JP2019511241A - 凍結防止性酵母及びその用途 - Google Patents
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Abstract
本発明は、例えば、新鮮な、又は冷凍生地製品(例えば、パン)を調製するための新規な凍結防止性パン酵母Saccharomyces cerevisiae)株及びその使用に関する。本発明は、例えば、特定の寄託株を互いに、又は他のSaccharomyces cerevisiae株と交配することによって、例えば、特定の寄託株から得ることができる凍結防止性パン酵母株を提供する。本発明は、前記株を使用する方法、又は生地又は生地製品又は酵母製品を調製する方法及びこのような生成物にも関する。
Description
本発明は、例えば、新鮮な、又は冷凍生地製品(例えば、パン)を調製するための新規な凍結防止性パン酵母(Saccharomyces cerevisiae(サッカロマイセス・セレヴィシエ))株及びその使用に関する。本発明は、例えば、特定の寄託株を互いに、又は他のSaccharomyces cerevisiae株と交配することによって、例えば、特定の寄託株から得ることができる凍結防止性パン酵母株を提供する。本発明は、前記株を使用する方法、又は生地若しくは生地製品若しくは酵母製品を調製する方法及びこのような生成物にも関する。
家庭用の便利な製品としても、市販の半完成製品としても、例えばパン、ロール又はペストリー用の冷凍生地又は生地製品は、ますます重要になってきている。したがって、パン酵母の凍結防止性は、ますます重要なパラメータとなっている。古典的な酵母株は、冷凍生地の調製に使用することができるが、典型的には、2〜3倍過剰の酵母がそのような生地の調製に使用されており、これは焼いた製品の風味に悪影響を及ぼす可能性がある。
さらに、冷凍酵母製品の保存可能期間は、非冷凍の新鮮な酵母又は乾燥酵母の保存可能期間よりかなり長い。そのような用途のためにも、酵母の凍結防止性は、重要な役割を果たす。
特別な凍結防止性酵母菌株が、既に利用可能である(例えば、US 5,352,606 B1号、EP 1 209 225 A1号、EP 1 541 671 A1号)。
しかし、より高い生存率を有し、そして/又は冷凍後の発酵能力の向上などのより良好な性能を有する、冷凍にさらに適したパン酵母株が、当業界で必要とされている。
この問題は、本発明により、特に、特許請求の範囲の主題によって解決される。
本発明は、NCYC4095として寄託されたOL−01株、NCYC4094として寄託されたS3−02株、NCYC4105として寄託されたFL−03株、NCYC4106として寄託されたIS−310株、NCYC4128として寄託されたCC−05株及びNCYC4129として寄託されたKF−06株から得ることができる酵母株を提供する。本発明の酵母株は、パン酵母株であってもよい。
例えば、本発明の株は、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05及びKF−06からなる群から選択される第1の株と、第2のSaccharomyces cerevisiae株とを交配させることによって得ることができ、この株も、パン酵母株であってもよい。例えば、ビール醸造に適した凍結防止性株が望ましい場合には、ビール醸造酵母も、交配に使用してもよい。しかし、好ましくは、交配に使用される株はどちらも、パン酵母株である。第2のSaccharomyces cerevisiaeも、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05及びKF−06からなる群から選択されてもよい。例えば、OL−01は、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05、KF−06、又は別のパン酵母株との交配に使用されてもよい。S3−02は、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05、KF−06、又は別のパン酵母株との交配に使用されてもよい。FL−03は、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05、KF−06、又は別のパン酵母株との交配に使用されてもよい。IS−310は、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05、KF−06、又は別のパン酵母株との交配に使用されてもよい。CC−05は、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05、KF−06、又は別のパン酵母株との交配に使用されてもよい。KF−06は、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05、KF−06、又は別のパン酵母株との交配に使用されてもよい。交配は、例えば、胞子と胞子の間、胞子と細胞の間、又は細胞と細胞の間のハイブリダイゼーションによって行われてもよい。他のパン酵母株は、凍結防止性株であってもよく、例えば、US5,352,606B1号、EP1209225A1号、EP1541671A1号に開示され、例えば、FTY−3(BP FERM2363)である。他の特定の特徴(例えば、耐浸透圧性)を有する非凍結防止性株であってもよく、本発明の酵母に特定の望ましい特徴を加えることが有用な場合がある。好ましくは、異種交配(例えば、ハイブリダイゼーション)後に、凍結防止性に関する1回以上の選択が行われる。
もちろん、株は、寄託株、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05又はKF−06のうち1つであってもよい。好ましくは、株は、OL−01であり、より好ましくは、株は、CC−05である。
本発明は、さらに、本発明のパン酵母株、例えば、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05又はKF−06を提供し、好ましくは、株は、CC−05であり、前記株は、以下からなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子に変異を含む:(a)染色体IVに位置するCOS7と命名された遺伝子YDL248W、ここで、変異は、好ましくは、欠失である;(b)染色体Xに位置するAAD10と命名された遺伝子YJR155W、ここで、変異は、好ましくは、欠失である;(c)染色体IVに位置するHXT15と命名された遺伝子YDL245C、ここで、変異は、好ましくは、欠失である;(d)染色体Xに位置するDAN4と命名された遺伝子YJR151C、ここで、変異は、好ましくは、欠失及び/又はゲノム再編成及び/又は停止コドンの導入である;(e)染色体IVに位置するHKR1と命名された遺伝子YDR420W、ここで、変異は、好ましくは、アミノ酸交換を引き起こす少なくとも1つの点変異である。
前記変異は、前記遺伝子の全ての対立遺伝子に存在する。
好ましくは、酵母株は、前記遺伝子の3つ以上、又は4つ以上、又は5つに変異を含む。最も好ましくは、酵母株は、挙げられた全ての変異を含む。
好ましくは、本発明の株は、以下からなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子に変異を含む:(a)染色体IVに位置するCOS7と命名された遺伝子YDL248W、ここで、変異は、位置2232に対して下流の欠失である(ここで、欠失は、例えば、少なくとも150塩基対の長さである);(b)染色体Xに位置するAAD10と命名された遺伝子YJR155W、ここで、変異は、位置727404に対して少なくとも1つの下流の欠失である(ここで、欠失の全長は、例えば、少なくとも360塩基対である);(c)染色体IVに位置するHXT15と命名された遺伝子YDL245C、ここで、変異は、位置11657に対して少なくとも1つの下流の欠失である(ここで、欠失の全長は、例えば、少なくとも400塩基対である);(d)染色体Xに位置するDAN4と命名された遺伝子YJR151C、ここで、変異は、1つ又は2つの停止コドンの導入であり、好ましくは、アミノ酸位置342での導入(停止コドンに対するセリンの交換)及び/又はアミノ酸位置53での導入(停止コドンに対するチロシンの交換)である及び/又は少なくとも部分的な欠失及び/又はゲノム再編成、例えば、染色体Xの座標:714,902−715,267の間のゲノム再編成である;(e)染色体IVに位置するHKR1と命名された遺伝子YDR420W、ここで、変異は、アミノ酸交換を引き起こす少なくとも1つの点変異であり、変異は、好ましくは、セリンからプロリンへの交換を生じる位置1308583及び位置1308589での変異及び/又はフェニルアラニンからロイシンへの交換を生じる位置1308951及び位置1309390での変異からなる群のうち少なくとも1つから選択され、好ましくは全てから選択される。前記変異は、前記遺伝子の全ての対立遺伝子に存在する。
好ましくは、酵母株は、前記遺伝子の2つ以上、3つ以上、又は4つ以上、又は5つに変異を含む。最も好ましくは、酵母株は、挙げられた全ての変異を含む。
本発明の文脈において、アミノ酸交換を導く点変異は、好ましくは、アミノ酸の生化学的特性を有意に変化させるものであり、好ましくは非保存的突然変異である(Zhang,J Mol Evol2000,50(1):56−68に記載される通り)。そのような点変異は、遺伝子産物の機能的不活性化を引き起こすことがある。
解析された菌株に見出される欠失及び/又は停止コドンは、それぞれの遺伝子産物の機能的不活性化を引き起こす。このような機能的不活性化に至る変異が、本発明において好ましいと考えられる。もちろん、異なる変異によって遺伝子産物を不活性化することが可能である。したがって、一実施形態では、本発明の酵母株は、全ての対立遺伝子における以下の遺伝子の少なくとも2(好ましくは、3以上、4以上、又は全て)の遺伝子産物の機能的不活性化を引き起こす変異を含む:(a)染色体IVに位置するCOS7と命名された遺伝子YDL248W、ここで、変異は、好ましくは、欠失である;(b)染色体Xに位置するAAD10と命名された遺伝子YJR155W、ここで、変異は、好ましくは、欠失である;(c)染色体IVに位置するHXT15と命名された遺伝子YDL245C、ここで、変異は、好ましくは、欠失である;(d)染色体Xに位置するDAN4と命名された遺伝子YJR151C、ここで、変異は、好ましくは、停止コドンの導入及び/又はゲノム再編成である;(e)染色体IVに位置するHKR1と命名された遺伝子YDR420W、ここで、変異は、好ましくは、アミノ酸交換を引き起こす少なくとも1つの点変異である。
したがって、本発明の好ましい酵母株は、本明細書に特定される変異の存在を分析すること、例えばPCRによって、同定され、従来の酵母株と区別されてもよい。
本発明の好ましいパン酵母株(例えば、CC−05又はKF−06)は、以下からなる群から選択される少なくとも2つの配列を含む:(i)配列番号7、又はこれに対して、塩基対の最大でも3つの交換、好ましくは、最大でも2つ、又は最大でも1つの交換を含む配列変異体、ここで、前記配列、又は前記配列変異体の1つが、それぞれの対立遺伝子中に存在し、(ii)配列番号8、又はこれに対して、塩基対の最大でも3つの交換、好ましくは、最大でも2つ、又は最大でも1つの交換を含む配列変異体、ここで、前記配列、又は前記配列変異体の1つが、それぞれの対立遺伝子中に存在し、(iii)配列番号9、又はこれに対して、塩基対の最大でも3つの交換、好ましくは、最大でも2つ、又は最大でも1つの交換を含む配列変異体、ここで、前記配列、又は前記配列変異体の1つが、それぞれの対立遺伝子中に存在し、好ましくは、前記株は、前記配列の3つ全てを含む。一実施形態では、前記株は、配列番号8及び配列番号9に関してホモ接合であり、配列番号7に関してヘテロ接合である。
好ましい実施形態では、株は、以下からなる群から選択される3つの配列を含む:(i)配列番号7、又はこれに対して、塩基対の最大でも1つの交換を含む配列変異体、ここで、前記配列、又は前記配列変異体の1つが、それぞれの対立遺伝子中に存在し、(ii)配列番号8、又はこれに対して、塩基対の最大でも1つの交換を含む配列変異体、ここで、前記配列、又は前記配列変異体の1つが、それぞれの対立遺伝子中に存在し、(iii)配列番号9、又はこれに対して、塩基対の最大でも1つの交換を含む配列変異体、ここで、前記配列、又は前記配列変異体の1つが、それぞれの対立遺伝子中に存在する。
一実施形態では、当該株は、全ての対立遺伝子において配列番号8及び配列番号9からなる群より選択される2つの配列を含み、配列番号7は、少なくとも1つの対立遺伝子に存在し、変異体が少なくとも1つの他の対立遺伝子において変化している1つの塩基対を含む。
本発明の前記酵母株は、好ましくは、凍結防止性であり、例えば、焼く(例えば、パンを焼く)のに適している。
本発明は、本発明のパン酵母株も提供し、ここで、株は、少なくとも1%の生存率で冷凍と凍結を含むレジメンを生き残ることができ、レジメンは、以下の通りであってもよい:(a)前記酵母株を、振とうインキュベーター内、YPD培地中で30℃で200rpm、15時間増殖させ、(b)酵母培養物を収穫し、YPD培地に、5OD600の濃度になるまで再懸濁し、(c)50mLチューブ(典型的には遠心分離チューブ)中、5mLの酵母懸濁物を−20℃で48〜72時間インキュベートし、(d)その後、4回の冷凍/解凍サイクルを行い、それぞれの冷凍/解凍サイクルは、30℃、200rpmで1.5時間、−20℃で少なくとも1時間を含み、生存率は、(前記冷凍/解凍サイクル後の生存酵母コロニーの数)/(前記冷凍/解凍サイクル前の生存酵母コロニーの数)×100%として決定され、生存酵母コロニーの数は、YPD寒天プレート上の酵母懸濁物の10倍系列希釈物を播種し30℃で48時間インキュベートすることを用いて測定される。
前記レジメンにおいて生存率が少なくとも0.5%の酵母株は、本発明の有利な凍結防止性株である。好ましくは、前記レジメンにおける生存率は、少なくとも1%、少なくとも1.25%、少なくとも1.5%、少なくとも1.75%、少なくとも2%、少なくとも2.5%、少なくとも3%、少なくとも3.5%又は少なくとも4%、例えば、0.5%〜4.5%である。本発明者らは、本発明の酵母株が、前記レジメンにおいて少なくとも1.2%又は少なくとも1.5%の生存率を有するが、冷凍生地用の市販の酵母及び凍結防止性株FTY3(FERM BP2363、米国特許第5,352,606号B1)は、それぞれ0.12%又は0.26%及び0.17%の生存率しか持たない(図1)ことを示した。
好ましくは、例えば、上に記載したような交配によって、株OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05及びKF−06のいずれかから得ることができる酵母株は、記載したレジメンにおける生存率が少なくとも0.5%、少なくとも1%、少なくとも1.25%、少なくとも1.5%、少なくとも1.75%、少なくとも2%、少なくとも2.5%、少なくとも3%、少なくとも3.5%又は少なくとも4%であり、例えば、0.5%〜4.5%である。
例えば、上述の交配によって株OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05及びKF−06のいずれかから得ることができる酵母株は、好ましくは、元々の親株の平均生存率の少なくとも54%、好ましくは少なくとも64%、好ましくは少なくとも74%、より好ましくは少なくとも84%の生存率を示す。
本発明はまた、本発明の凍結防止性酵母株、特にパン酵母株を調製する方法であって、(a)本発明の酵母株、例えば、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05及びKF−06と、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05及びKF−06を含む群から選択される第2の酵母株との間で交配させる工程と、(b)得られた酵母株を、凍結防止性について選択する工程と、任意選択的に、(c)得られた凍結防止性酵母株を、その発酵活性について選択する工程とを含む。
本発明の酵母株の発酵性能は、有利には、液体細粉懸濁物(LFS)において、例えば、以下に簡単に記載されるか、又は実施例5にさらに詳細に記載される方法において評価することができる。この試験は、好都合なことに、凍結防止性と発酵性能を両方とも評価する。
発酵性能は、例えば、酵母培養物を5mLのYPD基質上で、30℃、200rpmで15時間、振とうインキュベーター内で増殖させ、次いで、培養物を−18℃で3日間冷凍することを含む方法によって試験することができる。各株由来の1つの培養物を、実施例5に記載されるようなLFS、例えば無糖液体粉懸濁物中での発酵性能について、直ちに試験した。簡単に言うと、培養物を蒸留水で2回洗浄し、LFSと共に1.5時間インキュベートした。一定時間後、LFSサンプルは、底に細粉が沈降し、上に液相となった2つの相を形成する。凍結後に試験した他の培養物も、同じ様式で試験する。酵母の発酵性能は、90分後に、以下のスコアに従って、0〜5にランク付けした。
時間:インキュベート30分後に発酵が開始する酵母株には1点が与えられ、一方、60分後に発酵が開始する酵母株には0.5点が与えられ、90分後まで開始が遅れる酵母株には、点が与えられない。
気泡:液相中に気泡の出現がないサンプルには、点が与えられず、少数の気泡を有するサンプルには、0.5点が与えられ、一方、多数の気泡を有するサンプルには、1点が与えられる。
穴:固相に穴のないサンプルには、点が与えられない。小さな穴を有するサンプルには、0.5点が与えられ、大きな穴を有する生地には、1点が与えられる。大きな接続した穴を有するサンプルには、1.5点が与えられる。
泡:液相の上部に泡がないサンプルには、点が与えられない。薄い泡の層を有するサンプルには0.5点が与えられ、厚い泡の層を有するサンプルには1点が与えられ、0.5cmを超える泡の層を有するサンプルには1.5点が与えられる。
好ましくは、本発明の酵母株は、凍結後少なくとも1、少なくとも1.5、少なくとも2又は少なくとも3の発酵性能スコアで評価される。より好ましくは、冷凍前の発酵性能と比較して、冷凍後の発酵性能の低下が2以下、1.5以下、又は1以下であることがより好ましい。
好ましくは、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05及びKF−06のいずれかの株から、例えば、上に記載したものの間で交配させることによって得ることができる酵母株は、冷凍後に、最大で1点、好ましくは最大で0.5点、好ましくは、親株と同等であり、より好ましくは、親株よりも大きい発酵性能を示す。
好ましくは、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05及びKF−06のいずれかの株から、例えば、上に記載したものの間で交配させることによって得ることができる酵母株は、冷凍後に、親株の(平均)から1点を超えて低下しない発酵性能の低下を示し、減少は、親株の減少、又はより好ましくは、親株の減少よりも小さい。最も好ましくは、全く減少がない。
本発明のパン酵母株は、好都合にも、優れた発酵能力をも有している。非冷凍の生地を使用する場合、又は実施例4において、冷凍後の発酵能力が目的である場合、発酵能力を、実施例3に開示するプロトコルに従って決定してもよい。
好ましくは、非冷凍の生地に対する本発明の酵母株の発酵能力は、少なくとも、市販の酵母株、例えば、FTY−3(BP FERM2363)の発酵能力に対して匹敵する(±20%まで)である。本発明の酵母株は、無糖生地に対する糖生地(特に、高糖生地、例えば11%以上の糖)の発酵能力比も優れているだろう。本願発明者らは、本発明の好ましい酵母株(例えば、OL−01、又は特にCC−05)では、高糖生地での発酵能力が例外的に高く、これは、冷凍生地用途で使用される酵母株に特有であり、好ましくは、11%糖生地に対する発酵能力/無糖に対する発酵能力の比が、少なくとも1.2、好ましくは少なくとも1.3、少なくとも1.5、少なくとも1.7又は少なくとも1.9である。OL−01は、高糖生地、特にCC−05において特に高い発酵能力を有することが示され、好都合なことに、リーンな生地及び高糖度の生地の両方において高い発酵能力を有することができる。
冷凍生地における発酵能力に関し、例えば、本発明の株は、上述の酵母株を用いて調製した生地を−20℃で4週間、好ましくは8週間保存した後、−20℃で1日間保存した後の発酵能力の少なくとも90%、好ましくは少なくとも91%、少なくとも93%、少なくとも95%の発酵能力を示してもよい。
これに代えて、又はこれに加えて、上記株は、保存の最初の2週間の間に行われる少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20又は少なくとも25の冷凍/凍結サイクル(好ましくは、少なくとも10の冷凍/解凍サイクル)を伴い、−20℃で4週間、上述の酵母株を用いて調製した生地を保存した後、少なくとも75%、好ましくは少なくとも78%、少なくとも80%、少なくとも82%、又は少なくとも84%の発酵能力を示していてもよい。1回の冷凍/解凍サイクルについて、生地を25℃に移し(例えば、30分間)、−20℃に戻し(例えば、少なくとも2時間)、前記生地を−20℃で1日間保存した後の発酵能力と比較したものである。
本発明の酵母株は、グルコース及びスクロース、並びに任意選択的に、マルトース、ガラクトース及びラフィノースを発酵させることができる。酵母は、グルコース及びスクロース、並びに任意選択的に、マルトース、ガラクトース及び/又はラフィノースから炭素を同化することができ、これは、実施例2の方法に従って測定することができる。典型的には、メリビオース、並びに任意選択的に、ガラクトース及び/又はラフィノースを、同化することができない。本発明の菌株はそれぞれ、それに同化して増殖する典型的な糖スペクトルを示す。
本発明は、本発明のパン酵母株の酵母を含み、酵母製品が、圧縮酵母、粉砕酵母、句リーム酵母、活性半乾燥酵母、乾燥酵母、例えば、活性乾燥酵母、即時乾燥酵母又は即時活性乾燥酵母及び冷凍酵母を含む群から選択される、酵母製品も提供する。酵母製品は、固形分含有量が10〜99%であってもよい。
クリーム酵母は、液体酵母とも呼ばれ、主に工業用製パン業によって使用される。この製品の主な利点は、それが製パン業者のための冷蔵コンテナに直接配達され、自動的にポンプ輸送され、投入可能であることである。クリーム酵母は冷蔵条件下で保存すべきであり、乾燥物質含量は、約20%である(T.Boekhout(著者、編集者)、V.Robert(編集者),Yeasts in Food:Beneficial and Detrimental Aspects,Woodhead Publishing Series in Food Science,Technology and Nutrition,2003,ページ297)。
圧縮酵母(新鮮な圧縮酵母とも呼ばれる)は、クリーム酵母から作られる。クリーム酵母に含まれる水の一部を除去するために、フィルタープレス又は回転真空フィルターを使用する濾過が典型的に使用される。この製品の乾燥物質は、28〜35%の間でさまざまであり、国や製パン業者の習慣によって異なる。乾燥物質含量がより低い圧縮酵母は、色が濃く、混練可能で、むしろ可塑性のある稠度を有する。高い乾燥物質含量では、圧縮酵母は、より白っぽく、砕けやすくなる。新鮮な酵母は、冷温条件下、例えば約4℃以下の温度で保存しなければならないが、冷凍してもよい。コールドチェーンが乱され、温度が上昇すると、新鮮な酵母は、その活性を急速に失う。この製品は、家庭用ベーキングのための小さな立方体、500グラム又は1kgのブロック、25kgの袋など、異なる形態で製造することができる。製品の保存可能期間は、約5週間である。(T.Boekhout(著者、編集者)、V.Robert(編集者),Yeasts in Food:Beneficial and Detrimental Aspects,Woodhead Publishing Series in Food Science,Technology and Nutrition,2003,ページ297。)圧縮酵母は、特に商業的使用のための本発明の好ましい酵母である。
粉砕酵母(crumbled yeast)は、約1cm×5〜10cmの不規則な断片に砕かれた新鮮な酵母であり、25〜50ポンドの袋に詰め込まれ、約4週間の貯蔵中の安定性を保証するために冷凍保存される。これらの予防措置にもかかわらず、5〜8℃で週3〜5%の発酵活性の損失が避けられない場合、包装された製品も冷凍されてもよい(Byong H.Lee,Fundamentals of Food Biotechnology,2014,Wiley−Blackwell,ページ184)。
活性半乾燥酵母は、70〜80%(w/w)の固形分含有量を有する。活性半乾燥酵母は、通常、0〜6℃で保存されるが、これも冷凍してもよい。
活性乾燥酵母製品は、典型的には90%(w/w)以上の固形分含有量を有する。全ての形態の活性半乾燥酵母又は乾燥酵母は、室温で保存することができるか、又は冷蔵することができる。冷凍は、長期保存の場合であっても、典型的には必要ではないが、可能である。これらは、好ましくは、減圧中又は不活性ガス(窒素など)の中で包装される。
本発明の酵母株は、乾燥酵母製品、すなわち活性乾燥酵母(ADY)、即時乾燥酵母(IDY)、即時活性乾燥酵母(Instant ADY)及び保護された活性乾燥酵母(PADY)の製造に使用されてもよい。圧縮ケーキ酵母は、乾燥前に加工助剤又は抗酸化剤で処理され、次いで、スパゲッティ様の糸に押出成形されてもよい。糸を1.5〜3cmの長さにした後、例えば、乾燥器(例えば、流動床乾燥器)のコンベアベルト型のトンネル内で乾燥させる。この種の乾燥によって、ADYを製造する。ADYを活性化するために、水を用いた際水和のための別個の工程が必要である。
ADYよりも高い活性を有する即時ADYは、流動床又はエアリフト乾燥工程によって行われる、より緩やかな乾燥を必要とする。即時ADYの高い活性は、高い多孔性に起因し、再水和の必要性がなく、通常は生地に直接添加することができる。
PADYには乳化剤が含まれており、特殊な工程で5〜6%の水分量になるまで乾燥される。この製品に酸化防止剤を使用すると、酸素の悪影響が軽減され、特別な包装が不要になる(Karel Kulp,Klaus Lorenz(編集),Handbook of Dough Fermentations,2003,CRC Press,ISBN9780824742645)。
酵母製品は、冷凍酵母、例えば70〜85%、特に74〜80%(w/w)の乾燥物質を有する、例えば乾燥冷凍「ヌードル」の形態の冷凍された活性半乾燥酵母であってもよい。冷凍した活性半乾燥酵母は、事前の解凍を必要とせずに直接的に細粉に組み込むことができる。冷凍酵母はまた、EP1209225A1号及びCA1299435号に開示されているように、3mm未満の直径及び70〜85%(w/w)、好ましくは70〜80%(w/w)の乾燥物質の乾燥物質含量を有する、冷凍された活性半乾燥酵母製品であってもよい。例えば、冷凍生地を調製するために、冷凍酵母が使用されてもよい。冷凍酵母製品は、少なくとも4週間、好ましくは、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも3ヶ月間、少なくとも4ヶ月間、少なくとも20週間、少なくとも6ヶ月間、少なくとも1年間、又は少なくとも2年間安定である。
本発明は、本発明のパン酵母株を培養することと、任意選択的に、酵母を冷凍することとを含む、酵母製品を製造するための方法も提供する。
本発明の酵母製品は、本発明の酵母株の酵母を含む。本発明の酵母製品は、さらに、他のパン酵母を、すなわち、異なる酵母株の混合物の形態で含んでいてもよい。
本発明は、本発明のパン酵母株又は酵母製品を含む、生地又は生地製品も提供する。使用する酵母の濃度(圧縮した酵母の場合、少なくとも30%の乾燥物質)は、例えば、0.5%〜10%(小麦のw/w)、1〜7%又は2〜5%であってもよい。濃度は、典型的には、同等の製品に使用される伝統的な酵母の濃度に匹敵するか、又はそれ未満である。好ましくは、特に、酵母及び/又は生地又は生地製品が冷凍されている場合、より低い濃度の酵母、好ましくは、30〜90%の伝統的な量が推奨され、得られる焼き上げられた生地製品の質感に大きな影響を与えることなく、30〜85%、40〜80%、45〜75%又は50〜70%が使用されてもよい。
生地は、本発明の酵母を、糖の添加の有無にかかわらず、細粉及び液体を含む群から選択される少なくとも1つの成分と混合することによって得ることができる。典型的には、酵母を、少なくとも細粉及び液体と混合する。生地において使用される典型的な成分、並びに適切な濃度は、当業者に周知である。添加される液体は、例えば、水、ミルク、バターミルク、ビールであってもよく、任意選択的に、油が添加されてもよい。ミルクの代わりに、水とミルク粉末を使用してもよい。
さらなる任意の生地成分は、例えば、糖、塩、卵及び/又は脂肪である。好ましくは、生地は、塩を含む。新鮮な卵の代わりに、卵粉を使用してもよい。脂肪は、例えば、油、バター又はマーガリンであってもよい。生地は、もちろん、サワードウ又は少なくとも1種の微生物、スパイス(例えば、シナモン、バニラ、ペッパー、ニンニク及び/又はハーブ)、ガレート化レモンスキン、ベーキング改良剤、酵素及び/又は塩を含んでいてもよい。果実及び/又は野菜(例えば、乾燥した形態又はマッシュ形態)が、さらなる生地成分であってもよい(例えば、スイートパン又はケーキ用のレーズン)。例えばパン又はロール用の好ましい実施形態では、生地はサワードウである。
生地又は生地製品は、例えば0〜40%の糖を含むことができ、特に、無糖生地、リーンな糖生地(1〜10%糖)、又は高糖生地(10%を超える糖、好ましくは、最大で25%まで又はそれ以上)であってもよい。本発明者らは、市販の酵母株である非糖生地及びリーンな糖生地に本発明の酵母が同等の発酵能を有し、特にOL−01は高い発酵能力を有することを示した。したがって、本発明の酵母株は、好ましくは、高糖生地、例えば特に冷凍した高糖生地に使用される。生地は、任意選択的に、脂肪を25%まで含む。
本発明の冷凍酵母製品を使用する場合、特に前記酵母製品の粒径が小さい場合には、生地の調製には解凍は必要ではないが、冷凍製品は生地成分に直接添加するか、少なくとも1つの他の成分(例えば、小麦粉)に直接添加されてもよい。しかし、もちろん、冷凍酵母製品を0〜37℃、例えば、約0〜8℃の温度、又は室温(好ましくは20〜25℃)又は30〜37℃での1回目の解凍をすることが可能であり、又は温度を段階的に上げつつ、例えば、最初は約0〜8℃まで温度を上げ、次いで、室温又はもっと高い温度まで上げてもよい。
細粉(flour)は、未調理の穀物又は他の種子又は根を粉砕することによって作られた粉末である。典型的には、細粉は、小麦粉、ライ麦粉、スペルト小麦粉、トウモロコシ粉、オート麦粉、ソバ粉、グルテンフリー小麦粉又は米粉、又はそれらの混合物、好ましくは小麦粉である。細粉の種類は、ペストリー小麦粉、多目的小麦粉、強力粉、最強力粉(very strong flour)及び/又は全粉粉、又はDIN10355型に分類される型のいずれか、例えば、405型、550型、650型、812型、1050型及び/又は1600型のいずれかを含む群から選択されてもよい。小麦粉は、アスコルビン酸を含んでいてもよい。小麦粉は、任意選択的に、漂白剤及び/又は熟成剤で処理される。生地に糖が含まれている場合、特に高糖度の生地の場合、典型的には、ペストリー粉(405型に対応)又は小麦由来の550番粉が使用される。
本発明は、冷凍生地又は冷凍生地製品も提供する。冷凍とは、−18℃以下又は20℃での維持を指す。生地は、生地を適切な温度の冷凍庫に移すことによって、又は好ましくは生地の温度を例えばブラストフリーザーを用いてより迅速に低下させることができる方法を用いて生地を冷凍することができる。
一実施形態では、冷凍生地又は生地製品は、本発明の冷凍酵母製品を、任意選択的に解凍した後に、上述の生地成分の少なくとも1つと混合することによって得られる。
別の実施形態では、冷凍生地又は生地製品は、本発明のクリーム酵母又は圧縮酵母製品(好ましくは圧縮酵母製品)を、上述の生地成分の少なくとも1つと混合することによって得られる。
本発明の文脈において、生地製品は、形成された生地片である。生地製品は、生、半生(すなわち、部分的に焼いたもの)、又は焼いたものであってもよい。また、生地製品は、冷凍されていてもよく、特に、生の冷凍生地片であってもよい。半生生地片又は焼いた生地片も冷凍されてもよいが、酵母の凍結防止特徴は、生の生地又は生地製品を冷凍するときに最も関係がある。一実施形態では、生地製品は、本発明の冷凍生地、又は好ましくは、冷凍生地製品から得られた、焼いた生地製品である。
本発明の生地又は生地製品は、パン生地、ロール生地、ピザ生地、ケーキ生地、クロワッサン生地、プレッツェル生地、ベーグル生地であってもよく、全て、好ましくは既に成形されている、パン、ロール、ピザ、クロワッサン、プレッツェル、ベーグル及びケーキである。パンは、例えば、バゲット、チャバタ、全食パン、混合パン、ライ麦パン又は甘いパン(例えば、編み込みパン(yeast plait))であってもよい。ケーキには、例えば、ペストリー、マフィン又はクッキーが含まれる。
本発明はさらに、本発明の生地又は生地製品を調製する方法であって、(a)本発明のパン酵母又は本発明の酵母製品を、糖の添加の有無にかかわらず、細粉及び液体(例えば、水又はミルク)を含む群から選択される少なくとも1つの成分と混合する工程を含む。例えば、生地成分(例えば、上に特定したもの)を加えてもよく、生地が得られる。混合工程は、全ての生地成分を一緒に混合することができる。別法としては、これは段階的な混合であり、ここでは、酵母を、最初に、成分の1つ(例えば、小麦)又は液体と混合する。ここで前記液体は、例えば0〜30分後に、活性乾燥酵母を使用する場合は好ましくは20〜37℃、圧縮酵母を使用して第1混合物を得る場合は好ましくは0〜25℃の温度を有する。この第1の混合物を、他の成分と混合する。混合工程は、典型的には、例えば1〜15分間、好ましくは2〜10分間の生地の混練を含む。混練は、グルテン網目構造の発達への貢献によって、生地の稠度に影響する。混練は、典型的には室温で実施されるが、温度は、例えば、16℃〜30℃で制御することもでき、生地温度も、例えば16〜37℃で制御することができる。特に、冷凍生地を調製するためには、温度は25℃未満、例えば約16〜23℃である。
本発明の生地又は生地製品を調製する方法は、任意選択的に、以下の群から選択される1つ以上のさらなる工程を含む:
(b)生地を成形する工程;
(c)生地をプルーフィング(proofing)する工程;
(d)生地を冷凍する工程;
(e)生地を解凍する工程;及び/又は
(f)生地を焼く工程。
(b)生地を成形する工程;
(c)生地をプルーフィング(proofing)する工程;
(d)生地を冷凍する工程;
(e)生地を解凍する工程;及び/又は
(f)生地を焼く工程。
工程(b)、(c)及び(d)がいかなる順序で行われてもよく、最適製品を得るために、プルーフィング工程を繰り返し使用してもよい。工程(e)が行われる場合、工程(d)の後に行われる。工程(f)は、典型的には、最後に行われるが、その後に、凍結工程と、任意選択的に、解凍工程が行われてもよい。
本発明の文脈において、プルーフィングは、酵母が、生地に存在する発酵可能な糖を二酸化炭素とエタノールに変換する工程であると考えられる。プルーフィングは、生地の体積を増加させ、レオロジーに影響を与え、例えば、得られる製品の質感がより軽くなる。プルーフィングは、典型的には、20℃〜37℃で、好ましくは、室温で、又は約25℃で行われる。湿度の増加は、有益であり、好ましくは、相対湿度が少なくとも75%、又は少なくとも85%である。製品の所望の特徴は製品の種類によって異なり、したがって、プルーフィング条件は、製品の種類によって変わる。
本発明の酵母は、市販の酵母に匹敵するか又は増加した発酵能力を有するので、条件は、当業者によって容易に最適化され得る。
生地を、例えば15〜90分間プルーフィングすることは、典型的には、混練後に行われる。生地は、プルーフィングの前に成形されてもよい。しかし、典型的には、プルーフィング工程の後、生地を再加工し、又は穿孔し、任意選択的に成形する。これに続いて、例えば15〜90分の別のプルーフィング工程が続いてもよい。
生製品又は冷凍生地製品は、プルーフィングを行わなくてもよく、完全なプルーフィング又は部分的なプルーフィングを受けていてもよい。したがって、凍結は、混練後、部分的なプルーフィング期間の後(典型的には成形後)、又は完全な(最大の)必要なプルーフィングの後に行ってもよい。好ましくは、冷凍は、必要なプルーフィング期間が完全に終わった後に行われる。本発明を通して、成形された生地製品は、未成形生地でよりも冷凍されることが、便宜上の理由から好ましい。
好ましい実施形態では、プルーフィングしない冷凍生地製品では、生地製品は、成形の後に冷凍される。解凍後、生地製品をプルーフィングし、その後に焼くことができる。
別の好ましい実施形態では、プルーフィングされているか、又は少なくとも部分的にプルーフィングされた冷凍生地製品、生地製品を作成し、プルーフィングし(典型的な完全に必要なプルーフィング体積の約60〜100%、典型的には約70〜80%)、冷凍する。解凍した後、任意選択的に、さらなるプルーフィングの後、生地製品を焼いてもよい。
凍結後、パン生地又は生地製品は、焼き上げ(0℃〜37℃、好ましくは20℃〜32℃)の前に解凍してもよく、任意選択的にプルーフィング工程を行ってもよい。このことは、糖及び/又は脂肪を含む生地のような重い生地に特に有用であり得る。しかしながら、本発明の酵母を使用する場合、これは必要ではない。すなわち、生地又は生地製品は、解凍せずに焼くのに適した冷凍生地又は生地製品、例えばバゲットの形状の冷凍生地であってもよい。
有利には、本発明の冷凍生地又は生地製品は、温度−18℃で冷凍すると、少なくとも2週間、少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも3ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、又は少なくとも1年間安定である。本発明の文脈において安定であることは、製品が依然としてヒトの消費に適しており、対応する新鮮な製品と少なくとも同等の特性を維持することを意味する。
成形後のいかなる時間に、例えば、成形後、プルーフィング後、冷凍後、解凍後又は焼き上げ後に、さらなる仕上げ工程、例えば、アイシング、黄身、ミルク、糖、マーマレードを用いたグレージング、又はこれらの混合物、又は果物などのトッピングを加える工程を行ってもよい。
本発明の生地製品は、焼いた製品であってもよい。焼き上げは、蒸気を含む状態又は蒸気を含まない状態で、例えば、約160〜220℃の温度で15〜60分間かけて行われてもよい。温度及び焼き上げ時間などの条件は、製品(例えば、生地の種類及び大きさ、所望のクラスト)によって異なり、当業者が容易に決定することができる。本発明の文脈において、焼き上げは、典型的にはオーブン中で行われるが、焼き上げは、酵母を不活性化する温度、例えば蒸し、電子レンジによる加熱、揚げ、焙煎及び/又は調理の他の加熱方法を含むと理解される。
本発明の生地又は生地製品を、例えば、缶又は箔で包装してもよい。包装は、減圧条件下又は改変された雰囲気下、好ましくは酸素含量の低い状態又は酸素の非存在下で行われてもよい。包装には、例えば、生地の調製及び焼き上げのさらなる工程のために、すぐに食べられる生地製品を製造するための説明書が含まれてもよい。
例えば、冷凍生地製品は、成分を混合し、混練し、生地をプルーフィングし(例えば、室温で15〜30分、好ましくは約25℃)、再加工し、生地を成形し、任意選択的に、生地を室温で、好ましくは約25℃で15〜45分間、例えば、30〜40分間さらにプルーフィングし、冷凍する(例えば、−18℃〜−20℃)ことによって得ることができるだろう。焼き上げの前に、冷凍生地製品を少なくとも5分間又は少なくとも10分間、例えば、約30〜45分間、解凍してもよい(例えば、32℃、相対湿度75%)。好ましくは、解凍は、製品の最大体積を確保する生地稠度を得るのに十分である。しかし、生地製品は、解凍することなく、冷凍庫から出して直接焼いてもよい。
本発明は、生地又は生地製品を調製するための本発明のパン酵母菌株の使用も提供し、生地又は生地製品は、冷凍生地又は冷凍生地製品であってもよい。
本発明を説明するために、本発明を以下の実施例でさらに説明するが、実施例は、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。本明細書で引用した全ての参考文献は、あらゆる目的のために本明細書に完全に組み込まれる。
[実施例1]
新しい酵母株及びそれらの形態
新しい凍結防止性Saccharomyces cerevisiae株OL−01(NCYC4095)、S3−02(NCYC4094)、FL−03(NCYC4105)、IS−310(NCYC4106)、CC−05(NCYC4128)及びKF−06(NCYC4129)を選択し、ブダペスト条約に基づき、NCYCに寄託した。FL−03及びIS−310は、OL−01とS3−02との子孫の交配によって得られた。CC−05は、OL−01とS3−02との子孫を含む交配によって得られた。
新しい酵母株及びそれらの形態
新しい凍結防止性Saccharomyces cerevisiae株OL−01(NCYC4095)、S3−02(NCYC4094)、FL−03(NCYC4105)、IS−310(NCYC4106)、CC−05(NCYC4128)及びKF−06(NCYC4129)を選択し、ブダペスト条約に基づき、NCYCに寄託した。FL−03及びIS−310は、OL−01とS3−02との子孫の交配によって得られた。CC−05は、OL−01とS3−02との子孫を含む交配によって得られた。
各酵母株をYPD培地(表2参照)中で増殖させ、形態学的特徴について顕微鏡で観察した。酵母コロニーをYPD−寒天上で増殖させ(表2参照)、その形態学的特性を観察した。
胞子形成:YPD−寒天プレート上で増殖させた酵母をSPO寒天プレート(表2参照)上にさらに播種し、25℃で7〜10日間インキュベートした。胞子形成の発生は、顕微鏡観察により確認した。
本発明のさらなる凍結防止性酵母株は、OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05及びKF−06のいずれかの間で交配することによって得ることができる。
従来の非GMO酵母改良法、例えば、ランダム変異、有性組換えを含む交配法及びゲノムシャッフリングによって、冷凍耐性のある酵母株を得ることができる。これらの方法は、2つの総説記事に詳述されている:Giudici P.Solieri L.Pulvirenti A M.Cassanelli S.2005 Appl Microbiol Biotechnol66:622−628。Steensels J.Snoek T.,Meersman E,Nicolino M.P,Voordeckers K.M&Verstrepen K.J.2014 FEMS Microbiol Rev38 947−995。
前記酵母は、Matsutani,K.,Y.Fukuda,K.Murata,A.Kimura,I.Nakamura及びN.Yajima.1990.J.Ferment.Bioeng.70:275−276に記載されるように、酵母集合において遺伝子多様性を作り出すための変異源(即時化学変異又はUVのために)を用いたランダム変異、その後、所望な形質について選択することによって得ることができる。
又は、酵母株の交配を含む有性組換えを用いることは、通常、以下の手法の1つを含む:Nakagawa,S.及びOuchi,K.1994 Appl.Environ.Microbiol.60,3499−3502に記載されるような、発芽後に生育した単一胞子培養物、Giudici P.Solieri L.Pulvirenti A M..Cassanelli S.2005 Appl Microbiol Biotechnol66:622−628に記載されるようなランダム配偶子。
さらに、前記酵母は、ゲノムシャッフリング法を用いて得ることができ、これは、Paolo Giudici Lisa Solieri Andrea M.Pulvirenti Stefano Cassanelli 2005 Appl Microbiol Biotechnol66:622−628.に記載されるように、多くの親との間の反復組換え、その後のスクリーニングによって行われる。
凍結防止性のスクリーニング法によって、それぞれの交配方法を容易にすることができる。Teunissen Aら、2002に記載されているように、生地の冷凍解凍繰り返しサイクル(200まで)又はYPD培地中での冷凍後の生存率を試験することにより、耐凍性について菌株を試験することが可能である。Applied and Environmental Microbiology68:4780−4787 and in Tanghe Aら、2002.Applied and Environmental Microbiology68 5981−5989。
[実施例2]
炭素源同化
炭水化物の同化を以下のように分析した。Saccharomyces cerevisiae株OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05及びKF−06を、撹拌しつつ(200rpm)、YPD培地上で15時間増殖させ、収穫し、滅菌水で遠心分離によって2回洗浄し、YNB培地中、種々の炭水化物(2%(w/v))をそれぞれ含み、0.5OD/mlの濃度になるまで再懸濁した。懸濁物を200rpmで撹拌しつつ、30℃で18時間インキュベートするか(OL−01、S3−02、FL−03、IS−310)、又は100rpmで撹拌しつつ、37℃で20時間インキュベートした(CC−05、KF−06)。培養物の濁度を600nmでの吸光度によって測定し、13時間後と18時間後の酵母増殖を確認した。成長能力の評価を、グルコース上での増殖及び糖を含まない増殖と比較して計算した。グルコース上での増殖と比較して、酵母株がその濃度の少なくとも80%に達した糖の種類を、「+」とスコア付けした。糖を含まない増殖と比較して、酵母株がその濃度より20%を超え、80%未満までに達した糖の種類を「±」とスコア付けした。酵母株の濃度が、糖を含まないその濃度の20%を超えない糖の種類は、「−」とスコア付けした。
炭素源同化
炭水化物の同化を以下のように分析した。Saccharomyces cerevisiae株OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05及びKF−06を、撹拌しつつ(200rpm)、YPD培地上で15時間増殖させ、収穫し、滅菌水で遠心分離によって2回洗浄し、YNB培地中、種々の炭水化物(2%(w/v))をそれぞれ含み、0.5OD/mlの濃度になるまで再懸濁した。懸濁物を200rpmで撹拌しつつ、30℃で18時間インキュベートするか(OL−01、S3−02、FL−03、IS−310)、又は100rpmで撹拌しつつ、37℃で20時間インキュベートした(CC−05、KF−06)。培養物の濁度を600nmでの吸光度によって測定し、13時間後と18時間後の酵母増殖を確認した。成長能力の評価を、グルコース上での増殖及び糖を含まない増殖と比較して計算した。グルコース上での増殖と比較して、酵母株がその濃度の少なくとも80%に達した糖の種類を、「+」とスコア付けした。糖を含まない増殖と比較して、酵母株がその濃度より20%を超え、80%未満までに達した糖の種類を「±」とスコア付けした。酵母株の濃度が、糖を含まないその濃度の20%を超えない糖の種類は、「−」とスコア付けした。
この実験は、本発明の酵母が典型的な炭素同化パターンを示すことを示す。
[実施例3]
非冷凍生地の発酵能力
3.1 新規なSaccharomyces cerevisiae株の培養
白金耳一杯の新鮮な酵母を、YPD寒天プレートから、60mLのモラセス12.5 Bx(Brix)を含む250mLのエレンマイヤーフラスコに移し、200rpmで24時間撹拌しつつ、振とうインキュベーター中、30℃でインキュベートした。得られた酵母懸濁物20mLを、105mLのモラセス12.5Bxを含む1Lエレンマイヤーフラスコに移し、同じ条件で48時間インキュベートし、5L発酵槽での主要な発酵のための種酵母を作成した。
非冷凍生地の発酵能力
3.1 新規なSaccharomyces cerevisiae株の培養
白金耳一杯の新鮮な酵母を、YPD寒天プレートから、60mLのモラセス12.5 Bx(Brix)を含む250mLのエレンマイヤーフラスコに移し、200rpmで24時間撹拌しつつ、振とうインキュベーター中、30℃でインキュベートした。得られた酵母懸濁物20mLを、105mLのモラセス12.5Bxを含む1Lエレンマイヤーフラスコに移し、同じ条件で48時間インキュベートし、5L発酵槽での主要な発酵のための種酵母を作成した。
次いで、培養溶液を、2.5Lのモラセス培地(表4を参照)を含む7L発酵槽に播種し、表44に示す条件で増殖させ、5L発酵槽での培養のための種酵母を得た。
表4に示す主要な培地を、7L発酵槽において、体積5Lで調製し、7L発酵槽の中の2.5Lモラセス中で増殖させた全体積の種培養物を播種し、その後、以下の条件で培養した。
発酵終了後、酵母細胞を滅菌水で洗浄し、遠心分離によって分離し、その後、水に再懸濁させ、酵母クリーム(乾燥物質18〜23%)を得るか、又は遠心分離によって分離し、濾過し、乾燥物質28〜35%の圧縮酵母を得た。
上述の発酵手順は、例えば、Yeast Strain Selection、Chandra編、J.Panchal,1990,ページ140(参考により組み込まれる)又はUS4232045号、US3617306A号、EP 0 237 427 B2号(これも開示全体が参考により組み込まれる)に記載される。
3.2非冷凍生地の発酵能力
3.2.1 2種類の生地サンプルを、白色の小麦粉550型(ドイツの仕様、すなわち、灰分0.50〜0.58%、抽出速度約72%、グルテン含有量9〜11%)を用い、表5に記載する組成に従って各酵母サンプルについて調製した。
3.2.1 2種類の生地サンプルを、白色の小麦粉550型(ドイツの仕様、すなわち、灰分0.50〜0.58%、抽出速度約72%、グルテン含有量9〜11%)を用い、表5に記載する組成に従って各酵母サンプルについて調製した。
調製直後に、生地サンプルを、ANKOMRF Gas Production Measurement System(K.Muller−Auffermannら、2014.Brewing Science67:72−80)を用い、発酵能力について分析した。測定は、30℃で60分間行った。このシステムは、圧力と温度をCO2体積に変換するという観点でのパン酵母のCO2産生レベルを決定する。表6は、得られた結果を示す。
3.2.2 2種類の生地サンプルを、明白色の小麦粉、灰分約0.4%、タンパク質約11%、濡れた状態のグルテン含有量約29%を用い、表7に記載する組成に従って各サンプルについて調製した。
調製直後に、生地サンプルを、ANKOMRF Gas Production Measurement System(K.Muller−Auffermannら、2014.Brewing Science67:72−80)を用い、発酵能力について分析した。測定は、37℃で60分間行った。このシステムは、圧力と温度をCO2体積に変換するという観点でのパン酵母のCO2産生レベルを決定する。表8は、得られた結果を示す。
3.2.3 2種類の生地サンプルを、明白色の小麦粉、タンパク質約11%、濡れた状態のグルテン含有量約32%を用い、表9に記載する組成に従って各サンプルについて調製した。
調製直後に、生地サンプルを、ANKOMRF Gas Production Measurement System(K.Muller−Auffermannら、2014.Brewing Science67:72−80)を用い、発酵能力について分析した。測定は、28℃で60分間行った。このシステムは、圧力と温度をCO2体積に変換するという観点でのパン酵母のCO2産生レベルを決定する。表10は、得られた結果を示す。
実験3.2.1、3.2.2及び3.2.3は、試験した新規株が、新鮮な非冷凍の生地の市販の酵母株に対し、少なくとも匹敵する発酵能力を示すことを示している。本発明の好ましい酵母株では、高糖生地での発酵能力が例外的に高く、これは、冷凍生地での適用のための酵母株に特有であり、好ましくは、11%糖生地に対する発酵能力/無糖に対する発酵能力が少なくとも1.2、好ましくは少なくとも1.3、少なくとも1.5、少なくとも1.7又は少なくとも1.9である。好ましくは、無糖生地と比較して16%の糖生地における発酵活性の低下は、少なくとも30%未満、好ましくは25%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは17%未満である。OL−01は、高糖度の生地において特に高い発酵能力を有することが示された。この実験は、本発明の新規な酵母株、特にCC−05が、有利には、リーンな生地及び高糖生地の両方で高い発酵能力を有し得ることを示す。
[実施例4]
冷凍生地における発酵能力
4.1 無糖の冷凍生地:
4.1.1 実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵素製品を、明白色の小麦粉を用い、約2%(細粉のw/w)の塩、4%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、53%(細粉のw/w)の水を含む、無糖生地の調製のために使用した。生地を調製し、50gずつに分割し、成形し、ブラストフリーザーを用いて−20℃まで冷凍し、ポリエチレン袋に移し、次いで、−20℃の冷凍庫で4週間まで保存した。調製の1日後、4週間後に、生地サンプルを25℃で20〜30分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で90分間インキュベートする間のCO2放出を試験した。この方法は、圧力と温度をCO2体積にさらに変換するという観点でのパン酵母のCO2産生レベルを決定する。この測定を実施し、−20℃で1日及び4週間保存したサンプルの全気体体積を測定した。複数の冷凍/解凍サイクルに耐える能力を試験するために、並行した実験で、10サイクルの解凍/冷凍を保存の最初の2週間の間に行い、1つの冷凍/解凍サイクルについて、生地を25℃で30分間、−20℃で少なくとも2時間に移した。表11は、得られた結果を示す。
冷凍生地における発酵能力
4.1 無糖の冷凍生地:
4.1.1 実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵素製品を、明白色の小麦粉を用い、約2%(細粉のw/w)の塩、4%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、53%(細粉のw/w)の水を含む、無糖生地の調製のために使用した。生地を調製し、50gずつに分割し、成形し、ブラストフリーザーを用いて−20℃まで冷凍し、ポリエチレン袋に移し、次いで、−20℃の冷凍庫で4週間まで保存した。調製の1日後、4週間後に、生地サンプルを25℃で20〜30分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で90分間インキュベートする間のCO2放出を試験した。この方法は、圧力と温度をCO2体積にさらに変換するという観点でのパン酵母のCO2産生レベルを決定する。この測定を実施し、−20℃で1日及び4週間保存したサンプルの全気体体積を測定した。複数の冷凍/解凍サイクルに耐える能力を試験するために、並行した実験で、10サイクルの解凍/冷凍を保存の最初の2週間の間に行い、1つの冷凍/解凍サイクルについて、生地を25℃で30分間、−20℃で少なくとも2時間に移した。表11は、得られた結果を示す。
この実験は、本発明の新規な酵母株が、市販の酵母株よりも良好に、複数の冷凍/解凍サイクルを任意選択的に伴う、長期間の冷凍保存に、好都合にも耐え得ることを示し、例えば、−20℃で4週間保存した後に、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも90%、好ましくは、少なくとも91%、好ましくは、少なくとも93%又は少なくとも97%の発酵能力を示し、冷凍/解凍サイクルを伴い、−20℃で4週間保存した後に、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも70%、少なくとも73%、好ましくは、少なくとも75%、少なくとも78%、少なくとも80%又は少なくとも84%の発酵能力を示す。
4.1.2 実施例4.1.1のようにして得られ、−20℃で12週間まで保存された無糖生地サンプル(50g)生地サンプルを25℃で20〜30分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で60分間インキュベートする間の、CO2放出を試験した。この測定を実施し、−20℃で1日及び8週間及び12週間保存した後の全気体体積を測定した。表12Aは、得られた結果を示す。
別個の実験では、実施例4.1.1のようにして得られ、−20℃で24週間まで保存された無糖生地サンプル(50g)。生地サンプルを25℃で20〜30分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で90分間インキュベートする間のCO2放出を試験した。複数の冷凍/解凍サイクルに耐える能力を試験するために、並行した実験で、10サイクルの解凍/冷凍を保存の最初の2週間の間に行い、1つの冷凍/解凍サイクルについて、生地を25℃で30分間、−20℃で少なくとも2時間に移した。表12Bは、得られた結果を示す。
この実験は、本発明の新規な酵母菌株が、市販の酵母株よりも良好に、複数の冷凍/解凍サイクルを伴う長期間の冷凍保存に、好都合にも耐え得ることを示し、例えば、−20℃で8週間及び12週間保存した後に、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも77%、少なくとも80%、好ましくは少なくとも83%、少なくとも87%、又は少なくとも90%の発酵能力を示す。これに代えて、又はこれに加えて、本発明の酵母株は、−20℃で24週間保存した後、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも60%、好ましくは少なくとも65%、少なくとも70%又は少なくとも72%の発酵能力を示す。
4.2 無糖、プルーフィング前の冷凍生地
4.2.1 実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵母製品を、明白色の小麦粉を用い、約1.5%(細粉のw/w)の塩、2%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、65%(細粉のw/w)の水を含む、無糖生地の調製のために使用した。
4.2.1 実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵母製品を、明白色の小麦粉を用い、約1.5%(細粉のw/w)の塩、2%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、65%(細粉のw/w)の水を含む、無糖生地の調製のために使用した。
生地を調製し、50gずつに分割し、成形し、プルーフィングチャンバー中、30℃で1時間プルーフィングし、次いで、ブラストフリーザーを用いて−20℃まで冷凍し、ポリエチレン袋に移し、次いで、−20℃の冷凍庫で4週間まで保存した。調製の1日後、2週間後及び4週間後に、生地サンプルを25℃で20〜30分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で60分間インキュベートする間のCO2放出を試験した。この測定を実施し、−20℃で1日及び2週間及び4週間保存した全気体体積を測定した。複数の冷凍/解凍サイクルに耐える能力を試験するために、並行した実験で、10サイクルの解凍/冷凍を保存の最初の2週間の間に行い、1つの冷凍/解凍サイクルについて、生地を25℃で30分間、−20℃で少なくとも2時間に移した。表13Aは、得られた結果を示す。
代替的な設定では、実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵母製品を、明白色の小麦粉を用い、約1%の菜種油(細粉のw/w)、2.5%(細粉のw/w)の塩、5%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、56%(細粉のw/w)の水を含む、無糖生地の調製のために使用した。
生地を調製し、80gずつに分割し、成形し、20℃で70分間プルーフィングし、次いで、ブラストフリーザーを用いて−20℃まで冷凍し、ポリエチレン袋に移し、次いで、−20℃の冷凍庫で2週間まで保存した。調製の1日後、2週間後に、生地サンプルを25℃で20〜30分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で60分間インキュベートする間のCO2放出を試験した。この測定を実施し、−20℃で1日及び4週間保存した全気体体積を測定した。表13Bは、得られた結果を示す。
4.2.2 プログラミング前の生地サンプルの長期保管。実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵母製品を、明白色の小麦粉を用い、約1%の菜種油(細粉のw/w)、2.5%(細粉のw/w)の塩、5%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、56%(細粉のw/w)の水を含む、無糖生地の調製のために使用した。
生地を調製し、80gずつに分割し、成形し、20℃で70分間プルーフィングし、次いで、ブラストフリーザーを用いて−20℃まで冷凍し、ポリエチレン袋に移し、次いで、−20℃の冷凍庫で20週間まで保存した。調製の1日後、12週間後及び20週間後に、生地サンプルを25℃で20〜30分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で90分間インキュベートする間のCO2放出を試験した。この測定を実施し、−20℃で1日及び4週間保存した全気体体積を測定した。この実験で得られた結果を表14にまとめた。
この実験は、本発明の新規な酵母株が、市販の酵母株より良好に、複数の冷凍/解凍サイクルを任意選択的に伴う、プルーフィング前の冷凍無糖生地の長期間冷凍保存に好都合にも耐え得ることを示し、例えば、−20℃で2週間保存した後に、−20℃で1日間保存した後の発酵能力の少なくとも94%、好ましくは少なくとも95%、又は少なくとも98%の発酵能力を示し、冷凍/解凍サイクルを伴い、−20℃で2週間保存した後に、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも65%、好ましくは少なくとも70%、又は少なくとも75%の発酵能力を示す。また、新規な酵母株は、好ましくは、プルーフィング前の冷凍無糖生地を−20℃で4週間保存した後、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも70%、好ましくは80%、又は少なくとも90%の発酵能力を示す。上述の株も、好ましくは、プルーフィング前の冷凍無糖生地を−20℃で12週間保存した後、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、又は少なくとも80%の発酵能力を示し、−20℃で20週間保存した後、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも55%、好ましくは少なくとも60%、又は少なくとも65%の発酵能力を示す。
4.3 1%糖、プルーフィング前の冷凍生地
実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵母製品を、明白色の小麦粉を用い、約1%の糖(細粉のw/w)、2%(細粉のw/w)の塩、5%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、1%(細粉のw/w)の菜種油、56%(細粉のw/w)の水を含む、リーンな糖生地の調製のために使用した。
実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵母製品を、明白色の小麦粉を用い、約1%の糖(細粉のw/w)、2%(細粉のw/w)の塩、5%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、1%(細粉のw/w)の菜種油、56%(細粉のw/w)の水を含む、リーンな糖生地の調製のために使用した。
生地を調製し、70gずつに分割し、成形し、室温で40分間プルーフィングし、次いで、−20℃の冷凍庫に入れた。冷凍したプルーフィング前の生地サンプルを、ポリエチレン袋に移し、次いで、−20℃の冷凍庫で8週間まで保存した。調製の1日後、4週間後及び8週間後に、生地サンプルを32℃、相対湿度75%で30〜35分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で90分間インキュベートする間のCO2放出を試験した。この測定を実施し、−20℃で1日及び4週間及び8週間保存した全気体体積を測定した。複数の冷凍/解凍サイクルに耐える能力を試験するために、並行した実験で、10サイクルの解凍/冷凍を保存の最初の2週間の間に行い、1つの冷凍/解凍サイクルについて、生地を25℃で30分間、−20℃で少なくとも2時間に移した。表15Aは、得られた結果を示す。
代替的な試験では、実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵母製品を、明白色の小麦粉を用い、約1%の糖(細粉のw/w)、2%(細粉のw/w)の塩、7%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、1%(細粉のw/w)のバター、56%(細粉のw/w)の水を含む、リーンな糖生地の調製のために使用した。
生地を調製し、70gずつに分割し、成形し、プルーフィングチャンバー中、35℃で10分間、室温で10分間プルーフィングし、次いで、ブラストフリーザーに入れた。冷凍したプルーフィング前の生地サンプルを、ポリエチレン袋に移し、次いで、−20℃の冷凍庫で4週間まで保存した。調製の1日後、4週間後に、生地サンプルを32℃、相対湿度75%で30〜35分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で60分間インキュベートする間のCO2放出を試験した。この測定を実施し、−20℃で1日及び4週間保存した全気体体積を測定した。複数の冷凍/解凍サイクルに耐える能力を試験するために、並行した実験で、10サイクルの解凍/冷凍を保存の最初の2週間の間に行い、1つの冷凍/解凍サイクルについて、生地を25℃で30分間、−20℃で少なくとも2時間に移した。表15Bは、得られた結果を示す。
この実験は、本発明の新規な酵母菌株が、市販の酵母株よりも良好に、プレゼント前の1%糖冷凍生地の複数の冷凍/解凍サイクルを任意選択的に伴う長期間の冷凍保存に、好都合にも耐え得ることを示し、例えば、冷凍/解凍サイクルを伴い、−20℃で4週間保存した後に、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、少なくとも95%の発酵能力を示す。
4.4 6%糖の冷凍生地のプルーフィング前のミニローフ
実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵母製品を、明白色の小麦粉を用い、約6%の糖(細粉のw/w)、1.5%(細粉のw/w)の塩、3.5%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、5%(細粉のw/w)の脂肪、52%(細粉のw/w)の水を含む、高糖生地の調製のために使用した。
実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵母製品を、明白色の小麦粉を用い、約6%の糖(細粉のw/w)、1.5%(細粉のw/w)の塩、3.5%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、5%(細粉のw/w)の脂肪、52%(細粉のw/w)の水を含む、高糖生地の調製のために使用した。
生地を調製し、75gずつに分割し、プルーフィングチャンバー中、35℃で25分間、20℃の室温で25分間プルーフィングし、次いで、ブラストフリーザーを用いて−20℃まで冷凍し、ポリエチレン袋に移し、次いで、−20℃の冷凍庫で8週間まで保存した。調製の1日後、2週間後、4週間後及び8週間後に、生地サンプルを25℃で20〜30分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で90分間インキュベートする間のCO2放出を試験した。この測定を実施し、−20℃で1日及び2週間、4週間、8週間保存した全気体体積を測定した。表16は、得られた結果を示す。
4.5 15%の糖を含む冷凍生地:
4.5.1 実施例3で得た酵母培養物を、明白色の小麦粉を用い、約15%(細粉のw/w)の糖、1.5%(細粉のw/w)の塩、6%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、50%(細粉のw/w)の水を含む高糖生地の調製のために使用した。
4.5.1 実施例3で得た酵母培養物を、明白色の小麦粉を用い、約15%(細粉のw/w)の糖、1.5%(細粉のw/w)の塩、6%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、50%(細粉のw/w)の水を含む高糖生地の調製のために使用した。
生地を調製し、50gずつに分割し、成形し、いくつかの新しい生地単位をCO2放出について試験し、他のユニットをブラストフリーザーを用いて−20℃まで冷凍し、ポリエチレン袋に移し、次いで、−20℃の冷凍庫で12週間まで保存した。調製の1日後、2週間後、8週間後及び12週間後に、生地サンプルを25℃で20〜30分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で60分間インキュベートする間のCO2放出を試験した。この測定を実施し、−20℃で1日及び2週間、8週間、12週間保存した新鮮な生地の全気体体積を測定した。複数の冷凍/解凍サイクルに耐える能力を試験するために、並行した実験で、10サイクルの解凍/冷凍を保存の最初の2週間の間に行い、1つの冷凍/解凍サイクルについて、生地を25℃で30分間、−20℃で少なくとも2時間に移した。表17Aは、得られた結果を示す。
4.5.2 代替的な設定では、実施例3で得た酵母培養物及び市販の酵母製品を、明白色の小麦粉を用い、約15%の糖(細粉のw/w)、2.5%(細粉のw/w)の塩、7%(細粉のw/w)の酵母(30%固形分)、6%(細粉のw/w)の卵、14%(細粉のw/w)の脂肪、25%(細粉のw/w)の水及び25%(細粉のw/w)のミルクを含む、高糖生地の調製のために使用した。
生地を調製し、室温で20分間休ませ、50gずつに分割し、成形し、−20℃の冷凍庫で2時間インキュベートし、ポリエチレン袋に移し、次いで、−20℃の冷凍庫で20週間まで保存した。調製の1日後、2週間後、11週間後及び20週間後に、生地サンプルを25℃で20〜30分間解凍し、ANKOMRF Gas Production Measurement Systemを使用して、37℃で90分間インキュベートする間のCO2放出を試験した。この測定を実施し、−20℃で1日及び2週間、11週間及び20週間保存した全気体体積を測定した。表17Bは、得られた結果を示す。
この実験は、本発明の新規な酵母株が、市販の酵母株よりも、高糖含量(例えば、15%糖)の冷凍生地が、良好に、複数の冷凍/解凍サイクルを任意選択的に伴う長期間の冷凍保存に、好都合にも耐え得ることを示し、例えば、−20℃で2週間保存した後に、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも80%、好ましくは、少なくとも90%、又は少なくとも95%の発酵能力を示し、冷凍/解凍サイクルを伴い、−20℃で2週間保存した後に、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも70%、好ましくは、少なくとも75%、又は少なくとも80%の発酵能力を示し、冷凍/解凍サイクルを伴い、−20℃で少なくとも8週間保存した後に、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも65%、好ましくは、少なくとも70%、又は少なくとも75%の発酵能力を示し、冷凍/解凍サイクルを伴い、−20℃で少なくとも12週間保存した後に、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも60%、好ましくは、少なくとも63%、又は少なくとも65%の発酵能力を示す。また、新規な酵母株は、好ましくは、15%糖冷凍生地を−20℃で11週間保存した後、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも68%、好ましくは72%、好ましくは78%、又は少なくとも82%の発酵能力を示す。また、上述の株は、好ましくは、15%糖冷凍生地を−20℃で20週間保存した後、−20℃で1日保存した後の発酵能力の少なくとも50%、好ましくは少なくとも55%、少なくとも60%、又は少なくとも63%の発酵能力を示す。
[実施例5]
発酵性能のスコアリング
5.1 酵母培養物を5mLのYPD基質上で、30℃、200rpmで振とうインキュベーター内で15時間増殖させ、収穫し、新鮮なYPD培地に5OD600の濃度になるまで懸濁した。50mlの遠心分離チューブ(PP、Miniplast、Ein Shemer)中の5mL酵母懸濁物を−18℃で3日間凍結し、室温で20分間解凍し、液体細粉懸濁物(LFS)における発酵能力を試験した。4℃、1300gで8分間の遠心分離を用い、酵母サンプルを蒸留水で2回洗浄した。培養物を10mLのリーンな(すなわち無糖)LFS(7.2gの水、0.23gの塩、2.57gの明白色の小麦粉)に懸濁し、37℃、100rpmで振とうインキュベーター内でインキュベートした。LFSサンプルを、(任意選択的に)30分ごとに評価し、一方、最終的なグレードを、90分後に与えた。酵母発酵性能を以下のスコアに従って、0〜5にグレード分けした。このグレードを、4つのパラメータに従ってスコア漬けした。時間(1点)、水相内に放出される気泡(1点)、細粉の沈降内の穴(1.5点)及び水相上部での泡(1.5点)。
発酵性能のスコアリング
5.1 酵母培養物を5mLのYPD基質上で、30℃、200rpmで振とうインキュベーター内で15時間増殖させ、収穫し、新鮮なYPD培地に5OD600の濃度になるまで懸濁した。50mlの遠心分離チューブ(PP、Miniplast、Ein Shemer)中の5mL酵母懸濁物を−18℃で3日間凍結し、室温で20分間解凍し、液体細粉懸濁物(LFS)における発酵能力を試験した。4℃、1300gで8分間の遠心分離を用い、酵母サンプルを蒸留水で2回洗浄した。培養物を10mLのリーンな(すなわち無糖)LFS(7.2gの水、0.23gの塩、2.57gの明白色の小麦粉)に懸濁し、37℃、100rpmで振とうインキュベーター内でインキュベートした。LFSサンプルを、(任意選択的に)30分ごとに評価し、一方、最終的なグレードを、90分後に与えた。酵母発酵性能を以下のスコアに従って、0〜5にグレード分けした。このグレードを、4つのパラメータに従ってスコア漬けした。時間(1点)、水相内に放出される気泡(1点)、細粉の沈降内の穴(1.5点)及び水相上部での泡(1.5点)。
時間:インキュベート30分後に発酵が開始する酵母株には1点が与えられ、一方、60分後に発酵が開始する酵母株には0.5点が与えられ、90分後まで開始が遅れる酵母株には点が与えられなかった。発酵の開始は、小麦の堆積物の目視観察及び穴の存在によって決定された。
気泡:液相中に気泡が出現しないサンプルには点が与えられず、少数の気泡(すなわち、1つの気泡が、液相に5〜10秒ごとに放出される)を有するサンプルには0.5点が与えられ、一方、大量の気泡(2〜5秒ごとに少なくとも1つの気泡が液相に放出される)を有するLFSには1点が与えられた。
穴:固相に穴のないLFSサンプルには、点が与えられなかった。小さな穴(直径が1.5mm未満)を有するLFSには、0.5点が与えられ、大きな穴(直径が1.5〜2.5mm)を有するLFSには、1点が与えられた。大きな接続した穴(直径が5mmより大きい)を有するLFSには、1.5点が与えられた。
泡:液相の上部に泡がないLFSサンプルには点が与えられなかった。3mm未満の薄い泡の層を有するLFSには0.5点が与えられ、厚い泡の層(3〜5mm)を有するLFSには1点が与えられ、5mmを超える厚い泡の層を有するLFSには1.5点が与えられた。
結果を表18に示す。
5.2 代替設定では、酵母細胞を50mLのYPD基質上で、振とうインキュベーター中、30℃、200rpmで18〜24時間増殖させ、収穫し、4℃、1300gでの8分間の遠心分離を用いて、冷たい蒸留水で2回洗浄する。洗浄した培養物の密度を測定し、約32OD600の細胞部分を10mlのLFSに懸濁した(5.1に記載)。各酵母培養物について、1つのLFSサンプルを直ちに試験し、別のサンプルを−20℃で2〜3日間インキュベートし、室温で45分間解凍し、ボルテックス混合し、酵母がLFSを発酵させる能力を試験し、反応性能を評価した。LFSサンプルを振とうインキュベーター中、37℃、100rpmで1時間インキュベートした。酵母発酵性能を以下のスコアに従って、4つのパラメータに基づき、0〜9にグレード分けした。気泡が水相に放出される(1.5点)、細粉の沈降の内部に穴と、スポンジ状の生地の外観(4点)、水相の上部に泡(1.5点)、相分離(2点)。
気泡:液相中に気泡が出現しないサンプルには、点が与えられず、少数の気泡(液相に気泡が放出されないが、少量の気泡が水相の上部で検出される)を有するサンプルには0.5点が与えられ、中程度の数の気泡(すなわち、5秒ごとに1つの気泡が液相に放出される)を有するサンプルには、1点が与えられ、多数の気泡(すなわち、5秒ごとに少なくとも2つの気泡が液相に放出される)を有するLFSには、1.5点が与えられた。
穴:固相に穴のないLFSサンプルには、点が与えられなかった。少数の小さな穴(直径が1.5mm未満)を有するLFSには、0.5点が与えられ、多数の小さな穴を有するLFSには、1点が与えられ、少数の大きな穴(直径が1.5〜2.5mm)を有するLFSには、1.5点が与えられ、多数の大きな穴を有するLFSには、2点が与えられた。スポンジ状の生地の外観(直径が5mmより大きな接続した穴)がLFSの25%以下であるLFSには、2.5点が与えられた。限られた領域にスポンジ状の生地の外観を有するLFSには、3点が与えられた。中程度のスポンジ化(媒体の約半分がスポンジ状の外観を示した)を有するLFSには、3.5点が与えられた。完全にスポンジ状になったLFSサンプルには、4点が与えられた。泡:液相の上部に泡がないLFSサンプルには、点が与えられなかった。約1mmの薄い泡の層を有するLFSには0.5点が与えられ、中程度の泡の層(1〜3mm)を有するLFSには1点が与えられ、3mmを超える厚い泡の層を有するLFSには1.5点が与えられた。
相分離:相分離は、固相と液相に加え、気泡及び液体生地片が第3の層を形成する状況である。第3の相の厚みが0.5cm未満であり、相分離を示したサンプルには1点が与えられ、第3の相の厚みが0.5〜1cmである相分離を示したサンプルには1.5点が与えられ、第3の相の厚みが1cmを超え、相分離を示したサンプルには2点が与えられた。
結果を表19に示す。
[実施例6]
酵母生存試験
Saccharomyces cerevisiae株OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05、KF−06、冷凍生地に使用される市販のパン酵母株及び凍結防止性株FTY−3(FERM BP2363(US5,352,606B1号))をYPD培地上で増殖させ、収穫し、5OD600の濃度になるまで新鮮なYPD培地に再懸濁した。サンプルを各酵母懸濁物から採取し、YPD寒天プレートに直ちに播種して、初期コロニー数を決定した。50mLの遠心チューブ(PP、例えば、Miniplast,Ein Shemer製)の5mLの酵母懸濁物を−20℃で48〜72時間インキュベートした後、4回の冷凍/解凍サイクル(30℃で1.5時間/−20℃で少なくとも1時間)でインキュベートした。生存酵母数は、YPD寒天プレート上の酵母懸濁物の10倍系列希釈物を播種し、30℃で48時間インキュベートすることを用いて測定される。
酵母生存試験
Saccharomyces cerevisiae株OL−01、S3−02、FL−03、IS−310、CC−05、KF−06、冷凍生地に使用される市販のパン酵母株及び凍結防止性株FTY−3(FERM BP2363(US5,352,606B1号))をYPD培地上で増殖させ、収穫し、5OD600の濃度になるまで新鮮なYPD培地に再懸濁した。サンプルを各酵母懸濁物から採取し、YPD寒天プレートに直ちに播種して、初期コロニー数を決定した。50mLの遠心チューブ(PP、例えば、Miniplast,Ein Shemer製)の5mLの酵母懸濁物を−20℃で48〜72時間インキュベートした後、4回の冷凍/解凍サイクル(30℃で1.5時間/−20℃で少なくとも1時間)でインキュベートした。生存酵母数は、YPD寒天プレート上の酵母懸濁物の10倍系列希釈物を播種し、30℃で48時間インキュベートすることを用いて測定される。
生存率は、以下のように決定した:
生存率=酵母コロニーの最終数/酵母コロニーの初期数×100%
結果を図1A及び1Bに示す。
生存率=酵母コロニーの最終数/酵母コロニーの初期数×100%
結果を図1A及び1Bに示す。
[実施例7]
冷凍生地の焼き上げ試験
7.1 ミニローフの体積:
実施例4.1.1から得られた無糖生地サンプル(50g)を、25℃で20〜30分解凍する冷凍解凍サイクルを伴い、−20℃で1日保存した後、また、−20℃で4週間保存した後(実施例4.1に記載される)、プルーフィングチャンバー中、85%より高い相対湿度、35℃で70分間プルーフィングし、次いで、ミニローフパンで、195℃で7〜8分間焼いた。ケシの実を用い、不規則な固体の体積を測定するために使用される固体置換法に従って室温で冷却した後、ミニローフの見掛け体積を測定した(Physical Properties of Foods,Serpil Sahin,Servet Gulum Sumnu,ページ20)。結果を図2に示す。
冷凍生地の焼き上げ試験
7.1 ミニローフの体積:
実施例4.1.1から得られた無糖生地サンプル(50g)を、25℃で20〜30分解凍する冷凍解凍サイクルを伴い、−20℃で1日保存した後、また、−20℃で4週間保存した後(実施例4.1に記載される)、プルーフィングチャンバー中、85%より高い相対湿度、35℃で70分間プルーフィングし、次いで、ミニローフパンで、195℃で7〜8分間焼いた。ケシの実を用い、不規則な固体の体積を測定するために使用される固体置換法に従って室温で冷却した後、ミニローフの見掛け体積を測定した(Physical Properties of Foods,Serpil Sahin,Servet Gulum Sumnu,ページ20)。結果を図2に示す。
7.2 プルーフィング前のミニローフ体積:
実施例4.2のようにして得られた無糖生地サンプル(50〜80g)を、−20℃で1日保存した後、また、−20℃で4週間保存した後、以下の焼き上げプログラムに従い、解凍工程を行わず、冷凍したプルーフィング前のミニローフを直接焼いた。
実施例4.2のようにして得られた無糖生地サンプル(50〜80g)を、−20℃で1日保存した後、また、−20℃で4週間保存した後、以下の焼き上げプログラムに従い、解凍工程を行わず、冷凍したプルーフィング前のミニローフを直接焼いた。
ケシの実を用い、不規則な固体の体積を測定するために使用される固体置換法に従って室温で冷却した後、ミニローフの見掛け体積を測定した(Physical Properties of Foods,Serpil Sahin,Servet Gulum Sumnu,ページ20)。結果を図3に示す。
7.3 ミニローフのプルーフィング時間:
実施例4.1と同様に得られる無糖生地サンプル(50g)を−20℃で4週間保存し、任意選択的に冷凍解凍サイクルを行い(実施例4.1に記載されるように)、これを25℃で20〜30分間解凍し、寸法が5.8x8.6x4.5WxLxH[cm3]の透明なプラスチックボックス中、所定の高さ3.5cmになるまで、最大で120分間、プルーフィングチャンバー中、35℃でプルーフィングした。結果を表20に示す。
実施例4.1と同様に得られる無糖生地サンプル(50g)を−20℃で4週間保存し、任意選択的に冷凍解凍サイクルを行い(実施例4.1に記載されるように)、これを25℃で20〜30分間解凍し、寸法が5.8x8.6x4.5WxLxH[cm3]の透明なプラスチックボックス中、所定の高さ3.5cmになるまで、最大で120分間、プルーフィングチャンバー中、35℃でプルーフィングした。結果を表20に示す。
別の設定では、実施例4.1と同様に得られる無糖生地サンプル(50g)を−20℃で24週間保存し、これを25℃で20〜30分間解凍し、寸法が5.8x8.6x4.5WxLxH[cm3]の透明なプラスチックボックス中、所定の高さ3.5cmになるまで、最大で120分間、プルーフィングチャンバー中、35℃でプルーフィングした。結果を表20Bに示す。
上の焼き上げデータは、以前の例で提示されたデータを補強する。ここでは、本発明の新規な酵母株は、市販の酵母株より良好に、複数の冷凍/解凍サイクルを任意選択的に伴う、長期間にわたる冷凍保存に、好都合にも耐えるだろう。例えば、冷凍/解凍サイクルを伴う−20℃で4週間保存した後、最も小さなミニローフ体積減少率を示し、−20℃で4週間保存した後及び冷凍/解凍サイクルを伴う−20℃で4週間保存した後に、上に示した市販の酵母株と比較して、最も短いプルーフィング時間を示す。
[実施例8]
生成した酵母株のゲノムマーカーを分析した。ゲノムDNAは、Nextera XTキット(Illumina、サンディエゴ、CA)を製造者の指示に従って用いて配列決定のために調製した。処理後、Agilent TapeStation2000自動電気泳動装置(カリフォルニア州サンタクララのAgilent Technologies、Qubit蛍光計(Thermo Fisher Scientific Inc.、ウォルサム、マサチューセッツ州及び濃縮用)による濃縮のために、ライブラリをその大きさについて評価した。DNAライブラリを等モル比でプールし、Illumina NextSeq500シーケンサーを用いて、対の末端2x150塩基読み取りを用いて配列決定した。新規ゲノムからの生の読み取りは、S288C酵母参照ゲノム(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/genome/15?genome_assembly_id=22535)にマッピングされた。少なくとも250倍のカバレッジを使用して少なくとも1000bpのコンティグを提供するバイオインフォマティクス分析を行った。コピー数変動は、ゲノム全体の中央値からの大規模な変動を探し、カバレッジに基づいて各ゲノムについて個別に評価された。新規株ゲノムの欠失域を評価した。
生成した酵母株のゲノムマーカーを分析した。ゲノムDNAは、Nextera XTキット(Illumina、サンディエゴ、CA)を製造者の指示に従って用いて配列決定のために調製した。処理後、Agilent TapeStation2000自動電気泳動装置(カリフォルニア州サンタクララのAgilent Technologies、Qubit蛍光計(Thermo Fisher Scientific Inc.、ウォルサム、マサチューセッツ州及び濃縮用)による濃縮のために、ライブラリをその大きさについて評価した。DNAライブラリを等モル比でプールし、Illumina NextSeq500シーケンサーを用いて、対の末端2x150塩基読み取りを用いて配列決定した。新規ゲノムからの生の読み取りは、S288C酵母参照ゲノム(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/genome/15?genome_assembly_id=22535)にマッピングされた。少なくとも250倍のカバレッジを使用して少なくとも1000bpのコンティグを提供するバイオインフォマティクス分析を行った。コピー数変動は、ゲノム全体の中央値からの大規模な変動を探し、カバレッジに基づいて各ゲノムについて個別に評価された。新規株ゲノムの欠失域を評価した。
新規な株CC−05、KF−06及びOL−01は、変異によって、多くは、以下に記載されるような全ての対立遺伝子における同じ遺伝子からのゲノムDNAフラグメントの欠失及び/又は全ての対立遺伝子における同じ遺伝子の不活性化によって特徴付けされることがわかった。対照的に、Saccharomycesゲノムデータベースの体系的配列決定プロジェクトで使用される酵母S288C株では、前記遺伝子に欠失又は不活性化突然変異は存在しない。本明細書で言及される全ての変異又は改変は、S288Cとの比較に関する。
染色体IVに位置するCOS7と命名された遺伝子YDL248Wは、位置2232に対して下流が部分的に欠失している、(欠失長さは少なくとも150bpである);
・染色体Xに位置するAAD10と命名された遺伝子YJR155Wは、位置727404に対して下流が部分的に欠失している、(全欠失長さは少なくとも360bpである);
・染色体IVに位置するHXT15と命名された遺伝子YDL245Cは、全ての対立遺伝子において位置11657に対して下流が部分的に欠失している、(全欠失長さは少なくとも400bpである)
・染色体Xに位置するDAN4と命名された遺伝子YJR151Cは、2つの停止コドンをもたらすアミノ酸位置342での変異(停止コドンに対するセリンの交換)及びアミノ酸位置53での変異(停止コドンに対するチロシンの交換)を含み、少なくとも部分的な欠失及び/又はゲノム再編成、例えば、染色体Xの座標:714,902−715,267の間のゲノム再編成である(これらは、参照株S288Cにおける座標である);
・染色体IVに位置する遺伝子YDR420Wは、アミノ酸交換へとつながる多くの1つの点変異、例えば、セリンからプロリンへの交換を生じる位置1308583及び位置1308589での変異及びフェニルアラニンからロイシンへの交換を生じる位置1308951及び位置1309390での変異を含む。
・染色体Xに位置するAAD10と命名された遺伝子YJR155Wは、位置727404に対して下流が部分的に欠失している、(全欠失長さは少なくとも360bpである);
・染色体IVに位置するHXT15と命名された遺伝子YDL245Cは、全ての対立遺伝子において位置11657に対して下流が部分的に欠失している、(全欠失長さは少なくとも400bpである)
・染色体Xに位置するDAN4と命名された遺伝子YJR151Cは、2つの停止コドンをもたらすアミノ酸位置342での変異(停止コドンに対するセリンの交換)及びアミノ酸位置53での変異(停止コドンに対するチロシンの交換)を含み、少なくとも部分的な欠失及び/又はゲノム再編成、例えば、染色体Xの座標:714,902−715,267の間のゲノム再編成である(これらは、参照株S288Cにおける座標である);
・染色体IVに位置する遺伝子YDR420Wは、アミノ酸交換へとつながる多くの1つの点変異、例えば、セリンからプロリンへの交換を生じる位置1308583及び位置1308589での変異及びフェニルアラニンからロイシンへの交換を生じる位置1308951及び位置1309390での変異を含む。
[実施例9]
本発明の好ましい酵母株、例えばCC−05株及びKF−06株は、表21に詳述するように、以下の3つのDNAセグメントの全てを含むものであるとして特徴付けることができ、最大で3、好ましくは最大で1の塩基対における対立遺伝子間の変動を、任意選択的に有する。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の後にサンガーシーケンシングを用いることによって、配列を得た。サンガー配列決定を、3730xlキャピラリー電気泳動装置(Applied Biosystems、ThermoFisher Scientific)上のBig−Dyeターミネーター配列決定を用いて行った。PCRを、以下に開示する前記ゲノムDNAフラグメントの増幅のために設計された特異的プライマーの増幅に基づいて行った。表21は、CC−05及びKF−06に存在する染色体及び位置、使用されたプライマーの固有のセット及び増幅された3つのゲノムDNAフラグメントを示す。当該株の全ての対立遺伝子は表21の配列を含み、1塩基対の変化を任意選択的に含み、その変化は、好ましくは遺伝子うちの1つの1つの対立遺伝子にのみ存在する。
本発明の好ましい酵母株、例えばCC−05株及びKF−06株は、表21に詳述するように、以下の3つのDNAセグメントの全てを含むものであるとして特徴付けることができ、最大で3、好ましくは最大で1の塩基対における対立遺伝子間の変動を、任意選択的に有する。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の後にサンガーシーケンシングを用いることによって、配列を得た。サンガー配列決定を、3730xlキャピラリー電気泳動装置(Applied Biosystems、ThermoFisher Scientific)上のBig−Dyeターミネーター配列決定を用いて行った。PCRを、以下に開示する前記ゲノムDNAフラグメントの増幅のために設計された特異的プライマーの増幅に基づいて行った。表21は、CC−05及びKF−06に存在する染色体及び位置、使用されたプライマーの固有のセット及び増幅された3つのゲノムDNAフラグメントを示す。当該株の全ての対立遺伝子は表21の配列を含み、1塩基対の変化を任意選択的に含み、その変化は、好ましくは遺伝子うちの1つの1つの対立遺伝子にのみ存在する。
PCRを、標準的なプロトコル(DreamTaq Green PCR Master Mix(2X),ThermoFisher Scientific, Waltham,MA)を用い、以下の条件で、1.4ngのDNAを用い、酵母からDNAを調製した後に行った。95℃で5分間の初期の変性、その後、95℃で30秒間、55℃又は60℃で45秒間のアニーリング、72℃で1分間の伸長を30サイクル。
Claims (19)
- NCYC4095として寄託されたOL−01株、NCYC4094として寄託されたS3−02株、NCYC4105として寄託されたFL−03株、NCYC4106として寄託されたIS−310株、NCYC4128として寄託されたCC−05株及びNCYC4129として寄託されたKF−06株から得ることができる、パン酵母株。
- 株が、NCYC4095として寄託されたOL−01、NCYC4094として寄託されたS3−02、NCYC4105として寄託されたFL−03、NCYC4106として寄託されたIS−310、NCYC4128として寄託されたCC−05及びNCYC4129として寄託されたKF−06からなる群から選択される第1の株と、NCYC4095として寄託されたOL−01、NCYC4094として寄託されたS3−02、NCYC4105として寄託されたFL−03、NCYC4106として寄託されたIS−310、NCYC4128として寄託されたCC−05及びNCYC4129として寄託されたKF−06からなる群から選択される第2のSaccharomyces cerevisiae(サッカロマイセス・セレヴィシエ)株とを交配させることによって得ることができる、請求項1に記載のパン酵母株。
- NCYC4095として寄託されたOL−01、NCYC4094として寄託されたS3−02、NCYC4105として寄託されたFL−03、NCYC4106として寄託されたIS−310、NCYC4128として寄託されたCC−05又はNCYC4129として寄託されたKF−06であり、好ましくはCC−05である、パン酵母株。
- 以下からなる群から選択される少なくとも2つの遺伝子の全ての対立遺伝子に変異を含む、パン酵母株:
(a)染色体IVに位置するCOS7と命名された遺伝子YDL248W、ここで、変異は、好ましくは、欠失であり、より好ましくは、位置2232に対して下流の欠失である;
(b)染色体Xに位置するAAD10と命名された遺伝子YJR155W、ここで、変異は、好ましくは、欠失であり、より好ましくは、位置727404に対して下流の欠失である;
(c)染色体IVに位置するHXT15と命名された遺伝子YDL245C、ここで、変異は、好ましくは、欠失であり、より好ましくは、位置11657に対して下流の欠失である;
(d)染色体Xに位置するDAN4と命名された遺伝子YJR151C、ここで、変異は、好ましくは、少なくとも1つの停止コドンの導入であり、好ましくは、アミノ酸位置342及び/又はアミノ酸位置53における導入であり、及び/又は少なくとも部分的な欠失及び/又はゲノム再編成、例えば、染色体Xの座標:714,902−715,267の間のゲノム再編成である;及び
(e)染色体IVに位置するHKR1と命名された遺伝子YDR420W、ここで、変異は、好ましくは、アミノ酸交換を引き起こす少なくとも1つの点変異であり、変異は、好ましくは、セリンからプロリンへの交換を生じる位置1308583及び位置1308589での変異、及び/又は、フェニルアラニンからロイシンへの交換を生じる位置1308951及び位置1309390での変異を含む群のうち少なくとも1つから選択され、好ましくは全てから選択される。 - 以下からなる群から選択される少なくとも2つの配列を含む、パン酵母株であって、
(i)配列番号7、又はこれに対して、塩基対の最大でも3つの交換、好ましくは、最大でも2つ、又は最大でも1つの交換を含む配列変異体、ここで、前記配列、又は前記配列変異体の1つが、それぞれの対立遺伝子中に存在し、
(ii)配列番号8、又はこれに対して、塩基対の最大でも3つの交換、好ましくは、最大でも2つ、又は最大でも1つの交換を含む配列変異体、ここで、前記配列、又は前記配列変異体の1つが、それぞれの対立遺伝子中に存在し、
(iii)配列番号9、又はこれに対して、塩基対の最大でも3つの交換、好ましくは、最大でも2つ、又は最大でも1つの交換を含む配列変異体、ここで、前記配列、又は前記配列変異体の1つが、それぞれの対立遺伝子中に存在し、
好ましくは、前記株は、前記配列の3つ全てを含む、パン酵母株。 - 酵母株が、請求項1〜3のいずれかに記載の酵母株であり、好ましくは、前記酵母株が、全ての対立遺伝子に全ての前記した変異及び/又は配列を含む、請求項4又は5のいずれかに記載のパン酵母株。
- 以下のレジメンで、少なくとも1%の生存率で生存することができる、パン酵母株であって、
(a)前記酵母株を、振とうインキュベーター内、YPD培地中で30℃で200rpm、15時間増殖させ、
(b)酵母を収穫し、新鮮なYPD培地に、5OD600の濃度になるまで再懸濁させ、
(c)50mLチューブ中、5mLの酵母懸濁物を−20℃で48〜72時間インキュベートし、
(d)その後、4回の冷凍/解凍サイクルを行い、それぞれの冷凍/解凍サイクルは、30℃、200rpmで1.5時間、−20℃で1時間を含み、
生存率は、(前記冷凍/解凍サイクル後の生存酵母コロニーの数)/(前記冷凍/解凍サイクル前の生存酵母コロニーの数)×100%として決定され、生存酵母コロニーの数は、YPD寒天プレート上の酵母懸濁物の10倍系列希釈物を播種し、30℃で48時間インキュベートすることを用いて測定される、パン酵母株。 - 請求項7に記載の株である、請求項1〜6のいずれかに記載のパン酵母株。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のパン酵母株であって、前記株は、前記酵母株を用いて調製された生地を−20℃で4週間保存した後に、前記生地を−20℃で1日間保存した後の発酵能力と比較して、少なくとも90%の発酵能力を示し、
任意選択的に、前記株が、前記酵母株を用いて調製された生地を、10回の冷凍/解凍サイクルを最初の2週間の保存の間に実施し、−20℃で4週間保存した後に、少なくとも73%の発酵能力を示し、1回の冷凍/解凍サイクルについて、生地を25℃に移し(例えば、30分間)、−20℃に戻し(例えば、少なくとも2時間)、前記生地を−20℃で1日間保存した後の発酵能力と比較したものである、パン酵母株。 - 酵母製品が、クリーム酵母、圧縮酵母、粉砕酵母、半活性乾燥酵母、即時乾燥酵母、活性乾燥酵母及び冷凍酵母を含む群から選択される、請求項1〜9のいずれかに記載のパン酵母株の酵母を含む酵母製品。
- 酵母製品が、冷凍酵母であり、任意選択的に、70〜80%(w/w)の乾燥物質を含む冷凍活性半乾燥酵母製品である、請求項10に記載の酵母製品。
- 請求項1〜11のいずれかに記載のパン酵母株又は酵母製品を含む、生地又は生地製品。
- 冷凍されている、請求項12に記載の生地又は生地製品。
- 生地製品が、請求項13に記載の冷凍生地製品から得られた、焼いた生地製品である、請求項12に記載の生地製品。
- 生地又は生地製品は、パン生地、ロール生地、ピザ生地、プレッツェル生地、ベーグル生地、ケーキ生地、クロワッサン生地、パン、ロール、ピザ、クロワッサン、プレッツェル、ベーグル及びケーキを含む群から選択される、請求項12〜14のいずれかに記載の生地又は生地製品。
- 生地又は生地製品が、無糖生地、薄い糖を含む生地(1〜10%の糖)、高糖生地(10%を超える糖)を含む群から選択され、前記生地が、好ましくは、高糖生地である、請求項12〜15のいずれかに記載の生地又は生地製品。
- 請求項12〜16のいずれかに記載の生地又は生地製品を調製する方法であって、
(a)請求項1〜9のいずれかに記載のパン酵母株又は請求項10〜11のいずれかに記載の酵母製品と、細粉及び液体を含む群から選択される少なくとも1つの成分とを混合する工程を含み、前記方法は、任意選択的に、以下の群から選択される1つ以上のさらなる工程:
(b)前記生地を成形する工程;
(c)前記生地をプルーフィングする工程;
(d)前記生地を冷凍する工程;
(e)前記生地を解凍する工程;及び/又は
(f)前記生地を焼く工程
を含む、方法。 - 生地が任意選択的に冷凍されている、生地又は生地製品を調製するための請求項1〜9のいずれかに記載のパン酵母株、又は請求項10〜11のいずれかに記載の酵母製品の使用。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のパン酵母株を培養することと、任意選択的に、酵母を冷凍することとを含む、酵母製品を製造するための方法。
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