JP2019199877A - 断熱構造体 - Google Patents

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孝夫 土居
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遼太 中村
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美代子 追分
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Abstract

【課題】真空断熱材の耐久性を向上させることができる断熱構造体を提供する。【解決手段】断熱構造体10は、住宅の壁部および屋根を備える筐体12と、筐体12に隣接する窓部14とを含む。筐体12は、内部に真空断熱材30が設置されている。真空断熱材30は、袋状の外被材と、芯材とを備えている。芯材は、外被材に減圧封入されている。窓部14は、第1断熱ガラス25と、第2断熱ガラス26とを備えている。第1断熱ガラス25は、低放射膜25aが成膜されている。第2断熱ガラス26は、低放射膜26aが成膜されている。【選択図】図1

Description

本発明は、断熱構造体に関する。
真空断熱材として、袋状の外被材の内部を減圧し、内部に芯材42が封入されたものが知られている。真空断熱材は、例えば、第1外被材と第2外被材とが重ねられ、第1外被材と第2外被材の周辺部が所定の幅寸法で熱溶着される。外被材の内部に芯材が収納される。外被材の内部は減圧状態に保たれている(特許文献1)。
真空断熱材は、第1外被材と第2外被材の周辺部が所定の幅寸法で熱溶着されることにより、芯材の周囲から外側に張り出されるフランジ部が形成されている。
真空断熱材を室内空間の断熱材として使用する場合、複数の真空断熱材を隣接させて配置する必要がある。複数の真空断熱材を隣接させる場合には、隣接する真空断熱材間の熱橋を考慮して、真空断熱材間の間隔を小さく抑えることが好ましい。このため、真空断熱材のフランジ部を芯材側におり、芯材側に接着剤もしくは粘着テープ等で接着することが考えられる。
ところで、室内空間に真空断熱材を使用した場合、冬場の室内温度が下降し過ぎて真空断熱材に結露が発生するおそれがある。また、夏場の真空断熱材の表面温度が上昇し過ぎるおそれがある。このため、真空断熱材のフランジ部(すなわち、熱溶着部)、フランジ部の熱溶着材料が劣化することが考えられ、真空断熱材の耐久性を高める工夫が求められる。
国際公開第2014/030651号
本発明は、真空断熱材の耐久性を向上させることができる断熱構造体を提供する。
本発明は以下の構成を有する。
[1]袋状の外被材と、前記外被材に減圧封入された芯材とを有する真空断熱材が設置された筐体と、低放射膜を有する断熱ガラスと、を備えた断熱構造体。
[2]前記袋状の外被材は、前記芯材を被覆する被覆部と、前記被覆部の周縁から前記芯材の面方向外方へ延び、前記被覆部の内部を密封状態に保つフランジ部と、を有し、前記フランジ部は、真空断熱材が設置される取付面とは反対側におられている、[1]に記載の断熱構造体。
[3]前記低放射膜は、放射率が0.3以下である、[1]または[2]に記載の断熱構造体。
[4]前記断熱構造体において、前記真空断熱材と前記低放射膜を有する前記断熱ガラスとが、20cm以下の間隔で近接して設置された、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の断熱構造体。
本発明の断熱構造体によれば、筐体に真空断熱材を設置し、ガラスに低放射膜を成膜した。よって、夏場は住宅の室内温度、車両の車内温度の上昇し過ぎを抑制でき、冬場は室内温度、車内温度の下降し過ぎを抑制して真空断熱材のフランジ部近傍での結露の発生やフランジ部材料の熱によるダメージを抑えることができる。これにより、真空断熱材の劣化を抑えることができ、真空断熱材の耐久性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態の断熱構造体を示す斜視図である。 第1実施形態の断熱構造体における図1のII−IIに沿う断面図である。 第1実施形態の真空断熱材におけるフランジ部がおられる前の状態を示す斜視図である。 第1実施形態の真空断熱材におけるフランジ部がおられた状態を示す斜視図である。 第1実施形態の真空断熱材における図4のV−Vに沿う断面図である。 本発明の第2実施形態の断熱構造体を示す斜視図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、断熱構造体10は、住宅の壁部および屋根を備える筐体12と、筐体12に隣接する窓部14とを含む。
筐体12は、第1壁部21と、第2壁部22と、頂部23とを備えている。窓部14は、第1断熱ガラス25と、第2断熱ガラス26とを備えている。
すなわち、断熱構造体10は、2面のガラス窓を備えた住宅である。
住宅用の窓ガラスは、一般に、複層ガラスが用いられるが、第1実施形態では断熱構造体10の構成の理解を容易にするために1枚の断熱ガラスとして説明する。
第1実施形態では、断熱構造体10を2面のガラス窓を備えた住宅として説明するが、これに限定しない。その他の例として、ガラス窓、壁部の数は適宜変更が可能である。
以下、第1断熱ガラス25側を前方向としてFRで示し、第2壁部22側を後方向としてRRで示す。第1壁部21側を右方向としてRHで示し、第2断熱ガラス26側を左方向としてLHで示す。また、頂部23側を上方としてUPで示す。
第1壁部21は、断熱構造体10の右側に備えられている。第1壁部21は、床部28から立ち上げられ、前後方向に向けて配置されている。第1壁部21は、上下方向の高さ寸法H1、前後方向の長さ寸法L1で側面視矩形状に形成されている。第1壁部21の内部には、複数の真空断熱材30が設置されている。
第2壁部22は、断熱構造体10の後側に備えられている。第2壁部22は、床部28から立ち上げられ、左右方向に向けて配置されている。第2壁部22の右辺が第1壁部21の後辺に一体に形成されている。第2壁部22は、上下方向の高さ寸法H1、左右方向の長さ寸法L2で側面視矩形状に形成されている。第2壁部22の内部には、第1壁部21と同様に、複数の真空断熱材30が設置されている。
頂部23は、断熱構造体10の上側に、床部28と平行に備えられている。頂部23の右辺が第1壁部21の上辺と一体に形成され、頂部23の後辺が第2壁部22の上辺と一体に形成されている。
頂部23は、前後方向の長さ寸法L1、左右方向の長さ寸法L2で平面視矩形状に形成されている。頂部の内部には、第1壁部21と同様に、複数の真空断熱材30が設置されている。
第1断熱ガラス25は、断熱構造体10の前側に備えられた断熱窓ガラスである。第1断熱ガラス25は、床部28から立ち上げられ、左右方向に向けて配置されている。第1断熱ガラス25の右辺が第1壁部21の前辺に一体に連結されている。第1断熱ガラス25の上辺が頂部23の前辺に一体に連結されている。第1断熱ガラス25の左辺が第2断熱ガラス26の前辺に一体に連結されている。
第1断熱ガラス25は、上下方向の高さ寸法H1、左右方向の長さ寸法L2で側面視矩形状に形成されている。第1断熱ガラス25は、例えば、室外32側の面に低放射膜25aが成膜された断熱用のガラスである。低放射膜25aは、第1断熱ガラス25の室内側の面に成膜することも可能である。
第2断熱ガラス26は、断熱構造体10の前側に備えられた断熱窓ガラスである。第2断熱ガラス26は、床部28から立ち上げられ、前後方向に向けて配置されている。第2断熱ガラス26の前辺が第1断熱ガラス25の左辺に一体に連結されている。第2断熱ガラス26の上辺が頂部23の左辺に一体に連結されている。第2断熱ガラス26の後辺が第2壁部22の左辺に一体に連結されている。
第2断熱ガラス26は、上下方向の高さ寸法H1、前後方向の長さ寸法L1で側面視矩形状に形成されている。第2断熱ガラス26は、室外32側の面に低放射膜26aが成膜された断熱用のガラスである。低放射膜26aは、第2断熱ガラス26の室内側の面に成膜することも可能である。
図2に示すように、第1壁部21は、室外32側の外壁35と、室内33側の内壁36との間に複数の真空断熱材30が配置されている。複数の真空断熱材30は、取付面30aが外壁35に接着剤もしくは粘着テープ38で取り付けられることにより、第1壁部21の全域に間隔をあけない状態で取り付けられている。なお、第1壁部21を覆うことが可能な大きさの真空断熱材30を準備できる場合は、1つの真空断熱材30で第1壁部21の全域を覆うように取り付けても良い。
第1実施形態において、真空断熱材30と断熱ガラスとが近接して設置されていることが好ましい。近接とは、平面視で、真空断熱材30と第1、第2の断熱ガラス25,26とが20cm以下の間隔に設置されていることを指し、0cm以上20cm以下の間隔に設置されている状態が好ましく、0cm以上10cm以下の間隔に設置されている状態がより好ましい。
真空断熱材30と第1、第2の断熱ガラス25,26とが、近接して設置されることにより、第1、第2の断熱ガラス25,26と真空断熱材30との十分な断熱効果が得られる。
真空断熱材30の取付面30aは、フランジ部48(後述する)の反対側の面である。取付面30aは平坦に形成されている。よって、取付面30aは外壁35に接着剤もしくは粘着テープ38で強固に取り付けられている。
第1実施形態では、真空断熱材30の取付面30aを外壁35に接着剤もしくは粘着テープ38で取り付ける例について説明したが、これに限らない。その他の例として、取付面30aを内壁36に接着剤もしくは粘着テープ38で取り付けることも可能である。
第2壁部22は、第1壁部21と同様の構成で、内部に複数の真空断熱材30が全域に間隔をあけない状態で取り付けられている。頂部23は、第1壁部21と同様の構成で、内部に複数の真空断熱材30が全域に間隔をあけない状態で取り付けられている。
第2壁部22、頂部23の詳しい構成の説明は省略する。
図3に示すように、真空断熱材30は、袋状の外被材41と、外被材41に減圧封入された芯材42とを有する。真空断熱材30は、熱伝導率が5mW/mK、厚さ寸法が芯材42と略同様の10mmに形成されている。なお、真空断熱材の厚さは要求される断熱性能に応じて選択できる。例えば5mm〜50mmで選択することが好ましい。
芯材42は、例えば、粉体と繊維の混合物を板状に成形したものを使用でき、粉体としてヒュームドシリカを100質量部とグラファイトを20質量部、繊維としてガラス繊維(繊維径:7μm、長さ:3mm)を5質量部の混合物320gが板状にプレス成形されたものである。
芯材42は、粉体以外にグラスウールや樹脂フォームを使用できるが、前記粉体と繊維の混合物の芯材材料を用いると、厚さ寸法を10mmとしても熱伝導率を5mW/mKとしやすく、かつ熱伝導率の経時変化が起こりにくい。また、芯材42は前記芯材材料の混合物を内袋(図示せず)に封入した後、板状に成形して使用することもできる。なお、前記グラファイトは輻射抑制剤としての機能を有し、グラファイトの代替として他の輻射抑制剤を使用してもよい。他の輻射抑制剤としては、例えば金属粒子(アルミニウム粒子、銀粒子、金粒子等)、無機粒子(カーボンブラック、炭化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、チタン酸カリウム等)などが挙げられる。
また、前記ガラス繊維は強度を高める機能を有する。ガラス繊維の代替として真空断熱材に通常使用される繊維、例えばアルミナ繊維、ムライト繊維、炭化ケイ素繊維等の無機繊維や樹脂繊維が挙げられる。また、前記芯材材料には多孔質シリカを含んでもよい。多孔質シリカを含む場合はヒュームドシリカの使用量の50質量%まで代替できる。
ヒュームドシリカは、例えば、日本アエロジル株式会社製のAerosil(登録商標)300で一次粒子径7nmのものが用いられる。グラファイトは、例えば、日本黒鉛工業株式会社製で平均粒子径20μmのものが用いられる。ガラス繊維は、例えば、繊維径7μm、長さ寸法3mmのものが用いられる。
芯材42は、一例として、400mm×400mm×厚さ寸法10mmに形成されている。
袋状の外被材41は、矩形状に形成された第1外被材44と、矩形状に形成された第2外被材45とを備えている。
第1外被材44および第2外被材45は、例えば、厚さ12μmの延伸PETフィルム、厚さ9μmのアルミニウム箔、厚さ25μmの延伸ナイロンフィルム、厚さ50μmのポリエチレンフィルムをこの順に積層した多層ラミネートフィルムであり、ガスバリア性を備えている。袋状の外被材41は、真空断熱材の外被材として通常使用される外被材を使うことができ、フィルムの材料、厚みは目的の性能(耐熱性など)に応じて適宜選択できる。
外被材の材料としては通常保護層(前記延伸PETフィルム)、ガスバリア層(前記アルミニウム箔)、支持層(前記延伸ナイロンフィルム)、熱溶着層(前記ポリエチレンフィルム)をこの順で有する多層ラミネートフィルムが使用される。保護層としては、延伸PETフィルム、延伸ナイロンフィルムが好ましい。
ガスバリア層としては、ガスバリア性に優れかつ金属箔成形性や支持層に対する蒸着の容易性の点からアルミニウムまたはステンレスが好ましく、アルミニウムがより好ましい。アルミニウム箔は耐久性の点で好ましい。支持層としては、保護層と同様の樹脂フィルムを使用できる。熱溶着層としては低融点の熱可塑性樹脂フィルムが挙げられ、前記熱可塑性樹脂としては低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、無延伸ポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ETFE(エチレンテトラフルオロエチレン共重合体)等が挙げられる。
熱溶着層の融点の上限は300℃以下が好ましく、240℃以下がより好ましい。融点の下限は80℃以上が好ましく、160℃以上がより好ましい。また、前記熱可塑性樹脂が接着性官能基を少なくとも1種有すると耐久性が向上し真空度の低下をより抑制できるため好ましい。接着性官能基としては、カルボキシ基、酸無水物基、カルボン酸ハライド基、エポキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、チオール基、カーボネート結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、エステル結合およびエーテル結合などが挙げられる。
前記アルミニウム箔がケイ素を0.05重量%以上、0.3重量%以下、鉄を0.7重量%以上、1.7重量%以下を含有するアルミニウム合金であると、おられたフランジ部48の屈曲部にピンホールやクラックの発生を抑制しやすい。また、前記保護層および支持層の材料である樹脂フィルムの引張弾性率が2.0GPa以上であるとピンホールやクラックの発生がより抑制されやすい。
第1外被材44および第2外被材45は、500mm×500mmに切断されている。
第1外被材44と第2外被材45とは、ポリエチレン層が内側に対向するように重ねられ、周辺部の3辺について所定の幅寸法で熱溶着される。これにより、第1外被材44と第2外被材45で三方シールの袋状の外被材41が形成される。熱溶着の幅は、5〜20mmが好ましい。この範囲であると長期使用において真空度の低下を抑制できる。
外被材41の内部に芯材42が収納され、この状態で外被材41および芯材42が、熱溶着機能を備えた真空チャンバ内に設置される。外被材41の内部が減圧され、開放された袋の残りの1辺が熱溶着されて密封される。すなわち、芯材42が外被材41の内部に封入される。これにより、外被材41および芯材42で真空断熱材30が形成される。
袋状の外被材41は、被覆部47と、フランジ部48とを有する。被覆部47は、第1外被材44のうち芯材42の一方側を覆う第1被覆部44aと、第2外被材45のうち芯材42の他方側を覆う第2被覆部45a(図5参照)とで構成されている。第2被覆部45aの平坦部で取付面30aが形成されている。被覆部47で芯材42の全体が覆われている。
フランジ部48は、第1外被材44のうち第1被覆部44aの周縁から芯材42の面方向外方へ延びる第1フランジ44bと、第2外被材45のうち第2被覆部45aの周縁から芯材42の面方向外方へ延びる第2フランジ45bとを有する。
第1フランジ44bと第2フランジ45bとが重ねられた状態で熱溶着されることによりフランジ部48が形成される。フランジ部48により被覆部47の内部が密封状態に保たれる。フランジ部48は、被覆部47の周囲に矩形枠状に形成されている。フランジ部48は、被覆部47の周縁47aから芯材42の面方向外方へ延びている。
フランジ部48は、一対の第1フランジ部48aと、一対の第2フランジ部48bとを有する。一対の第1フランジ部48aは、被覆部47の一方の両側に配置されている。一対の第2フランジ部48bは、被覆部47の他方の両側に配置されている。フランジ部48の被覆部47から芯材42の面方向の長さは真空度の低下を招かない長さであれば特に制限されず、30mm〜50mmが好ましい。前記の長さには熱溶着の幅を含む。
一対の第1フランジ部48aが被覆部47の周縁47aから矢印Aの如く第1外被材44のうち第1被覆部44aまでおられる。第1被覆部44aは、取付面30aと反対側の面である。おられた一対の第1フランジ部48aの中央部が第1被覆部44aに接着剤もしくは粘着テープで接着され、さらに、各第1フランジ部48aの両端部が一対の第2フランジ部48bに接着剤もしくは粘着テープで接着される。
図4、図5に示すように、一対の第1フランジ部48aが接着された後、一対の第2フランジ部48bおよび各第1フランジ部48aの両端部が、被覆部47の周縁47a(図3参照)から矢印Bの如く第1被覆部44aまでおられる。おられた一対の第2フランジ部48bの中央部が第2被覆部45aに接着剤もしくは粘着テープで接着される。また、おられた第2フランジ部48bの両端部が、第1フランジ部48aの中央部に接着剤もしくは粘着テープで接着される。
すなわち、フランジ部48は、取付面30aの反対側の第1被覆部44aにおられた状態において接着剤もしくは粘着テープで接着されている。よって、取付面30aは、芯材42の表面に沿って平坦に形成されている。平坦な取付面30aを接着面とすることにより、真空断熱材30の接着が高められる。これにより、真空断熱材30は、外壁35に接着剤もしくは粘着テープ38で強固に取り付けられる。
図1に戻って、第1断熱ガラス25は、例えば、基板のガラスとしてソーダライムガラス、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、または無アルカリガラスなどが適用される。具体的には、基板のガラスとして、厚さ寸法3.5mmのガラス板(UVFL:旭硝子社製)が挙げられる。第1断熱ガラス25は、基板のガラスの表面にスパッタリング法によりITO(酸化インジウムスズ)層(すなわち、透明導電層)が成膜されている。ITO層は、インジウムとスズとの酸化物を主成分とする膜である。ITO層は、膜厚寸法の目標が150nmである。ITO層は、成膜の際にアモルファス状のITOを成膜し、この層を結晶化させることにより構成されてもよい。結晶化のための熱処理温度は、例えば80℃―170℃の範囲である。この方法では、低抵抗のITO層を得ることができる。
ITO層には、スパッタリング法によりシリカ層が上部層として成膜されている。シリカ層は、膜厚寸法の目標が80nmである。ITO層の結晶化熱処理は上部層の成膜後に実施してもよい。
第1断熱ガラス25は、ITO層と上部層とで成膜される低放射膜25aを有する。低放射膜25aは、熱の放射率を0.1〜0.3に設定することが好ましい。熱の放射率を0.1〜0.3に設定することにより、室内温度の上昇し過ぎ、下降し過ぎを抑えることができる。
ITO中の酸化スズの割合は、全体の5質量%〜12.5質量%の範囲であり、全体の6.5質量%〜11質量%の範囲であることが好ましい。酸化スズの割合が12.5質量%以下の場合、酸化スズの量が多いほど抵抗が小さくなる傾向にあり、低い放射率が得られる。
また、低放射膜25aが成膜された第1断熱ガラス25は、熱の放射率が0.17である。第1断熱ガラス25の放射率の測定は、放射率測定機(TSS−5X:ジャパンセンサー社製)により実施した。
また、第1断熱ガラス25の熱通過率は、3.9[W/mK]である。
ここで、第1断熱ガラス25にITO層、シリカ層を成膜しない場合の熱通過率を5.8[W/m2K]とした場合に、ITO層やシリカ層を成膜した第1断熱ガラス25は、熱通過率は約2/3になることが経験値として知られている。これにより、ITO層やシリカ層を成膜した第1断熱ガラス25は、熱通過率が3.9[W/mK]となる。
第2断熱ガラス26は、第1断熱ガラス25と同様に、ITO層、上部層で低放射膜26aが成膜されている。
つぎに、断熱構造体10の熱通過率、室内温度を図1、表1、表2に基づいて説明する。図1に示すように、断熱構造体10は、第1壁部21、第2壁部22および頂部23、第1断熱ガラス25および第2断熱ガラス26を備えている。
断熱構造体10は、高さ寸法H1が2.5m、前後方向の長さ寸法L1が4.0m、左右方向の長さ寸法L2が4.0mである。
測定条件としては、日射なしの冬場夜間(外気温0℃)を想定し、暖房使用時の室内温度について測定した。室内の暖房能力は通常時で3KWである。
表1、表2において、真空断熱材30が設置されていない第1壁部、第2壁部および頂部を、便宜上、第1壁部21A、第2壁部22Aおよび頂部23Aという。低放射膜25aが成膜されていない第1ガラスを、便宜上、第1ガラス25Aという。低放射膜26aが成膜されていない第2ガラスを、便宜上、第2ガラス26Aという。
まず、断熱構造体10の熱通過率を表1に基づいて第1〜第3の比較例と比較しながら説明する。断熱構造体10、第1〜第3の比較例の熱通過率の測定結果を表1に示す。
Figure 2019199877
表1に示すように、第1比較例の断熱構造体は、第1壁部21A、第2壁部22A、頂部23A、第1ガラス25Aおよび第2ガラス26Aを備えている。第2比較例の断熱構造体は、第1壁部21、第2壁部22、頂部23と、第1ガラス25Aおよび第2ガラス26Aを備えている。
第3比較例の断熱構造体は、第1壁部21A、第2壁部22A、頂部23A、第1断熱ガラス25および第2断熱ガラス26を備えている。第1実施形態の断熱構造体10は、第1壁部21、第2壁部22、頂部23、第1断熱ガラス25および第2断熱ガラス26を備えている。
第1比較例の断熱構造体によれば、第1壁部21A、第2壁部22Aおよび頂部23Aの熱通過率は1.5[W/mK]と大きくなる。また、第1ガラス25Aおよび第2ガラス26Aの熱通過率は5.8[W/mK]と大きくなる。
第2比較例の断熱構造体によれば、第1壁部21、第2壁部22および頂部23の熱通過率は0.38[W/mK]に小さく抑えられる。一方、第1ガラス25Aおよび第2ガラス26Aの熱通過率は5.8[W/mK]と大きくなる。
第3比較例の断熱構造体によれば、第1壁部21A、第2壁部22Aおよび頂部23Aの熱通過率は1.5[W/mK]と大きくなる。一方、第1断熱ガラス25および第2断熱ガラス26の熱通過率は3.9[W/mK]に小さく抑えられる。
第1実施形態の断熱構造体10によれば、第1壁部21、第2壁部22および頂部23の熱通過率は0.38[W/mK]に小さく抑えられる。また、第1断熱ガラス25および第2断熱ガラス26の熱通過率は3.9[W/mK]に小さく抑えられる。
つぎに、断熱構造体10の室内温度を表2に基づいて第1〜第3の比較例と比較しながら説明する。断熱構造体10、第1〜第3の比較例の室内温度の測定結果を表2に示す。
Figure 2019199877
表2に示すように、第1比較例の断熱構造体によれば、日射なしの冬場夜間(外気温0℃)において室内温度が17.3℃まで下がる。このため、第1壁部21A、第2壁部22Aおよび頂部23Aに結露が発生することが考えられる。
一方、第1比較例の断熱構造体によれば、日射ありの夏場昼間において、室内温度が上昇し過ぎることが考えられる。
冬場の結露、夏場の室内温度の上昇し過ぎの観点から、真空断熱材30のフランジ部48(第1外被材44、第2外被材45を熱溶着させた部分)の劣化が考えられる。
第2比較例の断熱構造体によれば、日射なしの冬場夜間(外気温0℃)において室内温度が20.0℃まで下がる。このため、第1壁部21、第2壁部22および頂部23に結露が発生することが考えられる。
一方、第2比較例の断熱構造体によれば、日射ありの夏場昼間において、室内温度が上昇し過ぎることが考えられる。
冬場の結露、夏場の室内温度の上昇し過ぎの観点から、真空断熱材30のフランジ部48(第1外被材44、第2外被材45を熱溶着させた部分)の劣化が考えられる。
第3比較例の断熱構造体によれば、日射なしの冬場夜間(外気温0℃)において室内温度が19.8℃まで下がる。このため、第1壁部21A、第2壁部22Aおよび頂部23Aに結露が発生することが考えられる。
一方、第3比較例の断熱構造体によれば、日射ありの夏場昼間において、室内温度が上昇し過ぎることが考えられる。
冬場の結露、夏場の室内温度の上昇し過ぎの観点から、真空断熱材30のフランジ部48(第1外被材44、第2外被材45を熱溶着させた部分)の劣化が考えられる。
第1実施形態の断熱構造体10によれば、日射なしの冬場夜間(外気温0℃)において室内温度が23.5℃に保たれる。よって、温度の下降し過ぎを抑制できる。これにより、第1壁部21、第2壁部22および頂部23に結露が発生することを抑制できる。
一方、第1実施形態の断熱構造体10によれば、日射ありの夏場昼間において、室内温度が上昇し過ぎることを抑制できる。
冬場の室内温度の下降し過ぎを抑制して結露を抑え、夏場の車内温度の上昇し過ぎを抑えることにより、真空断熱材30のフランジ部48(第1外被材44、第2外被材45を熱溶着させた部分)の劣化を抑制できる。
さらに、真空断熱材30のフランジ部48を第1被覆部44aなどに接着する接着剤もしくは粘着テープの劣化を抑制できる。加えて、真空断熱材30の取付面30a(図2参照)を外壁35に接着する接着剤もしくは粘着テープ38の劣化を抑制できる。
このように、熱溶着された部位、接着剤もしくは粘着テープの劣化を抑えることにより、真空断熱材30の耐久性を向上させることができる。
また、真空断熱材30は、通常の断熱材と比べて厚さ寸法が、例えば10mmと小さく抑えられている。よって、第1壁部21、第2壁部22および頂部23の内部に真空断熱材30を設置することにより、第1壁部21、第2壁部22および頂部23の厚さ寸法を小さく抑えることができる。これにより、断熱構造体10の室内33を広い空間とすることができる。
さらに、真空断熱材30は、取付面30a(図2参照)が平坦に形成されている。平坦な取付面30aを外壁35に接着剤もしくは粘着テープ38で接着することにより、真空断熱材30を外壁35に強固に取り付けることができる。
つぎに、真空断熱材30を車両に適用する第2実施形態を図6に基づいて説明する。
図6において、車両の乗員から見て車両前方をFR、車両後方をRR、車両右側をRH、車両左側をLHで示す。
断熱構造体60は、略左右対称の部材で構成されているので、構成の理解を容易にするために、左右の部材に同じ符号を付して説明する。
[第2実施形態]
図6に示すように、断熱構造体60は、筐体62と、窓部64とを含む車両(具体的には、自動車)である。断熱構造体60の筐体62および窓部64の構成は、第2実施形態で示す構成に限定するものではない。サイドドアの数などは任意に変更が可能である。
筐体62は、車両のボディ65およびサイドドア部66などを備える。車両のボディ65は、ルーフ73、右後フェンダ74、左後フェンダ74(図示せず)、後リッド75、およびフロア部などを備えている。サイドドア部66は、右前サイドドア71、左前サイドドア71(図示せず)、右後サイドドア72、および左後サイドドア72(図示せず)を備えている。
右前サイドドア71、左前サイドドア71、右後サイドドア72、左後サイドドア72、ルーフ73、右後フェンダ74、左後フェンダ74、および後リッド75の内部に複数の真空断熱材30が設置されている。
真空断熱材30は、右前サイドドア71、左前サイドドア71、右後サイドドア72、左後サイドドア72、ルーフ73、右後フェンダ74、左後フェンダ74、および後リッド75の形状に沿わせて曲げることが可能である。
筐体62は、外装部材と内装部材とで内部に中空部が形成されている。筐体62の内部の全域に複数の真空断熱材30(図2参照)が間隔をあけない状態で配置される。真空断熱材30の取付面30aが外装部材および内装部材の一方に接着剤もしくは粘着テープ38(図2参照)で取り付けられる。これにより、筐体62の内部の全域に複数の真空断熱材30が間隔をあけない状態で設置されている。
すなわち、右前サイドドア71および左前サイドドア71の各内部の全域に複数の真空断熱材30が間隔をあけない状態で取り付けられている。右後サイドドア72および左後サイドドア72の各内部の全域に複数の真空断熱材30が間隔をあけない状態で取り付けられている。ルーフ73の内部の全域に複数の真空断熱材30が間隔をあけない状態で取り付けられている。
右後フェンダ74および左後フェンダ74の各内部の全域に複数の真空断熱材30が間隔をあけない状態で取り付けられている。後リッド75の内部の全域に複数の真空断熱材30が間隔をあけない状態で取り付けられている。
第2実施形態では、車両のボディ65のうち、ルーフ73、右後フェンダ74、左後フェンダ74(図示せず)、後リッド75に真空断熱材30(図2参照)を取り付けた例について説明したが、真空断熱材30の設置個所はこれに限定しない。
また、サイドドア部66のうち、右前サイドドア71、左前サイドドア71(図示せず)、右後サイドドア72、および左後サイドドア72(図示せず)に真空断熱材30を取り付けた例について説明したが、真空断熱材30の設置個所はこれに限定しない。
車両のボディ65、サイドドア部66において、真空断熱材30を設置する部位は、車室の断熱効果を考慮して適宜変更が可能である。
窓部64は、前ウインドガラス81、後ウインドガラス82、右前サイドドア窓ガラス83、左前サイドドア窓ガラス83(図示せず)、右後サイドドア窓ガラス84、および左後サイドドア窓ガラス84(図示せず)を備えている。
前ウインドガラス81には、第1実施形態の第1断熱ガラス25と同様に、ガラス板(UVFL:旭硝子社製)の外表面(車外側の表面)にITO層が成膜され、ITO層にシリカ層が上部層として成膜されている。これにより、前ウインドガラス81は、ITO層と上部層とで成膜される低放射膜を有する。低放射膜は、第1実施形態の低放射膜25aと同様に、放射率を0.1〜0.3に設定することが好ましい。放射率を0.1〜0.3に設定することにより、車室温度の上昇し過ぎ、下降し過ぎを抑えることができる。
低放射膜は、前ウインドガラス81の内表面(室内側の表面)に成膜することも可能である。
後ウインドガラス82、右前サイドドア窓ガラス83、左前サイドドア窓ガラス83(図示せず)、右後サイドドア窓ガラス84、および左後サイドドア窓ガラス84(図示せず)にも、前ウインドガラス81と同様に低放射膜が成膜されている。
第2実施形態において、真空断熱材30と窓部64のガラスとが近接して設置されていることが好ましい。近接とは、平面視で、真空断熱材30と窓部64のガラスとが、20cm以下の間隔に設置されていることを指し、−5cm以上20cm以下に設置されている状態が好ましく、0cm以上10cm以下の間隔に設置されている状態がより好ましい。−5cm以上0cm未満の場合は、真空断熱材30と窓部64のガラスとが平面視で重なる状態になる。
真空断熱材30と窓部64のガラスとが、近接して設置されることにより、窓部64のガラスと真空断熱材30との十分な断熱効果が得られる。
第2実施形態の断熱構造体60によれば、第1実施形態と同様に、冬場夜間において、車室温度が比較的高い温度に保たれ、温度の下降し過ぎを抑制できる。これにより、筐体62および窓部64に結露が発生することを防止できる。
一方、第2実施形態の断熱構造体60によれば、第1実施形態と同様に、日射ありの夏場昼間において、車室温度が上昇し過ぎることを抑制できる。
冬場の車内温度の下降し過ぎを抑制して結露を抑え、夏場の車内温度の上昇し過ぎを抑えることにより、第1実施形態と同様に、真空断熱材30のフランジ部48(図4参照)(第1外被材44、第2外被材45を熱溶着させた部分)の劣化を抑制できる。
さらに、真空断熱材30のフランジ部48を第1被覆部44a(図4参照)などに接着する接着剤の劣化を抑制できる。加えて、真空断熱材30の取付面30a(図2参照)を外壁35外装部材に接着する接着剤もしくは粘着テープ38(図2参照)の劣化を抑制できる。
このように、熱溶着された部位、接着剤もしくは粘着テープの劣化を抑えることにより、真空断熱材30の耐久性を向上させることができる。
また、真空断熱材30は、通常の断熱材と比べて厚さ寸法が、例えば10mmと小さく抑えられている。よって、筐体62の内部に真空断熱材30を取り付けることにより、筐体62の厚さ寸法を小さく抑えることができる。これにより、断熱構造体60の車室を広い空間とすることができる。
特に、車両(自動車)の車室は住宅の室内と比べて空間が小さいので、真空断熱材30を使用することにより車室の空間を広くする効果が大きい。
さらに、真空断熱材30は、取付面30a(図2参照)が平坦に形成されている。平坦な取付面30aを外装部材および内装部材の一方に接着剤もしくは粘着テープ38で接着することにより、真空断熱材30を筐体62に強固に取り付けることができる。
また、真空断熱材30を右前サイドドア71、左前サイドドア71などの取付部材の形状に沿わせて曲げることができるので、取付部材に沿わせて良好に真空断熱材30を取り付けることができる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、前記第1実施形態および前記第2実施形態では、筐体12,62の全域に複数の真空断熱材30を設置する例について説明したが、これに限らないで、筐体12,62の全域に1枚の真空断熱材30を設置するようにすることも可能である。
また、前記第1実施形態および前記第2実施形態では、断熱構造体10として2面のガラス窓を備えた住宅、断熱構造体60として自動車を例に説明したが、これに限定するものではない。その他の例として、本発明を高層建築物、バス、トラック、電車などの車両に適用することも可能である。
10,60…断熱構造体
12,62…筐体
14,64…窓部
25…第1断熱ガラス
26…第2断熱ガラス
25a,26a…低放射膜
30…真空断熱材
41…外被材
42…芯材
47…被覆部
48…フランジ部
64…窓部
83…前サイドドア窓ガラス(断熱ガラス)
84…後サイドドア窓ガラス(断熱ガラス)

Claims (4)

  1. 袋状の外被材と、前記外被材に減圧封入された芯材とを有する真空断熱材が設置された筐体と、
    低放射膜を有する断熱ガラスと、
    を備えた断熱構造体。
  2. 前記袋状の外被材は、前記芯材を被覆する被覆部と、前記被覆部の周縁から前記芯材の面方向外方へ延び、前記被覆部の内部を密封状態に保つフランジ部と、を有し、
    前記フランジ部は、
    真空断熱材が設置される取付面とは反対側におられている、請求項1に記載の断熱構造体。
  3. 前記低放射膜は、放射率が0.3以下である、請求項1または請求項2に記載の断熱構造体。
  4. 前記断熱構造体において、前記真空断熱材と前記低放射膜を有する前記断熱ガラスとが20cm以下の間隔で近接して設置された、請求項1〜3のいずれか1項に記載の断熱構造体。
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