JP7453084B2 - 梁接合構造、建築物 - Google Patents
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Description
図1は、実施の形態1に係る建築物100の平面図である。図1は、建築物100の架構の一部分の平面図である。建築物100は、複数の柱1を有し、2つの柱1の間に大梁2が配置されている。大梁2は、両端部が柱1に接合されている。実施の形態1において、大梁2は、柱1を節点として格子を形成するように配置されている。格子目90を形成する4辺は、それぞれ大梁2により形成されている。なお、実施の形態1において、格子目90は正方形となっているが、これだけに限定されるものではない。例えば、格子目90は、柱1及び大梁2の配置を適宜変更することにより、長方形、三角形、及び菱形等に変更することができる。また、実施の形態1において、x方向及びy方向は大梁2などの梁の長手方向が延びる方向に平行であり、z方向は柱1が延びる方向に平行である。
圧縮力伝達部材60は、小梁4のウェブ52とガセットプレート70とがボルト80により締結固定されている部分の下方に配置されている。圧縮力伝達部材60は、長手方向を小梁4の長手方向と平行にして配置されている。圧縮力伝達部材60の一方の端部は、固定部63となっている。固定部63は、小梁4の下フランジ53の下面にボルト82により固定されている。また、圧縮力伝達部材60の他方の端部は、支圧部62が形成されている。支圧部62は、板状部材であり、本体部61の端面に溶接により固定されている。支圧部62は、大梁2のウェブ52の表面に当接している。さらに、支圧部62は、ボルト83により大梁2のウェブ52の表面に固定されている。なお、ボルト82及び83は、通常は高力ボルトが用いられるが、これのみに限定されるものではなく普通ボルトを用いることもできる。また、圧縮力伝達部材60は、大梁2のウェブ52を挟んで対称に配置されており、2つの支圧部62が大梁2のウェブ52を挟みこんでボルト83により締結固定されている。
上記のように梁接合構造10、110は、第1梁である大梁2と、第1梁の長手方向の中央部に端部が接合される第2梁としての小梁4と、第1梁のウェブ52に接合されたガセットプレート70と、第2梁の下フランジ53に固定された圧縮力伝達部材60と、を備える。第2梁の端部のウェブ52は、ボルト80によりガセットプレート70に接合される。圧縮力伝達部材60は、一方の端部に設けられ第2梁の下フランジ53に固定される固定部63と、他方の端部であり第1梁のウェブ52に当接する支圧部62と、を備える。支圧部62は、ボルト83により第1梁のウェブ52に当接した状態で固定される。
このように構成されることにより、圧縮力伝達部材60が第1梁のウェブ52に確実に当接でき、曲げモーメントを確実に支持することが可能となる。また、圧縮力伝達部材60は、ボルト82及び83により接合されているため、現場において溶接をする必要が無く作業が容易である。
このように構成されていることにより、第1梁である大梁2のウェブ52を挟んで配置される2つの圧縮力伝達部材60の支圧部62を構成する板部材は、ボルト83により大梁2のウェブ52に締結固定されるため、圧縮力を確実に支持できる。
このように構成されていることにより、2つの圧縮力伝達部材60の支圧部62を構成する板部材は、ボルト83により大梁2のウェブ52に共締めして固定されている。そのため、2つの圧縮力伝達部材60は、大梁2のウェブ52を挟んで対向して配置させることができる。よって、一方の第2梁からの圧縮力を圧縮力伝達部材60から他方の第2梁の圧縮力伝達部材60に伝達させることができ、圧縮力伝達部材60は、第2梁に発生する曲げモーメントを確実に支持することができる。
第2梁である小梁4の高さ方向寸法よりも大きい。
このように、第2梁である小梁4は、高さ方向寸法が大梁2よりも小さく強度が低い。しかし、圧縮力伝達部材60は、小梁4に生じる曲げモーメントを支持することができる。そのため、第2梁である小梁4は、従来と比較して高さ方向寸法を小さく設定することができ、建築物100を構成する梁を小さくすることができ、材料の費用及び建築物を構成する部材の重量を低減させることができる。
実施の形態2に係る梁接合構造210は、実施の形態1に係る梁接合構造10の圧縮力伝達部材60を変更したものである。実施の形態2においては、実施の形態1に係る梁接合構造10との相違点を中心に説明する。
このように構成されることにより、第1梁を挟んで端部を対向させて配置されている第2梁同士の間で、圧縮力伝達部材260を介して圧縮荷重を伝達させることができる。このため、一体の部品である圧縮力伝達部材260は、第2梁の端部に生じる曲げモーメントにより生じる圧縮力を他方の第2梁に確実に伝達する。これにより、梁接合構造210を構成する第2梁の強度を過剰に大きくする必要が無い。
このように構成されることにより、圧縮力伝達部材260は、第1梁と当接せずに2つの対向する第2梁同士の間で圧縮力を伝達する。そのため、梁接合構造210は、第1梁のウェブ52を損傷や変形などを生じさせることなく圧縮力を確実に支持できる。
Claims (6)
- 第1梁と、
前記第1梁の長手方向の中央部に端部が接合される第2梁と、
前記第1梁のウェブに接合されたガセットプレートと、
前記第2梁の下フランジに固定された圧縮力伝達部材と、を備え、
前記第2梁の端部のウェブは、
前記ガセットプレートに接合され、
前記圧縮力伝達部材は、
一方の端部であり前記第2梁の前記下フランジに固定される固定部と、
他方の端部であり前記第1梁の前記ウェブに当接する支圧部と、を備え、
前記支圧部は、
前記第1梁の前記ウェブに当接した状態で固定され、
前記圧縮力伝達部材は、
長手方向に垂直な断面がL字形に形成され、前記固定部を有するアングル部材と、
前記支圧部を有する板部材と、を備え、
前記アングル部材は、前記アングル部材の長手方向を向いた端面を有しており、
前記板部材は、前記端面と対向する板面を有しており、
前記端面と前記板面とは、互いに接合されている、梁接合構造。 - 前記板部材は、
ボルトが貫通するボルト孔が形成され、
前記支圧部は、
前記ボルトにより前記第1梁に固定される、請求項1に記載の梁接合構造。 - 前記第2梁は、
前記第1梁の前記ウェブを挟んで両側に端面を対向させて2つ配置され、
一方の前記第2梁に固定されている前記圧縮力伝達部材の前記支圧部と他方の前記第2梁に固定されている前記圧縮力伝達部材の前記支圧部とは、
前記第1梁の前記ウェブを挟んで前記ボルトにより共締めされている、請求項2に記載の梁接合構造。 - 第1梁と、
前記第1梁のウェブを挟んで両側に端面を対向させて2つ配置され、前記第1梁の長手方向の中央部に端部が接合される第2梁と、
前記第1梁の前記ウェブに接合されたガセットプレートと、
前記第2梁の下フランジに固定された圧縮力伝達部材と、を備え、
前記第2梁の端部のウェブは、
前記ガセットプレートに接合され、
前記圧縮力伝達部材は、
前記第1梁の前記ウェブを貫通して配置され、
長手方向の両端部に2つの固定部を備え、
2つの前記固定部のそれぞれは、
2つの前記第2梁のそれぞれの前記下フランジに固定され、
前記第1梁の前記ウェブは、
貫通孔が形成されており、
前記圧縮力伝達部材は、
一体の部品であり、かつ前記貫通孔を通して配置されている、梁接合構造。 - 前記第1梁は、
両端が柱に接続されており、
前記第1梁の高さ方向寸法は、
前記第2梁の高さ方向寸法よりも大きい、請求項1~請求項4の何れか1項に記載の梁接合構造。 - 請求項1~請求項5の何れか1項に記載の梁接合構造を備える、建築物。
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