JP2019210781A - トラス梁 - Google Patents

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Abstract

【課題】接合部に容易に取り付けることができる座屈防止構造を有し、充腹材と同様に架構を扱うことができるトラス梁を提供する。【解決手段】トラス梁(1)は、上弦材(2)、下弦材(3)及び複数の斜材(4)を有する。下弦材は、H形鋼からなる第1下弦材(7)とH形鋼からなる第2下弦材(8)とを有する。第1下弦材及び第2下弦材間の接合部(9)は、H形鋼のウェブ(7a,8a)に取り付けられた降伏継手板(10)と、H形鋼の1対のフランジに取り付けられた拘束部材(12)とを有する。降伏継手板は、H形鋼のウェブと拘束部材との隙間に挿通された状態となるため、座屈が防止される。【選択図】図1

Description

本開示は、地震時の変形能力が高いトラス梁に関する。
トラス梁は、弦材及び斜材の個材で構成され、弾性域では個々の部材に生じる軸力で抵抗する部材であり、一般的に弦材は直線や曲線、斜材は直線であることが多い。
鉄骨部材の変形能力は、主に個材の幅厚比によって決まる構造特性係数(以下、「Ds値」と記す)によって評価される。Ds値はH形鋼などの単材の充腹材部材に適用されている。変形性能が大きいほどDs値は小さな値となり、設計用の地震力が小さくなる。しかし、トラス梁の個材の幅厚比には適用できず、トラス梁自体の部材種別が存在しないため、現時点では特別な検討をしない限り、トラス梁の設計にはDs値を大きく定めることが慣例である。従って、トラス梁を設ける場合には、変形性能に乏しい「建物」として、地震力を大きく(Ds値を大きく)して設計する必要があり、トラス梁だけでなく、その他の柱・梁も含めて、不経済な設計になっていた。
非特許文献1には、ラーメン骨組に組み込まれた平面トラス部材において、塑性化する部材を座屈拘束部材や、安定した履歴特性を有する部材に交換することにより、トラス架構全体に安定された履歴特性を与える設計が可能で、個材座屈の影響を考慮せず、充腹材(H形鋼等)と同様に架構を扱うことが可能になると記されている。
下弦材は、柱から突出するH形鋼等の鋼材と、下弦材の本体を構成するH形鋼等の鋼材とを互いに接合する接合部を有することがある。特許文献1には、この接合部を利用した制振構造が記載されている。この制振構造は、摩擦ダンパーを有し、摩擦ダンパーは、柱から突出する鋼材と下弦材の本体とを挟持する一対の添板と、一対の添板及び柱から突出する鋼材間に介装された摩擦板及び滑動板とを有し、柱から突出する鋼材、添板、摩擦板及び滑動板は、互いに圧接するように締結されている。摩擦板及び滑動板間に相対滑りが発生することにより、地震時のエネルギーが吸収されて座屈が抑制される。
特開2006−183324号公報
日本建築学会著「鋼構造座屈設計指針」日本建築学会、2009年11月
しかし、特許文献1に記載の摩擦ダンパーを有する制振構造は、構成が煩雑で施工現場における取り扱いが難しかった。
このような問題を鑑み、本発明は、接合部に容易に取り付けることができる座屈防止構造を有し、充腹材と同様に架構を扱うことができるトラス梁を提供することを目的とする。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るトラス梁は、上弦材(2)、下弦材(3)及び複数の斜材(4)を有し、1対の構造部材(5,5)に支持されたトラス梁(1,21,23)であって、前記下弦材は、第1下弦材(7)と、一方の端部が前記第1下弦材の一方の端部に接合された第2下弦材(8)とを有し、前記第1下弦材と前記第2下弦材との接合部(9,22,24,31,41,51,81)が、平板状をなし、一方の主面が前記第1下弦材及び前記第2下弦材に当接するように前記下弦材の延在方向に延在し、両端部がそれぞれ前記下弦材に固定された鋼製の降伏継手板(10,33,43,53)と、前記降伏継手板の座屈を抑制するべく、前記降伏継手板に対して角度をなすように配置された板状の拘束部材(12,34,44,54)とを有することを特徴とする。ここで拘束板が降伏継手板に対して「角度をなすように」とは、降伏継手板の主面と拘束板の主面とが平行ではないことを意味する。
この構成によれば、降伏継手板が座屈防止部材、すなわち、座屈が防止されて塑性変形が可能な部材として機能するため、充腹材と同様に架構を扱うことができる。また、座屈防止部材が降伏継手板という簡易な構成からなるため、その取り付けは比較的容易である。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るトラス梁は、上記構成において、前記拘束部材(12,62)は、前記降伏継手板(10)に対して絶縁されていることを特徴とする。
この構成によれば、拘束板は、降伏継手板の座屈を防止するが、降伏継手板の塑性変形への影響は小さくすることができる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るトラス梁は、上記構成において、前記第1下弦材及び前記第2下弦材は、それぞれH形鋼によって構成され、前記降伏継手板は、前記第1下弦材と前記第2下弦材のウェブ(7b、8b)に当接し、前記拘束部材は、両端部が前記第1下弦材の1対のフランジ(7a,7a)に固定された第1拘束部材(12a)と、両端部が前記第2下弦材の1対のフランジ(8a,8a)に固定された第2拘束部材(12b)とを有することを特徴とする。
この構成によれば、簡易な構成で降伏継手板の座屈を防止することができる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るトラス梁は、上記の構成において、前記拘束部材(34,44,54)の延在方向は、前記降伏継手板(33,43,53)の延在方向に一致し、前記拘束部材は、前記降伏継手板に結合していることを特徴とする。例えば、前記降伏継手板及び前記拘束板は、それぞれ、CT形鋼(32)のフランジ(33)及びウェブ(34)、H形鋼(42)の一方のフランジ(43)及びウェブ(44)、又は溝形鋼(52)のウェブ(53)及びフランジ(54)によって構成できる。
この構成によれば、降伏継手板及び拘束板が一体の部材によって構成されるため、取り付けが容易となる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係るトラス梁は、上記構成のいずれかにおいて、前記下弦材は、前記第1下弦材及び前記第2下弦材の間に配置された第3下弦材(82)を更に有し、前記降伏継手板の中間部分が前記第3下弦材に当接していることを特徴とする。
この構成によれば、1つの接合部において、複数個所で下弦材を分離できる。
本発明によれば、接合部に容易に取り付けることができる座屈防止構造を有し、充腹材と同様に架構を扱うことができるトラス梁を提供することができる。
第1実施形態に係るトラス梁の正面図 図1におけるII−II断面図 第2実施形態に係るトラス梁の正面図 第3実施形態に係るトラス梁の正面図 下弦材接合部の第1変形例を示す図(A:正面図、B:図4(A)におけるB−B断面図) 下弦材接合部の第2変形例を示す断面図 下弦材接合部の第3変形例を示す断面図 下弦材接合部の第4変形例を示す図(A:第2下弦材を省略した斜視図、B:斜視図) 下弦材接合部の第5変形例を示す正面図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1及び図2は、第1実施形態に係るトラス梁1を示す。トラス梁1は、上弦材2と、下弦材3と、複数の斜材4とを有し、両端部が1対の柱5,5に支持されている。なお、トラス梁1は束材(図示せず)を有していてもよい。トラス梁1は、概ね鏡像対称形をなすため、延在方向における両端部の一方を例に説明するが、他方の端部も同様の構成を有する。
上弦材2及び下弦材3は、概ね水平方向に沿って互いに平行に配置されている。第1実施形態の上弦材2及び下弦材3は、直線状の部材であるが、曲線状の部材でもよい。上弦材2及び下弦材3の両端部は、それぞれ、対応する柱5に剛接合又はピン接合される。
複数の斜材4は、トラス梁1の延在方向の一端側から他端側に向かうにつれ、斜め下方に向かうものと斜め上方に向かうものとが交互に配置される。複数の斜材4において、特定の位置に配置したものを示すときは、最も柱5の側に配置されたものから中央に向かって順に、第1斜材4a、第2斜材4b、第3斜材4cと記し、不特定のものや全体を示すときは単に斜材4と記す。各々の斜材4は、H形鋼や、互いに平行に配置された1対の溝形鋼等の鋼製の長尺材からなる。各々の斜材4の上弦材2及び下弦材3に対する角度は互いに略等しい。第1斜材4aの上端は、ガセットプレート6を介して上弦材2及び柱5に剛接合又はピン接合される。第2斜材4b及び第3斜材4cのように上端側が互いに隣接する2つの斜材4,4において、これらの上端側は、共通のガセットプレート6を介して、互いに剛接合又はピン接合されるとともに上弦材2に剛接合又はピン接合される。また、第1斜材4a及び第2斜材4bのように下端側が互いに隣接する2つの斜材4,4において、これらの下端側は、共通のガセットプレート6を介して、互いに剛接合又はピン接合されるとともに下弦材3に剛接合又はピン接合される。上弦材2、下弦材3及び斜材4は、ガセットプレート6にボルト及びナット(図示せず)等によって締結される。
下弦材3は、柱5から突出する第1下弦材7と、端部が第1下弦材7の突出した端部に接合されて下弦材3の延在方向の中間部分を構成する第2下弦材8とを有する。第1下弦材7及び第2下弦材8には、H形鋼が用いられているが、他の形鋼や鋼管等の長尺の鋼材を用いてもよい。第1下弦材7を構成するH形鋼は、それぞれ、1対のフランジ7a,7aが上下方向に対向し、ウェブ7bが鉛直面に沿うように配置される。同様に、第2下弦材8を構成するH形鋼は、それぞれ、1対のフランジ8a,8aが上下方向に対向し、ウェブ8bが鉛直面に沿うように配置される。第1下弦材7と第2下弦材8との下弦材接合部9は、座屈拘束部材として機能するため、座屈が生じやすい部分、すなわち下弦材の延在方向の端部近傍に設けることが好ましく、第1実施形態では第1斜材4aの下方に位置する。
下弦材接合部9は、第1下弦材7及び第2下弦材8間に跨るように配置され、両端部がそれぞれ第1下弦材7及び第2下弦材8に固定された鋼製の1対の降伏継手板10,10を有する。1対の降伏継手板10,10は、それぞれ、矩形の平板状をなし、一方の主面が第1下弦材7のウェブ7b及び第2下弦材のウェブ8bに当接するように下弦材3の延在方向に延在する。1対の降伏継手板10,10は、互いに反対側から第1下弦材7のウェブ7b及び第2下弦材8のウェブ8bに当接する。1対の降伏継手板10,10の延在方向の両端部は、ボルト及びナット等の締結具11によって、第1下弦材7のウェブ7b及び第2下弦材8のウェブ8bに固定される。1対の降伏継手板10,10の延在方向の中間部は、第1下弦材7のウェブ7b及び第2下弦材8のウェブ8bに当接しているが固定はされていない。なお、1対の降伏継手板10,10の形状は、中間部が、締結具11によって締結される両端部に対してくびれて、上下方向の幅が狭くなっていてもよい(図4参照)。
また、下弦材接合部9は、降伏継手板10の座屈を抑制するべく、降伏継手板10に角度をなすように配置された拘束部材12を有する。拘束部材12は、平板状をなし、その主面が降伏継手板10の延在方向に直交するように配置されることが好ましい。拘束部材12は、ウェブ7b,8bの両側のそれぞれに、降伏継手板10の延在方向に所定の間隔をおいて複数配置される。拘束部材12は、第1下弦材7に取り付けられた複数の第1拘束部材12aと、第2下弦材8に取り付けられた複数の第2拘束部材12bとを有する。第1拘束部材12aの上端及び下端は、それぞれ第1下弦材7の1対のフランジ7a,7aの互いに対向する面に溶接又はボルト及びナットによる締結等により固定されている。第1拘束部材12aの一方の側縁は、降伏継手板10に対して、固定されずに当接し又は離間していることにより、絶縁している。第1拘束部材12aの他方の側縁は、第1下弦材7の1対のフランジ7a,7aの外縁と上下方向において整合しているか、又はそれよりも内側に位置することが好ましい。同様に、第2拘束部材12bの上端及び下端は、それぞれ第2下弦材8の1対のフランジ8a,8aの互いに対向する面に溶接又はボルト及びナットによる締結等により固定されている。第2拘束部材12bの一方の側縁は、降伏継手板10に対して、固定されずに当接し又は離間していることにより、絶縁している。第2拘束部材12bの他方の側縁は、第2下弦材8の1対のフランジ8a,8aの外縁と上下方向において整合しているか、又はそれよりも内側に位置することが好ましい。従って、降伏継手板10は、ウェブ7b,8b及び拘束部材12間の隙間に挿通された状態となる。なお、拘束部材12は、ウェブ7b,8bにおける降伏継手板10が当接しない部分に、溶接又はボルト及びナットによる締結等により固定されてもよい。
上弦材2は、柱5から突出する第1上弦材13と、端部が第1上弦材13の突出した端部に接合されて上弦材2の延在方向の中間部分を構成する第2上弦材14とを有する。第1上弦材13及び第2上弦材14には、H形鋼が用いられているが、他の形鋼や鋼管等の長尺の鋼材を用いてもよい。第1上弦材13と第2上弦材14との上弦材接合部15は、第1斜材4aの上方に位置する。上弦材接合部15は、第1上弦材13及び第2上弦材14跨ぐように配置された継手板16の両端部を締結具11で第1上弦材13及び第2上弦材14に固定することによって構成される。なお、塑性変形を期待していない継手板16の延在方向の長さに比べて、降伏継手板10の延在方向の長さは、十分な塑性域長を有するべく長くなっている。
地震時に降伏継手板10に圧縮力が作用した場合、拘束部材12の拘束によって降伏継手板10の座屈が大幅に低減され、降伏継手板10の塑性変形によって地震のエネルギーが吸収される。このように、下弦材接合部9が座屈拘束部材として機能することにより、トラス架構全体に安定された履歴特性を与える設計が可能で、個別座屈の影響を考慮せず、充腹材と同様にトラス梁1の架構を扱うことが可能となる。また、降伏継手板10及び拘束部材12という簡易な構成によって座屈を拘束できるため、その取り付けが容易である。また、拘束部材12が降伏継手板10に対して絶縁されているため、拘束部材12は、降伏継手板10の座屈を防止するが、降伏継手板10の塑性変形への影響は小さく、地震時における下弦材3の塑性変形が、第1下弦材7及び第2下弦材8によって構成される本体部ではなく、確実に降伏継手板10で生じさせることができる。
図3及び図4は、それぞれ、第2実施形態に係るトラス梁21及び第3実施形態に係るトラス梁26を示す。説明に当たって、第1実施形態と共通する構成は、その説明を省略し同一の符号を付し、部分的に異なるが共通点が多い構成は、その異なる部分のみを説明し同一の符号を付す。
第2実施形態に係るトラス梁21は、下弦材接合部22が第1斜材4a及び第2斜材4bの下方に位置することは第1実施形態と共通するが、第1斜材4a及び第2斜材4bが第1下弦材7に接合している点で第1実施形態と異なる。
第3実施形態に係るトラス梁23は、下弦材接合部24が、第2斜材4b及び第3斜材4cの下方に位置して、斜材4の下端と下弦材3との接合部からずれて配置される点で第1及び第2実施形態と異なる。また、第1下弦材7は、一端側で第2下弦材8に接合するが、他端側は、柱5ではなく、柱5から突出した端部下弦材25の突出端に継手板16を介して接合している。第1〜第3実施形態に係るトラス梁1,21,23に示すように、下弦材3が、第1下弦材7と第2下弦材8とに分離する位置は任意に設定することができる。
また、第3実施形態における降伏継手板10は、正面視で下弦材3に締結される両端部に比べて中間部がくびれた形状をなす。なお、降伏継手板10は、第1及び第2実施形態と同様に正面視で矩形としてもよい。
図5〜図7は、それぞれ、第1〜第3実施形態の第1〜第3変形例を示す。
図5に示す第1変形例では、下弦材接合部31において、1対のCT形鋼32が、互いに反対側から第1及び第2下弦材7,8のウェブ7b,8bに取り付けられている。CT形鋼32は、平板状のフランジ33と、側縁がフランジ33の幅方向の中央に固定されてフランジ33と同方向に延在するウェブ34とを有し、横断面視でT字型をなす。各々のCT形鋼32のフランジ33におけるウェブ34が結合していない側の主面が第1及び第2下弦材7,8のウェブ7b,8bに当接し、CT形鋼32のフランジ33の延在方向の両端部がそれぞれ締結具11で第1及び第2下弦材7,8のウェブ7b,8bに締結されている。CT形鋼32のフランジ33が降伏継手板として機能し、CT形鋼32のウェブ34が拘束部材として機能する。降伏継手板であるフランジ33及び拘束部材であるウェブ34が一体の部材からなるため、取り付けが容易である。
図6に示す第2変形例では、下弦材接合部41において、1対のH形鋼42が、互いに反対側から第1及び第2下弦材7,8のウェブ7b,8bに取り付けられている。各々のH形鋼42の一方のフランジ43におけるウェブ44が結合していない側の主面が第1及び第2下弦材7,8のウェブ7b,8bに当接し、そのフランジ43の延在方向の両端部がそれぞれ締結具11で第1及び第2下弦材7,8のウェブ7b,8bに締結されている。H形鋼42の一方のフランジ43が降伏継手板となり、H形鋼42のウェブ44が拘束部材として機能する。降伏継手板である一方のフランジ43及び拘束部材であるウェブ44が一体の部材からなるため、取り付けが容易である。
図7に示す第3変形例では、下弦材接合部51において、1対の溝形鋼52が、互いに反対側から第1及び第2下弦材7,8のウェブ7b,8bに取り付けられている。溝形鋼52は、平板状のウェブ53と、ウェブ53の両側縁からウェブ53に直交するように同じ側に延出する1対のフランジ54,54とを有する。各々の溝形鋼52のウェブ53における1対のフランジ54,54が延出する側とは反対側の主面が第1及び第2下弦材7,8のウェブ7b,8bに当接し、ウェブ53の延在方向の両端部がそれぞれ締結具11で第1及び第2下弦材7,8のウェブ7b,8bに締結されている。溝形鋼52のウェブ53が降伏継手板として機能し、溝形鋼52の1対のフランジ54,54が拘束部材として機能する。降伏継手板であるウェブ53拘束部材である1対のフランジ54が一体の部材からなるため、取り付けが容易である。
図8は、第1〜第3実施形態の第4変形例を示す。
第4変形例に係る下弦材接合部61では、降伏継手板10の一方の端部が、第1下弦材7における第2下弦材8側の端部の近傍に固定され、全ての拘束部材62が第2下弦材8に固定される。なお、降伏継手板10の一方の端部が、第2下弦材8における第1下弦材7側の端部の近傍に固定され、全ての拘束部材62が第1下弦材7に固定されてもよい。
第4変形例に係る下弦材接合部61では、各々の拘束部材62は横断面視でT字状をなすCT形鋼のウェブからなり、下弦材接合部61は、複数対の拘束部材62を有する。フランジと拘束部材62であるウェブとを有するCT形鋼は、各面が上下方向に平行で、フランジがH形鋼からなる下弦材3のウェブ8bに当接するように配置される。対をなすCT形鋼のフランジは、下弦材3のウェブ8bにおける降伏継手板10が当接していない部分にボルト及びナット等の締結具によって固定される。CT形鋼のフランジは、締結具に代えて溶接等の他の手段で固定されてもよく、ウェブ8bに代えて、又はウェブ8bとともに、フランジ8aに固定されてもよい。また、CT形鋼のフランジに代えて、又はフランジとともに、CT形鋼のウェブ(拘束部材62)を下弦材3に固定してもよい。
図9は、第1〜第3実施形態の第5変形例を示す。第5変形例に係る下弦材接合部81は、降伏継手板10の一端側が固定された第1下弦材7と、降伏継手板10の他端側が固定された第2下弦材8との間に第3下弦材82が配置され、拘束部材12は第3下弦材に固定される。拘束部材12の一部が、第1下弦材7及び/又は第2下弦材8に設けられてもよい。このように、降伏継手板10は、下弦材3における2箇所以上で分割された部分に跨って配置されてもよい。また、降伏継手板10の両端部には必要に応じて補強のための水平リブ83が設けられる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。トラス梁は、柱以外の建物の構造部材、例えば梁等に支持されてもよい。下弦材及び上弦材に使用されるH形鋼は、弱軸使い、すなわち、1対のフランジが鉛直方向に延在し、ウェブが水平方向に延在するように配置されてもよい。各実施形態及び各変形例の構成は、互いに矛盾しない限り組み合わせてもよい。
1,21,23:トラス梁
2:上弦材
3:下弦材
4:斜材
5:柱(構造部材)
7:第1下弦材
7a:フランジ
7b:ウェブ
8:第2下弦材
8a:フランジ
8b:ウェブ
9,22,31,41,51,61,81:下弦材接合部(接合部)
10:降伏継手板
12,62:拘束部材
32:CT形鋼
33:フランジ(降伏継手板)
34:ウェブ(拘束部材)
42:H形鋼
43:一方のフランジ(降伏継手板)
44:ウェブ(拘束部材)
52:溝形鋼
53:ウェブ(降伏継手板)
54:フランジ(拘束部材)

Claims (6)

  1. 上弦材、下弦材及び複数の斜材を有し、1対の構造部材に支持されたトラス梁であって、
    前記下弦材は、第1下弦材と、第2下弦材とを有し、
    前記第1下弦材と前記第2下弦材との接合部が、
    平板状をなし、一方の主面が前記第1下弦材及び前記第2下弦材に当接するように前記下弦材の延在方向に延在し、両端部がそれぞれ前記第1下弦材及び前記第2下弦材に固定された鋼製の降伏継手板と、
    前記降伏継手板の座屈を抑制するべく、前記降伏継手板に対して角度をなすように配置された板状の拘束部材とを有することを特徴とするトラス梁。
  2. 前記拘束部材は、前記降伏継手板に対して絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載のトラス梁。
  3. 前記第1下弦材及び前記第2下弦材は、それぞれH形鋼によって構成され、
    前記降伏継手板は、前記第1下弦材と前記第2下弦材のウェブに当接し、
    前記拘束部材は、両端部が前記第1下弦材の1対のフランジに固定された第1拘束部材と、両端部が前記第2下弦材の1対のフランジに固定された第2拘束部材とを有することを特徴とする請求項2に記載のトラス梁。
  4. 前記拘束部材の延在方向は、前記降伏継手板の延在方向に一致し、
    前記拘束部材は、前記降伏継手板に結合していることを特徴とする請求項1に記載のトラス梁。
  5. 前記降伏継手板及び前記拘束部材は、それぞれ、CT形鋼のフランジ及びウェブ、H形鋼の一方のフランジ及びウェブ、又は溝形鋼のウェブ及びフランジによって構成されたことを特徴とする請求項4に記載のトラス梁。
  6. 前記下弦材は、前記第1下弦材及び前記第2下弦材の間に配置された第3下弦材を更に有し、
    前記降伏継手板の中間部分が前記第3下弦材に当接していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のトラス梁。
JP2018110449A 2018-06-08 2018-06-08 トラス梁 Active JP7051597B2 (ja)

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