JP2019199033A - 液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019199033A
JP2019199033A JP2018095128A JP2018095128A JP2019199033A JP 2019199033 A JP2019199033 A JP 2019199033A JP 2018095128 A JP2018095128 A JP 2018095128A JP 2018095128 A JP2018095128 A JP 2018095128A JP 2019199033 A JP2019199033 A JP 2019199033A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
region
amount
liquid
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018095128A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7115024B2 (ja
Inventor
翔平 市川
Shohei Ichikawa
翔平 市川
匡雄 三本
Masao Mitsumoto
匡雄 三本
慶充 谷口
Yoshimitsu Taniguchi
慶充 谷口
伊藤 毅
Takeshi Ito
毅 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2018095128A priority Critical patent/JP7115024B2/ja
Priority to US16/407,765 priority patent/US10940703B2/en
Publication of JP2019199033A publication Critical patent/JP2019199033A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7115024B2 publication Critical patent/JP7115024B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J13/00Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets
    • B41J13/0009Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets control of the transport of the copy material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J13/00Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets
    • B41J13/10Sheet holders, retainers, movable guides, or stationary guides

Abstract

【課題】シートの適正な排出を維持しつつ、シートを早期に排出する。【解決手段】複合機10のコントローラ130は、印刷データに基づいて、印刷面のうち搬送向き16の下流端を含む第1領域S1に吐出されるインクの単位面積当たりの第1量と、印刷面のうち第1領域S1より搬送向き16の上流の第2領域S2に吐出されるインクの単位面積当たりの第2量とを取得し(S20)、第1量が第1閾値TH1以上であり(S80:Yes)、且つ、第2量が第2閾値TH2以上である(S90:Yes)ことを条件として、第1領域S1へインクを吐出させた後に、排出ローラ64を所定時間停止させる(S120)。【選択図】図6

Description

本発明は、シートに液体を吐出する液体吐出装置に関する。
シートに液体を吐出する液体吐出装置の一例として、ヘッドに設けられたノズルからインク滴を吐出してシートに印刷を行うインクジェット記録装置が知られている。
インクジェット記録装置では、シートにインク滴が浸透することでシートが湾曲することがある。シートの先端部(シートの搬送向きの下流端部)においてシートが湾曲すると、シートが液体吐出装置から排出されてトレイに支持されるときに、シートの湾曲した先端部がトレイに引っ掛かり、シートが適正に排出されないおそれがある。
上記の問題を解決する手段として、シートの先端部へのインク滴の吐出後に、シートの搬送を停止させたりシートの搬送速度を遅くしたりすることによって、インクを乾燥させることが考えられる(特許文献1、2参照)。
特開2005−349710号公報 特開2004−237506号公報
しかしながら、上述したようなシートの搬送の停止や搬送速度の低下が頻繁に実行されると、シートへの印刷指示が実行されてから印刷されたシートが排出されるまでの時間が長くなってしまう。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、シートの適正な排出を維持しつつ、シートを早期に排出することが可能な液体吐出装置を提供することにある。
(1) 本発明の液体吐出装置は、搬送ローラと、上記搬送ローラの搬送向きの下流に位置するヘッドと、上記ヘッドより上記搬送向きの下流に位置する排出ローラと、上記排出ローラより上記搬送向きの下流に位置し、上記ヘッドによって画像が記録されたシートを支持するトレイと、メモリと、コントローラと、を備える。上記コントローラは、印刷データを受信し、上記搬送ローラ及び上記排出ローラを駆動して、シートを第1速度で上記搬送向きに搬送し、上記搬送ローラ及び上記排出ローラにより搬送されるシートの印刷面に上記ヘッドから液体を吐出させ、上記印刷データに基づいて、上記印刷面のうち上記搬送向きの下流端を含む第1領域に上記ヘッドから吐出される液体の単位面積当たりの第1量と、上記印刷面のうち上記第1領域より上記搬送向きの上流の第2領域に上記ヘッドから吐出される液体の上記単位面積当たりの第2量とを取得し、上記第1量が上記メモリに記憶された第1閾値以上であり、且つ、上記第2量が上記メモリに記憶された第2閾値以上であることを条件として、上記第1領域へ上記ヘッドから液体を吐出した後に、シートの搬送速度が上記第1速度より遅い第2速度となるように上記搬送ローラ及び上記排出ローラを駆動し、またはシートの搬送を所定時間停止した後でシートを上記第1速度で搬送して上記トレイに排出する。
第1領域に吐出された液体量が多い場合、第1領域においてシートの膨張が発生してシートが湾曲し易い状態となる。当該状態において、第2領域に吐出された液体量も多い場合、第2領域においてシートの剛性が低下することによって、湾曲し易い状態となっている第1領域においてシートが湾曲する。一方、当該状態において、第2領域に吐出された液体量が少ない場合、第2領域においてシートの剛性の低下が抑制される。これにより、第1領域におけるシートの湾曲が抑制される。つまり、第1領域に吐出された液体量が多くても、第2領域に吐出された液体量が少ない場合には、第1領域におけるシートの湾曲は抑制される。
本構成によれば、コントローラは、第1量が第1閾値以上であり、且つ、第2量が第2閾値以上であることを条件として、シートを所定時間停止させたり搬送速度を低下させたりするが、第1量が第1閾値以上であっても第2量が第2閾値未満である場合には、シートの停止や搬送速度の低下は実行されない。これにより、シートの停止や搬送速度の低下が実行される頻度を少なくすることができる。
本発明によれば、シートの適正な排出を維持しつつ、シートを早期に排出することができる。
図1は、複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、コントローラ130の構成を示すブロック図である。 図4は、用紙15の印刷面15Aに擬似的に形成される第1領域S1と第2領域S2と第3領域S3と第4領域S4とを示す模式図である。 図5は、第1量及び第2量に対する第1閾値TH1及び第2閾値TH2を示すグラフである。 図6は、印刷制御の処理について説明するためのフローチャートである。 図7は、変形例における用紙15の印刷面15Aに擬似的に形成される第1領域S1と第2領域S2とを示す模式図である。 図8は、変形例における第1量及び第2量に対する第1閾値TH1及び第2閾値TH2を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている面を前面22として前後方向8が定義され、複合機10を前方から見て左右方向9が定義される。上下方向7、前後方向8、及び左右方向9は互いに直交している。
[複合機10の全体構造]
図1に示されるように、複合機10(液体吐出装置の一例)は、概ね直方体形状である。複合機10は、その上部に、用紙などの原稿に記録された画像をイメージセンサによって読み取って印刷データを取得するスキャナ部12を備えている。また、複合機10は、その下部に、スキャナ部12によって取得された印刷データや、複合機10とLANなどによって接続されたパーソナルコンピュータなどの外部機器から送信されてきた印刷データなどに基づいて、用紙15(シートの一例、図2参照)に画像を記録する、つまり用紙15に印刷するプリンタ部11を備えている。
なお、本実施形態において、上述した印刷データは、印刷によって用紙15上に形成される画像に対応するデータと、当該データの用紙15への印刷を制御するための命令(例えば印刷を開始する旨の印刷指示)とを含む。また、以下において、単に印刷データと記載されている場合、当該記載に係る印刷データは、印刷によって用紙15上に形成される画像に対応するデータを指すものとする。
プリンタ部11の正面に形成された開口13には、用紙15を支持可能な給送トレイ20(図2参照)が装着されている。給送トレイ20は、前後方向8にスライドすることによって、プリンタ部11に対して挿抜可能である。給送トレイ20の前部の上方には、排出トレイ21(トレイの一例)が配置されている。排出トレイ21の上面には、記録部24によって印刷されて排出された用紙15が支持される。
図2に示されるように、プリンタ部11は、搬送路23と、給送ローラ25と、搬送ローラ対63及び排出ローラ対66と、記録部24とを備えている。
搬送路23は、用紙15が通過する経路である。給送ローラ25は、給送用モータ102(図3参照)によって回転されて給送トレイ20に支持された用紙15を搬送路23へ給送する。搬送ローラ対63及び排出ローラ対66は、搬送路23に設けられている。搬送ローラ対63及び排出ローラ対66は、給送ローラ25によって搬送路23に給送された用紙15を搬送する。記録部24は、印刷データに基づいてインクジェット方式で用紙15に画像を記録する。なお、給送ローラ25は、後述する搬送用モータ101によって回転されてもよい。
[搬送路23]
図2に示されるように、搬送路23は、給送トレイ20の後端部を基点として、下方から上方に延びつつUターンしてから、前方に延びて記録部24の下方を通って排出トレイ21に至る通路である。搬送路23は、所定間隔を隔てて互いに対向する第1ガイド部材31及び第2ガイド部材32によって区画される空間である。用紙15は、搬送路23を、図2に破線の矢印で示される向きである搬送向き16に搬送される。
[搬送ローラ対63及び排出ローラ対66]
図2に示されるように、搬送路23には、搬送ローラ61及びピンチローラ62よりなる搬送ローラ対63が設けられている。ピンチローラ62は、ばねなどの弾性部材(不図示)によって搬送ローラ61のローラ面に圧接されている。搬送路23における搬送ローラ対63よりも搬送向き16の下流には、排出ローラ64及び拍車65よりなる排出ローラ対66が設けられている。排出ローラ対66は、排出トレイ21より搬送向き16の上流に位置している。拍車65は、ばねなどの弾性部材(不図示)によって排出ローラ64のローラ面に圧接されている。
搬送ローラ61及び排出ローラ64は、搬送用モータ101(図3参照)から駆動力が伝達されることによって回転する。駆動力が伝達された搬送ローラ61及び排出ローラ64は、ピンチローラ62及び拍車65との間に用紙15を挟持しつつ搬送向き16へ搬送する。
[記録部24]
図2に示されるように、搬送路23における搬送ローラ対63と排出ローラ対66との間には、記録部24が配置されている。記録部24は、インクジェット方式のヘッド37と、ヘッド37を搭載するキャリッジ38とを備えている。キャリッジ38は、プリンタ部11のフレーム(不図示)などによって、左右方向9(幅方向の一例)へ往復動可能に支持されている。キャリッジ38は、公知のベルト機構を介してキャリッジ駆動用モータ103(図3参照)と連結されており、キャリッジ駆動用モータ103から駆動力が伝達されることによって左右方向9に往復動される。
ヘッド37は、サブタンク(不図示)と、複数のノズル36と、インク流路(不図示)と、圧電素子44(図3参照)とを備えている。
サブタンクには、インクカートリッジ(不図示)やインクタンク(不図示)などからインク(液体の一例)が供給される。複数のノズル36は、ヘッド37の下面68に開口されている。インク流路は、サブタンクと複数のノズル36とを繋ぐ。圧電素子44(図3参照)は、インク流路の一部を変形させることでノズル36からインク滴を吐出させる。圧電素子44は、コントローラ130(図3参照)により給電されることで動作する。
なお、サブタンクは、インクの種類(例えば、ブラックのインク、シアンのインク、マゼンタのインク、及びイエローのインク)に応じた数が設けられており、複数のノズル36、インク流路、及び圧電素子44は、各サブタンクに対応して設けられているが、以下では、ヘッド37が、サブタンク(不図示)と、複数のノズル36と、インク流路(不図示)と、圧電素子44(図3参照)とを1つずつ備えているとして、説明が行われる。
記録部24は、コントローラ130(図3参照)によって制御される。これにより、キャリッジ38が左右方向9へ往復動するとともに、ヘッド37に設けられた複数のノズル36から、プラテン67に向けてインク滴が吐出される。プラテン67は、ヘッド37の下方にヘッド37と対向して設けられており、用紙15を支持する部材である。プラテン67に向けてインク滴が吐出された結果、プラテン67に支持された用紙15の印刷面に画像が記録される。つまり、用紙15への印刷が実行される。なお、用紙15の印刷面は、用紙15がプラテン67に支持された状態で、ヘッド37のノズル36と対向する面である。換言すると、用紙15の印刷面は、用紙15がプラテン67に支持された状態における用紙15の上面である。
[センサ110]
図2に示されるように、搬送路23における搬送ローラ対63よりも搬送向き16の上流には、センサ110が設けられている。センサ110は、軸111と、当該軸111を中心に回動可能な検出子112と、発光素子及び当該発光素子から発光された光を受光する受光素子を有する光学センサ113とを備えている。
検出子112の一端は、搬送路23に突出している。検出子112の一端に外力が加えられていないとき、検出子112の他端は光学センサ113の発光素子から受光素子に至る光路に進入して、当該光路を通る光を遮断している。このとき、光学センサ113からコントローラ130(図3参照)にローレベルの信号が出力される。検出子112の一端が用紙15の先端に押されて回転すると、検出子112の他端は上記光路から外れて、上記光路に光が通る。このとき、光学センサ113からコントローラ130にハイレベルの信号が出力される。コントローラ130は、光学センサ113からの信号に基づいて、用紙15の搬送向き16の先端及び後端を検知する。
[ロータリーエンコーダ73]
図2に示されるように、搬送ローラ61には、搬送ローラ61の回転量を検出するロータリーエンコーダ73が設けられている。ロータリーエンコーダ73は、搬送ローラ61の軸35に設けられて搬送ローラ61と共に回転するエンコーダディスク74と光学センサ75とからなる。エンコーダディスク74には、光が透過される透過部と光が透過されない非透過部とが円周方向に等ピッチで交互に配置されたパターンが形成されている。エンコーダディスク74が回転すると、光学センサ75によって透過部と非透過部とが検出される毎にパルス信号が生成される。生成されたパルス信号は、コントローラ130(図3参照)に出力される。コントローラ130は、当該パルス信号に基づいて、搬送ローラ61の回転量を算出する。
[コントローラ130及びメモリ140]
以下、図3が参照されて、コントローラ130及びメモリ140の構成が説明される。コントローラ130が後述するフローチャートにしたがった処理を行うことによって、本発明が実現される。コントローラ130は、複合機10の全体動作を制御するものである。コントローラ130は、CPU131及びASIC135を備えている。メモリ140は、ROM132、RAM133、及びEEPROM134を備えている。CPU131、ASIC135、ROM132、RAM133、及びEEPROM134は、内部バス137によって接続されている。
ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送用モータ101、給送用モータ102、及びキャリッジ駆動用モータ103が接続されている。ASIC135には、各モータを制御する駆動回路が組み込まれている。CPU131は、各モータを回転させるための駆動信号を各モータに対応する駆動回路に出力する。これにより、対応するモータが回転する。つまり、コントローラ130は、給送用モータ102を制御して、給送ローラ25に用紙15を給送させる。また、コントローラ130は、搬送用モータ101を制御して、搬送ローラ対59及び排出ローラ対66に用紙15を搬送向き16lに搬送させる。また、コントローラ130は、キャリッジ駆動用モータ103を制御して、キャリッジ40を移動させる。
また、ASIC135には、光学センサ75から出力されるパルス信号が入力される。コントローラ130は、光学センサ75からのパルス信号に基づいて、搬送ローラ61の回転量を算出する。そして、コントローラ130は、搬送ローラ61の回転量から用紙15の搬送量を算出する。また、ASIC135には、光学センサ113が接続されている。コントローラ130は、光学センサ113からの信号に基づいて、センサ110の配置位置における用紙15の搬送向き16の先端及び後端を検知する。
また、ASIC135には、圧電素子44が接続されている。圧電素子44は、不図示のドライブ回路を介してコントローラ130により給電されることで動作する。コントローラ130は、圧電素子44への給電を制御し、複数のノズル36から選択的にインク滴を吐出させる。
コントローラ130は、複数のノズル36から吐出されるインク量を、印刷データに基づいて決定する。例えば、コントローラ18は、印刷データに応じて圧電素子44への給電を調整することにより、ノズル36から吐出されるインク滴の大きさを調整する。また、コントローラ130は、印刷データに基づいて、用紙15の印刷面における各ドットについて、インク滴の吐出回数(濃度が大きい程、吐出回数が多くなる。)を決定する。インク滴の大きさとインク滴の吐出回数とが乗算されることによって、各ドットにおけるインク量が算出される。また、用紙15の印刷面における所定領域に含まれる各ドットのインク量を合算することによって、当該所定領域におけるインク量が算出される。さらに、当該所定領域におけるインク量を当該所定領域の面積で除算することによって、当該所定領域における単位面積当たりのインク量が算出される。
コントローラ130は、用紙15に印刷する際、搬送用モータ101を制御することによって、搬送ローラ対59及び排出ローラ対66に所定搬送量の用紙15の搬送及び停止を交互に繰り返す間欠搬送処理を実行させる。コントローラ130は、間欠搬送処理において用紙15が停止している間に、印刷処理を実行する。印刷処理は、キャリッジ40を左右方向9に沿って移動させながら、圧電素子44への給電を制御して、ノズル36からインク滴を吐出させる処理である。1回の印刷処理におけるキャリッジ40の移動(以下、「1パス」と表記する。)により、ノズル36に対面する用紙15の印刷面の一部の領域に印刷される。間欠搬送処理と印刷処理とが交互に繰り返し実行されることによって、用紙15の印刷面の印刷可能な全領域に、印刷することが可能である。
なお、コントローラ130は、上記に限らず、CPU131のみが各種処理を行うものであってもよいし、ASIC135のみが各種処理を行うものであってもよいし、CPU131とASIC135とが協働して各種処理を行うものであってもよい。また、コントローラ130は、1つのCPU131が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のCPU131が処理を分担して行うものであってもよい。また、コントローラ130は、1つのASIC135が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のASIC135が処理を分担して行うものであってもよい。
[閾値]
EEPROM134には、4つの閾値(第1閾値TH1、第2閾値TH2、第3閾値TH3、及び第4閾値TH4)が記憶されている。なお、4つの閾値が記憶されるのはEEPROM134に限らず、例えばROM132に記憶されていてもよい。
第1閾値TH1は、ヘッド37のノズル36から印刷面の第1領域S1に吐出されたインクの単位面積当たりのインク量である第1量と比較される値である。第1領域S1は、図4に示されるように、用紙15の印刷面15Aのうち、搬送向き16の下流端部の領域であり、搬送向き16の下流端15Bを含む。本実施形態において、第1領域S1は、用紙15の印刷面15Aのうち、左右方向9における全範囲と、前後方向8における下流端15Bから長さL1の範囲とからなる領域である。つまり、第1領域S1は、図4に示される領域SAと、後述する第3領域S3及び第4領域S4とからなる領域である。なお、長さL1は、任意であるが、本実施形態では用紙15の前後方向8の長さのおよそ1/8の長さに設定されている。
第2閾値TH2は、ヘッド37のノズル36から印刷面の第2領域S2に吐出されたインクの単位面積当たりのインク量である第2量と比較される値である。第2領域S2は、図4に示されるように、用紙15の印刷面15Aのうち、第1領域S1より搬送向き16の上流において第1領域S1と隣接する領域である。本実施形態において、第2領域S2は、用紙15の印刷面15Aのうち、左右方向9における全範囲と、前後方向8における第1領域S1の搬送向き16の上流端15Cから長さL2の範囲とからなる領域である。つまり、本実施形態において、第2領域S2の搬送向き16の下流端は、第1領域S1の搬送向き16の上流端と連続している。なお、長さL2は、任意であるが、本実施形態では長さL1のおよそ1.4倍の長さに設定されている。
なお、第1領域S1及び第2領域S2の左右方向9における範囲は、用紙15の印刷面の全範囲に限らず一部の範囲であってもよい。また、本実施形態において、長さL1は、1パスによって用紙15の印刷面15Aに印刷される領域の前後方向8の長さより短いが、長さL1は、当該領域の前後方向8の長さ以上であってもよい。また、本実施形態において、長さL2は、1パスによって用紙15の印刷面15Aに印刷される領域の前後方向8の長さより長いが、長さL2は、当該領域の前後方向8の長さ以下であってもよい。
コントローラ130は、第2閾値TH2を、図5に示されるように、第1量が大きい程に小さい値となるように設定する。例えば、当該設定は、図5に示される第2閾値TH2の直線に相当する関数式がROM132やEEPROM134に記憶されており、第1量の値が当該関数式に代入されることによって第2閾値TH2を算出することで行われる。また、例えば、当該設定は、複数の第1量の値と、第1量の各値に対応した第2閾値TH2とからなるテーブルデータがROM132やEEPROM134に記憶されており、第1量の値を当該テーブルデータに適用することによって第2閾値TH2を決定することで行われてもよい。
第3閾値TH3は、ヘッド37のノズル36から印刷面15Aの第3領域S3(図4参照)に吐出されたインクの単位面積当たりのインク量である第3量や、ヘッド37のノズル36から印刷面15Aの第4領域S4(図4参照)に吐出されたインクの単位面積当たりのインク量である第4量と比較される値である。図4に示されるように、第3領域S3及び第4領域S4は、第1領域S1の一部である。第3領域S3は、用紙15の印刷面15Aのうちの右端(幅方向の一端の一例)を含む領域である。第4領域S4は、用紙15の印刷面15Aのうちの左端(幅方向の他端の一例)を含む領域である。
本実施形態において、図4に示されるように、第3領域S3は、第1領域S1を、搬送向き16と直交し且つ用紙15の印刷面に沿った方向である左右方向9に5等分した領域のうち最も右側の領域であり、第4領域S4は、第1領域S1を左右方向9に5等分した領域のうち最も左側の領域である。なお、第3領域S3及び第4領域S4の左右方向9の範囲は、図4に示される範囲に限らない。例えば、第3領域S3は、第1領域S1を左右方向9に4等分した領域のうち最も右側の領域であってもよいし、第4領域S4は、第1領域S1を左右方向9に4等分した領域のうち最も左側の領域であってもよい。
第4閾値TH4は、第2閾値TH2と同様に第2量と比較される値である。第4閾値TH2は、第2閾値TH2よりも大きな値に設定されている。本実施形態において、第4閾値TH4は、図5に破線で示されるように、第2閾値TH2と平行となるように設定されている。なお、第4閾値TH4は、第1量が大きい程に小さい値となるように設定されることを条件として、第2閾値TH2と非平行に設定されていてもよい。
[コントローラ130による印刷制御]
上述のように構成された複合機10では、コントローラ130によって、用紙15が給送されて、給送された用紙15に印刷される一連の印刷制御が実行される。以下、印刷制御の処理が、図6のフローチャートを参照しつつ説明される。
複合機10の操作部17(図1参照)や複合機10と接続された外部機器などから、印刷データがコントローラ130へ送られると、当該印刷データを受信した(S10:Yes)コントローラ130は、第1量、第2量、第3量、及び第4量を取得する(S20)。
詳細には、コントローラ130は、印刷データに基づいて、第1領域S1の各ドットのインク量を合算し、合算したインク量を第1領域S1の面積で除算することによって、第1量(第1領域S1における単位面積当たりのインク量)を算出する。また、コントローラ130は、印刷データに基づいて、第2領域S2の各ドットのインク量を合算し、合算したインク量を第2領域S2の面積で除算することによって、第2量(第2領域S2における単位面積当たりのインク量)を算出する。また、コントローラ130は、印刷データに基づいて、第3領域S3の各ドットのインク量を合算し、合算したインク量を第3領域S3の面積で除算することによって、第3量(第3領域S3における単位面積当たりのインク量)を算出する。また、コントローラ130は、印刷データに基づいて、第4領域S4の各ドットのインク量を合算し、合算したインク量を第4領域S4の面積で除算することによって、第4量(第4領域S4における単位面積当たりのインク量)を算出する。
次に、コントローラ130は、給送用モータ102を駆動して、給送ローラ25に、給送トレイ20に支持された用紙15を搬送路23へ給送させる(S30)。
次に、コントローラ130は、用紙15の頭出しを実行する(S40)。用紙15の頭出しは、用紙15を記録部24と対向する印刷開始位置へ搬送する処理である。詳細には、コントローラ130は、搬送用モータ101を駆動して、搬送ローラ対63に、用紙15が印刷開始位置に到達するまで、用紙15を搬送向き16へ搬送させる。印刷開始位置とは、用紙15における印刷領域の搬送向き16の下流端が、複数のノズル36のうち搬送向き16の最下流に配置されたノズル36と対向する位置である。印刷領域は、用紙15の印刷面のうち、余白(インク滴が吐出されない用紙15の縁部)を除いた領域である。なお、上述した各領域S1、S2、S3、S4は、余白を含み得る。
次に、コントローラ130は、印刷処理と間欠搬送処理とを交互に繰り返し実行することによって、用紙15への印刷を実行する。印刷は、用紙15の印刷面15Aに、搬送向き16の下流の領域から上流の領域の順序で行われる。つまり、最初に、印刷面の第1領域S1への印刷が実行され(S50)、次に印刷面の第2領域S2への印刷が実行され(S140)、その後に印刷面のその他の領域への印刷が実行される(S140)。
用紙15の印刷面15Aの第1領域S1への印刷が終わると、コントローラ130は、ステップS10で受信した印刷データを参照する。印刷データは、速度優先モードで印刷を実行する旨の第1コマンド、または、画質優先モードで印刷を実行する旨の第2コマンドのいずれかを含んでいる。速度優先モードは、用紙15へ印刷される画像の質よりも、用紙15への印刷速度を速くすること(換言すると用紙15への印刷に要する時間を短くすること)を優先するモードである。画質優先コマンドは、用紙15への印刷速度を速くすることよりも、用紙15へ印刷される画像の質を優先するモードで用紙15への印刷を実行する旨のコントローラ130への指示である。
ステップS10で受信した印刷データに第2コマンドが含まれている場合(S60:Yes)、コントローラ130は、後述するWAIT処理(S120、S130)を実行することなく、用紙15の印刷面15Aの第1領域S1以外の領域への印刷を実行する(S140)。
一方、ステップS10で受信した印刷データに第2コマンドが含まれていない場合(S60:Yes)、コントローラ130は、用紙15の印刷面15Aの第1領域S1への印刷が実行されてから、当該用紙15が排出されるまで(詳細には、当該用紙15の搬送向き16の下流端15Bが排出トレイ21に当接するまで)の時間が、所定時間以上であるか否かを判定する(S70)。
所定時間は、用紙15の印刷面の第1領域S1に吐出されたインクが乾燥するまでに必要な時間として予め設定された時間であり、ROM132やEEPROM134などに記憶されている。また、用紙15の印刷面15Aの第1領域S1への印刷が実行されてから、当該用紙15が排出されるまでの時間は、搬送ローラ61及び排出ローラ64の回転速度、用紙15の搬送向き16の長さ、キャリッジ38の移動速度、間欠搬送処理における搬送ローラ61及び排出ローラ64の停止時間、ヘッド37から排出トレイ21までの搬送向き16に沿った距離などに基づいて決定可能である。
用紙15の印刷面15Aの第1領域S1への印刷が実行されてから、当該用紙15が排出されるまでの時間が、所定時間以上である場合(S70:Yes)、コントローラ130は、WAIT処理(S120、S130)を実行することなく、用紙15の印刷面の第1領域S1以外の領域への印刷を実行する(S140)。
一方、用紙15の印刷面15Aの第1領域S1への印刷が実行されてから、当該用紙15が排出されるまでの時間が、所定時間未満である場合(S70:No)、コントローラ130は、ステップS20で取得した第1量が上述した第1閾値TH1以上であり(S80:Yes)、且つ、ステップS20で取得した第2量が上述した第2閾値TH2以上である(S90:Yes)か否かを判定する。
第1量が第1閾値TH1未満であるか(S80:No、図5における第1閾値TH1の左側の領域)、または、第2量が第2閾値TH2未満である(S90:No、図5における第2閾値TH2の下側の領域)場合、コントローラ130は、WAIT処理(S120、S130)を実行することなく、用紙15の印刷面の第1領域S1以外の領域への印刷を実行する(S140)。
一方、第1量が第1閾値TH1以上であり(S80:Yes)、且つ、第2量が第2閾値TH2以上である(S90:Yes)場合、つまり図5においてハッチングされた領域SBである場合、コントローラ130は、第3量または第4量の何れかが上述した第3閾値TH3以上であるか否か判定する(S100)。
第3量及び第4量の双方が第3閾値TH3未満である場合(S100:No)、コントローラ130は、WAIT処理(S120、S130)を実行することなく、用紙15の印刷面の第1領域S1以外の領域への印刷を実行する(S140)。
一方、第3量または第4量の何れかが第3閾値TH3以上である場合(S100:Yes)、コントローラ130は、第2量が上述した第4閾値TH4より大きいか否か判定する(S110)。
第2量が第4閾値TH4より大きい場合(S110:No、図5における第4閾値TH4の上側の領域)、所定時間のWAIT処理を実行する(S120)。WAIT処理は、排出ローラ64を所定時間停止させる処理である。所定時間のWAIT処理により、用紙15の排出トレイ21への排出が所定時間遅延する。
一方、第2量が第4閾値TH4未満である場合(S110:Yes、図5における第2閾値TH2と第4閾値TH4の間の領域)、コントローラ130は、所定時間より短い時間のWAIT処理を実行する(S130)。これにより、用紙15の排出トレイ21への排出が当該時間遅延する。
排出ローラ64の停止からの復帰後、コントローラ130は、用紙15の印刷面の第1領域S1以外の領域への印刷を実行する(S140)。ステップS140の後、コントローラ130は、排出ローラ64に、用紙15を搬送向き16へ搬送させて排出トレイ21へ排出させる(S150)。
[実施形態の効果]
第1領域S1に吐出されたインク量が多い場合、第1領域S1において用紙15の膨張が発生して用紙15が湾曲し易い状態となる。当該状態において、第2領域S2に吐出されたインク量も多い場合、第2領域S2において用紙15の剛性が低下することによって、湾曲し易い状態となっている第1領域S1において用紙15が湾曲する。一方、当該状態において、第2領域S2に吐出されたインク量が少ない場合、第2領域S2において用紙15の剛性の低下が抑制される。これにより、第1領域S1における用紙15の湾曲が抑制される。つまり、第1領域S1に吐出されたインク量が多くても、第2領域S2に吐出されたインク量が少ない場合には、第1領域S1における用紙15の湾曲は抑制される。
本実施形態によれば、コントローラ130は、第1量が第1閾値TH1以上(S80:Yes)であり、且つ、第2量が第2閾値TH2以上である(S90:Yes)ことを条件として、用紙15を所定時間停止させるが(S120、S130)、第1量が第1閾値TH1以上であっても(S80:Yes)第2量が第2閾値TH2未満である場合には(S90:No)、用紙15の停止は実行されない。これにより、用紙15の停止が実行される頻度を少なくすることができる。
第1領域S1に吐出されたインク量が多い程、第1領域S1において用紙15は湾曲し易くなる。つまり、第1領域S1に吐出されたインク量が多い場合、第2領域S2に吐出されたインク量が少なくても、第1領域S1において用紙15が湾曲するおそれがある。
本実施形態によれば、第2閾値TH2は第1量が大きい程に小さい値に設定されるため、第1領域S1における用紙15の湾曲が発生し易い状態である程、用紙15の停止が実行され易い。これにより、第1領域S1における用紙15の湾曲の発生を抑制することができる。
用紙15の左右方向9の中央部は、用紙15の左右方向9の両端部に比べて、湾曲し難い。つまり、用紙15の左右方向9の中央部に吐出されたインク量が多い一方で、用紙15の左右方向9の両端部である第3領域S3や第4領域S4に吐出されたインク量が少ない場合、用紙15の湾曲は発生し難い。本実施形態によれば、当該場合において(S100:No)、用紙15の停止が実行されない。そのため、用紙15を早期に排出することができる。
本実施形態によれば、第2領域S2が第1領域S1に接しているため、第2領域S2における用紙15の剛性の低下が、第1領域S1における用紙15の湾曲に影響を与えやすい。そのため、第1領域S1において用紙15が湾曲するにもかかわらず用紙15の停止が実行されなかったり、第1領域S1において用紙15が湾曲しないにもかかわらず用紙15の停止が実行されるような誤った判定が行われる可能性を低くすることができる。
第2量が第4閾値未満である場合(S110:Yes)の用紙15の剛性の低下の度合いは、第2量が第4閾値以上である場合(S110:No)よりも小さい。つまり、第2量が第4閾値未満である場合(S110:Yes)、第2量が第4閾値以上である場合(S110:No)よりも、第1領域S1における用紙15の湾曲が発生し難い。本実施形態では、第2量が第4閾値未満である場合に(S110:Yes)、所定時間が短くされる(S130)。これにより、用紙15を早期に排出することができる。
用紙15への印刷が画質優先モードで実行される場合、用紙15の第1領域S1へインクが吐出されてから用紙15が排出されるまでの時間が長い。そのため、当該時間の間に用紙15に付着したインクを乾燥させることができる。本実施形態では、用紙15への印刷が画質優先モードで実行される場合に(S60:Yes)、用紙15の停止が実行されない。そのため、用紙15を早期に排出することができる。
用紙15の第1領域S1へのインクの吐出から当該用紙15が排出トレイ21と当接するまでの時間が所定時間以上である場合(S70:Yes)、用紙15に付着したインクは乾燥していると考えられる。本構成では、そのような場合(S70:Yes)、用紙15の停止は実行されない。そのため、用紙15を早期に排出することができる。
[変形例]
上記実施形態では、所定の条件を満たした場合(S60:No、S70:No、S80:Yes、S90:Yes、S100:Yes)に、コントローラ130は、WAIT処理を実行した。しかし、当該所定の条件を満たした場合に、コントローラ130は、WAIT処理を実行する代わりに、搬送用モータ101に対応する駆動回路に出力する駆動信号のレベルを低くすることにより、搬送ローラ61または排出ローラ64の少なくとも一方の回転速度を遅くして、用紙15を第1速度より遅い第2速度で搬送させてもよい。なお、第1速度は、用紙15の通常の搬送速度である。つまり、上記実施形態では、用紙15は、WAIT処理の前後において、第1速度で搬送される。この変形例において、コントローラ130は、ステップS120において、用紙15を第1速度より遅い所定速度で搬送させ、ステップS130において、用紙15を当該所定速度より高速であり且つ第1速度より低速である速度で搬送させる。
上記実施形態では、コントローラ130は、用紙15の印刷面15Aの第1領域S1への印刷が実行されてから、当該用紙15が排出されるまでの時間が、所定時間未満である場合、決められた時間(ステップS130では所定時間、ステップS120では所定時間を短くした時間)のWAIT処理を実行していた。しかし、コントローラ130は、用紙15の印刷面15Aの第1領域S1への印刷が実行されてから、当該用紙15が排出されるまでの時間の分だけ、WAIT処理の実行時間を短くしてもよい。この場合、ステップS120、S130において実行されるWAIT処理の実行時間が、当該決められた時間よりも更に短くなる。
用紙15の第1領域S1へのインクの吐出から当該用紙15が排出トレイ21と当接するまでの時間の間において、第1領域S1へ付着したインクは乾燥される。上記の変形例では、所定時間が当該時間の分短くされる。そのため、用紙15を早期に排出することができる。
コントローラ130は、排出ローラ64が用紙15の停止と搬送とを交互に実行しつつ排出トレイ21へ用紙15を排出する場合の第2閾値TH2を、排出ローラ64が連続的に排出トレイ21へ用紙15を排出する場合よりも大きい値に設定してもよい。
排出ローラ64が用紙15の停止と搬送とを交互に実行しつつ排出トレイ21へ用紙15を排出する状況は、印刷データが複数枚の用紙15への印刷を指示するものである場合に、先行の用紙15が排出ローラ64によって排出トレイ21へ向けて搬送向き16に搬送されるとともに、後続の用紙15が搬送ローラ61によって搬送向き16に搬送されつつ印刷される場合である。この場合、後続の用紙15は、搬送ローラ61によって間欠搬送される。一方、搬送ローラ61及び排出ローラ64は共に搬送用モータ101によって駆動されているため、先行の用紙15も、排出ローラ64によって間欠搬送される。
また、排出ローラ64が連続的に排出トレイ21へ用紙15を排出する状況は、上記以外の状況である。例えば、印刷データが1枚の用紙15への印刷を指示するものである場合や、印刷データが複数枚の用紙15への印刷を指示するものであるときに最後の用紙15が排出ローラ64によって排出トレイ21へ排出される場合である。これらの場合、間欠搬送される後続の用紙15が存在しないため、排出ローラ64は用紙15を間欠搬送しない。
排出ローラ64が用紙15の停止と搬送とを交互に実行しつつ排出トレイ21へ用紙15を排出する場合、当該停止の間に用紙15に付着したインクを乾燥させることができる。上記の変形例では、このような場合に、第2閾値TH2が大きく設定されるため、用紙15の搬送速度の低下や停止の実行が抑制される。そのため、用紙15を早期に排出することができる。
印刷データには、ヘッド37によってインクが吐出される用紙15の種類を特定する情報が含まれていてもよい。用紙15の種類は、例えば普通紙や光沢紙である。印刷データに当該情報が含まれている場合、コントローラ130は、第2閾値TH2を、当該情報に基づいて異なる値に設定してもよい。例えば、光沢紙は普通紙よりも湾曲し難いため、用紙15の種類が光沢紙である旨の情報が印刷データに含まれている場合には、用紙15の種類が普通紙である旨の情報が印刷データに含まれている場合よりも、第2閾値TH2を大きくしてもよい。つまり、WAIT処理が実行される状況が発生し難いようにしてもよい。
用紙15には、湾曲し易い種類のものと、湾曲し難い種類のものとがある。上記の変形例によれば、用紙15の種類に応じて第2閾値TH2が異なる値に設定される。これにより、湾曲し易い種類の用紙15(例えば普通紙)にインクが吐出される場合に、第2閾値TH2を小さく設定して用紙15の搬送速度の低下や停止が発生し易くすることで用紙15の湾曲を抑制できる。また、これにより、湾曲し難い種類の用紙15(例えば光沢紙)にインクが吐出される場合に、第2閾値TH2を大きく設定して用紙15の不要な搬送速度の低下や用紙15の不要な停止の実行を抑制できる。
上記実施形態では、WAIT処理が実行される所定時間が2段階に設定されていた。つまり、ステップS120での所定時間が長く、ステップS130での所定時間が短かった。しかし、WAIT処理が実行される所定時間が3段階以上に設定されてもよい。例えば、WAIT処理が実行される所定時間が3段階に設定される場合、第4閾値TH4より大きな値の第5閾値TH5が更に設定される。そして、第2量が第2閾値TH2以上且つ第4閾値TH4未満の場合に所定時間が最も短く設定され、第2量が第5閾値TH5以上の場合に所定時間が最も長く設定され、第2量が第4閾値TH4以上且つ第5閾値TH5未満の場合に所定時間が前記の2つの所定時間の間の長さに設定される。
上記実施形態では、コントローラ130は、第3量及び第4量の双方が第3閾値TH3未満である場合に(S100:No)、WAIT処理(S120、S130)を実行しなかった。しかし、コントローラ130は、第3量または第4量の何れかが第3閾値TH3未満である場合に(S100:No)、WAIT処理(S120、S130)を実行しなくてもよい。
上記実施形態では、第2領域S2は、用紙15の印刷面15Aのうち、第1領域S1より搬送向き16の上流において第1領域S1と隣接する領域であった。しかし、第2領域S2は、図7(A)に示されるように、第1領域S1と搬送向き16において離れていてもよいし、図7(B)に示されるように、第1領域S1と搬送向き16において重複していてもよい。
図7(B)に示される構成では、第2領域S2が第1領域S1と重複しているため、第2領域S2における用紙15の剛性の低下が、第1領域S1における用紙15の湾曲に影響を与えやすい。そのため、第1領域S1において用紙15が湾曲するにもかかわらず用紙15の搬送速度の低下や停止が実行されなかったり、第1領域S1において用紙15が湾曲しないにもかかわらず用紙15の搬送速度の低下や停止が実行されるような誤った判定が行われる可能性を低くすることができる。
上記実施形態では、第2閾値TH2は、第1量の増加とともに直線的に減少していた(図5参照)。しかし、第2閾値TH2と第1量との関係は、図5に示されるようなものに限らず、例えば図8に示されるような関係であってもよい。
上記実施形態では、複合機10は、キャリッジ38によってヘッド37を左右方向9に移動させる所謂シリアルヘッド方式で、用紙15への印刷を行うものであった。しかし、複合機10は、左右方向9に長いヘッドを採用することでヘッドを固定する所謂ラインヘッド方式で、用紙15への印刷を行うものであってもよい。
上記実施形態では、インクを液体の一例として説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、インクに代えて、印刷時にインクに先立って用紙に吐出される前処理液を液体としてもよい。
10・・・複合機
15・・・用紙(シート)
16・・・搬送向き
21・・・排出トレイ(トレイ)
37・・・ヘッド
61・・・搬送ローラ
64・・・排出ローラ
130・・・コントローラ
140・・・メモリ

Claims (11)

  1. 搬送ローラと、
    上記搬送ローラの搬送向きの下流に位置するヘッドと、
    上記ヘッドより上記搬送向きの下流に位置する排出ローラと、
    上記排出ローラより上記搬送向きの下流に位置し、上記ヘッドによって画像が記録されたシートを支持するトレイと、
    メモリと、
    コントローラと、を備え、
    上記コントローラは、
    印刷データを受信し、
    上記搬送ローラ及び上記排出ローラを駆動して、シートを第1速度で上記搬送向きに搬送し、
    上記搬送ローラ及び上記排出ローラにより搬送されるシートの印刷面に上記ヘッドから液体を吐出させ、
    上記印刷データに基づいて、上記印刷面のうち上記搬送向きの下流端を含む第1領域に上記ヘッドから吐出される液体の単位面積当たりの第1量と、上記印刷面のうち上記第1領域より上記搬送向きの上流の第2領域に上記ヘッドから吐出される液体の上記単位面積当たりの第2量とを取得し、
    上記第1量が上記メモリに記憶された第1閾値以上であり、且つ、上記第2量が上記メモリに記憶された第2閾値以上であることを条件として、上記第1領域へ上記ヘッドから液体を吐出した後に、シートの搬送速度が上記第1速度より遅い第2速度となるように上記搬送ローラ及び上記排出ローラを駆動し、またはシートの搬送を所定時間停止した後でシートを上記第1速度で搬送して上記トレイに排出する液体吐出装置。
  2. 上記コントローラは、上記第2閾値を、上記第1量が大きい程に小さい値に設定する請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 上記第1領域は、
    上記印刷面のうち上記搬送向きと直交し且つ上記印刷面に沿った幅方向の一端を含む第3領域と、
    上記印刷面のうち上記幅方向の他端を含む第4領域と、を含み、
    上記コントローラは、
    上記印刷データに基づいて、上記第3領域に上記ヘッドから吐出される液体の上記単位面積当たりの第3量、または、上記第4領域に上記ヘッドから吐出される液体の上記単位面積当たりの第4量の少なくとも一方が、上記メモリに記憶された第3閾値未満であることを条件として、上記第2速度でのシートの搬送、及びシートの搬送を上記所定時間停止することを実行しない請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 上記第2領域の上記搬送向きの下流端は、上記第1領域の上記搬送向きの上流端と連続している請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出装置。
  5. 上記第1領域の一部と上記第2領域の一部とは、上記搬送向きにおいて重複している請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出装置。
  6. 上記コントローラは、
    上記第2量が上記第2閾値以上であり且つ上記メモリに記憶された上記第2閾値より大きな第4閾値未満であることを条件として、上記第2速度を高くする、または上記所定時間を短くする請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出装置。
  7. 上記印刷データには、上記ヘッドによって液体が吐出されるシートの種類を特定する情報が含まれており、
    上記コントローラは、上記第2閾値を、上記情報に基づいて異なる値に設定する請求項1から6のいずれかに記載の液体吐出装置。
  8. 上記コントローラは、
    上記搬送ローラ及び上記排出ローラによるシートの搬送を停止し、搬送が停止されたシートの上記印刷面に上記ヘッドから液体を吐出させ、
    上記搬送ローラ及び上記排出ローラがシートの停止と搬送とを交互に実行しつつ上記トレイへシートを排出する場合の上記第2閾値を、上記搬送ローラ及び上記排出ローラが連続的に上記トレイへシートを排出する場合よりも大きい値に設定する請求項1から7のいずれかに記載の液体吐出装置。
  9. 上記ヘッドは、上記印刷面へインクを吐出してシートへの印刷を行うものであり、
    上記印刷データは、シートへの印刷速度がシートに印刷された画像の画質よりも優先される速度優先モードで印刷を実行する旨の第1コマンド、または、シートに印刷された画像の画質がシートへの印刷速度よりも優先される画質優先モードで印刷を実行する旨の第2コマンドのいずれかを含み、
    上記コントローラは、
    上記印刷データに上記第2コマンドが含まれていることを条件として、上記第2速度でのシートの搬送、及びシートの搬送を上記所定時間停止することを実行しない請求項1から8のいずれかに記載の液体吐出装置。
  10. 上記コントローラは、
    上記第1量が上記第1閾値以上であり、且つ、上記第2量が上記第2閾値以上であることを条件として、上記第1領域へ上記ヘッドから液体を吐出した後に、シートの搬送を上記所定時間停止した後でシートを上記第1速度で搬送して上記トレイに排出し、
    シートの上記第1領域への液体の吐出から当該シートが上記トレイと当接するまでの時間分、上記所定時間を短くする請求項1から9のいずれかに記載の液体吐出装置。
  11. 上記コントローラは、
    上記第1量が上記第1閾値以上であり、且つ、上記第2量が上記第2閾値以上であることを条件として、上記第1領域へ上記ヘッドから液体を吐出した後に、シートの搬送を上記所定時間停止した後でシートを上記第1速度で搬送して上記トレイに排出し、
    シートの上記第1領域への液体の吐出から当該シートが上記トレイと当接するまでの時間が上記所定時間以上であることを条件として、上記排出ローラの上記所定時間の停止を実行しない請求項1から10のいずれかに記載の液体吐出装置。

JP2018095128A 2018-05-17 2018-05-17 液体吐出装置 Active JP7115024B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018095128A JP7115024B2 (ja) 2018-05-17 2018-05-17 液体吐出装置
US16/407,765 US10940703B2 (en) 2018-05-17 2019-05-09 Liquid jetting apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018095128A JP7115024B2 (ja) 2018-05-17 2018-05-17 液体吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019199033A true JP2019199033A (ja) 2019-11-21
JP7115024B2 JP7115024B2 (ja) 2022-08-09

Family

ID=68534088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018095128A Active JP7115024B2 (ja) 2018-05-17 2018-05-17 液体吐出装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10940703B2 (ja)
JP (1) JP7115024B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004237506A (ja) * 2003-02-04 2004-08-26 Brother Ind Ltd プリントシステム、端末装置、プリンタ、プリント方法およびプリントプログラム
JP2005349710A (ja) * 2004-06-10 2005-12-22 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2012240368A (ja) * 2011-05-23 2012-12-10 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、プログラム、および記憶媒体
JP2013208754A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Brother Industries Ltd カール矯正機構を備えた液体吐出装置及びカール矯正方法
JP2013208721A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Brother Industries Ltd インクジェット記録装置
JP2016043626A (ja) * 2014-08-25 2016-04-04 キヤノン株式会社 記録装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体
JP2016190394A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
JP2016193554A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 ブラザー工業株式会社 印刷装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007199534A (ja) 2006-01-27 2007-08-09 Canon Inc 画像形成装置および画像形成方法
US9815305B2 (en) * 2015-03-31 2017-11-14 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Printing apparatus

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004237506A (ja) * 2003-02-04 2004-08-26 Brother Ind Ltd プリントシステム、端末装置、プリンタ、プリント方法およびプリントプログラム
JP2005349710A (ja) * 2004-06-10 2005-12-22 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2012240368A (ja) * 2011-05-23 2012-12-10 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、プログラム、および記憶媒体
JP2013208754A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Brother Industries Ltd カール矯正機構を備えた液体吐出装置及びカール矯正方法
JP2013208721A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Brother Industries Ltd インクジェット記録装置
JP2016043626A (ja) * 2014-08-25 2016-04-04 キヤノン株式会社 記録装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体
JP2016190394A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
JP2016193554A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 ブラザー工業株式会社 印刷装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7115024B2 (ja) 2022-08-09
US10940703B2 (en) 2021-03-09
US20190351687A1 (en) 2019-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4845429B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5282499B2 (ja) 画像形成装置及び用紙搬送装置
JP4883776B2 (ja) 記録装置
JP5987448B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5015051B2 (ja) インクジェット記録装置及び方法
JP5987411B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6705260B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5928093B2 (ja) インクジェット記録装置
US10688781B2 (en) Printing apparatus
JP7115024B2 (ja) 液体吐出装置
JP6146034B2 (ja) 印刷装置およびその制御方法
JP6079595B2 (ja) インクジェット記録装置及びプログラム
JP2005131873A (ja) インクジェット記録装置、および該装置の制御方法
JP2019155760A (ja) 印刷装置
JP6435755B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP6350125B2 (ja) インクジェット記録装置、プログラム、及び画像記録方法
JP6031794B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6070024B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2011143556A (ja) 画像形成装置およびその制御方法
JP7263839B2 (ja) 画像記録装置
JP6221380B2 (ja) 印刷装置
JP2004202713A (ja) 画像出力装置
JP5335400B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6171578B2 (ja) 印刷装置および印刷方法
JP2009006567A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7115024

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150