JPWO2016068307A1 - 窓 - Google Patents

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横山 和義
和義 横山
原口 博光
博光 原口
勇一 臼井
勇一 臼井
稔之 久次米
稔之 久次米
悦史 北原
悦史 北原
篤 吉本
篤 吉本
耕一 八田
耕一 八田
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Agc−Lixilウィンドウテクノロジー株式会社
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Abstract

部品点数を増やすことなく、第1の窓枠に第2の枠体を容易に取り付けることができる窓を提供する。窓100は、既設の窓枠20において、押縁装着用溝部24から押縁50を取り外し、押縁装着用溝部24にアタッチメント枠110の嵌合部114を装着する。すなわち、窓100は、窓枠20に備えられている、既存の押縁装着用溝部24を利用して、多重ガラス障子120を装着するためのアタッチメント枠110を装着する。これにより、部品点数を増やすことなく、窓枠20にアタッチメント枠110を容易に取り付けることができる。また、窓100は、アタッチメント枠110に備えられた押縁装着用溝部116に押縁50の嵌合部50Aを装着し、押縁50のリップ部50Bと、窓枠20の気密材52のリップ部52Bとによって多重ガラス障子120を室外側及び室内側から押し付けて多重ガラス障子120を保持する。

Description

本発明は、既設の窓枠に新設の窓枠を装着することにより、既設の窓に対して窓の奥行き寸法を長くして窓の高断熱化を図ることができる窓に関する。
建築物の外壁として窓ガラスを使用する場合には、室内の冷暖房の効率を高めるために、所定の断熱性能(熱貫流率:U値(JIS R3107:1998年)、単位:W/m・K)が要求される。このため、近年では、単板のガラス板と比較して断熱性能が高い(すなわち、U値が低い)複層ガラス(特許文献1等参照)が、窓ガラスのガラス板として使用される傾向にある。
ところで、特許文献2には、既設枠(第1の窓枠に相当)の内側に新設枠(第2の窓枠に相当)を嵌め込み、新設枠に新しい障子を装着してなる引き違い窓が開示されている。特許文献2によれば、既設枠に嵌め込まれる障子よりも、新設枠に嵌め込む障子の厚さを厚くすることにより、既設の窓に対して窓の奥行き寸法が長くなるので、窓の高断熱化を図ることができる。
特許文献2による既設枠に対する新設枠の取り付け構造は、係合部を備えたアングル部を用意し、このアングル部をねじによって既設枠に固定し、アングル部の前記係合部に、新設枠の被係合部を係合させる構造である。
特開2014−133675号公報 特許第4822808号公報
しかしながら、特許文献2に記載の窓は、係合部を備えたアングル部を必要とするので、部品点数が増えるという問題があった。また、特許文献2に記載の窓は、アングル部を既設枠にねじによって固定する作業を要するので、既設枠に対する新設枠の取り付けに手間がかかるという問題もあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、部品点数を増やすことなく、第1の窓枠に第2の枠体を容易に取り付けることができる窓を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、前記目的を達成するために、第1の障子の周縁部が装着されるように構成された第1の障子用溝部と、押縁が着脱自在に装着される第1の押縁装着用溝部とを備えた第1の窓枠と、前記第1の押縁装着用溝部に装着されて、前記第1の障子よりも厚さの厚い第2の障子の周縁部が装着されるように構成された第2の障子用溝部を備えた第2の窓枠と、前記第2の窓枠の前記第2の障子用溝部に周縁部が装着された前記第2の障子と、を有することを特徴とする窓を提供する。
本発明の一態様によれば、既設の第1の窓枠において、第1の押縁装着用溝部から押縁を取り外し、第1の押縁装着用溝部に新設の第2の枠体を装着する。すなわち、本発明の一態様は、第1の窓枠に備えられている、既存の押縁装着用の溝部を利用して、第2の枠体を装着したので、部品点数を増やすことなく、第1の窓枠に第2の枠体を容易に取り付けることができる。
本発明の一態様は、前記第2の窓枠には、前記押縁が装着される第2の押縁装着用溝部が備えられることが好ましい。
本発明の一態様によれば、第2の窓枠に備えられた第2の押縁装着用溝部に押縁を装着する。すなわち、第2の枠体に第2の障子を取り付け、第2の枠体の第2の押縁用溝部に押縁を装着することにより、押縁によって第2の障子を押し付ける。これにより、本発明の一態様によれば、第1の障子用の押縁を、第2の障子用の押縁として利用することができる。
本発明の一態様は、前記第2の障子は、第1のガラス板と第2のガラス板とがその周囲において枠体により隔置されて中空層が形成されるとともに、前記中空層が前記周囲において前記枠体に封着され、かつ前記中空層に少なくとも1枚の中間ガラス板が配置されてなる複層ガラスであることが好ましい。
本発明の一態様によれば、断熱性能を有効に発揮できる、少なくとも3枚のガラス板を有する複層ガラスを、第2の窓枠に装着することにより、単板ガラス及び2枚の複層ガラスからなる障子と比較して、高断熱化を図ることができる。また、中空層に3枚の中間ガラスが隔置されてなる、5枚のガラス板からなる多重ガラス障子を、第2の障子として適用することにより、断熱性能を最大限に発揮することができると想定される。中空層には、空気よりも熱伝導率が小さいアルゴンガスまたはクリプトンガスを封入することが好ましい。これにより、窓の断熱性能をより一層向上させることができる。
本発明の一態様は、前記第2の窓枠の前記第2の障子用溝部は、少なくとも第3の障子用溝部と第4の障子用溝部とに分割され、前記第2の障子は、第3の障子と第4の障子とを備え、前記第3の障子用溝部に前記第3の障子の周縁部が装着され、前記第4の障子用溝部に前記第4の障子の周縁部が装着されることが好ましい。
本発明の一態様によれば、第3の障子と第4の障子とからなる、断熱性能に優れた二重窓を構成することができる。
本発明の一態様は、前記第3の障子又は前記第4の障子のうち少なくとも一つの障子は、複層ガラスによって構成されていることが好ましい。
本発明の一態様によれば、断熱性能が更に優れた二重窓を構成することができる。
本発明の一態様は、前記第2の窓枠は前記第1の窓枠との嵌合部を有し、当該嵌合部は前記の第1の窓枠の第1の押縁装着用溝部に嵌合されて第2の窓枠が第1の窓枠に装着されていることが好ましい。
また、本発明の一態様は、前記第1の窓枠が建物の躯体に設けられた既設の窓枠であることが好ましい。
本発明によれば、部品点数を増やすことなく、第1の窓枠に第2の枠体を容易に取り付けることができる窓を提供できる。
既設の窓の下部の縦断面図 実施形態に係る窓の下部の断面図 図2に示した多重ガラス障子の全体斜視図 図3に示した多重ガラス障子の下部の縦断面図 スペーサ同士を接続するコーナーキーの斜視図 支持板同士を接続するコーナーキーの斜視図 スペーサとコーナーキーとをビスにより接続した状態、及び支持板とコーナーキーとをビスにより接続した状態を示した要部説明図 他の実施形態の窓の下部の縦断面図 他の実施形態の窓の下部の縦断面図 他の実施形態の窓の下部の縦断面図
まず、建物の既設の窓について説明する。
〔既設の窓10〕
図1は、既設の窓10の下部の縦断面図であり、既設の窓枠(第1の窓枠)20の見込壁(すなわち、第1の障子用溝部)22に、複層ガラス障子(第1の障子)30の周縁部が装着されることにより構成される。また、窓枠20は、建物の躯体の開口部(不図示)に固定されたものである。
窓枠20には、押縁50、気密材52が備えられる。押縁50は、窓枠20の見込壁22に備えられた押縁装着用溝部(すなわち、第1の押縁装着用溝部)24に、その嵌合部50Aが着脱自在に装着され、そのリップ部50Bが、複層ガラス障子30の室外側のガラス板32に密着される。一方、気密材52は、窓枠20の室内側壁23に備えられた気密材装着用溝部26に、その嵌合部52Aが装着され、そのリップ部52Bが、複層ガラス障子30の室内側のガラス板34に密着される。これにより、複層ガラス障子30は、室外側及び室内側から押縁50、気密材52に押し付けられて窓枠20に保持される。
複層ガラス障子30は、通常、多くの場合は、矩形状のガラス板32、矩形状のガラス板34、枠状のスペーサ(すなわち、枠体)36、一次シール材38、及び二次シール材40を備えて構成される。
ガラス板32、34は、表面積が等しく、かつスペーサ36を介して隔置される。ガラス板32とガラス板34とに対向するスペーサ36の各側面が、一次シール材38であるブチルゴムによってガラス板32とガラス板34とに接着される。これにより、ガラス板32とガラス板34との間に中空層42が形成される。そして、スペーサ36の外周部に、二次シール材40としてのポリサルファイド系又はシリコーン系のシーリング材が充填される。これによって、複層ガラス障子30が構成される。
スペーサ36は、中空のパイプによって構成され、その内部に充填された乾燥剤44によって中空層42の気体が乾燥される。符号46は、乾燥剤44を中空層42に露出するために形成された、スペーサ36の開口部であり、開口部46は、スペーサ36の長手方向に沿って所定の間隔で配置されている。
なお、一次シール材38及び二次シール材40は、同一の材料としてもよい。また、二次シール材40の外周に二次シール材40を保護する別のシール材を有してもよく、框部材を配置してもよい。図1では、第1の障子として、2枚のガラス板32,34を隔置した中空層が1層の複層ガラス障子30を例示したが、これに限定されるものではなく、3枚以上のガラス板を備えた複層ガラスであってもよく、単板のガラス板であってもよい。
次に、本発明の実施形態の窓を添付した図面に基づいて説明する。
なお、図面は、本発明の好ましい実施形態を例示したものであり、本発明は、例示の図面とその説明に限定されるものではない。
〔実施形態の窓100〕
図2は、実施形態に係る窓100の下部の縦断面図である。
実施形態の窓100は、建物の躯体の開口部に取り付けられている既設の窓枠(すなわち、第1の枠体)20を残すとともに、図1に示した複層ガラス障子(すなわち、第1の障子)30を第1の窓枠20から取り外し、第1の窓枠20に室外側から新設の窓枠である、アタッチメント枠(すなわち、第2の窓枠)110を第1の窓枠20に装着し、アタッチメント枠110に新規の障子である、多重ガラス障子(すなわち、第2の障子)120を装着することにより構成される。多重ガラス障子120は、窓枠20の見込壁22とアタッチメント枠110の見込壁(第2の障子用溝部)112とにその周縁部が装着される。
また、実施形態の窓100によれば、図1の複層ガラス障子(第1の障子)30の厚さT2よりも厚さT1の厚い多重ガラス障子(第2の障子)120を用いることにより、窓100の奥行き寸法を、図1の奥行き寸法と比較して長くし、高断熱化を実現している。
窓枠20は、下枠20Aと不図示の上枠及び左右の縦枠とを四方枠組みして構成されており、窓枠20の各枠材は、前記躯体に、ねじによって固定される。アタッチメント枠110も同様に、下枠110Aと不図示の上枠及び左右の縦枠とを四方枠組みして構成されている。実施形態の窓枠20、アタッチメント枠110は、いずれも硬質合成樹脂材料又はアルミニウム合金の押出形材であり、図示した例では、窓枠20、アタッチメント枠110は、開閉することができないFIX窓用の窓枠である。
実施形態の窓100の特徴を説明する前に、まず、多重ガラス障子120の構成について説明する。
ここで、多重ガラス障子120とは、例えば、後述する4本のスペーサが一体化された枠体を用い、断熱性能を最大限に発揮できると想定される5枚のガラス板を隔置して構成された4層の分割中空層を有するタイプのものである。この4層の分割中空層には、空気よりも熱伝導率が小さいアルゴンガスが封入されており、断熱性能がより一層向上されている。なお、多重ガラス障子120は、複層ガラス障子の範疇に含まれるものである。
〔多重ガラス障子120の全体構成〕
図3は、多重ガラス障子120の全体斜視図であり、図4は、多重ガラス障子120の下部の縦断面図である。
図3、図4の如く、多重ガラス障子120は、建物の室外側に配置されるガラス板(第1のガラス板)122と、室内側に配置されるガラス板(第2のガラス板)124と、ガラス板122とガラス板124との間に配置された3枚の中間ガラス板126A、126B、126Cと、ガラス板122とガラス板124とを隔置し、かつ中間ガラス板126A、126B、126Cを隔置して保持するスペーサ(枠体)128と、スペーサ128を外側から支持する支持板200とを備えている。図5、図6の如く、ガラス板122とガラス板124の角部であって、4本のスペーサ128の各端部がそれぞれ突き合わされる4箇所のコーナーにおいては、突き合わされたスペーサ128の端部同士がスペーサ接続部材であるコーナーキー(コーナーピースとも言う。)150によってそれぞれ接続されて枠状に構成され、また4本の支持板200の各端部がそれぞれ突き合わされる4箇所のコーナーにおいても、突き合わされた支持板200の端部同士が支持板接続部材である支持板用コーナーキー(同じく、コーナーピースとも言う。)250によってそれぞれ接続されて枠状に構成される。
なお、中間ガラス板126A、126B、126Cを総称する場合には、単に中間ガラス板126と称する。
ガラス板122とガラス板124とは、その周囲においてスペーサ128により隔置される。これにより、ガラス板122とガラス板124との間に中空層が形成される。ガラス板122とガラス板124とスペーサ128とにより形成される中空層は、周囲においてスペーサ128により封着されるとともに、3枚の中間ガラス板126A、126B、126Cが隔置して配置されることにより、中空層が4層の分割中空層130に分割される。
<スペーサ(枠体)128>
図4の如く、スペーサ128は、ガラス板122とガラス板124との間隔を保持する内面部132及び外面側部134、内面部132及び外面側部134に連設されてガラス板122、124の内面に当接する側辺部136、136、及び乾燥剤138(図2参照)が充填される複数の空間部140から構成される。
スペーサ128には、3枚の中間ガラス板126A、126B、126Cの周辺部の一部を保持するために、スペーサ128の内面部132に3列の溝部142が設けられる。3列の溝部142は、3枚の中間ガラス板126A、126B、126Cを平行に配置するように、スペーサ128の長手方向に沿って平行に形成される。
実施形態では、スペーサ128に中間ガラス板126を保持するための溝部142を形成することによって、空間部140が左右方向に4分割されている。空間部140の個数は、中間ガラス板126の枚数に応じて決定される。実施形態のスペーサ128は、複数の空間部140と複数の溝部142とを有するように一体的に形成されている。
スペーサ128は、スペーサ形成材料によって成型される。成型方法としてスペーサ形成材料を押し出し成型法、共押し出し成型法、又は射出成型法等の成型法を用いることができる。
スペーサ形成材料としては、合成樹脂材料が好ましく使用される。スペーサ形成用の合成樹脂材料としては、硬質塩化ビニル樹脂材料、アクリロニトリル・スチレン樹脂材料、及びこれらにガラス繊維材を入れたものが好ましいが、これらの熱可塑性合成樹脂材料に限定されるものではなく、各種熱可塑性合成樹脂材料も使用できる。
また、スペーサ枠体形成材料としては、一種に限らず、複数種の材料を用いて複合構造としてもよい。例えば、異なる樹脂材料を共押し出し成型法により部分的に異なる合成樹脂材料からなる複合構造の枠体でもよく、合成樹脂材料とアルミニウム材料からなる複合構造の枠体でもよい。この複合構造の場合、いずれか一種のスペーサ形成材料により一体成型されていればよい。一体成型されたスペーサ128は、部分的に、又は全体に異なる合成樹脂材料及び/又は金属材料が接合されていてもよい。特に、硬質の塩化ビニル樹脂材料やアクリロニトリル・スチレン樹脂材料により形成されたスペーサ128は、多重ガラス障子120として用いたとき、断熱性に優れており、一体成型が容易で、耐久性に優れ、安価である。
実施形態のスペーサ128の溝部142には、中間ガラス板126A、126B、126Cの端部を支持するための、グレージングチャンネル144が嵌合されている。グレージングチャンネル144により、スペーサ128の溝部142に中間ガラス板126A、126B、126Cを容易に密着固定することができる。また、グレージングチャンネル144を偏芯させることで各分割中空層130の厚さを変えることもできる。また、温度低下時において、分割中空層130の内圧が減少しスペーサ128が分割中空層130に向けて変形した場合でも、グレージングチャンネル144がスペーサ128から中間ガラス板126A、126B、126Cにかかる圧力を、グレージングチャンネル144によって緩和することができる。
また、グレージングチャンネル144を、溝部142において部分的に配置することもできる。溝部142にグレージングチャンネル144を配置しない部分を設けることで、各分割中空層130の間の連通させることができ、各分割中空層130の内部の圧力を均等化することができる。
したがって、温度上昇、温度低下に伴い、分割中空層130の体積が増減した場合でも、複数の分割中空層130の全体でその体積変化の増減を吸収することができる。グレージングチャンネル144を部分的に設けない場合、中間ガラス板126A、126B、126Cの各辺の隅部近くに設けるのが好ましい。
グレージングチャンネル144は、ショアA硬度が50度から90度の樹脂製(例えば、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂)、又はゴム製であることが好ましい。ショアA硬度が50度未満であると、軟らか過ぎるため中間ガラス板126A、126B、126Cに対する十分な保持力を得難く、また、ショアA硬度が90度を超えると硬くなり過ぎるため、中間ガラス板126A、126B、126Cを嵌め込み難くなるからである。
グレージングチャンネル144として、図2、図3に示す形状に限定されず他の形状のグレージングチャンネル144を使用することもできる。
2枚のガラス板122、124が矩形の平板形状である場合、ガラス板122、124は、4辺の周縁付近に配置された4本のスペーサ128により隔置される。
〈コーナーキー150〉
図5は、スペーサ128同士を接続するコーナーキー150を示した斜視図である。
スペーサ128の各端部が突き合わされる4つの角においては、隣接するスペーサ128同士がスペーサ接続部材であるコーナーキー150により連結され、連続する枠状のスペーサ(枠体)が構成される。
スペーサ128は、コーナーキー150の本体部152に対面する端面160を有している。スペーサ128の内面部132には通し孔162が形成されている。通し孔162は、空間部140(図4参照)に連通されている。
コーナーキー150は、本体部152と、本体部152から突出しL字状に配置された挿入部154を有しており、挿入部154には通し孔156が形成されている。コーナーキー150は、L字状に配置された挿入部154がスペーサ128の複数の空間部140に対応して本体部152と一体的に形成されている。
スペーサ128の端面160がコーナーキー150の本体部152に接する位置まで、コーナーキー150の挿入部154がスペーサ128の空間部140に挿入される。挿入部154の断面積は、空間部140の断面積より小さく、挿入部154は、空間部140の内壁とはほとんど接触することなく挿入されるので、スペーサ128にクラック等が発生するのを抑制することができる。
スペーサ128とコーナーキー150とを連結した際、スペーサ128の通し孔162とコーナーキー150の挿入部154の通し孔156とが、内面部132の側から見て重なる位置に、位置合わせされる。固定部材であるビス158が、空間部140の外側からスペーサ128の通し孔162に挿入される。ビス158は、スペーサ128の内面部132を貫通し、挿入部154の通し孔156に達する。ビス158を空間部140の外側からねじ込むことにより、ビス158がスペーサ128の通し孔162と挿入部154の通し孔156とに締結される。ビス158がスペーサ128を貫通しているので、スペーサ128とコーナーキー150の挿入部154とをビス158により確実に固定することができる。
ここで空間部140の外側とは、スペーサ128の内部に形成された空間部140に対して、スペーサ128を境界にして空間部140の反対側を意味する。実施形態では、内面部132の外側から空間部140に向けてビス158を挿入した例を示したが、空間部140の外側であれば、外面側部134、又は側辺部136、136の外側から空間部140に向けてビス158を挿入することもできる。
実施形態では、ビス158の下孔として、スペーサ128に通し孔162、挿入部154に通し孔156を形成したが、例えば、固定部材であるビス158として、タッピングビスを使用した場合、タッピングビスによりスペーサ128及び挿入部154に貫通孔を直接開けることもできる。
実施形態では、ビス158により、スペーサ128のガラス板122、124に近い側の2箇所でコーナーキー150と固定しているが、これに限定されない。例えば、空間部140の形成されている4箇所、又はスペーサ128の内側に位置する2箇所で固定することもできる。
本体部152及び挿入部154を有するコーナーキー150は、硬質の合成樹脂材料(例えば、硬質ポリ塩化ビニル樹脂材料やアクリロニトリル・スチレン樹脂材料、ポリプロピレン樹脂材料)により一体成型されたものが好ましい。一体成型とは、コーナーキー形成材料を削り出し法、モールド法、3Dプリンターによる造形法、あるいは射出成型法等の一体成型法により成型することを意味する。このように一体成型されていれば、コーナーキー150を一つの部材にピース化することが容易であり、コーナーキー150の部品点数を削減することができ、組み立て工程も簡略化することができる。
<分割中空層130>
4層の分割中空層130には、空気よりも熱伝導率が小さいアルゴンガスが封入され、多重ガラス障子120の断熱性能が高められている。また、スペーサ128の空間部140に収納された乾燥剤138によってアルゴンガスが乾燥される。これによって、ガラス板122、124、及び中間ガラス板126A、126B、126Cの内部結露が防止されている。更に、分割中空層130の厚さは、断熱性能を十分に発揮できる厚さである13mm〜17mmに設定されている。つまり、分割中空層130の厚さは、断熱性能を最大限に発揮できる最適値(15mm)に対して、前後に2mmの幅を持たせて設定されている。分割中空層130の個数は、中間ガラス板126の枚数に応じて決定される。
なお、高い断熱性が特に要求されない場合には、上述の分割中空層130には、乾燥空気や、その他の不活性ガスが充填されてもよい。
<ガラス板122、124>
ガラス板122、124は、通常、多くの場合は、矩形の平板のガラス板であり、それぞれの厚さは、軽量化を図るために好ましくは1.3mm〜3mmの範囲であり、ガラス板122、124の寸法は、同一、又は略同寸法である。
また、ガラス板122、124は、前記厚さの範囲内であれば、厚さが異なっていてもよい。更に、ガラス板122、124は、厚さを薄くしても充分な強度を有する化学強化ガラスであるのが好ましい。つまり、ガラス板122、124を化学強化ガラスとすることにより、厚さが1.3mm〜3mmであっても、耐衝撃性能と耐風圧性能を得ることができる。
化学強化ガラス板とは、ソーダライムシリケートガラス等のNa成分やLi成分を含有するガラス板を、硝酸カリウム等の溶融塩中に浸漬させ、ガラス板の表面に存在する原子径の小さなNaイオン及び/又はLiイオンと、溶融塩中に存在する原子径の大きなKイオンとを置換してガラス板の表面層に圧縮応力層を形成して強度が高められたガラス板である。化学強化ガラスによれば、板厚が2mm以下のガラス板でも、充分に高い破壊強度を有する。したがって、ガラス板122、124として化学強化ガラス板を使用すれば、厚さが1.3mm〜3mmの薄板のガラス板122、124であっても、外側に配置されるガラス板122、124として十分な強度を得ることができる。
<中間ガラス板126A、126B、126C>
中間ガラス板126A、126B、126Cは、矩形の平板のガラス板であり、それぞれの厚さは、軽量化を図るために1mm〜2mmの範囲であり、中間ガラス板126A、126B、126Cの寸法は、同一、又は略同寸法である。
また、中間ガラス板126A、126B、126Cは、前記厚さの範囲内であれば、厚さが異なっていてもよい。更に、中間ガラス板126A、126B、126Cは、ガラス板122、124と同様に、厚さを薄くしても充分な強度を有する化学強化ガラスでもよい。例えば、厚さが1mmないし2mmの化学強化ガラスは、厚さが3mmないし6mmのフロートガラス等の非強化ガラスと同等の静的曲げ強度を有する。
なお、中間ガラス板126A、126B、126Cは、スペーサ128の溝部142に挿入できるようにガラス板122、124よりも小寸法の相似形の矩形状とされるのが好ましい。
実施形態では、3枚の中間ガラス板126A、126B、126Cを例示したが、中間ガラス板126は、ガラス板122、124の間に少なくとも1枚あればよい。すなわち、多重ガラス障子120は、少なくとも一枚の中間ガラス板126を備えることにより構成される。例えば、中間ガラス板は、4枚以上であってもよい。したがって、多重ガラス障子120によれば、分割中空層130の温度の低下し、分割中空層130の内圧が減少した場合でも、中間ガラス板126の端部がスペーサ128を支持するので、スペーサ128が分割中空層130に向けて変形するのを中間ガラス板126によって抑制することができる。
<低放射膜166A、166B、166C、166D>
図2の如く、ガラス板122、124の分割中空層130に対向する少なくとも一方の内面、及び中間ガラス板126A、126Cの中間ガラス板126Bに対向する内面には、Low−E(Low-Emissivity)膜等の低放射膜166A、166B、166C、166Dが成膜されている。すなわち、ガラス板122、124、及び中間ガラス板126A、126CをLow−Eガラスとして構成することもできる。
Low−Eガラスとは、ガラス板の表面に、例えば、酸化スズ(SnO2)を主体とした低放射膜を化学蒸着装置やスパッタリング装置等を用いて成膜したもの、又は銀(Ag)を主体とした低放射膜を、スパッタリング装置等を用いて成膜したものであり、赤外線による熱エネルギーの放射率を低くする機能を有する。ここで、銀(Ag)を主体とした低放射膜とは、銀膜を酸化物膜、窒化物膜等で積層化したタイプのものも含む。すなわち、Low−Eガラスは、熱を通し難い性能を有するので、遮熱性及び断熱性が高い。また、銀を主体とした低放射膜は、空気中の水分等によって酸化し易い性質を有するため、複層ガラスに用いる場合は、密閉された中空層に面する面側に成膜されることが好ましい。更に、酸化スズを主体とする低放射膜は、銀を主体とする低放射膜と比較して、熱線の反射性能が低く、遮熱性能は低いが、銀を主体とする低放射膜と比較して、酸化し難く、機械耐久性が高いため傷付き難いという利点がある。よって、酸化スズを主体とする低放射膜であれば、ガラス板10、12の少なくとも一方の外面に備えさせることもできる。
多重ガラス障子120において、Low−Eガラスを使用する場合、低放射膜166A、166B、166C、166Dの放射率を異ならせることができる。これにより、分割中空層130の温度と中間ガラス板126A、126B、126Cの温度上昇を抑制し、「熱割れ」と称されるリスクを解消することができる。「熱割れ」は、多重ガラス障子120と多重ガラス障子120を装着する窓枠20及びアタッチメント枠110において、日射(特に朝日)を受ける多重ガラス障子120が、窓枠20及びアタッチメント枠110に対して先に熱せられて膨張するため、膨張率の違いから窓枠20及びアタッチメント枠110に収納されている多重ガラス障子のガラス辺付近に引張応力が発生し、ガラス板の許容度(例えば、エッジ許容応力:17.7MPa)を超えた場合に発生する。このような「熱割れ」は、窓枠20、アタッチメント枠110の下面に断熱材を設けることにより抑制することができる。また、後述する支持板200の中空部202に断熱材を設けてもよい。
例えば、室外側のガラス板122の内面に、放射率の比較的低い低放射膜166Aを成膜する。中間ガラス板126Aの中間ガラス板126Bに対向する面に、低放射膜166Aよりも放射率の高い低放射膜166Bを形成する。中間ガラス板126Cの中間ガラス板126Bに対向する面に、低放射膜166Aよりも放射率の高い低放射膜166Bを形成する。室外側のガラス板122の内面に、低放射膜166Aよりも放射率の高い低放射膜166Dを成膜する。低放射膜166B、116C、116Dは、垂直放射率が同値のものでもよく異なっていてもよい。また、中間ガラス板126Bには、低放射膜を形成しない。
室外側のガラス板122に放射率の比較的低い低放射膜166Aを設けることで、分割中空層130の内部の温度上昇、及び中間ガラス板126A、126B、126Cの温度上昇を抑えることができる。また、ガラス温度の上昇が大きい中央の中間ガラス板126BをLow−Eガラスではなく、透明ガラス板を使用することで、中間ガラス板126の中央付近の温度上昇を抑えることができる。
一方で、中間ガラス板126A、126Cの低放射膜166A、166Cは、低放射膜166Aより放射率が高いので、日射熱の透過性が高く、熱が中央ガラス板126に吸収されるのを抑え、室内側のガラス板124まで伝わりやすい。したがって、断熱性能を確保しつつ、分割中空層130の中間ガラス板126A、126Cの温度吸収を抑えることができる。
上述の構成とすることにより、中間ガラス板126A、126B、126Cと分割中空層130の温度上昇を抑制し熱応力を低下することができ、「熱割れ」を抑制することができる。
<支持板200>
図2、4の如く、支持板200は、スペーサ128を支持し、補強する部材である。このため、支持板200は、各スペーサ128の外面側部134に対向する位置に配置されている。支持板200は、コーナーキー250により連結される。
スペーサ128が支持板200によって、その外側から支持されているので、温度上昇により分割中空層130の内圧が上昇し、スペーサ128が分割中空層130と反対側に膨張しようとしても、支持板200によりスペーサ128が外に膨らむのを抑制することができる。
多重ガラス障子120の構成によって、ガラス板122とガラス板124との間の中空層の厚さは、通常の2枚のガラス板からなる複層ガラスと比較して非常に厚くなる。このため、熱膨張する中空層からスペーサ128が受ける圧力は、前記複層ガラスと比較して非常に大きくなり、1枚のスペーサ128では対応できない場合が生じる。また、スペーサ128が樹脂製の場合には、金属製と比較して膨張しやすいという性質がある。そこで、実施形態の多重ガラス障子120では、スペーサ128の外側を支持し、スペーサ128を補強して、スペーサ128の膨張を抑制する支持板200を設けたので、前記上昇した内圧にも対抗することができる。これにより、使用寿命の長い多重ガラス障子120を提供することができる。
また、支持板200は、断面形状において、内部に4つの中空部202を有するホロー構造で構成される。ホロー構造を有しているので、支持板200の剛性を維持することができる。また、中空部202に断熱材を挿入することにより、窓100の断熱性能を向上させることができる。
支持板200の形状に関して、例えば、支持板200はスペーサ128を支持するため、スペーサ128と略同じ長さを有し、スペーサ128の幅より短い幅を有している。
支持板200とガラス板122との間、支持板200とガラス板122との間には、二次シール材182が設けられている。また、スペーサ128と支持板200との間には透湿防止層190が設けられている。
実施形態では、支持板200は、複数の中空部202を有するように一体的に形成されている。支持板200は、支持板形成材料によって成型される。成型方法として支持板形成材料を押し出し成型法、共押し出し成型法、又は射出成型法等の成型法を用いることができる。
支持板形成材料としては、合成樹脂材料が好ましく使用される。支持板形成用の合成樹脂材料としては、硬質塩化ビニル樹脂材料、アクリロニトリル・スチレン樹脂材料、及びこれらにガラス繊維材を入れたものが好ましいが、これらの熱可塑性合成樹脂材料に限定されるものではなく、各種熱可塑性合成樹脂材料も使用できる。
また、支持体枠体形成材料としては、一種に限らず、複数種の材料を用いて複合構造としてもよい。例えば、異なる樹脂材料を共押し出し成型法により部分的に異なる合成樹脂材料からなる複合構造の枠体でもよく、合成樹脂材料とアルミニウム材料からなる複合構造の枠体でもよい。この複合構造の場合、いずれか一種のスペーサ形成材料により一体成型されていればよい。一体成型された支持板200は、部分的に、又は全体に異なる合成樹脂材料及び/又は金属材料が接合されていてもよい。特に、硬質の塩化ビニル樹脂材料やアクリロニトリル・スチレン樹脂材料により形成された支持板200は、多重ガラス障子120として用いたとき、断熱性に優れており、一体成型が容易で、耐久性に優れ、安価である。
〈コーナーキー250〉
図6は、支持板200同士を接続するコーナーキー250の斜視図である。
支持板200の各端部が突き合わされる4つの角のコーナーにおいては、隣接する支持板200同士が支持板接続部材であるコーナーキー250により連結され、連続する枠状の支持板が構成される。
支持板200は、コーナーキー250の本体部252に面する端面230を有している。支持板200の外面部214には通し孔232が形成されている。通し孔232は、中空部202に貫通されている。
コーナーキー250は、本体部252と、本体部252から突出しL字状に配置された挿入部254を有しており、挿入部254には通し孔256が形成されている。コーナーキー250は、L字状に配置された挿入部254が支持板200の複数の中空部202に対応して本体部252と一体的に形成されている。
支持板200の端面230がコーナーキー250の本体部252に接する位置まで、コーナーキー250の挿入部254が支持板200の中空部202に挿入される。挿入部254の断面積は、中空部202の断面積より小さく、挿入部254を中空部202の内壁とはほとんど接触せず、支持板200にクラック等が発生するのを抑制することができる。
支持板200とコーナーキー250とを連結した際、支持板200の通し孔232とコーナーキー250の挿入部254の通し孔256とは重なる位置に、位置合わせされる。固定部材であるビス258が、外面部214から支持板200の孔232に挿入される。ビス258は、支持板200を貫通し、挿入部254の通し孔256に達する。ビス258を外面部214の外側からねじ込むことにより、ビス258が支持板200の通し孔232と挿入部254の通し孔256とに締結される。ビス258が支持板200を貫通しているので、支持板200とコーナーキー250の挿入部254とをビス258により確実に固定することができる。
実施形態では、ビス258の下孔として、支持板200に通し孔232、挿入部254に通し孔256を形成したが、例えば、固定部材であるビス258として、タッピングビスを使用した場合、タッピングビスにより支持板200及び挿入部254に貫通孔を直接開けることできる。
実施形態では、ビス258により、支持板200のガラス板122、124に近い側の2箇所でコーナーキー250と固定しているが、これに限定されない。例えば、中空部202の形成されている4箇所、又は支持板200の内側に位置する2箇所で固定することもできる。
本体部252及び挿入部254を有するコーナーキー250は、硬質の合成樹脂材料(例えば、硬質ポリ塩化ビニル樹脂材料やアクリロニトリル・スチレン樹脂材料、ポリプロピレン樹脂材料)により一体成型されたものが好ましい。一体成型とは、コーナーキー形成材料を削り出し法、モールド法、3Dプリンターによる造形法、あるいは射出成型法等の一体成型法により成型することを意味する。このように一体成型されていれば、コーナーキー250を一つの部材にピース化することが容易であり、コーナーキー250の部品点数を削減することができ、又組み立て工程を簡略化することができる。
図7は、スペーサ128とコーナーキー150とをビス158により接続した状態、及び支持板200とコーナーキー250とをビス258により接続した状態、を示す説明図である。図7の如く、スペーサ128の外側には支持板200が配置され、スペーサ128が支持板200に支持され、かつ補強されている。
<シール材180、二次シール材182>
図2、図4の如く、多重ガラス障子120は、シール材180及び二次シール材、182を備えている。ガラス板122とガラス板124とに対向するスペーサ128の側辺部136、136が、シール材180であるブチルゴムによってガラス板122とガラス板124とに接合される。そして、スペーサ128の外面側部134の側に二次シール材182であるポリサルファイド系又はシリコーン系のシーリング材が充填される。これによって、多重ガラス障子120が構成される。シール材180及び二次シール材182は、上記形態に限定されず、ガラス板122、124において接合するシール材と、スペーサ128の外面側部134の側に塗布するシール材とを同一の材料としてもよい。さらに、二次シール材182の外周に二次シール材182を保護する別のシール材を有してもよい。
多重ガラス障子120において、スペーサ128を支持する支持板200が設けられているので、二次シール材182は、支持板200とガラス板122との間、支持板200とガラス板124との間に設けられる。
支持板200を設けることにより、二次シール材182の使用量を減らすことができる。また、支持板200により、二次シール材182を最適の形状とすることができる。また、多重ガラス障子120の総厚を変更したとしても支持板200により、二次シール材182を所定の寸法とすることができる。
また、支持板200が二次シール材182の被着対象となるので、安定した接着性能を確保(すなわち、2面接着)することができる。つまり、二次シール材182の保持力の発現することができる。
<透湿防止層190>
図2、図4の如く、多重ガラス障子120の分割中空層130の側に外側から水分が透過するのを防止する透湿防止層190が形成される。特に、スペーサ128が、合成樹脂材料、例えば硬質ポリ塩化ビニル樹脂材料、又はアクリロニトリル・スチレン樹脂材料により形成されている場合、素材自体として水分の透湿防止性が高いアルミニウム製のスペーサと同等程度の透湿防止性が求められている。
透湿防止層190としては、分割中空層130内にスペーサ128自体を通して水分が透過することを防止できる材質からなるものが選ばれる。透湿防止層190としては、透湿防止塗料を塗布し、硬化されてなる層や、透湿防止フィルム状体を貼り付けてなる層が好ましい。透湿防止塗料としては、代表的には、フッ素樹脂系塗料、ポリ塩化ビニリデン樹脂系塗料などが挙げられる。透湿防止塗料の塗布により透湿防止層を形成する場合、2種以上の透湿防止塗料を塗布して2層、あるいは3層以上の複数層の構成としてもよい。
透湿防止フィルム状体としては、透湿防止性能をもった金属被覆フィルム、セラミック被覆フィルム、金属及びセラミックの複合被覆フィルム、金属テープ、フィルム自身が透湿防止性能をもった樹脂からなる透湿防止樹脂フィルム、又は透湿防止樹脂被覆フィルムが挙げられる。ブチルゴム系接着材からなるブチルテープと、金属テープ、例えばアルミニウム箔、ステンレス箔等を積層した透湿防止フィルム状体も好ましく使用することができる。
また、図2の如く、スペーサ128は、空間部140を有しているので、空間部140にゼオライト又はシリカゲル等の乾燥剤138を充填することができる。この乾燥剤138により分割中空層130の気体を乾燥させることができる。なお、乾燥剤138は、スペーサ128の内面部132に形成された開口部(不図示)により、分割中空層130に露出される。
なお、実施形態において、支持板200が設けられているので、透湿防止層190を保護することができる。以上が、多重ガラス障子120の構成である。
次に、図2に示した実施形態の窓100の特徴について説明する。
〔窓100の特徴〕
実施形態の窓100は、既設の窓枠(すなわち、第1の窓枠)20において、押縁装着用溝部(すなわち、第1の押縁装着用溝部)24から押縁50を取り外し、押縁装着用溝部24にアタッチメント枠(すなわち、第2の窓枠)110の嵌合部114を装着している。すなわち、実施形態の窓100は、窓枠20に備えられている、既存の押縁装着用溝部24を利用して、多重ガラス障子(すなわち、第2の障子)120を装着するためのアタッチメント枠110を装着したので、大幅に部品点数を増やすことなく、窓枠20にアタッチメント枠110を容易に取り付けることができる。
また、実施形態の窓100によれば、アタッチメント枠110に備えられた押縁装着用溝部(すなわち、第2の押縁装着用溝部)116に押縁50の嵌合部50Aを装着し、押縁50のリップ部50Bと、窓枠20の気密材52のリップ部52Bとによって多重ガラス障子120を室外側及び室内側から押し付けて多重ガラス障子120を保持している。すなわち、アタッチメント枠110に多重ガラス障子120を取り付け、アタッチメント枠110の押縁装着用溝部116に押縁50を装着することにより、多重ガラス障子120を気密材52に押し付けることができる。これにより、実施形態の窓100によれば、複層ガラス障子(すなわち、第1の障子)30の押縁50を、多重ガラス障子120の押縁50として有効利用することができる。
更に、アタッチメント枠110は、室外側先端の下部に脚部118を備え、脚部118を窓枠20の傾斜部28に支持させるため、脚部118と嵌合部114とによってアタッチメント枠110を窓枠20に安定して装着することができる。
〔本発明の他の実施形態の窓〕
図8は、他の実施形態の窓300の下部の縦断面図である。同図においては、第2の障子である障子320を簡略して示している。
図2の窓100に対する図8の窓300の構造の相違点は、第2の窓枠であるアタッチメント枠310に室内側壁312を備え、室内側壁312を気密材52によって押し付けている室内側壁312には、障子320に当接されるリップ部314が備えられている。
図9は、他の実施形態の窓400の下部の縦断面図である。同図においては、第2の障子である障子420を簡略して示している。
図8の窓300に対する図9の窓400の構造の相違点は、第2の窓枠であるアタッチメント枠410に室外側壁412を備え、室外側壁412に、障子420に当接されるリップ部414が備えられている。図9の窓400では、図8の押縁50を使用しないが、室外側壁412を押縁として代用できる。
図10は、他の実施形態の窓500の下部の縦断面図である。
同図に示す窓500において、第2の障子は、2枚の複層ガラス障子30(ここにおいて、一方の複層ガラス障子を第3の障子、他方の複層ガラス障子を第4の障子と称する。)から構成され、この第2の障子、すなわち、第3の障子および第4の障子は、第2の窓枠であるアタッチメント枠510に装着されている。なお、この例において、第3の障子および第4の障子として、複層ガラス障子の例を挙げているが、第3の障子および第4の障子の一方は、多重ガラス障子であってもよいし、また単板のガラス板であってもよい。
アタッチメント枠(第2の窓枠)510の第2の障子用溝部である見込壁512は、見込壁512の略中央部に立設された仕切り壁514によって室外側及び室内側に分割され、すなわち、第3の障子用溝部、第4の障子用溝部に分割されている。そして、分割された見込壁512の第3の障子用溝部および第4の障子用溝部のそれぞれに、第3の障子である複層ガラス障子30および第4の障子である複層ガラス障子30の周辺部が装着されている。また、仕切り壁514の室外側面にはリップ部516が備えられ、室内側面にもリップ部518が備えられている。
室外側に装着された複層ガラス障子30は、リップ部414とリップ部516とによって保持され、室内側に装着された複層ガラス障子30は、リップ部314とリップ部518とによって保持される。
図10の窓500によれば、2枚の複層ガラス障子30からなる、断熱性能に優れた二重窓を構成することができる。
なお、2枚の複層ガラス障子30のうち1枚を多重ガラス障子に代えてもよく、単板のガラス板に代えてもよい。
本発明によれば、部品点数を増やすことなく、第1の窓枠に第2の枠体を容易に取り付けることができる窓を提供できる。
なお、2014年10月30日に出願された日本特許出願2014−221620号の明細書、特許請求の範囲、図面および要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
10…窓、20…窓枠(第1の窓枠)、22…見込壁、23…室内側壁、24…押縁装着用溝部(第1の押縁装着用溝部)、26…気密材装着用溝部、28…傾斜部、30…複層ガラス障子(第1の障子)、32、34…ガラス板、36…スペーサ、38…一次シール材、40…二次シール材、42…中空層、44…乾燥剤、46…開口部、50…押縁、52…気密材、100、300、400、500…窓、110…アタッチメント枠(第2の窓枠)、112…見込壁、114…嵌合部、116…押縁装着用溝部(第2の押縁装着用溝部)、118…脚部、120…多重ガラス障子(第2の障子)、122、124…ガラス板、126、126A、126B、126C…中間ガラス板、128…スペーサ、130…分割中空層、132…内面部、134…外面側部、136…側辺部、138…乾燥剤、140…空間部、142…溝部、144…グレージングチャンネル、150…コーナーキー、152…本体部、154…挿入部、156…通し孔、158…ビス、160…端面、162…通し孔、166A、166B、166C、166D…低放射膜、180…シール材、182…二次シール材、190…透湿防止層、200…支持板、202…中空部、214…外面部、232…通し孔、250…コーナーキー、252…本体部、254…挿入部、256…通し孔、258…ビス、310…アタッチメント枠(第2の窓枠)、312…室内側壁、314…リップ部、320…障子(第2の障子)、410…アタッチメント枠(第2の窓枠)、412…室外側壁、414…リップ部、420…障子(第2の障子)、510…アタッチメント枠(第2の窓枠)、512…見込壁、514…仕切り壁、516、518…リップ部。

Claims (7)

  1. 第1の障子の周縁部が装着されるように構成された第1の障子用溝部と、押縁が着脱自在に装着される第1の押縁装着用溝部とを備えた第1の窓枠と、
    前記第1の押縁装着用溝部に装着されて、前記第1の障子よりも厚さの厚い第2の障子の周縁部が装着されるように構成された第2の障子用溝部を備えた第2の窓枠と、
    前記第2の窓枠の前記第2の障子用溝部に周縁部が装着された前記第2の障子と、
    を有することを特徴とする窓。
  2. 前記第2の窓枠には、前記押縁が装着される第2の押縁装着用溝部が備えられる請求項1に記載の窓。
  3. 前記第2の障子は、第1のガラス板と第2のガラス板とがその周囲において枠体により隔置されて中空層が形成されるとともに、前記中空層が前記周囲において前記枠体に封着され、かつ前記中空層に少なくとも1枚の中間ガラス板が配置されてなる複層ガラスである請求項1又は2に記載の窓。
  4. 前記第2の窓枠の前記第2の障子用溝部は、少なくとも第3の障子用溝部と第4の障子用溝部とに分割され、
    前記第2の障子は、第3の障子と第4の障子とを備え、
    前記第3の障子用溝部に前記第3の障子の周縁部が装着され、前記第4の障子用溝部に前記第4の障子の周縁部が装着される請求項1又は2に記載の窓。
  5. 前記第3の障子又は前記第4の障子のうち少なくとも一つの障子は、複層ガラスによって構成されている請求項4に記載の窓。
  6. 前記第2の窓枠は前記第1の窓枠との嵌合部を有し、当該嵌合部は前記の第1の窓枠の第1の押縁装着用溝部に嵌合されて第2の窓枠が第1の窓枠に装着されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の窓。
  7. 前記第1の窓枠が建物の躯体に設けられた既設の窓枠である請求項1〜6のいずれか1項に記載の窓。
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