JP2019511409A - ホイールサスペンションの板バネアッセンブリ用の軸受装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、板バネ（２）とこの板バネ（２）を車両ボディに結合するために使用される結合装置を有し、結合装置がボルト（１０）を備える、ホイールサスペンションの板バネアッセンブリ（１）用の軸受装置（７）に関する。コンパクトな構造及び低い製造費用によって際立っている軸受装置（７）を提供するために、板バネ（２）が、繊維複合材料から製造され、切欠き（１１）によって横に貫通され、この切り欠きを経てボルト（１０）が案内されている。

Description

本発明は、板バネとこの板バネを車両ボディに結合するために使用される結合装置を有し、結合装置がボルトを備える、ホイールサスペンションの板バネアッセンブリ用の軸受装置に関する。

車両のシャーシで、サスペンションスプリングとして、車両横方向に延在しかつホイールキャリヤに設けられたホイールに対してバネ弾性により車両のボディを支持する少なくとも１つの板バネを設けることができる。相応の横向板バネを、ホイールガイドユニット内で使用することができるが、これらホイールガイドユニットは、シングルホイールサスペンションとして、リジッドアクスルとして、又は、リジッドアクスルの特殊形態を構成するトーションビームアクスルとして形成されている。トーションビームアクスルは、前輪駆動の小型車及び中型車において主にリヤアクスルとして使用され、容易に車両に取り付け得る安価で省スペースの構成である。

横向板バネは、更に、原理的にシングルホイールサスペンションを有するシャーシのために設けることもでき、その場合は、それぞれのホイールキャリヤは、例えば複合枢着部を介して、また場合によっては補助フレームを介して、車両ボディに枢着され、横向板バネを介して車両ボディに支持されている。

横向板バネ−この横向板バネは、サスペンションスプリングとしてホイールサスペンション内で使用される−は、１つの板状のバネ要素又はバネセットの形態で配置される複数の板状のバネ要素によって構成することができる。螺旋バネの使用に対する板バネの使用の利点は、低いコスト、低いスペース必要量、板バネの自己減衰挙動及び生じ得る横向板バネのスタビライザ作用にある。

その両端に横向板バネが収容部−この収容部を介して横向板バネはホイールキャリヤに案内されている−を備えているか、板バネ終端が収容部−この収容部はホイールキャリヤに直接的に設けられている−に支持されるかのいずれかである。加えて、横向板バネは、通常は、両終端の間の領域−この領域は、それぞれこれら終端に対して離間されている−で、直接的に又は軸受装置の補助フレームを介してボディと結合されている。

独国特許出願公開第１０ ２０１３ ２１８ ０５５号明細書から、１つの板バネが結合装置を介して車両ボディに結合された板バネアッセンブリ用の軸受装置がわかる。この場合、板バネは、アクスルの領域に横向板バネとして配置され、結合装置の１つのボルトを介して車両ボディに結合され、このため、ボルトは、保持装置を経て案内されている。

独国特許出願公開第１０ ２０１３ ２１８ ０５５号明細書

前記従来技術から出発して、本発明の課題は、コンパクトな構造及び低い製造費用によって際立っている軸受装置を提供することである。

この課題は、請求項１の上位概念から出発して、その特徴付けをする特徴と関係させて解決される。これに従う従属請求項は、それぞれ本発明の有利な発展形を示す。更に、軸上装置を有する板バネアッセンブリは、請求項１０の対象である。

本発明によれば、軸受装置は、板バネとこの板バネを車両ボディに結合するために使用される結合装置を有する。この場合、結合装置は、ボルトを備え、このボルトを介して、車両ボディに対する結合部が形成されている。この場合、本発明によれば、１つの板状のバネ要素又はバネセットにまとめられた複数のバネ要素によって構成することができる。

その場合、軸受装置は、好ましくは自動車のホイールサスペンション用の板バネアッセンブリの部分であり、この場合、板バネは、特に横向板バネとして設けられている、即ち、板バネは、自動車の横方向に設置されている。ここで、板バネは、ホイールガイドの課題を担い、加えて、スタビライザ作用と、板バネの構造に応じて自己減衰特性も、惹起され得る。その場合、ボディ側を、板バネは、少なくとも１つの、しかしながら好ましくは２つの軸受装置を介して結合され、この軸受装置を介して、板バネに導入される力が、車両ボディに支持される。

本発明は、板バネが、繊維複合材料から製造され、切欠きによって横に貫通され、この切り欠きを経てボルトが案内されているとの技術的教示を含む。即ち、換言すれば、板バネは、繊維複合材料から成り、板バネを横に経て延在する、即ち板バネを横方向に貫く切欠きを備える。この切欠きを経て、結合装置のボルトが案内されている。

板バネアッセンブリ用の軸受装置のこのような形成は、板バネを経てボルトを案内することに基づいて軸受装置が少数の部品で実現され得るとの利点を有する。これに応じて、軸受装置は、低い製造費用及びコンパクトな構造並びに低い重量によって際立っている。同時に、横力及び鉛直力を確実に受け止めることができる。最後に、多数の同一部品を使用することができる。

これとは違い、独国特許出願公開第１０ ２０１３ ２１８ ０５５号明細書の軸受装置のボルトは、板バネに装着された保持装置を経て案内されている。これは、取付けスペース及び製造費用を相応に高める。更に、これには重量増加が伴う。

本発明によれば、板バネの切欠きは、板バネの横方向に延在し、これは、横向板バネが取付け位置にある時に、車両縦方向の切欠きの向きを意味する。即ち、横方向は、板バネの縦軸及び垂直軸に対して直交する横軸の方向の向きを意味する。

切欠きは、後から板バネに、即ち相応に材料を除去して、導入することができる、又は、切欠きは、一連の板バネの製造において既に規定される。この場合、特に、切欠きは、円形の横断面を備えるが、しかしながらまた、それとは違う形態であってもよい。更に、切欠きは、好ましくは板バネの中立の繊維を経て延在する。

板バネの繊維複合材料は、好ましくはＧＦＫ（ガラス繊維強化されたプラスチック）である。何故なら、これにより、板バネの適切な特性が、同時に重量が低い場合でも実現され得るからである。しかしながらまた、これに対して選択的に、他の繊維−プラスチック−複合材であっても、それ以外の繊維複合材料であってもよい。

本発明の１つの実施形態によれば、ボルトは、板バネに対して両側に位置する締付け装置を収容し、この締付け装置は、ボルト上で互いに向かって、従って間に位置する板バネに対して予締付けされている。これにより、板バネの確実な支承を実現することができる。何故なら、締付け装置は、板バネを挟み込み、従ってここでは望ましくない相対運動を阻止するからである。

前記実施形態の発展形では、締付け装置が、それぞれ、それぞれ１つの締付けスリーブを有し、締付けスリーブが、更に好ましくはそれぞれ、板バネの側にそれぞれ１つの円錐形及び／又は円筒形の拡大部を備えており、この拡大部によって、それぞれの締付けスリーブが、板バネに対して予締付けされている。これにより、間に位置する板バネの挟み込みを、有利なやり方で実現することができる。この場合、円錐形及び／又は円筒形の拡大部に基づいて、接触面を拡大することができるので、力の十分な支持が行なわれる。

前記実施形態の別の形成の可能性に応じて、板バネとそれぞれの締付け装置のそれぞれの締付けスリーブとの間に、それぞれの締付けスリーブを介して板バネに対して締め付けられたそれぞれ１つの当接要素が設けられている。発展形では、それぞれの当接要素が、クランプ状の突起を備え、これら突起によって、当接要素が、板バネを、それぞれの締付け装置の側から把持する。板バネに対して予締付けされた当接要素による板バネの把持により、この領域内での板バネの固定は更に改善される。何故なら、結合装置に対する板バネの望ましくない相対運動が噛合い係合式に阻止されるからである。

しかしながらまた、固定は、本発明の意味では、純粋に摩擦係合式にスリーブを介して行なうことができ、その場合、これらスリーブは、十分な力の支持のために、相応に大きい直径と、円錐形及び／又は円筒形の拡大部のどちらかを備えることができる。更に、板バネと結合装置の接触面は、一般に、例えばローレット加工のような高い粗さの表面を備えていてもよい。

本発明の別の実施形態では、結合装置が、ゴム軸受を有し、これらゴム軸受を介して、車両ボディに対する結合部が形成されている。この実施形態の発展形では、ゴム軸受が、それぞれ、それぞれの締付けスリーブ上に位置決めされている。有利には、これにより車両ボディへの音及び振動伝達が減衰される。

本発明の形成の可能性に応じて、締付け装置の予締付けが、ネジ止め部を介して実現されている。これにより、締付け装置の予締付けは、簡単に実現され得る。好ましくは、ボルトは、この目的のために少なくとも一端にネジを備えている。この場合、具体的には、ボルトは、ネジとして形成することができ、終端側のネジに、ナットが取り付けられ、ネジ頭部及びナットは、締付け装置の間に位置する構成要素を互いに予締付けする。しかしながらまた、ボルトは、ネジ付ボルトとして形成することができ、このネジ付ボルトは、両端にネジを備えており、ここで付属のナットを収容し、これらナットが、更にまた締付け装置を互いに予締付けする。

本発明は、主請求項又はこれに従属する請求項の特徴の前記組合せに限定されていない。更に、特許請求の範囲、本発明の好ましい実施形他の以下の説明又は直接的に図面からわかる個々の特徴を互いに組み合わせる可能性がある。符号の使用による図面への特許請求の範囲の関係づけは、特許請求の範囲の保護範囲を限定するものではない。

以下で説明する本発明の有利な実施形態が、図面に図示されている。

板バネアッセンブリの概略図 本発明の第１の実施形態に応じた、図１の板バネアッセンブリの軸受装置の斜視図 図２の軸受装置の断面図 本発明の第２の実施形態による、図１の板バネアッセンブリの軸受装置の斜視図 図４の軸受装置の断面図 本発明の第３の実施形態に応じた、図１の板バネアッセンブリの軸受装置の断面図

図１から、自動車のホイールサスペンションにおいて使用される板バネアッセンブリ１の概略図がわかる。この場合、板バネアッセンブリ１は、繊維複合材料から成る板バネ２を有し、この繊維複合材料は、好ましくはＧＦＫ（ガラス繊維強化されたプラスチック）である。この場合、板バネ２は、一層に又はセットにまとめられた複数の個別の層から形成することができる。

板バネ２は、板バネアッセンブリ１の設置された状態で、その終端３及び４において、収容部５及び６を介してそれぞれの車両アクスルのホイールキャリヤと結合されている。その点で、板バネ２は、自動車の走行方向に対して横に位置する横向板バネとして設置されている。加えて、両終端５と６の間に、板バネ２は、板バネアッセンブリ１の設置された状態で、軸受装置７及び８において車両ボディと結合されている。

図２及び３には、軸受装置７及び８の第１の本発明による実施形態が、軸受装置７の例で図示されており、軸受装置８は、説明する形成に一致する。認められるように、軸受装置７は、ボルト１０を有する結合装置９を有し、このボルトは、図３に見られる板バネ２の切欠き１１を経て案内されている。切欠き１１は、図２に示した肥大部１２の領域及び板バネ２の中立な繊維の領域で横に板バネ２を貫通する。

ボルト１０は、ここではネジとして形成され、板バネ２に対して両側に位置する締付け装置１３及び１４を支持し、これら締付け装置は、それぞれ締付けスリーブ１５もしくは１６及び当接要素１７もしくは１８から構成される。締付け装置１３及び１４は、ネジとして形成されたボルト１０のネジ頭部１９と、ボルト１０の終端側のネジ上に案内されたナット２０を介して、互いに向かって、従って間に位置する板バネ２に対して予締付けされる。

図３に認められるように、当接要素１７及び１８は、それぞれ、それぞれ１つのクランプ状の突起２１もしくは２２を備え、この突起によって、それぞれの当接要素１７もしくは１８は、それぞれの側から板バネ２を把持する。この場合、突起２１及び２２は、それぞれ斜面２３もしくは２４を有し、これら斜面は、一連の板バネ２に対する締付け装置１３及び１４の予締付けにおいて、板バネの材料に食い込む。加えてこの場合、板バネ２と突起２１及び２２の接触面は、例えば面の相応のローレット加工によって、高い表面粗さで形成することができる。

加えて、締付けスリーブ１５及び１６には、ここでは詳細には図示してないゴム軸受が位置決めされており、これらゴム軸受を介して、図１の板バネアッセンブリ１の設置された状態で、車両ボディに対する結合部が形成されている。

図４及び５は、本発明の第２の形成の可能性に応じた軸受装置７及び８の選択的に形成の可能性を示す。この場合、更にまた、この形成の可能性は、軸受装置７によって説明され、軸受装置８は、軸受装置７と同様に構成されている。

図４及び５による形成の可能性は、実質的に図２及び３によるバリエーションに一致するが、それとは違って、締付け装置２５及び２６は、当接要素を備えるのではなく、ここでは締付けスリーブ２７及び２８を、間に位置する板バネ２に対して直接的に予締付けする。この場合、締付けスリーブ２７及び２８は、板バネ２の両側に、それぞれ１つの円錐形及び／又は円筒形の拡大部２９もしくは３０を備え、この拡大部によって、締付けスリーブが板バネ２に対して予締付けされている。選択的に、例えばＺｕｇ−Ｄｒｅｉｅｃｋ−Ｍｅｔｈｏｄｅによるバネにおける面圧を最小化するための特殊な輪郭を使用することができる。その他、図４及び５による形成の可能性は、図２及び３によるバリエーションに一致するので、それに関する説明を参照されたい。

最後に、図６は、本発明の第３のバリエーションに応じた軸受装置７及び８の別の選択的な実施形態を示すが、この実施形態は、模範的に軸受装置７によって説明する。軸受装置８は、軸受装置７と同様に構成されている。

図６によるバリエーションは、図４及び５による前の形成の可能性に十分一致する。締付けスリーブ−ここではそのうちの締付けスリーブ３１だけを見ることができる−が、板バネ２との接触領域を拡大されて形成されている点で異なる。加えて、図６によるバリエーションの場合は、締付けスリーブ３１に装着されたゴム軸受３２を見ることができる。その他、図６による形成の可能性は、図４及び５によるバリエーションに一致するので、それに関する説明を参照されたい。

本発明による形成により、コンパクトな構造及び低い製造費用によって際立っているそれぞれ１つの軸受装置を提供することができる。

１ 板バネアッセンブリ
２ 板バネ
３ 終端
４ 終端
５ 収容部
６ 収容部
７ 軸受装置
８ 軸受装置
９ 結合装置
１０ ボルト
１１ 切欠き
１２ 肥大部
１３ 締付け装置
１４ 締付け装置
１５ 締付けスリーブ
１６ 締付けスリーブ
１７ 当接要素
１８ 当接要素
１９ ネジ頭部
２０ ナット
２１ 突起
２２ 突起
２３ 斜面
２４ 斜面
２５ 締付け装置
２６ 締付け装置
２７ 締付けスリーブ
２８ 締付けスリーブ
２９ 円錐形の拡大部
３０ 円錐形の拡大部
３１ 締付けスリーブ
３２ ゴム軸受

Claims (10)

1. 板バネ（２）とこの板バネ（２）を車両ボディに結合するために使用される結合装置（９）を有し、結合装置（９）がボルト（１０）を備える、ホイールサスペンションの板バネアッセンブリ（１）用の軸受装置（７；８）において、
   板バネ（２）が、繊維複合材料から製造され、切欠き（１１）によって横に貫通され、この切り欠きを経てボルト（１０）が案内されていること、を特徴とする軸受装置（７；８）。
2. ボルト（１０）が、板バネ（２）に対して両側に位置する締付け装置（１３，１４；２５，２６）を収容し、この締付け装置が、ボルト（１０）上で互いに向かって、従って間に位置する板バネ（２）に対して予締付けされていること、を特徴とする請求項１に記載の軸受装置（７；８）。
3. 締付け装置（１３，１４；２５，２６）が、それぞれ、それぞれ１つの締付けスリーブ（１５，１６；２７，２８；３１）を有すること、を特徴とする請求項２に記載の軸受装置（７；８）。
4. 締付けスリーブ（２７，２８）が、それぞれ、板バネ（２）の側にそれぞれ１つの円錐形及び／又は円筒形の拡大部（２９，３０）を備えており、この拡大部によって、それぞれの締付けスリーブ（２７，２８）が、板バネ（２）に対して予締付けされていること、を特徴とする請求項３に記載の軸受装置（７；８）。
5. 板バネ（２）とそれぞれの締付け装置（１３，１４）のそれぞれの締付けスリーブ（１５，１６）との間に、それぞれの締付けスリーブ（１５，１６）を介して板バネ（２）に対して締め付けられたそれぞれ１つの当接要素（１７，１８）が設けられていること、を特徴とする請求項３に記載の軸受装置（７；８）。
6. 当接要素（１７，１８）が、クランプ状の突起（２１，２２）を備え、これら突起によって、当接要素が、板バネ（２）を、それぞれの締付け装置（１３，１４）の側から把持すること、を特徴とする請求項５に記載の軸受装置（７；８）。
7. 結合装置（９）が、ゴム軸受（３２）を有し、これらゴム軸受を介して、車両ボディに対する結合部が形成されていること、を特徴とする請求項１に記載の軸受装置（７；８）。
8. ゴム軸受（３２）が、それぞれ、それぞれの締付けスリーブ（３１）上に位置決めされていること、を特徴とする請求項３及び７に記載の軸受装置（７；８）。
9. 締付け装置（１３，１４；２５，２６）の予締付けが、ネジ止め部を介して実現されていること、を特徴とする請求項２に記載の軸受装置（７；８）。
10. 板バネ（２）を有し、この板バネが、車両ボディの側を、請求項１〜９のいずれか１項又は複数項に記載の少なくとも１つの軸受装置（７，８）を介して結合されていること、を特徴とする車両のホイールサスペンション用の板バネアッセンブリ（１）。

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