JP2019530180A - 電解液及び電池 - Google Patents

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Abstract

本願発明は、エネルギー貯蔵材料分野に関し、具体的に電解液及びそれを使用する電池に関する。本願発明にかかる電解液は、式I−1、式I−2又は式I−3で示されるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物から選ばれる少なくとも一種である添加剤を含む。本願発明にかかる電解液は、添加剤としてポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物を添加することで、正極材料の表面活性を効果的にパッシベーションさせることができ、正極材料の電解液に対する酸化作用を抑制できる。これによって、本願発明の電解液を使用する電池は、優れた高温高圧下でのサイクル性能と保存性能を有するとともに、電池のガス生成を効果的に抑制することができる。【化1】【選択図】なし

Description

本願は、エネルギー貯蔵材料分野に関し、具体的に電解液及びそれを用いる電池に関する。
リチウムイオン電池は、エネルギー密度が大きく、出力電力が高く、サイクル寿命が長く、環境への汚染が小さいなどの利点を備えるため、電気自動車及び民生用電気製品に広く応用される。現在、リチウムイオン電池に対して、高電圧、高出力、長サイクル寿命、長保存寿命、及び優れた安全性が望ましい。
従来のリチウムイオン電池において、ヘキサフルオロリン酸リチウムを導電性リチウム塩とし、環状カーボネート及び/又は鎖状カーボネートを溶剤とする電解液系が広く使用されている。しかしながら、上記電解液系には欠点が沢山残されている。例えば、上記電解液系は、高電圧及び高温の条件下でのサイクル性能及び保存性能を向上させる必要がある。
上記のことに鑑みて本願発明を提出する。
上記課題を解決するために、出願人は鋭意研究した結果、電解液の添加剤としてポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物を添加することで、正極材料の表面活性を効果的にパッシべーションさせることができ、該正極材料の電解液に対する酸化作用を抑制し、同時に、電池におけるガスの生成を効果的に抑制することができ、これによって、電池の高温高圧下でのサイクル性能と保存性能を向上させることができることを見出し、本願発明を完成するに至った。
本願発明は、式I−1、式I−2及び式I−3で示されるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物から選ばれる少なくとも一種である添加剤を含む電解液を提供することを目的とする。
〔ただし、R、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C12アルキル基、置換あるいは無置換のC〜C12アルコキシ基、置換あるいは無置換のC〜C12アミン基、置換あるいは無置換のC〜C12アルケニル基、置換あるいは無置換のC〜C12アルキニル基、置換あるいは無置換のC〜C26アリール基、及び、置換あるいは無置換のC〜C12ヘテロ環基から選ばれるものであり、
前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲン、シアノ、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、及び、C〜Cアルコキシ基から選ばれる少なくとも一種であり、
x、y、zはそれぞれ独立に、0〜8の整数から選ばれるものであり、
m、n、kはそれぞれ独立に、0〜2の整数から選ばれるものである。〕
本願はさらに、正極シートと、負極シートと、前記正極シートと前記負極シートとの間に配置されたセパレータと、本願発明の電解液とを含む電池を提供することを目的とする。
本願発明は少なくとも下記の有益な効果がある。
本願発明にかかる電解液は、添加剤としてポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物を添加することで、正極材料の表面活性を効果的にパッシベーションさせることができ、正極材料の電解液に対する酸化作用を抑制し、同時に、電池におけるガスの生成を効果的に抑制することができる。
本願発明の電解液を使用する電池は、優れた高温高圧下でのサイクル性能と保存性能を有する。
A2化合物の核磁気共鳴炭素スペクトルである。 A8化合物の核磁気共鳴炭素スペクトルである。 A13化合物の核磁気共鳴炭素スペクトルである。
以下、本願発明の目的、技術方案及び有益な技術的効果がより明確にするために、実施例を参照しながら本願発明を詳細に説明する。なお、本明細書に記載の実施例は、本願発明を限定するつもりではなく、本願発明を説明するためのものに過ぎないと理解すべきである。実施例における配合組成、割合などは、効果を実現するのに実質的な影響を与えない限り、実際の状況に応じて選択することができる。
以下、本願発明に係る電解液および電池を詳細に説明する。
まず、本願の第1の発明に係る電解液について説明する。
上記の発明の目的を実現するために、本願発明の実施例の第一態様は、有機溶剤、電解質塩及び添加剤を含む電解液を提供する。前記添加剤がポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物を含む。
〔ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物〕
本願発明に使用されたポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物として、式I−1、式I−2及び式I−3で示される化合物から選ばれる少なくとも一つである。
〔但し、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C12アルキル基、置換あるいは無置換のC〜C12アルコキシ基、置換あるいは無置換のC〜C12アミン基、置換あるいは無置換のC〜C12アルケニル基、置換あるいは無置換のC〜C12アルキニル基、置換あるいは無置換のC〜C26アリール基、及び、置換あるいは無置換のC〜C12ヘテロ環基から選ばれるものである。
前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲン、シアノ、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、及び、C〜Cアルコキシ基から選ばれる少なくとも1種である。
x、y、zはそれぞれ独立に0〜8から選ばれる整数である。
m、n、kはそれぞれ独立に0〜2から選ばれる整数である。〕
ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物は、ニトリル系の基を含み、該ニトリル系の基に含まれている窒素原子が遷移金属に対して強い錯化作用を有するため、電解液に使用する場合、正極材料の表面に吸着された後で一層のぽくぽくした多孔性保護膜を形成することができ、リチウムイオンの正常な透過に影響を及ぼさずに正極材料表面と電解液との接触を遮断し、正極材料の表面活性を低減するとともに表面に副反応が大量に発生することを抑制することができ、これによって、副生成物を減らし、ガス生成を抑制する作用を奏する。
なお、本願発明にかかるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物は、ニトリル化合物であるが、特殊な6員窒素複素環構造を有するため、そのシアノ基の成膜電位及び正極材料の表面上の成膜効果などに影響を及ぼすことができ、さらに電池システム全体の電気化学性能を改善し、例えば、ガス生成の低減、高温高圧下でのサイクル寿命の延長などが実現できる。
(一)本願発明の実施例において、式I−1で示される化合物はポリシアノ基含有ピリミジン類化合物である。
式I−1で示される化合物の改良態様として、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C直鎖又は分岐鎖アルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cシクロアルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルコキシ基、置換あるいは無置換のC〜Cアミン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルキニル基、置換あるいは無置換のC〜C12アリール基、及び、置換あるいは無置換のC〜C12ヘテロ環基から選ばれるものであり、また、前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれるものである。
式I−1で示される化合物の改良態様として、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C直鎖又は分岐鎖アルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cシクロアルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルコキシ基、置換あるいは無置換のC〜Cアミン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルキニル基、置換あるいは無置換のC〜Cアリール基、及び、置換あるいは無置換のC〜Cヘテロ環基から選ばれるものであり、また、前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれるものである。
ここで、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基は、鎖状置換基であってもよく、環状置換基であってもよい。中でも、鎖状置換基は直鎖置換基と分岐置換基を含む。
式I−1で表される化合物において、xは、0〜6の整数から選択されることが好ましく、0〜4の整数から選択されることがより好ましく、1又は2から選択されることがさらに好ましい。yは、0〜6の整数から選択されることが好ましく、0〜4の整数から選択されることがより好ましく、1又は2から選択されることがさらに好ましい。
式I−1で示される化合物の改良態様として、R及びRは同一の基であり、好ましくは、R、R及びRは同一の基である。
式I−1で示される化合物の改良態様として、R及びRは水素であり、好ましくは、R、R及びRはいずれも水素である。
式I−1で示される化合物の改良態様として、R〜Rはいずれも水素である。あるいは、R、R及びRはいずれも水素であり、Rはハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C直鎖又は分岐鎖アルキル基、及び、置換あるいは無置換のC〜Cアルコキシ基から選ばれるものであり、前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれるものであり、好ましくはフッ素である。
式I−1で示される化合物の改良態様として、式I−1で示される化合物は具体的に下記の化合物から選ばれるものであってもよいが、それらに限定されるものではない。
(二)本願の実施例において、式I−2で示される化合物はポリシアノ基含有ピペラジン類化合物。
式I−2で示される化合物の改良態様として、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C直鎖又は分岐鎖アルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cシクロアルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルコキシ基、置換あるいは無置換のC〜Cアミン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルキニル基、置換あるいは無置換のC〜C12アリール基、及び、置換あるいは無置換のC〜C13ヘテロ環基から選ばれるものであり、前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれるものである。
式I−2で示される化合物の改良態様として、R、R、R、およびRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C直鎖又は分岐鎖アルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cシクロアルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルコキシ基、置換あるいは無置換のC〜Cアミン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルキニル基、置換あるいは無置換のC〜Cアリール基、及び、置換あるいは無置換のC〜Cヘテロ環基から選ばれるものであり、前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれるものである。
ここで、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、鎖状置換基であってもよく、環状置換基であってもよい。中でも、鎖状置換基は直鎖置換基と分岐置換基を含む。
式I−2で表される化合物において、xは、0〜6の整数から選択されることが好ましく、0〜4の整数から選択されることがより好ましく、1又は2から選択されることがさらに好ましい。yは、0〜6の整数から選択されることが好ましく、0〜4の整数から選択されることがより好ましく、1又は2から選択されることがさらに好ましい。
式I−2で示される化合物の改良態様として、R、R、R及びRのうち、少なくとも二つが同一の基であり、好ましくは、R、R、R及びRのうち、少なくとも三つが同一の基である。
式I−2で示される化合物の改良態様として、R、R、R及びRのうち、少なくとも二つがは水素であり、好ましくは、R、R、R及びRのうち、少なくとも三つが水素である。
式I−2で示される化合物の改良態様として、R〜Rはいずれも水素である。あるいは、R、R、R及びRのうち、三つが水素であり、その他の基はハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C直鎖又は分岐鎖アルキル基、及び、置換あるいは無置換のC〜Cアルコキシ基から選ばれるものであり、前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれるものであり、好ましくはフッ素である。
式I−2で示される化合物の改良態様として、式I−2で示される化合物は具体的に下記の化合物から選ばれるものであってもよいが、それらに限定されるものではない。
(三)本願発明の実施例において、式I−3で示される化合物はポリシアノ基含有S−トリアジン類化合物。
式I−3で示される化合物の改良態様として、R、R、およびRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C直鎖又は分岐鎖アルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cシクロアルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルコキシ基、置換あるいは無置換のC〜Cアミン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルキニル基、置換あるいは無置換のC〜C12アリール基、及び、置換あるいは無置換のC〜C13ヘテロ環基から選ばれるものであり、前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれるものである。
式I−3で示される化合物の改良態様として、R、R、およびRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C直鎖又は分岐鎖アルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cシクロアルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルコキシ基、置換あるいは無置換のC〜Cアミン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルキニル基、置換あるいは無置換のC〜Cアリール基、および、置換あるいは無置換のC〜Cヘテロ環基から選ばれるものであり、前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれるものである。
ここで、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、鎖状置換基であってもよく、環状置換基であってもよい。中でも、鎖状置換基は直鎖置換基と分岐置換基を含む。
式I−3で表される化合物において、xは、0〜6の整数から選択されることが好ましく、0〜4の整数から選択されることがより好ましく、1又は2から選択されることがさらに好ましい。yは、0〜6の整数から選択されることが好ましく、0〜4の整数から選択されることがより好ましく、1又は2から選択されることがさらに好ましい。
式I−3で示される化合物の改良態様として、R、R及びRのうち、少なくとも二つが同一の基である。
式I−3で示される化合物の改良態様として、R、R及びRのうち、少なくとも二つが水素である。
式I−3で示される化合物の改良態様として、R、R及びRはいずれも水素である。あるいは、R、R及びRのうち、二つが水素であり、その他の基はハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C直鎖又は分岐鎖アルキル基、及び、置換あるいは無置換のC〜Cアルコキシ基から選ばれるものであり、前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれるものであり、好ましくはフッ素である。
式I−3で示される化合物の改良態様として、式I−3で示される化合物は具体的に下記の化合物から選ばれるものであってもよいが、それらに限定されるものではない。
本願発明の実施例にかかる電解液の改良態様として、ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物は下記の化合物から選ばれるものであってもよいが、それらに限定されるものではない。
本願発明の実施例にかかる電解液の改良態様として、前記電解液に含まれるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物の質量百分率は0.001%〜10%である。ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物の含有量が低すぎると、電解液に対する改善効果が顕著でない。ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物の含有量が高すぎると、その形成された錯体層は厚さが大きすぎ、さらに正負極インピーダンスを大幅に増加させ、電池の性能を劣化させる。
本願発明の実施例において、電解液中に含まれるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物の質量百分率の範囲の上限は10%、9%、8%、7%、6%、5%、4.5%、4%、3.5%、3%、2%、1%、0.8%から選択することができ、その下限は0.001%、0.005%、0.01%、0.05%、0.1%、0.3%、0.5%、0.6%から選択することができる。
より好ましくは、電解液中に含まれるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物の質量百分率は0.1%〜3.5%である。
〔添加剤A〕
本願発明の実施例にかかる電解液において、さらに添加剤Aとして他の添加剤を添加してもよい。添加剤Aとして、下記の(a)〜(o)の化合物が好適に挙げられる。
(a)不飽和結合を有する環状カーボネート化合物
不飽和結合を有する環状カーボネート化合物は、一種以上の式II−0で示される化合物である。
ここで、R20はアルケニル基で置換されたC〜Cアルキレン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニレン基から選ばれるものである。
不飽和結合を有する環状カーボネート化合物は下記の具体的な構造式で示された化合物から選ばれる少なくとも一種であってもよい。
(b)ハロゲンで置換された環状カーボネート化合物
ハロゲンで置換された環状カーボネート化合物は、一種以上の式II−1で示される化合物である。
ここで、R21はハロゲン化C〜Cアルキレン基、ハロゲン化C〜Cアルケニレン基から選ばれるものである。
ハロゲン化環状カーボネート化合物はフルオロエチレンカーボネート(FECと略称する)、フルオロプロピレンカーボネート(FPCと略称する)、トリフルオロプロピレンカーボネート(TFPCと略称する)から選ばれるものであってもよい。
(c)硫酸エステル化合物
好ましくは、硫酸エステル化合物が環状硫酸エステル化合物である。前記環状硫酸エステル化合物は式II−2で示された化合物から選ばれる少なくとも一種である。
ここで、R22は置換あるいは無置換のC〜Cアルキレン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニレン基から選ばれるものである。
前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲン、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基から選ばれる。
より好ましくは、R22は置換あるいは無置換のC〜Cアルキレン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニレン基から選ばれるものであり、前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲン、C〜Cアルキル基、及び、C〜Cアルケニル基から選ばれる。
前記環状硫酸エステル化合物は硫酸エチレン(DTDと略称する)、硫酸プロピレン(TMSと略称する)、4−メチル硫酸エチレン(PLSと略称する)から選ばれる少なくとも一種である。それらの具体的な構造式は下記の通りである。
本願発明の実施例にかかる電解液の改良態様として、環状硫酸エステル化合物はさらに下記のものから選ばれるものであってもよい。
(d)スルトン化合物
スルトン化合物は式II−3で示された化合物から選ばれる少なくとも一種である。
ここで、R23は置換あるいは無置換のC〜Cアルキレン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニレン基から選ばれるものである。前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲン、C〜Cアルキル基、及び、C〜Cアルケニル基から選ばれる。
具体的に、前記スルトン化合物は1,3−プロパンスルトン(PSと略称する)、1,3−プロペンスルトン(PESと略称する)から選ばれる少なくとも一種であってもよい。それらの具体的な構造式は下記の通りである。
また、前記スルトン化合物はさらに下記のものから選ばれるものであってもよい。
(e)ジスルホン酸化合物
ジスルホン酸化合物は二つのスルホン酸基を含有する化合物である。好ましくは、ジスルホン酸化合物はメチレンジスルホネート化合物から選ばれるものである。具体的に、下記の式II−4で示された化合物から選ばれる少なくとも一種であってもよい。
ここで、R24、R25、R26、R27はそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C10アルキル基、置換あるいは無置換のC〜C10アルケニル基から選ばれるものである。前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲン、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基から選ばれる。
前記メチレンジスルホネート化合物はメチレンメタンジスルホネート(MMDSと略称する)であってもよい。その具体的な構造式は下記の通りである。
前記メチレンジスルホネート化合物はさらに3−メチル−1,5,2,4−ジオキサジチアン−2,2,4, 4−テトラオキシド及び下記の構造式で示された化合物から選ばれるものであってもよい。
(f)亜硫酸エステル化合物
好ましくは、亜硫酸エステル化合物は環状亜硫酸エステル化合物である。前記環状亜硫酸エステル化合物は具体的に式II−5で示された化合物から選ばれる少なくとも一種であってもよい。
ここで、R28は置換あるいは無置換のC〜Cアルキレン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニレン基から選ばれるものである。前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲン、C〜Cアルキル基、及びC〜Cアルケニル基から選ばれる。
前記亜硫酸エステル化合物は亜硫酸エチレン(ESと略称する)、亜硫酸プロピレン(PSと略称する)、亜硫酸ブチレン(BSと略称する)から選ばれるものであってもよい。
(g)ニトリル化合物
ニトリル化合物はアセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、ピメロニトリル、スベロニトリル、セバコニトリルから選ばれる一種又は二種以上のニトリルであってもよい。
好ましくは、ニトリル化合物はスクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、ピメロニトリルから選ばれる一種又は二種以上のニトリルである。
(h)芳香族化合物
芳香族化合物はシクロヘキシルベンゼン、フルオロシクロヘキシルベンゼン化合物(1−フルオロ−2−シクロヘキシルベンゼン、1−フルオロ−3−シクロヘキシルベンゼン、1−フルオロ−4−シクロヘキシルベンゼン)、tert−ブチルベンゼン、tert−アミルベンゼン、1−フルオロ−4−tert−ブチルベンゼン等の分岐アルキル基を有する芳香族化合物;ビフェニル、ターフェニル(オルト、メタ、パラ)、ジフェニルエーテル、フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン(オルト、メタ、パラ)、アニソール、2,4−ジフルオロアニソール、ターフェニルの部分水素化物(1,2−ジシクロヘキシルベンゼン、2−フェニルビシクロヘキシル、1,2−ジフェニルシクロヘキサン、2−シクロヘキシルビフェニル)などの芳香族化合物から選ばれてもよい。
好ましくは、芳香族化合物はビフェニル、ターフェニル(オルト、メタ、パラ)、フルオロベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、tert−アミルベンゼンから選ばれる一種又は二種以上である。特に好ましくは、芳香族化合物はビフェニル、o−ターフェニル、フルオロベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、tert−アミルベンゼンから選ばれる一種又は二種以上である。
(i)イソシアネート化合物
イソシアネート化合物はメチルイソシアネート、エチルイソシアネート、ブチルイソシアネート、フェニルイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、アクリル酸2− イソシアナトエチル、メタクリル酸2−イソシアナトエチルから選ばれる一種又は二種以上のイソシアネート化合物であってもよい。
好ましくは、イソシアネート化合物はヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、アクリル酸2−イソシアナトエチル、メタクリル酸2−イソシアナトエチルから選ばれる一種又は二種以上である。
(j)ホスファゼン化合物
好ましくは、ホスファゼン化合物として、メトキシペンタフルオロシクロトリホスファゼン、エトキシペンタフルオロシクロトリホスファゼン、フェノキシペンタフルオロシクロトリホスファゼン、又はエトキシヘプタフルオロシクロテトラホスファゼンなどの環状ホスファゼン化合物が挙げられる。
中でも、メトキシペンタフルオロシクロトリホスファゼン、エトキシペンタフルオロシクロトリホスファゼン、又はフェノキシペンタフルオロシクロトリホスファゼンがより好ましく、メトキシペンタフルオロシクロトリホスファゼン、又はエトキシペンタフルオロシクロトリホスファゼンがさらに好ましい。
(k)酸無水物化合物
酸無水物化合物として、無水酢酸、無水プロピオン酸などの鎖状カルボン酸無水物、又は無水コハク酸、無水マレイン酸、2−アリルコハク酸無水物、無水グルタル酸、無水イタコン酸、3−スルホ−プロピオン酸無水物などの環状酸無水物化合物が好適に挙げられる。
中でも、無水コハク酸、無水マレイン酸、2−アリルコハク酸無水物が好ましく、無水コハク酸、2−アリルコハク酸無水物がより好ましい。
(l)亜リン酸エステル化合物
亜リン酸エステル化合物はシラン亜リン酸エステル化合物から選ばれてもよく、具体的に下記の式II−6で示された化合物から選ばれる少なくとも一種であってもよい。
ここで、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39はそれぞれ独立に、置換あるいは無置換のC〜Cアルキル基から選ばれるものである。前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれる。
前記シラン亜リン酸エステル化合物は下記の化合物から選ばれる少なくとも一種であってもよい。
(m)リン酸エステル化合物
リン酸エステル化合物はシランリン酸エステル化合物から選ばれてもよく、具体的に下記の式II−7で示された化合物から選ばれる少なくとも一種であってもよい。
ここで、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、R48、R49はそれぞれ独立に、置換あるいは無置換のC〜Cアルキル基から選ばれるものである。前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれる。
前記シランリン酸エステル化合物は下記の化合物から選ばれる少なくとも一種であってもよい。
(n)ホウ酸エステル化合物
ホウ酸エステル化合物はシランホウ酸エステル化合物から選ばれてもよく、具体的に下記の式II−8で示された化合物から選ばれる少なくとも一種であってもよい。
ここで、R51、R52、R53、R54、R55、R56、R57、R58、R59はそれぞれ独立に、置換あるいは無置換のC〜Cアルキル基から選ばれるものである。前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲンから選ばれる。
前記シランホウ酸エステル化合物は下記の化合物から選ばれる少なくとも一種であってもよい。
(o)カルボン酸エステル
カルボン酸エステルは鎖状カルボン酸エステル及び環状カルボン酸エステルから選ばれてもよい。当該鎖状カルボン酸エステル及び環状カルボン酸エステルには不飽和結合又はハロゲン原子を含んでもよい。
好ましくは、前記カルボン酸エステルは酢酸エチル(EAと略称する)、酪酸メチル(MBと略称する)、酪酸エチル(EBと略称する)、トリフルオロ酢酸エチル(TFEAと略称する)、酢酸トリフルオロエチル(ETFAと略称する)、及び、ペンタフルオロプロピオン酸メチル(MPFPと略称する)から選ばれる少なくても一種である。
本願の実施例にかかる電解液の改良態様として、電解液における添加剤Aの質量百分率は0.01%〜30%である。
本願発明の実施例の式I−1、式I−2又は式I−3で示された一般式における基について、下記のように説明する。
炭素数1〜12のアルキル基について、該アルキル基は鎖状アルキル基であってもよく、シクロアルキル基であってもよい。前記シクロアルキル基の環に位置する水素はアルキル基で置換されてもよい。前記アルキル基における炭素数の下限は1、2、3、4または5であることが好ましく、その上限は3、4、5、6、8、10または12であることが好ましい。好ましくは、炭素数1〜10のアルキル基から選ばれ、より好ましくは、炭素数1〜6の鎖状アルキル基や炭素数3〜8のシクロアルキル基から選ばれ、さらに好ましくは、炭素数1〜4的鎖状アルキル基や炭素数5〜7的シクロアルキル基から選ばれる。前記アルキル基の例として、具体的に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2−メチル−ペンチル、3−メチル−ペンチル、1,1,2−トリメチル−プロピル、3,3−ジメチル−ブチル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、イソヘプチル、オクチル、ノニル及びデシルが挙げられる。
前記炭素数1〜12のアルキル基が酸素原子を含む場合、アルコキシ基であってもよい。好ましくは、炭素数1〜10的アルコキシ基から選ばれ、より好ましくは、炭素数1〜6的アルコキシ基から選ばれ、さらに好ましくは、炭素数1〜4的アルコキシ基から選ばれる。アルコキシ基の例として、具体的に、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、シクロペンチルオキシ及びシクロヘキシルオキシが挙げられる。
前記炭素数2〜12のアルケニル基は環状アルケニル基であってもよく、鎖状アルケニル基であってもよい。また、アルケニル基における二重結合の数は1つであることが好ましい。前記アルケニル基における炭素数の下限は3、4または5であることが好ましく、その上限は3、4、5、6、8、10または12であることが好ましい。好ましくは、炭素数2〜10のアルケニル基から選ばれ、より好ましくは、炭素数2〜6のアルケニル基から選ばれ、さらに好ましくは、炭素数2〜5のアルケニル基から選ばれる。アルケニル基の例として、具体的に、ビニル、アリル、イソプロペニル、ペンテニル、シクロへキセニル基、シクロヘプテニル基及びシクロオクテニル基が挙げられる。
炭素数1〜12のアミン基は
から選ばれるものであり、ここで、R’、R”は炭素数1〜12のアルキル基である。
炭素数2〜12のアルキニル基は環状アルキニル基であってもよく、鎖状アルキニル基であってもよい。また、アルキニル基における三重結合の数は1つであることが好ましい。前記アルキニル基における炭素数の下限は3、4または5であることが好ましく、その上限は3、4、5、6、8、10または12であることが好ましい。好ましくは、炭素数2〜10のアルキニル基から選ばれ、より好ましくは、炭素数2〜6のアルキニル基から選ばれ、さらに好ましくは、炭素数2〜5のアルキニル基から選ばれる。アルキニル基の例として、具体的に、エチニル、プロパルギル、イソプロピニル、ペンチニル、シクロヘキシニル、シクロへプチニル及びシクロオクチニルが挙げられる。
炭素数6〜26のアリール基としては、例えば、フェニル基、フェニルアルキル基;ビフェニル基などの、フェニル基を少なくとも一つを含むアリール基;又は、ナフチル基、アントリル基、フェナントレニル基などの縮合環芳香族炭化水素基であってもよく、前記ビフェニル基と縮合環芳香族炭化水素基は、さらにアルキル基又はアルケニル基で置換されてもよい。好ましくは、炭素数6〜16のアリール基から選ばれ、より好ましくは、炭素数6〜14のアリール基から選ばれ、さらに好ましくは、炭素数6〜9のアリール基から選ばれる。アリール基の例として、具体的に、フェニル基、ベンジル基、ビフェニル基、p−トリル基、o−トリル基及びm−トリル基が挙げられる。
炭素数4〜12のヘテロ環基においては、ヘテロ原子が酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、ホウ素原子などから選ばれてもよく、ヘテロ環は脂肪族ヘテロ環又は芳香族ヘテロ環であってもよく、5員ヘテロ環化合物、6員ヘテロ環化合物及びベンゾヘテロ環化合物であってもよい。好ましくは、炭素数4〜10のヘテロ環基から選ばれ、より好ましくは、炭素数4〜7のヘテロ環基から選ばれる。具体的に、フリル基、チエニル基、ピロリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、キノリン基などから選ばれることができる。
ハロゲンはフッ素、塩素及び臭素から選ばれるものであり、フッ素であることが好ましい。
本願発明の実施例における式II−0〜式II−8で示される一般式における基について、下記のように説明する。
炭素数1〜6のアルキレン基は直鎖又は分岐鎖アルキレン基であり、前記アルキレン基における炭素数の下限は2又は3であることが好ましく、その上限は4、5又は6であることが好ましい。好ましくは、炭素数1〜4のアルキレン基から選ばれる。アルキレン基の例として、具体的に、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、ペンチレン基及びへキシレン基が挙げられる。
炭素数2〜6のアルケニレン基は直鎖又は分岐鎖アルケニレン基であり、アルケニル基における二重結合の数が1つであることが好ましい。前記アルケニレン基における炭素数の下限は3又は4であることが好ましく、その上限は3、4、5又は6であることが好ましい。好ましくは、炭素数2〜5のアルケニレン基から選ばれる。アルケニレン基の例として、具体的に、ビニレン基、プロぺニレン基、イソプロぺニレン基、ブテニレン基、及び、ぺテンニレン基が挙げられる。
ハロゲンはフッ素、塩素及び臭素から選ばれるものであり、フッ素であることが好ましい。
〔有機溶剤〕
本願発明の実施例にかかる電解液において使用される有機溶剤は、好ましくは、環状カーボネート、鎖状エステル、ラクトン、エーテル及びアミドから選択される一種又は二種以上が挙げられる。高温高圧下でのサイクル性能と保存性能をさらに高めることから、環状カーボネートと鎖状カーボネートを含有するものが好ましい。
なお、「鎖状エステル」という用語は鎖状カーボネートと鎖状カルボン酸エステルを含む概念として使用される。
前記環状カーボネートとして、エチレンカーボネート(ECと略称する)、プロピレンカーボネート(PCと略称する)、1,2−ブチレンカーボネート、2,3−ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート(VCと略称する)、ビニルエチレンカーボネート(VECと略称する)、4−エチニル−1,3−ジオキソラン−2−オン(EECと呼ばれる)などの炭素−炭素不飽和結合を有する環状カーボネート;及び、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(FECと略称する)、トランスまたはシス−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(以下、両者を「DFEC」と総称する)などのフッ素原子を有する環状カーボネートから選ばれる一種又は二種以上が挙げられる。好ましくは、前記環状カーボネートはエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、及び、4−エチニル−1,3−ジオキソラン−2−オンから選ばれる一種又は二種以上である。
鎖状エステルとして、エチルメチルカーボネート(MECと略称する)、メチルプロピルカーボネート(MPCと略称する)、メチルイソプロピルカーボネート(MIPCと略称する)、メチルブチルカーボネート及びエチルプロピルカーボネートから選ばれる一種又は二種以上の非対称鎖状カーボネート;ジメチルカーボネート(DMCと略称する)、ジエチルカーボネート(DECと略称する)、ジプロピルカーボネート及びジブチルカーボネートから選ばれる一種又は二種以上の対称鎖状カーボネート;及び、ピバリン酸メチル、ピバリン酸エチル、ピバリン酸プロピルなどのピバリン酸エステル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酢酸メチル及び酢酸エチルから選ばれる一種又は二種以上の鎖状カルボン酸エステルが好適に挙げられる。
その他の有機溶剤として、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル;1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンなどの鎖状エーテル;ジメチルホルムアミドなどのアミド;スルホランなどのスルホン;及び、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、α−アンゲリカラクトン等のラクトン等から選ばれる一種又は二種以上が好適に挙げられる。
〔電解質塩〕
本願発明において使用される電解質塩として、下記のリチウム塩が好適に挙げられる。
〔Li塩−1類〕
LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiPF(CF、LiPF(C、LiPF(CF、LiPF(iso−C及びLiPF(iso−C)から選ばれる一種又は二種以上の「ルイス酸とLiFの錯塩」が好適に挙げられる。中でも、LiPF、LiBF、LiAsFが好ましく、LiPF、LiBFがより好ましい。
〔Li塩−2類〕
LiN(SOF)、LiN(SOCF、LiN(SO、(CF(SONLi(環状)、(CF(SONLi(環状)及びLiC(SOCFから選ばれる一種又は二種以上の「イミド化リチウム塩又はメチル化リチウム塩」が好適に挙げられる。中でも、LiN(SOF)、LiN(SOCF又はLiN(SOが好ましく、LiN(SOF)又はLiN(SOCFがさらに好ましい。
〔Li塩−3類〕
LiSOF、LiCFSO、CHSOLi、CSOLi、CSOLi、トリフルオロ((メチルスルホニル)オキシ)ホウ酸リチウム(LiTFMSB)及びペンタフルオロ((メチルスルホニル)オキシ)リン酸リチウム(LiPFMSP)から選ばれる一種又は二種以上の「S(=O)O構造を含有するリチウム塩」が好適に挙げられる。中でも、LiSOF、CHSOLi、CSOLi又はLiTFMSBが好ましい。
〔Li塩−4類〕
LiPO、LiPOF及びLiClOから選ばれる一種又は二種以上の「P=O又はCl=O構造を含有するリチウム塩」が好適に挙げられる。中でも、LiPO、LiPOFが好ましい。
〔Li塩−5類〕
ビス[オキサラト−O,O’]ホウ酸リチウム(LiBOB)、ジフルオロ[オキサラト−O,O’]ホウ酸リチウム、ジフルオロビス[オキサラト−O,O’]リン酸リチウム(LiPFO)及びテトラフルオロ[オキサラト−O,O’]リン酸リチウムから選ばれる一種又は二種以上の「シュウ酸塩配位子をアニオンとするリチウム塩」が好適に挙げられる。中でも、LiBOB、LiPFOが好ましい。また、それらの一種又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記のリチウム塩において、LiPF、LiPO、LiPOF、LiBF、LiSOF、トリフルオロ((メチルスルホニル)オキシ)ホウ酸リチウム(LiTFMSB)、LiN(SOF)、LiN(SOCF、LiN(SO、ビス[オキサラト−O,O’]ホウ酸リチウム(LiBOB)、ジフルオロビス[オキサラト−O,O’]リン酸リチウム(LiPFO)及びテトラフルオロ[オキサラト−O,O’]リン酸リチウムから選ばれる一種又は二種以上が好ましく、LiPF、LiBF、LiSOF、トリフルオロ((メチルスルホニル)オキシ)ホウ酸リチウム(LiTFMSB)、LiPO、LiN(SOCF、LiN(SOF)、ビス[オキサラト−O,O’]ホウ酸リチウム(LiBOB)及びジフルオロビス[オキサラト−O,O’]リン酸リチウム(LiPFO)から選ばれる一種又は二種以上がより好ましく、LiPFがさらに好ましい。
〔電解液の製造〕
本願発明の実施例における電解液は、例えば、前記有機溶剤を混合し、その中に電解質塩、及び本願発明のポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物を添加する方法によって得られる。そして、前記添加剤Aのうち、少なくとも一種をさらに添加してもよい。
〔ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物の合成〕
(一)一般式I−1の化合物の製造:
その反応式は以下のとおりである。
具体的な製造プロセスは以下のとおりである。
1、迅速に撹拌しながら20〜60分間にわたって原料P−1に濃度30〜40%のP−2水溶液を滴下し、滴下が完了した後で15〜30h迅速に撹拌し、70〜90℃のオイルバス中で3〜5h還流撹拌し、発煙性無色粘調状液体の中間生成物I−1−1を得た。
2、続いてKCO、KI、無水アセトニトリルを添加し、迅速に撹拌して固液混相になった。40〜60℃で原料P−3を迅速に添加し、10〜20h撹拌し続けた後、室温まで冷却し、分離精製して式I−1で示された化合物を得た。
(二)一般式I−2の化合物の製造:
その反応式は下記のとおりである。
具体的な製造プロセスは下記のとおりである。
無水エタノールにおいて、無水炭酸ナトリウムと、原料P−4と、原料P−3とを混合し、2〜5h撹拌しながら反応させた。熱エタノールで洗浄することを複数回繰り返して粗生成物を得、再結晶して式I−2で示された化合物を得た。
(三)一般式のI−3化合物の製造:
その反応式は下記のとおりである。
具体的な製造プロセスは下記のとおりである。
無水エタノールにおいて、無水炭酸ナトリウムと、原料P−5と、原料P−3とを混合し、2〜5h撹拌しながら反応させた。熱エタノールで洗浄することを複数回繰り返して粗生成物を得、再結晶して式I−3で示された化合物を得た。
合成例1:
1、迅速に撹拌しながら0.5hにわたって1,3−プロパンジアミンに濃度37%のホルムアルデヒド水溶液を滴下し、滴下が完了した後で20h迅速に撹拌し、80℃のオイルバス中で4h還流撹拌し、発煙性無色粘調状液体の中間生成物であるヘキサヒドロピリミジンを得た。
2、続いてKCO、KI、及び無水アセトニトリルを添加し、迅速に撹拌して固液混相になった。0.5hにわたって60℃でβ−クロロプロピオニトリルを添加し、17h撹拌し続けた後、室温まで冷却し、分離精製して式A2で示された化合物を得た。
該化合物の核磁気共鳴炭素スペクトルは図1で示されている。
合成例2:
無水エタノールにおいて、無水炭酸ナトリウムと、ピペラジンと、β−クロロプロピオニトリルとを混合し、4h撹拌しながら反応させた。熱エタノールで洗浄することを複数回繰り返して粗生成物を得、再結晶して式A8で示された化合物を得た。
該化合物の核磁気共鳴炭素スペクトルは図2で示されている。
合成例3:
無水エタノールにおいて、無水炭酸ナトリウムと、1,3,5−s−トリアジンと、クロロアセトニトリルとを混合し、4h撹拌しながら反応させた。熱エタノールで洗浄することを複数回繰り返して粗生成物を得、再結晶して式A13で示された化合物を得た。
該化合物の核磁気共鳴炭素スペクトルは図3で示されている。
次に、本願発明の実施例の第2態様に係る電池について説明する。
本願発明の実施例に係る電池は、正極シートと、負極シートと、正極シートと負極シートとの間に配置されたセパレータと、電解液とを含む。なお、本願発明の実施例の電池はリチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン電池またはマグネシウムイオン電池であってもよい。
電池はリチウムイオン電池である場合には、正極はリチウムイオンの吸蔵、放出可能な正極活物質を含み、負極はリチウムイオンの吸蔵、放出可能な負極活物質を含む。
具体的に、電池はリチウムイオン電池である場合には、正極活物質はリチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物、リチウムニッケルマンガン酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム酸化物、及び、これらのリチウム遷移金属酸化物にその他の遷移金属又は非遷移金属を添加してなる化合物から選ばれる一種又は複数種の混合物であってもよい。具体的に、層状リチウム含有酸化物、スピネル型リチウム含有酸化物、オリビン型リチウム含有リン酸塩化合物などを採用することができるが、これらの材料に限定されなく、リチウムイオン電池の正極活物質として用いられる従来公知の材料を使用してもよい。これらの正極活物質は、一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
具体的に、電池はリチウムイオン電池である場合には、負極活物質はソフトカーボン、ハードカーボン、人造黒鉛、天然黒鉛、シリコン、シリコン酸素化合物、シリコン炭素複合体、チタン酸リチウム、リチウムとの合金を形成できる金属などであってもよい。具体的に、炭素系負極、シリコン系負極、スズ系負極等を採用することができるが、これらの材料に限定されなく、リチウムイオン電池の負極活物質として用いられる従来公知の材料を使用してもよい。これらの負極活物質は、一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
電池はナトリウムイオン電池である場合には、正極はナトリウムイオンの吸蔵、放出可能な正極活物質を含み、負極はナトリウムイオンの吸蔵、放出可能な負極活物質を含む。
具体的に、電池はナトリウムイオン電池である場合には、正極活物質は、例えばナトリウム−鉄複合酸化物(NaFeO)、ナトリウム−コバルト複合酸化物(NaCoO)、ナトリウム−クロム複合酸化物(NaCrO)、ナトリウム−マンガン複合酸化物(NaMnO)、ナトリウム−ニッケル複合酸化物(NaNiO)、ナトリウム−ニッケル−チタン複合酸化物(NaNi1/2Ti1/2)、ナトリウム−ニッケル−マンガン複合酸化物(NaNi1/2Mn1/2)、ナトリウム−鉄−マンガン複合酸化物(Na2/3Fe1/3Mn2/3)、ナトリウム−ニッケル−コバルト−マンガン複合酸化物(NaNi1/3Co1/3Mn1/3)、ナトリウム鉄リン酸化合物(NaFePO)、ナトリウムマンガンリン酸化合物(NaMnPO)、ナトリウムコバルトリン酸化合物(NaCoPO)などから選ばれるものであってもよいが、これらの材料に限定されなく、ナトリウムイオンの正極活物質として用いられる従来公知の材料を使用してもよい。これらの正極活物質は、一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
具体的に、電池はナトリウムイオン電池である場合には、負極活物質はハードカーボン、天然黒鉛、人造黒鉛、ソフトカーボン、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンナノファイバーなどのカーボン材料から選ばれてもよい。なお、その他の負極活物質として、例えば、Si、Ge、Pb、In、Zn、H、Ca、Sr、Ba、Ru、Rhなどのナトリウムとの合金を形成できる元素の単体、これらの元素を含む酸化物及び炭化物などが更に挙げられるが、これらの材料に限定されなく、ナトリウムイオン電池の負極活物質として用いられる従来公知の材料を使用してもよい。これらの負極活物質は、一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
電池はマグネシウムイオン電池である場合には、正極はマグネシウムイオンの吸蔵、放出可能な正極活物質を含み、負極はマグネシウムイオンの吸蔵、放出可能な負極活物質を含む。例えば、正極活物質はV、MoO、MnO、TiS、MoSなどから選ばれてもよく、負極活物質は金属マグネシウム、マグネシウム合金、黒鉛などから選ばれてもよいが、これらの材料に限定されなく、マグネシウムイオン電池の正極活物質や負極活物質として用いられる従来公知の材料を使用してもよい。これらの正極活物質及び負極活物質は、いずれも一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
上記電池において、セパレータの具体的な種類は特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、及び、これらの多層複合膜などの、従来の電池に用いられている任意のセパレータ材料を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
電解液は前記実施例の第1態様に記載の電解液である。
上記電池において、正極シートはさらに接着剤及び導電剤を含む。正極活物質、接着剤及び導電剤を含む正極スラリーを正極集電体に塗布し、正極スラリーを乾燥させて正極シートを得る。同様に、負極活物質、接着剤及び導電剤を含む負極スラリーを負極集電体に塗布し、負極スラリーを乾燥させて負極シートを得る。
さらに、本願発明の実施例の電池は充電カットオフ電圧が4.2V以上であり、即ち、4.2V〜4.9Vの範囲で作動することができ、さらに、4.3V〜4.8Vの範囲内で作動することが好ましい。高電圧状態下では、正極材料の表面における遷移金属の価数が高いほど、添加剤におけるニトリル類の基とのクーロン相互作用が強くなり、すなわち、添加剤による保護作用を大きく発揮することができる。
実施例
本願発明の実施例の下記具体的な実施例には、リチウムイオン電池の実施例のみを示すが、本願発明の実施例はこれらに限定されない。
以下にリチウムイオン電池の実施例に基づき、さらに本願発明を説明する。これらの実施例は本願発明を説明するためのものに過ぎず、本願発明の範囲を限定するものではないと理解すべきである。以下の実施例及び比較例において使用された試薬、材料及び装置は、特に断りのない限り、いずれも市販されている。
電解液的調製:溶剤としてエチレンカーボネート(ECと略称する)、エチルメチルカーボネート(EMCと略称する)及びジエチルカーボネート(DECと略称する)の混合液を採用し、中でも、EC、EMC及びDECの重量比は1:1:1である。リチウム塩はLiPFであり、LiPFの合計含有量は電解液の合計重量に対して12.5%である。表1に示されている電解液組成に基づき添加剤を添加し、ここで添加剤の割合は電解液の合計重量に占める割合である。
正極シートの製造:正極活物質であるLiCoO、接着剤であるPVDF、導電剤であるアセチレンブラックを質量比98:1:1で混合し、N−メチルピロリドンを添加し、安定かつ均一になるまでに真空撹拌機によって撹拌して正極スラリーを得た。正極スラリーを均一にアルミニウム箔に塗布し、該アルミニウム箔を室温で乾燥させた後、120℃の送風乾燥箱に移動して1h乾燥させ、次に冷間プレスを行い、切断して正極シートを得た。
負極シートの製造:負極活物質である黒鉛、導電剤であるアセチレンブラック、増粘剤であるカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)溶液、接着剤であるスチレンブタジエンゴムエマルジョンを質量比97:1:1:1で混合し、脱イオン水を添加し、安定かつ均一になるまでに真空撹拌機によって撹拌して負極スラリーを得た。負極スラリーを均一に銅箔に塗布し、該銅箔を室温で乾燥させた後、120℃の送風乾燥箱に移動して1h乾燥させ、次に冷間プレスを行い、切断して負極シートを得た。
電池の製造:正極シート、負極シート及びPP/PE/PPセパレータを捲回してセルを得、該セルを包装ケースに入れた後、電解液を注入し、さらに封口、静置、熱間/冷間プレス、化成、排気、容量テストなどの工程を順番に行い、リチウムイオン電池を得た。
表1において、ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物の含有量は、電解液の合計重量に基づいて計算して得た重量百分率である。
表1 電池1〜18における電解液の組成及び添加割合
電池1〜電池18に対して、下記のようなテストを行った。
(1)リチウムイオン電池の高電圧下でのサイクル性能テスト
25℃で、リチウムイオン電池をまず1Cの定電流で電圧が4.35Vになるまで充電し、さらに4.35Vの定電圧で電流が0.05Cになるまでに充電した。次に1Cの定電流で電圧が3.0Vになるまで放電した。これを1つの充放電サイクルとし、今回の放電容量は初回サイクルの放電容量とする。リチウムイオン電池を上記方法によって200サイクル充放電テストを行い、第200サイクルの放電容量を検出した。
リチウムイオン電池の200サイクル後の容量維持率(%)=(リチウムイオン電池の第200サイクルの放電容量/リチウムイオン電池の初回サイクルの放電容量)×100%。
(2)リチウムイオン電池の高温高電圧下でのサイクル性能テスト
45℃で、リチウムイオン電池をまず1Cの定電流で電圧が4.35Vになるまで充電し、さらに4.35Vの定電圧で電流が0.05Cになるまでに充電した。次に1Cの定電流で電圧が3.0Vになるまで放電した。これを1つの充放電サイクルとし、今回の放電容量は初回サイクルの放電容量とする。リチウムイオン電池を上記方法によって200サイクル充放電テストを行い、第200サイクルの放電容量を検出した。
リチウムイオン電池の200サイクル後の容量維持率(%)=(リチウムイオン電池の第200サイクルの放電容量/リチウムイオン電池の初回サイクルの放電容量)×100%。
(3)リチウムイオンの高温下での保存性能テスト
85℃で、リチウムイオン電池をまず0.5Cの定電流で電圧が4.35Vになるまで充電し、さらに4.35Vの定電圧で電流が0.05Cになるまでに充電した。この時のリチウムイオン電池の厚さを測定してh0と記す。その後、リチウムイオン電池を85℃の恒温箱に入れ、24h保存した後に取り出し、この時のリチウムイオン電池の厚さを測定してh1と記す。
リチウムイオン電池の24h保存後の厚さ膨張率(%)=[(h1−h0)/h0]×100%。
表2 サイクル容量維持率及び厚さ膨張率の実験結果
上記の表2において、リチウムイオン電池のサイクル容量維持率を用いてその高電圧、高温下でのサイクル性能を評価し、リチウムイオン電池の厚さ膨張率を用いてその高温保存性能を評価した。
電池1〜16と電池17との対比から分かるように:リチウムイオン電池の電解液に本願発明のポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物を添加したことによって、リチウムイオン電池の高電圧、高温下でのサイクル性能を効果的に向上させることができる。ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物をリチウムイオン電池の電解液に添加したことで、リチウムイオン電池の高電圧、高温下でのサイクル性能及び高温保存性能を顕著に向上させることができる。そのメカニズムは主に次のとおりである。ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物は1分子毎に2つ以上のニトリル系の基を備えており、当該ニトリル系の基における窒素原子に含まれる非共有電子対は、正極材料の表面における遷移金属の3d空軌道と強く錯形成することができ、正極の表面活性を低減させるとともに(特に高SOC場合に)電解液と正極表面との直接接触を遮断する。これによって表面における副反応が大きく減少し、副反応で消費されるリチウムイオンもそれに応じて減少する。すなわち、可逆的なリチウムイオンの消費速度が大きく低減する。最終現れる実際的な効果は、サイクル容量維持率が大幅に向上することである。また、一部の表面副反応によりガスを生成することがあるため、表面における副反応の減少はガス発生量の減少を意味し、それによる実際的な効果は、高温下での電池の厚さ膨張効果を明らかに軽減することである。
また、電池1〜16と電池17との対比から分かるように:リチウムイオン電池の電解液に0.001%のポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物を添加した後、高温保存性能は電池17と比較して一定程度向上することができる。リチウムイオン電池の電解液におけるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物の質量百分率が2%に増加すると、チウムイオン電池の高電圧、高温下でのサイクル性能及び高温保存性能を効果的に向上させることができる。リチウムイオン電池の電解液におけるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物の質量百分率が10%になると、厚い錯体層が形成されることができ、これによって正極材料の表面における副反応の発生を大きく抑制し、厚さ膨張率をさらに低減させ、高温保存性能の改善が非常に明らかである。リチウムイオン電池の電解液におけるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物の含有量はさらに質量百分率として11%に増加すると、含有量が大きいであるから、正極材料の表面に形成される錯体層が厚すぎで、緻密すぎであるため、リチウムイオンの拡散マイグレーションに影響を及ぼすとともに、電解液全体の粘度の上昇及びイオン導電率の低下を引き起こし、リチウムイオン電池の高電圧、高温下でのサイクル性能が劣る傾向がある。
また、電池18に採用された鎖状のアジポニトリルと比較する場合、環状構造の調整により、ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環系分子におけるニトリル系の基同士の間の距離は層状の正極材料の表面における遷移金属同士の間の距離に近似する。これにより、その分子におけるすべてのニトリル系の基の錯化作用を最大化させ、表面に対するパッシベーションの効率を大きく向上させる。従って、ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物は表面の遷移金属に対する被覆作用はアジポニトリルより顕著に強いであるため、サイクル性能及び保存性能に対する改善効果がより際立っている。
上記明細書の記載及び教示に基づき、当業者はさらに上記実施形態に対して適宜変更及び修正を行うことができる。したがって、本願発明は上記記載や説明された具体的な実施形態に限定されるものではなく、本願発明に対していくつか修正及び変更を行ったものも本願の特許請求の範囲の保護範囲内に含まれるべきである。なお、本明細書においていくつかの特定の用語を用いるが、これらの用語は説明の便宜上のものであり、本願に対していかなる制限を構成するものではない。

Claims (12)

  1. 式I−1、式I−2又は式I−3で示されるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物から選ばれる少なくとも一種である添加剤を含むことを特徴とする、電解液。
    〔但し、R、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C12アルキル基、置換あるいは無置換のC〜C12アルコキシ基、置換あるいは無置換のC〜C12アミン基、置換あるいは無置換のC〜C12アルケニル基、置換あるいは無置換のC〜C12アルキニル基、置換あるいは無置換のC〜C26アリール基、及び、置換あるいは無置換のC〜C12ヘテロ環基から選ばれるものであり、
    前記基に置換基が存在する場合、該置換基はハロゲン、シアノ、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルコキシ基から選ばれる少なくとも一種であり、
    x、y、zはそれぞれ独立に、0〜8の整数から選ばれ、
    m、n、kはそれぞれ独立に、0〜2の整数から選ばれる。〕
  2. 、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換あるいは無置換のC〜C直鎖或いは分岐鎖アルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cシクロアルキル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルコキシ基、置換あるいは無置換のC〜Cアミン基、置換あるいは無置換のC〜Cアルケニル基、置換あるいは無置換のC〜Cアルキニル基、置換あるいは無置換のC〜Cアリール基、及び、置換あるいは無置換のC〜Cヘテロ環基から選ばれるものであり、
    前記基に置換基が存在する場合、該置換基は、ハロゲンから選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の電解液。
  3. m、n、kはそれぞれ独立に、1又は2から選ばれることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電解液。
  4. 式I−1において、R及びRは同一の基であり、好ましくは、R、R及びRは同一の基であり、
    式I−2において、R、R、R及びRのうち、少なくとも二つが同一の基であり、好ましくは、R、R、R及びRのうち、少なくとも三つが同一の基であり、
    式I−3において、R、R及びRのうち、少なくとも二つが同一の基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電解液。
  5. 式I−1において、R及びRは水素であり、好ましくは、R、R及びRはいずれも水素であり、
    式I−2において、R、R、R及びRのうち、少なくとも二つが水素であり、好ましくは、R、R、R及びRのうち、少なくとも三つが水素であり、
    式I−3において、R、R及びRのうち、少なくとも二つが水素であることを特徴とする、請求項4に記載の電解液。
  6. 前記電解液における前記ポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物の質量百分率は0.001%〜10%であり、好ましくは0.1%〜3.5%であることを特徴とする、請求項1に記載の電解液。
  7. 前記式I−1で示されるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物は下記化合物から選ばれる少なくとも一種であり、
    前記式I−2で示されるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物は下記化合物から選ばれる少なくとも一種であり、
    前記式I−3で示されるポリシアノ基含有6員窒素ヘテロ環化合物は下記化合物から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1に記載の電解液。
  8. 不飽和結合を有する環状カーボネート化合物、ハロゲン化環状カーボネート化合物、硫酸エステル化合物、亜硫酸エステル化合物、スルトン化合物、ジスルホン酸化合物、ニトリル化合物、芳香族化合物、イソシアネート化合物、ホスファゼン化合物、酸無水物化合物、亜リン酸エステル化合物、リン酸エステル化合物、ホウ酸エステル化合物、カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも一種である添加剤Aをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の電解液。
  9. 前記電解液における前記添加剤Aの質量百分率は0.01%〜30%であることを特徴とする、請求項8に記載の電解液。
  10. 正極シートと、負極シートと、前記正極シートと前記負極シートとの間に配置されたセパレータと、電解液とを含む電池であって、
    前記電解液は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の電解液であることを特徴とする、電池。
  11. 前記電池はリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池であることを特徴とする、請求項10に記載の電池。
  12. 前記電池がリチウムイオン電池である場合、前記電池の充電カットオフ電圧が4.2V以上であることを特徴とする、請求項10に記載の電池。
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