JP2019513754A - 安定化した固形製剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、アミノ基とシアノ基を有する医薬化合物の二量体による副生成物の増加を抑制する固形製剤を提供する。本発明の固形製剤は、アミノ基とシアノ基を有する化合物を含有する造粒粉末に、カルボン酸エステルを含有する造粒液を添加する工程を含む方法によって、製造される。

Description

本発明は、安定化した固形製剤に関する。
固形製剤を安定化するために、添加剤が幅広く研究されている。例えば、クエン酸トリエチルを添加することによって、保存安定性が改善することが報告されている(特許文献3,4および5)。また、ミグリオールを添加することによって、風味が安定化されたという報告がある(特許文献6)。さらに、ポリソルベート80(Tween80)を添加すると、特定の化合物の溶出が改善することが報告されている(特許文献7)。
国際公開第2009/151098号パンフレット 国際公開第2011/071057号パンフレット 特開2013−14547号公報 特開2013−121951号公報 特開2015−180684号公報 特開2015−514713号公報 特開2015−510180号公報
特定の薬物化合物は、製造および/または保存の過程で、医薬剤形中の化合物の二量体化のために、薬物純度の低下を引き起こし得る。
式(IV):
の化合物(以下、「化合物(IV)」と称すこともある)は、βセクレターゼを阻害することによって、アルツハイマー病(AD)の主要因であるβアミロイドの産生を阻害する効果を有する。従って、これらはADに対する治療効果が予測される(特許文献1および2)。しかしながら、本化合物の医薬剤形を検討するなかで、本化合物の二量体化による副生成物の増加に伴って薬物純度が低下する問題があることが判明した。
本願発明は、固形製剤中でのこのような化合物(IV)の二量体化に起因する副生成物の増加を抑制するための添加物を提供し、本化合物の安定な経口製剤も提供する。さらに、本発明は、化合物(IV)に限らず、固形製剤中での薬物化合物の二量化による副生成物の増加を抑制する添加物を提供するものである。
本願発明によって提供される固形製剤は以下を包含する。
(1)アミノ基およびシアノ基を有する化合物、その製薬上許容される塩、または溶媒和物、およびカルボン酸エステルを含有する固形製剤、
(2)アミノ基が反応性のアミノ基であり、シアノ基が反応性のシアノ基である、(1)記載の固形製剤、
(3)アミノ基とシアノ基を有する化合物が、式(I):
で示される基と、
式(II):
で示される基
を有する、(1)記載の固形製剤、
(4)アミノ基とシアノ基を有する化合物が、式(III):
(式中、Xはハロゲンであり、Rは置換されていてもよいアルキルである)
で示される化合物である(1)記載の固形製剤、
(5)アミノ基とシアノ基を有する化合物が、式(IV):
で示される化合物である(1)記載の固形製剤、
(6)カルボン酸エステルが、多価カルボン酸エステル、多価アルコールエステル、および多価アルコールエステルのポリオキシエチレンエーテルからなる群から独立して選択される1またはそれ以上である、(1)〜(5)のいずれかに記載の固形製剤、
(7)カルボン酸エステルが、クエン酸のエステル、グリセロールのエステル、およびソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテルからなる群から独立して選択される1またはそれ以上である、(1)〜(5)のいずれかに記載の固形製剤、
(8)カルボン酸エステルが、クエン酸の低級アルキルエステル、グリセロールの中鎖脂肪酸エステル、グリセロールの短鎖脂肪酸エステル、およびソルビタン脂肪酸エステルのポリエチレンオキシエーテルからなる群から独立して選択される1またはそれ以上である、(1)〜(5)のいずれかに記載の固形製剤、
(9)カルボン酸エステルが、クエン酸トリエチル、ミグリオール、オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、およびトリアセチンからなる群から独立して選択される1またはそれ以上である、(1)〜(5)のいずれかに記載の固形製剤、
(10)カルボン酸エステルがクエン酸トリエチルである、(1)〜(5)のいずれかに記載の固形製剤、
(11)製剤が、充填剤、結合剤、崩壊剤および滑沢剤からなる群から選択される1またはそれ以上の製薬上許容される賦形剤を含有する、(1)〜(10)のいずれかに記載の固形製剤、
(12)製剤が、D−マンニトール、乳糖、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、およびステアリン酸マグネシウムからなる群から選択される1またはそれ以上を含有する、(1)〜(11)のいずれかに記載の固形製剤、
(13)製剤が、賦形剤として実質的に結晶セルロースを含有しない、(1)〜(12)のいずれかに記載の固形製剤、
(14)製剤が錠剤である、(1)〜(13)のいずれかに記載の固形製剤、
(15)式(IV):
で示される化合物、その製薬上許容される塩またはその溶媒和物、および製薬上許容される添加剤を1つ以上含み、賦形剤として結晶セルロースを実質的に含まない、固形製剤、
(16)カルボン酸エステルを含む造粒液を、アミノ基とシアノ基を有する化合物、その製薬上許容される塩またはそれらの溶媒和物を含有する造粒粉末に添加する工程を含む、(1)〜(14)のいずれかに記載の固形製剤の製造方法、
(17)カルボン酸エステルを添加することにより、固形製剤中におけるアミノ基とシアノ基を有する化合物、その製薬上許容される塩、またはそれらの溶媒和物を安定化する方法、
(18)カルボン酸エステルを添加することにより、固形製剤中におけるアミノ基とシアノ基を有する化合物、その製薬上許容される塩、またはそれらの溶媒和物の二量体化を抑制する方法、
(19)式(IV):
で示される化合物、その製薬上許容される塩またはそれらの溶媒和物、および一つ以上の類縁物質を含み、個々の類縁物質の相対量がHPLCのピーク面積の0.25%以下である固形製剤、
(20)式(IV):
で示される化合物、その製薬上許容される塩、またはそれらの溶媒和物、および1以上の類縁物質を含有し、個々の類縁物質の総量がHPLCのピーク面積の0.65%以下である固形製剤。
発明者らは、各種添加剤を組み合わせて化合物(IV)の錠剤を調製し、化合物(IV)の二量体化による副生成物の抑制について検討した。驚くべきことに、発明者らは、特定の液体添加剤がこれら副生成物の抑制に効果を有することを見出した。
さらに、発明者らは、本発明の液状添加剤と化合物(IV)との相互作用に基づく、二量体化による副生成物の抑制のメカニズムを見出した。したがって、本発明の効果は化合物(IV)に限定されるのものではなく、本発明の液体添加剤は類似の化学構造を有する他の化合物の二量体化による副生成物の抑制に効果を示す。
図1は、化合物(IV)とクエン酸トリエチルの混合物の赤外吸収スペクトルを示す。 図2は、クエン酸トリエチルを含む実施例1の錠剤(「TECを含有」)、およびクエン酸トリエチルを含まない比較例1の錠剤(「TECなし」)の保存安定性試験の結果を示す。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の薬物化合物は、製造および/または保存の過程で、二量体化、ひいては、製剤中の薬物純度の低下を引き起こし得る化合物である。具体的には、この薬物化合物は、分子中にアミノ基とシアノ基を有する化合物であり、これらの基の反応によって二量体化を起こし得る。一実施形態では、アミノ基は反応性アミノ基である。一実施形態では、シアノ基は反応性シアノ基である。
このような化合物の例として、式(III):
(式中、Xはハロゲン、Rは置換されていてもよいアルキル)
で示される化合物が挙げられる。式(III)で示される化合物は、反応性アミノ基および反応性シアノ基として、それぞれ
を有しており、一方の化合物のアミノ基が他の化合物のシアノ基と反応して二量体を形成すると考えられる。
化合物(IV)の調製方法は、国際公開第2009/151098号パンフレットに示されている。
本明細書中、各用語は単独または他の用語と組み合わせて使用する場合も、以下に示すように定義する。
「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含する。Xにおける「ハロゲン」はフッ素が好ましい。Xにおける「ハロゲン」は臭素が好ましい。
「アルキル」とは、炭素数1〜8、好ましくは1〜6、さらに好ましくは1〜3の直鎖または分枝状のアルキルを意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチルおよびn−オクチルが挙げられる。
「置換されていてもよいアルキル」の置換基の例としては、フッ素のようなハロゲンから選択される同一または異なる1以上の置換基、好ましくは1〜3の置換基が挙げられる。「置換されていてもよいアルキル」の例としては、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチルおよびトリフルオロメチルが挙げれらる。
本発明の化合物の塩としては、例えば、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム等)、マグネシウム、遷移金属(例えば、亜鉛、鉄等)、アンモニア、有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、エチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等)またはアミノ酸との塩、および無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、臭化水素酸、リン酸、ヨウ化水素酸等)または有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸との塩等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。化合物(IV)の塩としては、上記の無機酸または有機酸との塩が挙げられる。
本発明の化合物またはその塩は、水和物等の溶媒和物、共結晶および/または結晶多形を形成し得る。本発明の化合物は、そのような各種の溶媒和物、共結晶および結晶多形を包含する。「溶媒和物」は、化合物に対し、任意の数の溶媒分子(例えば、水分子等)が配位していてもよい。化合物またはその塩を大気中に放置することにより、水分を吸収し、吸着水が付着する場合や、水和物を形成する場合がある。また、化合物またはその塩を再結晶することでそれらの結晶多形を形成する場合がある。「共結晶」とは、化合物またはその塩とカウンター分子とが同じ結晶格子内に存在することを意味し、任意の数のカウンター分子と共結晶を形成し得る。
以下のスキーム1に、化合物(III)を製造するための本発明の製造例を示す。

式中、Xはハロゲン、Xはハロゲン、Rは置換されていてもよいアルキル、
はニトロ、トリフルオロメチル、メトキシまたはブロモであり、mは0から2の整数である。
化合物(IV)の固形製剤の保存中に、化合物(IV)に由来した類縁物質が生成する。典型的にみられる類縁物質として、本明細書中で類縁物質A、B、C、DおよびEと呼ぶ、5つの物質が挙げられる。類縁物質Cは化合物(IV)の二量体である。個々の類縁物質の質量(m/z値)は769.1751(AおよびB)、735.1874(C)、735.1871(D)および498.1(E)である。化合物(IV)の質量(m/z値)は368.1である。
本発明の固形製剤は、保存中は安定である。例えば、60℃で2か月保存した後、以下の実施例に記載するHPLCの測定条件では、前記の類縁物質A〜Eの個々の相対量はピーク面積の0.25%以下であり、これらの類縁物質の総量はピーク面積の0.65%以下であった。
化合物(IV)の二量体であり、とりわけ保存中に増加しやすい類縁物質Cでさえ、その相対量はHPLCのピーク面積の0.25%を超えない。
本発明者らは、クエン酸トリエチルの添加によって、化合物(IV)の固形製剤中の類縁物質Cの増加が抑制されることを見出した。さらに、クエン酸トリエチル中のエステル官能基と、化合物(IV)のアミノ基の相互作用が認められた([0055]参照)。このことは、本発明の液状添加剤が化合物(IV)のアミノ基と相互作用することによって、類縁物質Cを形成する該化合物のアミノ基とシアノ基との副反応が阻害されることを示している。
二量体化による副生成物の増加を抑制する本発明の液状添加剤は、エステル官能基を有する。このような液状添加剤の例としては、カルボン酸エステルが挙げられる。このようなカルボン酸エステルの例としては、多価カルボン酸エステル、多価アルコールエステル、および多価アルコールエステルのポリオキシエチレンエーテルが挙げられる。
多価カルボン酸エステルの例としては、クエン酸のエステルが挙げられる。多価アルコールエステルの例としては、グリセロールのエステルが挙げられる。ポリオキシエチレンエーテルの例としては、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテルが挙げられる。
クエン酸のエステルの例としては、クエン酸の低級アルキルエステルが挙げられる。グリセロールのエステルの例としては、グリセロールの中鎖脂肪酸エステルおよびグリセロールの短鎖脂肪酸エステルが挙げられる。ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテルの例としては、ソルビタン脂肪酸エステルのポリエチレンオキシエーテルが挙げられる。
クエン酸の低級アルキルエステルの例としては、クエン酸トリエチル(TEC)が挙げられる。グリセロールの中鎖脂肪酸エステルの例としては、ミグリオール812等のミグリオールが挙げられる。グリセロールの短鎖脂肪酸エステルの例としては、トリアセチン等が挙げられる。ソルビタン脂肪酸エステルのポリオキシエチレンエーテルの例としては、ポリソルベート80(Tween80)等のオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンが挙げられる。
類縁物質の増加を抑制するために液体添加剤を使用する本発明の技術は、一般的に、任意の固形製剤に適用することができる。
本発明の固形製剤の製剤例としては、舌下錠や口腔内崩壊錠等の錠剤、ソフトカプセルやマイクロカプセル等のカプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、トローチ剤等の経口剤形;経皮吸収製剤や軟膏等の局所剤形、肛門や膣用坐剤等の坐薬等の非経口剤形が挙げられる。これらの剤形は、速放性剤形、または徐放性製剤等の放出が制御された剤形であってもよい。
類縁物質の増加を抑制する本発明の技術は、好ましくは経口剤形、特に錠剤に適応することができる。
さらに、類縁物質の増加を抑制する本発明の技術は、有効成分としてアミノ基とシアノ基を有する薬剤化合物を含む固形製剤の製造工程に適用することができる。例えば錠剤の場合、有効成分に、従来錠剤化に用いられている製薬上許容される添加剤(充填剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の賦形剤が挙げられる)を加え、混合して造粒粉末を得た後、本発明の液状添加剤含む造粒液を加え、慣用の方法に従って造粒工程を行う。このような造粒工程で得られる顆粒は、錠剤を得るための従来法で実施してもよい。
さらなる実施形態では、本発明は、固形製剤中で、アミノ基とシアノ基を有する化合物もしくは製薬上許容される塩または溶媒和物を安定化する方法を提供する。この方法は、有効成分に、錠剤化に従来使用される製薬上許容される添加剤(充填剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の賦形剤が挙げられる)を加え、混合して造粒粉末を得た後、本発明の液状添加剤含む造粒液を加え、慣用の方法に従って造粒工程を行うことを含む。
さらなる実施形態では、本発明は、固形製剤中で、アミノ基とシアノ基を有する化合物もしくは製薬上許容される塩または溶媒和物の二量体化を抑制する方法を提供する。この方法は、有効成分に、錠剤化に従来使用される製薬上許容される添加剤(充填剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の賦形剤が挙げられる)を加え、混合して造粒粉末を得た後、本発明の液状添加剤含む造粒液を加え、慣用の方法に従って造粒工程を行うことを含む。
上述のように,本発明の添加剤は、薬物化合物の造粒粉末に液体として添加する。これにより、本発明の添加剤は薬物化合物と均一に接触し、薬物化合物の二量体化の抑制に効果的である。
化合物(IV)の量は、通常、製剤重量の0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜25重量%、より好ましくは2.5〜20重量%である。
本発明の液状添加剤の量は、通常、製剤重量の0.05〜6重量%、好ましくは0.075〜2.5重量%、より好ましくは0.1〜1.75重量%である。
充填剤の例としては、D−マンニトール、コーンスターチ、乳糖、精製スクロース、マルチトールおよび無水リン酸ナトリウムが挙げられる。中でも、D−マンニトールが好ましい。賦形剤の量は、製剤重量の10〜99.9重量%、好ましくは35〜95重量%、より好ましくは50〜90重量%である。賦形剤の量は、化合物(IV)1モルに対して、0.01〜0.2モル、好ましくは0.02〜0.175モル、より好ましくは0.03〜0.15モルである。
結合剤の例としては、ヒドロキシプロピルセルロースおよび部分アルファー化デンプンが挙げられる。中でも、ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。結合剤の量は、製剤重量の1〜30重量%、好ましくは1.5〜20重量%、より好ましくは2〜10重量%である。
崩壊剤の例としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウムおよびカルボキシメチルスターチナトリウムが挙げられる。中でも、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよびカルボキシメチルスターチナトリウムが好ましい。崩壊剤の量は、製剤重量の1〜30重量%、好ましくは2〜25重量%、より好ましくは3〜20重量%である。
滑沢剤の例としては、フマル酸ステアリルナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムが挙げられる。中でも、ステアリン酸マグネシウムが好ましい。滑沢剤の量は、製剤重量の0.5〜2重量%、好ましくは0.5〜1.75重量%、より好ましくは0.5〜1.5重量%である。
本発明の一実施形態として、本発明の固形製剤は、賦形剤として結晶セルロースを実質的に含まない。本明細書で記載する「賦形剤として結晶セルロースを実質的に含まない」という用語は、本発明の固形製剤が賦形剤として作用する量の結晶セルロースを含まないという意味であり、例えば1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、より好ましくは0.25重量%未満である。
上記のようにして得られた被覆されていない錠剤は、必要に応じてフィルムコーティングをすることが出来る。このようなフィルムコーティングに用いるコーティング剤の例として、糖衣コーティング基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤および徐放性フィルムコーティング基剤が挙げられる。
糖衣コーティング基剤の例としてはショ糖が挙げられ、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルランおよびカルナバワックスから選択される1種または2種と組み合わせて用いることができる。
水溶性フィルムコーティング基剤の例としては、ヒドロキシプロピルセルロース[例えば、グレード:L、SL、SL−T、SSL(商標);日本曹達]、ヒドロキシプロピルメチルセルロース[ヒプロメロース2910、TC5(グレード:MW、E、EW、RおよびRW)(商標);信越化学工業株式会社]、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE[オイドラギットE(商標)]およびポリビニルピロリドン等の合成高分子;並びにプルラン等の多糖が挙げられる。
腸溶性フィルムコーティング基剤の例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸エステル、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロースおよび酢酸フタル酸セルロース等のセルロース誘導体;メタクリル酸コポリマーL[オイドラギットL(商標)]、メタクリル酸コポリマーLD[オイドラギットL−30D55(商標)]およびメタクリル酸コポリマーS[オイドラギットS(商標)]等のアクリルポリマー;並びにセラック等の天然物が挙げられる。
徐放性フィルムコーティング基剤の例としては、エチルセルロース等のセルロース誘導体;並びにアミノアルキルメタクリレートコポリマーRS[オイドラギットRS(商標)]およびアクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルコポリマー分散液[オイドラギットNE(商標)]等のアクリルポリマーが挙げられる。
被覆されていない錠剤をフィルムコーテイングする場合、フィルムコーティング層は、コーティングされていない錠剤100重量部当たり、通常1〜10重量部、好ましくは2〜6重量部である。
以下実施例を挙げて図面を参照にして、本発明を詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
類縁物質の生成抑制に対する添加剤の効果
類縁物質の生成抑制に対する添加剤の効果を調べた。表1に示した比率で、添加剤を化合物(IV)と物理的(乾式)に混合するか、精製水を用いて湿式練合を行った。湿式練合した物質は通気しながら60℃で乾燥させた。乾燥した物質をガラス瓶に小分けをし、蓋をした。蓋をした試料は60℃で2週間保存し、類縁物質の増加量によって類縁物質の生成の抑制効果を見積もった。
類縁物質の調製
化合物(IV)10gを60℃で3週間保存し、順次、分別再結晶、順相クロマトグラフィーおよび逆相クロマトグラフィーによって精製し、類縁物質A(33.83mg)、B(9.36mg)およびD(4.26mg)を単離した。別途、噴霧乾燥で得られた化合物(IV)2.5gを60℃で2週間保存し、逆相クロマトグラフィーで精製し、類縁物質C(26.42mg)を単離した。類縁物質Eは化合物(IV)の製造工程において単離した。
類縁物質の測定
以下の実施例によって得られた25mg錠中の類縁物質の相対量を、以下条件のもとでHPLCによって測定した。
検出器:紫外分光光度計(波長:245nm)
カラム:ユニゾンUK−C18,3μm、4.6×100mm(Imtakt)
カラム温度:40℃
溶液A:0.1%トリフルオロ酢酸溶液
溶液B:アセトニトリル
勾配プログラム:表1に、溶液Aおよび溶液Bの流量の時間表を示す。
流速:約1.0mL/分
保持時間:
化合物(IV):9〜10分、
類縁物質A:20〜21分、
類縁物質B:21〜22分、
類縁物質C:22〜23分、
類縁物質D:28〜29分、
類縁物質E:36〜37分
注入量:10μL
分析時間:45分

化合物(IV)の類縁物質を以下の式により算出した。
As:標準溶液中の化合物(IV)のピーク面積
Ai:個々の類縁物質のピーク面積
ΣAi:個々の類縁物質のピーク面積の合計
表2に、類縁物質Cの生成抑制に対する添加剤の効果を示す。
この試験中、表2に記載した添加剤は、類縁物質A、B、DおよびEの量の有意の増加をもたらさず、これら類縁物質の相対量は、HPLCのピーク面積の0.25%以下であった。一方、表2で示されるように、いくつかの添加剤は、HPLCのピーク面積の0.25%以上の類縁物質Cの増加をもたらした。結晶セルロースおよび化合物(IV)を含有する混合物中における類縁物質Cの相対量は、60℃2週間の保存後で、HPLCのピーク面積の0.48%まで増加した。一方、素錠に対して、賦形剤としてD-マンニトール、崩壊剤として、デンプングリコール酸ナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム、フィルムコーティング剤としてヒプロメロース、タルク、酸化チタン、クエン酸トリエチル、並びに化合物(IV)を含有する混合物では、類縁物質Cの相対量が低かった。特に、クエン酸トリエチルを含有する混合物中における類縁物質Cの相対量は、60℃2週間保存後で、ピーク面積の0.10%であった。
類縁物質の生成抑制に対する液状添加剤の効果
類縁物質の生成抑制に対する液状添加剤の効果を調べた。純水を用いて、液状添加剤を、表3に示した任意の割合で薬物と湿式練合した。TECの量は、化合物(IV)に対するモル比として表3に示した。湿式練合した物質は通気しながら60℃で乾燥させた。乾燥した物質をガラス容器に小分けし、蓋をした。蓋をした試料を60℃で2週間保存した。
類縁物質Cの抑制に対する液状添加剤の効果を表4に示す。ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(20)グリコールおよび化合物(IV)を含有した混合物中における類縁物質Cの相対量は、60℃2週間保存後で、HPLCのピーク面積の0.2%まで増加した。一方、クエン酸トリエチル、トリ(カプリル&#8226:カプリン酸)グリセリル、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンと、化合物(IV)とを含有した混合物中における類縁物質Cの相対量は、60℃2週間保存後で、HPLCのピーク面積の0.19%未満であった。クエン酸トリエチル、トリ(カプリル&#8226:カプリン酸)グリセリルおよびモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンは、カルボン酸エステルである。類縁物質A、B、DおよびEは、HPLCのピーク面積の0.25%以下であり、試験中は有意な増加はみられなかった。
クエン酸トリエチルの相互作用
化合物(IV)およびクエン酸トリエチルの混合物を赤外吸収分光測定によって、分析した。図1に、赤外吸収スペクトラムを示す。化合物(IV)およびクエン酸トリエチルの各々の赤外吸収スペクトル(示していない)を比較すると、化合物(IV)のN-Hの吸収とクエン酸トリエチルのC=Oの吸収について、有意のシフト(各々、3cm-1および6 cm-1)が観察され、化合物(IV)のアミノ基とクエン酸トリエチルのエステル官能基の間の相互作用が示された。
実施例1
表5の処方にしたがい、化合物(IV)、D-マンニトールおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを均一に混合して造粒粉末を得た。造粒液としてヒドロキシプロピルセルロース中の1.9mgまたは9.4mgのクエン酸トリエチルの溶液を添加し、慣用の方法によって造粒粉末を造粒した。このようにして得られた顆粒を、カルボキシメチルスターチおよびステアリン酸マグネシウムを混合後、慣用の方法によって打錠し、1錠あたり25mgの化合物(IV)を含む60個の錠剤を得た。素錠は、5kNで打錠した。
比較例1として、クエン酸トリエチル以外のすべての成分を同様に混合、打錠し、錠剤を得た。
錠剤の硬度に対する効果
実施例1(1.9mg/錠剤)と比較例2(9.4mg/錠剤)の平均硬度を硬度計によって測定したところ、それらの硬度は、それぞれ84N(n=2)および12N(n=2)であった。12Nの硬度は、受け入れられず、硬度の観点から、化合物(IV)に対する安定化剤としてのクエン酸トリエチルのモル比は、1.9mg/錠剤であるべきだと結論づけられる。
類縁物質の生成抑制に対する効果
60℃2週間保存後、実施例1の錠剤と比較例1の錠剤を比較した。その結果を図2に示す。60℃2週間保存後での、クエン酸トリエチルを含有しない錠剤における類縁物質C(二量体)の相対量は、HPLCのピーク面積の0.45%(開始時:0.07%)まで増加したのに対し、実施例1の錠剤中におけるその相対量は、HPLCのピーク面積の0.18%(開始時:0.06%)であった。類縁物質A、B、DおよびEの相対量は、HPLCのピーク面積の0.25%以下であり、試験中有意に増加することはなかった。
実施例2および3
表6の処方に従って、化合物(IV)、D-マンニトールおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを均一に混合し、造粒粉末を得た。造粒液としてヒドロキシプロピルセルロース中の0.4mgまたは1.9mgのクエン酸トリエチルの溶液を添加し、慣用の方法によって造粒粉末を造粒した。このようにして得られた顆粒を、カルボキシメチルスターチナトリウムとステアリン酸マグネシウムを混合後、慣用の方法によって打錠し、1錠あたり、5mgの化合物(IV)を含有する60個の錠剤を得た。素錠は、5kNで打錠した。比較例3として、クエン酸トリエチル以外のすべての成分を同様に混合、打錠し、錠剤を得た。
類縁物質の生成抑制に対する効果
60℃2週間保存後、実施例2および3の錠剤を比較例3の錠剤と比較した。表7に、結果を示す。60℃2週間保存後での、クエン酸トリエチルを含有しない比較例3の錠剤における類縁物質Cの相対量は、HPLCのピーク面積の0.28%まで増加したのに対し、実施例2および3の錠剤中では、それぞれHPLCのピーク面積の0.15%および0.12%であった。類縁物質A、B、DおよびEの相対量は、HPLCのピーク面積の0.25%以下であり、試験中有意に増加することはなかった。
本発明の固形製剤は、類縁物質、特に、式(IV)の二量体である類縁物質Cの量を減少させるのに有用である。

Claims (20)

  1. アミノ基とシアノ基を有する化合物、その製薬上許容される塩または溶媒和物と、カルボン酸エステルとを含有する固形製剤。
  2. アミノ基が反応性のアミノ基であり、シアノ基が反応性のシアノ基である、請求項1記載の固形製剤。
  3. アミノ基とシアノ基を有する化合物が、式(I):
    で示される基と、
    式(II):
    で示される基
    を有する、請求項1記載の固形製剤。
  4. アミノ基とシアノ基を有する化合物が、式(III):
    (式中、Xがハロゲンであり、Rが置換されていてもよいアルキルである)
    で示される化合物である、請求項1記載の固形製剤。
  5. アミノ基およびシアノ基を有する化合物が、式(IV):
    で示される化合物である請求項1記載の固形製剤。
  6. カルボン酸エステルが、多価カルボン酸エステル、多価アルコールエステル、および多価アルコールエステルのポリオキシエチレンエーテルからなる群から独立して選択される1またはそれ以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の固形製剤。
  7. カルボン酸エステルが、クエン酸エステル、グリコールのエステル、およびソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテルからなる群から独立して選択される1またはそれ以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の固形製剤。
  8. カルボン酸エステルが、クエン酸の低級アルキルエステル、グリセロールの中鎖脂肪酸エステル、グリセロールの短鎖脂肪酸エステル、およびソルビタン脂肪酸エステルのポリオキシエチレンエーテルからなる群から独立して選択される1またはそれ以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の固形製剤。
  9. カルボン酸エステルが、クエン酸トリエチル、ミグリオール、オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、およびトリアセチンからなる群から独立して選択される1またはそれ以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の固形製剤。
  10. カルボン酸エステルが、クエン酸トリエチルである、請求項1〜5のいずれかに記載の固形製剤。
  11. 製剤が、充填剤、結合剤、崩壊剤および滑沢剤からなる群から選択される、1またはそれ以上の製薬上許容される賦形剤を含有する、請求項1〜10のいずれかに記載の固形製剤。
  12. 製剤が、D-マンニトール、乳糖、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロースおよびステアリン酸マグネシウムからなる群から選択される1またはそれ以上を含有する、請求項1〜11のいずれかに記載の固形製剤。
  13. 製剤が、賦形剤として実質的に結晶セルロースを含有しない、請求項1〜12のいずれかに記載の固形製剤。
  14. 製剤が錠剤である、請求項1〜13のいずれかに記載の固形製剤。
  15. 式(IV):
    で示される化合物、その製薬上許容される塩またはその溶媒和物、および1またはそれ以上の製薬上許容される添加物を含有し、賦形剤として実質的に結晶セルロースを含まない、固形製剤。
  16. カルボン酸エステルを含有する造粒液を、アミノ基とシアノ基を有する化合物、その製薬上許容される塩またはそれらの溶媒和物を含有する造粒粉末に添加する工程を含む、請求項1~14のいずれかに記載の固形製剤の製造方法。
  17. カルボン酸エステルを添加することにより、固形製剤中におけるアミノ基とシアノ基を有する化合物、その製薬上許容される塩またはそれらの溶媒和物を安定化する方法。
  18. カルボン酸エステルを添加することにより、固形製剤中におけるアミノ基とシアノ基を有する化合物、その製薬上許容される塩、またはそれらの溶媒和物の二量体化を抑制する方法。
  19. 式(IV):
    で示される化合物、その製薬上許容される塩またはその溶媒和物、および1以上の類縁物質を含有し、個々の類縁物質の量が、HPLCのピーク面積の0.25%以下である固形製剤。
  20. 式(IV):
    で示される化合物、その製薬上許容される塩、またはそれらの溶媒和物、および1以上の類縁物質を含有し、個々の類縁物質の総量が、HPLCのピーク面積の0.65%以下である固形製剤。
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