JP2019207817A - 電極搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極の位置決めを好適に行うことができる電極搬送装置を提供する。【解決手段】電極搬送装置20は、搬送方向Pに延びる搬送経路100と、正極8が載置され、搬送経路100に沿って搬送方向Pへ移動するスライド部材35と、幅方向Wにおける正極8の位置決めを行う幅方向位置決め部111と、を備える。幅方向位置決め部111は、幅方向Wに互いに接近することによって正極8の位置決めを行う一対の位置規制部材41,42を有する。スライド部材35において正極8が載置される載置面35sには、幅方向Wにおいて正極8の幅よりも小さい幅を有すると共に搬送方向Pに延びる溝部370が設けられている。幅方向Wにおける溝部370の少なくとも一方の外側縁部には、外側に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜面371a,372aが設けられている。【選択図】図8

Description

本発明は、電極搬送装置に関する。
特許文献1には、電極シートを搬送する電極搬送装置が記載されている。この電極搬送装置は、搬送方向に沿って搬送される電極を整列させて、下流側の装置へ当該電極を搬送している。電極は、ローラによって幅方向における位置決めが行われた状態で下流側の装置へ搬送される。
特開2014−075340号公報
上記のような電極搬送装置において、所定の目的のために、電極が載置される載置部材(例えばスラット)の載置面に、幅方向において電極の幅よりも小さい幅を有すると共に搬送方向に延びる溝部を設けたい場合がある。しかし、このような溝部を設けた場合、当該溝部に電極が入り込んでしまうおそれがある。そして、例えば電極を挟んで幅方向に対向するように設けられた一対の位置規制部材を互いに接近させることによって電極の幅方向の位置決めを行う際に、電極が溝部の側面と一方の位置規制部材とに挟まれて撓んでしまい、位置決めに失敗するおそれがある。
そこで、本発明は、電極の位置決めを好適に行うことができる電極搬送装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る電極搬送装置は、電極を搬送するための電極搬送装置であって、電極を搬送する搬送方向に延びる搬送経路と、電極が載置され、搬送経路に沿って搬送方向へ移動する載置部材と、搬送方向と直交する幅方向において、載置部材に載置された電極の位置決めを行う位置決め部と、を備え、位置決め部は、載置部材に載置された電極を挟んで幅方向に対向するように配置され、幅方向に互いに接近することによって電極の位置決めを行う一対の位置規制部材を有し、載置部材において電極が載置される載置面には、幅方向において電極の幅よりも小さい幅を有すると共に搬送方向に延びる溝部が設けられており、幅方向における溝部の少なくとも一方の外側縁部には、外側に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜面が設けられている。
上記電極搬送装置では、載置部材に載置された電極を挟んで幅方向に対向するように配置された一対の位置規制部材が互いに接近することによって、電極の幅方向の位置決めが行われる。ここで、載置部材の載置面には搬送方向に延びる溝部が設けられているが、幅方向における溝部の少なくとも一方の外側縁部に、外側に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜面が設けられている。これにより、仮に電極の幅方向における一方側の端部が溝部に入り込んだとしても、傾斜面が設けられた溝部の縁部と一方の位置規制部材との間に電極が挟まれることを抑制できる。具体的には、溝部に入り込んだ電極の端部は、傾斜面に沿ってスムーズに移動することにより溝部から脱出することが可能となる。その結果、電極が溝部に入り込んでしまうことが原因で電極の幅方向の位置決めに失敗する可能性を低減できる。以上により、上記電極搬送装置によれば、電極の位置決めを好適に行うことができる。
幅方向における溝部の両方の外側縁部には、外側に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜面が設けられていてもよい。溝部の一方の外側縁部に傾斜面が設けられている場合には、当該一方の外側縁部と一方の位置規制部材(当該一方の外側縁部とは反対側に位置する位置規制部材)との間に電極が挟まれることを防止できる。従って、溝部の一方の外側縁部に傾斜面が設ける構成は、載置部材及び他方の位置規制部材を一体として一方の位置規制部材に接近させる方式によって電極の幅方向の位置決めを行う場合に有効である。一方で、載置部材及び一方の位置規制部材を一体として他方の位置規制部材に接近させる方式によって電極の幅方向の位置決めを行う場合には、溝部の他方の外側縁部に傾斜面が設けられていることが好適である。従って、上記のように溝部の両方の外側縁部に傾斜面を設けることにより、上述したいずれの位置決め方式を採用した場合にも、電極の幅方向の位置決めを好適に行うことが可能となる。これにより、電極搬送装置の汎用性を高めることができる。
上記電極搬送装置は、搬送経路の下流側に配置され、載置部材から電極を受け取る受取部を更に備え、受取部は、搬送方向へ移動する載置部材の溝部に入り込む位置に配置された爪部を有し、爪部は、電極が載置される載置面を有してもよい。この場合、溝部に入り込む位置に配置された爪部によって、搬送経路から排出される電極をなるべく早く受け取ることができる。これにより、電極が搬送経路と受取部との間に入り込むことを防止し、電極が搬送経路と受取部との間に入り込むことによって電極が損傷したり電極の姿勢が崩れたりすることを適切に防止できる。
受取部は、幅方向における爪部の外側に設けられ、爪部の載置面よりも下方に位置する傾斜面を有し、受取部の傾斜面は、搬送方向の下流側に向かうにつれて上方に傾斜していてもよい。電極のうち爪部に載置されない部分(すなわち、幅方向において爪部の外側にはみ出した部分)は、重力によって下方に垂れ下がる可能性がある。一方、幅方向における爪部の外側に上記傾斜面が設けられていることにより、電極のうち爪部に載置されない部分をスムーズに受取部の上面へと導くことができる。これにより、電極のうち爪部に載置されない部分が受取部(爪部以外の部分)に衝突してしまうことによって電極が損傷したり電極の姿勢が崩れたりすることを適切に防止できる。
本発明によれば、電極の位置決めを好適に行うことができる電極搬送装置を提供できる。
本実施形態に係る電極搬送装置を適用して製造される蓄電装置の内部を示す断面図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。 本実施形態に係る電極搬送装置を示す概略側面図である。 図3に示された電極搬送装置の概略平面図である。 搬送コンベアの概略平面図である。 搬送コンベアの模式的な側面図である。 搬送経路の第2の領域付近の概略平面図である。 図7のXIII−XIII線に沿った断面図である。 図7のIX−IX線に沿った断面図である。 搬送コンベアからセパレータ包み部への乗継部を示す概略側面図である。 図10の乗継部を上方から見た平面図である。 図11のXII−XII線に沿った断面図である。 溝部の効果を説明するための図である。 溝部に設けられた傾斜面の効果を説明するための図である。
以下、図面を参照して電極搬送装置の一実施形態について説明する。なお、図面の説明においては、同一の要素同士、或いは、相当する要素同士には、互いに同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。
図1は、本実施形態に係る電極搬送装置を適用して製造される蓄電装置の内部を示す断面図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。図1及び図2に示される蓄電装置1は、例えばリチウムイオン二次電池といった非水電解質二次電池として構成されている。
蓄電装置1は、例えば略直方体形状のケース2と、このケース2内に収容された電極組立体3と、を備えている。ケース2は、例えばアルミニウム等の金属により形成されている。ケース2の内部には、図示はしないが、例えば非水系(有機溶媒系)の電解液が注液されている。ケース2上には、正極端子4及び負極端子5が互いに離間して配置されている。正極端子4は、絶縁リング6を介してケース2に固定され、負極端子5は、絶縁リング7を介してケース2に固定されている。
また、電極組立体3とケース2の内側の側面及び底面との間には絶縁フィルムFが配置されており、当該絶縁フィルムFによってケース2と電極組立体3との間が絶縁されている。電極組立体3の下端は、絶縁フィルムFを介してケース2の内側の底面に接触している。電極組立体3とケース2との間にスペーサSを配置することにより、電極組立体3とケース2との間に隙間が埋められている。スペーサSは、一枚または複数枚のシートを備えており、当該シートの枚数は電極組立体3の厚さによって変化し得る。
電極組立体3は、複数の正極8と複数の負極9とが袋状のセパレータ10を介して交互に積層された構造を有している。正極8は、袋状のセパレータ10に包まれている。袋状のセパレータ10に包まれた状態の正極8は、セパレータ付き正極11として構成されている。従って、電極組立体3は、複数のセパレータ付き正極11と複数の負極9とが交互に積層された構造を有している。なお、電極組立体3の両端に位置する電極は、負極9である。
正極8は、例えばアルミニウム箔からなる正極集電体である金属箔14と、この金属箔14の両面に形成された正極活物質層15とを有している。金属箔14は、平面視矩形状の箔本体部14aと、この箔本体部14aと一体化されたタブ14bとを有している。タブ14bは、箔本体部14aの一端部近傍の縁から突出して、セパレータ10を突き抜けている。タブ14bは、導電部材12を介して正極端子4に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ14bを省略している。
正極活物質層15は、箔本体部14aの両面に形成されている。正極活物質層15は、正極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。正極活物質としては、例えば複合酸化物、金属リチウムまたは硫黄等が挙げられる。複合酸化物には、例えばマンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つとリチウムとが含まれる。
負極9は、例えば銅箔からなる負極集電体である金属箔16と、この金属箔16の両面に形成された負極活物質層17とを有している。金属箔16は、平面視矩形状の箔本体部16aと、この箔本体部16aと一体化されたタブ16bとを有している。タブ16bは、箔本体部16aの一端部近傍の縁から突出している。タブ16bは、導電部材13を介して負極端子5に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ16bを省略している。
負極活物質層17は、箔本体部16aの両面に形成されている。負極活物質層17は、負極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。負極活物質としては、例えば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物またはホウ素添加炭素等が挙げられる。
セパレータ10は、平面視矩形状を呈している。セパレータ10の材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、或いはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布または不織布等が例示される。
以上のように構成された蓄電装置1の製造工程の一例を以下に説明する。蓄電装置1の製造工程は、より詳細には、順に、塗工・乾燥工程、プレス工程、打ち抜き工程、セパ包み工程、積層工程、及び組立工程からなる。塗工・乾燥工程では、予め用意された帯状の金属箔(アルミニウム箔又は銅箔)の両面に、正極8又は負極9の活物質層の成分と溶剤とからなる活物質合剤を塗工し、乾燥させることで、活物質層前駆体を形成する。プレス工程では、活物質層前駆体が形成された金属箔をプレスすることで、活物質層前駆体の密度を上げる。打ち抜き工程では、帯状の金属箔を個片の電極形状に打ち抜く(切断する)ことで、正極8及び負極9を形成する。セパ包み工程では、正極8を袋状のセパレータ10で包むことで、セパレータ付き正極11を形成する。積層工程では、セパレータ付き正極11と負極9とを交互に積層し、セパレータ付き正極11及び負極9をテープ等で固定することで電極組立体3を得る。そして、組立工程では、セパレータ付き正極11のタブ14bを導電部材12を介して正極端子4に接続すると共に、負極9のタブ16bを導電部材13を介して負極端子5に接続した後、電極組立体3をケース2内に収容する。
図3は、本実施形態に係る電極搬送装置を示す概略側面図である。図4は、図3に示された電極搬送装置の概略平面図である。図3及び図4に示される電極搬送装置20は、一例として、打ち抜き工程において帯状の電極材料から切断された個別電極である正極8を、正極8に対してセパレータ10を設けるための工程を実施する設備まで搬送する装置である。セパレータ10は、上述した例では袋状であり、正極8を包むように設けられる。
なお、電極搬送装置20の搬送対象は、負極9であってもよい。すなわち、電極搬送装置20は、活物質層を含むシート状の電極を搬送する。以下では、電極の一例として正極8を示す。したがって、以下においては、正極8は電極と一般化され得る。
電極搬送装置20は、搬送コンベア21〜23を備えている。搬送コンベア23は、搬送コンベア21よりも搬送方向Pの下流側に配置されている。搬送コンベア22は、搬送コンベア21,23の上方に配置されている。搬送コンベア21は、例えばベルトコンベアである。搬送コンベア21は、前工程の打ち抜き工程において帯状の電極材料から切断された正極8を搬送する。
搬送コンベア22は、吸着コンベアである。搬送コンベア22は、搬送コンベア21から受け渡された正極8を吸着状態で搬送する。搬送コンベア22は、多数の小孔(図示せず)を有するベルト24と、このベルト24の内側に配置された吸引ダクト25と、を有している。ベルト24の下部の外周面は、正極8の搬送面24aを構成する。
吸引ダクト25は、下側に開口している。吸引ダクト25は、吸引口26を介して外部の負圧源(図示せず)に接続されている。ベルト24の搬送面24aのうち吸引ダクト25の開口に対応する領域は、小孔(図示せず)を通して正極8に負圧が作用することで正極8を吸着保持する吸着領域27となっている。正極8が吸着領域27を外れると、正極8がベルト24から分離して落下する。
吸着領域27の始端部は、搬送コンベア21の終端部とラップしている。このため、搬送コンベア21の終端付近まで搬送された正極8は、搬送コンベア22に吸着された状態で搬送される。また、吸着領域27は、搬送コンベア23とラップしている。このため、搬送コンベア22における吸着領域27を外れる位置まで搬送された正極8は、搬送コンベア22から分離して搬送コンベア23上に落下する。
次に、図5を参照して、搬送コンベア23の概略構成について説明する。図5は、搬送コンベア23の概略平面図である。図5に示すように、搬送コンベア23は、搬送経路100と、スライド部材(載置部材)35と、搬送方向位置決め部110と、幅方向位置決め部(位置決め部)111と、を備えている。
搬送経路100は、正極8を搬送する搬送方向Pに延びる経路である。搬送経路100は後述の環状部30によって構成されている。搬送経路100は、搬送方向Pに第1の領域E1と、第2の領域E2と、第3の領域E3と、を備えている。第1の領域E1は、搬送コンベア22から正極8を受け取る領域である。第1の領域E1では、正極8は、平面視において、回転方向にずれた状態で配置される場合もある。第2の領域E2は、幅方向位置決め部111による幅方向Wの位置合わせが行われる領域である。第3の領域E3は、幅方向位置決め部111による幅方向Wの位置合わせが完了した後の領域であり、搬送方向位置決め部110により、搬送方向Pの位置合わせが行われる領域である。
スライド部材35は、正極8が載置され、搬送経路100に沿って搬送方向Pへ移動する部材である。本実施形態では、複数のスライド部材35が、搬送方向Pに並ぶように設けられている。スライド部材35は、幅方向Wに長尺な部材であり、幅方向位置決め部111の位置決め動作に従って、幅方向Wへスライド可能である。搬送方向Pに隣り合う複数個(ここでは3個)のスライド部材35に、一つの正極8が載置される。なお、スライド部材35の詳細な構成については後述する。
搬送方向位置決め部110は、搬送方向Pにおいて、スライド部材35に載置された正極8の位置決めを行う部分である。本実施形態では、搬送方向位置決め部110は、立ち上がり位置決め機構112を有している。立ち上がり位置決め機構112は、スライド部材35に回動可能に取り付けられたサン38が、スライド部材35に対して回動して載置面35sよりも上方へ突出するように立ち上がることによって正極8の位置決めを行う機構である。立ち上がり位置決め機構112は、立ち上がり可能なサン38と、サン38を立ち上がらせるための図示しない変換機構と、位置決め時にサン38と対をなすサン39と、を有する。サン39は、載置面35sよりも上方へ突出し、正極8のサン38とは反対側の端部の位置を規制する。サン39は、固定式のサンである。立ち上がり位置決め機構112の位置決めは、後述のスライド位置決め機構113が位置決めを完了した後に行われる。立ち上がり位置決め機構112は、第1の領域E1及び第2の領域E2では、サン38を立ち上がらせることなく、搬送方向Pにおける正極8の位置決めを行わない。すなわち、第1の領域E1及び第2の領域E2には、上述した変換機構は配置されていない。一方、立ち上がり位置決め機構112は、第3の領域E3では、サン38を立ち上げることにより、搬送方向Pにおける正極8の位置決めを行う。すなわち、第3の領域E3には、上述した変換機構が配置されている。
幅方向位置決め部111は、搬送方向Pと直交する幅方向Wにおいて、スライド部材35に載置された正極8の位置決めを行う部分である。本実施形態では、幅方向位置決め部111は、スライド位置決め機構113を有している。スライド位置決め機構113は、スライド部材35の載置面35sよりも上方へ突出する位置規制部材41が、位置決め方向(ここでは幅方向W)にスライド移動することによって正極8の位置決めを行う機構である。スライド位置決め機構113は、一対の位置規制部材41,42と、位置規制部材41を移動させるための移動機構80(図10,11参照)と、を有する。なお、本実施形態では、位置規制部材41はスライド部材35に設けられており、スライド部材35と共に幅方向W及び搬送方向Pへ移動するので、スライド部材35もスライド位置決め機構113に含まれると見なしてよい。位置規制部材42は、正極8の位置規制部材41とは反対側の端部の位置を規制する。位置規制部材42は、搬送方向Pへは移動するが、幅方向Wへはスライドせず、一定の位置で搬送方向Pへ直線状に移動する。すなわち、一対の位置規制部材41,42は、スライド部材35の載置面35sに載置された正極8を挟んで幅方向Wに対向するように配置されている。そして、一対の位置規制部材41,42は、幅方向Wに互いに接近する(本実施形態では、位置規制部材41が位置規制部材42に近づくように幅方向Wに移動する)ことによって正極8の幅方向Wの位置決めを行うように構成されている。スライド位置決め機構113の位置決めは、立ち上がり位置決め機構112が位置決めを開始する前段階で、完了する。スライド位置決め機構113は、第1の領域E1では、位置規制部材41及びスライド部材35を幅方向Wへ移動させず、搬送方向Pのみへ移動させる。スライド位置決め機構113は、第2の領域E2では、位置規制部材41及びスライド部材35を搬送方向Pへ移動させるに従って、徐々に幅方向Wへ移動させる。このとき、位置規制部材41は、幅方向Wにおける内側、すなわち位置規制部材42と近づく方向へ移動する。スライド位置決め機構113は、第3の領域E3では、幅方向Wの位置決めが完了した後であるため、位置規制部材41及びスライド部材35の幅方向Wにおける位置を一定としたままで、搬送方向Pへ移動させる。
次に、図6を参照して、搬送経路100を構成する環状部30の詳細な構成について説明する。図6は、搬送コンベア23の模式的な側面図である。搬送コンベア23は、上述したように、搬送コンベア22の吸着領域27を通過することで搬送コンベア22から落下した正極8を搬送するためのものである。なお、図6では、位置規制部材42は省略されている。
搬送コンベア23は、環状に循環駆動する環状部30と、環状部30を駆動する駆動ギヤ32と、を有している。環状部30は、一対のタイミングベルト31と、複数のパイプ34と、を有している。また、搬送コンベア23は、複数のスライド部材35を有する。タイミングベルト31は、互いに平行となるように所定間隔でもって離間して配置され、フレーム33に収容されている。タイミングベルト31は、フレーム33により環状に形成されている。
また、タイミングベルト31は、環状の一部に配置された駆動ギヤ32に噛合うことにより、駆動ギヤ32の回転に伴って環状に循環駆動する。タイミングベルト31の循環経路は、フレーム33により定められている。タイミングベルト31は、フレーム33に沿う領域において、その上面部分が搬送方向Pに沿って移動する。なお、以下では、一方のタイミングベルト31から他方のタイミングベルト31に向かう方向を、搬送コンベア23の幅方向W(或いは単に幅方向)と称する場合がある。
スライド部材35は、環状部30に沿って配列されて環状部30に取り付けられている。より具体的には、スライド部材35は、タイミングベルト31に設けられている。ここでは、スライド部材35は、タイミングベルト31の循環方向(以下、単に循環方向と称する場合がある)に沿って配列されてタイミングベルト31及びフレーム33に支持されている。より具体的には、複数のパイプ34が、タイミングベルト31に沿って配列されると共に、幅方向に沿って延びて一対のタイミングベルト31に支持されている。ここでは、パイプ34は、台座部36を介してタイミングベルト31の外面に固定されている。本実施形態では一例として、スライド部材35は、断面H型である。スライド部材35は、循環方向に沿って互いに隣り合う一対のパイプ34に、スライド可能な状態で係合されて取り付けられている。なお、位置規制部材42(図7〜9参照)も、スライド部材35と同様な取付態様にて、パイプ34に取付られている。
スライド部材35は、正極8が載置される載置面35sを含む。より具体的には、スライド部材35の上面には板状部材37が設けられており、その板状部材37の上面が載置面35sとされている。板状部材37は、スライド部材35の上面から循環方向の上流側に向けて突出している。本実施形態においては、搬送コンベア23は、スライド部材35がスライドシューであり、また、スラットであるスラットコンベアとして構成されている。一方で、搬送コンベア23は、可倒式のサン38を有している。また、搬送コンベア23は、固定式のサン39を有している。つまり、搬送コンベア23は、サン付コンベアでもある。また、スライド部材35の幅方向Wにおける一方の端部には、位置規制部材41が設けられている。
サン38は、複数のスライド部材35のうちの一部のスライド部材35Aに設けられている。ここでは、互いに隣り合うスライド部材35Aの間には、複数(ここでは2つ)のスライド部材35(サン38が設けられていないスライド部材35)が介在している。ここでは、正極8は、1つのスライド部材35Aと、そのスライド部材35Aから下流側の2つのスライド部材35に跨がるように載置される。固定式のサン39は、スライド部材35Aから下流側の2つ目のスライド部材35の下流側の端部に、載置面35sから突出するように形成されている。位置規制部材41は、いずれのスライド部材35にも形成されている。
次に、図7〜9を参照して、幅方向位置決め部111を構成するスライド位置決め機構113の構成について説明する。図7は、搬送経路100の第2の領域E2付近の概略平面図である。図8は、図7のVIII−VIII線に沿った断面図である。図9は、図7のIX−IX線に沿った断面図である。
移動機構80は、ガイド溝81,82を有するガイド部材84と、ガイド溝81,82でガイドされるピン44,46と、を備えている。ピン44は、スライド部材35の下面から下方へ向かって延び、ガイド溝81に挿入される。ピン44は、スライド部材35の幅方向W及び搬送方向Pの略中央位置に設けられている。ただし、ピン44のスライド部材35への取付位置は特に限定されず、幅方向Wのいずれかの端部側に設けてもよい。ピン46は、位置規制部材42の下面から下方へ向かって延び、ガイド溝82に挿入される。ピン46は、位置規制部材42の幅方向W及び搬送方向Pの略中央位置に設けられている。ただし、ピン46の位置規制部材42への取付位置は特に限定されない。
図7に示すように、ガイド溝82は、搬送コンベア23の幅方向Wにおける一方の端部側で、搬送方向Pに向かって直線状に延びている。ガイド溝82は、タイミングベルト31から幅方向Wの内側へ離間した位置にて、当該タイミングベルト31と隣り合う位置で搬送方向Pに延びる。これにより、位置規制部材42は、ピン46を介してガイド溝82でガイドされることで、各領域E1,E2,E3のいずれの領域においても、幅方向Wの位置を一定としたままで、搬送方向Pへ真っ直ぐに移動する。
ガイド溝81は、各領域E1,E2,E3でそれぞれ幅方向Wの位置を変えながら、搬送方向Pに向かって延びている。第1の領域E1では、ガイド溝81は、搬送コンベア23の幅方向Wにおける中央位置付近にて、搬送方向Pに延びる。第1の領域E1では、ガイド溝81は、幅方向Wにおける位置を一定として、搬送方向Pへ真っ直ぐに延びる。第3の領域E3では、ガイド溝81は、搬送コンベア23の幅方向Wにおいて、第1の領域E1のガイド溝81よりも位置規制部材42寄りの位置にて、搬送方向Pに延びる。第3の領域E3では、ガイド溝81は、幅方向Wにおける位置を一定として、搬送方向Pへ真っ直ぐに延びる。第2の領域E2では、ガイド溝81は、搬送方向Pへ進むに従って、第1の領域E1でのガイド溝81の位置から、第3の領域E3でのガイド溝81の位置へと徐々に近づくように、延びている。従って、第2の領域E2でのガイド溝81は、搬送方向Pへ進むに従って、位置規制部材42側へ近づくように傾斜して延びている。
位置規制部材41及びスライド部材35は、ピン44を介してガイド溝81でガイドされることで、各領域E1,E2,E3でのガイド溝81の位置に従って、幅方向Wの位置を変えながら、搬送方向Pへ移動する。具体的には、第1の領域E1では、位置規制部材41と位置規制部材42との間の幅方向Wにおける寸法は、正極8の幅方向Wの寸法に比して、大きな値に設定される。従って、位置規制部材41は、位置規制部材42との間で、当該寸法を維持した状態で、搬送方向Pへ移動する。これにより、搬送コンベア23へ落下した正極8は、多少位置ずれがあったとしても、位置規制部材41,42との干渉を回避した状態で、載置面35s上に載置される。第2の領域E2では、位置規制部材41は、搬送方向Pへ移動するに従って、徐々に位置規制部材42に近づくようにスライドする。これにより、正極8は、搬送方向Pへ移動するに従って、幅方向Wへスライドする位置規制部材41に押されることで、徐々に位置規制部材42に接近する。このとき、平面視において、正極8の幅方向Wにおける姿勢がずれていた場合(例えば図5における第1の領域E1に載置された正極8の状態)、スライドする位置規制部材41によって、幅方向Wに対する姿勢が真っ直ぐになってゆく。すなわち、正極8の幅方向Wの両端部が、搬送方向Pに対して傾斜するようにずれていても、位置規制部材41で幅方向Wに押さえられることで、搬送方向Pに対して平行となるように、姿勢が正される。第3の領域E3では、位置規制部材41と位置規制部材42との間の幅方向Wにおける寸法は、正極8の幅方向Wの寸法と略等しくなる。従って、位置規制部材41は、位置規制部材42との間で、当該寸法を維持した状態で、正極8を所望の位置に配置した状態で搬送方向Pへ移動する。これにより、第2の領域E2で幅方向Wにおける姿勢を正された正極8は、幅方向Wへの位置決めがなされた状態で、搬送方向Pへ搬送される。第3の領域E3では、幅方向Wにおける位置決めがなされた状態で、さらに搬送方向Pに移動するに従って、サン38が立ち上がり、搬送方向Pにおける位置決めがなされる。
図5、図7〜図9に示すように、板状部材37の上面(載置面35s)には、幅方向Wにおいて正極8の幅よりも小さい幅を有すると共に搬送方向Pに延びる溝部370が設けられている。本実施形態では、溝部370は、載置面35sの幅方向Wにおける略中央位置を挟んで対向する一対の溝部371,372によって構成されている。溝部371は、位置規制部材41側に設けられており、溝部372は、位置規制部材42側に設けられている。溝部371,372の底面は、載置面35sよりも下方に位置している。これらの溝部371,372は、後述する乗継部材(受取部)90の爪部91を進入させるために形成されている(詳しくは後述)。
溝部370の全体幅(すなわち、溝部371の位置規制部材41側の縁から溝部372の位置規制部材42側の縁までの距離)は、正極8の幅よりも小さい。従って、各溝部371,372の幅も、正極8の幅よりも小さい。このため、溝部370(溝部371又は溝部372)内に正極8の全体が入り込むことはないが、正極8の一部(特に正極8の幅方向Wにおける端部)が溝部370に入り込む場合があり得る。そこで、図8に示すように、幅方向Wにおける溝部370の両方の外側縁部(本実施形態では、溝部371の位置規制部材41側の縁部と溝部372の位置規制部材42側の縁部)には、幅方向Wにおける外側に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜面371a,372aが設けられている。傾斜面371aは、溝部371の外側縁部(位置規制部材41側の縁部)において、外側(位置規制部材41側)に向かうにつれて載置面35sに近づくように上方に傾斜している。傾斜面371aを介して、溝部371の底面と載置面35sとは接続されている。傾斜面372aは、溝部372の外側縁部(位置規制部材42側の縁部)において、外側(位置規制部材42側)に向かうにつれて載置面35sに近づくように上方に傾斜している。傾斜面372aを介して、溝部372の底面と載置面35sとは接続されている。傾斜面371a,372aの溝部371,372の底面に対する傾斜角度は、例えば30°〜60°程度(本実施形態では一例として45°)である。このような傾斜面371a,372aが設けられていることにより、溝部371,372に正極8の一部が入り込んだ場合に、当該正極8の一部が傾斜面371a,372a上を滑るようにして溝部370から脱出することが可能となる。具体例については後述する。
図9に示されるように、サン39は、溝部371,372を避けるようにして設けられている。すなわち、サン39は、搬送方向Pから見て溝部371,372と重なる部分には設けられておらず、搬送方向Pから見て溝部371,372と重ならない部分に設けられている。本実施形態では、サン39は、3つの部分39a〜39cによって構成されている。部分39aは、溝部371よりも位置規制部材41側において載置面35sよりも上方に突出した部分である。部分39bは、溝部371と溝部372との間で載置面35sよりも上方に突出した部分である。部分39cは、溝部372よりも位置規制部材42側において載置面35sよりも上方に突出した部分である。
図10は、搬送コンベア23からセパレータ包み部70への乗継部を示す概略側面図である。図10に示すように、第3の領域E3を通過した後の正極8は、乗継部材90を介して、正極8をセパレータで包むセパレータ包み部70へ供給される。セパレータ包み部70は、搬送経路100の下流側に設けられている。セパレータ包み部70は、乗継部材90を介して搬送コンベア23から搬送された正極8を受け取る一対のローラ73A,73Bと、セパレータ18bをガイドするローラ74と、セパレータ18a,18bで正極8を挟んで溶着するローラ75A,75Bと、を備えている。ローラ73A,73Bは、正極8が通過可能な隙間をあけて、上下方向に互いに対向している。搬送コンベア23から搬送された正極8は、ローラ73A,73B間に形成された隙間へ挿入され、ローラ73A,73Bの回転によって、ローラ75A,75B側へ搬送される。また、一方のローラ73Bは、セパレータ18aをガイドする機能も有している。ローラ73Bは、供給されたセパレータ18aを介して正極8を受け取り、正極8と共にセパレータ18aを搬送方向Pへ送り出す。これにより、正極8は下面側がセパレータ18aに覆われた状態となる。ローラ74は、ローラ73Aとローラ75Aとの間に設けられ、供給されてきたセパレータ18bをローラ75A側へガイドする。
ローラ75A,75Bは、正極8が通過可能な隙間をあけて、上下方向に互いに対向している。ローラ73A,73Bから搬送された正極8は、ローラ75A,75B間に形成された隙間へ挿入され、下流側へ搬送される。また、ローラ75A,75Bは、セパレータ18a,18bを加熱して溶着する機能を有する。ローラ75Bは、搬送方向Pにおける正極8と正極8との間の領域において、ローラ75Bに形成された凸部71でセパレータ18a,18bをローラ75A側へ押圧することによって溶着を行う。これにより、セパレータ18a,18bが互いに溶着された溶着部が形成される。正極8は、セパレータ18a,18bより少し速い速度で送られ、正極8の前方が溶着部により位置決めされる。また、正極8は、正極8の前方が位置決めされた後、セパレータ18a,18bとともに送られ、正極8の後方も溶着部により位置決めされる。このとき、正極8の上面側は、セパレータ18bで覆われており、正極8の下面側は、セパレータ18aで覆われている。
搬送経路100の下流側において、搬送コンベア23とセパレータ包み部70との間には、搬送コンベア23から正極8を受け取る乗継部材90が設けられている。図11は、図10に示した乗継部(搬送コンベア23から乗継部材90への正極8の乗継が行われる部分)を上方から見た平面図である。図11では、環状部30等の搬送コンベア23の構造の一部を省略している。図11に示すように、乗継部材90は、搬送方向Pへ移動するスライド部材35の溝部370に入り込む位置に配置された爪部91を有する。具体的には、上述した幅方向Wの位置決めが完了した状態において、搬送方向Pから見て爪部91が溝部370に入り込むように、爪部91の位置が調整されている。
本実施形態では、爪部91は、溝部371に対応する爪部91Aと溝部372に対応する爪部91Bとによって構成されており、上方から見て、搬送方向Pにおける上流側に向かってU字状に突き出している。爪部91は、板状部材37と干渉しない(接触しない)ように形成されている。一例として、爪部91Aの幅は、溝部371の底面(傾斜面371a以外の部分)の幅よりも若干小さくされており、爪部91Aは、上方から見て溝部371の傾斜面371aと重ならない位置に配置されている。同様に、爪部91Bの幅は、溝部372の底面(傾斜面372a以外の部分)の幅よりも若干小さくされており、爪部91Bは、上方から見て溝部372の傾斜面372aと重ならない位置に配置されている。
図12は、図11のXII−XII線に沿った断面図である。図12では、乗継部材90及びローラ73Bのみを図示している。図11及び図12に示すように、幅方向Wにおける爪部91の外側には、爪部91の載置面91aよりも下方に位置する傾斜面92が設けられている。傾斜面92は、搬送方向Pの下流側に向かうにつれて上方に傾斜しており、乗継部材90の本体部の上面90aに接続されている。爪部91の載置面91aも本体部の上面90aに接続されている。すなわち、正極8は、最初に爪部91の載置面91aに支持され、さらに搬送方向Pの下流側に移動すると、爪部91よりも幅広の本体部の上面90aに支持されることになる。なお、本実施形態では、乗継部材90は、ローラ73Bに対向する傾斜面93を有している。これにより、乗継部材90とローラ73Bとをなるべく近づけることにより、乗継部材90とローラ73Bとの間で正極8のスムーズな受け渡しを行うことが可能となる。
ここで、乗継部材90への正極8の乗継が行われた直後の時点では、正極8の搬送方向Pの下流側の部分は、スライド部材35の載置面35sから離れると共に爪部91に載置(支持)された状態(例えば図10及び図11に示す状態)となる。このとき、正極8の搬送方向Pの下流側の部分のうち爪部91に載置されていない部分(すなわち、幅方向Wにおいて爪部91の外側にはみ出した部分(例えばタブや幅方向Wにおける正極8の端部等))は、重力によって下方に垂れ下がる可能性がある。一方、幅方向Wにおける爪部91の外側には、上述した傾斜面92が設けられている。これにより、正極8のうち爪部91に載置されない部分をスムーズに乗継部材90の上面90aへと導くことができる。すなわち、仮に正極8のうち爪部91に載置されない部分が爪部91の載置面91aよりも下方に垂れ下がったとしても、当該部分は、乗継部材90に衝突することなく、傾斜面92に接触して徐々に上方へと導かれることになる。これにより、正極8のうち爪部91に載置されない部分が乗継部材90(爪部91以外の部分)に衝突してしまうことによって正極8が損傷したり正極8の姿勢が崩れたりすることを適切に防止できる。
次に、本実施形態に係る電極搬送装置20の作用・効果について説明する。
電極搬送装置20では、スライド部材35に載置された正極8を挟んで幅方向Wに対向するように配置された一対の位置規制部材41,42が互いに接近することによって、正極8の幅方向Wの位置決めが行われる。ここで、スライド部材35の載置面35s(本実施形態では板状部材37の上面)には、搬送方向Pに延びる溝部371,372が設けられている。このような溝部371,372は、例えば以下のような目的で設けられる。図13において、軌跡T1はスライド部材35の載置面35sが描く軌跡であり、軌跡T2は溝部371,372の底面が描く軌跡である。ここで、仮に溝部371,372が設けられていない場合、爪部91を軌跡T1よりも内側に入り込んだ位置まで搬送コンベア23に接近させることができない。この理由は、乗継部材90の爪部91が、板状部材37と干渉してしまうからである。一方、本実施形態では、溝部371,372が設けられていることにより、爪部91を軌跡T1よりも内側(且つ軌跡T2より外側)に入り込んだ位置まで搬送コンベア23に接近させることが可能となる。これにより、搬送コンベア23と乗継部材90との間で正極8のスムーズな乗継が実現される。具体的には、搬送コンベア23と乗継部材90との距離が大きくなることが原因で、スライド部材35による支持を失った正極8の搬送方向Pにおける先端部分(重力によって垂れ下がる部分)が乗継部材90の側面に衝突するといった問題が発生することを防止できる。
一方で、上述したように、溝部370には正極8の一部(特に幅方向Wにおける端部)が入り込んでしまうおそれがある。これについて、まず、図14の(A)に示す比較例について検討する。当該比較例では、溝部371の外側縁部に傾斜面371aが設けられておらず、溝部371の外側縁部は、溝部371の底面に対して壁面状に立設されている。この場合、正極8の幅方向Wにおける一方側の端部が溝部371に入り込んでしまうと、当該正極8の端部が溝部371の外側縁部に引っ掛かってしまう。このため、図14の(A)に示すように、スライド部材35及び位置規制部材41を位置規制部材42側に接近させる過程において、正極8が溝部371の外側縁部と位置規制部材42とに挟まれて撓んでしまい、正極8の幅方向の位置決めに失敗するおそれがある。
一方、本実施形態では、幅方向Wにおける溝部370の両方の外側縁部(すなわち、溝部371の位置規制部材41側の縁部及び溝部372の位置規制部材42側の縁部)に、幅方向Wにおける外側に向かうにつれて載置面35sに近づくように上方に傾斜する傾斜面371a、372aが設けられている。これにより、図14の(B)に示すように、仮に正極8の幅方向Wにおける一方側の端部が溝部371に入り込んだとしても、溝部371の縁部と位置規制部材42との間に正極8が挟まれることを抑制できる。具体的には、溝部371に入り込んだ正極8の端部は、傾斜面371aに沿ってスムーズに移動することにより溝部371から脱出することが可能となる。その結果、正極8が溝部370に入り込んでしまうことが原因で正極8の幅方向Wの位置決めに失敗する可能性を低減できる。以上により、電極搬送装置20によれば、正極8の位置決めを好適に行うことができる。
なお、本実施形態では、幅方向Wにおける溝部370の両方の外側縁部に傾斜面371a,372aが設けられたが、幅方向Wにおける溝部370の一方の外側縁部にのみ傾斜面が設けられてもよい。例えば、上述したように、スライド部材35及び位置規制部材41を一体として位置規制部材42に接近させる方式によって正極8の幅方向Wの位置決めを行う場合、図14の(A)で示したような正極8の挟み込みを防止するためには、位置規制部材41側の溝部371の外側縁部に傾斜面371aを設けることが有効である。従って、スライド部材35及び位置規制部材41を一体として位置規制部材42に接近させる方式が採用される場合には、溝部371にのみ傾斜面371aが設けられてもよい。すなわち、溝部372には傾斜面372aが設けられなくてもよい。
一方、スライド部材35及び位置規制部材42を一体として位置規制部材41に接近させる方式によって正極8の幅方向Wの位置決めを行う場合には、溝部372の外側縁部に傾斜面372aが設けられていることが好適である。従って、上記のように溝部370の両方の外側縁部に傾斜面371a,372aを設けることにより、上述したいずれの位置決め方式(すなわち、正極8を寄せる方向が互いに異なる2つの位置決め方式)を採用した場合にも、正極8の幅方向Wの位置決めを好適に行うことが可能となる。これにより、電極搬送装置20の汎用性を高めることができる。
さらに、スライド部材35及び位置規制部材41を一体として位置規制部材42に接近させる方式を採用する場合であっても、搬送コンベア22から搬送コンベア23へと正極8が受け渡される際に、正極8の位置規制部材42側の端部が溝部372に入り込んでしまう可能性もある。このような場合、溝部372に傾斜面372aが設けられていれば、正極8の位置規制部材42側の端部が傾斜面372aに沿って溝部372からスムーズに脱出できる可能性が高まる。具体的には、溝部372に落ちた正極8の端部が溝部372の外側縁部へと勢い良く移動した際に傾斜面372aに沿って溝部372から脱出する可能性が高まる。以上の観点からも、幅方向Wにおける溝部370の両方の外側縁部に傾斜面371a,372aを設けることは、正極8の位置決めを好適に行う上で有効である。
また、電極搬送装置20は、搬送経路100の下流側に配置され、スライド部材35から正極8を受け取る乗継部材90を備えている。乗継部材90は、搬送方向Pへ移動するスライド部材35の溝部370に入り込む位置に配置された爪部91(本実施形態では、溝部371に入り込む爪部91A及び溝部372に入り込む爪部91B)を有している。爪部91は、正極8が載置される載置面91aを有している。この場合、溝部370に入り込む位置に配置された爪部91によって、搬送経路100(すなわち、搬送コンベア23)から排出される正極8をなるべく早く受け取ることができる。これにより、正極8が搬送経路100と乗継部材90との間に入り込むことを防止し、正極8が損傷したり正極8の姿勢が崩れたりすることを適切に防止できる。
以上の実施形態は、本発明に係る電極搬送装置の一例について説明したものである。したがって、本発明に係る電極搬送装置は、上述した電極搬送装置20に限定されず、各請求項の要旨を変更しない範囲において任意に電極搬送装置20を変形したものとすることができる。
上記実施形態において、スライド位置決め機構113は、位置規制部材42が幅方向Wに一定であった。これに代えて、位置規制部材42が幅方向Wに移動することで、電極を位置決めしてよい。このとき、位置規制部材41は幅方向Wに移動しなくともよく、位置規制部材42と共に幅方向Wへ移動してもよい。なお、位置規制部材41,42の軌道は、上述の実施形態に示したものに限らず、本発明の趣旨の範囲内で、あらゆる形状を採用することができる。また、立ち上がり位置決め機構112は、サン38が立ち上がっていたが、サン39がサン38に代えて、又はサン38と共に立ち上がってもよい。
また、上述の実施形態では、全てのスライド部材35に、位置規制部材41が設けられていた。これに代えて、一定間隔毎に、位置規制部材41の無いスライド部材35を配置してもよい。タブ14bの形状より、位置規制部材41との干渉が生じる場合には、一定間隔毎に位置規制部材41の無いスライド部材35を配置することで、前述の干渉を回避することが出来る。同様に、位置規制部材42も、一定間隔毎に省略されてもよい。
また、上述の実施形態では、搬送方向位置決め部が立ち上がり位置決め機構を有し、幅方向位置決め部がスライド位置決め機構を有していた。これに代えて、搬送方向位置決め部がスライド位置決め機構を有し、幅方向位置決め部が立ち上がり位置決め機構を有してよい。この場合も、スライド位置決め機構が搬送方向の位置決めが完了し、電極の姿勢を整えた後で、立ち上がり位置決め機構による幅方向の位置決めが行われる。
例えば、上記実施形態においては、幅方向に1つの正極8が搬送される例を挙げた。しかしながら、電極搬送装置20においては、幅方向に2つ以上の複数の正極8を搬送するようにしてもよい。例えば、電極搬送装置20は、打ち抜き工程において帯状の電極材料から多条取り(例えば2条取り)で切断された個別電極である正極8を搬送する装置とすることができる。
また、上記実施形態では、電極の幅方向の位置決めと電極の搬送方向の位置決めとを両方行う構成を例示したが、電極の搬送方向の位置決めが必要ない場合には、電極の搬送方向の位置決めを行うための機構(上記実施形態では搬送方向位置決め部110)が省略されてもよい。
また、溝部370に入り込んだ電極の一部がよりスムーズに溝部370から脱出し易くなるように、傾斜面371a,372aと溝部371,372の底面との接続部(境界部分)には、曲面形状(いわゆるR形状)が設けられてもよい。傾斜面371a,372aと載置面35sとの接続部(境界部分)についても同様である。また、傾斜面371a,372aは、必ずしも完全な平坦面でなくてもよく、例えば一部に曲面状の領域を含んでいてもよい。また、上記実施形態では溝部は2つの部分(溝部371,372)によって構成されたが、溝部は1つ又は3つ以上の部分によって構成されてもよい。
また、上記実施形態において、サン38は可倒式とされているため、サン39のように搬送方向Pから見て溝部371,372と重ならない位置に設けられている必要はない。すなわち、サン38は乗継部材90の爪部91に押されることにより搬送方向Pの位置決めを行う前の寝た状態に戻るため、サン39のように爪部91との干渉を避けるように構成されている必要はない。ただし、サン38と爪部91との接触によってサン38又は爪部91が損傷又は摩耗することを抑制するために、サン38は、図示しない変換機構によって、爪部91に接触する前に寝た状態に戻されてもよい。或いは、サン38は、サン39と同様に、搬送方向Pから見て溝部371,372と重ならないように設けられてもよい。
8…正極(電極)、9…負極(電極)、20…電極搬送装置、23…搬送コンベア、30…環状部(搬送経路)、35,35A…スライド部材(載置部材)、35s…載置面、41,42…位置規制部材、111…幅方向位置決め部(位置決め部)、90…乗継部材(受取部)、91…爪部、91a…載置面、92…傾斜面、370,371,372…溝部、371a,372a…傾斜面、P…搬送方向、W…幅方向。

Claims (4)

  1. 電極を搬送するための電極搬送装置であって、
    前記電極を搬送する搬送方向に延びる搬送経路と、
    前記電極が載置され、前記搬送経路に沿って前記搬送方向へ移動する載置部材と、
    前記搬送方向と直交する幅方向において、前記載置部材に載置された前記電極の位置決めを行う位置決め部と、を備え、
    前記位置決め部は、前記載置部材に載置された前記電極を挟んで前記幅方向に対向するように配置され、前記幅方向に互いに接近することによって前記電極の位置決めを行う一対の位置規制部材を有し、
    前記載置部材において前記電極が載置される載置面には、前記幅方向において前記電極の幅よりも小さい幅を有すると共に前記搬送方向に延びる溝部が設けられており、
    前記幅方向における前記溝部の少なくとも一方の外側縁部には、外側に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜面が設けられている、電極搬送装置。
  2. 前記幅方向における前記溝部の両方の外側縁部には、外側に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜面が設けられている、請求項1に記載の電極搬送装置。
  3. 前記搬送経路の下流側に配置され、前記載置部材から前記電極を受け取る受取部を更に備え、
    前記受取部は、前記搬送方向へ移動する前記載置部材の前記溝部に入り込む位置に配置された爪部を有し、
    前記爪部は、前記電極が載置される載置面を有する、請求項1又は2に記載の電極搬送装置。
  4. 前記受取部は、前記幅方向における前記爪部の外側に設けられ、前記爪部の前記載置面よりも下方に位置する傾斜面を有し、
    前記受取部の傾斜面は、前記搬送方向の下流側に向かうにつれて上方に傾斜している、請求項3に記載の電極搬送装置。
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