JP2019510703A - パレットコンテナ - Google Patents

Abstract

本発明は、特に危険な液状または流動性の充填物を保管しかつ搬送するためのパレットコンテナ（１０）であって、熱可塑性プラスチックから成る薄壁で剛性のインナタンク（１２）と、該プラスチックインナタンク（１２）を支持周壁として密に包囲する、互いに溶接された水平方向の管棒（１８）と鉛直方向の管棒（２０）から成る管格子フレーム（１４）と、前記プラスチックインナタンク（１２）が載置されかつ前記管格子フレーム（１４）が固く結合された底部パレット（１６）とを備えており、該底部パレット（１６）は、複合材パレットまたはフレームパレットとして、プラスチック、鋼または木材から成るコーナー脚部（２２）および中間脚部（２４）を備えて形成されており、同形式の当該パレットコンテナ（１０）を積み重ねるために、底部側において前記底部パレット（１６）の４つの側壁全ての外縁に沿って前記コーナー脚部（２２）および前記中間脚部（２４）に凹所（３２）が設けられており、該凹所（３２）は、２つの当該パレットコンテナ（１０）を上下で合わせて積み重ねた場合に、下側に積まれた当該パレットコンテナ（１０）の前記管格子フレーム（１４）の最上位の環状の水平方向の管棒（１８）が、前記凹所（３２）に形状接続的に係合するように形成されているパレットコンテナに関し、充填されて積み重ねられた２つの当該パレットコンテナ（１０）をフォークリフトにより安全に搬送するために、より深い凹所（３２）は、鉛直方向において水平方向もしくは半径方向におけるよりも深く、最大で水平方向もしくは半径方向の倍の深さ（もしくは高さ）に形成されている。

Description

本発明は、特に危険な液状または流動性の充填物を保管しかつ搬送するためのパレットコンテナ（ＩＢＣ）であって、熱可塑性プラスチックから成る薄壁で剛性のインナタンクと、プラスチックインナタンクを支持周壁として密に包囲する、互いに溶接された水平方向の管棒と鉛直方向の管棒から成る管格子フレームと、プラスチックタンクが載置されかつ管格子フレームが固く結合された底部パレットとを備えており、底部パレットは、複合材構成で、またはフレームパレットとして、プラスチック、鋼または木材から成るコーナー脚部および中間脚部と、その下の環状の底部鋼管とを備えて形成されており、同形式のパレットコンテナを積み重ねるために、底部側において底部パレットの４つの側壁全ての外縁に沿ってコーナー脚部および中間脚部に凹所が設けられており、該凹所は、２つのパレットコンテナを上下で合わせて積み重ねた場合に、下側に積まれたパレットコンテナの管格子フレームの最上位の環状の水平方向の管棒が、前記凹所に正確に適合して形状接続的に係合するもしくは「収容」されるように形成されている、パレットコンテナに関する。

問題点：
化学工業において特に頻繁に用いられる、このような約１０００リットルの充填容積を有するパレットコンテナは、規格化された寸法を有している。ここで注目するパレットコンテナは、約１２００ｍｍの長さ、約１０００ｍｍの幅および約１１５１ｍｍの高さを有しており、充填状態では２段スタック（下側に位置するＩＢＣと上側に積まれるＩＢＣ）としてのみ搬送され得る。鉄道またはトラックによる、または海外への船舶による長距離輸送用には一般に、閉鎖される２０フィート型または４０フィート型ＩＳＯ規格コンテナが用いられる。これらのＩＳＯ規格コンテナ（例えばMaersk社）も同様に、規格化された寸法を有しており（２０フィート型コンテナ：長さ約６０５８ｍｍ、幅約２５００ｍｍ、高さ約２５９１ｍｍ、４０’コンテナはちょうど倍の長さであり、その他は同一寸法である）、後扉を介して積載されかつ降ろされる。ＩＳＯ規格コンテナへの積載については、両サイズ（Hapag Lloyd社）に同様に当てはまることであるが、一方では扉開口の約２３４３ｍｍの幅、かつ他方では特に２２９２ｍｍの高さが重要である。不運にも、充填されたパレットコンテナの２段スタックは、標準型の構成では約２２９０ｍｍの、注目すべきスタック高さを生ぜしめる。２つのパレットコンテナの純粋に計算上の倍の高さは、２×１１５１ｍｍ＝２３０２ｍｍである。約２２９０ｍｍのより低い値は、上側に積まれたパレットコンテナが、その底部側で周方向に延在する底部鋼管でもって約１５．５ｍｍの短い区間だけ、格子管フレームの最上位の水平方向の環状の管棒の内側で、底部鋼管を越えて外側に張り出したコーナー脚部および中間脚部が上方から、最上位の水平方向の環状の管棒に支持されるまで、格子管フレーム内に沈み込むもしくは「収容される」ことから得られる。この場合、格子管フレームの最上位の水平方向の環状の管棒は、底部鋼管の傍らを通り、そこに形成された自由空間もしくはコーナー脚部および中間脚部の下側の外縁に設けられた凹所に係合することになり、これにより、上側に積まれたパレットコンテナの、搬送振動による滑落に対する安全性が与えられている。

ＩＢＣの設計上の構成形式では狭い限界が規定されており、この場合、長さ寸法に関する「約」という記載は、本発明に基づく寸法では全て、プラス／マイナス２ｍｍの範囲を含むものとする。通常の収容深さは約１５．５ｍｍであり、よって２つのＩＢＣのスタックの実際の高さ（２×１１５１−１５．５）＝約２２８６．５ｍｍである。それぞれプラス／マイナス２ｍｍの誤差に基づき、安全上の理由から２２９０ｍｍを有する、注目すべきスタック高さが考慮される。

背景技術：
木製パレットを備えた類似のパレットコンテナが、刊行物である欧州特許第１３７５３８２号明細書（EP 1 375 382 B2）に「Intermediate bulk container of low height」として記載されている。この場合、一方では格子管フレームの最下位の環状の水平方向の管リングは、プラスチックインナタンクと同じく通常のように簡単に上側の厚板底部に載置されるのではなく、厚板底部の周囲を取り囲むように、より低い位置にある環状の外側段部に載置されている。他方では、フォークリフトのフォークが係合するための、側方の矩形のパレット凹所の進入高さを、コーナー脚部および中間脚部の高さをより低くすることにより減少させることが提案される。このことは、両ケースにおいて個々のパレットコンテナの全高の減少を生ぜしめ、この点において不都合である。それというのも、パレットコンテナは設定された寸法を有する規格化された容器として、化学工業界のロジスティクスチェーンの一部を成しているに過ぎないからである。規格寸法の何らかの相違は、化学的なバルク材の製造プロセスに大幅な支障を来す恐れがあり、このような容器を大規模化学の顧客が要求することはもはやない。全高が低くされたパレットコンテナは、例えば全自動充填装置において中断を招く恐れがあり、進入高さが低くされたパレットコンテナは、比較的細い先端を有するフォークリフトでしか取り扱うことができない。この場合、このようなパレットコンテナは、標準的なロール・リフトカートによってはもはや受け入れられず、搬送され得ない。

課題：
本発明の課題は、従来技術の既存の欠点を克服し、かつ標準型パレットコンテナに比べて全高は変わらないが、２つを積み重ねた状態でフォークリフトによりＩＳＯ規格型コンテナの後扉を介して積み込むことができるパレットコンテナ（＝ＩＢＣ）を提供することにある。

解決手段：
この課題は、特許請求項１記載の特別な特徴により解決される。従属請求項に記載の特徴は、本発明によるパレットコンテナの別の有利な構成手段を表すものである。提案する技術的な教示は、ＩＳＯ規格コンテナにおける搬送用に改良された、フレームパレットを備えたＩＢＣの使用を開くものである。このことは、パレットコンテナの底部パレットにおいて、コーナー脚部および中間脚部の下側の外縁に設けられる底部鋼管の外側に、凹所が鉛直方向において水平方向もしくは半径方向におけるよりも深く、最大で水平方向もしくは半径方向の倍の深さ（もしくは高さ）に形成されていることにより、効果的に生ぜしめられる。これにより、上側に載置されるパレットコンテナを大幅に深く、すなわち例えば従来技術におけるよりも２倍以上深く、下側のパレットコンテナ内に沈み込ませる、すなわち「収容」することができるので、２段スタックの全高が所定の区間だけ減少することになり、これにより得られた小さな自由空間は、２段スタックをフォークリフトのフォークで、高さが制限された後扉を介してＩＳＯ規格コンテナ内へ搬入して積み込むには十分である。この場合はどの個別パレットコンテナの全高も標準高さと同じなので、充填装置において問題が生じる恐れはない。

この場合、本発明の構造的な構成では具体的に、コーナー脚部および中間脚部の下側の外縁に設けられる凹所は、水平もしくは半径方向では２０ｍｍ〜２５ｍｍプラス／マイナス２ｍｍの深さに形成されており、かつ鉛直方向では２５ｍｍ〜４０ｍｍプラス／マイナス２ｍｍの深さに形成されていることが想定されている。この、それ自体は簡単な手段によりさらに、コーナー脚部および中間脚部における材料節減も、これによる強度損失を考慮する必要無しに達成される。この場合、２つのパレットコンテナを積み重ねた状態では、下側に積まれたパレットコンテナの管格子フレームの最上位の環状の水平方向の管棒が凹所に係合して、上側に積まれたパレットコンテナの底部パレットの下側の外縁を、約４０ｍｍの高さまで包囲することになる。

つまり本発明による解決手段では、上側に積まれたパレットコンテナが２０ｍｍ〜４０ｍｍプラス／マイナス２ｍｍだけ、より低く収容されることに応じて、二重に積み重ねられた「塔」の２２５０ｍｍ〜２２７０ｍｍの、減少された高さが実現される。これは１つの２段スタック、すなわち２つのパレットコンテナを同時にフォークリフトのフォークで後扉を通して、２０フィート型または４０フィート型ＩＳＯ規格コンテナ内へ運び込み、内部の貨物室内に２段スタックで積み重ねるには十分である。これにより、２０フィート型ＩＳＯ規格コンテナに、１８個の標準型パレットコンテナの個別積載に比べて半分の時間で、本発明によるパレットコンテナを２０個積載することができ、当然後で再び降ろすこともできる。上部扉枠に対する十分な間隔に基づき、最後の列にも４つのＩＢＣを積み重ねることができる。このことは、従来は２つのＩＢＣのみが可能であるに過ぎなかった。

有利には、より大きな収容深さを備えたパレットコンテナの態様でも、フォークリフトまたはロール・リフトカートのフォーク用の進入高さは依然として１００ｍｍで変更されず、個々のパレットコンテナの全高も変わらない。このことは、工業界の大手顧客の自動充填装置が支障無く機能することに関して、極めて重要である。

本発明の構成では、管格子フレームの最上位の環状の水平方向の管棒は、２つの横方向支柱により補強されていることが想定されており、２つの横方向支柱は、水平方向の管棒の互いに反対の側に位置する２つの外面において、それぞれ水平方向の管棒に上方から係合するＵ字形の管端部でもって、このＵ字形の管端部の２つの脚部が互いにねじ締結されていることにより固定されており、この場合、管端部の脚部のねじ締結用には、それぞれ平らな頭の家具用ねじがねじ嵌められている。より大きな収容深さを備えた２つのパレットコンテナを積み重ねると、複合材パレットの場合には、プラスチックコーナー脚部および中間脚部の下側で周方向に延在する底部鋼管が、両横方向支柱とＵ字形の管端部の内側脚部とに、下側と側方とにおいて直接に支持されるように当接することになる。

以下に、本発明を図示の好適な実施例につき、より詳しく説明する。

本発明によるＩＢＣが２つ積み重ねられたスタックの正面図である。 １８個の標準型ＩＢＣが入れられた２０フィート型ＩＳＯ規格コンテナを部分的に断面して示す斜視図である。 フォークリフトによる積載過程時の２０フィート型ＩＳＯ規格コンテナの縦断面図である。 標準型ＩＢＣの２段スタックと、本発明によるＩＢＣの２段スタックを１つずつ備えた２０フィート型ＩＳＯ規格コンテナの縦断面図である。 上側に積まれたＩＢＣの底部パレットの外縁および下側に積まれたＩＢＣの管格子フレームの上部領域の部分断面図である。 上側に積まれたＩＢＣの底部パレットの外縁領域および下側に積まれたＩＢＣの管格子フレームの上部領域の概略的な部分断面図である。 下側に積まれたＩＢＣの上縁領域の部分斜視図である。 本発明によるＩＢＣ用の３セットの家具用ねじを示す斜視図である。

図１には、特に危険な液状または流動性の充填物を保管しかつ搬送するための、それぞれ符号１０を付した本発明によるパレットコンテナが２つ積み重ねられた２段スタックが示されている。パレットコンテナ１０はそれぞれ、約１０００ｌの充填容積と、約１２００ｍｍの長さ、約１０００ｍｍの幅Ｂおよび約１１５１ｍｍの高さＨの規格化された寸法を有している。これらの「約」という記載は、本発明の寸法では全て、プラス／マイナス２ｍｍの範囲を含むものである。それというのも、ＩＢＣの設計上の構成形式は、狭い限界を規定しているからである。パレットコンテナ１０の主要要素は、熱可塑性プラスチックから成る薄壁で剛性のインナタンク１２と、プラスチックインナタンク１２を支持周壁として密に包囲する管格子フレーム１４と、底部パレット１６とから成り、底部パレット１６にはプラスチックインナタンク１２が載置されており、かつ管格子フレーム１４が固く結合されている。管格子フレーム１４（外側容器）は、互いに溶接された水平方向の管棒１８と、鉛直方向の管棒２０とから成る。閉じられた外側容器を得るために、環状に周方向に延在する水平方向の管棒１８は、結合箇所においてそれぞれ固く互いに結合されている。底部パレット１６は、図示の実施例では複合材パレットとして、プラスチックインナタンク１２を支持するための鋼板から成る上側の支持プレートと、その下に配置された鋼管支持フレームと、射出成形法で熱可塑性プラスチックから製造されたコーナー脚部２２および中間脚部２４と、コーナー脚部２２および中間脚部２４の下側で周方向に延在する、鋼管から成る底部管棒２６とを備えて形成されている。しかしまた択一的に、パレットは例えばスチールパレットとして形成されていてもよい。ＩＢＣ１０の図示の正面側において管格子フレーム１４の中間の高さには、薄い金属板から成るラベル貼付板２８が、各液状充填物の識別表示用に取り付けられている。プラスチックインナタンク１２の底部の中間には、液状充填物を取り出すために、取出し部品３０が接続されている。

同じ形式のパレットコンテナ１０を積み重ねるために、底部側で底部パレット１６の４つの側壁全ての外縁に沿ってコーナー脚部２２と中間脚部２４とに凹所３２が設けられており、凹所３２内には積み重ね時に、下側に積まれたパレットコンテナ１０の管格子フレーム１４の最上位の環状の水平方向の管棒１８が、正確に適合して形状接続的に係合するもしくは収容される。底部パレット１６の４つの側全てにおいて、コーナー脚部２２と中間脚部２４との間には、フォークリフト３６またはロールカートもしくはリフトカートのフォーク係合用に相応する凹所３４が設けられている。本発明による手段に基づき、本発明によるＩＢＣの２段スタックの、２２５０ｍｍ〜２２７０ｍｍの高さＨ２ｅが得られる。

図２には、１８個の標準型ＩＢＣが積載された、従来技術による２０フィート型ＩＳＯ規格コンテナ３８が示されている。ＩＳＯコンテナ３８への積載は、フォークリフト３６により、パレットコンテナ１０をフォークで１つずつ持ち上げて行われる。なぜならば、スタック状態で収容される２つのパレットコンテナ１０は、２２９２ｍｍの制限された扉開口高さＨＴに基づき、重ねた状態では後扉を通らないからである。最良の空間利用を達成するために、ＩＢＣはさらに、１つの列において縦方向と横方向とに交互に並べて積み重ねなければならない。このことは図２において、それぞれプラスチックインナタンク１２の上底部にわたって横方向に延在する横方向支持体４０において極めて良好に認められる。最後から２番目の列の上側の２つのＩＢＣと、後扉の前の最後の列の２つのＩＢＣとはさらに、緊締ベルト４２や保持プレート４４等の相応の搬送用位置固定手段により、搬送用に位置固定されねばならない。最後の列の上側の２つのＩＢＣは、もはや積み重ねることができないので、貨物室の１０％は未使用で残されている。

図３にも同様に、後壁のところに２つの標準型ＩＢＣが積み重ねられて入れられた２０フィート型ＩＳＯ規格コンテナ３８が示されている。この２段スタックは、２２９０ｍｍの高さＨ２Ｓを有している。これは、ＩＳＯ規格コンテナ（Hapag LLoyd社）の２３８５ｍｍの内部高さでは、上側の標準型ＩＢＣに対して９５ｍｍの自由空間ＦＳを生ぜしめる（１５．５ｍｍの収容部の場合）。上側の標準型ＩＢＣを持ち上げるには、フォークリフトがＩＢＣを、まず少なくとも２５ｍｍだけ、鉛直方向で収容部を越えるように持ち上げねばならず、これによりＩＢＣを、上方に対して残された７０ｍｍの自由空間内で水平方向に、ＩＳＯ規格コンテナ３８から運び出すことができる。この場合は後扉の手前でＩＢＣはもう一度、後扉の上縁の下側を通過することができるようになるまで降下させなければならない。

図４に示すＩＳＯ規格コンテナ３８では比較形式で、左側に２２９０ｍｍのスタック高さＨ２Ｓを有する従来の標準型ＩＢＣの２段スタックが看取される一方で、右側には２２５０ｍｍ〜２２７０ｍｍのスタック高さＨ２ｅを有する、より深い収容部（プラス２０ｍｍ〜４０ｍｍ）を備えた本発明によるＩＢＣの２段スタックが図示されている。このことから明らかになるのは、２つのＩＢＣを備える右側のスタックは、スタック状態で「一度に」後扉を通して降ろすことができるのに対し、左側のスタックは、まずスタックを元の状態に戻さねばならず、最初に上側のＩＢＣを、次いで下側のＩＢＣを個別に運び出さねばならない、という点である。

支持部材の構造的な賦形が、図５に斜視図で示されている。部分円状に切り取られたこの部分は、射出成形法でプラスチックから製造された中間脚部２４の右下のコーナーを示すものである。プラスチック中間脚部２４の底面のほぼ中央には、皿頭ねじ４６により不動に取り付けられた水平方向の環状の底部管棒２６が‐横断面で‐看取される。底部管棒２６の右隣には、中間脚部２４の下側の外縁に向かって凹所３２が形成されており、凹所３２内には、管格子フレーム１４の最上位の水平方向の環状の管棒１８が係合している。最上位の水平方向の環状の管棒１８は、全ての鉛直方向の管棒２０の上側の平らに押圧された端部４８に固く溶接されている。本発明による解決手段では、凹所３２は‐横断面で見て‐さらに約２０ｍｍ〜４０ｍｍだけ、深くされた凹所５０に向かって拡張されており、凹所５０は鉛直方向においてより深く、しかも最大で水平方向もしくは半径方向の倍の深さもしくは高さに形成されている。深くされた凹所５０は、従来の凹所３２を有しもしくは含むと共に、水平方向もしくは半径方向では２０ｍｍ〜２５ｍｍプラス／マイナス２ｍｍの深さに、かつ鉛直方向では２５ｍｍ〜４０ｍｍ、プラス／マイナス２ｍｍの深さに形成されている。

（横断面で見て）深くされた凹所５０を備えた本発明によるＩＢＣを２つ積み重ねた状態では、下側に積まれたパレットコンテナの管格子フレーム１４の最上位の環状の水平方向の管棒１８が、下方から深くされた凹所５０に係合するように、上側に積まれたパレットコンテナ１０の底部パレット１６の下側の外縁を、約４０ｍｍプラス／マイナス２ｍｍの高さまで包囲していることにより、一方では２０ｍｍ〜４０ｍｍ‐プラス／マイナス２ｍｍ‐減少された、ＩＢＣスタックの全高が得られ、このことは、フォークリフトのフォークで上下２つのＩＢＣ（スタック）を、ＩＳＯ規格コンテナの後扉を通して運搬することを可能にし、かつ他方では、有利には搬送振動および搬送車輌の過度に急なカーブ走行に際する、上側に積まれたＩＢＣの滑落に対して高められた安全性を生ぜしめる。

「より低い収容」において、上側のＩＢＣは‐図５に略示したように‐下側のＩＢＣ内により深く沈み込み、その結果、最上位の環状の水平方向の管棒１８は、深くされた凹所５０の上半分に位置決めされており、底部側では水平方向の環状の底部管棒２６が、移動矢印５２にしたがって、低所に位置する「収容位置」５４へ押しずらされる。

図６には、管状の横方向支持体４０におけるこの「より低い収容」が概略的に明示されており、この場合、管状の横方向支持体４０は、その両方の外端部（ここでは右側だけを図示）において平らに押圧され、外側脚部６０と内側脚部５８とを備えるＵ字形の管端部５６に成形されており、これにより横方向支持体４０は、最上位の環状の水平方向の管棒１８に正確に適合するように被せ嵌められている。Ｕ字形の管端部５６の２つの脚部５８，６０は、環状の水平方向の管棒１８の下側で、平らな頭の家具用ねじ６２により、互いにねじ締結される。上側に積まれたＩＢＣのうち、ここには環状の底部管棒２６だけが（横断面で）上側の円として図示されている。従来、この底部管棒２６は最上位の環状の水平方向の管棒１８の背後の内側に、ほぼ１／２まで沈み込んでいた。移動矢印５２が、本発明に基づき有利な低い位置にある「収容位置」５４に底部管棒２６が押しずらされている様子を示している。

最後に図７に示すもう１つの図では、上側に積まれたＩＢＣのうち、低く収容された底部管棒２６の極短い部分だけが認められる。この場合、複合材パレットにおいて、より大きな収容深さを有する２つのＩＢＣが積み重ねられると、プラスチックコーナー脚部および中間脚部の下側の環状の底部鋼管２６は、横方向支持体４０の平らに押圧された端部およびＵ字形の管端部５６の内側脚部５８の両方に、下側と側方とにおいて直接に支持されるように当接することが明らかになる。

本発明による解決手段は、それぞれ１１５１ｍｍのユニット高さを有する２つの積み重ねられたパレットコンテナが、上側のパレットコンテナの下側のパレットコンテナ内への沈み込み（収容）に基づき、全体としては約２２５０ｍｍ〜２２７０ｍｍのスタック全高Ｈ２ｅしか有しておらず、ひいてはフォークリフトにより２段スタック状態で、すなわち上下に積み重ねられた状態で、約２２９２ｍｍの後扉の開口高さＨＴを有する４０’型ＩＳＯ規格コンテナの後扉を通して移動可能かつ積み重ね可能に形成されている、という利点をもたらす。

結論：
前記説明および図面から、本発明の技術的な教示に基づき、従来技術の重大な欠点が容易に解消され得ると共に、小さな構造的な変更により大きな効果が得られる、ということが明らかになる。

１０ パレットコンテナ
１２ プラスチックインナタンク
１４ 管格子フレーム
１６ 底部パレット
１８ 水平方向の管棒（１４）
２０ 鉛直方向の管棒（１４）
２２ プラスチックコーナー脚部（１６）
２４ プラスチック中間脚部（１６）
２６ 底部管棒（１６）
２８ ラベル貼付板
３０ 取出し部品
３２ 凹所（２２，２４）
３４ 凹所（１６）
３６ フォークリフト
３８ ２０フィート型ＩＳＯ規格コンテナ
４０ 横方向支持体（１４）
４２ 緊締ベルト
４４ 保持プレート
４６ 皿頭ねじ
４８ 平らに押圧された端部（２０）
５０ 深くされた凹所
５２ 移動矢印（２６）
５４ 「収容位置」（２６）
５６ Ｕ字形の管端部（４０）
５８ 内側脚部（５６）
６０ 外側脚部（５６）
６２ 家具用ねじ
６４ なべ頭ねじ（６２）
６６ なべ頭スリーブナット（６２）
Ｂ 幅（１０）
Ｈ 高さ（１０）
Ｈ２ｅ 高さ ２段スタック（１０）
ＨＴ 高さ 扉開口（３８）
Ｈ２Ｓ 高さ ２段スタック 標準型ＩＢＣ
ＦＳ 自由空間 ２段スタック 標準型ＩＢＣ
ＶＮ 拡張部（３２）

Claims (8)

1. 特に危険な液状または流動性の充填物を保管しかつ搬送するためのパレットコンテナ（１０）であって、熱可塑性プラスチックから成る薄壁で剛性のインナタンク（１２）と、該プラスチックインナタンク（１２）を支持周壁として密に包囲する、互いに溶接された水平方向の管棒（１８）と鉛直方向の管棒（２０）から成る管格子フレーム（１４）と、前記プラスチックインナタンク（１２）が載置されかつ前記管格子フレーム（１４）が固く結合された底部パレット（１６）とを備えており、該底部パレット（１６）は、複合材構成またはフレームパレットとして、プラスチック、鋼または木材から成るコーナー脚部（２２）および中間脚部（２４）と、その下の環状の底部鋼管（２６）とを備えて形成されており、同形式の当該パレットコンテナ（１０）を積み重ねるために、底部側において前記底部パレット（１６）の４つの側壁全ての外縁に沿って前記コーナー脚部（２２）および前記中間脚部（２４）に凹所（３２）が設けられており、該凹所（３２）は、２つの当該パレットコンテナ（１０）を上下で合わせて積み重ねた場合に、下側に積まれた当該パレットコンテナ（１０）の前記管格子フレーム（１４）の最上位の環状の前記水平方向の管棒（１８）が、前記凹所（３２）に正確に適合して形状接続的に係合するように形成されている、パレットコンテナにおいて、
   前記凹所（３２）は、鉛直方向において水平方向もしくは半径方向におけるよりも深く、最大で水平方向もしくは半径方向の倍の深さ（もしくは高さ）に形成されていることを特徴とする、パレットコンテナ。
2. 前記凹所（３２）は、水平および／または半径方向では２０ｍｍ〜２５ｍｍ、プラス／マイナス２ｍｍの深さに形成されており、かつ鉛直方向では約４０ｍｍ、プラス／マイナス２ｍｍの深さに形成されている、請求項１記載のパレットコンテナ。
3. 下側に積まれた当該パレットコンテナ（１０）の前記管格子フレーム（１４）の前記最上位の環状の水平方向の管棒（１８）は、前記凹所（３２）に係合して、上側に積まれた当該パレットコンテナ（１０）の前記底部パレット（１６）の下側の前記外縁を、約４０ｍｍの高さまで包囲する、請求項１から５までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
4. 前記管格子フレーム（１４）の最上位の環状の水平方向の管棒（１８）は、２つの横方向支柱（４０）により補強されており、これら２つの横方向支柱（４０）は、前記水平方向の管棒（１８）の互いに反対の側に位置する２つの外面において、それぞれ前記水平方向の管棒（１８）に上方から係合するＵ字形の管端部（５６）でもって、該Ｕ字形の管端部（５６）の２つの脚部（５８，６０）が互いにねじ締結されていることにより固定されており、前記管端部の前記脚部（５８，６０）のねじ締結用に、それぞれ平らな頭の家具用ねじ（６２）がねじ嵌められている、請求項１から３までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
5. 複合材の底部パレット（６）を備えた構成の場合に２つの当該パレットコンテナ（１０）を積み重ねると、プラスチックから成る前記コーナー脚部（２２）および前記中間脚部（２４）の下側で周方向に延在する前記底部鋼管（２６）は、前記２つの横方向支持体（４０）上において前記Ｕ字形の管端部（５６）の内側脚部（５８）に直接に当接することになる、請求項１から４までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
6. ２つの当該パレットコンテナ（１０）を積み重ねた場合、前記底部パレット（１６）の前記下側の外縁は、前記凹所（３２）の端面まで約４０ｍｍプラス／マイナス２ｍｍの高さにわたり、下側に積まれた当該パレットコンテナ（１０）の前記管格子フレーム（１４）の前記最上位の環状の水平方向の管棒（１８）に沿って内側で係合するように形成されている、請求項１から５までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
7. それぞれ約１１５１ｍｍのユニット高さＨを有する２つの当該パレットコンテナ（１０）を積み重ねると、上側の当該パレットコンテナの下側の当該パレットコンテナ内への沈み込み（＝収容）に基づき、全体としては約２２５０ｍｍ〜２２７０ｍｍのスタック全高Ｈ２ｅが生じるに過ぎない、請求項１から６までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。
8. 積み重ねられた２つの当該パレットコンテナ（１０）は、約２２５０ｍｍ〜２２７０ｍｍのスタック全高Ｈ２ｅを有しているに過ぎず、フォークリフトにより２段スタック状態で、すなわち上下に積み重ねられた状態で、２２９２ｍｍの後扉の開口高さＨＴを有する４０’型ＩＳＯ規格コンテナの後扉を通して移動可能かつ積み重ね可能に形成されている、請求項１から７までのいずれか１項記載のパレットコンテナ。

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