JP2017155892A - 断熱パネルおよびそれを用いた断熱箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、外部から中空パネル内に浸入した水分による真空断熱材の性能低下および接着剤等の接着手段の吸湿劣化を抑制した断熱パネル、およびそれを用いた断熱箱を提供することを主目的とする。【解決手段】第1表面板、上記第1表面板と対向する第2表面板、および上記第1表面板と上記第2表面板との間を連結する側面板を有し、上記第1表面板および上記第2表面板、ならびに上記側面板により中空空間が形成された中空パネルと、上記中空パネルの上記中空空間に配置された真空断熱材と、上記中空パネルの上記中空空間に配置された吸湿体と、を有し、上記真空断熱材は、上記第1表面板および上記側面板との間に空隙を有するようにして、上記第2表面板に固定されていることを特徴とする断熱パネルを提供することにより、上記課題を解決する。【選択図】図2
Description
本発明は断熱パネル、具体的には、輸送用コンテナ等の断熱箱の形成や、トラック等の運搬用車両の荷台の断熱改修に用いられる断熱パネルに関する。
近年、深刻な地球温暖化に伴い、産業機械や、自動車等の車両分野、家電製品等の民生機器、住宅などの建築物、物流分野等の多岐の分野に渡る物品において省エネルギーが推進されている。
中でも、収容物の定温保管を行う断熱箱は、収容空間の温度を定温維持するために使用されるエネルギーが、消費エネルギー全体の中で大きな割合を占めている。
このため、断熱箱の消費エネルギーの低減を図るため、断熱箱を構成する壁面パネルには、発泡断熱材や繊維断熱材等の断熱材が配置され、もしくは、壁面パネル内部の中空空間内に上記断熱材が内蔵されている(特許文献1)。
中でも、収容物の定温保管を行う断熱箱は、収容空間の温度を定温維持するために使用されるエネルギーが、消費エネルギー全体の中で大きな割合を占めている。
このため、断熱箱の消費エネルギーの低減を図るため、断熱箱を構成する壁面パネルには、発泡断熱材や繊維断熱材等の断熱材が配置され、もしくは、壁面パネル内部の中空空間内に上記断熱材が内蔵されている(特許文献1)。
しかし、発泡断熱材や繊維断熱材の断熱性は、その厚みと比例することから、断熱パネルの断熱性を高めるためには、断熱材の厚みを厚くしなければならず、その結果、断熱パネル全体の板厚が厚くなる。このような断熱パネルを用いて断熱箱を形成すると、外形寸法に対し、内部容積が小さくなってしまう。中でも、輸送用コンテナの様に外形寸法が予め規定されている場合、断熱パネルの板厚が厚くなるほど、コンテナの内部容量が減少してしまい、積載容量が減ってしまう。
このため、板厚が薄く且つ断熱性の高い断熱パネルが求められる。
このため、板厚が薄く且つ断熱性の高い断熱パネルが求められる。
上記の要求に対し、発泡断熱材や繊維断熱材に代えて、板厚が薄く高い断熱性を有する真空断熱材が用いられている。
例えば、特許文献2には、表面材とその裏面に固着された真空断熱材とを備える真空断熱パネルが開示されている。特許文献2における上記真空断熱材は、真空断熱部を形成するように間隔を空けて並設された複数の芯材と、芯材の外周側部に各芯材を区画する桟状部材と、ガスバリア性を有し、これら複数の芯材及び上記桟状部材の表裏を覆う包装材を備えた構造を有する。
例えば、特許文献2には、表面材とその裏面に固着された真空断熱材とを備える真空断熱パネルが開示されている。特許文献2における上記真空断熱材は、真空断熱部を形成するように間隔を空けて並設された複数の芯材と、芯材の外周側部に各芯材を区画する桟状部材と、ガスバリア性を有し、これら複数の芯材及び上記桟状部材の表裏を覆う包装材を備えた構造を有する。
また、壁面に真空断熱材を配置する施工方法ではあるが、特許文献3では、壁面と、上記壁面に対向する面材と、壁面および面材間に設けられた桟部材とで区画された中空空間内に、真空断熱材が上記桟部材に対して並行に配置された構造が開示されている。
本発明者等は、内部に中空空間を有する構造パネル(以下、中空パネルと称する。)を用い、上記中空空間内に真空断熱材を配置することで、板厚が薄く且つ断熱性の高い断熱パネルの開発を進めている。
しかし、真空断熱材は、発泡断熱材や繊維断熱材等の他の断熱材と比較して、水分の存在により断熱性能の低下が生じやすいという問題がある。これは、真空断熱材は内部真空度が高いことで高断熱性を発揮するところ、真空断熱材の内部に水分が存在すると真空度が低下してしまうからである。また、真空断熱材を構成する外装材に用いられる熱溶着層や、外装材の各層を接着する接着剤等も水分により劣化してしまうからである。
しかし、真空断熱材は、発泡断熱材や繊維断熱材等の他の断熱材と比較して、水分の存在により断熱性能の低下が生じやすいという問題がある。これは、真空断熱材は内部真空度が高いことで高断熱性を発揮するところ、真空断熱材の内部に水分が存在すると真空度が低下してしまうからである。また、真空断熱材を構成する外装材に用いられる熱溶着層や、外装材の各層を接着する接着剤等も水分により劣化してしまうからである。
真空断熱材の水分劣化を防ぐために、例えば、芯材と共に吸湿剤を包含して、真空断熱材の内部から吸湿対策を講じる方法が採用されている。しかし、真空断熱材の内部に包含された吸着剤は、芯材や外装材に含まれる水分は吸着するが、真空断熱材の外部に存在する水分を吸着することができない。また、真空断熱材に繰り返し熱が加わると、吸湿剤の劣化が進行してその機能が短期間で低下してしまう。
このように、真空断熱材の内部で吸湿対策を講じても、真空断熱材の外部から浸入する水分に対しては吸湿対策が十分ではなく、真空断熱材の吸湿劣化を十分に抑制することができない。このため、真空断熱材およびそれによる断熱パネルの断熱性能を長期間維持することが困難である。
このように、真空断熱材の内部で吸湿対策を講じても、真空断熱材の外部から浸入する水分に対しては吸湿対策が十分ではなく、真空断熱材の吸湿劣化を十分に抑制することができない。このため、真空断熱材およびそれによる断熱パネルの断熱性能を長期間維持することが困難である。
また、真空断熱材は、外部衝撃を受けて外装材が破れると、急激に断熱性能が低下してしまい、機能を果たさなくなることから、中空空間に真空断熱材を配置する際は、通常、接着剤や両面テープ等の接着手段を用いて中空パネルの面に固定される。しかし、接着剤や両面テープの粘着剤は、外部から浸入した水分を吸湿して劣化してしまい、接着力の低下が生じる。このため、真空断熱材の固定が解放されて上記中空空間内を移動可能となることで、真空断熱材は外部衝撃をより受けやすくなり、破損しやすくなるという問題がある。
なお、接着剤や両面テープ等の接着手段を用いずに上記中空空間内で真空断熱材を固定させる方法として、中空パネルの壁面との間に隙間を設けずに、上記中空空間に真空断熱材を嵌め込むことも想定される。
しかし、真空断熱材は、従来の発泡断熱材や繊維断熱材等よりも寸法安定性に劣るため、中空空間に上手く嵌め込めず、中空パネルの平坦性が損なわれる場合がある。また、通常、真空断熱材は、周囲に封止部分を有しており、上記封止部分を折り曲げた状態で配置されるが、上記封止部分によっても、中空空間への嵌め込みが阻害されたり、上記封止部分が突出することで中空パネルの平坦性が損なわれる場合がある。
しかし、真空断熱材は、従来の発泡断熱材や繊維断熱材等よりも寸法安定性に劣るため、中空空間に上手く嵌め込めず、中空パネルの平坦性が損なわれる場合がある。また、通常、真空断熱材は、周囲に封止部分を有しており、上記封止部分を折り曲げた状態で配置されるが、上記封止部分によっても、中空空間への嵌め込みが阻害されたり、上記封止部分が突出することで中空パネルの平坦性が損なわれる場合がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、外部から中空パネル内に浸入した水分による真空断熱材の性能低下および接着剤等の接着手段の吸湿劣化を抑制した断熱パネル、およびそれを用いた断熱箱を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、第1表面板、上記第1表面板と対向する第2表面板、および上記第1表面板と上記第2表面板との間を連結する側面板を有し、上記第1表面板および上記第2表面板、ならびに上記側面板により中空空間が形成された中空パネルと、上記中空パネルの上記中空空間に配置された真空断熱材と、上記中空パネルの上記中空空間に配置された吸湿体と、を有し、上記真空断熱材は、上記第1表面板および上記側面板との間に空隙を有するようにして、上記第2表面板に固定されていることを特徴とする断熱パネルを提供する。
上記発明によれば、外部から中空パネルの中空空間に浸入した水分が、上記中空空間に配置された吸湿体により吸収されるため、真空断熱材が吸湿することによる断熱性能の低下や、接着剤等の接着手段が吸湿劣化することによる真空断熱材の第2表面板からの脱離を防ぐことができる。また、中空パネルの中空空間に真空断熱材が配置されていることから、薄厚で断熱性に優れた断熱パネルとなる。このため、本発明の断熱パネルは、断熱箱、中でも、外形寸法に制限がある断熱箱や、運搬用車両の荷台の断熱改修に好適に用いることができ、本発明の断熱パネルを用いた上記断熱箱や荷台は、断熱性能が高く、より多くの内部容量を有することができる。
上記発明においては、上記空隙には、空気が充填されていることが好ましい。空隙に充填されている空気による断熱効果により、断熱パネルの断熱性能がより向上するからである。また、真空断熱材が上記空隙に充填された部材と密着していると、振動や外力により上記部材と接触して、摩擦により真空断熱材が損傷を受ける場合があるからである。
上記発明においては、上記吸湿体が、吸湿剤を含む吸湿層であることが好ましい。中空パネルの中空空間側表面や真空断熱材への固着が容易であり、場所に偏りがなく吸湿できるからである。
また、本発明は、天面パネルと、底面パネルと、上記天面パネルおよび上記底面パネルの間を連結する側面パネルと、を有し、上記天面パネル、上記底面パネル、および上記側面パネルの少なくとも1つが断熱パネルを有する断熱箱であって、上記断熱パネルは、第1表面板、上記第1表面板と対向する第2表面板、および上記第1表面板と上記第2表面板との間を連結する側面板を有し、上記第1表面板および上記第2表面板、ならびに上記側面板により中空空間が形成された中空パネルと、上記中空パネルの上記中空空間に配置された真空断熱材と、上記中空パネルの上記中空空間に配置された吸湿体と、を有し、上記真空断熱材は、上記第1表面板および上記側面板との間に空隙を有するようにして、上記第2表面板に固定されていることを特徴とする断熱箱を提供する。
なお、以下の説明において、断熱箱を形成する天面パネル、底面パネル、および側面パネルのことを、単にパネルと称する場合がある。
なお、以下の説明において、断熱箱を形成する天面パネル、底面パネル、および側面パネルのことを、単にパネルと称する場合がある。
上記発明によれば、上述した構造を有する断熱パネルは、水分による断熱性能の低下が抑えられ、薄厚で断熱性に優れていることから、断熱箱を構成する複数のパネルのうち少なくとも1面が、上述した断熱パネルを有することで、本発明の断熱箱は、上記断熱パネルの断熱性により長期間、箱内を定温保持することができる。また、パネル1枚当たりの総厚を薄くできることから、本発明の断熱箱は、より多くの内部容量を有することができる。特に断熱箱の外形寸法が固定されている場合に、上記の効果をより発揮することができる。
本発明の断熱パネルは、外部から浸入した水分による、真空断熱材の性能低下や接着剤等の接着手段の吸湿劣化を抑制することができるという効果を奏する。
以下、本発明の断熱パネルおよびそれを用いた断熱箱について詳細に説明する。
A.断熱パネル
本発明の断熱パネルは、第1表面板、上記第1表面板と対向する第2表面板、および上記第1表面板と上記第2表面板との間を連結する側面板を有し、上記第1表面板および上記第2表面板、ならびに上記側面板により中空空間が形成された中空パネルと、上記中空パネルの上記中空空間に配置された真空断熱材と、上記中空パネルの上記中空空間に配置された吸湿体と、を有し、上記真空断熱材は、上記第1表面板および上記側面板との間に空隙を有するようにして、上記第2表面板に固定されていることを特徴とする。
本発明の断熱パネルは、第1表面板、上記第1表面板と対向する第2表面板、および上記第1表面板と上記第2表面板との間を連結する側面板を有し、上記第1表面板および上記第2表面板、ならびに上記側面板により中空空間が形成された中空パネルと、上記中空パネルの上記中空空間に配置された真空断熱材と、上記中空パネルの上記中空空間に配置された吸湿体と、を有し、上記真空断熱材は、上記第1表面板および上記側面板との間に空隙を有するようにして、上記第2表面板に固定されていることを特徴とする。
本発明の断熱パネルについて、図を参照して説明する。図1は本発明の断熱パネルの一例を示す概略斜視図であり、図2は図1のX−X線断面図である。
本発明の断熱パネル10は、第1表面板11A、第1表面板11Aと対向する第2表面板11B、および第1表面板11Aと第2表面板11Bとの間を連結する複数の側面板12A〜12Dにより中空空間Sが形成された中空パネル1と、中空空間Sに配置された真空断熱材2と、中空空間Sに配置された吸湿体3とを有する。
図1および図2に示す断熱パネル10においては、真空断熱材2は、第1表面板11Aおよび複数の側面板12A〜12Dとの間に空隙を有するようにして、第2表面板11Bに接着手段(接着剤)15により直接、固定配置されている。また、シート状の吸湿体3が、真空断熱材2の第1表面板11A側表面上に配置されている。
本発明の断熱パネル10は、第1表面板11A、第1表面板11Aと対向する第2表面板11B、および第1表面板11Aと第2表面板11Bとの間を連結する複数の側面板12A〜12Dにより中空空間Sが形成された中空パネル1と、中空空間Sに配置された真空断熱材2と、中空空間Sに配置された吸湿体3とを有する。
図1および図2に示す断熱パネル10においては、真空断熱材2は、第1表面板11Aおよび複数の側面板12A〜12Dとの間に空隙を有するようにして、第2表面板11Bに接着手段(接着剤)15により直接、固定配置されている。また、シート状の吸湿体3が、真空断熱材2の第1表面板11A側表面上に配置されている。
本発明によれば、外部から中空パネルの中空空間に浸入した水分が、上記中空空間に配置された吸湿体により吸収されるため、真空断熱材が吸湿することによる断熱性能の低下や、接着剤等の接着手段が吸湿劣化することによる真空断熱材の第2表面板からの脱離を防ぐことができる。また、中空パネルの中空空間に真空断熱材が配置されていることから、薄厚で断熱性に優れた断熱パネルとなる。このため、本発明の断熱パネルは、断熱箱、中でも、外形寸法に制限がある断熱箱や、運搬用車両の荷台の断熱改修に好適に用いることができ、本発明の断熱パネルを用いた上記断熱箱や荷台は、断熱性能が高く、より多くの内部容量を有することができる。
以下、本発明の断熱パネルにおける各構成について説明する。
1.吸湿体
本発明における吸湿体は、上記中空パネルの上記中空空間に配置されている。
本発明における吸湿体は、上記中空パネルの上記中空空間に配置されている。
吸湿体は、水分を吸着することが可能なものであればよく、例えば、被吸着分子である水を物理化学的な親和力で吸着を実現する「物理吸着型」であってもよく、主に化学反応によって被吸着分子である水と結合することにより吸着を実現する「化学吸着型」であってもよい。また、上記吸湿体は吸湿により潮解しないことが好ましい。
上記吸湿体は、通常、吸湿剤を含む、もしくは、吸湿剤により形成されたものである。
上記吸湿剤として、従来公知の物質を用いることができる。具体的には、シリカゲル、アルミナゲル、シリカアルミナゲル、ゼオライト、合成ゼオライト等の無機多孔質材料、活性炭、酸化カルシウムや酸化バリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む金属酸化物、金属ハロゲン化物、無水硫酸マグネシウムや焼ミョウバン等の硫酸塩化合物、カーボンナノチューブやカーボンナノファイバー、グラファイトナノファイバー等の炭素繊維、ポリビニルアルコールやポリエチレングリコ−ル等の高吸水性樹脂(SAP)、ポリアクリル酸ナトリウムを繊維化した高吸湿繊維等が挙げられる。中でも、吸湿能力が高いことからSAPが好ましい。 上記吸湿剤は、単独で用いてもよく、これらを複数混合して用いることができる。例えば、SAPと無機多孔質材料との併用によれば、それぞれの吸湿剤の吸湿時期が異なるため、より効率よく吸湿できる。
上記吸湿剤の形状は、ペレット、ビーズ、パウダー、粒子等、特に限定されるものではない。
上記吸湿剤として、従来公知の物質を用いることができる。具体的には、シリカゲル、アルミナゲル、シリカアルミナゲル、ゼオライト、合成ゼオライト等の無機多孔質材料、活性炭、酸化カルシウムや酸化バリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む金属酸化物、金属ハロゲン化物、無水硫酸マグネシウムや焼ミョウバン等の硫酸塩化合物、カーボンナノチューブやカーボンナノファイバー、グラファイトナノファイバー等の炭素繊維、ポリビニルアルコールやポリエチレングリコ−ル等の高吸水性樹脂(SAP)、ポリアクリル酸ナトリウムを繊維化した高吸湿繊維等が挙げられる。中でも、吸湿能力が高いことからSAPが好ましい。 上記吸湿剤は、単独で用いてもよく、これらを複数混合して用いることができる。例えば、SAPと無機多孔質材料との併用によれば、それぞれの吸湿剤の吸湿時期が異なるため、より効率よく吸湿できる。
上記吸湿剤の形状は、ペレット、ビーズ、パウダー、粒子等、特に限定されるものではない。
上記吸湿体は、上述の吸湿剤を含み、中空パネルの中空空間の所望の位置に配置できるものであれば、その形状は特に限定されない。上記吸湿体の形状としては、例えば、層状、塊状等が挙げられる。層状の吸湿体としては、例えば、吸湿剤を含むシートや吸湿剤を含む膜等が挙げられる。また、塊状の吸湿体としては、例えは、吸湿剤を結着材等を用いて固着せしめた塊体、通気性の高い袋体に吸湿剤が封入された固形物品等が挙げられる。
中でも、上記吸湿体が層状であること、すなわち、上記吸湿体が吸湿剤を含む吸湿層であることが好ましい。中空パネルの中空空間側表面や真空断熱材への固着が容易であり、場所に偏りがなく吸湿できるからである。上記吸湿層には、シート状の他、塗布膜等の膜状も含まれる。
中でも、上記吸湿体が層状であること、すなわち、上記吸湿体が吸湿剤を含む吸湿層であることが好ましい。中空パネルの中空空間側表面や真空断熱材への固着が容易であり、場所に偏りがなく吸湿できるからである。上記吸湿層には、シート状の他、塗布膜等の膜状も含まれる。
上記吸湿層は、吸湿剤の種類に応じて吸湿剤のみからなるものであってもよく、上述した吸湿剤の他に、バインダーを含むものであってもよい。
上記吸湿層に含有されるバインダーとしては、吸湿剤を安定的に保持することができるものが好ましく、例えば、繊維、樹脂等が挙げられる。中でも樹脂が好ましく、水分透過率の低い樹脂がより好ましい。バインダーとして用いられる樹脂としては、具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
上記吸湿層に含有されるバインダーとしては、吸湿剤を安定的に保持することができるものが好ましく、例えば、繊維、樹脂等が挙げられる。中でも樹脂が好ましく、水分透過率の低い樹脂がより好ましい。バインダーとして用いられる樹脂としては、具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
吸湿層が吸湿剤およびバインダーを含有する場合、上記吸湿剤の含有量としては、所望の吸湿効果が得ることが可能であれば、特に限定されないが、例えば、バインダーと吸湿剤との合計量100質量部に対して、5質量部〜80質量部の範囲内であることが好ましく、より好ましくは5質量部〜60質量部の範囲内、更に好ましくは5質量部〜50質量部の範囲内である。
吸湿層の厚みは、充分な吸湿量を確保できる厚みであればよく、適宜設定することができる。吸湿層の厚みは大きいほど好ましい。ただし、吸湿層の厚みは、真空断熱材と第1表面板もしくは側面板との間の空隙をすべて充填しない厚みとする。
吸湿層は、上記吸湿剤を含む組成物を、真空断熱材や表面板および側面板の表面に、塗布して形成することができる。塗布方法については、従来公知の方法を用いることができる。また、上記吸湿剤を含む組成物を用いて、吸湿層を有するシートを別途形成し、それを接着剤等の接着手段を用いて所望の位置に貼り付けてもよい。
上記吸湿体の大きさにもよるが、上記中空パネルの上記中空空間には、上記吸湿体を1つ以上配置することが好ましい。また、上記中空空間中の吸湿体の占有割合としては、上記中空空間100体積%に対し、0.01体積%〜20体積%の範囲内であることが好ましい。
吸湿体の体積占有率を上記範囲内とすることで、外部から浸入する水分を効率よく吸着することができるからである。
吸湿体の体積占有率を上記範囲内とすることで、外部から浸入する水分を効率よく吸着することができるからである。
上記吸湿体は、真空断熱材と接触して配置されていてもよく、非接触となるように配置されていてもよい。中でも、真空断熱材と接触して配置されていることが好ましい。真空断熱材への水分の浸入を直接的に阻止することができるからである。
吸湿体が真空断熱材と接触して配置される場合、上記吸湿体と上記真空断熱材との間には隙間があってもよくなくてもよいが、隙間がないことが好ましい。上記隙間に湿気が入り込み、真空断熱材へ浸入する場合があるからである。
吸湿体が真空断熱材と接触して配置される場合、上記吸湿体と上記真空断熱材との間には隙間があってもよくなくてもよいが、隙間がないことが好ましい。上記隙間に湿気が入り込み、真空断熱材へ浸入する場合があるからである。
上記吸湿体の上記中空空間における配置場所は、外部から浸入する水分を吸着可能な位置であれば特に限定されず、例えば、真空断熱材と平面視上重なる位置であってもよく、断熱パネルの板厚方向と平行な位置であってもよい。ここでいう平面視とは、本発明の断熱パネルの板厚方向に見ることをいう。
中でも、表面積を確保する観点から、上記吸湿体は真空断熱材と平面視上重なる位置に配置することが好ましい。吸湿体と真空断熱材とが重なる面積を大きく取ることができるため、真空断熱材への水分の浸入をより効率よく阻止することができるからである。
中でも、表面積を確保する観点から、上記吸湿体は真空断熱材と平面視上重なる位置に配置することが好ましい。吸湿体と真空断熱材とが重なる面積を大きく取ることができるため、真空断熱材への水分の浸入をより効率よく阻止することができるからである。
真空断熱材と平面視上重なる位置での吸湿体の配置態様としては、例えば、図2で例示するように、吸湿体3が真空断熱材2の第1表面板11A側表面上に配置される態様、図3で例示するように、吸湿体3が真空断熱材2および第2表面板11Bの間に配置される態様、図4で例示するように、吸湿体3が第1表面板11の中空空間側表面に配置されており、平面視上で真空断熱材2の少なくとも一部と重なる態様が挙げられる。
吸湿体を2以上有する場合、真空断熱材と平面視上重なる位置での吸湿体の配置態様としては、例えば、図5(a)で例示するように、吸湿体3が、真空断熱材2の第1表面板11A側表面上と、真空断熱材2および第2表面板11Bの間とにそれぞれ配置され、真空断熱材2が一対の吸湿体3により挟持された態様が挙げられる。
また、図5(b)で例示するように、吸湿体3が、第1表面板11の中空空間側表面と、真空断熱材2および第2表面板11Bの間とにそれぞれ配置されていてもよい。
また、図5(b)で例示するように、吸湿体3が、第1表面板11の中空空間側表面と、真空断熱材2および第2表面板11Bの間とにそれぞれ配置されていてもよい。
上記吸湿体が真空断熱材の表面板側表面上に配置される場合、上記吸湿体は、真空断熱材の表面板側表面の面積の60%以上を覆うことが好ましく、中でも100%を覆うことが好ましい。上記の割合で真空断熱材の表面を吸湿体で覆うことで、真空断熱材の内部への水の浸入を十分に阻止することができるからである。
また、吸湿体が真空断熱材の表面板側表面上に配置される場合、上記吸湿体が真空断熱材の表面板側表面に加えて、真空断熱材の封止部分も覆うことが好ましい。封止部分からの水分の浸入を阻止することができ、防湿効果がより向上するからである。なお、平面視上での真空断熱材の表面板側表面の面積とは、封止部分が折り曲げられた状態での平面視上の外形寸法面積をいう。
また、吸湿体が真空断熱材の表面板側表面上に配置される場合、上記吸湿体が真空断熱材の表面板側表面に加えて、真空断熱材の封止部分も覆うことが好ましい。封止部分からの水分の浸入を阻止することができ、防湿効果がより向上するからである。なお、平面視上での真空断熱材の表面板側表面の面積とは、封止部分が折り曲げられた状態での平面視上の外形寸法面積をいう。
一方、上記吸湿体が表面板の中空空間側表面上に配置される場合、上記吸湿体は、平面視上、真空断熱材の表面板側表面の面積の60%以上を覆うことが好ましく、中でも100%覆うことが好ましく、特に、表面板の中空空間側表面の全域を覆うことが好ましい。空気と接する面積が増加し、特に表面板の中空空間側表面の全域を覆う場合、空気と接する面積が最大になるからである。
断熱パネルの板厚方向と平行な位置での吸湿体の配置態様としては、例えば、図6で示すように、側面板12の中空空間側表面に吸湿体3が配置された態様が挙げられる。
さらに、吸湿体が、真空断熱材と平面視上重なる位置、および断熱パネルの板厚方向と平行な位置に配置されていてもよい。
具体的には、上述の図5(b)で例示したように、吸湿体3が第1表面板11Aの中空空間側表面の全域に配置され、その端面が側面板(12Aおよび12B)と接していてもよい。吸湿体が側面板の中空空間側表面の全域に配置され、その端面が第1表面板および第2表面板と接する場合も同様である。
また、図7(a)で例示するように、少なくとも一方の表面板11A、11Bおよび少なくとも1枚の側面板12A、12Bの中空空間側表面に、それぞれ個々に吸湿体3が配置されていてもよく、図7(b)で示すように、第1表面板11Aの中空空間側表面に配置された吸湿体3の端部が折り曲げられた部分が側面板(12Aおよび12B)の中空空間側表面に配置されていてもよい。吸湿体3の端部が折り曲げられた部分は、端面が第2表面板11Bの中空空間側表面と接する、若しくは、上記部分が更に折り曲げられて第2表面板11Bの中空空間側表面に配置されていてもよい。
これらの配置態様によれば、側面板と表面板との接合部分から浸入する水分を効率よく吸着することができるからである。
具体的には、上述の図5(b)で例示したように、吸湿体3が第1表面板11Aの中空空間側表面の全域に配置され、その端面が側面板(12Aおよび12B)と接していてもよい。吸湿体が側面板の中空空間側表面の全域に配置され、その端面が第1表面板および第2表面板と接する場合も同様である。
また、図7(a)で例示するように、少なくとも一方の表面板11A、11Bおよび少なくとも1枚の側面板12A、12Bの中空空間側表面に、それぞれ個々に吸湿体3が配置されていてもよく、図7(b)で示すように、第1表面板11Aの中空空間側表面に配置された吸湿体3の端部が折り曲げられた部分が側面板(12Aおよび12B)の中空空間側表面に配置されていてもよい。吸湿体3の端部が折り曲げられた部分は、端面が第2表面板11Bの中空空間側表面と接する、若しくは、上記部分が更に折り曲げられて第2表面板11Bの中空空間側表面に配置されていてもよい。
これらの配置態様によれば、側面板と表面板との接合部分から浸入する水分を効率よく吸着することができるからである。
さらにまた、吸湿体が、真空断熱材と平面視上重なる位置、および断熱パネルの板厚方向と平行な位置に配置された例として、図7(c)で示すように、吸湿体3が真空断熱材2の外周を囲うようにして配置される、すなわち、吸湿体3により真空断熱材2が被覆されていてもよい。吸湿体が真空断熱材と接触し、且つ真空断熱材を囲うようにして配置されていることから、真空断熱材への水分の浸入を直接的に阻止することができるからである。
本発明においては、中でも、吸湿体が真空断熱材の第1表面板側表面上と、真空断熱材および第2表面板の間とにそれぞれ配置され、真空断熱材が一対の吸湿体により挟持されていることが好ましい。
上述したように、真空断熱材と吸湿体とが接触することで、真空断熱材への水分の浸入を直接的に阻止することができるからである。また、真空断熱材を第2表面板に固定するのに用いられる接着手段も吸湿体と接触するため、上記接着手段が吸湿しても上記吸湿体で上記接着手段に含まれる水分を吸着することができる。これにより、上記接着手段の吸湿劣化を抑制することができるからである。
上述したように、真空断熱材と吸湿体とが接触することで、真空断熱材への水分の浸入を直接的に阻止することができるからである。また、真空断熱材を第2表面板に固定するのに用いられる接着手段も吸湿体と接触するため、上記接着手段が吸湿しても上記吸湿体で上記接着手段に含まれる水分を吸着することができる。これにより、上記接着手段の吸湿劣化を抑制することができるからである。
上記吸湿体は、真空断熱材や表面板、側面板の表面に直接形成されていてもよく、接着剤や両面テープ等の接着手段により、真空断熱材や表面板、側面板と固定されていてもよい。接着手段として用いられる接着剤や両面テープとしては、特に限定されないが、中でも耐熱性や耐湿性を有するものが好ましい。
2.真空断熱材
本発明における真空断熱材は、上記中空パネルの上記中空空間に配置されている。
上記真空断熱材は、上記第1表面板および上記側面板との間に空隙を有するようにして、上記第2表面板に固定されている。
本発明における真空断熱材は、上記中空パネルの上記中空空間に配置されている。
上記真空断熱材は、上記第1表面板および上記側面板との間に空隙を有するようにして、上記第2表面板に固定されている。
ここで、真空断熱材が第2表面板に固定されているとは、真空断熱材が、接着剤や両面テープ等の接着手段により第2表面板と直接的に固定されていてもよく、真空断熱材と第2表面板との間に、上記の接着手段以外の他の部材(例えば、吸湿体)を有し、上記他の部材を介して第2表面板と間接的に固定されていてもよい。
真空断熱材は、図2等で例示するように、芯材13および芯材13を覆うように対向して配置される外装材14を有し、対向する外装材14の周縁が封止されたものであり、内部真空度が所望の値を有する。外装材14の周縁が封止された部分が、真空断熱材2の封止部分Eである。
(1)芯材
上記芯材としては、従来より真空断熱材の芯材に用いられる材質が挙げられ、例えば、シリカ等の粉体、ウレタンポリマー等の発泡体、グラスウール等の繊維体等の多孔質体が挙げられる。上記多孔質体は空隙率が50%以上、中でも90%以上であることが好ましい。熱伝導率の低い芯材とすることができるからである。
上記芯材としては、従来より真空断熱材の芯材に用いられる材質が挙げられ、例えば、シリカ等の粉体、ウレタンポリマー等の発泡体、グラスウール等の繊維体等の多孔質体が挙げられる。上記多孔質体は空隙率が50%以上、中でも90%以上であることが好ましい。熱伝導率の低い芯材とすることができるからである。
また、上記芯材は、外部から浸入する微量の水分やガス等を吸着するためのゲッター剤を含んでいてもよい。ゲッター剤としては、例えばシリカ、アルミナ、ゼオライト、活性炭等の真空断熱材に使用される一般的な材料が挙げられる。
上記芯材の厚みは、所望の断熱効果を発揮できれば特に限定されず、例えば、減圧後の状態で1mm〜50mmの範囲内であることが好ましい。
(2)外装材
外装材としては、熱溶着層およびバリア層を少なくとも有する積層体が用いられる。真空断熱材においては、上記外装材を構成する上記2層が、芯材側から熱溶着層、バリア層の順で積層されている。外装材は、通常、可撓性を有するフィルムまたはシートである。
外装材としては、熱溶着層およびバリア層を少なくとも有する積層体が用いられる。真空断熱材においては、上記外装材を構成する上記2層が、芯材側から熱溶着層、バリア層の順で積層されている。外装材は、通常、可撓性を有するフィルムまたはシートである。
(a)バリア層
上記バリア層は、水蒸気やアルコール等の蒸気、酸素、窒素等の常温常圧で気体状態であるガス等の、外部からの浸入を遮断する機能(バリア性)を有する層である。
上記外装材においては、主にバリア層のバリア性が上記外装材のバリア性に寄与する。
上記バリア層は、水蒸気やアルコール等の蒸気、酸素、窒素等の常温常圧で気体状態であるガス等の、外部からの浸入を遮断する機能(バリア性)を有する層である。
上記外装材においては、主にバリア層のバリア性が上記外装材のバリア性に寄与する。
上記バリア層としては、例えば、金属箔、樹脂フィルムの片面に蒸着層が形成された蒸着フィルム等が挙げられる。
金属箔の金属材料としては、例えばアルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄、銅、チタニウム等が挙げられる。
また、蒸着フィルムにおける、樹脂フィルムに用いられる樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)、ポリアミド樹脂(PA)、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)等が挙げられる。蒸着層を構成する材料としては、金属、金属酸化物、金属窒化物、酸化珪素等の無機化合物等が挙げられる。
金属箔の金属材料としては、例えばアルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄、銅、チタニウム等が挙げられる。
また、蒸着フィルムにおける、樹脂フィルムに用いられる樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)、ポリアミド樹脂(PA)、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)等が挙げられる。蒸着層を構成する材料としては、金属、金属酸化物、金属窒化物、酸化珪素等の無機化合物等が挙げられる。
上記蒸着フィルムは、蒸着層上にバリア性塗布膜が形成されていてもよい。上記バリア性塗布膜としては、例えば、PVA等の水溶性高分子および金属アルコキシドを含み、ゾルゲル法により重縮合したバリア性組成物により形成された塗布膜等が挙げられる。
上記バリア層は、単層であってもよく、同一組成または異なる組成から成る層を積層させた多層であってもよい。バリア層の厚みは、所望のバリア性を発揮可能であれば特に限定されず、例えば9μm〜100μm程度である。
上記バリア層は、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。上記表面処理により、バリア性能の向上や他の層との密着性の向上を図ることができるからである。
上記バリア層のバリア性としては、酸素透過度が0.5cc・m−2・day−1・atm−1以下、中でも0.1cc・m−2・day−1・atm−1以下であることが好ましい。また、水蒸気透過度が0.2g/m2/day以下、中でも0.1g/m2/day以下であることが好ましい。上記酸素および水蒸気透過度を上述の範囲内とすることにより、真空断熱材の内部に浸入した水分やガス等を芯材まで浸入しにくくすることができる。
なお、酸素透過度は、JIS K7126Bに基づき、温度23℃、湿度90%RHの条件下において酸素透過度測定装置(米国モコン(MOCON)社製、オクストラン(OXTRAN))を用いて測定することができる。また、水蒸気透過度は、JIS K7129に基づき、温度40℃、湿度90%RHの条件で、水蒸気透過度測定装置(米国モコン(MOCON)社製、パ−マトラン(PERMATRAN))を用いて測定することができる。
なお、酸素透過度は、JIS K7126Bに基づき、温度23℃、湿度90%RHの条件下において酸素透過度測定装置(米国モコン(MOCON)社製、オクストラン(OXTRAN))を用いて測定することができる。また、水蒸気透過度は、JIS K7129に基づき、温度40℃、湿度90%RHの条件で、水蒸気透過度測定装置(米国モコン(MOCON)社製、パ−マトラン(PERMATRAN))を用いて測定することができる。
(b)熱溶着層
上記熱溶着層は、外装材で芯材を封入する際に、上記外装材の周縁を熱溶着させて封止する機能を有する。上記熱溶着層の材料としては、例えばポリエチレンや未延伸ポリプロピレン(CPP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
上記熱溶着層は、外装材で芯材を封入する際に、上記外装材の周縁を熱溶着させて封止する機能を有する。上記熱溶着層の材料としては、例えばポリエチレンや未延伸ポリプロピレン(CPP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
上記熱溶着層は、アンチブロッキング剤、滑剤、難燃化剤、有機充填剤等の他の材料を含んでいてもよい。
上記熱溶着層の融点は、使用環境下において貼り合せた面が剥離しない程度の接着力を有することが可能な温度であることが好ましい。上記融点は、例えば80℃〜300℃の範囲内、中でも100℃〜250℃の範囲内であることが好ましい。
(c)保護層
上記外装材は、保護層を有することが好ましい。上記保護層を有することで、熱溶着層およびバリア層を保護し、併せて真空断熱材の内部を保護することができるからである。保護層は、バリア層に対し熱溶着層側とは反対側に配置することで、真空断熱材の最外層とすることができる。
上記外装材は、保護層を有することが好ましい。上記保護層を有することで、熱溶着層およびバリア層を保護し、併せて真空断熱材の内部を保護することができるからである。保護層は、バリア層に対し熱溶着層側とは反対側に配置することで、真空断熱材の最外層とすることができる。
上記保護層は、十分な強度を有し、耐熱性、防湿性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性等に優れていることが好ましい。上記保護層の材料としては、例えば、ナイロン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。
上記保護層はシート状でもよく、一軸延伸または二軸延伸されたフィルム状でもよい。また、上記保護層は、単層であってもよく同一材料から成る層または異なる材料から成る層が積層された積層体であってもよい。
上記保護層は、他の層との密着性を向上させるために、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。
上記保護層の厚みは、熱溶着層およびバリア層を保護することが可能であれば特に限定されず、例えば5μm〜80μm程度とすることができる。
(d)その他
上記外装材は、保護層やバリア層を複数有していてもよい。例えば、熱溶着層と保護層との間にバリア層を2層以上設けてもよく、バリア層の上に保護層を2層以上設けてもよい。また、熱溶着層とバリア層との間に別の保護層が設けられてもよい。
上記外装材は、保護層やバリア層を複数有していてもよい。例えば、熱溶着層と保護層との間にバリア層を2層以上設けてもよく、バリア層の上に保護層を2層以上設けてもよい。また、熱溶着層とバリア層との間に別の保護層が設けられてもよい。
上記外装材は、上述の保護層の他、アンカーコート層、耐ピンホール層、層間接着層等の任意の層を有していてもよい。層間接着層に用いられる接着剤としては、例えば、特開2010−284854号公報で開示されるラミネート用接着剤を用いることができる。
上記外装材を構成する各層は、上述の層間接着層を介して積層されていてもよく、隣接する層同士が直接接着して積層されていてもよい。
(3)その他
真空断熱材は、内部に気体吸着材や吸湿剤を含んでいてもよい。内圧差により、外から浸入してくる気体や水分を吸着し、真空断熱材の内部を高い真空状態に維持することができるからである。
気体吸着材や吸湿剤は、物理吸着、化学吸着、および吸蔵、収着等のいずれの方法で吸着するものであってもよい。中でも、非蒸発型ゲッターとして作用する物質が良好である。
真空断熱材の内部に包含される気体吸着材や吸湿剤については、所望の機能を発揮できるものであれば特に限定されず、例えば、特開2015−14326号公報に開示される物質が挙げられる。
真空断熱材は、内部に気体吸着材や吸湿剤を含んでいてもよい。内圧差により、外から浸入してくる気体や水分を吸着し、真空断熱材の内部を高い真空状態に維持することができるからである。
気体吸着材や吸湿剤は、物理吸着、化学吸着、および吸蔵、収着等のいずれの方法で吸着するものであってもよい。中でも、非蒸発型ゲッターとして作用する物質が良好である。
真空断熱材の内部に包含される気体吸着材や吸湿剤については、所望の機能を発揮できるものであれば特に限定されず、例えば、特開2015−14326号公報に開示される物質が挙げられる。
真空断熱材の内部真空度は、所望の断熱性を発揮できればよく、例えば、5Pa以下であることが好ましい。真空断熱材内部の空気の対流を遮断し、断熱性能を向上させることができるからである。
真空断熱材の熱伝導率(初期熱伝導率)は、例えば25℃環境下で15mW・m−1・K−1以下、中でも10mW・m−1・K−1以下、特に5mW・m−1・K−1以下であることが好ましい。真空断熱材が熱を外部に伝導しにくくなり、高い断熱効果を奏することができるからである。
上記熱伝導率は、JIS A1412−3に従い熱伝導率測定装置オートラムダ(英弘精機製 HC−074)を用いた熱流計法により測定された値である。
上記熱伝導率は、JIS A1412−3に従い熱伝導率測定装置オートラムダ(英弘精機製 HC−074)を用いた熱流計法により測定された値である。
真空断熱材の製造方法としては、外装材で芯材を内包し、脱気して内部を真空状態にして密閉することが可能な方法であれば特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、熱溶着層が向き合うようにして外装材を対向させ、外周の一部を熱溶着して開口を有する袋体を作製し、上記袋体内に芯材を配置後、上記開口から脱気して内部圧力を減圧し上記開口を密封する方法を用いることができる。
中空パネルの中空空間において、真空断熱材は、通常、封止部分が折り曲げられて配置される。中でも図2で示すように、封止部分Eが第1表面板11A側に折り曲げられることが好ましい。真空断熱材と第1表面板との間には空隙を有するため、封止部分を第1表面板側に折り曲げることで、第2表面板との接着面積を十分に確保することができるからである。
なお、封止部分を第2表面板側に折り曲げると、真空断熱材と第2表面板との間には十分な空隙が無いことから、上記封止部分により、第2表面板と側面板との接合不良や第2表面板の平坦性が損なわれる場合がある。また、真空断熱材と第2表面板との間に水分がたまる恐れがある。
なお、封止部分を第2表面板側に折り曲げると、真空断熱材と第2表面板との間には十分な空隙が無いことから、上記封止部分により、第2表面板と側面板との接合不良や第2表面板の平坦性が損なわれる場合がある。また、真空断熱材と第2表面板との間に水分がたまる恐れがある。
中空パネルの中空空間に配置される真空断熱材は、1つであってもよく、複数であってもよい。
3.中空パネル
本発明における中空パネルは、第1表面板、上記第1表面板と対向する第2表面板、および上記第1表面板と上記第2表面板との間を連結する側面板を有し、上記第1表面板および上記第2表面板、ならびに上記側面板により中空空間が形成されている。
本発明における中空パネルは、第1表面板、上記第1表面板と対向する第2表面板、および上記第1表面板と上記第2表面板との間を連結する側面板を有し、上記第1表面板および上記第2表面板、ならびに上記側面板により中空空間が形成されている。
上記中空パネルの形状は特に限定されないが、一般的な形状、例えば、第1表面板および第2表面板の板面形状が長方形や正方形等の四角形であれば、上記中空パネルは、通常、第1表面板、第2表面板、および4面の側面板で構成される。
(1)第1表面板および第2表面板
第1表面板および第2表面板(以下、併せて表面板と称する場合がある。)は、高強度な中空パネルを構成することが可能であればよく、剛性を有するものが好適に用いられる。上記表面板としては、特に限定されないが、例えば、木材単板、合板、集成材、単板積層材(LVL)、配向性ボード(OSB)、パーチクルボード、中密度繊維板(MDF)、硬質繊維板(HDF)、等の木質板、アルミニウム、鋼鉄、真鍮、ステンレス鋼等の金属板、大理石等の天然石材、石膏板、珪酸カルシウム板、セメント板、コンクリート板等の無機材料板、繊維強化プラスチック(FRP)、ゴム等の樹脂板やプラスチック段ボール等、が挙げられる。中でも、熱伝導率と耐衝撃性の観点から、繊維強化プラスチック(FRP)が好ましい。
第1表面板および第2表面板(以下、併せて表面板と称する場合がある。)は、高強度な中空パネルを構成することが可能であればよく、剛性を有するものが好適に用いられる。上記表面板としては、特に限定されないが、例えば、木材単板、合板、集成材、単板積層材(LVL)、配向性ボード(OSB)、パーチクルボード、中密度繊維板(MDF)、硬質繊維板(HDF)、等の木質板、アルミニウム、鋼鉄、真鍮、ステンレス鋼等の金属板、大理石等の天然石材、石膏板、珪酸カルシウム板、セメント板、コンクリート板等の無機材料板、繊維強化プラスチック(FRP)、ゴム等の樹脂板やプラスチック段ボール等、が挙げられる。中でも、熱伝導率と耐衝撃性の観点から、繊維強化プラスチック(FRP)が好ましい。
また、上記表面板は、その材質にもよるが、補強のために板面の一方または両方に金属層や、金属や木材の梁を有していてもよい。
上記金属層や梁を構成する金属は特に限定されず、例えば、上述の表面板に用いられる金属が挙げられる。
上記金属層や梁を構成する金属は特に限定されず、例えば、上述の表面板に用いられる金属が挙げられる。
第1表面板および第2表面板は、材質が同じであってもよく、異なってもよいが、通常は同じである。
上記表面板の板面形状は、断熱パネルの形状に応じて設計することができ、例えば、四角形が好ましく、正方形、長方形がより好適である。
上記表面板の板厚は、断熱パネルに要求される板厚や、中空空間内に配置される真空断熱材の厚みに応じて適宜設定することができ、特に限定されないが、断熱パネルの断熱性や内容積確保の観点から、例えば、1mm〜100mmの範囲内であることが好ましく、中でも10mm〜50mmの範囲内であることが好ましい。
第1表面板および第2表面板は、通常、板面形状や板厚が同じである。
上記表面板の板厚は、断熱パネルに要求される板厚や、中空空間内に配置される真空断熱材の厚みに応じて適宜設定することができ、特に限定されないが、断熱パネルの断熱性や内容積確保の観点から、例えば、1mm〜100mmの範囲内であることが好ましく、中でも10mm〜50mmの範囲内であることが好ましい。
第1表面板および第2表面板は、通常、板面形状や板厚が同じである。
(2)側面板
上記側面板は、第1表面板と上記第2表面板との間を連結するものである。上記側面板が「第1表面板と上記第2表面板との間を連結する」とは、所望の中空空間を有する中空パネルの形状となるように、第1表面板および第2表面板を連結することをいい、例えば、第1表面板の外周と第2表面板の外周とを連結する。中空パネルは、通常、複数の側面板を有する。
上記側面板は、第1表面板と上記第2表面板との間を連結するものである。上記側面板が「第1表面板と上記第2表面板との間を連結する」とは、所望の中空空間を有する中空パネルの形状となるように、第1表面板および第2表面板を連結することをいい、例えば、第1表面板の外周と第2表面板の外周とを連結する。中空パネルは、通常、複数の側面板を有する。
上記側面板は、表面板を支え、中空パネルの平坦性を保持することができればよく、剛性を有していてもよく、弾性を有していてもよい。
側面板が弾性を有する場合は、断熱パネルに要求される板厚に応じて、変形して表面板間を接合することができる。
また、側面板は、外部からの空気の浸入を遮断することが可能なものが用いられる。側面板により空気の浸入が遮断されることで、中空空間で空気が対流して一対の表面板間で熱の伝わりが生じることを防ぎ、断熱パネルの断熱性能の低下を抑えることができるからである。
側面板が弾性を有する場合は、断熱パネルに要求される板厚に応じて、変形して表面板間を接合することができる。
また、側面板は、外部からの空気の浸入を遮断することが可能なものが用いられる。側面板により空気の浸入が遮断されることで、中空空間で空気が対流して一対の表面板間で熱の伝わりが生じることを防ぎ、断熱パネルの断熱性能の低下を抑えることができるからである。
上記側面板は、表面板と材質が同じであってもよく、異なってもよい。
上記側面板の材料としては、特に限定されないが、例えば、熱伝導率が240W・m−1・K−1以下の材料が好ましく、中でも、側面板の強度および重量の関係から、熱伝導率が0.7W・m−1・K−1以下の材料を好適に用いることができる。一対の表面板間で側面板を介して熱が伝わるヒートブリッジによる断熱パネルの断熱性能の低下を防ぐことができるからである。
熱伝導率が低い材質から成る側面板としては、例えば、発砲スチロール、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ウレタン、発泡フェノール等から成る発泡樹脂板、ゴム板、木材板等が挙げられる。中でも、上記側面板は、発泡樹脂板が好ましい。発泡樹脂板自体の断熱性能が高いことから、真空断熱材の断熱性能に加え、側面板の断熱性能により、断熱パネル全体の断熱性能をより高めることができるからである。なお、上記発泡樹脂板は、単体で側面板とすることができるが、補強のために木材板やゴム板、FRP等の他の板と貼り合わせて側面板としてもよい。
上記側面板の材料としては、特に限定されないが、例えば、熱伝導率が240W・m−1・K−1以下の材料が好ましく、中でも、側面板の強度および重量の関係から、熱伝導率が0.7W・m−1・K−1以下の材料を好適に用いることができる。一対の表面板間で側面板を介して熱が伝わるヒートブリッジによる断熱パネルの断熱性能の低下を防ぐことができるからである。
熱伝導率が低い材質から成る側面板としては、例えば、発砲スチロール、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ウレタン、発泡フェノール等から成る発泡樹脂板、ゴム板、木材板等が挙げられる。中でも、上記側面板は、発泡樹脂板が好ましい。発泡樹脂板自体の断熱性能が高いことから、真空断熱材の断熱性能に加え、側面板の断熱性能により、断熱パネル全体の断熱性能をより高めることができるからである。なお、上記発泡樹脂板は、単体で側面板とすることができるが、補強のために木材板やゴム板、FRP等の他の板と貼り合わせて側面板としてもよい。
複数の側面板は、材質がすべて同じであってもよく、異なってもよいが、通常は同じである。
上記側面板の板厚は、特に限定されず、例えば、10mm〜50mmの範囲内であることが好ましく、中でも断熱パネルの断熱性能や耐衝撃性、内容積確保の観点から、15mm〜25mmの範囲内であることが好ましい。複数の側面板は、通常、同じ板厚を有する。
側面板の板面形状やその大きさは、中空パネルの形状に応じて適宜設計することができる。上記板面形状としては、例えば、矩形状が挙げられる。側面板の板面形状とは、中空パネルの側面の形状をいう。
また、側面板の枚数は、表面板の板面の形状に応じて適宜設定される。
また、側面板の枚数は、表面板の板面の形状に応じて適宜設定される。
上記側面板は、上述したとおり熱伝導率の低いことが好ましく、具体的には、250W・m−1・K−1以下であることが好ましく、中でも0.02W・m−1・K−1以上0.7W・m−1・K−1以下であることが好ましい。上記側面板の熱伝導率は、HFM法(JIS A1412−2)により測定することができる。
(3)その他
上記中空パネルにおいて、第1表面板および第2表面板と側面板とは別体であってもよく、図8(a)、(b)で例示するように、側面板(図8では側面板12Dの図示は省略する。)が一方の表面板(図8では第1表面板11A)と一体であってもよい。
また、図8(c)、(d)で例示するように、複数の側面板と一体である第1表面板と、複数の側面板と一体である第2表面板とを、対となる側面板同士を貼り合わせたものであってもよい。
なお、図8(b)および(d)は、それぞれ図8(a)および(c)のX−X線断面図に相当する。
上記中空パネルにおいて、第1表面板および第2表面板と側面板とは別体であってもよく、図8(a)、(b)で例示するように、側面板(図8では側面板12Dの図示は省略する。)が一方の表面板(図8では第1表面板11A)と一体であってもよい。
また、図8(c)、(d)で例示するように、複数の側面板と一体である第1表面板と、複数の側面板と一体である第2表面板とを、対となる側面板同士を貼り合わせたものであってもよい。
なお、図8(b)および(d)は、それぞれ図8(a)および(c)のX−X線断面図に相当する。
中でも、第1表面板および第2表面板と側面板とは別体であり、且つ、上記側面板の熱伝導率が上記の範囲内であることが好ましい。側面板と表面板とを別体とすることで、それぞれ異なる材質とすることができ、また、側面板の熱伝導率が低いことから、表面板の材質の種類を問わず、側面板を介したヒートブリッジの発生を抑制することができる。
4.その他
中空パネルの中空空間において、真空断熱材は、上記第1表面板および上記側面板との間に空隙を有するようにして、上記第2表面板に固定されている。
本発明によれば、真空断熱材が配置された周囲に上記空隙が設けられていることで、真空断熱材の封止部分が折り曲げられることによる厚みムラにより第1表面板と側面板との接合不良や第1表面板の平坦性が損なわれるのを防ぐことができる。また、上記表面板や側面板との接触により振動や衝撃を受けたり、上記表面板や側面板と擦れることで、上記真空断熱材が破損するのを防ぐことができる。
中空パネルの中空空間において、真空断熱材は、上記第1表面板および上記側面板との間に空隙を有するようにして、上記第2表面板に固定されている。
本発明によれば、真空断熱材が配置された周囲に上記空隙が設けられていることで、真空断熱材の封止部分が折り曲げられることによる厚みムラにより第1表面板と側面板との接合不良や第1表面板の平坦性が損なわれるのを防ぐことができる。また、上記表面板や側面板との接触により振動や衝撃を受けたり、上記表面板や側面板と擦れることで、上記真空断熱材が破損するのを防ぐことができる。
図2や図4で例示したように、吸湿体3が真空断熱材2の第1表面板11A側表面上や、第1表面板11Aの中空空間側表面に配置されている場合、上記真空断熱材と上記第1表面板との間に空隙を有するとは、吸湿体が配置されていない状態で空隙があることをいい、上記の場合、上記吸湿体が配置された状態で上記空隙の一部が存在する。
上記真空断熱材と第1表面板または側面板との間に有する空隙の間隔は、断熱パネルの厚みを薄くすることができ、上記空隙による上述の効果を奏することが可能であれば特に限定されないが、例えば0.5mm〜5mmの範囲内が好ましい。
上記真空断熱材と第1表面板との間に有する空隙の間隔とは、真空断熱材の第1表面板側表面から第1表面板の中空空間側表面までの長さをいい、例えば、図2〜4中のt1で示す部分である。一方、上記真空断熱材と側面板との間に有する空隙の間隔とは、真空断熱材の側面側表面から側面板の中空空間側表面までの長さをいい、例えば、図2〜4中のt2で示す部分である。
上記真空断熱材と第1表面板との間に有する空隙の間隔とは、真空断熱材の第1表面板側表面から第1表面板の中空空間側表面までの長さをいい、例えば、図2〜4中のt1で示す部分である。一方、上記真空断熱材と側面板との間に有する空隙の間隔とは、真空断熱材の側面側表面から側面板の中空空間側表面までの長さをいい、例えば、図2〜4中のt2で示す部分である。
上記空隙には、空気が充填されていることが好ましい。上記空隙に空気が充填されていることで、空気による断熱効果により、断熱パネルの断熱性能をより向上するからである。中でも、中空パネルの気密性が高い程、空気の対流が生じにくくなるため、より高い断熱性能が得られる。また、真空断熱材が上記空隙に充填された部材と密着していると、振動や外力により上記部材と接触して、摩擦により真空断熱材が損傷を受ける場合があるからである。
ここで、上記空隙に充填材が充填されると、上記充填材と真空断熱材とが接すること伝熱が生じる場合があるが、上記空隙に空気が充填される場合は、中空パネルの気密性を高めることで空気の対流を抑制することが可能となり、断熱パネルの断熱性能を容易に向上させることができる。また、充填材を充填する場合よりも、断熱パネルを軽量とすることができ、安価で製造が可能となる。さらに、上記充填材を充填する場合、充填材と密着していることで、振動や外力により上記部材と接触して、摩擦により真空断熱材が損傷を受けやすくなるが、空気が充填される場合はそのような不具合が生じにくい。
上記真空断熱材は、接着剤や両面テープ等の接着手段を介して、第2表面板に固定することができる。接着手段に用いられる接着剤や両面テープは特に限定されず、通常、真空断熱材の固定等に用いられるものが好適である。中でも、耐熱性や耐湿性に優れたものが好ましい。
上記断熱パネルの板厚や外寸は、用途に応じて適宜設計することが可能である。上記板厚としては、例えば、5mm〜150mmの範囲内が好ましく、中でも20mm〜80mmの範囲内が好ましい。
5.用途
本発明の断熱パネルは、収容空間内の定温保持(保冷保温)が要求される断熱箱や箱状構造物を構成する構造パネルとして好適に用いることができる。具体的には、輸送用コンテナ、運搬用車両の荷台、保存容器、収容箱、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機等の壁面パネル、建築物の壁材、天井材、間仕切り等の建材パネル、溶鉱炉の遮熱板等として用いることができる。
本発明の断熱パネルは、収容空間内の定温保持(保冷保温)が要求される断熱箱や箱状構造物を構成する構造パネルとして好適に用いることができる。具体的には、輸送用コンテナ、運搬用車両の荷台、保存容器、収容箱、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機等の壁面パネル、建築物の壁材、天井材、間仕切り等の建材パネル、溶鉱炉の遮熱板等として用いることができる。
B.断熱箱
本発明の断熱箱は、天面パネルと、底面パネルと、上記天面パネルおよび上記底面パネルの間を連結する側面パネルと、を有し、上記天面パネル、上記底面パネル、および上記側面パネルの少なくとも1つが断熱パネルを有する断熱箱であって、上記断熱パネルが、上述の「A.断熱パネル」の項で説明した断熱パネルであることを特徴とするものである。
上記断熱箱は、通常、上記側面パネルを複数有する。
本発明の断熱箱は、天面パネルと、底面パネルと、上記天面パネルおよび上記底面パネルの間を連結する側面パネルと、を有し、上記天面パネル、上記底面パネル、および上記側面パネルの少なくとも1つが断熱パネルを有する断熱箱であって、上記断熱パネルが、上述の「A.断熱パネル」の項で説明した断熱パネルであることを特徴とするものである。
上記断熱箱は、通常、上記側面パネルを複数有する。
図9は、本発明の断熱箱の一例を示す模式図である。図9に示したように、本発明の断熱箱20は、天面パネル21と、底面パネル22と、天面パネル21および底面パネル22の各辺に沿って配置され、天面パネル21および底面パネル22の間を連結する側面パネル23〜25と、を有し、そのうち少なくとも1つが上述の「A.断熱パネル」の項で説明した断熱パネルを有する。
図9で示す例では、側面パネル24が右扉24Aと左扉24Bに分かれており、開閉可能となっている。
図9で示す例では、側面パネル24が右扉24Aと左扉24Bに分かれており、開閉可能となっている。
本発明によれば、上述した構造を有する断熱パネルは、水分による断熱性能の低下が抑えられ、薄厚で断熱性に優れていることから、断熱箱を構成する複数のパネルのうち少なくとも1面が、上述した断熱パネルを有することで、本発明の断熱箱は、上記断熱パネルの断熱性により長期間、箱内を定温保持することができる。また、パネル1枚当たりの総厚を薄くできることから、本発明の断熱箱は、より多くの内部容量を有することができる。特に断熱箱の外形寸法が固定されている場合に、上記の効果をより発揮することができる。
上記側面パネルが「天面パネルと底面パネルとの間を連結する」とは、上述の「A.断熱パネル 3.中空パネル (2)側面板」で説明した内容と同様とすることができる。
本発明の断熱箱は、上記天面パネル、上記底面パネル、および上記側面パネルの少なくとも1つが、上述の「A.断熱パネル」の項で説明した断熱パネルを有していればよい。通常、位置ごとに要求されるパネル強度の観点から、天面パネルおよび側面パネルの少なくとも1つが上述の「A.断熱パネル」の項で説明した断熱パネルを有する。
中でも、天面パネルおよび側面パネルが上記断熱パネルを有していることが好ましく、さらに、断熱パネルの強度に応じて、天面パネルおよび側面パネルに加えて、底面パネルが上記断熱パネルを有していることが好ましい。
断熱箱を形成する複数のパネルが断熱パネルを有することで、断熱箱の断熱性能をより高めることができ、長期間、箱内を定温保持することができるからである。
中でも、天面パネルおよび側面パネルが上記断熱パネルを有していることが好ましく、さらに、断熱パネルの強度に応じて、天面パネルおよび側面パネルに加えて、底面パネルが上記断熱パネルを有していることが好ましい。
断熱箱を形成する複数のパネルが断熱パネルを有することで、断熱箱の断熱性能をより高めることができ、長期間、箱内を定温保持することができるからである。
ここで、断熱箱を構成するパネルが断熱パネルを有するとは、断熱箱を構成するパネルに断熱パネルが配置されていてもよく、断熱箱を構成するパネル自体が断熱パネルであってもよいが、中でも断熱箱を構成するパネル自体が断熱パネルであることが好ましい。断熱パネル自体を、断熱箱を形成するパネルとすることで、パネル1枚当たりの総厚が断熱パネルの板厚となり薄くできることから、断熱箱の内部容量をより多く確保することができるからである。
断熱箱を構成するパネルに断熱パネルが配置される場合、パネル1枚当たりに1枚の断熱パネルが配置されていてもよく、パネル1枚当たりに複数の断熱パネルが並列して配置されていてもよい。
また、上記断熱パネルは、接着剤等を用いてパネルと接合することができる。
また、上記断熱パネルは、接着剤等を用いてパネルと接合することができる。
パネルとしては、箱を形成することが可能であれば特に限定されず、例えば、金属板、木材板、樹脂板等が挙げられる。
パネルの厚みは、本発明の断熱箱が所望の強度を有することができればよく、適宜設計が可能である。
パネルの板面形状は、所望の形状の断熱箱を形成することが可能であればよく、例えば、四角形である。上記板面形状の外寸は、断熱箱の大きさ等に応じて適宜設計が可能である。
パネルの厚みは、本発明の断熱箱が所望の強度を有することができればよく、適宜設計が可能である。
パネルの板面形状は、所望の形状の断熱箱を形成することが可能であればよく、例えば、四角形である。上記板面形状の外寸は、断熱箱の大きさ等に応じて適宜設計が可能である。
上記断熱箱の形状は、天面パネルおよび底面パネルの板面形状等に応じて適宜設計が可能である。例えば、直方体や立方体等の一般的な形状とすることができるが、これに限定されない。
上記断熱箱は、通常、天面パネルおよび複数の側面パネルの少なくとも1つを開閉可能とすることで、収容物の出し入れを容易に行うことが可能となる。
パネルの開閉態様については特に限定されず、一般に輸送用コンテナにおける扉の開閉態様と同様とすることができる。
パネルの開閉態様については特に限定されず、一般に輸送用コンテナにおける扉の開閉態様と同様とすることができる。
上記断熱箱において、上記パネルの固定態様は特に限定されず、例えば、ネジ留めやカシメ等によりパネル同士が当接して固定されていてもよく、断熱箱の骨格となる外枠部に各パネルが嵌め込まれて固定されていてもよい。
また、底面パネルや天面パネルが断熱箱の収容空間側表面にガイドレールを有しており、側面パネルが上記ガイドレールに嵌め込まれて固定されていてもよい。
また、底面パネルや天面パネルが断熱箱の収容空間側表面にガイドレールを有しており、側面パネルが上記ガイドレールに嵌め込まれて固定されていてもよい。
上記断熱箱は、用途に応じて任意の構成を有することができる。例えば、上記断熱箱が輸送用コンテナである場合、パネルを開閉するための取手、パネルを外枠に開閉自在に保持するための蝶つがい、パネルを閉じた状態に維持するためのフック機構、パネルを施錠するための施錠機構等を有することができる。
本発明の断熱箱は、収容物の定温保管が要求される用途に好適に用いることができる。中でも、本発明の断熱箱は、薄厚かつ高断熱性能を有する断熱パネルを用いることで、外形寸法が規定されていても内部容量を多く確保できることから、例えば、輸送用コンテナ、トラック等の運搬用車両の荷台として用いることができる。
また、本発明の断熱箱は、輸送用コンテナや荷台の改修部材として用いることができる。具体的には、既存の輸送用コンテナや荷台を外箱とし、上記断熱箱を内箱として、輸送用コンテナや荷台を二重構造化することで、上記断熱箱により収容空間を断熱空間化することができる。
また、本発明の断熱箱は、輸送用コンテナや荷台の改修部材として用いることができる。具体的には、既存の輸送用コンテナや荷台を外箱とし、上記断熱箱を内箱として、輸送用コンテナや荷台を二重構造化することで、上記断熱箱により収容空間を断熱空間化することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
第1および第2表面板としてプラパール(6mmt、1000mm×1000mm、3層品、川上産業社製)、4面の側面板としてXPS(25mmt、カネライトフォーム スーパーE−II、カネカ社製)、真空断熱材(20mmt、970mm×970mm、旭ファイバーグラス社製、以下、VIPと称する。)、吸湿体としてSAPシート(5mmt、970mm×970mm、SAP塗布量40g/m2、特殊東海製紙社製)を用い、図2に示す構造の断熱パネルを作製した。表面板と側面板との接着、表面板とVIPとの接着、およびVIPと吸湿層との接着は、両面テープ(TERAOKA社製)を用いた。
第1および第2表面板としてプラパール(6mmt、1000mm×1000mm、3層品、川上産業社製)、4面の側面板としてXPS(25mmt、カネライトフォーム スーパーE−II、カネカ社製)、真空断熱材(20mmt、970mm×970mm、旭ファイバーグラス社製、以下、VIPと称する。)、吸湿体としてSAPシート(5mmt、970mm×970mm、SAP塗布量40g/m2、特殊東海製紙社製)を用い、図2に示す構造の断熱パネルを作製した。表面板と側面板との接着、表面板とVIPとの接着、およびVIPと吸湿層との接着は、両面テープ(TERAOKA社製)を用いた。
[実施例2]
実施例1と同じ表面板、側面板、VIP、および吸湿体を用いて、図5(a)に示す構造の断熱パネルを作製した。表面板と側面板との接着、表面板とVIPとの接着、およびVIPと吸湿層との接着は、両面テープ(TERAOKA社製)を用いた。
実施例1と同じ表面板、側面板、VIP、および吸湿体を用いて、図5(a)に示す構造の断熱パネルを作製した。表面板と側面板との接着、表面板とVIPとの接着、およびVIPと吸湿層との接着は、両面テープ(TERAOKA社製)を用いた。
[実施例3]
吸湿体として発泡吸水シート(特殊発泡ポリスチレンシート、2.5mmt、970mm×970mm、積水化成品工業社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして図2に示す構造の断熱パネルを作製した。
吸湿体として発泡吸水シート(特殊発泡ポリスチレンシート、2.5mmt、970mm×970mm、積水化成品工業社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして図2に示す構造の断熱パネルを作製した。
[実施例4]
第1および第2表面板としてFRP(1mmt、1000mm×1000mm、中央電機製作所社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして図2に示す構造の断熱パネルを作製した。
第1および第2表面板としてFRP(1mmt、1000mm×1000mm、中央電機製作所社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして図2に示す構造の断熱パネルを作製した。
[比較例1]
真空断熱材上に吸湿体を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして断熱パネル(図2に示す構造の吸湿体3が無い断熱パネル)を作製した。
真空断熱材上に吸湿体を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして断熱パネル(図2に示す構造の吸湿体3が無い断熱パネル)を作製した。
[比較例2]
真空断熱材(20mmt、970mm×970mm、旭ファイバーグラス社製)のみからなる断熱パネルとした。
真空断熱材(20mmt、970mm×970mm、旭ファイバーグラス社製)のみからなる断熱パネルとした。
[評価1]
実施例1〜4および比較例1〜2の断熱パネルについて、断熱パネルに使用した真空断熱材の初期の熱伝導率、および85℃85%RHの恒温高湿槽に断熱パネルを250時間曝した後の上記断熱パネルに用いた真空断熱材の熱伝導率を、熱伝導率計(HC−074 S300)を用いて測定した。結果を表1に示す。
実施例1〜4および比較例1〜2の断熱パネルについて、断熱パネルに使用した真空断熱材の初期の熱伝導率、および85℃85%RHの恒温高湿槽に断熱パネルを250時間曝した後の上記断熱パネルに用いた真空断熱材の熱伝導率を、熱伝導率計(HC−074 S300)を用いて測定した。結果を表1に示す。
[評価2]
85℃85%RHの恒温高湿層に250時間投入後の実施例1〜4および比較例1の断熱パネルについて、以下の方法で側面板と表面板との密着性の評価を実施した。
断熱パネルの側面板の1つをテンシロンRTF−2425(エイアンドデイ社製 引張試験機)の上部治具で挟みこみ、表面板を下部治具に固定し、引張速度0.5cm/sで上方へ引張り、90°剥離を行った。
実施例1〜4および比較例1の各測定値の大小関係を比較したところ、比較例1<実施例3<実施例1<実施例2≒実施例4の順となった。
85℃85%RHの恒温高湿層に250時間投入後の実施例1〜4および比較例1の断熱パネルについて、以下の方法で側面板と表面板との密着性の評価を実施した。
断熱パネルの側面板の1つをテンシロンRTF−2425(エイアンドデイ社製 引張試験機)の上部治具で挟みこみ、表面板を下部治具に固定し、引張速度0.5cm/sで上方へ引張り、90°剥離を行った。
実施例1〜4および比較例1の各測定値の大小関係を比較したところ、比較例1<実施例3<実施例1<実施例2≒実施例4の順となった。
評価1の結果より、中空パネル内に真空断熱材を配置し、さらに、上記中空パネル内に吸湿層を配置することで、外気の湿度が断熱パネルに及ぼす影響を抑えることが確認された。
また、評価2の結果より、上記中空パネル内に吸湿層を配置することで、湿気による部材の接着に用いた両面テープの接着力の低下を抑制することができた。
また、評価2の結果より、上記中空パネル内に吸湿層を配置することで、湿気による部材の接着に用いた両面テープの接着力の低下を抑制することができた。
[実施例5]
20mm×20mmアルミ角材を用いた断熱コンテナ(H×W×D=3m×2m×2m)の骨組みを作製し、実施例4で得た断熱パネルを用い、アルミ骨組みに酢酸ビニル系接着材を用いて貼り付け、断熱コンテナを作製した。
20mm×20mmアルミ角材を用いた断熱コンテナ(H×W×D=3m×2m×2m)の骨組みを作製し、実施例4で得た断熱パネルを用い、アルミ骨組みに酢酸ビニル系接着材を用いて貼り付け、断熱コンテナを作製した。
1 … 中空パネル
2 … 真空断熱材
3 … 吸湿体
10 … 断熱パネル
11A … 第1表面板
11B … 第2表面板
12A、12B、12C、12D … 側面板
13 … 芯材
14 … 外装材
20 … 断熱箱
21 … 天面パネル
22 … 底面パネル
23、24、25 … 側面パネル
S … 中空空間
E … 封止部分
2 … 真空断熱材
3 … 吸湿体
10 … 断熱パネル
11A … 第1表面板
11B … 第2表面板
12A、12B、12C、12D … 側面板
13 … 芯材
14 … 外装材
20 … 断熱箱
21 … 天面パネル
22 … 底面パネル
23、24、25 … 側面パネル
S … 中空空間
E … 封止部分
Claims (4)
- 第1表面板、前記第1表面板と対向する第2表面板、および前記第1表面板と前記第2表面板との間を連結する側面板を有し、前記第1表面板および前記第2表面板、ならびに前記側面板により中空空間が形成された中空パネルと、
前記中空パネルの前記中空空間に配置された真空断熱材と、
前記中空パネルの前記中空空間に配置された吸湿体と、
を有し、
前記真空断熱材は、前記第1表面板および前記側面板との間に空隙を有するようにして、前記第2表面板に固定されていることを特徴とする断熱パネル。 - 前記空隙には、空気が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の断熱パネル。
- 前記吸湿体が、吸湿剤を含む吸湿層であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の断熱パネル。
- 天面パネルと、底面パネルと、前記天面パネルおよび前記底面パネルの間を連結する側面パネルと、を有し、
前記天面パネル、前記底面パネル、および前記側面パネルの少なくとも1つが断熱パネルを有する断熱箱であって、
前記断熱パネルは、第1表面板、前記第1表面板と対向する第2表面板、および前記第1表面板と前記第2表面板との間を連結する側面板を有し、前記第1表面板および前記第2表面板、ならびに前記側面板により中空空間が形成された中空パネルと、
前記中空パネルの前記中空空間に配置された真空断熱材と、
前記中空パネルの前記中空空間に配置された吸湿体と、
を有し、
前記真空断熱材は、前記第1表面板および前記側面板との間に空隙を有するようにして、前記第2表面板に固定されていることを特徴とする断熱箱。
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JP (1) | JP2017155892A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019124285A1 (ja) * | 2017-12-22 | 2019-06-27 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 真空断熱材を備えた断熱構造体、ならびに、それを用いた家電製品、住宅壁および輸送機器 |
JP2021173318A (ja) * | 2020-04-23 | 2021-11-01 | 大日本印刷株式会社 | 断熱パネル及び断熱パネルの製造方法 |
WO2024162348A1 (ja) * | 2023-01-30 | 2024-08-08 | Agc株式会社 | 断熱パネル |
-
2016
- 2016-03-03 JP JP2016041304A patent/JP2017155892A/ja active Pending
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