JP5758283B2 - タイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法 - Google Patents
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Description
タイヤユニフォミティを正確に測定するためには、タイヤ種ごとに所定の押圧荷重で回転体がタイヤを押圧していなければならない。
よって、従来は、さらに微調整制御を1回さらには複数回繰り返し行わなければならい場合があった。
軸支されたタイヤに回転体が押圧され回転してタイヤユニフォミティ測定を行うための所定の目標荷重値Pに押圧荷重を設定する押圧荷重設定方法において、
前記回転体と前記タイヤが相対移動して互いに接して押圧荷重が増加する過程での相対移動の移動量dと押圧荷重pを測定する測定工程と、
前記移動量dで前記押圧荷重pの増加量を除算して該タイヤの動的縦バネ定数kを算出する動的縦バネ定数算出工程と、
前記タイヤと前記回転体の相対移動の停止指令から減速して停止するまでの減速停止移動量δを推定する減速停止移動量推定工程と、
前記減速停止移動量δに前記動的縦バネ定数kを乗算して相対移動の停止指令から停止するまでの荷重増加量ΔPを算出する荷重増加量算出工程と、
前記荷重増加量ΔPを前記目標荷重値Pから減算して前記相対移動を停止させる指令を出す時の停止指令荷重値Psを算出する停止指令荷重値算出工程と、
前記回転体と前記タイヤの相対移動による押圧荷重pが前記停止指令荷重値Psに達したときを検知して前記相対移動を停止する指令を出す停止指令工程とを備えることを特徴とするタイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法である。
請求項1記載のタイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法において、
前記動的縦バネ定数算出工程は、
前記目標荷重値Pより小さい所定の荷重監視開始閾値P1から所定の荷重監視終了閾値P2までの所定の荷重増加期間に動的縦バネ定数kを算出し、
前記荷重監視終了閾値P2が想定される前記停止指令荷重値Psよりも小さい値であることを特徴とする。
請求項1または請求項2記載のタイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法において、
前記減速停止移動量推定工程は、
被測定タイヤのタイヤ種についての予め設定された減速度aに基づいて減速停止移動量δを推定することを特徴とする。
請求項1ないし請求項3のいずれかの項記載のタイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法において、
前記停止指令工程の後に、
相対移動を停止した状態のタイヤを少なくとも1周回転して押圧荷重の荷重平均値Paを測定する荷重平均値測定工程と、
前記荷重平均値Paが許容範囲内にあるか否かを判別する判別工程と、
前記判別工程で前記荷重平均値Paが許容範囲内にないと判別されたときは、前記動的縦バネ定数kを用いて位置調整量eを算出する位置調整量算出工程と、
前記位置調整量eだけ相対移動して微調整を行う微調整工程とを備えることを特徴とする。
請求項4記載のタイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法において、
前記位置調整量算出工程は、
前記目標荷重値Pと前記荷重平均値Paとの差を前記縦バネ定数kで除算して前記位置調整量eを算出することを特徴とする。
図1は、タイヤユニフォミティ測定装置1の要部のみを抽出して図示した要部斜視図である。
タイヤ2は、水平姿勢の状態で上下のリム3,4に上下ビード部をそれぞれ保持されて挟持されており、上下リム3,4から上下に同軸に延出するリム軸3a,4aを中心に回転可能であり、図示されない電動モータにリム軸3a,4aが回転駆動され、タイヤ2は上下リム3,4を介して回転する。
中心支軸11は、図示されないが、ロードロール10を挟んだ上下を軸受されており、軸受された状態で中心支軸11がタイヤ2側のリム軸3a,4aに対して接近・離反するように移動することができ、図示されない位置センサが移動量dを測定することができる。
なお、タイヤ2を移動してロードロール10に押圧するようにしてもよい。
なお、タイヤ2を支持するリム軸3a,4aの軸受部にロードセルを備えてロードロール10による押圧荷重pを測定してもよい。
ロードロール10はタイヤ2が接する外周面にシボ加工が施され、タイヤ2に押圧した状態で、タイヤ2が回転したときは、押圧面で滑りを生じることなくロードロール10は回転させられる。
制御装置には、前記移動量dや押圧荷重pなどの測定された情報が入力され、演算処理されて、ロードロール10の移動制御、タイヤ2の回転制御がなされ、タイヤユニフォミティ測定がなされる。
そこで、本実施の形態に係るタイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法は、制御装置が、図3に示すフローチャートに示した制御手順に従って制御するものである。
図3のフローチャートを参照して、ステップ1で、タイヤユニフォミティ測定のために所定の押圧荷重に設定する制御に入る荷重制御指令の有無を判断し、荷重制御指令がないときは本制御ルーチンを抜け本制御は実行せず、荷重制御指令があると、ステップ2に進み、微調制御フラグFに「1」が立っているか否かを判別し、「1」が立っておらず「0」であれば、ステップ3に進み粗調制御に入り、「1」が立っていれば、ステップ21に飛び微調制御に入る。
そして、ステップ4でロードロール10の移動量dと押圧荷重pを読込み、押圧荷重pの変化を監視する。
ロードロール10の移動は、移動開始直後と移動停止直前を除き、概ね定速度である。
そして、タイヤ2はロードロール10に押圧されて弾性変形するが、ロードロール10がタイヤ2に接した当初のバネ力は小さく押圧荷重pの上昇も緩やかであり、その後、傾斜が急になって上昇し、ロードロール10の移動を停止することによりタイヤ種ごとに決められた目標荷重値Pに落ち着く。
なお、荷重監視終了閾値P2は、後にステップ12で算出される停止指令荷重値Psよりも小さい値となるように想定される停止指令荷重値Psよりも十分小さい値である。
動的縦バネ定数kは、移動量dで押圧荷重pの増加量を除算して算出するので、所定の荷重増加期間内で安定した状態にあって平均的な移動量で押圧荷重pの平均的な増加量が求められるようになったときに、動的縦バネ定数kが計算可能となる。
タイヤ種ごとに目標荷重値Pは決められており、停止指令が発せられたときのロードロール10の移動速度等は分かっているので、タイヤ種ごとに減速停止するときの減速度aや減速停止する時間tが予め設定されて記憶されている。
したがって、被測定タイヤのタイヤ種をもとに減速度aと減速停止時間tを抽出し、減速度aと減速停止時間tから減速停止移動量δを演算(δ=a・t2/2)して推定することができる。
停止指令荷重値Psを算出したところで、荷重監視終了フラグGに「1」を立てる(ステップ13)。
まず、ステップ21でロードロール10が回転され、複数回転角度での押圧荷重pを順次読込み(ステップ22)、ステップ23で読み込んだ複数の押圧荷重pの平均である荷重平均値Paを算出する。
そして、次のステップ24で荷重平均値Paが許容範囲にあるか、すなわち荷重平均値Paと目標荷重値Pとの差(|P−Pa|)が所定微小値ε以下であるかを判別し、荷重平均値Paが許容範囲内にあれば(|P−Pa|≦ε)、ステップ27に飛んで微調制御を終了して荷重制御指令を解除し、微調制御フラグFを「0」にし(ステップ28)、本押圧荷重設定制御は終了し、新たにステップ1に戻る。
荷重平均値Paが許容範囲内にあれば、ステップ27に飛んで本荷重制御は終了するが、荷重平均値Paが許容範囲内になければ、ステップ25,26に進んで再度微調整を行うことになり、荷重平均値Paが許容範囲内になるまで繰り返し微調整が行われる。
Claims (5)
- 軸支されたタイヤに回転体が押圧され回転してタイヤユニフォミティ測定を行うための所定の目標荷重値Pに押圧荷重を設定する押圧荷重設定方法において、
前記回転体と前記タイヤが相対移動して互いに接して押圧荷重が増加する過程での前記相対移動の移動量dと押圧荷重pを測定する測定工程と、
前記移動量dで前記押圧荷重pの増加量を除算して該タイヤの動的縦バネ定数kを算出する動的縦バネ定数算出工程と、
前記タイヤと前記回転体の前記相対移動の停止指令から減速して停止するまでの減速停止移動量δを推定する減速停止移動量推定工程と、
前記減速停止移動量δに前記動的縦バネ定数kを乗算して相対移動の停止指令から停止するまでの荷重増加量ΔPを算出する荷重増加量算出工程と、
前記荷重増加量ΔPを前記目標荷重値Pから減算して前記相対移動を停止させる指令を出す時の停止指令荷重値Psを算出する停止指令荷重値算出工程と、
前記回転体と前記タイヤの前記相対移動による押圧荷重pが前記停止指令荷重値Psに達したときを検知して前記相対移動を停止する指令を出す停止指令工程とを備えることを特徴とするタイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法。 - 前記動的縦バネ定数算出工程は、
前記目標荷重値Pより小さい所定の荷重監視開始閾値P1から所定の荷重監視終了閾値P2までの所定の荷重増加期間に動的縦バネ定数kを算出し、
前記荷重監視終了閾値P2が想定される前記停止指令荷重値Psよりも小さい値であることを特徴とする請求項1記載のタイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法。 - 前記減速停止移動量推定工程は、
被測定タイヤのタイヤ種についての予め設定された減速度aに基づいて減速停止移動量δを推定することを特徴とする請求項1または請求項2記載のタイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法。 - 前記停止指令工程の後に、
相対移動を停止した状態のタイヤを少なくとも1周回転して押圧荷重の荷重平均値Paを測定する荷重平均値測定工程と、
前記荷重平均値Paが許容範囲内にあるか否かを判別する判別工程と、
前記判別工程で前記荷重平均値Paが許容範囲内にないと判別されたときは、前記動的縦バネ定数kを用いて位置調整量eを算出する位置調整量算出工程と、
前記位置調整量eだけ相対移動して微調整を行う微調整工程とを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかの項記載のタイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法。 - 前記位置調整量算出工程は、
前記目標荷重値Pと前記荷重平均値Paとの差を前記縦バネ定数kで除算して前記位置調整量eを算出することを特徴とする請求項4記載のタイヤユニフォミティ測定の押圧荷重設定方法。
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