JP2019215172A - 車両の正対調整方法および正対調整装置 - Google Patents
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また、前軸アクスルの中心位置と後軸アクスルの中心位置を距離センサの計測を介して演算し、その中心位置が同一になるまで押圧ローラを作動し、前輪または後輪の正対作動を続行させる必要があった。
したがって、この正対操作は煩雑で手間が掛かる上に、押圧ローラを車輪の側周面に押し当てているため、タイヤの当接部に少量のヒステリシスが発生し、これがアライメント測定および測定精度に影響を及ぼす惧れがあった。
請求項3の発明は、ターンテーブルの回転制御作動後、各テスターと左右の車輪との距離を測定し、その距離の同一時に左右のターンテーブルの正対を判定し、被検車両ないし車輪の正対調整を合理的かつ正確に行なうようにしている。
請求項4の発明は、車輪をローラに乗り込む際および車輪をローラから退出時に、各ターンテーブルの回動をロックし、車輪を確実かつ安全にローラに乗り込ませ、またはローラから退出するようにしている。
請求項5の発明は、車輪をローラに乗り込む際および車輪をローラから退出時に、ローラブレーキを作動してローラの回転を制動し、車輪を確実かつ安全にローラに乗り込ませ、またはローラから退出するようにしている。
請求項8の発明は、各ターンテーブルを支持可能なテーブルプレートの下面に、同時に伸縮作動可能な第1および第2テーブルロックシリンダを配置し、第1テーブルロックシリンダのピストンロッドにロックアームの一端を回動可能に連結し、該ロックア−ムの他端にV字形状の切欠溝を形成したロックプレートを回動可能に連結し、前記第2テーブルロックシリンダのピストンロッドにV字形状の切欠溝を形成したロックプレートを回動可能に連結し、これらの切欠溝を近接移動可能に設け、ターンテーブルの回動軸を挟持してロック可能にし、車輪をローラに乗り込む際および車輪をローラから退出時に、各ターンテーブルの回動をロックし、車輪を確実かつ安全にローラに乗り込ませ、ローラから退出するようにしている。
請求項3の発明は、ターンテーブルの回転制御作動後、各テスターと左右の車輪との距離を測定し、その距離の同一時に左右のターンテーブルの正対を判定するから、被検車両ないし車輪の正対調整を合理的かつ正確に行なうことができる。
請求項4の発明は、車輪をローラに乗り込む際および車輪をローラから退出時に、各ターンテーブルの回動をロックするから、車輪を確実かつ安全にローラに乗り込ませ、またはローラから退出させることができる。
請求項5の発明は、車輪をローラに乗り込む際および車輪をローラから退出時に、ローラブレーキを作動してローラの回転を制動するから、車輪を確実かつ安全にローラに乗り込ませ、またはローラから退出させることができる。
請求項8の発明は、各ターンテーブルを支持可能なテーブルプレートの下面に、同時に伸縮作動可能な第1および第2テーブルロックシリンダを配置し、第1テーブルロックシリンダのピストンロッドにロックア−ムの一端を回動可能に連結し、該ロックア−ムの他端にV字形状の切欠溝を形成したロックプレートを回動可能に連結し、前記第2テーブルロックシリンダのピストンロッドにV字形状の切欠溝を形成したロックプレートを回動可能に連結し、これらの切欠溝を近接移動可能に設け、ターンテーブルの回動軸を挟持してロック可能にしたから、車輪をローラに乗り込む際および車輪をローラから退出時に、各ターンテーブルの回動をロックし、車輪を確実かつ安全にローラに乗り込ませ、またはローラから退出させることができる。
前記ピット2の開口部で、被検車両の進入方向の両側に基枠3,3が架設され、該基枠3,3の進入側と中間位置に横長矩形のピットカバー4,5が横方向に交差して配置されている。
前記ピット2の開口部の長さ方向の中央位置に縦長矩形のピットカバー6が架設され、これらのピットカバー4〜6が作業床面1と略同高位置に敷設されている。
この場合、テーブルプレート7〜10は被検車両のホイールベースに対応して調整可能に構成し、種々の被検車両に適用させることが望ましい。
前記ターンテーブル11〜14は実質的に同一に構成され、これをターンテーブル11で説明すると、テーブルプレート7上の略中間位置に一対のガイドレール18,18が平行に配置され、該ガイドレール18,18にスライドガイド19,19が摺動可能に嵌合している。
前記スライドガイド22,22は第2揺動プレート23の下面に平行に配置され、該プレート23の上面に複数のベアリング24が環状に配置され、その各鋼球24a上にフロートテーブル25が水平かつ揺動自在に配置されている。
図中、31は回動軸15の上端部に装着したフランジキャップで、その周囲をベースプレート26にボルト締めしている。
前記ブレーキ架台32,32に、ローラブレーキを構成するブレーキシリンダ33,33が設けられ、該ブレーキシリンダ33,33の両側にブレーキシュー34,34が配置され、ローラ29,30に対する被検車両の入退出時、ブレーキシリンダ33,33を作動して、両側のブレーキシュー34,34をローラ29,30の周面に圧接して回転をロックし、被検車両をローラ29,30に安全に入退出可能にしている。
前記ロックアーム39の長さ方向の中央部はピン41を介して回動可能に支持され、その他端にピン42を介してロックプレート43の一端部を回動可能に連結している。
図中、46はロックプレート43の他端に形成したV字形状の切欠溝で、その切欠部を回動軸15の周面に係合可能に配置している。
前記ロックプレート47の両側にL字形断面のガイド50,50が配置され、該ガイド50,50にボルト等のストッパ51,51が突設され、その端部をロックプレート47の両側部に係合可能に配置して、ロックプレート47の移動を規制している。
前記サーボモータ52は、被検車両の各車輪Wがターンテーブル11のローラ29,30へ乗り込み後に作動し、ローラ29,30上の車輪Wを軸方向に沿って移動かつ挙動可能にしている。
前記軸受56に、二つの連結ア−ムからなるターンバックル58を介して軸受59が支持され、該軸受59に中間軸60が垂直に架設され、その上方に軸受61が配置されていて、該軸受61にターンバックル62を介して、回動軸15の下部に装着した軸受63が支持されている。
前記中間軸60の上端部にタイミングプーリ66が固定され、また回動軸15の中間部にタイミングプーリ67が固定され、このタイミングプーリ66,67との間にタイミングベルト68が巻き掛けられている。
したがって、サーボモータ52による回転角度は、タイミングプーリ57からタイミングプーリ64へ伝達され、中間軸60を介しタイミングプーリ66からタイミングプーリ67を経て回動軸15に伝達され、ターンテーブル11を所定角度回動制御可能にしている。
前記第1制御シャフト72の上下端部にタイミングプーリ73,74が固定され、該タイミングプーリ73と、回動軸15の中間部に配置したタイミングプーリ75との間にタイミングベルト76が巻き掛けられている。
前記第2制御シャフト80の下端部にタイミングプーリ81が固定され、該タイミングプーリ81とタイミングプーリ74との間にタイミングベルト82が巻き掛けられている
前記エンコーダ85の制御軸86は、連結管87を介して第2制御シャフト80の上端部に連結され、第2制御シャフト80の回動角度を制御軸86を介してエンコーダ85へ入力可能にしている。
前記トレールロック板90は横長矩形に形成され、その中央の上下位置に円形の保持板92,92が取付けられ、該保持板92,92の直上に油圧ブ−スタ93を収納したブースタボックス94が架設され、その直下の加圧シリンダを介して前記トレールロック板90を挟持している。
この後、各回動軸15を制御信号Sa〜Sdを基に所定角度回動し、これを各エンコーダ85でフィードバック制御して精密に角度調整し、左右の車輪Wの測定距離が同一になったところで、正対調整と完了と判定し、この後のアライメントテスタ97による測定を実行可能にしている。
各テーブルプレート7〜10の中間位置にターンテーブル11〜14を回動可能に配置し、該ターンテーブル11〜14の一側にアライメントテスター97を設置し、該アライメントテスター97の下面にサーボモータ52を設置する。また、前記ターンテーブル11〜14の中心に回動軸15〜18を垂直に配置し、該回動軸15〜18を前記サーボモータ52に連係して配置する。
前記ローラ29,30の間にブレーキ架台32,32を配置し、該架台32,32にブレーキシリンダ33,33を上下動可能に設け、その両側にブレーキシュー34を設け、該シュ−34をローラ29,30の周面に圧接可能に配置する。
前記トレールロック板90を横長矩形に形成し、その中央の上下位置に円形の保持板92,92を取付け、該保持板92,92の直上に油圧ブースタ93を収納したブースタボックス94を架設し、直下の加圧シリンダを介して前記トレールロック板90を挟持可能にする。
その際、ターンテーブル11〜14は、ターンテーブルロック機構TTLによって揺動を阻止され、またローラ29,30はローラブレーキによって回転を阻止されているから、車輪Wはローラ29,30上に安全かつ安定して乗り上げ、かつ種々の姿勢で停止する
この正対調整に際しては、ターンテーブルロック機構TTLによるロック作動を解除し、またブレーキシリンダ33,33を作動して、ローラブレーキを解除する。
このようにすると、ローラ29,30の回転によって車輪Wが従動し、それらの接触摩擦によって、車輪Wがローラ29,30の周面を軸方向に沿って滑動かつ挙動し、前記偏向姿勢の修正を促される。
この場合、各アライメントテスタ97は、二つのレーザセンサ98,99からレーザ光を照射して距離d〜kを測定するから、車輪Wとの間の距離を精密かつ正確に測定でき、測定に信頼性を得られる。
その際、回動軸15の不規則な変位は、第1および第2揺動プレート20,23の複合的な変位によって吸収される。
この場合は、第1および第2テーブルロックシリンダ35,36を伸長作動し、ピストンロッド37,38を伸長させてロックア−ム39をピン41を中心に回動し、他端のピン42に連結したロックプレート43を回動軸15側へ移動し、またピン48に連結したロックプレート47を回動軸15側へ移動し、ロックプレート43,47の切欠溝46,49を回動軸15の周面に係合し、回動軸15の回動をロックする。
この後、被検車両を運転し、車輪Wをローラ29,30から安全かつ確実に脱出させる
一方、アライメント測定後、トー値やキャンバ値の調整時に、例えばタイロッド(図示略)を調整する場合は、油圧ブースタ93を作動して回動軸15を中心にしたトレールロック板90の旋回および移動をロックし、被検車両の移動を阻止して安全な調整作業を実行可能にする。
15〜18 回動軸
26 ベースプレート
29,30 ローラ
33 ブレーキシリンダ
34 ブレーキシュー
37,38 ピストンロッド
39 ロックアーム
43,47 ロックプレート
46,49 切欠溝
52 回転制御モータ(サーボモータ)
85 エンコーダ
98,99 距離センサ
100 制御装置
W 車輪
Claims (9)
- 車輪を載置し回転する一対のローラを備えた複数のベースプレートと、ベースプレートに離間して配置され、距離センサによって車輪との距離を測定する複数のテスターと、ロ―ラとテスターの作動を制御する制御装置と、を備え、前記ローラに車輪を乗り込ませて回転し、車輪を一定時間挙動後、距離センサによって車輪との距離を測定し、その距離信号を制御装置に入力して各車輪の位置を演算し正対の当否を判定する車両の正対調整方法において、前記ベースプレートをターンテーブルに載置して水平に回動するとともに、各ターンテーブルを回転制御モータに連係して回転角度を制御し、前記ローラを回転し車輪を一定時間挙動後、左右の車輪と各テスターとの距離を測定して制御装置に入力し、前記距離信号入力を基に各回転制御モータの回転角度を演算し、その演算値を各回転制御モータへ出力して、ターンテーブルの回転角度を制御し正対調整することを特徴とする車両の正対調整方法。
- 各ターンテーブルの回動角度をエンコーダに連係し、ターンテーブルの回転角度と正対の当否を制御する請求項1記載の車両の正対調整方法。
- ターンテーブルの回転制御作動後、各テスターと左右の車輪との距離を測定し、その距離の同一時に左右のターンテーブルの正対を判定する請求項2記載の車両の正対調整方法
- 車輪をローラに乗り込む際および車輪をローラから退出時に、各ターンテーブルの回動をロックする請求項1記載の車両の正対調整方法。
- 車輪をローラに乗り込む際および車輪をローラから退出時に、ローラブレーキを作動してローラの回転を制動する請求項1記載の車両の正対調整方法。
- 車輪を載置し回転する一対のローラを備えた複数のベースプレートと、ベースプレートに離間して配置され、距離センサによって車輪との距離を測定する複数のテスターと、ローラとテスターの作動を制御可能な制御装置と、を備え、前記ローラに車輪を乗り込ませて回転し、車輪を一定時間挙動後、距離センサによって車輪との距離を測定可能にし、その距離信号入力によって各車輪の位置を演算し、ローラの位置を調整可能にした車両の正対調整装置において、前記ベースプレートをターンテーブルに載置して水平に回動可能に設け、各ターンテーブルを回転制御モ−タに連係して回転角度を制御可能に設け、前記ローラを回転し車輪を一定時間挙動後、左右の車輪と各テスターとの距離の測定信号を制御装置へ入力可能に設け、前記距離信号入力を基に各回転制御モータの回転角度を演算し、その演算値を各回転制御モータへ出力して、ターンテーブルの回転角度を制御し正対調整可能にしたことを特徴とする車両の正対調整装置。
- 各ターンテーブルの回転角度をエンコーダに連係し、ターンテーブルの回転角度と正対の当否を制御可能にした請求項6記載の車両の正対調整装置。
- 各ターンテーブルを支持可能なテーブルプレートの下面に、同時に伸縮作動可能な第1および第2テーブルロックシリンダを配置し、第1テーブルロックシリンダのピストンロッドにロックアームの一端を回動可能に連結し、該ロックアームの他端にV字形状の切欠溝を形成したロックプレートを回動可能に連結し、前記第2テーブルロックシリンダのピストンロッドにV字形状の切欠溝を形成したロックプレートを回動可能に連結し、これらの切欠溝を近接移動可能に設け、ターンテーブルの回動軸を挟持してロック可能にした請求項6記載の車両の正対調整装置。
- 前記一対のローラの間にブレーキシリンダを設け、該ブレーキシリンダの作動を制御装置に制御可能に設け、車輪をローラに乗り込む際および車輪をローラから退出時にブレーキシリンダを作動可能に設け、該ブレーキシリンダに設けたブレーキシューをローラの周面に圧接可能に設けた請求項6記載の車両の正対調整装置。
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