理されている。
地図データ転送モジュール121cの機能により制御部120は、物体センサ(画像認識処理を行う制御部20と外部カメラ)が物体を検知可能な限界距離Uを取得し、走行予定経路Rからの距離が限界距離U以内となる帯状の周辺領域Aを特定する。本実施形態において、制御部120は、予め記録媒体30に記録されている限界距離U(例えば50m)を使用する。制御部120は、外部カメラの光学性能が高いほど長い限界距離Uを設定してもよいし、天候や時間帯に応じて限界距離Uを設定してもよい。制御部20は、走行予定経路Rを構成する道路区間の形状補間点を順に接続する折れ線または近似曲線からの距離が限界距離以内となる領域を周辺領域Aとして特定する。
地図データ転送モジュール121cの機能により制御部120は、周辺領域Aが通過するメッシュ群を地図データの転送対象のメッシュとして特定する。図3Aの例では、経路設定用地図データMD2のうち走行予定経路Rが通過しているメッシュm14,m23,m24,m33,m41,m43,m43(白色)が地図データの転送対象のメッシュとして特定される。
地図データ転送モジュール121cの機能により制御部120は、経路設定用地図データMD2において地図データの転送対象のメッシュを特定すると、経路設定用地図データMD2と同一のバージョンの運転支援用地図データMD1のうち、転送対象のメッシュの地図データを運転支援システム10に転送する。すなわち、制御部20は、記録媒体130に記録されている経路設定用地図データMD2と同一のバージョン番号(N番)の運転支援用地図データMD1のうち、走行予定経路Rの周辺領域Aについての地図データを地図プロバイダ210から受信し、運転支援システム10に送信する。地図データ転送モジュール121cの機能により制御部120は、走行予定経路Rを示す経路情報RDとともに、走行予定経路Rの周辺領域Aについての運転支援用地図データMD1を運転支援システム10に送信する。
(1−3)運転支援システムの構成:
運転支援システム10は、運転支援用地図データMD1に基づいて走行予定経路上において車両50を走行させるための運転支援計画DPを作成する。そのために、運転支援システム10は、制御部20と記録媒体30と通信部40とを備えている。通信部40は、運転支援システム10を、車両50の各部51〜56や経路設定システム110と通信可能とするための有線通信回路である。むろん、通信部40は無線通信回路であってもよい。制御部20は、CPUとRAMとROM等を備え、記録媒体30やROMに記憶された運転支援プログラム21を実行する。
記録媒体30は、運転支援用地図データMD1と経路情報RDと運転支援計画DPとを記録している。運転支援用地図データMD1は、地図プロバイダ210の運転支援用地図データMD1のうち、走行予定経路Rの周辺領域Kに関する地図データを複製したものである。運転支援用地図データMD1は、走行予定経路Rを示す経路情報RDとともに、経路設定システム110から受信したデータである。運転支援計画DPは、走行予定経路上に設定された時系列の目標位置と、各目標位置における目標車速と目標加減速度と目標操舵角とを示す。
運転支援プログラム21は、走行予定経路取得モジュール21aと運転支援モジュール21bと運転支援用地図データ取得モジュール21cとを含む。走行予定経路取得モジュール21aと運転支援モジュール21bと運転支援用地図データ取得モジュール21cとは、それぞれコンピュータとしての制御部120を走行予定経路取得部と運転支援部と運転支援用地図データ取得部として機能させるプログラムモジュールである。
走行予定経路取得モジュール21aの機能により制御部20は、経路設定用地図データMD2に基づいて特定された車両50の走行予定経路Rを取得する。具体的に、走行予定経路取得モジュール21aの機能により制御部20は、走行予定経路Rを構成する一連の道路区間のリンクID等を示す経路情報RDを経路設定システム110から取得する。
ここで、走行予定経路取得モジュール21aの機能により制御部20は、目的地Gが設定されている場合、出発地Sから目的地Gまでを接続するように探索された経路を走行予定経路Rとして取得し、目的地Gが設定されていない場合、車両50の現在地から道なりに走行可能な経路を走行予定経路Rとして取得する。上述したように、経路設定システム110が目的地の設定有無に応じて異なる手法によって走行予定経路Rを設定しているため、運転支援システム10は目的地の設定有無に応じて異なる走行予定経路Rを取得することとなる。
運転支援用地図データ取得モジュール21cの機能により制御部20は、走行予定経路Rの周辺領域Aについて、経路設定用地図データMD2とバージョンが整合する運転支援用地図データMD1を地図プロバイダ210から取得する。具体的に、制御部20は、経路情報RDとともに経路設定システム110が送信した運転支援用地図データMD1を受信することにより、地図プロバイダ210から間接的に運転支援用地図データMD1を取得する。上述したように、経路設定システム110は、走行予定経路Rの周辺領域Aについて、経路設定用地図データMD2とバージョンが整合する運転支援用地図データMD1を運転支援システム10に送信するように構成されている。また、上述したように、周辺領域Aは、走行予定経路R上を走行する車両50の物体センサ(画像認識処理を行う制御部20と外部カメラ)が物体を検知可能な領域である。
運転支援モジュール21bの機能により制御部20は、走行予定経路R上における車両50の運転支援を運転支援用地図データMD1に基づいて実行する。運転支援モジュール21bの機能により制御部20は、経路情報RDが示す走行予定経路Rの各道路区間のリンクIDを取得し、当該リンクIDが対応付けられた詳細リンクデータを運転支援用地図データMD1から取得する。走行予定経路Rの各道路区間は、経路設定用地図データMD2のリンクIDによって特定されるが、経路設定用地図データMD2と運転支援用地図データMD1のバージョンが整合するため、走行予定経路Rの各道路区間と同一のリンクIDが対応付けられた詳細リンクデータを運転支援用地図データMD1から取得できる。さらに、制御部20は、目印地物についての目印地物データを、経路設定システム110が送信した運転支援用地図データMD1から取得する。
運転支援モジュール21bの機能により制御部20は、走行予定経路Rの各道路区間の詳細リンクデータが示すレーン構造やレーン形状に基づいて、運転支援計画DPを作成する。例えば、制御部20は、レーンの幅方向の中央位置に時系列の目標位置を設定し、当該時系列の目標位置を示す運転支援計画DPを作成する。さらに、制御部20は、時系列の目標位置が実現できるように、各目標位置における目標加減速度と目標操舵角を設定し、当該目標加減速度と当該目標操舵角とを運転支援計画DPに記録する。
運転支援モジュール21bの機能により制御部20は、車両50に搭載された物体センサ(画像認識処理を行う制御部20と外部カメラ)の検知情報に基づいて運転支援を行う。具体的に、制御部20は、外部カメラによって撮像された車両50の前方風景や後方風景を画像認識処理することによって車両50の高精度認識位置を得る。具体的に、制御部20は、前方風景画像や後方風景画像において、物体としてのレーン区画線や路面ペイントや目印地物の像を認識する。そして、制御部20は、認識したレーン区画線や路面ペイントや目印地物の像の画像内の位置と、これらの実空間内の位置とに基づいて、外部カメラを搭載している車両50の高精度認識位置を得る。このとき、制御部20は、経路設定システム110から受信した運転支援用地図データMD1から、レーン区画線や路面ペイントや目印地物の実空間内の位置を取得する。
運転支援モジュール21bの機能により制御部20は、以上のようにして取得した高精度認識位置が、運転支援計画DPが示す目標位置に近づくように車両制御系55をフィードバック制御する。同様に、制御部20は、現実の加減速度と操舵角が、運転支援計画DPが示す目標加減速度と目標操舵角に近づくように車両制御系55をフィードバック制御する。制御部20は、車両制御系55におけるフィードバック制御の制御量を示す制御データを車両ECU54に出力することにより自動運転を実現させる。
以上説明した本実施形態において、経路設定用地図データMD2に基づいて走行予定経路Rが設定される一方で、車両50に搭載された運転支援システム10が運転支援用地図データMD1に基づいて運転支援を行う。この構成において、運転支援システム10は、経路設定用地図データMD2とバージョンが整合する運転支援用地図データMD1を地図プロバイダ210から取得するため、走行予定経路Rと整合する地図データを使用して運転支援を行うことができる。
例えば、図2において、バージョン番号がN番の経路設定用地図データMD2に基づいてリンクIDが7000と7100の道路区間を含む走行予定経路Rが設定された場合に、バージョン番号がN−1番の運転支援用地図データMD1に基づいて運転支援を行おうとしたとすると、リンクIDが7000と7100の道路区間についての詳細リンクデータを運転支援用地図データMD1から取得できないこととなり、自動運転が不可能となる。これに対して、本実施形態では、バージョン番号がN番の経路設定用地図データMD2に基づいて走行予定経路Rが設定された場合には、バージョン番号がN番の運転支援用地図データMD1から詳細リンクデータを取得できる。従って、リンクIDが7000と7100の道路区間についての詳細リンクデータを運転支援用地図データMD1から取得でき、これらの道路区間においても自動運転を行うことができる。
また、制御部20は、走行予定経路Rの周辺領域Aについて運転支援用地図データMD1を取得すればよいため、運転支援用地図データMD1のデータ量を低減できる。また、車両50に搭載された運転支援システム10が運転支援用地図データMD1を取得しておくことにより、車両50の走行状況に対する応答性のよい運転支援を実現できる。
また、制御部20は、物体センサ(画像認識処理を行う制御部20と外部カメラ)が物体を検知可能な周辺領域Aについて運転支援用地図データMD1を地図プロバイダ210から取得し、物体を検知不能な領域については運転支援用地図データMD1を取得しない。これにより、物体センサが検知できないような領域についての運転支援用地図データMD1を取得しなくても済むため、地図プロバイダ210から取得する運転支援用地図データMD1のデータ量を低減できる。
さらに、制御部20は、目的地が設定されている場合、出発地から目的地までを接続するように探索された経路を走行予定経路Rとして取得し、目的地が設定されていない場合、車両50の現在地から道なりに走行可能な経路を走行予定経路Rとして取得している。
これにより、目的地が設定されていなくても、ある程度車両50が走行する可能性が高い走行予定経路Rを取得でき、運転支援用地図データMD1を取得する領域を絞り込むことができる。
(2)車両システムの処理:
次に、運転支援システム10と経路設定システム110とが実行する処理について説明する。図4は、運転支援システム10と経路設定システム110とが実行する処理のフローチャートである。当該処理は、走行予定経路Rを新たに設定する場合または車両50が既存の走行予定経路Rから逸脱した場合に実行される処理である。
まず、経路設定モジュール121aの機能により経路設定システム110の制御部120は、目的地Gが設定されているか否かを判定する(ステップS110)。目的地Gが設定されているとは、ユーザによって目的地Gが新たに設定された場合、または、目的地Gまでの走行予定経路Rの案内中において車両50が走行予定経路Rから逸脱した場合である。
目的地Gが設定されていると判定した場合(ステップS110:Y)、経路設定モジュール121aの機能により経路設定システム110の制御部120は、経路設定用地図データMD2に基づいて出発地Sから目的地Gまでの走行予定経路Rを設定する(ステップS120)。すなわち、制御部20は、記録媒体130に記録されている最新のバージョンの経路設定用地図データMD2に基づいて走行予定経路Rを探索する。目的地Gまでの走行予定経路Rを設定すると、経路設定モジュール121aの機能により制御部120は、走行予定経路Rの案内を開始する(ステップS130)。
一方、目的地Gが設定されていると判定しなかった場合(ステップS110:N)、経路設定モジュール121aの機能により経路設定システム110の制御部120は、経路設定用地図データMD2に基づいて現在地から道なりに走行できる走行予定経路Rを設定する(ステップS140)。すなわち、制御部20は、記録媒体130に記録されている最新のバージョンの経路設定用地図データMD2に基づいて他の道路よりも走行する可能性が高い経路である走行予定経路Rを設定する。なお、制御部20は、現在地から道なりに走行できる走行予定経路Rについての案内は行わない。
ステップS130またはステップS140にて走行予定経路Rを設定すると、走行予定経路出力モジュール121bの機能により経路設定システム110の制御部120は、経路情報RD(走行予定経路R)を運転支援システム10に出力する(ステップS150)。すなわち、制御部20は、走行予定経路Rを示す経路情報RDを運転支援システム10に送信する。
次に、地図データ転送モジュール121cの機能により経路設定システム110の制御部120は、走行予定経路Rの周辺領域Aについて、経路設定用地図データMD2とバージョンが整合する運転支援用地図データMD1を地図プロバイダ210から受信し、運転支援システム10に送信する(ステップS160)。図3A,図3Bに示すように、制御部120は、経路設定用地図データMD2と同じ最新のバージョン(N番)の運転支援用地図データMD1のうち、走行予定経路Rの周辺領域Aが通過するメッシュm14,m23,m24,m33,m41,m43,m43の地図データを地図プロバイダ210から受信し、運転支援システム10に送信する(図3A,図3B)。ここで、周辺領域Aは、走行予定経路R上を走行する車両50の物体センサ(画像認識処理を行う制御部20と外部カメラ)が物体を検知可能な領域である。
次に、運転支援システム10が実行する処理について説明する。経路設定システム110が経路情報RDを送信すると、走行予定経路取得モジュール21aの機能により運転支援システム10の制御部20は、経路情報RD(走行予定経路R)を取得する(ステップS210)。すなわち、制御部20は、走行予定経路Rを構成する一連の道路区間のリンクID等を示す経路情報RDを経路設定システム110から受信する。
次に、走行予定経路取得モジュール21aの機能により運転支援システム10の制御部20は、走行予定経路Rの周辺領域Aについて、経路設定用地図データMD2とバージョンが整合する運転支援用地図データMD1を取得する(ステップS220)。すなわち、制御部20は、経路設定システム110が送信した運転支援用地図データMD1を受信する。
次に、運転支援モジュール21bの機能により運転支援システム10の制御部20は、走行予定経路R上における車両50の運転支援を運転支援用地図データMD1に基づいて実行する(ステップS230)。すなわち、制御部20は、レーン構造等を特定する詳細リンクデータを含む運転支援用地図データMD1に基づいて自動運転の目標位置等を設定する。さらに、制御部20は、外部カメラが撮像した風景画像の画像認識処理によって車両50の高精度認識位置を得るとともに、高精度認識位置が目標位置に近づくように車両制御系55をフィードバック制御する。
(3)他の実施形態:
本発明において、運転支援用地図データ取得モジュール21cの機能により制御部20は、周辺領域Aが通過するメッシュの運転支援用地図データMD1を地図プロバイダ210から取得し、周辺領域Aにおける運転支援用地図データMD1のデータ量が大きいほど、サイズの小さいメッシュの運転支援用地図データMD1を地図プロバイダ210から取得してもよい。例えば、図5において、周辺領域Aが通過するメッシュm23についての運転支援用地図データMD1のデータ量が予め決められた閾値以上である場合、制御部20は、メッシュm23を4分割した小メッシュt1〜t4のうち、周辺領域Aが通過する小メッシュt3,t4(白色)についての運転支援用地図データMD1を取得してもよい。このようにすることにより、周辺領域Aにおける運転支援用地図データMD1のデータ量が大きくなる場合に、小さいサイズのメッシュ単位で運転支援用地図データMD1を取得できるため、運転支援用地図データMD1のデータ量を低減できる。
前記実施形態において、運転支援システム10は、経路設定システム110を介して地図プロバイダ210から間接的に運転支援用地図データMD1を取得した。しかし、運転支援システム10は、地図プロバイダ210から直接的に運転支援用地図データMD1を取得してもよい。例えば、経路設定システム110は、走行予定経路Rを設定する際に使用した経路設定用地図データMD2のバージョン番号を示すデータを経路情報RDとともに運転支援システム10に送信してもよい。そして、運転支援システム10は、地図プロバイダ210に対してバージョン番号を指定して運転支援用地図データMD1の送信を要求してもよい。むろん、周辺領域Aに基づいて運転支援用地図データMD1の送信対象となるメッシュを絞り込む処理を運転支援システム10が行ってもよい。
前記実施形態においては、最新のバージョンの経路設定用地図データMD2に基づいて走行予定経路Rが設定されたが、必ずしも走行予定経路Rは最新のバージョンの経路設定用地図データMD2に基づいて設定されなくてもよい。経路設定システム110に対して最新のバージョンの経路設定用地図データMD2が配信されなくてもよく、経路設定システム110の個体に応じて経路設定用地図データMD2のバージョンが異なってもよい。この場合、運転支援システム10は、最新のバージョンでない運転支援用地図データMD1であって、経路設定用地図データMD2と整合するバージョンの運転支援用地図データMD1を取得すればよい。さらに、経路設定用地図データMD2のバージョンはメッシュごとに異なってもよく、メッシュ間で送信する対象の運転支援用地図データMD1のバージョンが異なってもよい。すなわち、各メッシュにおいて、経路設定用地図データMD2と運転支援用地図データMD1のバージョンが相対的に一致していればよい。
また、周辺領域Aは、物体センサの性能と無関係に設定されてもよく、例えばユーザの設定や地図プロバイダ210との間の無線通信の速度や品質に応じて周辺領域Aが設定されてもよい。また、走行予定経路Rの全体について運転支援用地図データMD1を取得しなくてもよく、運転支援システム10は、走行予定経路Rのうち直近の部分についてのみ運転支援用地図データMD1を取得してもよい。直近の部分とは、現在地からの走行距離が基準以下となる部分であってもよいし、現在時刻から走行予定時刻までの期間が基準以下となる部分であってもよい。この場合、現在地がある程度前方に進むごと、または、ある程度時刻が経過するごとに、運転支援用地図データMD1を順次取得していけばよい。
さらに、リンクデータや詳細リンクデータがバージョンアップする際に、必ずしももとのインクIDとは異なるリンクIDが付与されなくてもよい。すなわち、バージョンアップ前後において共通のリンクIDが道路区間に付与されてもよい。この場合、経路設定用地図データMD2と運転支援用地図データMD1のバージョンが一致しなくても、リンクIDの不一致によって走行予定経路Rが特定できなくなることにはならない。しかし、リンクデータと詳細リンクデータとの間の整合がとれないため、適切な運転支援を行うことができなくなる。従って、バージョンアップ前後において共通のリンクIDが道路区間に付与される場合でも、本発明を適用するメリットは存在する。
本発明において、経路設定用地図データに基づいて走行予定経路が設定される一方で、車両に搭載された運転支援システムが運転支援用地図データに基づいて運転支援を行う。運転支援システムは、運転支援用地図データとは異なる地図データである経路設定用地図データに基づいて設定された走行予定経路を取得すればよい。例えば、運転支援システム自体が経路設定用地図データに基づいて設定した走行予定経路を取得してもよい。さらに、運転支援システムは、経路設定システム等の他の装置にて設定された走行予定経路を、通信などを介して取得してもよい。いずれの場合であっても、運転支援システムは、走行予定経路を設定する際に使用された経路設定用地図データのバージョンを取得しておけばよい。
地図プロバイダとは、少なくとも運転支援用地図データを運転支援システムに提供するシステムである。地図プロバイダは、運転支援用地図データを運転支援システムに提供するだけでなく、走行予定経路を設定するシステムに対して経路設定用地図データを提供してもよい。
走行予定経路取得部は、経路設定用地図データに基づいて特定された車両の走行予定経路を取得すればよく、走行予定経路は車両が走行する可能性が他の道路よりも高い経路であればよい。例えば、走行予定経路は、車両が現在地から道なりに走行できる経路であってもよいし、ユーザが設定した目的地まで接続する経路であってもよい。むろん、走行予定経路は、公知の経路探索手法によって探索された最適な経路であってもよい。さらに、走行予定経路は、車両に搭載された経路設定システムが設定した経路であってもよいし、車両と通信可能なサーバが設定した経路(いわゆるサーバルート)であってもよい。
運転支援とは、経路案内以外の運転支援であればよく、自動運転を行うことであってもよいし、自動運転以外の運転支援(例えば注意喚起等)であってもよい。自動運転とは、加速や減速を支援することであってもよいし、操舵を支援することであってもよい。一般に、経路案内を行うための経路設定用地図データよりも、運転支援を行うための運転支援用地図データの方が、車両が走行する道路の形状や構造等を詳細に特定するデータである。
運転支援用地図データ取得部は、経路設定用地図データとバージョンが整合する運転支援用地図データを地図プロバイダから取得すればよく、地図プロバイダから運転支援用地図データを直接的に取得してもよいし、間接的に取得してもよい。例えば、運転支援用地図データ取得部は、走行予定経路を設定した走行予定経路設定システムを介して、地図プロバイダから運転支援用地図データを間接的に取得してもよい。
走行予定経路の周辺領域とは、走行予定経路に対する近接度が基準以上の領域であればよく、この近接度の基準は一定であってもよいし、可変であってもよい。近接度が基準以上であるとは、走行予定経路までの距離が基準以下であることであってもよい。近接度が基準以上であるとは、走行予定経路に到達するまでの所要期間が基準以下であることであってもよい。近接度が基準以上であるとは、走行予定経路に到達するまでに通行する道路区間の数が基準以下であることであってもよい。さらに、近接度が基準以上であるとは、走行予定経路が通過するメッシュや行政区画内であるであってもよい。
運転支援用地図データと経路設定用地図データのバージョンが整合するとは、経路設定用地図データによって特定された走行予定経路が、運転支援用地図データにおいても特定できるように運転支援用地図データが構成されていることを意味する。例えば、同一の道路区間について、経路設定用地図データと運転支援用地図データとで共通の識別符号(インデックス)が付されていれば、運転支援用地図データにおいても走行予定経路が特定できる。
ただし、必ずしも同一の道路区間について経路設定用地図データと運転支援用地図データとで共通の識別符号が付されなくてもよく、道路区間の同一性を判断可能なデータ構造を有していればよい。例えば、同一の道路区間について、経路設定用地図データと運転支援用地図データとで付された異なる識別符号の対応関係を規定したテーブルが用意されていてもよい。このように走行予定経路が運転支援用地図データにおいても特定できれば、運転支援用地図データが示す走行予定経路についての情報に基づいて運転支援を行うことができる。
ここで、運転支援部は、車両に搭載された物体センサの検知情報に基づいて運転支援を行ってもよい。この場合、周辺領域は、走行予定経路上を走行する車両の物体センサが物体を検知可能な領域であってもよい。すなわち、運転支援用地図データ取得部は、物体センサが物体を検知不能な領域について、運転支援用地図データを地図プロバイダから取得しないようにしてもよい。これにより、物体センサが検知できないような領域についての運転支援用地図データを取得しなくても済むため、地図プロバイダから取得する運転支援用地図データのデータ量を低減できる。物体センサとは、イメージセンサであってもよいし、レーダであってもよいし、音波センサであってもよい。運転支援用地図データ取得部は、車両に搭載された物体センサの性能(検知範囲)を取得し、当該性能に応じて周辺領域の大きさを切り替えてもよい。
また、運転支援用地図データ取得部は、周辺領域が通過するメッシュの運転支援用地図データを地図プロバイダから取得し、周辺領域における運転支援用地図データのデータ量が大きいほど、サイズの小さいメッシュの運転支援用地図データを地図プロバイダから取得してもよい。これにより、周辺領域における運転支援用地図データのデータ量が大きくなる場合に、小さいサイズのメッシュ単位で運転支援用地図データを取得できるため、運転支援用地図データのデータ量を低減できる。
ここで、走行予定経路取得部は、目的地が設定されている場合、出発地から目的地までを接続するように探索された経路を走行予定経路として取得し、目的地が設定されていない場合、車両の現在地から道なりに走行可能な経路を走行予定経路として取得してもよい。これにより、目的地が設定されていなくても、ある程度車両が走行する可能性が高い走行予定経路を取得でき、運転支援用地図データを取得する領域を絞り込むことができる。
さらに、本発明のように、経路設定用地図データと運転支援用地図データのバージョンを整合させる手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のような装置を備えたナビゲーションシステム、運転支援システムや方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。