以下、本発明に係る建設機械の代表例として油圧ショベルを例に挙げ、図1ないし図13を参照しつつ詳細に説明する。
図1ないし図4は本発明の第1の実施の形態を示している。図中、油圧ショベル1の車体は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とにより構成されている。上部旋回体3は、後述する旋回フレーム5、カウンタウエイト6、エンジン7、支持枠体9、熱交換装置10、防塵フィルタ12、キャブ14、外装カバー15等を含んで構成されている。上部旋回体3の前側には、作業装置4が回動可能に設けられ、この作業装置4を用いて土砂の掘削作業等を行うことができる。
作業装置4は、旋回フレーム5の前側に上,下方向に回動可能に取付けられたブーム4Aと、ブーム4Aの先端に上,下方向に回動可能に取付られたアーム4Bと、アーム4Bの先端に上,下方向に回動可能に取付けられたバケット4Cと、ブーム4Aを駆動するブームシリンダ4D、アーム4Bを駆動するアームシリンダ4E、バケット4Cを駆動するバケットシリンダ4Fとを含んで構成されている。
車体フレームとしての旋回フレーム5は、上部旋回体3のベースとなるものである。図2に示すように、旋回フレーム5は、前,後方向に延びる厚肉な鋼板等からなる底板5Aと、底板5A上に立設され、前,後方向と直交する左,右方向に所定の間隔をもって前,後方向に延びた左縦板5B,右縦板5Cとを備えている。左,右の縦板5B,5Cの前側には、ブーム4Aのフート部が回動可能に取付けられている。
また、旋回フレーム5は、底板5Aおよび左縦板5Bから左方向に張出した複数(1本のみ図示)の左張出しビーム5Dと、底板5Aおよび右縦板5Cから右方向に張出した複数(1本のみ図示)の右張出しビーム5Eとを備えている。各左張出しビーム5Dの先端には、左縦板5Bに沿って前,後方向に延びる左サイドフレーム5Fが設けられ、各右張出しビーム5Eの先端には、右縦板5Cに沿って前,後方向に延びる右サイドフレーム5Gが設けられている。旋回フレーム5の後側に位置する2本の左張出しビーム5D間には、前,後方向に延びる支持基板5Hが設けられ、この支持基板5H上には、後述の支持枠体9が取付けられている。さらに、左縦板5Bと左サイドフレーム5Fとの間、および右縦板5Cと右サイドフレーム5Gとの間には、それぞれ複数枚のアンダカバー5Jが設けられている。
カウンタウエイト6は、旋回フレーム5を構成する左縦板5Bおよび右縦板5Cの後部に設けられている。カウンタウエイト6は、旋回フレーム5の前側に取付けられた作業装置4との重量バランスをとる重量物として形成されている。
原動機としてのエンジン7は、カウンタウエイト6の前側に位置して旋回フレーム5上に搭載されている。エンジン7は、クランク軸(図示せず)が左,右方向に延在する横置き状態で、旋回フレーム5を構成する左,右の縦板5B,5Cの後側に搭載されている。なお、原動機としては、電動モータ、あるいはエンジンと電動モータとを組合せたハイブリッド式の原動機を用いることができる。エンジン7の左側には後述する冷却ファン11が設けられ、エンジン7の右側には油圧ポンプ8が設けられている。油圧ポンプ8は、エンジン7によって駆動されることにより作動油を加圧し、この圧油を作業装置4の各シリンダ4D,4E,4F、走行油圧モータ、旋回油圧モータ(いずれも図示せず)等の油圧アクチュエータに向けて吐出するものである。
熱交換装置支持部材としての支持枠体9は、エンジン7の左側に位置して旋回フレーム5の支持基板5H上に搭載されている。この支持枠体9は、後述する熱交換装置10を旋回フレーム5上に支持するものである。支持枠体9は、支持基板5Hから上方に立上がり前,後方向で間隔をもって対面する前面板9Aおよび後面板9Bと、前面板9Aおよび後面板9Bの上端部間を連結する上面板9Cとにより枠状に形成され、支持枠体9の内側には熱交換装置10が支持されている。
フィルタ取付部材9Dは、支持枠体9の左端部(左,右方向においてエンジン7とは反対側の端部)に設けられ、後述する防塵フィルタ12が着脱可能に取付られるものである。フィルタ取付部材9Dは、支持枠体9の左端部に上,下方向に間隔をもって設けられた上側ブラケット9D1と下側ブラケット9D2とにより構成されている。ここで、冷却ファン11によって外装カバー15内に導入される冷却風の流れを図2中に矢印Aで示すと、この冷却風の流れ方向に対して、フィルタ取付部材9Dは熱交換装置10よりも上流側に配置されている。そして、上側ブラケット9D1と下側ブラケット9D2との間は冷却風流入口9Eとなり、外装カバー15内に導入された冷却風は、冷却風流入口9Eを通じて支持枠体9内に流入する。
フィルタ取付部材9Dを構成する上側ブラケット9D1には、前,後方向に離間して複数の雌ねじ孔9F(2個のみ図示)が形成されている。フィルタ取付部材9Dを構成する下側ブラケット9D2の前,後方向の中央部には、フィルタ保持具9Gが設けられている。フィルタ保持具9Gは、後述する各防塵フィルタ12の下端を保持するものである。
熱交換装置10は、エンジン7の左側に位置して旋回フレーム5に搭載されている。即ち、熱交換装置10は、冷却ファン11と左,右方向で対面した状態で支持枠体9に支持されている。この熱交換装置10は、エンジン冷却水を冷却するラジエータ、油圧アクチュエータからの戻り油を冷却するオイルクーラ、ターボ過給機によってエンジンに供給される吸気を冷却するインタクーラ、エアコンの冷媒を冷却するエアコン用コンデンサ等を含んで構成されている。そして、熱交換装置10は、ラジエータ、オイルクーラ、インタクーラ、エアコン用コンデンサ等から生じた熱を、外装カバー15内に導入された冷却風中に放熱することにより、エンジン冷却水、作動油、ターボ過給機を通過した吸気、エアコンの冷媒等の流体を冷却する。
冷却ファン11は、エンジン7と熱交換装置10との間に設けられている。冷却ファン11は、エンジン7を動力源として回転駆動されることにより、図2中に矢印Aで示すように、後述の各防塵フィルタ12を介して外装カバー15内(機械室16)に外気を吸込み、この外気を冷却風として熱交換装置10に供給するものである。なお、冷却ファンは、エンジン7を駆動源とするものに限らず、例えば電動ファン等によって冷却ファンを構成してもよい。
2枚の防塵フィルタ12は、支持枠体9のフィルタ取付部材9Dに取付けられ、図2中に矢印Aで示す冷却風の流れ方向を基準としたときに、この冷却風の流れ方向に対して熱交換装置10の上流側に設けられている。各防塵フィルタ12は、冷却風の流れ方向と直交する前,後方向に隣接した状態で、熱交換装置10を挟んで冷却ファン11と対面している。各防塵フィルタ12は、上,下方向に延びる長方形状の枠部12Aと、枠部12A内に取付られた網目状のネット部12Bとにより構成されている。枠部12Aの上側には、フィルタ取付部材9Dの上側ブラケット9D1に設けられた各雌ねじ孔9Fに対応する複数(2個)のボルト挿通孔12Cが設けられている。
そして、各防塵フィルタ12は、フィルタ取付部材9D(下側ブラケット9D2)に設けられたフィルタ保持具9Gに枠部12Aの下端が保持されることにより、支持枠体9の冷却風流入口9Eを覆った状態で自立する。この状態で、枠部12Aの各ボルト挿通孔12Cに蝶ボルト13を挿通し、この蝶ボルト13を、フィルタ取付部材9Dの上側ブラケット9D1に設けられた雌ねじ孔9Fに螺着する。これにより、各防塵フィルタ12は、冷却風流入口9Eを覆った状態で、支持枠体9のフィルタ取付部材9Dに着脱可能に取付けられている。
冷却ファン11による冷却風が、冷却風流入口9Eを通じて支持枠体9内に流入するときに、冷却風に混入した塵挨は、各防塵フィルタ12によって捕捉される。この場合、各防塵フィルタ12に多量の塵挨が捕捉されると、各防塵フィルタ12を通過する冷却風の風量が不足し、熱交換装置10の冷却性能が低下してしまう。このため、各防塵フィルタ12は、定期的な清掃作業によって塵挨を除去する必要がある。
キャブ14は、旋回フレーム5の左前側に設けられている。キャブ14は、オペレータが搭乗する運転室を画成するものである。キャブ14の内部には、例えばオペレータが着席する運転席、走行用の操作レバー、作業用の操作レバー等(いずれも図示せず)が配設されている。
外装カバー15は、カウンタウエイト6とキャブ14との間に位置して旋回フレーム5に設けられている。外装カバー15は、旋回フレーム5の左側に位置して前,後方向に延びた左側面カバー15Aと、旋回フレーム5の右側に位置して前,後方向に延びた右側面カバー15Bと、左,右の側面カバー15A,15Bの上端部間を水平方向に延びた上面カバー15Cとを備えている。上面カバー15Cには、エンジン7の上側に位置する開口部15Dが設けられ、上面カバー15Cには、開口部15Dを開,閉可能に覆うエンジンカバー15Eが設けられている。これにより、旋回フレーム5上には外装カバー15によって覆われた機械室16が形成され、この機械室16内に、エンジン7、油圧ポンプ8、熱交換装置10等の搭載機器が収容されている。
ここで、左側面カバー15Aの前端側は、旋回フレーム5に設けられたサポート部材にヒンジ機構(いずれも図示せず)を介して支持されている。これにより、左側面カバー15Aは、ヒンジ機構を中心として機械室16を開放する開位置と機械室16を閉塞する閉位置との間で開,閉される。また、左側面カバー15A等には、機械室16内に冷却風を取込むための上通気口15Fおよび下通気口15Gが設けられ、右側面カバー15B等には、冷却風を外部に排出させる排気口15Hが形成されている。
次に、第1の実施の形態に用いられる遮蔽板17について、図4を参照しつつ説明する。
2枚の遮蔽板17は、各防塵フィルタ12に代えて、支持枠体9のフィルタ取付部材9Dに着脱可能に取付けられるものである。これら2枚の遮蔽板17は、各防塵フィルタ12を支持枠体9から取外して清掃作業を行う場合に、各防塵フィルタ12と交換してフィルタ取付部材9Dに取付けられる。各遮蔽板17は、例えば金属板等を用いて防塵フィルタ12の外形形状と同一形状を有する一枚の長方形の板体として形成されている。各遮蔽板17の上端側には、防塵フィルタ12の各ボルト挿通孔12Cと同じ位置に、フィルタ取付部材9D(上側ブラケット9D1)の各雌ねじ孔9Fに対応する2個のボルト挿通孔17Aが設けられている。
これら各遮蔽板17は、支持枠体9のフィルタ取付部材9Dから各防塵フィルタ12が取外された場合に、その下端がフィルタ取付部材9Dのフィルタ保持具9Gに保持されることにより、支持枠体9の冷却風流入口9Eを覆った状態で自立する。この状態で、各遮蔽板17の各ボルト挿通孔17Aに蝶ボルト13を挿通し、この蝶ボルト13を上側ブラケット9D1の雌ねじ孔9Fに螺着することにより、各遮蔽板17は、冷却風流入口9Eを覆った(閉塞した)状態で支持枠体9に固定される。なお、遮蔽板17は必ずしも金属板を用いる必要はなく、フィルタ保持具9Gに保持された状態で自立できる硬度を有し、かつ微細な塵挨(粉塵)が通過できない材料、例えばプラスチック材、木材、ウレタン材等を用いて遮蔽板を形成してもよい。
各防塵フィルタ12を支持枠体9のフィルタ取付部材9Dから取外して清掃作業を行うときには、取外した各防塵フィルタ12に代えて、2枚の遮蔽板17がフィルタ取付部材9Dに取付けられる。従って、例えば油圧ショベル1の休車時に油圧ショベル1の近くで防塵フィルタ12の清掃作業を行うことにより、防塵フィルタ12から離脱した塵挨(粉塵)が油圧ショベル1の周囲に浮遊した場合でも、この塵挨が支持枠体9の冷却風流入口9Eを通じて熱交換装置10に侵入するのを、各遮蔽板17によって遮ることができる構成となっている。なお、支持枠体9のフィルタ取付部材9Dに各防塵フィルタ12が取付けられているときには、各遮蔽板17は、例えば旋回フレーム5の左縦板5Bと左サイドフレーム5Fとの間に設けられたアンダカバー5J上に、ホルダ等(図示せず)を用いて固定される構成となっている。
第1の実施の形態による油圧ショベル1は、上述の如き構成を有するもので、以下、油圧ショベル1の動作について説明する。
まず、オペレータは、キャブ14に搭乗してエンジン7を作動させる。この状態で走行用の操作レバーを操作することにより、下部走行体2を駆動して油圧ショベル1を作業現場まで移動させることができる。また、オペレータは、作業用の操作レバーを操作することにより、上部旋回体3を旋回させつつ作業装置4を俯仰動させ、土砂の掘削作業等を行うことができる。
エンジン7の作動時には冷却ファン11が回転し、外装カバー15内において熱交換装置10と冷却ファン11との間が負圧傾向となる。これにより、図2中に矢示Aで示すように、外装カバー15の上,下の通気口15F,15Gを通じて外装カバー15内(機械室16)に外気が導入される。この外気は、冷却風となって支持枠体9の冷却風流入口9Eに流入し、支持枠体9に支持された熱交換装置10に供給される。熱交換装置10は、供給された冷却風との間で熱交換を行うことにより、エンジン冷却水、作動油、ターボ過給機を通過した吸気、エアコンの冷媒等の流体を冷却する。
ここで、冷却風の流れ方向に対して熱交換装置10よりも上流側に配置された支持枠体9のフィルタ取付部材9Dには、2枚の防塵フィルタ12が取付けられている。これにより、冷却風に混入した塵挨は、支持枠体9の冷却風流入口9Eに流入する前段階で各防塵フィルタ12によって捕捉される。従って、熱交換装置10に対し塵挨を含まない清浄な冷却風を供給することができる。この結果、熱交換装置10に塵挨が付着して目詰まりするのを抑えることができ、熱交換装置10による冷却性能を長期に亘って良好に維持することができる。
ここで、油圧ショベル1が長期に亘って作動を繰返すことにより、各防塵フィルタ12には多量の塵挨が捕捉されるため、各防塵フィルタ12を通過する冷却風の風量は低下し、熱交換装置10の冷却性能の低下を招く。このため、防塵フィルタ12に対し、定期的に塵挨を除去する作業(清掃作業)を行う必要がある。
防塵フィルタ12に対する清掃作業を行うときには、エンジン7を停止して油圧ショベル1を休車させた状態で、外装カバー15の左側面カバー15Aを開き、機械室16内にアクセスする。そして、支持枠体9のフィルタ取付部材9D(上側ブラケット9D1)の雌ねじ孔9Fから蝶ボルト13を取外した状態で、各防塵フィルタ12を上方に引上げてフィルタ保持具9Gから離脱させる。これにより、防塵フィルタ12を支持枠体9のフィルタ取付部材9Dから取外すことができ、機械室16の外部で防塵フィルタ12に付着した塵挨を除去することができる。
ここで、防塵フィルタ12に対する清掃作業が、休車させた油圧ショベル1の近くで行われた場合には、防塵フィルタ12から除去された微細な塵挨が、粉塵となって油圧ショベル1の周囲を浮遊するようになり、この塵挨の一部が、防塵フィルタ12が取外された支持枠体9の冷却風流入口9Eを通じて、熱交換装置10に侵入する虞がある。
これに対し、第1の実施の形態では、支持枠体9から取外した2枚の防塵フィルタ12に対する清掃作業を行うときには、取外した各防塵フィルタ12に代えて、支持枠体9のフィルタ取付部材9Dに対し、2枚の遮蔽板17を取付けることができる。即ち、各遮蔽板17の下端を、フィルタ取付部材9Dのフィルタ保持具9Gによって保持した状態で、各遮蔽板17に設けられた各ボルト挿通孔17Aに蝶ボルト13を挿通し、この蝶ボルト13を上側ブラケット9D1の雌ねじ孔9Fに螺着する。これにより、各遮蔽板17を、冷却風流入口9Eを覆った状態で支持枠体9に取付けることができる。
従って、防塵フィルタ12に対する清掃作業によって油圧ショベル1の周囲に塵挨(粉塵)が浮遊したとしても、この塵挨が支持枠体9の冷却風流入口9Eを通じて熱交換装置10に侵入するのを、2枚の遮蔽板17によって遮ることができる。この結果、防塵フィルタ12から離脱した塵挨が熱交換装置10に付着するのを抑え、熱交換装置10による冷却性能を良好に維持することができる。さらに、熱交換装置10に付着した塵挨を清掃する作業が追加されることがないので、防塵フィルタ12を清掃するときの作業性を高めることができる。
しかも、遮蔽板17は、防塵フィルタ12の外形形状と同一形状を有する長方形の板体として形成され、防塵フィルタ12の各ボルト挿通孔12Cと同じ位置には、2個のボルト挿通孔17Aが形成されている。従って、支持枠体9のフィルタ取付部材9Dに各防塵フィルタ12を取付ける機構を利用して、各遮蔽板17を支持枠体9に取付けることができる。この結果、各遮蔽板17を支持枠体9に取付るための専用の部材を用意する必要がなく、遮蔽板17を追加するためのコストを抑えることができる。
かくして、第1の実施の形態による油圧ショベル1の上部旋回体3は、旋回フレーム5と、旋回フレーム5の後側に設けられ作業装置4との重量バランスをとるカウンタウエイト6と、カウンタウエイト6の前側に位置して旋回フレーム5に搭載されたエンジン7と、エンジン7の左,右方向の一側に位置して旋回フレーム5に搭載され冷却風によって流体を冷却する熱交換装置10と、熱交換装置10に冷却風を供給する冷却ファン11と、冷却風の流れ方向に対して熱交換装置10の上流側に設けられ、冷却風に混入した塵挨を捕捉する防塵フィルタ12と、エンジン7と熱交換装置10を覆って旋回フレーム5に設けられ外気を取込む上,下の通気口15F,15Gが形成された外装カバー15とを備えている。
そして、冷却風の流れ方向(図2中の矢印A方向)に対して熱交換装置10よりも上流側には、防塵フィルタ12が取外された場合に、前記防塵フィルタ12に代えて空気中の塵挨が熱交換装置10に侵入するのを遮る遮蔽板17を備えている。この構成によれば、防塵フィルタ12を取外して清掃するときに、冷却風の流れ方向に対して熱交換装置10よりも上流側に遮蔽板17が設けられることにより、防塵フィルタ12から離脱した塵挨が空気中に浮遊した場合でも、この塵挨が熱交換装置10に侵入するのを遮蔽板17によって抑えることができる。従って、熱交換装置10による冷却性能を良好に維持することができ、かつ、熱交換装置10に付着した塵挨を清掃する作業を不要にでき、防塵フィルタ12に対する清掃時の作業性を高めることができる。
また、冷却風の流れ方向に対し熱交換装置10よりも上流側に位置して防塵フィルタ12を取付けるためのフィルタ取付部材9Dが設けられ、遮蔽板17は、フィルタ取付部材9Dに着脱可能に取付けられる。これにより、清掃すべき防塵フィルタ12をフィルタ取付部材9Dから取外し、この防塵フィルタ12に代えて遮蔽板17をフィルタ取付部材9Dに取付けるだけで、熱交換装置10への塵挨の侵入を遮蔽板17によって阻止することができる。
次に、図5ないし図8は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、熱交換装置と外装カバーとの間に防塵フィルタを含む防塵装置が搭載され、防塵フィルタの清掃時には、防塵フィルタに代えて遮蔽部材が防塵装置に取付けられる構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、油圧ショベル21の車体は、クローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体22とにより構成されている。上部旋回体22は、旋回フレーム5、カウンタウエイト6、エンジン(図示せず)、熱交換装置10、キャブ14、後述する支持枠体23、防塵装置24、外装カバー28等を含んで構成されている。
支持枠体23は、カウンタウエイト6とキャブ14との間に位置して旋回フレーム5に設けられている。支持枠体23は、熱交換装置10を支持すると共に後述する外装カバー28の一部を構成するものである。図7に示すように、支持枠体23は、旋回フレーム5の左サイドフレーム5F等に取付けられ、キャブ14の後面と対面した状態で上方に立上る前面板23Aと、前面板23Aと前,後方向で間隔をもって対面しつつ上方に立上る後面板23Bと、前面板23Aの上端と後面板23Bの上端との間を連結し前,後方向に延びる上面板23Cとを含んで構成されている。支持枠体23の内側には熱交換装置10が取付けられている。
防塵装置24は、熱交換装置10と後述する外装カバー28の左側面カバー28Aとの間に設けられている。即ち、防塵装置24は、冷却風の流れ方向(図6中の矢印A方向)に対して熱交換装置10よりも上流側に設けられている。防塵装置24は、冷却風中に混入した塵挨を捕捉し、熱交換装置10に清浄な冷却風を供給するものである。防塵装置24は、後述するフィルタ取付部材25と、各防塵フィルタ27とを含んで構成されている。
フィルタ取付部材25は、冷却風の流れ方向に対して熱交換装置10よりも上流側となる支持枠体23の左端部に、複数のボルト26を用いて取付けられている。フィルタ取付部材25は、後述する左側面カバー28Aとの間で各防塵フィルタ27を挟込んで保持するものである。フィルタ取付部材25は、冷却風流入口25Aを取囲む四角形の枠状に形成され、フィルタ取付部材25の内周側には冷却風流入口25A内に張出す張出し部25Bが設けられている。この張出し部25Bは、各防塵フィルタ27の周縁部が当接することにより、フィルタ取付部材25の冷却風流入口25A内に各防塵フィルタ27を保持するものである。
2個の防塵フィルタ27は、上,下方向に隣接した状態でフィルタ取付部材25の冷却風流入口25A内に保持されている。これら各防塵フィルタ27は、冷却風流入口25Aを通過する冷却風中の塵挨を捕捉するものである。各防塵フィルタ27は、前,後方向に延在する直方体の枠状をなす枠体27Aと、枠体27Aの内側に取付けられたフィルタ本体27Bとにより構成されている。枠体27Aの外側面には、作業者が把持する把手27Cが設けられている。
外装カバー28は、カウンタウエイト6とキャブ14との間に位置して旋回フレーム5に設けられている。外装カバー28は、支持枠体23と、フィルタ取付部材25に取付けられ旋回フレーム5の左側を前,後方向に延びた左側面カバー28Aと、旋回フレーム5の右側に配置され前,後方向に延びた右側面カバー(図示せず)と、エンジン7等を上方から覆うように支持枠体23の上部と右側面カバーの上部との間を左,右方向に延びたエンジンカバー28Bとを含んで構成されている。
ここで、外装カバー28を構成する左側面カバー28Aの前端は、フィルタ取付部材25の前側部位に2個のヒンジ部材29を介して取付けられている。これにより、左側面カバー28Aは、ヒンジ部材29を中心として図6に示す閉位置と図7に示す開位置との間で回動する。左側面カバー28Aは、閉位置となった状態で、フィルタ取付部材25の張出し部25Bとの間で各防塵フィルタ27を挟込んで保持する。
左側面カバー28Aは、鋼板材等を用いて四角形の枠状に形成され、上側の防塵フィルタ27に対応する領域に形成された小孔の集合体からなる上通気口28A1と、下側の防塵フィルタ27に対応する領域に形成された小孔の集合体からなる下通気口28A2とを有している。左側面カバー28Aの後端側には、上,下に離間して2個のラッチ部材30が設けられている。これら各ラッチ部材30は、フィルタ取付部材25に設けられたキャッチ部材(図示せず)に係合することにより、左側面カバー28Aを閉位置に保持するものである。
一方、左側面カバー28Aのうち機械室16側となる内側面には、上,下方向に離間して3個のフィルタ押え具28A3が設けられている。これら各フィルタ押え具28A3は、例えばウレタンゴム等の弾性体を用いて帯状に形成され、左側面カバー28Aが閉位置となったときに、各防塵フィルタ27の枠体27Aを、フィルタ取付部材25の張出し部25Bに押付ける。これにより、左側面カバー28Aが閉位置となったときには、各防塵フィルタ27は、左側面カバー28Aとフィルタ取付部材25(張出し部25B)との間に保持される。
2個の遮蔽部材31は、各防塵フィルタ27に代えて防塵装置24のフィルタ取付部材25に着脱可能に取付けられるものである。これら2個の遮蔽部材31は、各防塵フィルタ27をフィルタ取付部材25から取外して清掃作業を行うときに、各防塵フィルタ27と交換してフィルタ取付部材25に取付けられるものである。各遮蔽部材31は、例えば金属、木材、プラスチック、ウレタン等の材料からなる板材を用いて防塵フィルタ27の外形形状と同一形状を有する中空な直方体の箱体として形成されている。各遮蔽部材31の外側面には、作業者が把持する把手31Aが設けられている。なお、各遮蔽部材31は、中空な箱体に限らず、厚肉な中実の板体として形成してもよい。
これら各遮蔽部材31は、防塵装置24のフィルタ取付部材25から各防塵フィルタ27が取外された場合に、各防塵フィルタ27に代えてフィルタ取付部材25内に配置されることにより、冷却風流入口25Aを覆った状態で自立する。この状態で、左側面カバー28Aを閉位置とすることにより、各遮蔽部材31は、左側面カバー28Aとフィルタ取付部材25(張出し部25B)との間に挟み込まれて保持され、塵挨がフィルタ取付部材25の冷却風流入口25Aを通じて熱交換装置10に侵入するのを遮る。
第2の実施の形態による油圧ショベル21は上述の如き構成を有するもので、各防塵フィルタ27を防塵装置24から取外して清掃作業を行うときには、取外した各防塵フィルタ27に代えて、2個の遮蔽部材31が防塵装置24のフィルタ取付部材25に取付けられる。従って、例えば油圧ショベル21の休車時に油圧ショベル21の近くで防塵フィルタ27の清掃作業を行うことにより、防塵フィルタ27から離脱した塵挨が油圧ショベル21の周囲に浮遊した場合でも、この塵挨がフィルタ取付部材25の冷却風流入口25Aを通じて熱交換装置10に侵入するのを、各遮蔽部材31によって遮ることができる。
次に、図9ないし図11は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、外装カバーに通気口に沿って延びるガイド部材が設けられ、遮蔽部材は、ガイド部材にガイドされた状態で、通気口を開放する開放位置と通気口を遮蔽する遮蔽位置との間で移動することにある。なお、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、油圧ショベルの外装カバー15を構成する左側面カバー15Aのうち機械室(図示せず)とは反対側となる外側面には、上ガイド部材32と下ガイド部材33とが、それぞれ前,後方向に延びて設けられている。上ガイド部材32は、後述の上遮蔽板34を前,後方向に移動可能に支持し、下ガイド部材33は、後述の下遮蔽板35を前,後方向に移動可能に支持するものである。
上ガイド部材32は、左側面カバー15Aに設けられた上通気口15Fを上,下方向から挟んで前,後方向に延びる一対のガイドレール32Aによって形成されている。各ガイドレール32Aは、金属板等をL字状に折曲げることにより形成され、上,下方向に一定の間隔をもって左側面カバー15Aに固定されている。下ガイド部材33は、下通気口15Gを上,下方向から挟んで前,後方向に延びる一対のガイドレール33Aによって形成されている。各ガイドレール33Aも金属板等をL字状に折曲げることにより形成され、上,下方向に一定の間隔をもって左側面カバー15Aに固定されている。
遮蔽部材としての上遮蔽板34は、上ガイド部材32を介して左側面カバー15Aの外側面に設けられ、図9に示すように上通気口15Fを開放する開放位置と、図11に示すように上通気口15Fを遮蔽(閉塞)する遮蔽位置との間で前,後方向に移動可能となっている。ここで、上遮蔽板34は、例えば金属、木材、プラスチック、ウレタン等の自立可能な硬度を有する材料を用いて前,後方向に延びる長方形の板体として形成され、各ガイドレール32Aによって案内された状態で前,後方向に移動(スライド)する。上遮蔽板34の後端側には、上遮蔽板34を開放位置と遮蔽位置との間で移動させるときに把持される把手34Aが設けられている。
遮蔽部材としての下遮蔽板35は、下ガイド部材33を介して左側面カバー15Aの外側面に設けられ、下通気口15Gを開放する開放位置(図9の位置)と、下通気口15Gを遮蔽(閉塞)する遮蔽位置(図11の位置)との間で前,後方向に移動可能となっている。ここで、下遮蔽板35も、上遮蔽板34と同様に前,後方向に延びる長方形の板体として形成され、各ガイドレール33Aによって案内された状態で前,後方向に移動(スライド)する。下遮蔽板35の後端側には把手35Aが設けられている。
第3の実施の形態による油圧ショベルは、外装カバー15の左側面カバー15Aに上述の如き上遮蔽板34および下遮蔽板35を有するもので、この油圧ショベルを用いて土砂の掘削作業等を行うときには、図9に示すように、上遮蔽板34および下遮蔽板35をそれぞれ開放位置に移動させる。これにより、上通気口15Fおよび下通気口15Gを通じて外装カバー15内の熱交換装置(図示せず)に冷却風が供給される。このときに冷却風に混入した塵挨は、熱交換装置の上流側に設けられた防塵フィルタ(図示せず)によって捕捉される。
一方、防塵フィルタの清掃作業を行うときには、油圧ショベルを休車状態として左側面カバー15Aを開き、防塵フィルタ(図示せず)を上部旋回体3の外部に取出す。そして、左側面カバー15Aを閉じて、上遮蔽板34および下遮蔽板35をそれぞれ遮蔽位置(図11の位置)に移動させる。これにより、上通気口15Fを上遮蔽板34によって遮蔽することができ、下通気口15Gを下遮蔽板35によって遮蔽することができる。
かくして、第3の実施の形態によれば、上部旋回体3の外部に取出した防塵フィルタ(図示せず)に対する清掃作業を行うことにより、防塵フィルタから離脱した塵挨が空気中に浮遊した場合でも、この塵挨が上通気口15Fおよび下通気口15Gを通じて外装カバー15内に流れ込むのを、上遮蔽板34および下遮蔽板35によって遮ることができる。この結果、塵挨が熱交換装置(図示せず)に侵入するのを上遮蔽板34および下遮蔽板35によって抑えることができる。
この場合、上遮蔽板34と下遮蔽板35とは、外装カバー15内への冷却風の流入口となる左側面カバー15Aの上通気口15Fおよび下通気口15Gを遮蔽することができる。このため、防塵フィルタ(図示せず)から離脱した塵挨が、熱交換装置(図示せず)の周辺のみならず、上通気口15Fおよび下通気口15Gを通じて外装カバー15内(機械室内)に侵入するのを抑えることができる。従って、外装カバー15内を清掃する頻度を低減することができる。
しかも、上遮蔽板34および下遮蔽板35は、左側面カバー15Aに設けられた上ガイド部材32および下ガイド部材33によって保持される。このため、上通気口15Fおよび下通気口15Gを開放したときに、上遮蔽板34および下遮蔽板35を収容するためのスペースを外装カバー15内に設ける必要がない。この結果、外装カバー15内の機器収容スペースを大きく確保することができる。
次に、図12および図13は本発明の第4の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、遮蔽部材は、外装カバーの通気口を覆うことができる柔軟性を有するシート材と、このシート材に取付られ外装カバーに取付られる取付部材とにより構成されていることにある。なお、第4の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、遮蔽部材36は、油圧ショベルの外装カバー15を構成する左側面カバー15Aのうち機械室(図示せず)とは反対側となる外側面に設けられている。遮蔽部材36は、後述するシート材37と、各取付部材38とにより構成され、左側面カバー15Aの上通気口15Fおよび下通気口15Gを開放する開放位置と、上通気口15Fおよび下通気口15Gを遮蔽する遮蔽位置(図12の位置)との間で移動可能となっている。
シート材37は、例えば布材、ビニル材等を用いて柔軟性を有する四角形のシート状に形成されている。シート材37は、左側面カバー15Aに設けられた上通気口15Fおよび下通気口15Gを同時に覆うことがきる面積を有している。そして、シート材37は、左側面カバー15Aの上通気口15Fおよび下通気口15Gを遮蔽するときには、図12に示すように、左側面カバー15Aの外側面に取付けられ、上通気口15Fおよび下通気口15Gを開放するときには、左側面カバー15Aの外側面から取外されるものである。
2本の取付部材38は、シート材37の上端縁および下縁部にそれぞれ固定されている。各取付部材38は、例えばシート材37の前,後方向の長さ寸法と同程度の長さ寸法を有する四角柱状の磁石を用いて形成され、左側面カバー15Aに磁力によって吸着されるものである。従って、図12に示すように、上側の取付部材38を左側面カバー15Aの上端部または上面カバー15Cの左端部に取付け、下側の取付部材38を左側面カバー15Aの下端部に取付けることにより、左側面カバー15Aに設けられた上通気口15Fと下通気口15Gとを、シート材37によって同時に遮蔽することができる。一方、各取付部材38を左側面カバー15Aから取外してシート材37を取外したときには、左側面カバー15Aに設けられた上通気口15Fと下通気口15Gとを開放することができる。
第4の実施の形態による油圧ショベルは、外装カバー15の左側面カバー15Aに上述の如き遮蔽部材36が設けられるもので、この油圧ショベルを用いて土砂の掘削作業等を行うときには、左側面カバー15Aからシート材37を取外し、上通気口15Fと下通気口15Gとを開放する。これにより、上通気口15Fおよび下通気口15Gを通じて外装カバー15内の熱交換装置(図示せず)に冷却風が供給される。このときに冷却風に混入した塵挨は、熱交換装置の上流側に設けられた防塵フィルタ(図示せず)によって捕捉される。
一方、防塵フィルタの清掃作業を行うときには、油圧ショベルを休車状態として左側面カバー15Aを開き、防塵フィルタ(図示せず)を上部旋回体3の外部に取出す。そして、左側面カバー15Aを閉じた状態で、図12に示すように、シート材37に取付けられた各取付部材38を左側面カバー15Aに取付ける。これにより、左側面カバー15Aの上通気口15Fおよび下通気口15Gを、シート材37によって同時に遮蔽することができる。
かくして、第4の実施の形態によれば、上部旋回体3の外部に取出した防塵フィルタ(図示せず)に対する清掃作業を行うことにより、防塵フィルタから離脱した塵挨が空気中に浮遊した場合でも、この塵挨が上通気口15Fおよび下通気口15Gを通じて外装カバー15内に流れ込むのを、遮蔽部材36のシート材37によって遮ることができる。この結果、塵挨が熱交換装置(図示せず)に侵入するのを遮蔽部材36によって抑えることができる。
この場合、遮蔽部材36のシート材37は、左側面カバー15Aの上通気口15Fおよび下通気口15Gを遮蔽することができるため、防塵フィルタ(図示せず)から離脱した塵挨が、熱交換装置(図示せず)の周辺のみならず、上通気口15Fおよび下通気口15Gを通じて外装カバー15内(機械室内)に侵入するのを抑えることができる。従って、外装カバー15内を清掃する頻度を低減することができる。
しかも、シート材37は、左側面カバー15Aに設けられた上通気口15Fと下通気口15Gとを同時に覆うことができるので、例えば上通気口15Fと下通気口15Gとを、それぞれ別の遮蔽部材を用いて遮蔽する場合に比較して、上通気口15Fと下通気口15Gとを遮蔽するときの作業性を高めることができる。
さらに、布材やビニル材等の柔軟な材料を用いてシート材37を形成することにより、左側面カバー15Aの形状に関わらず、シート材37を左側面カバー15Aに取付けることができる。従って、シート材37に対し、左側面カバー15Aの形状に沿わせる加工を施す必要がない。この結果、シート材37を含む遮蔽部材36のコストを低減することができる。また、左側面カバー15Aから取外したシート材37は折畳むことができるので、例えば外装カバー15内に遮蔽部材36を収容する場合の収容スペースを削減することができ、この分、外装カバー15内に他の搭載機器を収容するためのスペースを大きく確保することができる。
なお、第1の実施の形態では、支持枠体9のフィルタ取付部材9Dに対し、2枚の防塵フィルタ12、および2枚の遮蔽板17を取付ける構成を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば1枚または3枚以上の防塵フィルタおよび遮蔽板を取付ける構成としてもよい。このことは、第2の実施の形態による防塵フィルタ27、および遮蔽部材31についても同様である。
また、第3の実施の形態では、上,下のガイド部材32,33と、上,下の遮蔽板34,35を、左側面カバー15Aの外側面に設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば機械室(図示せず)側となる左側面カバー15Aの内側面に、上,下のガイド部材および上,下の遮蔽板を設ける構成としてもよい。このことは、第4の実施の形態による遮蔽部材36についても同様である。
さらに、実施の形態では、建設機械としてクローラ式の油圧ショベルを例示したが、本発明はこれに限らず、例えばホイール式の油圧ショベル、ホイールローダ等の他の建設機械にも適用することができる。