JP2019214232A - 車両用ステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用ステアリング装置のステアリング軸の軸方向の小型化を図りつつ、ステアリングホイールの回転許容範囲内における当接感を発生させないこと。【解決手段】ステアリングホイール11の操舵によって回転可能な1つの主回転体91と、前記主回転体91の回転中心線CL1に対し径方向にオフセットした回転中心線CL2を有し、前記主回転体91とは異なる回転比を有しており、前記主回転体91の回転を受けることにより駆動することが可能な1つ又は複数の従回転体92と、前記従回転体92に設けられている1つ又は複数の当接部93と、前記当接部93の一方への回転角の範囲を規制する1つの第1規制部94と、前記当接部93の他方への回転角の範囲を規制する1つの第2規制部95と、を含む車両用ステアリング装置10である。【選択図】図4
Description
本発明は、ステアリングホイールの操舵範囲を規制可能な車両用ステアリング装置に関する。
車両用ステアリング装置のなかには、ステアリングホイールの操舵入力が生じる操舵部に、操舵範囲を規制可能な機構が組み込まれたものがある。この種の車両用ステアリング装置は、例えば特許文献1によって知られている。
特許文献1で知られている車両用ステアリング装置は、ステアリングホイールの操舵入力が生じる操舵部と、転舵車輪を転舵する転舵部との間が機械的に分離されている、いわゆるステアバイワイヤ式ステアリング装置である。この車両用ステアリング装置は、ステアリングホイールの中立位置に対する左右の回転許容量を設定する回転許容量設定手段を備えている。この回転許容量設定手段は、ステアリング軸の回転に従ってこのステアリング軸の軸方向へ移動する移動体と、この移動体の移動方向両側に位置した2つの阻止部と、からなる。この2つの阻止部によって、ステアリングホイールの回転許容範囲が規定される。移動体が阻止部へ到達する前に他の部材に対して当接しないので、その当接感を操縦者が感じることはない。
特許文献1で知られている回転許容量設定手段は、移動体がステアリング軸の軸方向へ移動する構成なので、この軸方向への長さが長い。車両用ステアリング装置の軸方向の小型化を図る上で改良の余地がある。
本発明は、車両用ステアリング装置のステアリング軸の軸方向の小型化を図りつつ、ステアリングホイールの回転許容範囲内における当接感の発生を防止できる
技術を提供することを課題とする。
技術を提供することを課題とする。
本発明によれば、車両用ステアリング装置は、
ステアリングホイールの操舵によって回転可能な1つの主回転体と、
前記主回転体の回転中心線に対し径方向にオフセットした回転中心線を有し、前記主回転体とは異なる回転比を有しており、前記主回転体の回転を受けることにより駆動することが可能な1つ又は複数の従回転体と、
前記従回転体に設けられている1つ又は複数の当接部と、
前記当接部の一方への回転角の範囲を規制する1つの第1規制部と、
前記当接部の他方への回転角の範囲を規制する1つの第2規制部と、
を含むことを特徴とする。
ステアリングホイールの操舵によって回転可能な1つの主回転体と、
前記主回転体の回転中心線に対し径方向にオフセットした回転中心線を有し、前記主回転体とは異なる回転比を有しており、前記主回転体の回転を受けることにより駆動することが可能な1つ又は複数の従回転体と、
前記従回転体に設けられている1つ又は複数の当接部と、
前記当接部の一方への回転角の範囲を規制する1つの第1規制部と、
前記当接部の他方への回転角の範囲を規制する1つの第2規制部と、
を含むことを特徴とする。
本発明では、従回転体が主回転体に対して径方向へ配列される。主回転体と従回転体とが主回転体の回転中心線に沿う軸方向に直列に配列されないので、車両用ステアリング装置のステアリング軸の軸方向の小型化を図ることができる。しかも、主回転体により従回転体を連続して駆動することができる。このため、ステアリングホイールの回転許容範囲内において、途中で当接感を発生させることはない。車両用ステアリング装置のステアリング軸の軸方向の小型化と、ステアリングホイールの回転許容範囲内における当接感の防止とを、両立させることができる。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
<実施例1>
図1乃至図4を参照しつつ実施例1の車両用ステアリング装置10を説明する。図1に示されるように、車両用ステアリング装置10は、車両のステアリングホイール11の操舵入力が生じる操舵部12と、左右の転舵車輪13,13を転舵する転舵部14と、操舵部12と転舵部14との間に介在しているクラッチ15と、制御部16とを含む。クラッチ15が開放状態となる通常時には、操舵部12と転舵部14との間が機械的に分離されている。このように、車両用ステアリング装置10は、通常時において、ステアリングホイール11の操舵量に応じて転舵用アクチュエータ39を作動させることにより、左右の転舵車輪13,13を転舵する方式、いわゆるステアバイワイヤ式(steer-by-wire、略称「SBW」)を採用している。
図1乃至図4を参照しつつ実施例1の車両用ステアリング装置10を説明する。図1に示されるように、車両用ステアリング装置10は、車両のステアリングホイール11の操舵入力が生じる操舵部12と、左右の転舵車輪13,13を転舵する転舵部14と、操舵部12と転舵部14との間に介在しているクラッチ15と、制御部16とを含む。クラッチ15が開放状態となる通常時には、操舵部12と転舵部14との間が機械的に分離されている。このように、車両用ステアリング装置10は、通常時において、ステアリングホイール11の操舵量に応じて転舵用アクチュエータ39を作動させることにより、左右の転舵車輪13,13を転舵する方式、いわゆるステアバイワイヤ式(steer-by-wire、略称「SBW」)を採用している。
操舵部12は、運転手が操作するステアリングホイール11と、このステアリングホイール11に連結されているステアリング軸21と、このステアリング軸21に対して操舵反力(反力トルク)を付加する反力付加アクチュエータ22と、を含む。この反力付加アクチュエータ22(反力発生部22)は、運転手がステアリングホイール11の操舵力に抵抗する操舵反力を発生することによって、運転手に操舵感を与える。この反力付加アクチュエータ22のことを、適宜「第1アクチュエータ22」と言い換える。
反力付加アクチュエータ22は、操舵反力を発生する反力モータ23(第1モータ23)と、操舵反力をステアリング軸21に伝達する反力伝達機構24と、を含む。反力モータ23は、例えば電動モータによって構成される。反力伝達機構24は、例えばウォームギヤ機構によって構成される。このウォームギヤ機構24(反力伝達機構24)は、反力モータ23のモータ軸23aに設けられたウォームギヤ24aと、ステアリング軸21に取り付けられたウォームホイール24bとからなる。言い換えると、ウォームギヤ機構24は、反力モータ23に駆動されるウォームギヤ24aと、このウォームギヤ24aに噛み合っておりステアリング軸21に取り付けられているウォームホイール24bとからなる。反力モータ23が発生した操舵反力は、反力伝達機構24を介して、ステアリング軸21に付加される。
転舵部14は、ステアリング軸21に自在軸継手31,31及び連結軸32とによって連結されている入力軸33と、この入力軸33にクラッチ15を介して連結されている出力軸34と、この出力軸34に操作力伝達機構35によって連結されている転舵軸36と、この転舵軸36の両端にタイロッド37,37及びナックル38,38を介して連結されている左右の転舵車輪13,13と、転舵軸36に転舵用動力を付加する転舵用アクチュエータ39と、を含む。この転舵用アクチュエータ39のことを、適宜「第2アクチュエータ39」と言い換える。
操作力伝達機構35は、例えばラックアンドピニオン機構によって構成される。このラックアンドピニオン機構35(操作力伝達機構35)は、出力軸34に設けられたピニオン35aと、転舵軸36に設けられたラック35bとからなる。転舵軸36は、軸方向(車幅方向)へ移動可能である。
転舵用アクチュエータ39は、転舵用動力を発生する転舵動力モータ41(第2モータ41)と、転舵用動力を転舵軸36に伝達する転舵動力伝達機構42とからなる。転舵動力モータ41が発生した転舵用動力は、転舵動力伝達機構42によって転舵軸36に伝達される。この結果、転舵軸36は車幅方向にスライドする。転舵動力モータ41は、例えば電動モータによって構成される。
転舵動力伝達機構42は、例えばベルト伝動機構43とボールねじ44とからなる。ベルト伝動機構43は、転舵動力モータ41のモータ軸41aに設けられた駆動プーリ45と、ボールねじ44のナットに設けられた従動プーリ46と、駆動プーリ45と従動プーリ46とに掛けられたベルト47とからなる。ボールねじ44は、回転運動を直線運動に変換する変換機構の一種であって、転舵動力モータ41が発生した駆動力を前記転舵軸36に伝達する。なお、転舵動力伝達機構42は、ベルト伝動機構43とボールねじ44の構成に限定されるものではなく、例えばウォームギヤ機構やラックアンドピニオン機構であってもよい。
上記制御部16は操舵角センサ51、操舵トルクセンサ52、モータ回転角センサ53、出力軸回転角センサ54、車速センサ55、ヨーレートセンサ56、加速度センサ57、その他の各種センサ58からそれぞれ検出信号を受けて、クラッチ15、反力モータ23、転舵動力モータ41及び後述するソレノイド82に電流を付与する。
操舵角センサ51は、ステアリングホイール11の操舵角を検出する。操舵トルクセンサ52は、ステアリング軸21に発生する操舵トルクを検出する。モータ回転角センサ53は、反力モータ23の回転角を検出する。出力軸回転角センサ54は、ピニオン35aを有した出力軸34の回転角を検出する。車速センサ55は、車両の車輪速度を検出する。ヨーレートセンサ56は、車両のヨー角速度(ヨー運動の角速度)を検出する。加速度センサ57は、車両の加速度を検出する。その他の各種センサ58には、転舵動力モータ41の回転角を検出する回転角センサを含む。この回転角センサは、例えば、転舵動力モータ41に備えたレゾルバによって構成される。
図2は、ステアリング軸21周りの断面構成を示している。ステアリング軸21は、ハウジング61を貫通するとともに、このハウジング61に軸受62,63によって回転可能に支持されている。このステアリング軸21は、一端部にステアリングホイール11(図1参照)を取り付け可能な管状の第1軸21aと、この第1軸21aの他端部に一体に設けられた第2軸21bと、この第2軸21bの内部に一端部を相対回転が可能に嵌合されている筒状の第3軸21cと、からなる。この第3軸21cの他端部には、自在軸継手31(図1参照)が連結される。
第2軸21bと第3軸21cは、トーションバー71によって互いに連結されている。このトーションバー71は、文字通りトルクに対して正確にねじれ角が発生するメンバーであって、第2軸21bと第3軸21cとの間での相対ねじり変位を発生する。各軸21a,21b,21cとトーションバー71は、同心上に位置している。
操舵トルクセンサ52は、ハウジング61に収納されており、ステアリング軸21のなかの、反力伝達機構24よりもステアリングホイール11側に配置されている。この配置にすることにより、操舵トルクセンサ52によって操舵トルク(操舵負荷)を検出することができる。
操舵トルクセンサ52は、第2軸21bと第3軸21cとの間の相対ねじれ角を検出することによりステアリング軸21に発生する操舵トルクを検出する、いわゆるトーションバー式トルクセンサである。この操舵トルクセンサ52は、前記トーションバー71とスライダ72とインダクタンス式センサ73とスライダ弾発用圧縮ばね74とからなる。スライダ72は、第2軸21bと第3軸21cとの間に掛け渡されており、第2軸21bと第3軸21cとの間の相対ねじり変位に従って、軸方向へ変位可能である。スライダ72の変位量はトルクに比例しており、変位量を可変インダクタンス式センサ73によって電気信号に変換している。なお、操舵トルクセンサ52は、トーションバー式トルクセンサに限定されるものではなく、例えば磁歪式トルクセンサによって構成することもできる。
反力伝達機構24は、ハウジング61に収納されている。ウォームホイール24bは、ステアリング軸21のなかの、第3軸21cに取り付けられている。
図1に示されるように、さらに車両用ステアリング装置10は、ステアリングホイール11の操舵範囲を「任意」に規制可能な任意操作範囲規制装置80と、ステアリングホイール11の操舵範囲の「限界」を規定する操作範囲限界規定装置90と、を備えている。任意操作範囲規制装置80と操作範囲限界規定装置90は、操舵部12のなかの操舵トルクセンサ52とクラッチ15との間に介在している。例えば、任意操作範囲規制装置80と操作範囲限界規定装置90とは、ウォームホイール24bに対してステアリング軸21の軸方向両側に配置されるとともに、ハウジング61(図2参照)に収納されている。以下、任意操作範囲規制装置80と操作範囲限界規定装置90とについて、詳しく説明する。
任意操作範囲規制装置80は、車両の走行状態や操舵装置の状況に応じて、ステアリングホイール11の操舵範囲を任意に変更することが可能である。例えば、転舵部14の負荷が予め設定された所定以上(過負荷)となった場合や、転舵部14が過負荷状態であり且つ転舵軸36の位置が規定値以上である場合に、任意操作範囲規制装置80はステアリングホイール11の操舵範囲を規制する。
この過負荷は、例えば次の状況のときに発生し得る。転舵車輪13が縁石等の障害物に当たっている場合には、転舵部14の負荷が大きくなる。この状況下において、ステアリングホイール11の切り増し操作を続けたのでは、クラッチ15や反力付加アクチュエータ22に大きい負担がかかる。
従来の技術では、転舵車輪13が、スタックしたときや縁石等の障害物に当たったとき、運転手にこれを知覚させるため制御部16が、クラッチ15を係合させたり、運転手が操舵できないほどの反力を発生させたりしていた。故に、転舵部14、クラッチ15、反力付加アクチュエータ22は、大きい負荷に耐えられる強度を有する必要があるので、必然的に大型化になりがちである。
これに対し、本実施例では、制御部16から制御信号を受けた任意操作範囲規制装置80は、ステアリングホイール11の切り増し操作を阻止するように、操舵範囲を規制する。この結果、クラッチ15や反力付加アクチュエータ22には、大きい負担がかからない。クラッチ15や反力付加アクチュエータ22の小型化を図ることができる。
図3は、図2に示される任意操作範囲規制装置80をステアリング軸21の軸方向から見た構成を表している。図2及び図3に示されるように、任意操作範囲規制装置80は、ロック用ホイール81とこのロック用ホイール81に係合可能な規制部82とからなる。
ロック用ホイール81は、ステアリングホイール11(図1参照)によって回転可能であり、例えばステアリング軸21(より具体的には第3軸21c)に取り付けられている。このロック用ホイール81は、複数の歯81aを有した円盤状の部材である。複数の歯81aは、ロック用ホイール81の外周面に対し、回転方向に一定のピッチで配列されている。
規制部82は、例えばソレノイドによって構成される。以下、規制部82のことを、適宜「ソレノイド82」と言い換える。ソレノイド82は、プランジャロッド82aがステアリング軸21の中心線CL1に向かって進退運動をすることが可能に位置している。プランジャロッド82aの先端部82bは、ロック用ホイール81の歯81aに直接に係合することが可能である。つまり、プランジャロッド82aの先端部82bは、ロック用ホイール81に係合することによって、ロック用ホイール81の回転範囲を規制することが可能な、係合部に相当する。以下、プランジャロッド82aの先端部82bのことを、適宜「係合部82b」と言い換える。
図2及び図4に示されるように、操作範囲限界規定装置90は、それぞれ1つずつの、主回転体91と従回転体92と当接部93と第1規制部94と第2規制部95とによって構成されている。主回転体91と従回転体92との組み合わせ構造は、ギヤ機構によって構成されている。これらの主回転体91と従回転体92とは、平行軸の歯車である。なお、車両用ステアリング装置10を搭載する車両のスペース等の事情から、主回転体91と従回転体92とを平行軸の歯車ではない構成、例えば、かさ歯歯車を用いて平行軸の歯車ではない構成としてもよい。
主回転体91は、ステアリングホイール11(図1参照)によって回転可能であり、例えばステアリング軸21(より具体的には第3軸21c)に取り付けられた外歯歯車によって構成されている。
従回転体92は、外歯歯車(主回転体91)に噛み合い可能な環状の内歯歯車によって構成されており、ハウジング61に軸受96によって回転可能に支持されている。従回転体92は、ステアリング軸21の中心線CL1に対して径方向にオフセットした回転中心線CL2を有しており、主回転体91により所定の回転比(実施例1では減速比)を有して連続して駆動することが可能である。外歯歯車の歯数に対して内歯歯車の歯数は多い。外歯歯車に対する内歯歯車の減速比(歯数比の逆数)は任意に設定されており、例えば2〜3である。この結果、従回転体92の角速度は、主回転体91の角速度よりも低速である。
ステアリング軸21の中心線CL1は、主回転体91の回転中心線CL1でもある。以下、ステアリング軸21の中心線CL1のことを、適宜「主回転中心線CL1」と言い換えることにする。また、従回転体92の回転中心線CL2のことを、適宜「副回転中心線CL2」と言い換える。
当接部93は、従回転体92の側面92aからハウジング61の内壁面61aへ向かって突出している。第1規制部94と第2規制部95は、ハウジング61の内壁面61aから従回転体92の側面92aへ向かって突出している。第1規制部94と第2規制部95の位置は、副回転中心線CL2を基準とした当接部93の回転軌跡上に位置している。
図4に示されるように、操作範囲限界規定装置90をステアリング軸21の軸方向から見て、主回転中心線CL1と副回転中心線CL2とを通る直線Lsのことを、「基準線Ls」という。
従回転体92に対する当接部93の中立位置Pnは、ステアリングホイール11(図1参照)の中立位置に対応している。
ここで、運転手がステアリングホイール11(図1参照)を操舵角の増大方向へ操舵することを、「切り増し操作」という。運転手が、切り増し操作の後に、ステアリングホイール11を操舵角の減少方向(中立方向)へ操舵することを、「切り戻し操作」という。
第1規制部94(第1ストッパ94)は、当接部93の一方への回転角の範囲を規制する位置に設定されている。第2規制部95(第2ストッパ95)は、当接部93の他方への回転角の範囲を規制する位置に設定されている。
ステアリングホイール11を中立位置から右へ最大操舵角まで切り増し操作したときに、当接部93は中立位置Pnから右方向(矢印R1方向)へ右規制位置P1まで最大角θ1だけ回り、第1規制部94によって、それ以上の回転を規制される。一方、ステアリングホイール11を中立位置から左へ最大操舵角まで切り増し操作したときに、当接部93は中立位置Pnから左方向(矢印R2方向)へ左規制位置P2まで最大角θ2まで回り、第2規制部95によって、それ以上の回転を規制される。
<実施例2>
図5を参照しつつ、実施例2の車両用ステアリング装置10Aを説明する。図5は上記図3に対応させて表してある。実施例2の車両用ステアリング装置10Aは、図3に示される上記実施例1の車両用ステアリング装置10の任意操作範囲規制装置80を、図5に示される任意操作範囲規制装置80Aに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
図5を参照しつつ、実施例2の車両用ステアリング装置10Aを説明する。図5は上記図3に対応させて表してある。実施例2の車両用ステアリング装置10Aは、図3に示される上記実施例1の車両用ステアリング装置10の任意操作範囲規制装置80を、図5に示される任意操作範囲規制装置80Aに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
実施例2の任意操作範囲規制装置80Aは、上記ロック用ホイール81と上記ソレノイド82に、スイングレバー83と付勢部材84とを組み合わせた構成であり、ハウジング61に収納されている。実施例2の規制部82は、スイングレバー83と付勢部材84とを組み合わせた構成を含む。
スイングレバー83は、中央部をハウジング61に支持軸85によってスイング可能に支持された概ねバー状の部材であり、ロック用ホイール81に係合することによって、このロック用ホイール81の回転範囲を規制することが可能である。このスイングレバー83は、一端(第1端)にストッパ部83aを有し、他端(第2端)に被駆動レバー83bを有している。ストッパ部83aは、ロック用ホイール81の各歯81aに係合するフック状の部分であって、複数の歯溝81b(各歯81a,81aの間)に対して出没することが可能である。以下、スイングレバー83のことを、適宜「係合部83」と言い換える。
ソレノイド82は、励磁用コイル(図示せず)の励磁によってプランジャロッド82aを後退させるプル型ソレノイドによって構成されている。プランジャロッド82aによって被駆動レバー83bを引くことにより、スイングレバー83のストッパ部83aをロック用ホイール81の各歯81aに係合することができる。
付勢部材84は、ロック用ホイール81に対してスイングレバー83を解除方向へ付勢しており、例えば「ねじりコイルばね」によって構成される。
<実施例3>
図6を参照しつつ、実施例3の車両用ステアリング装置10Bを説明する。図6は上記図2に対応させて表してある。実施例3の車両用ステアリング装置10Bは、図1〜図4に示される上記実施例1の車両用ステアリング装置10の任意操作範囲規制装置80を、図6に示される任意操作範囲規制装置80Bに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
図6を参照しつつ、実施例3の車両用ステアリング装置10Bを説明する。図6は上記図2に対応させて表してある。実施例3の車両用ステアリング装置10Bは、図1〜図4に示される上記実施例1の車両用ステアリング装置10の任意操作範囲規制装置80を、図6に示される任意操作範囲規制装置80Bに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
実施例3の任意操作範囲規制装置80Bは、操作範囲限界規定装置90に組み合わされている。このため、車両用ステアリング装置10Bの小型化及び部品点数の削減を図ることができる。
より具体的には、主回転体91が実施例1のロック用ホイール81(図2参照)を兼ねている。主回転体91の側面91aには、主回転中心線CL1を基準とした周方向に等ピッチの複数の凹凸91bが配列されている。複数の凹凸91bは、主回転体91の側面91aから窪んだ凹部または側面91aから突出した凸部によって構成されている。複数の凹凸91bのピッチは、ロック用ホイール81の各歯81aのピッチに相当する。複数の凹凸91bに対して係合、離脱するソレノイド82とスイングレバー83と付勢部材84との組み合わせ構造は、上記図5に示される実施例2の構成と同じであり、ハウジング61に収納されている。
<実施例4>
図7を参照しつつ、実施例4の車両用ステアリング装置10Cを説明する。図7は上記図6に対応させて表してある。実施例4の車両用ステアリング装置10Cは、図6に示される上記実施例3の車両用ステアリング装置10Bの任意操作範囲規制装置80Bを、図7に示される任意操作範囲規制装置80Cに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
図7を参照しつつ、実施例4の車両用ステアリング装置10Cを説明する。図7は上記図6に対応させて表してある。実施例4の車両用ステアリング装置10Cは、図6に示される上記実施例3の車両用ステアリング装置10Bの任意操作範囲規制装置80Bを、図7に示される任意操作範囲規制装置80Cに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
実施例4の任意操作範囲規制装置80Cは、反力伝達機構24(ウォームギア機構24)に組み合わされている。このため、車両用ステアリング装置10Cの小型化及び部品点数の削減を図ることができる。
より具体的には、ウォームホイール24bが実施例1のロック用ホイール81(図2参照)を兼ねている。ウォームホイール24bの側面24b1には、主回転中心線CL1を基準とした周方向に等ピッチの複数の凹凸24b2が配列されている。複数の凹凸24b2は、ウォームホイール24bの側面24b1から窪んだ凹部または側面24b1から突出した凸部によって構成されている。複数の凹凸24b2のピッチは、ロック用ホイール81の各歯81aのピッチに相当する。複数の凹凸24b2に対して係合、離脱するソレノイド82とスイングレバー83と付勢部材84との組み合わせ構造は、上記図6に示される実施例3の構成と同じであり、ハウジング61に収納されている。
なお、任意操作範囲規制装置80Cは、図7に想像線によって示される変形例の構成であってもよい。つまり、任意操作範囲規制装置80Cは、ウォームホイール24bの歯と、上記図3に示されるソレノイド82との組み合わせ構造によって構成される。ソレノイド82は、プランジャロッド82aがステアリング軸21の中心線CL1に向かって進退運動をすることが可能に位置している。プランジャロッド82aの先端は、ウォームホイール24bの歯に直接に係合することが可能である。つまり、プランジャロッド82aの先端部は、ウォームホイール24bに係合することによって、ウォームホイール24bの回転範囲を規制することが可能である。
<実施例5>
図8(a)を参照しつつ、実施例5の車両用ステアリング装置10Dを説明する。図8(a)は上記図4に対応させて表してある。実施例5の車両用ステアリング装置10Dは、図1〜図4に示される上記実施例1の車両用ステアリング装置10を、次の2つの変更点に変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
図8(a)を参照しつつ、実施例5の車両用ステアリング装置10Dを説明する。図8(a)は上記図4に対応させて表してある。実施例5の車両用ステアリング装置10Dは、図1〜図4に示される上記実施例1の車両用ステアリング装置10を、次の2つの変更点に変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
第1の変更点は、図2及び図3に示される実施例1の任意操作範囲規制装置80を、図8(a)に示される任意操作範囲規制装置80Dに変更したことである。第2の変更点は、図2及び図4に示される実施例1の操作範囲限界規定装置90の従回転体92を、図8(a)に示される操作範囲限界規定装置90Dの従回転体92Dに変更したことである。
先に、操作範囲限界規定装置90Dについて説明する。操作範囲限界規定装置90Dの従回転体92Dは、主回転体91と同様の「外歯歯車」によって構成されており、ハウジング61に軸97Dによって回転可能に支持されている。この軸97Dの中心線は、副回転中心線CL2に合致している。主回転体91により従回転体92Dを所定の回転比(実施例1では減速比)を有して連続して駆動することが可能である。主回転体91の歯数に対して従回転体92Aの歯数は多い。主回転体91に対する従回転体92Dの減速比(歯数比の逆数)は、任意に設定されており、例えば主回転体91に対する従回転体92Dの減速比と同じである。
任意操作範囲規制装置80Dは、操作範囲限界規定装置90Dに組み合わされている。このため、車両用ステアリング装置10Cの小型化及び部品点数の削減を図ることができる。
より具体的には、外歯歯車からなる主回転体91は、実施例1のロック用ホイール81(図3参照)を兼ねている。ソレノイド82は、プランジャロッド82aがステアリング軸21の中心線CL1に向かって進退運動をすることが可能に位置している。プランジャロッド82aの先端部82b(係合部82b)は、主回転体91の歯に直接に係合することが可能である。つまり、係合部82bは主回転体91に係合することによって、主回転体91の回転範囲を規制することが可能である。
<実施例5の変形例>
実施例5の車両用ステアリング装置10Dの変形例を、図8(b)を参照しつつ説明する。変形例の主回転体91は、ロック用ホイール81(図3参照)を兼ねない構成である。つまり、変形例では、上記図2に示されるウォームホイール24bとロック用ホイール81と主回転体91の全てが、図8(b)に示されるように一体に形成されてなる(一体に構成されている)、ことを特徴とする。このように、全ての部材24b、81,91を1つに集約するので、部品数が少なくてすむ。
実施例5の車両用ステアリング装置10Dの変形例を、図8(b)を参照しつつ説明する。変形例の主回転体91は、ロック用ホイール81(図3参照)を兼ねない構成である。つまり、変形例では、上記図2に示されるウォームホイール24bとロック用ホイール81と主回転体91の全てが、図8(b)に示されるように一体に形成されてなる(一体に構成されている)、ことを特徴とする。このように、全ての部材24b、81,91を1つに集約するので、部品数が少なくてすむ。
<実施例6>
図9〜図11を参照しつつ、実施例6の車両用ステアリング装置10Eを説明する。図9は上記図2に対応させて表してある。図10は上記図4に対応させて表してある。実施例6の車両用ステアリング装置10Eは、図1〜図4に示される上記実施例1の車両用ステアリング装置10の操作範囲限界規定装置90を、図9及び図10に示される操作範囲限界規定装置90Eに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
図9〜図11を参照しつつ、実施例6の車両用ステアリング装置10Eを説明する。図9は上記図2に対応させて表してある。図10は上記図4に対応させて表してある。実施例6の車両用ステアリング装置10Eは、図1〜図4に示される上記実施例1の車両用ステアリング装置10の操作範囲限界規定装置90を、図9及び図10に示される操作範囲限界規定装置90Eに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例1と同じなので、説明を省略する。
実施例6の操作範囲限界規定装置90Eは、1つの主回転体91Eと2つの従回転体92E1,92E2と2つの当接部93E1,93E2と1つの第1規制部94Eと1つの第2規制部95Eとによって構成されている。適宜、2つの従回転体92E1,92E2のなかの一方を「第1従回転体92E1」と言い、他方を「第2従回転体92E2」と言うことにする。また、適宜、2つの当接部93E1,93E2のなかの一方を「第1当接部93E1」と言い、他方を「第2当接部93E2」と言うことにする。
主回転体91Eと従回転体92E1,92E2は外歯歯車である。主回転体91Eは、ステアリングホイール11(図1参照)によって回転可能であり、例えばステアリング軸21(より具体的には第3軸21c)に取り付けられている。各従回転体92E1,92E2は、副回転中心線CL2,CL2を有しており、ハウジング61にそれぞれ軸98E,98Eによって回転可能に支持されている。
図10に示されるように、主回転中心線CL1に直交する直線Loのことを、「直交線Lo」ということにする。第1従回転体92E1と第1当接部93E1と第1規制部94Eとは、直交線Loに対して一方に位置している。また、第2従回転体92E2と第2当接部93E2と第2規制部95Eとは、直交線Loに対して他方に位置している。
この各従回転体92E1,92E2は、主回転体91Eに対して個別に噛み合っており、主回転体91Eにより所定の回転比(実施例6では増速比)を有して連続して駆動することが可能である。主回転体91Eに対する各従回転体92E1,92E2の回転比(歯数比の逆数)は任意に設定されており、例えば0.33〜3である。実施例6では2である。この結果、各従回転体92E1,92E2の角速度は、主回転体91Eの角速度よりも高速である。
2つの当接部93E1,93E2は、各従回転体92E1,92E2に個別に設けられている。つまり、ステアリングホイール11が中立位置にあるときに、各当接部93E1,93E2は中立位置Pn1,Pn1に位置している。
例えば、各従回転体92E1,92E2の側面にそれぞれ円盤状の取り付け盤99Ea,99Eaが設けられている。当接部93E1,93E2は、各取り付け盤99Ea,99Eaから各従回転体92E1,92E2の径外方へ延びている。このように、各従回転体92E1,92E2に当接部93E1,93E2を取り付け盤99Ea,99Eaのような接続部材を介して設けてもよいし、各従回転体92E1,92E2に当接部93E1,93E2を圧入、ビス止め、及び、接着等で直接設けてもよいし、各従回転体92E1,92E2と当接部93E1,93E2とを一体的に形成する構成としてもよい。
図10に示されるように、操作範囲限界規定装置90Eをステアリング軸21の軸方向から見て、主回転中心線CL1と第1従回転体92E1の副回転中心線CL2とを通る直線Ls1のことを、「第1基準線Ls1」という。また、主回転中心線CL1と第2従回転体92E2の副回転中心線CL2とを通る直線Ls2のことを、「第2基準線Ls2」という。
各規制部94E,95Eは、互いに回転方向に一定角βだけ離間して位置しており、主回転体91Eに設けられている。つまり、ステアリングホイール11が中立位置にあるときに、各規制部94E,95Eは中立位置Pn1,Pn1に位置している。
例えば、主回転体91Eの側面に円盤状の取り付け盤99Ebが設けられている。各規制部94E,95Eは、主回転体91Eの主回転中心線CL1を基準として、取り付け盤99Ebから主回転体91Eの径外方へ延びている。第1規制部94E(第1ストッパ94E)は、第1当接部93E1の一方への回転角の範囲を規制する位置に設定されている。第2規制部95E(第2ストッパ95E)は、第2当接部93E2の他方への回転角の範囲を規制する位置に設定されている。
図11(a)は、主回転体91Eが右方向へ回転したときの作用を表している。図11(b)は、主回転体91Eが左方向へ回転したときの作用を表している。図11(a),(b)に示されるように、主回転体91Eが回ると、この主回転体91Eに対して逆方向に各従回転体92E1,92E2が回る。
例えば、ステアリングホイール11を中立位置から「右」へ最大操舵角まで切り増し操作したときには、図10に示されるように、主回転体91Eと各規制部94E,95Eは中立位置Pn2から右方向(矢印R1方向)へ回る。同時に、各当接部93E1,93E2は中立位置Pn1から左方向(矢印R2方向)へ回る。主回転体91Eと共に回る第1規制部94Eの角速度に対し、第1従回転体92E1と共に回る第1当接部93E1の角速度は、高速である。
図11(a)に示されるように、第1規制部94Eが、中立位置Pn2から右方向へ右規制位置P1Eまで最大角θEだけ回ったときに、第1規制部94Eの回転方向の背面に第1当接部93E1が当たる。このため、角速度が低速の第1規制部94Eによって、角速度が高速の第1当接部93E1の回転が規制される。つまり、第1当接部93E1は左方向(矢印R2方向)へ回るものの、第1規制部94Eによって、それ以上の回転を規制される。この結果、第1従回転体92E1と、この第1従回転体92E1に噛み合っている主回転体91Eの、回転が規制される。
一方、ステアリングホイール11を中立位置から「左」へ最大操舵角まで切り増し操作したときには、図10に示されるように、各規制部94E,95Eは中立位置Pn2から左方向(矢印R2方向)へ回る。同時に、各当接部93E1,93E2は中立位置Pn1から右方向(矢印R1方向)へ回る。
図11(b)に示されるように、第2規制部95Eが、中立位置Pn2から左方向へ左規制位置P2Eまで最大角θEだけ回ったときに、第2規制部95Eの回転方向の背面に第2当接部93E2が当たる。このため、第2規制部95Eによって、第2当接部93E2の回転が規制される。つまり、第2当接部93E2は右方向へ回るものの、第2規制部95Eによって、それ以上の回転を規制される。この結果、第2従回転体92E2と、この第2従回転体92E2に噛み合っている主回転体91Eの、回転が規制される。
第1従回転体92E1や第2従回転体92E2が減速される場合は、第1当接部93E1や第2当接部93E2に、第1規制部94Eや第2規制部95Eが追いつくように当接する構成とすることで、主回転体91Eの回転を制限することができる。
なお、2つの規制部94E,95Eによって、2つの当接部93E1,93E2の回転を、より確実に規制するには、2つの当接部93E1,93E2と2つの規制部94E,95Eの、各長さは可能な限り長いことが好ましい。また、主回転体91Eに対する各従回転体92E1,92E2の回転比は、できるだけ大きいことが好ましい。
<実施例7>
図12及び図13を参照しつつ、実施例7の車両用ステアリング装置10Fを説明する。図12は上記図9に対応させて表してある。図13は上記図10に対応させて表してある。実施例7の車両用ステアリング装置10Fは、図9及び図10に示される上記実施例6の車両用ステアリング装置10Eの操作範囲限界規定装置90Eを、図12及び図13に示される操作範囲限界規定装置90Fに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例6と同じなので、説明を省略する。
図12及び図13を参照しつつ、実施例7の車両用ステアリング装置10Fを説明する。図12は上記図9に対応させて表してある。図13は上記図10に対応させて表してある。実施例7の車両用ステアリング装置10Fは、図9及び図10に示される上記実施例6の車両用ステアリング装置10Eの操作範囲限界規定装置90Eを、図12及び図13に示される操作範囲限界規定装置90Fに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例6と同じなので、説明を省略する。
操作範囲限界規定装置90Fは、主歯車91Eと2つの従回転体92E1,92E2との間にそれぞれ介在している、2つの伝達歯車101,101を備える。これらの伝達歯車101,101は、回転中心線CL3,CL3を有し、ハウジング61にそれぞれ軸102,102によって回転可能に支持された、外歯歯車である。このため、主歯車91Eの回転方向に対して、角従回転体92E1,92E2の回転方向が同じである。これらの伝達歯車101,101の歯数は、例えば2つの従回転体92E1,92E2の歯数と同じである。
第1当接部93E1と第1規制部94Eとは、主歯車91Eが右方向(矢印R1方向)へ回ったときに互いに当たるように、長さや位置が設定されている。また、第2当接部93E2と第2規制部95Eとは、主歯車91Eが左方向(矢印R2方向)へ回ったときに互いに当たるように、長さや位置が設定されている。
さらに、実施例7の車両用ステアリング装置10Fでは、上記図8に示される実施例5と同様に、任意操作範囲規制装置80Fが操作範囲限界規定装置90Fに組み合わされている。このため、車両用ステアリング装置10Fの小型化を図ることができる。
任意操作範囲規制装置80Fは、ソレノイド82と主回転体91Eとによって構成されている。より具体的には、主回転体91Eは、実施例1のロック用ホイール81(図3参照)を兼ねている。ソレノイド82は、プランジャロッド82aがステアリング軸21の中心線CL1に向かって進退運動をすることが可能に位置している。プランジャロッド82aの先端部82b(係合部82b)は、主回転体91Eの歯に直接に係合することが可能である。つまり、プランジャロッド82aの先端部82bは、主回転体91Eに係合することによって、主回転体91Eの回転範囲を規制することが可能である。
<実施例8>
図14〜図16を参照しつつ、実施例8の車両用ステアリング装置10Gを説明する。図14は上記図9に対応させて表してある。図15は上記図10に対応させて表してある。実施例8の車両用ステアリング装置10Gは、図9及び図10に示される上記実施例6の車両用ステアリング装置10Eを、図14〜図16に示される操作範囲限界規定装置90Gに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例6と同じなので、説明を省略する。
図14〜図16を参照しつつ、実施例8の車両用ステアリング装置10Gを説明する。図14は上記図9に対応させて表してある。図15は上記図10に対応させて表してある。実施例8の車両用ステアリング装置10Gは、図9及び図10に示される上記実施例6の車両用ステアリング装置10Eを、図14〜図16に示される操作範囲限界規定装置90Gに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例6と同じなので、説明を省略する。
実施例8の操作範囲限界規定装置90Gは、1つの主回転体91Gと2つの従回転体92G1,92G2と2つの当接部93E1,93E2と1つの第1規制部94Eと1つの第2規制部95Eとによって構成されている。主回転体91Gと従回転体92G1,92G2との組み合わせ構造は、ベルト式伝動機構によって構成されている。
主回転体91Gは、ステアリングホイール11(図1参照)によって回転可能であり、例えばステアリング軸21(より具体的には第3軸21c)に取り付けられている。各従回転体92G1,92G2は、主回転中心線CL1に対して平行な副回転中心線CL2,CL2を有しており、ハウジング61にそれぞれ軸98E,98Eによって回転可能に支持されている。
詳しく述べると、主回転体91Gは、プーリによって構成された主プーリである。各従回転体92G1,92G2は、プーリによって構成された従プーリである。主回転体91G(主プーリ91G)と各従回転体92G1,92G2(各従プーリ92G1,92G2)との間には、無端部材111(例えば、ベルト111)が掛けられている。例えば、主プーリ91Gと各従プーリ92G1,92G2は歯付プーリであり、無端部材111は歯付ベルトである。無端部材111は、必要に応じてテンションプーリ112により所定の張力を維持してもよい。
適宜、2つの従回転体92G1,92G2のなかの一方を「第1従回転体92G1」と言い、他方を「第2従回転体92G2」と言うことにする。また、適宜、2つの当接部93E1,93E2のなかの一方を「第1当接部93E1」と言い、他方を「第2当接部93E2」と言うことにする。
第1従回転体92G1と第1当接部93E1と第1規制部94Eとは、直交線Loに対して一方に位置している。また、第2従回転体92G2と第2当接部93E2と第2規制部95Eとは、直交線Loに対して他方に位置している。
この各従回転体92G1,92G2は、主回転体91Gにより所定の回転比(実施例8では増速比)を有して連続して駆動することが可能である。主回転体91Gに対する各従回転体92G1,92G2の回転比(歯数比の逆数)は任意に設定されており、例えば0.5〜2である。実施例8では1.3である。この結果、各従回転体92E1,92E2の角速度は、主回転体91Eの角速度よりも高速である。
第1当接部93E1と第1規制部94Eとは、主回転体91Gが右方向(矢印R1方向)へ回ったときに互いに当たるように、長さや位置が設定されている。また、第2当接部93E2と第2規制部95Eとは、主回転体91Gが左方向(矢印R2方向)へ回ったときに互いに当たるように、長さや位置が設定されている。
図16(a)は、主回転体91Gが右方向へ回転したときの作用を表している。図16(b)は、主回転体91Gが左方向へ回転したときの作用を表している。図16(a),(b)に示されるように、主回転体91Gが回ると、この主回転体91Gに対して同方向に各従回転体92G1,92G2が回る。
ステアリングホイール11を中立位置から「右」へ最大操舵角まで切り増し操作したときには、図15に示されるように、主回転体91Gと各規制部94E,95Eは中立位置Pn2から右方向(矢印R1方向)へ回る。同時に、各従回転体92G1,92G2と各当接部93E1,93E2も右方向へ回る。図16(a)に示されるように、第1規制部94Eが、中立位置Pn2から右方向へ右規制位置P1Eまで最大角θEだけ回ったときに、第1規制部94Eに第1当接部93E1が当たる。このため、第1規制部94Eによって、第1当接部93E1の回転が規制される。つまり、第1当接部93E1は右方向へ回るものの、第1規制部94Eによって、それ以上の回転を規制される。この結果、第1従回転体92G1と、この第1従回転体92G1に噛み合っている主回転体91Gの、回転が規制される。
一方、ステアリングホイール11を中立位置から「左」へ最大操舵角まで切り増し操作したときには、図15に示されるように、各規制部94E,95Eは中立位置Pn2から左方向(矢印R2方向)へ回る。同時に、各当接部93E1,93E2も左方向へ回る。図16(b)に示されるように、第2規制部95Eが、中立位置Pn2から左方向へ左規制位置P2Eまで最大角θEだけ回ったときに、第2規制部95Eに第2当接部93E2が当たる。このため、第2規制部95Eによって、第2当接部93E2の回転が規制される。つまり、第2当接部93E2は左方向へ回るものの、第2規制部95Eによって、それ以上の回転を規制される。この結果、第2従回転体92G2と、この第2従回転体92G2に噛み合っている主回転体91Gの、回転が規制される。
さらに、実施例8の車両用ステアリング装置10Gでは、任意操作範囲規制装置80Gが操作範囲限界規定装置90Gに組み合わされている。このため、車両用ステアリング装置10Gの小型化を図ることができる。
任意操作範囲規制装置80Gは、ソレノイド82と主回転体91Gとによって構成されている。より具体的には、主回転体91Gは、実施例1のロック用ホイール81(図2参照)を兼ねている。主回転体91Gの外周面には、主回転中心線CL1を基準とした周方向に等ピッチの複数の凹凸91bが配列されている。複数の凹凸91bは、主回転体91Gの外周面から窪んだ凹部または外周面から突出した凸部によって構成されている。複数の凹凸91bのピッチは、ロック用ホイール81の各歯81aのピッチに相当する。プランジャロッド82aの先端部82b(係合部82b)は、複数の凹凸91bに直接に係合することが可能である。
<実施例9>
図17を参照しつつ、実施例9の車両用ステアリング装置10Hを説明する。図17は上記図15に対応させて表してある。実施例9の車両用ステアリング装置10Hは、図14〜図16に示される上記実施例8の車両用ステアリング装置10Gの操作範囲限界規定装置90Gを、図17に示される操作範囲限界規定装置90Hに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例8と同じなので、説明を省略する。
図17を参照しつつ、実施例9の車両用ステアリング装置10Hを説明する。図17は上記図15に対応させて表してある。実施例9の車両用ステアリング装置10Hは、図14〜図16に示される上記実施例8の車両用ステアリング装置10Gの操作範囲限界規定装置90Gを、図17に示される操作範囲限界規定装置90Hに変更したことを特徴とし、他の構成は実施例8と同じなので、説明を省略する。
実施例9の操作範囲限界規定装置90Hは、それぞれ1つずつの、主回転体91Gと従回転体92G1(第1従回転体92G1に相当)と第1当接部93E1と第2当接部93E2と第1規制部94Eと第2規制部95Eとによって構成されている。主回転体91Gと従回転体92G1との組み合わせ構造は、ベルト式伝動機構によって構成されている。
主回転体91Gと従回転体92G1とは、直交線Lo上に位置している。第1当接部93E1と第1規制部94Eとは、直交線Loに対して一方に位置している。また、第2当接部93E2と第2規制部95Eとは、直交線Loに対して他方に位置している。
ステアリングホイール11を中立位置から「右」へ最大操舵角まで切り増し操作したときには、図17に示されるように、主回転体91Gと各規制部94E,95Eは右方向(矢印R1方向)へ回る。同時に、従回転体92G1と各当接部93E1,93E2は右方向へ回る。第1規制部94Eが、中立位置Pn2から右方向へ最大角θEだけ回ったときに、第1規制部94Eに第1当接部93E1が当たる。このため、第1規制部94Eによって、第1当接部93E1の回転が規制される。つまり、第1当接部93E1は右方向へ回るものの、第1規制部94Eによって、それ以上の回転を規制される。この結果、従回転体92Gと、この従回転体92G1に噛み合っている主回転体91Gの、回転が規制される。ステアリングホイール11を中立位置から「左」へ最大操舵角まで切り増し操作したときも同様である。
以上の説明をまとめると、次の通りである。
車両用ステアリング装置10(10A〜10H)は、
ステアリングホイール11の操舵によって回転可能な1つの主回転体91(91E,91G)と、
前記主回転体91(91E,91G)の回転中心線CL1に対し径方向にオフセットした回転中心線CL2を有し、前記主回転体91(91E,91G)とは異なる回転比を有しており、前記主回転体91(91E,91G)の回転を受けることにより駆動することが可能な1つ又は複数の従回転体92(92D,92E1,92E2,92G1,92G2)と、
前記従回転体92(92D,92E1,92E2,92G1,92G2)に設けられている1つ又は複数の当接部93(93E1,93E2)と、
前記当接部93(93E1,93E2)の一方への回転角の範囲を規制する1つの第1規制部94(94E)と、
前記当接部93(93E1,93E2)の他方への回転角の範囲を規制する1つの第2規制部95(95E)と、を含む。
車両用ステアリング装置10(10A〜10H)は、
ステアリングホイール11の操舵によって回転可能な1つの主回転体91(91E,91G)と、
前記主回転体91(91E,91G)の回転中心線CL1に対し径方向にオフセットした回転中心線CL2を有し、前記主回転体91(91E,91G)とは異なる回転比を有しており、前記主回転体91(91E,91G)の回転を受けることにより駆動することが可能な1つ又は複数の従回転体92(92D,92E1,92E2,92G1,92G2)と、
前記従回転体92(92D,92E1,92E2,92G1,92G2)に設けられている1つ又は複数の当接部93(93E1,93E2)と、
前記当接部93(93E1,93E2)の一方への回転角の範囲を規制する1つの第1規制部94(94E)と、
前記当接部93(93E1,93E2)の他方への回転角の範囲を規制する1つの第2規制部95(95E)と、を含む。
従って、従回転体92(92D,92E1,92E2,92G1,92G2)が主回転体91(91E,91G)に対して径方向へ配列される。主回転体91(91E,91G)と従回転体92(92D,92E1,92E2,92G1,92G2)とが、主回転体91(91E,91G)の回転中心線CL1に対して直交する方向へ配列される。言い換えると、従回転体92(92D,92E1,92E2,92G1,92G2)が、主回転体91(91E,91G)の回転中心線CL1に沿う軸方向に直列に配列されることはない。この結果、車両用ステアリング装置10(10A〜10H)のステアリング軸21の軸方向の小型化を図ることができる。しかも、主回転体91(91E,91G)により、従回転体92(92D,92E1,92E2,92G1,92G2)を連続して駆動することができる。このため、ステアリングホイール11の回転許容範囲内において、途中で当接感を発生させることはない。車両用ステアリング装置10(10A〜10H)のステアリング軸21の軸方向の小型化と、ステアリングホイール11の回転許容範囲内における当接感の防止とを、両立させることができる。
しかも、主回転体91(91E,91G)と従回転体92(92D,92E1,92E2,92G1,92G2)との、回転比を適宜設定することによって、ステアリングホイール11の操舵許容範囲を、中立位置から左右にそれぞれ360°を超えた任意の広範囲に設定することができる。
さらに、第1規制部94(94E)と第2規制部95(95E)とは、ステアリング軸21、ハウジング61等の固定部材、主回転体91(91E,91G)等の各種の最適な部分に設けることができる。このため、第1規制部94(94E)と第2規制部95(95E)の配置の自由度が高まる。
さらには、図10、図13、図15に示されるように、
前記従回転体92E1,92E2(92G1,92G2)は、第1従回転体92E1(92G1)と第2従回転体92E2(92G2)との2つであり、
前記当接部93E1,93E2は、
前記第1従回転体92E1(92G1)に設けられており前記第1規制部94Eによって規制される第1当接部93E1と、
前記第2従回転体92E2(92G2)に設けられており前記第2規制部95Eによって規制される第2当接部93E2と、の2つである。
前記従回転体92E1,92E2(92G1,92G2)は、第1従回転体92E1(92G1)と第2従回転体92E2(92G2)との2つであり、
前記当接部93E1,93E2は、
前記第1従回転体92E1(92G1)に設けられており前記第1規制部94Eによって規制される第1当接部93E1と、
前記第2従回転体92E2(92G2)に設けられており前記第2規制部95Eによって規制される第2当接部93E2と、の2つである。
さらには、図4、図8、図10、図13に示されるように、
前記主回転体91(91E)は、歯車によって構成された主歯車91(91E)であり、
前記従回転体92(92D,92E1,92E2)は、歯車によって構成された従歯車92(92D,92E1,92E2)である。
前記主回転体91(91E)は、歯車によって構成された主歯車91(91E)であり、
前記従回転体92(92D,92E1,92E2)は、歯車によって構成された従歯車92(92D,92E1,92E2)である。
さらには、図13に示されるように、
前記主歯車91Eと前記従歯車92E1,92E2との間に介在している伝達歯車101,101を、更に備えている。
前記主歯車91Eと前記従歯車92E1,92E2との間に介在している伝達歯車101,101を、更に備えている。
さらには、図6、図8、図12に代表して示されるように、
前記主歯車91(91E)と前記従歯車92(92D,92E1,92E2)の少なくともいずれか一方の歯車の歯に対して、係合、係合解除が可能な係合部82b(83)を、更に備えている。
このため、任意操作範囲規制装置80,80A〜80Fと操作範囲限界規定装置90,90A〜90Fとを、共用することができるので、その分、部品数を削減することができる。
前記主歯車91(91E)と前記従歯車92(92D,92E1,92E2)の少なくともいずれか一方の歯車の歯に対して、係合、係合解除が可能な係合部82b(83)を、更に備えている。
このため、任意操作範囲規制装置80,80A〜80Fと操作範囲限界規定装置90,90A〜90Fとを、共用することができるので、その分、部品数を削減することができる。
さらには、図15、図17に示されるように、
前記主回転体91Gは、プーリによって構成された主プーリ91Gであり、
前記従回転体92G1,92G2は、プーリによって構成された従プーリ92G1,92G2であり、
前記主プーリ91Gと前記従プーリ92G1,92G2との間には、無端部材111が掛けられている。
このため、ギヤを採用した場合に比べて、歯のバックラッシ等によるガタが無く、操舵フィーリングをより一層高めることができる。
前記主回転体91Gは、プーリによって構成された主プーリ91Gであり、
前記従回転体92G1,92G2は、プーリによって構成された従プーリ92G1,92G2であり、
前記主プーリ91Gと前記従プーリ92G1,92G2との間には、無端部材111が掛けられている。
このため、ギヤを採用した場合に比べて、歯のバックラッシ等によるガタが無く、操舵フィーリングをより一層高めることができる。
さらには、図14に代表して示されるように、
前記主プーリ91Gと前記従プーリ92G1,92G2の少なくともいずれか一方のプーリは、外周面又は側面に、所定の位相に配列された複数の凹凸91bを有し、
前記複数の凹凸91bに対して、係合、係合解除が可能な係合部82b(83)を、更に備えている。
このため、任意操作範囲規制装置80G〜80Hと操作範囲限界規定装置90G〜90Hとを、共用することができるので、その分、部品数を削減することができる。
前記主プーリ91Gと前記従プーリ92G1,92G2の少なくともいずれか一方のプーリは、外周面又は側面に、所定の位相に配列された複数の凹凸91bを有し、
前記複数の凹凸91bに対して、係合、係合解除が可能な係合部82b(83)を、更に備えている。
このため、任意操作範囲規制装置80G〜80Hと操作範囲限界規定装置90G〜90Hとを、共用することができるので、その分、部品数を削減することができる。
図1に代表して示されるように、車両用ステアリング装置10(10A〜10H)は、前記ステアリングホイール11の操舵入力が生じる操舵部12と、転舵車輪13,13を転舵する転舵部14と、の間が機械的に分離されており、
前記操舵部12は、前記主回転体91(91E,91G)が設けられているステアリング軸21と、前記ステアリング軸21に対して操舵反力を付加する反力発生部22(反力付加アクチュエータ22)と、を備えている。
前記操舵部12は、前記主回転体91(91E,91G)が設けられているステアリング軸21と、前記ステアリング軸21に対して操舵反力を付加する反力発生部22(反力付加アクチュエータ22)と、を備えている。
なお、本発明による車両用ステアリング装置10、10A〜10Hは、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、実施例に限定されるものではない。
また、車両用ステアリング装置10、10A〜10Hは、操舵部12と転舵部14との間に、クラッチ15を介在することなく、機械的に完全に分離された構成の、ステアバイワイヤ式車両用ステアリング装置であってもよい。
また、各実施例は、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、任意に組み合わせや入れ替えをすることができる。例えば、ウォームホイール24bとロック用ホイール81と主回転体91,91E,91Gとは、いずれか2つ又は全てが一体に形成(構成)されてもよいし、ウォームホイール24bを2つの伝達歯車101,101(図13参照)の少なくともどちらか一方に設け、ロック用ホイール81を第2従回転体92E2に設けるようにしてもよい。このように、各部材を集約することによって、部品数を削減することができる。
また、主回転体91,91E,91Gは、ステアリングホイール11の操舵によって回転可能な構成であればよく、ステアリング軸21に設ける構成に限定されるものでない。また、主回転体91,91E,91Gは、ステアリング軸21に対して一体に構成または別部材の構成とすることができる。
また、主歯車91,91Eと従歯車92,92D,92E1,92E2と伝達歯車101は、平歯車、はすば歯車、かさ歯車等を含む。
また、当接部93,93E1,93E2と、第1規制部94,94Eと、第2規制部95,95Eの、各々の形状や大きさや配置は、上記実施例に限定されるものではない。
本発明の車両用ステアリング装置10、10A〜10Hは、自動車に搭載するのに好適である。
10、10A〜10H 車両用ステアリング装置
11 ステアリングホイール
12 操舵部
13 転舵車輪
14 転舵部
22 反力発生部
23 反力モータ
24 ウォームギア機構
24a ウォーム
24b ウォームホイール
80 任意操作範囲規制装置
81 ロック用ホイール
82 規制部
82b,83 係合部
91,91E,91G 主回転体
91b 凹凸
92,92D 従回転体
92E1,92G1 第1従回転体(従回転体)
92E2、92G2 第2従回転体(従回転体)
93 当接部
93E1 第1当接部(当接部)
93E2 第2当接部(当接部)
94,94E 第1規制部
95,95E 第2規制部
101 伝達歯車
111 無端部材
CL1 主回転体の回転中心線
CL2 従回転体の回転中心線
11 ステアリングホイール
12 操舵部
13 転舵車輪
14 転舵部
22 反力発生部
23 反力モータ
24 ウォームギア機構
24a ウォーム
24b ウォームホイール
80 任意操作範囲規制装置
81 ロック用ホイール
82 規制部
82b,83 係合部
91,91E,91G 主回転体
91b 凹凸
92,92D 従回転体
92E1,92G1 第1従回転体(従回転体)
92E2、92G2 第2従回転体(従回転体)
93 当接部
93E1 第1当接部(当接部)
93E2 第2当接部(当接部)
94,94E 第1規制部
95,95E 第2規制部
101 伝達歯車
111 無端部材
CL1 主回転体の回転中心線
CL2 従回転体の回転中心線
Claims (8)
- ステアリングホイールの操舵によって回転可能な1つの主回転体と、
前記主回転体の回転中心線に対し径方向にオフセットした回転中心線を有し、前記主回転体とは異なる回転比を有しており、前記主回転体の回転を受けることにより駆動することが可能な1つ又は複数の従回転体と、
前記従回転体に設けられている1つ又は複数の当接部と、
前記当接部の一方への回転角の範囲を規制する1つの第1規制部と、
前記当接部の他方への回転角の範囲を規制する1つの第2規制部と、
を含むことを特徴とする車両用ステアリング装置。 - 前記従回転体は、第1従回転体と第2従回転体との2つであり、
前記当接部は、
前記第1従回転体に設けられており前記第1規制部によって規制される第1当接部と、
前記第2従回転体に設けられており前記第2規制部によって規制される第2当接部と、
の2つである、ことを特徴とする請求項1記載の車両用ステアリング装置。 - 前記主回転体は、歯車によって構成された主歯車であり、
前記従回転体は、歯車によって構成された従歯車である、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用ステアリング装置。 - 前記主歯車と前記従歯車との間に介在している伝達歯車を、更に備えている、ことを特徴とする請求項3記載の車両用ステアリング装置。
- 前記主歯車と前記従歯車の少なくともいずれか一方の歯車の歯に対して、係合、係合解除が可能な係合部を、更に備えている、ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の車両用ステアリング装置。
- 前記主回転体は、プーリによって構成された主プーリであり、
前記従回転体は、プーリによって構成された従プーリであり、
前記主プーリと前記従プーリとの間には、無端部材が掛けられている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用ステアリング装置。 - 前記主プーリと前記従プーリの少なくともいずれか一方のプーリは、外周面又は側面に、所定の位相に配列された複数の凹凸を有し、
前記複数の凹凸に対して、係合、係合解除が可能な係合部を、更に備えている、ことを特徴とする請求項6記載の車両用ステアリング装置。 - 前記ステアリングホイールの操舵入力が生じる操舵部と、転舵車輪を転舵する転舵部と、の間が機械的に分離されており、
前記操舵部は、前記主回転体が設けられているステアリング軸と、前記ステアリング軸に対して操舵反力を付加する反力発生部と、前記ステアリングホイールの操舵範囲を任意に規制可能な任意操作範囲規制装置と、を備え、
前記反力発生部は、操舵反力を発生する反力モータと、前記操舵反力を前記ステアリング軸に伝達するウォームギヤ機構と、を含み、
前記ウォームギヤ機構は、前記反力モータに駆動されるウォームギヤと、前記ウォームギヤに噛み合っており前記ステアリング軸に取り付けられているウォームホイールと、からなり、
前記任意操作範囲規制装置は、前記ステアリング軸に取り付けられているロック用ホイールと、前記ロック用ホイールに係合可能な規制部とからなり、
前記主回転体は、前記ウォームホイールと前記ロック用ホイールの少なくとも一方に一体に形成されてなる、
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の車両用ステアリング装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018110960A JP2019214232A (ja) | 2018-06-11 | 2018-06-11 | 車両用ステアリング装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018110960A JP2019214232A (ja) | 2018-06-11 | 2018-06-11 | 車両用ステアリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019214232A true JP2019214232A (ja) | 2019-12-19 |
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ID=68919270
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2018110960A Pending JP2019214232A (ja) | 2018-06-11 | 2018-06-11 | 車両用ステアリング装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019214232A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022114175A (ja) * | 2021-01-26 | 2022-08-05 | 日立Astemo株式会社 | 操舵装置 |
DE112020005879T5 (de) | 2019-11-27 | 2022-09-15 | Denso Corporation | Brennstoffzellenmodul |
-
2018
- 2018-06-11 JP JP2018110960A patent/JP2019214232A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112020005879T5 (de) | 2019-11-27 | 2022-09-15 | Denso Corporation | Brennstoffzellenmodul |
JP2022114175A (ja) * | 2021-01-26 | 2022-08-05 | 日立Astemo株式会社 | 操舵装置 |
JP7485621B2 (ja) | 2021-01-26 | 2024-05-16 | 日立Astemo株式会社 | 操舵装置 |
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