JP2020007382A - コーティング組成物とその製造方法、および光学部材、ならびに撮像装置 - Google Patents

コーティング組成物とその製造方法、および光学部材、ならびに撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020007382A
JP2020007382A JP2018126320A JP2018126320A JP2020007382A JP 2020007382 A JP2020007382 A JP 2020007382A JP 2018126320 A JP2018126320 A JP 2018126320A JP 2018126320 A JP2018126320 A JP 2018126320A JP 2020007382 A JP2020007382 A JP 2020007382A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating composition
silica particles
less
propanol
minor axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018126320A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7129247B2 (ja
Inventor
寛晴 中山
Hiroharu Nakayama
寛晴 中山
山本 修平
Shuhei Yamamoto
修平 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2018126320A priority Critical patent/JP7129247B2/ja
Publication of JP2020007382A publication Critical patent/JP2020007382A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7129247B2 publication Critical patent/JP7129247B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 Na含有量の少なく、周辺部材を汚染しにくいコーティング組成物とその製造方法、および光学部材、ならびに撮像装置を提供する。【解決手段】 短径が8nm以上20nm以下で長径が短径の4倍以上8倍以下である親水性シリカ粒子連結体および有機溶媒を含み、Na含有量が1ppm以下であることを特徴とするコーティング組成物。【選択図】 図1

Description

本発明は、コーティング組成物とその製造方法、およびそれらを用いて形成される膜を有する光学部材、ならびに前記光学部材を用いた撮像装置に関する。
光学部材の光入出射界面での反射を抑えるために、単層あるいは屈折率の異なる光学膜を数十から数百nmの厚みで複数層積層した反射防止膜を形成する技術が知られている。これらの反射防止膜の形成には、蒸着、スパッタリング等の真空成膜法や、ディップコート、スピンコート等の湿式成膜法が用いられる。
反射防止膜の表層に用いられる材料には、屈折率が低く透明な材料である、シリカ(酸化ケイ素)やフッ化マグネシウム、フッ化カルシウムなどの無機材料や、シリコーン樹脂や非晶質のフッ素樹脂などの有機材料を用いられる。
近年は、反射率をより低く抑えるため、シリカやフッ化マグネシウムなどの膜内に空隙を形成して空気(屈折率1.0)の領域を含ませることによって、屈折率を1.3以下にまで低減した低屈折率膜の開発が進んでいる。内部に空隙を含む低屈折率膜の形成には、酸化ケイ素粒子の分散液を塗布/乾燥する手法が広く用いられている。
特許文献1には、中空のシリカ粒子と溶媒とを含有する塗料を塗布した後に、バインダーを形成する成分を含む溶液を塗布して乾燥させることにより、中空のシリカ粒子をバインダーで結合させた低屈折率膜が開示されている。また、特許文献2には、鎖状シリカ粒子を含むコーティング液を塗布/乾燥させて鎖状シリカ粒子を堆積させることにより、鎖状シリカの細長い形状によって形作られる凹凸構造および粒子間の空隙を利用した、低屈折率膜が開示されている。
特開2013−41275号公報 特開2015−21029号公報
特許文献1や2に開示の低屈折率膜を、例えば高い純度が求められる半導体や液晶などの光学部材に用いようとすると、次の問題がある。特許文献1の中空シリカ粒子および特許文献2の鎖状シリカ粒子は、原料にケイ酸ナトリウム、あるいは、造粒の際に水酸化ナトリウムが用いられる。そのため、シリカ粒子にはNaが多く残留しており、周辺の部材を汚染する恐れがある。
本発明は、上記課題を解決するため、Naの含有量が少なく、周辺部材を汚染しにくいコーティング組成物とその製造方法、および光学部材を提供することを目的とする。
本発明にかかるコーティング組成物は、短径が8nm以上20nm以下で長径が短径の4倍以上8倍以下である親水性シリカ粒子の連結体および有機溶媒を含み、Naの含有量が1ppm以下であることを特徴とする。
また、本発明にかかるコーティング組成物の製造方法は、短径が8nm以上20nm以下で長径が短径の4倍以上8倍以下である親水性シリカ粒子連結体および有機溶媒を含み、Na含有量が1ppm以下であることを特徴とするコーティング組成物の製造方法であって、親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液とシリカゾルとを混合する工程を含んでおり、
前記親水性シリカ粒子が、ゾル‐ゲル法によって形成された短径が8nm以上20nm以下で長径が短径の1.5倍以上3.0倍以下のシリカ粒子であり、前記親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液が、炭素数4以上6以下の水酸基を有する水溶性溶媒を含むことを特徴とする。
また、本発明にかかる光学部材は、基材の上に多孔質層を有する光学部材であって、
前記多孔質層は、複数のシリカ粒子を含み、Na含量が10ppm以下、かつ屈折率が1.20以上1.26以下であることを特徴とする。
本発明によれば、Na含有量の少ない低屈折率膜を形成することのできるコーティング組成物とその製造方法、および、Na含有量の少ない低屈折率膜を有する光学部材を提供することができる。
本発明の光学部材の一実施態様を示す概略図である。 本発明の光学部材の一実施態様を示す概略図である。 実施例1および比較例1のコーティング組成物中の固形分の赤外線吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例8および比較例4の反射防止膜表面の絶対反射率を示すグラフである。
以下、本発明を詳細に説明する。
(コーティング組成物)
本発明のコーティング組成物は、短径が8nm以上20nm以下で長径が短径の4倍以上8倍以下である親水性シリカ粒子の連結体および有機溶媒を含み、Naの含量が1ppm以下であることを特徴とする。
親水性シリカ粒子の連結体(以下、単にシリカ粒子連結体と記述する)とは、複数個のシリカ粒子が直線または屈曲しながら連なった粒子集合体である。シリカ粒子連結体のサイズは短径と長径で表すことができる。
シリカ粒子連結体の短径は、連結体の太さ、即ち連結体を構成する粒子1個の平均粒子径に相当しており、窒素吸着法により求める比表面積から算出することができる。シリカ粒子の連結体の短径の平均は、8nm以上20nm以下が好ましい。短径が8nm未満であると、粒子の表面積が増え過ぎてしまい、雰囲気中の水分や化学物質の取り込みによる信頼性低下の可能性が高まる。また、短径の平均が20nmを超えると、溶媒への分散が不安定になり塗工性が悪化する懸念がある。
一方、親水性シリカ粒子の連結体の長径は、連結体の長さ、即ち連結体の平均粒子径に相当しており、動的光散乱法によって求めることができる。親水性シリカ粒子の連結体の長径は、短径の4倍以上8倍以下が好ましい。長径が短径の4倍未満だと、膜にした時に屈折率が十分下がらない可能性があり、8倍を超えると増粘により塗工性やレベリング性が悪化し、膜の形成が困難となる。
親水性シリカ粒子の連結体を構成する各粒子の形状は、明確に観察できる状態でも、粒子同士が互いに融着などして形が崩れた状態であっても構わないが、各粒子の形状を明確に観察できる状態であることが好ましい。シリカ粒子連結体を構成する一個一個の粒子は、真球状でも繭型や俵型であっても良い。好ましくは繭型や俵型であり、より好ましくは短径が8nm以上20nm以下で長径が短径の1.5倍以上3.0倍以下の粒子である。
本発明のコーティング組成物には、短径、および長径と短径との関係が前記範囲内であれば、シリカ粒子連結体以外に真球、繭型、俵型、円盤、棒状、針状、角型などの形状の粒子が混ざっていても良い。
本発明のコーティング組成物に含まれるシリカ粒子連結体は、互いに結着可能な表面状態を有していることが好ましい。シリカ粒子連結体はもともと表面に多くのシラノール(Si−OH)基を有しているが、後述のシリカゾルと混合する方法によって、表面のシラノール基の数をさらに増やすことで、シリカ粒子連結体が互いに結着可能な表面状態とすることが可能となる。コーティング組成物を塗布および乾燥させて、複数のシリカ粒子連結体が互いに接した状態となった時に、シリカ粒子連結体が互いに結着すると、耐擦傷性の高い膜を実現することができる。
シリカ粒子連結体の赤外線吸収スペクトルの、1040〜1070cm−1のピーク(ピーク1)の強度をI1、920〜980cm−1のピーク(ピーク2)の強度をI2とした時、I2/I1が0.25以上0.3以下であることが好ましい。いずれのピークもSi−O伸縮振動に帰属するピークであるが、ピーク1がSi−O−Si骨格に起因するのに対し、ピーク2はSi−OHに起因すると考えられている。I2/I1が0.25未満だと十分な親水性が得られない場合があり、0.3を超えると粒子表面の活性が高過ぎて成膜後に粒子表面に水分などが過剰に吸着する可能性がある。
シリカ粒子連結体は、酸化ケイ素を主成分とする粒子であるが、Si元素の一部をAl、Ti、Zn、Zr、Bなどの他の元素で置き換えたり、Si元素に有機基を結合させてもよい。その場合、酸素と水素を除く元素の中でSi以外の元素が5原子%以下であることが好ましい。Si以外の元素が5原子%を超えると粒子表面のSi−OH基が減少し、親水性が失われる可能性がある。
コーティング組成物のシリカ粒子連結体の含有量は、2質量%以上10質量%以下であることが好ましい。シリカ粒子連結体の含有量が2質量%より少ないと、連続した層を形成することが難しく、10質量%を超えるとコーティング組成物の粘度が増大してしまい、塗工性が低下してしまう。
コーティング組成物に用いることができる溶媒は、粒子が析出したり、コーティング組成物が急激に増粘しない溶媒であれば良い。例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチルプロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、シクロペンタノール、2−メチルブタノール、3−メチルブタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルブタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、3−エチルブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノールなどの1価のアルコール類。エチレングリコール、トリエチレングリコールなどの2価以上のアルコール類。メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、イソプロポキシエタノール、ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノールなどのエーテルアルコール類、ジメトキシエタン、ジグライム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテルのようなエーテル類。ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類。n−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロオクタンのような各種の脂肪族系ないしは脂環族系の炭化水素類。トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの各種の芳香族炭化水素類。アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどの各種のケトン類。クロロホルム、メチレンクロライド、四塩化炭素、テトラクロロエタンのような、各種の塩素化炭化水素類。N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネートのような、非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これらの溶媒のうち、2種類以上の溶媒を混ぜて使用することもできる。
粒子の分散性、コーティング特性の観点から、コーティング組成物に含まれる溶媒としては、30%以上が炭素数4以上6以下の水酸基を有する水溶性溶媒であることが好ましい。中でも、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、イソプロポキシエタノール、ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノール、乳酸エチルから選択される1種以上を含む溶媒が特に好ましい。
本発明のコーティング組成物に含まれる水分量は、前記シリカ粒子連結体100重量部に対して、10重量部以上100重量部以下であることが好ましい。水分量が前記範囲であると、シリカ粒子が連結体を形成し易く、形成されたシリカ粒子連結体が分散した状態を安定的に維持することができる。
本発明のコーティング組成物は、Naの含有量を1ppm以下にすることができる。これは、シリカ粒子連結体が、ケイ酸ナトリウムや水酸化ナトリウムなどのナトリウムを含む材料を用いない方法で合成されたシリカ粒子で構成されているからである。コーティング組成物のNa含量が1ppm以下であると、膜の形成時や形成後に、Naが遊離または拡散して周辺部材を汚染する恐れが低く、高い純度が求められる半導体や液晶を構成する部材に用いることが可能となる。
(コーティング組成物の製造方法)
本発明のコーティング組成物の製造方法は、下記の(i)〜(iii)の工程を含んでいる。
(i)親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液を調製する工程
(ii)シリカゾルを合成する工程
(iii)親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液とシリカゾルとを混合する工程
以下、(i)〜(iii)の各工程について順次説明する。
(i)親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液を調製する工程
親水性シリカ粒子の合成には、水ガラスを原料に加圧、塩基性条件下、加熱することにより行われる方法があるが、この方法では水ガラス由来のNaが多く残存する場合がある。他に、ケイ酸メチル、ケイ酸エチルなどのケイ酸エステルを原料にしたゾル‐ゲル法でも、親水性シリカ粒子を合成することができる。ゾル‐ゲル法では、アンモニアや有機アミンを用いてシリカ粒子を合成できるので、Naなどのアルカリ金属の残留を少なくできる。従って、本発明では、Naの含有量を低減したコーティング組成物を製造する目的で、ゾル‐ゲル法で合成された親水性シリカ粒子を原料に用いる。
親水性シリカ粒子の形状は、真球状でも繭型や俵型であっても良く、それらの連結体であっても良いが、この後に施す連結体を形成する処理より前の粒子の形状としては、繭型や俵型の形状をした粒子が好ましい。さらに、粒子の短径が8nm以上20nm以下で長径が短径の1.5倍以上3.0倍以下の粒子が特に好ましい。
親水性シリカ粒子は、酸化ケイ素を主成分とする粒子であるが、Si元素の一部をAl、Ti、Zn、Zr、Bなどの他の元素で置き換えたり、Si元素に有機基を結合させたものでもよい。ただし、Si以外の元素が5原子%を超えると粒子表面のSi−OH基が減少するため親水性が失われたりする可能性があるため、酸素と水素を除く元素の中でSi以外の元素が5原子%以下であることが好ましい。
シリカ粒子の有機溶媒分散液の調整は、シリカ粒子を有機溶媒中で合成し、そのまま分散液に用いても良い。また、水中で合成したシリカ粒子水分散液の水を有機溶媒に置換しても良い。安定に分散し、かつ高い親水性を有するシリカ粒子を得るためには、一旦水中で合成した粒子水分散液を有機溶媒に置換する方法が特に好ましい。
シリカ粒子の水分散液から溶媒置換を行ってシリカ粒子の有機溶媒分散液を調製する場合は、水と良く混合する溶媒で置換するのが好ましい。溶媒置換は、親水性シリカ粒子の水分散液に含まれる水分量が、親水性シリカ粒子100重量部に対して10重量部以上100重量部以下になるまで進めることが好ましい。
親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液に用いることができる溶媒には、粒子が析出したり、分散液が増粘したりしない溶媒を用いる。例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチルプロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、シクロペンタノール、2−メチルブタノール、3−メチルブタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルブタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、3−エチルブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノールなどの1価のアルコール類。エチレングリコール、トリエチレングリコールなどの2価以上のアルコール類。メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、イソプロポキシエタノール、ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノールなどのエーテルアルコール類、ジメトキシエタン、ジグライム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテルのようなエーテル類。ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類。n−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロオクタンのような各種の脂肪族系ないしは脂環族系の炭化水素類。トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの各種の芳香族炭化水素類。アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどの各種のケトン類。クロロホルム、メチレンクロライド、四塩化炭素、テトラクロロエタンのような、各種の塩素化炭化水素類。N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネートのような、非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
粒子の分散性、コーティング特性の観点から、コーティング組成物に含まれる溶媒としては、30%以上が炭素数4以上6以下の水酸基を有する水溶性溶媒を用いるのが好ましい。中でも、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、イソプロポキシエタノール、ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノール、乳酸エチル、から選択される1種以上を含む溶媒を用いるのが特に好ましい。
(ii)シリカゾルを合成する工程
シリカゾルは、溶媒中でケイ酸メチル、ケイ酸エチルなどのケイ酸エステルやケイ酸エステルのオリゴマーに水や酸または塩基を加えて加水分解縮合することによって調製されたシリケート加水分解縮合物を主成分とすることが好ましい。反応に用いることができる酸は塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ギ酸、シュウ酸などであり、塩基はアンモニアや各種アミン類であり、溶媒への溶解性やケイ酸エステルの反応性を考慮して選択される。
シリカゾルの合成は、原料のケイ酸エステルが消失するまで加水分解を進行させることが好ましく、原料の反応性を考慮して温度や時間を制御する。シリカゾル合成の温度は−10℃以上80℃以下が好ましく、より好ましくは0℃以上40℃以下である。合成時の温度が低過ぎると加水分解反応が十分に進まず、高過ぎると縮合反応が過剰に進行してゲル化や析出が発生する場合がある。シリカゾル合成時の温度は終始一定に保っても、途中温度を変えても、徐々に変化させても構わない。
シリカゾルの合成の時間は温度にも依存するが、10分以上200時間以下、さらに好ましくは1時間以上75時間以下である。
シリカゾルを合成する際には、溶解性や塗布性の改善を目的として、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、などの有機基が置換した3官能シランアルコキシドを添加することができる。3官能シランアルコキシドの添加量は、シランアルコキシド全体の内5モル%以下であることが好ましい。
シリカゾルに用いることができる溶媒は、原料が均一に溶解し、かつ反応物が析出しない有機溶媒であれば良い。例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチルプロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、シクロペンタノール、2−メチルブタノール、3−メチルブタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルブタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、3−エチルブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノールなどの1価のアルコール類。エチレングリコール、トリエチレングリコールなどの2価以上のアルコール類。メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、イソプロポキシエタノール、ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1―エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノールなどのエーテルアルコール類、ジメトキシエタン、ジグライム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテルのようなエーテル類。ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類。n−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロオクタンのような各種の脂肪族系ないしは脂環族系の炭化水素類。トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの各種の芳香族炭化水素類。アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどの各種のケトン類。クロロホルム、メチレンクロライド、四塩化炭素、テトラクロロエタンのような、各種の塩素化炭化水素類。N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネートのような、非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。溶媒は2種類を混ぜて使用することもできる。
(iii)親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液とシリカゾルとを混合する工程
親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液とシリカゾルを混合することにより、親水性シリカ粒子の表面が、シリカゾルに含まれるシリケート加水分解縮合物で被覆されると考えられる。親水性シリカ粒子の表面がシリケート加水分解縮合物で被覆されると、親水性シリカ粒子表面のシラノール(Si−OH)基が増加し、混合液中でシリカ粒子表面の一部が接触し合ってシリカ粒子連結体が形成される。シリカ粒子どうしの連結に用いられなかった、シリカ粒子表面のシラノール基の残りは、成膜した際にシリカ粒子連結体同士の結着に使われ、膜の耐摩耗性を向上させる。
親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液にシリカゾルを添加する方法は、一気に注いでも、滴下しても、霧状に噴霧しても良く、攪拌しながらこれらの添加を行っても良い。逆に、シリカゾルに親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液を添加する方法であっても良い。
シリカ粒子の有機溶媒分散液とシリカゾルを混合する際の温度は、−10℃以上80℃以下が好ましく、10℃以上50℃以下がより好ましい。温度が低すぎると、シリカゾル中の成分がシリカ粒子の表面に付着しにくくなり、温度が高すぎるとシリカ粒子同士が連結しすぎてしまう。シリカゾル混合の時間は、10分以上48時間以下が好ましい。
以上の工程に従って調整されたコーティング組成物は、Naの含有量が少なく、かつ、低い屈折率の膜を作製することができる。さらに、高純度が必要な電子部品に用いられる反射防止膜付きの光学部材を提供することができる。
(光学部材とその製造方法)
本発明にかかるコーティング組成物を用いた光学部材の作製方法と得られる光学部材について、図1、2を引用して説明する。図1および図2は、それぞれ本発明にかかる光学部材の一実施形態を示す模式図である。
本発明の光学部材1の製造方法は、基材2の上、または、基材2に形成された中間層6の上に、本発明のコーティング組成物を塗布して塗膜を形成する工程と、塗膜が形成された基材1を、乾燥および/または焼成する工程と、を有している。
本発明のコーティング組成物を塗布する方法としては、スピンコート法、ブレードコート法、ロールコート法、スリットコート法、印刷法やディップコート法などが挙げられる。凹面などの立体的に複雑な形状を有する光学部材を製造する場合、膜厚の均一性の観点からスピンコート法が好ましい。
本発明のコーティング組成物からなる塗膜を形成後は、乾燥および/または硬化を行う。乾燥および/または硬化は、溶媒を除去し、シリカ粒子連結体5同士を結着させ、多孔質膜3とするための工程である。乾燥および/または硬化の温度は、基材2の耐熱温度に依存するが、20℃以上200℃以下が好ましい。
上記方法に得られる本発明の光学部材1は、少なくとも基材2と、基材2の上に多孔質層3を有する反射防止膜4とを有している。
基材2は、ガラス、樹脂などを用いることが可能である。また、その形状は限定されることはなく、平面、曲面、凹面、凸面、フィルム状であっても良い。
ガラスとしては、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化ハフニウム、酸化ランタン、酸化ガドリニウム、酸化ケイ素、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ホウ素、酸化アルミニウムなどを含有する無機ガラスを用いることができる。ガラス基材としては研削研磨、モールド成形、フロート成形などで成形されたガラス基材を用いることができる。
樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、アクリル樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリビニルアルコールなどを用いることができる。
多孔質層3は、本発明のコーティング組成物を用いて作製された、シリカ粒子連結体5を含む低屈折率膜である。多孔質層3は、複数のシリカ粒子連結体5が接触し合って、網目のように連結した骨格部分と、複数のシリカ粒子連結体5の隙間にできた空気を含む空隙とを有している。骨格部分は、前述の工程(iii)の処理によって増加した粒子表面のシラノール(Si−OH)基によって、シリカ粒子連結体が互いに結着しているため、多孔質層3は耐擦傷性にも優れている。
多孔質層3の屈折率は、1.20以上1.26以下であることが好ましい。屈折率が1.21未満の場合は、膜中に含まれる空隙の割合が多いため、多孔質層の耐摩耗性が不足する場合がある。屈折率が1.26を超えると、空気と基材との屈折率段差を十分に低減できず、反射防止効果が十分に得られない場合がある。
さらに、多孔質層3に含まれるNaの量は、10ppm以下に抑制されている。これは、多孔質膜の作製に用いる本発明のコーティング組成物のNa含有量が、1ppm以下に抑制されていることによる。
多孔質層3の赤外線吸収スペクトルから1040〜1070cm−1のピーク1の強度I1、920〜980cm−1のピーク2の強度I2とした時のI2/I1が0.25以上0.3以下であることが好ましい。いずれのピークもSi−O伸縮振動に帰属するピークであるが、ピーク1がSi−O−Si骨格に起因するのに対しピーク2はSi−OHに起因すると考えられている。I2/I1が0.25未満だと十分な親水性が得られない時があり、0.3を超えると表面の活性が高過ぎて液中で分散が不安定になる可能性がある。
多孔質層3は、厚さが80nm以上200nm以下であることが好ましく、100nm以上160nm以下であることがより好ましい。膜厚が80nm未満だと耐摩耗性が得られ難く、200nmを超えると干渉が利用できず、反射率を下げるのが難しくなる。
多孔質層3表面は親水性であることが好ましい。具体的には、室温23℃湿度40〜45%RHにおける純水の接触角が3°以上20°以下である。純水の接触角が3°未満であると多孔質層3表面から膜中に水分などが入り易くなって環境安定性が損なわれる恐れがある。20°を超えると、シリカ粒子連結体5同士の結着が弱く、多孔質層3の耐摩耗性が十分でない可能性がある。さらに好ましくは、5°以上8°未満である。
多孔質層3の表面には必要に応じて、防汚層などを設けても良い。防汚層の例としてはフッ素ポリマー層、フルオロシラン単分子層、酸化チタン粒子層などが挙げられる。
図2の光学部材1は、基材2と多孔質層3との間に、中間層6を有した反射防止膜4を有している点で、図1の光学部材の構成とは異なっている。
中間層6は、ガラス基材からの不純物の拡散を防いだり、反射防止膜4の反射防止性能を高めたりする役割を担っている。中間層6として好適な例として、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化ハフニウムを含有する高屈折率層や、酸化ケイ素、フッ化マグネシウムを含有する低屈折率層や、酸化アルミニウム、ポリマーなどが挙げられる。中間層6は、単層でも複数の層が積層されていても良いが、高屈折率層と低屈折率層を交互に複数層積層したものが好ましい。
本発明の光学部材は、光学レンズ、光学ミラー、フィルター、光学フィルムとして用いることができる。中でも、光学レンズとして用いることが特に好ましい。また、本発明にかかる光学部材は、高い純度が求められる半導体や液晶を構成する部材に限定されず、種々の光学機器に用いることができる。特に、高い反射防止性能が求められる撮像装置が備える撮像光学系のレンズとして好適である。本発明の光学部材を撮像光学系に用いれば、外部からの光が撮像光学系を介して撮像素子に結像するまでの間に、光学部材の表面での光の反射が抑制さ、光の透過率が向上し、フレアやゴーストも大幅に低減するため、質の高い画像を取得することが可能となる。
[実施例]
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。本発明はその要旨を超えない範囲で適宜変更することが可能であり、以下で説明する実施例は、発明をこれらに限定するものではない。
(コーティング組成物の評価方法)
作製したコーティング組成物について、下記の手法で評価を行った。
(1)水分量測定
ネットワークGCシステム(6890N、アジレントテクノロジー製)にGC カラム(TRACE TR−WaxMS、サーモフィッシャーサイエンティフィック製)を装着し、200℃まで昇温した時のスペクトルを測定した。水分量は予め作成した検量線から求めた。
(2)シリカ粒子のサイズ測定
高精度ガス/蒸気吸着量測定装置(BELSORP−MAX、マイクロ・トラックベル製)を用いて、−196℃における窒素吸着等温線を測定し、比表面積A[m/g]を計算した。平均粒子径(短径)d[nm]は、d=6000/(A×ρ)から算出した。算出するにあたり、ρはシリカの密度2.2g/cmとした。
粒度分布計(ゼータサイザーナノS、マルバーン製)を用い、ガラス製セルに約1mlの酸化アルミニウム前駆体ゾルを入れ、25℃にて測定した。屈折率として1.46、吸収として0.01、調整したコーティング組成物の粘度を入力し、散乱強度曲線から平均粒子径(長径)を求めた。
(3)赤外線吸収スペクトル測定
コーティング組成物5gをアルミカップに量り取り、20hPaの圧力下において、100℃にて2時間保持し、溶媒を除去して乾燥粉末を得た。得られた粉末の赤外線吸収スペクトルを、ユニバーサルATR(赤外全反射吸収測定法)サンプリングユニットを装備したフーリエ変換赤外分光分析装置(Spectrum One、パーキンエルマー製)を用いて測定した。シリカ粒子連結体の赤外線吸収スペクトルの1040〜1070cm−1(ピーク1)の強度I1、920〜980cm−1(ピーク2)の強度I2を求め、I2/I1を算出した。
(4)Na含有量の測定
ICP発光分光分析装置(CIROS CCD、スペクトロ製)を用いて検量線法で測定した。
(実施例1:コーティング組成物1)
親水性シリカ粒子の水分散液(扶桑化学工業株式会社製 PL−1、平均粒子径15nm、長径/短径=2.6、固形分濃度12質量%)500gに、1−メトキシ−2−プロパノール(以下、PGMEと略す)を加えながら水を加熱留去した。固形分濃度16質量%となるまで水を留去して、親水性シリカ粒子のPGME分散液374gを調製した。得られた分散液(以下、分散液1と称する)の水分量をガスクロマトグラフィで測定したところ3.3質量%であった。
別の容器に、ケイ酸エチル62.6gとPGME29.5gの溶液に、0.01mol/lの希塩酸54gをゆっくり加え室温で180分間攪拌し、固形分濃度12質量%シリカゾル(以下、シリカゾル1)を調製した。
固形分濃度が4.5質量%になるように、分散液1を乳酸エチルで希釈した後、親水性シリカ粒子:シリカゾル成分の比が100/12となるように、シリカゾル1を添加した。さらに、室温で2時間混合攪拌することで親水性シリカ粒子連結体を含むコーティング組成物1を得た。
(実施例2:コーティング組成物2)
固形分濃度が4.5質量%になるように、分散液1を1−プロポキシ−2−プロパノールで希釈した後、親水性シリカ粒子/シリカゾル成分の比が100/6となるように、シリカゾル1を添加した。さらに、室温で2時間混合攪拌することで親水性シリカ粒子連結体を含むコーティング組成物2を得た。
(実施例3:コーティング組成物3)
固形分濃度が4.5質量%になるように、分散液1を1−プロポキシ−2−プロパノールで希釈した後、親水性シリカ粒子/シリカゾル成分の比が100/8となるように、シリカゾル1を添加した。さらに、室温で2時間混合攪拌することで親水性シリカ粒子連結体を含むコーティング組成物3を得た。
(実施例4:コーティング組成物4)
固形分濃度が4.5質量%になるように、分散液1を1−プロポキシ−2−プロパノールと乳酸エチルを1:1で混合した溶媒で希釈した後、親水性シリカ粒子/シリカゾル成分の比が100/6となるように、シリカゾル1を添加した。さらに、室温で2時間混合攪拌することで親水性シリカ粒子連結体を含むコーティング組成物4を得た。
(実施例5:コーティング組成物5)
固形分濃度が4.5質量%になるように、分散液1を1−プロポキシ−2−プロパノールと乳酸エチルを1:1で混合した溶媒で希釈した後、親水性シリカ粒子/シリカゾル成分の比が100/8となるように、シリカゾル1を添加した。さらに、室温で2時間混合攪拌することで親水性シリカ粒子連結体を含むコーティング組成物5を得た。
(実施例6:コーティング組成物6)
容器に、ケイ酸エチルのオリゴマー(コルコート株式会社製 エチルシリケート40、平均5量体)43.8gと1−メトキシ−2−プロパノール59.0gの溶液に、0.01mol/lの希塩酸43.2gをゆっくり加え室温で180分間攪拌した。固形分濃度12質量%のシリカゾル(以下、シリカゾル2)が得られた。
固形分濃度が4.5重量%になるように、分散液1を乳酸エチルで希釈した後、親水性シリカ粒子/シリカゾル成分の比が、100/12となるように、シリカゾル2を加えた。さらに室温で2時間混合攪拌することで親水性シリカ粒子連結体を含むコーティング組成物6を得た。
(実施例7:コーティング組成物7)
固形分濃度が4.5重量%になるように、分散液1を1−プロポキシ−2−プロパノールと乳酸エチルを1:1で混合した溶媒で希釈した後、親水性シリカ粒子/シリカゾル成分の比が、100/6となるように、シリカゾル2を加えた。さらに室温で2時間混合攪拌することで親水性シリカ粒子連結体を含むコーティング組成物7を得た。
(比較例1:コーティング組成物8)
固形分濃度が4.5質量%になるように、親水性シリカ粒子の水分散液(扶桑化学工業株式会社製 PL−1、平均粒子径15nm、長径/短径=2.6、固形分濃度12質量%)を、1−プロポキシ−2−プロパノールで希釈した。その後、親水性シリカ粒子:シリカゾル成分が100/6になるように、シリカゾル1を加えた。さらに室温で2時間混合攪拌することで、親水性シリカ粒子を含むコーティング組成物8を得た。
(比較例2:コーティング組成物9)
固形分濃度が4.5質量%になるように、表面処理シリカ粒子の2−プロパノール分散液(扶桑化学工業株式会社製 PL−1−IPA、平均粒子径15nm、長径/短径=2.7、固形分濃度12質量%)を1−プロポキシ−2−プロパノールで希釈した。その後、シリカゾル成分/親水性シリカ粒子の比が100/6になるように、シリカゾル1を加え、さらに室温で2時間混合攪拌することで表面処理シリカ粒子を含むコーティング組成物9を調製した。
(比較例3:コーティング組成物10)
鎖状シリカ粒子の2−プロパノール(IPA)分散液(日産化学工業株式会社製 IPA−ST−UP、平均粒径11nm、長径/短径=6.0、固形分濃度15質量%)500gに1−エトキシ−2−プロパノールを加えながらIPAを留去した。固形分濃度3.6質量%となるまで留去して、鎖状シリカ粒子の1−エトキシ−2−プロパノール分散液2083.3gを得た。この分散液を、固形分濃度が4.0質量%になるように、PGMEで希釈した後、鎖状シリカ粒子/シリカゾル成分の比が100/10になるようにシリカゾル1を加えた。さらに室温で2時間混合攪拌し、鎖状シリカ粒子を含むコーティング組成物10を得た。
作製したコーティング組成物1〜10を、前述の(1)〜(4)に従って評価した。結果を表1に示す。
Figure 2020007382
表1に示した結果から、コーティング組成物1〜7は、いずれも短径が15〜16nm、長径/短径の比が5.7〜7.3のシリカ粒子連結体が分散していることが確認された。また、コーティング組成物中の固形分の赤外線吸収スペクトルから、1040〜1070cm−1のピーク強度I1、920〜980cm−1のピーク強度I2との比、I2/I1は、0.260〜0.293の範囲であることが確認できた。例として、コーティング組成物1の赤外吸収スペクトルを、図3に示しておく。この結果から、シリカ粒子連結体は、表面に十分なシラノール基を備え、成膜に適したコーティング組成物であると考えられる。さらに、いずれのコーティング組成物も、Na含有量が0.04〜0.05ppmの範囲内、水分量が1.1〜1.4質量%の範囲内にあり、高純度が必要な電子部品の材料として適したコーティング組成物であることも確認できた。
一方、比較例1のコーティング組成物8は、短径が15nm、長径/短径の比が2.7の親水性シリカ粒子が分散していることが確認されたが、シリカ粒子連結体の存在は確認できなかった。また、コーティング組成物8のI2/I1は0.222と低く、含まれるシリカ粒子の表面には、結着したり親水性を出したりするために必要な親水性表面が形成されていないと推測される。この結果は、コーティング組成物8内にシリカ粒子連結体の存在は確認できなかったことと整合する。
比較例2のコーティング組成物9は、短径が15nm、長径/短径の比が2.6のシリカ粒子が分散していることが確認されたが、シリカ粒子連結体の存在は確認できなかった。コーティング組成物9も、コーティング組成物8と同様に、I2/I1が0.156と低かった。
比較例3のコーティング組成物10は、短径が12nm、長径/短径の比が5.5の鎖状シリカ粒子が分散していることが確認された。コーティング組成物10のI2/I1は、0.322と高く、粒子表面は、水分などが吸着し易い状態になっていると推測される。また、コーティング組成物中のNa含有量は51.01ppmと高く、高い純度が必要とされる電子部品の材料としては適していない。
(光学部材の評価)
次に、作製したコーティング組成物を用いて基材の上に多孔質膜を備える光学部材を作製し、評価を行った。評価は下記の手法で行った。
(5)多孔質膜の膜厚測定
分光エリプソメータ(VASE、ジェー・エー・ウーラム・ジャパン製)を用い、波長380nmから800nmまで測定し、解析から膜厚を求めた。
(6)多孔質膜の屈折率測定
分光エリプソメータ(VASE、ジェー・エー・ウーラム・ジャパン製)を用い、波長380nmから800nmまで測定した。屈折率は波長550nmにおける屈折率とした。屈折率は以下の基準で評価した。
A:1.24以下のもの。
B:1.24超1.26以下のもの。
C:1.26超のもの。
(7)接触角の評価
測定には、全自動接触角計(共和界面科学株式会社製 DM−701)を用いた。純水2μlの液滴を接触させ、1秒後の接触角を23℃40%RHの環境で測定した。
(8)反射率の測定
反射率測定機(オリンパス株式会社製 USPM−RU)を用いて、波長380nmから780nmの絶対反射率を測定し、波長450〜650nmの反射率の平均値を求めた。反射率の最大値を以下の基準で評価した。
A:0.3%以下のもの。
B:0.3%超0.5%以下のもの。
C:0.5%超のもの。
(9)耐摩耗性の評価
ポリエステルワイパー(テックスワイプ社製 アルファワイパーTX1009)で300g/cm2の荷重をかけ、20回往復させた後、目視による傷や擦り痕の有無を観察した。以下の基準で評価した。
A:サンプルに変化がなかった。
B:サンプルに傷が付いた。
(10)Na含有量の測定
各実施例および比較例それぞれと同様の方法で、6インチのシリコンウェハ数枚ずつに、多孔質膜を形成したシリコンウェハ上に形成された膜を削って得られる粉末を得た。得られた10種類の粉末について、ICP発光分光分析装置(CIROS CCD、スペクトロ製)を用いて検量線法で測定し、Na含有量を算出した。
(実施例8〜14)
基材として、厚さ500nmのシリカ膜がコートされた、厚さ1mm、100mm角のBK−7(nd=1.52)を7枚用意した。それぞれの基材上に、コーティング組成物1〜7のいずれかを適量滴下し、膜厚が一定になるように3500〜4500rpmで20秒スピンコートを行ない、塗膜を形成した。これを熱風循環オーブン中で140℃30分間加熱し、親水性シリカ粒子からなる多孔質層付きの光学部材を作製した。
(比較例4〜6)
実施例8〜14と同じ基板BK−7を3枚用意し、それぞれの基材上に、コーティング組成物8〜10のいずれかを適量滴下し、実施例8〜14と同様の方法で親水性シリカ粒子からなる多孔質層が付いた光学部材を作製した。
実施例8〜14、比較例4〜6で作製した光学部材を、前述の(5)〜(10)に従って評価した。結果を表2に示す。
Figure 2020007382
表2の結果から、以下のことが分かった。
コーティング組成物1〜7を用いて形成された、実施例8〜14の多孔質層は、いずれも1.223〜1.254と低い屈折率を有していた。膜厚はいずれも約105nmであった。これは同じ条件で同等の膜厚が得られるよう、あらかじめコーティング組成物を調整しておいたからである。また、いずれの膜も、波長450〜650nmの絶対反射率の平均値は、0.16〜0.28%、純水の接触角は7°であり、拭き取り時にサンプルに変化は無かった。さらに、いずれの膜も、Na含有量は、0.89〜3.15ppmと低かった。
それに対して、コーティング組成物8を用いて形成された比較例4の多孔質層は、屈折率が1.273、絶対反射率の平均値が0.42%と、実施例に比べて高い値であった。コーティング組成物9を用いて形成された比較例5も、屈折率が1.268、絶対反射率の平均値が0.38%と、実施例に比べて高く、加えて、純水の接触角が37°と高かった。コーティング組成物10を用いて形成された比較例6の多孔質層は、屈折率、反射率、接触角、耐摩耗性については、実施例と遜色なかったが、Na含有量が1291ppmと非常に多く、高い純度が要求される電子部品に用いるには適さない膜であった。
(実施例15)
表3に示した屈折率と膜厚を有する膜が積層された酸化物積層体を備える、直径(φ)50mm、厚さ1mmのBK−7基材を用意した。基材上に、コーティング組成物1を適量滴下し、実施例8と同様の方法で基材上に多孔質層を形成し、多孔質層と酸化物積層体からなる反射防止膜付きの光学部材を作製した。
得られた反射防止膜の波長450〜650nmの絶対反射率の平均値は、0.075%と、実施例8に比べて低かった。多孔質層と酸化物積層体からなる反射防止膜は、多孔質層単膜の反射防止膜よりも、優れた反射防止効果が得られることが確認できた。
Figure 2020007382
表1および表2の結果から、次のことが分かった。
比較例1、2のコーティング組成物はシリカ粒子連結体が形成されない。そのため、これらのコーティング組成物から成膜された比較例4、5の光学部材上の多孔質層は屈折率が1.26を超え、シリカ粒子連結体を含むコーティング組成物から成膜された多孔質に比べて屈折率が高くなる。また、比較例3の鎖状シリカ粒子を含むコーティング組成物はNaを多く含むため、このコーティング組成物から成膜された比較例6の光学部材上の多孔質層もNaを多く含む。
これらの比較例に対し、実施例〜7のコーティング組成物は十分なサイズのシリカ粒子連結体を含んでおり、しかもNa含有量が少ない。従って、これらのコーティング組成物から成膜された実施例8〜14の光学部材上の多孔質層の屈折率は、1.223〜1.254と低く、優れた反射防止性能を有する光学部材が得られた。さらに、実施例8〜14の多孔質層に含まれるNaの量が十分少ないことが確認され、高い純度が要求される電子部品の材料に適した光学部材であることが確認できた。
本発明のコーティング組成物は、各種光学レンズ、マイクロレンズ、液晶パネル用ガラスなどの反射防止や光取り出しの目的で使用でき、一方、本発明の光学部材は撮像機器や液晶プロジェクター、撮像センサー、液晶パネルなどに応用可能である。
1 光学部材
2 基材
3 多孔質層
4 反射防止膜
5 親水性シリカ粒子連結体
6 中間層

Claims (14)

  1. 短径が8nm以上20nm以下で長径が短径の4倍以上8倍以下である親水性シリカ粒子連結体および有機溶媒を含み、Na含有量が1ppm以下であることを特徴とするコーティング組成物。
  2. 前記親水性シリカ粒子連結体の赤外線吸収スペクトルについて、1040〜1070cm−1のピークの強度をI1、920〜980cm−1のピークの強度をI2としたとき、I2/I1が、0.25以上0.3以下であることを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
  3. 前記コーティング組成物に含まれる水分量が、前記シリカ粒子連結体100重量部に対して10重量部以上100重量部以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のコーティング組成物。
  4. 前記コーティング組成物に含まれる前記有機溶媒が、炭素数4以上6以下の水酸基を有する水溶性溶媒を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のコーティング組成物。
  5. 前記水溶性溶媒が、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、イソプロポキシエタノール、ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノール、乳酸エチルから選択される1種以上を含むことを特徴とする請求項4に記載のコーティング組成物。
  6. 短径が8nm以上20nm以下で長径が短径の4倍以上8倍以下である親水性シリカ粒子連結体および有機溶媒を含み、Na含有量が1ppm以下であることを特徴とするコーティング組成物の製造方法であって、
    親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液とシリカゾルとを混合する工程を含んでおり、
    前記親水性シリカ粒子が、ゾル‐ゲル法によって形成された短径が8nm以上20nm以下で長径が短径の1.5倍以上3.0倍以下のシリカ粒子であり、
    前記親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液が、炭素数4以上6以下の水酸基を有する水溶性溶媒を含むことを特徴とするコーティング組成物の製造方法。
  7. 前記親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液とシリカゾルとが10℃以上50℃以下の温度で混合されることを特徴とする請求項6に記載のコーティング組成物の製造方法。
  8. 前記水溶性溶媒が、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、イソプロポキシエタノール、ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノール、乳酸エチルから選択される1種以上を含むことを特徴とする請求項6または7に記載のコーティング組成物の製造方法。
  9. 前記親水性シリカ粒子の有機溶媒分散液に含まれる水分量が、親水性シリカ粒子100重量部に対して10重量部以上100重量部以下であることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のコーティング組成物の製造方法。
  10. 前記シリカゾルが、シリケート加水分解縮合物を含むことを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載のコーティング組成物の製造方法。
  11. 前記シリケート加水分解縮合物が、溶媒中でケイ酸エステルまたはケイ酸エステルのオリゴマーに、水または酸または塩基を加えて加水分解縮合することによって調整されたものであることを特徴とする請求項6から10のいずれか1項に記載のコーティング組成物の製造方法。
  12. 基材の上に多孔質層を有する光学部材であって、
    前記多孔質層は、複数のシリカ粒子を含み、Na含量が10ppm以下、かつ屈折率が1.20以上1.26以下であることを特徴とする光学部材。
  13. 前記基材と前記多孔質層との間に中間層を有することを特徴とする請求項12に記載の光学部材。
  14. 撮像素子と撮像光学系とを備える撮像装置であって、
    前記撮像光学系が請求項12に記載の光学部材を含むことを特徴とする撮像装置。
JP2018126320A 2018-07-02 2018-07-02 コーティング組成物とその製造方法、および光学部材、ならびに撮像装置 Active JP7129247B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018126320A JP7129247B2 (ja) 2018-07-02 2018-07-02 コーティング組成物とその製造方法、および光学部材、ならびに撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018126320A JP7129247B2 (ja) 2018-07-02 2018-07-02 コーティング組成物とその製造方法、および光学部材、ならびに撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020007382A true JP2020007382A (ja) 2020-01-16
JP7129247B2 JP7129247B2 (ja) 2022-09-01

Family

ID=69150783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018126320A Active JP7129247B2 (ja) 2018-07-02 2018-07-02 コーティング組成物とその製造方法、および光学部材、ならびに撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7129247B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114249542A (zh) * 2020-09-25 2022-03-29 佳能株式会社 具有多孔层的部件和用于形成多孔层的涂覆液
JP2022054404A (ja) * 2020-09-25 2022-04-06 キヤノン株式会社 多孔質層を有する部材および多孔質層を形成するための塗工液

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05507512A (ja) * 1990-04-30 1993-10-28 イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー 重合体基体へのポリシロキサンコーティングの接着性を改善する方法及びそれにより製造された生成物
JPH10133002A (ja) * 1996-10-30 1998-05-22 Canon Inc 反射防止膜、該反射防止膜の製造方法及び該反射防止膜を用いた表示装置
JP2002069442A (ja) * 2000-09-01 2002-03-08 Showa Denko Kk シリカ被膜発光体粒子
WO2004070436A1 (ja) * 2003-02-06 2004-08-19 Sdc Technologies-Asia Ltd. 低反射処理物品の製造方法、低反射層形成用溶液および低反射処理物品
JP2007327018A (ja) * 2005-06-24 2007-12-20 Jsr Corp 硬化性樹脂組成物及び反射防止膜
JP2010058985A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd シリカゾルおよびその製造方法
JP2010182811A (ja) * 2009-02-04 2010-08-19 Nippon Chem Ind Co Ltd 半導体ウエハ研磨用組成物、及びその製造方法
WO2010134542A1 (ja) * 2009-05-22 2010-11-25 扶桑化学工業株式会社 スルホン酸修飾水性アニオンシリカゾル及びその製造方法
JP2012148952A (ja) * 2010-07-12 2012-08-09 Central Glass Co Ltd 低反射膜形成用塗布液およびその調製方法およびそれを用いた低反射部材
WO2013111783A1 (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 旭化成イーマテリアルズ株式会社 コーティング組成物及び反射防止膜
JP2015021029A (ja) * 2013-07-17 2015-02-02 東レ株式会社 組成物、これを用いた反射防止層およびその形成方法、ならびにそれを有するガラスおよび太陽電池モジュール
JP2015166449A (ja) * 2014-02-12 2015-09-24 富士フイルム株式会社 硬化性樹脂組成物、これを用いた反射防止膜、固体撮像素子およびカメラモジュール
WO2017051914A1 (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 帝人株式会社 ハードコート層付高分子基板およびその製造方法
JP2018084592A (ja) * 2015-03-27 2018-05-31 コニカミノルタ株式会社 ハードコートフィルム、ハードコートフィルムの製造方法、偏光板及び画像表示装置

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05507512A (ja) * 1990-04-30 1993-10-28 イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー 重合体基体へのポリシロキサンコーティングの接着性を改善する方法及びそれにより製造された生成物
JPH10133002A (ja) * 1996-10-30 1998-05-22 Canon Inc 反射防止膜、該反射防止膜の製造方法及び該反射防止膜を用いた表示装置
JP2002069442A (ja) * 2000-09-01 2002-03-08 Showa Denko Kk シリカ被膜発光体粒子
WO2004070436A1 (ja) * 2003-02-06 2004-08-19 Sdc Technologies-Asia Ltd. 低反射処理物品の製造方法、低反射層形成用溶液および低反射処理物品
JP2007327018A (ja) * 2005-06-24 2007-12-20 Jsr Corp 硬化性樹脂組成物及び反射防止膜
JP2010058985A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd シリカゾルおよびその製造方法
JP2010182811A (ja) * 2009-02-04 2010-08-19 Nippon Chem Ind Co Ltd 半導体ウエハ研磨用組成物、及びその製造方法
WO2010134542A1 (ja) * 2009-05-22 2010-11-25 扶桑化学工業株式会社 スルホン酸修飾水性アニオンシリカゾル及びその製造方法
JP2012148952A (ja) * 2010-07-12 2012-08-09 Central Glass Co Ltd 低反射膜形成用塗布液およびその調製方法およびそれを用いた低反射部材
WO2013111783A1 (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 旭化成イーマテリアルズ株式会社 コーティング組成物及び反射防止膜
JP2015021029A (ja) * 2013-07-17 2015-02-02 東レ株式会社 組成物、これを用いた反射防止層およびその形成方法、ならびにそれを有するガラスおよび太陽電池モジュール
JP2015166449A (ja) * 2014-02-12 2015-09-24 富士フイルム株式会社 硬化性樹脂組成物、これを用いた反射防止膜、固体撮像素子およびカメラモジュール
JP2018084592A (ja) * 2015-03-27 2018-05-31 コニカミノルタ株式会社 ハードコートフィルム、ハードコートフィルムの製造方法、偏光板及び画像表示装置
WO2017051914A1 (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 帝人株式会社 ハードコート層付高分子基板およびその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114249542A (zh) * 2020-09-25 2022-03-29 佳能株式会社 具有多孔层的部件和用于形成多孔层的涂覆液
JP2022054404A (ja) * 2020-09-25 2022-04-06 キヤノン株式会社 多孔質層を有する部材および多孔質層を形成するための塗工液
EP3974875A3 (en) * 2020-09-25 2022-08-10 Canon Kabushiki Kaisha Member with porous layer and coating liquid for forming porous layer
JP7322107B2 (ja) 2020-09-25 2023-08-07 キヤノン株式会社 多孔質層を有する部材および多孔質層を形成するための塗工液

Also Published As

Publication number Publication date
JP7129247B2 (ja) 2022-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6532228B2 (ja) 光学部材及び光学部材の製造方法
JP4107050B2 (ja) コーティング材組成物及びそれにより形成された被膜を有する物品
TWI579341B (zh) 低折射率膜形成用組成物及使用此之低折射率膜之形成方法
JP7187631B2 (ja) 光学部材及び光学部材の製造方法
JP5645435B2 (ja) 酸化アルミニウム前駆体ゾル及び光学用部材の製造方法
JP6598750B2 (ja) 光学部材及び光学部材の製造方法
US20210199855A1 (en) Optical member and method for manufacturing optical member
KR20040058222A (ko) 코팅재 조성물 및 그것에 의해 형성된 피막을 가지는 물품
JP2007286554A (ja) 反射防止膜、反射防止基材、及び当該反射防止基材が設けられた光電変換装置
WO2018143371A1 (ja) 塗布組成物、反射防止膜及びその製造方法、積層体、並びに、太陽電池モジュール
JP5621486B2 (ja) シリカ系多孔質体の製造方法
JP7129247B2 (ja) コーティング組成物とその製造方法、および光学部材、ならびに撮像装置
JP5665404B2 (ja) 光学膜の製造方法、光学膜および光学部品
TW201700615A (zh) 低折射率膜形成用液體組成物
JP6592897B2 (ja) シリカエアロゲル膜の製造方法
JP2015191090A (ja) 膜形成用液組成物
JP2017167271A (ja) 光学部材及び光学部材の製造方法
JP7383418B2 (ja) 部材および部材の製造方法
JP6123432B2 (ja) 低屈折率膜形成用組成物の製造方法及び低屈折率膜の形成方法
KR20150131499A (ko) 저굴절률막 형성용 조성물 및 그 제조 방법 그리고 저굴절률막의 형성 방법
JP7422450B2 (ja) 透明部材、撮像装置、透明部材の製造方法および部材
TW200916540A (en) Coating solution for formation of low refractive index coating film, method for production of the same, and anti-reflection material
JP2019185050A (ja) 光学部材及び光学部材の製造方法
TWI536038B (zh) 抗反射塗佈材料、其製造方法 、及包含其之抗反射塗膜
JP2019211662A (ja) 親水性シリカ多孔質膜、光学部材、および光学機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210624

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220719

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220822

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7129247

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151