JP2019190526A - 摩擦締結装置 - Google Patents

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    • F16D13/70Pressure members, e.g. pressure plates, for clutch-plates or lamellae; Guiding arrangements for pressure members

Abstract

【課題】スナップリングの組立性を向上させる。【解決手段】クラッチハブ30と、クラッチハブ30の外周に設けられたクラッチドラム39と、クラッチハブ30の外周に嵌合した内周側摩擦板31と、クラッチドラム39の内周に嵌合した外周側摩擦板32と、が交互に配置されたプレート群33と、プレート群33の回転軸X方向への移動を規制するスナップリング2と、を有し、スナップリング2は、クラッチドラム39の周壁部391の外周に設けられたリング溝5に嵌合している構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は、摩擦締結装置に関する。
車両用の自動変速機では、駆動源から入力される回転駆動力の伝達経路上に、複数の摩擦板を有する摩擦締結装置(クラッチやブレーキ)が設けられている。
この種の摩擦締結装置は、スナップリングを備えている(例えば、特許文献1)。
特開2006−138358号公報
図7に示すように、従来例にかかるスナップリング200の支持構造100では、スナップリング200は、クラッチドラム39の内周面391aに取り付けられる。クラッチドラム39の内径側にはクラッチハブ30が配置されている。回転軸Xの径方向におけるクラッチドラム39とクラッチハブ30との間のスペースSは非常に狭いので、スナップリング200の取付時にはクラッチドラム39の内周面391aを傷つけないように、治具を用いるなどの必要がある。そのため、組立性が悪くなっている。
そこで、スナップリングの組立性を向上させることが求められている。
本発明は、
内周側筒状部材と、
前記内周側筒状部材の外周に設けられた外周側筒状部材と、
前記内周側筒状部材の外周に嵌合した内周側プレートと、前記外周側筒状部材の内周に嵌合した外周側プレートと、が交互に配置されたプレート群と、
前記プレート群の回転軸方向への移動を規制するスナップリングと、を有し、
前記スナップリングは、前記外周側筒状部材の外周に設けられた外周溝に嵌合している構成の摩擦締結装置とした。
本発明によれば、スナップリングの組立性を向上させることができる。
スナップリングの支持構造を説明する図である。 スナップリングの支持構造を説明する図である。 リング溝を説明する図である。 スナップリングの作用を説明する図である。 変形例にかかるスナップリングの支持構造を説明する図である。 変形例にかかるスナップリングの支持構造を説明する図である。 従来例にかかるスナップリングの支持構造を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を、スナップリング2の支持構造1を採用したクラッチ3を備える自動変速機を例に挙げて説明する。
図1は、スナップリング2の支持構造1を説明する図であり、車両用の自動変速機が備える摩擦締結装置(クラッチ3)周りの断面を模式的に示した図である。
図2は、スナップリング2の支持構造1を説明する図である。(a)は、図1におけるA−A矢視図である。(b)は、スナップリング2の支持構造1の分解斜視図である。
図3は、リング溝5を説明する図である。(a)は、図2の(a)におけるA−A断面を模式的に示す図である。(b)は、図2の(a)におけるB−B断面を模式的に示す図である。
なお、図2、図3では、変速機ケース10は省略してある。
図1に示すように、変速機ケース10の内部では、複数の摩擦板を有するクラッチ3が設けられている。クラッチ3は、駆動源(図示せず)から入力される回転軸X回りの回転駆動力を伝達する伝達経路上に配置されている。
クラッチ3は、クラッチハブ30の外周にスプライン嵌合した内周側摩擦板31と、クラッチドラム39の内周にスプライン嵌合した外周側摩擦板32と、クラッチドラム39の内周にスプライン嵌合したリテーニングプレート34と、内周側摩擦板31と外周側摩擦板32とを回転軸X方向に押圧するピストン35と、を有している。ピストン35とリテーニングプレート34との間では、複数の内周側摩擦板31と外周側摩擦板32が交互に配置されている。これら複数の内周側摩擦板31と外周側摩擦板32は、1つのプレート群33を構成する。回転軸X方向におけるリテーニングプレート34を挟んだピストン35とは反対側には、スナップリング2が配置されている。
クラッチドラム39は、円筒状の周壁部391と、当該周壁部391の回転軸X方向の端部から内径側に延びる底壁部390と、を有している。断面視においてクラッチドラム39は、有底円筒形状を成している。
図2の(a)に示すように、クラッチドラム39の周壁部391は、回転軸X方向から見て外径側に突出するスプライン山部392と、内径側に窪むスプライン谷部393とから構成される。これらスプライン山部392とスプライン谷部393とは、回転軸X周りの周方向で交互に連なっている。
周壁部391における外周面391bは、スプライン山部392における外周面392bと、スプライン谷部393の外周面393bとから構成される。
周壁部391における内周面391aは、スプライン山部392における内周面392aと、スプライン谷部393の内周面393aとから構成される。
スプライン山部392の内周面392aは、スプライン谷部393の外周面393bよりも回転軸Xの径方向外側に位置している。
周壁部391の内周面391aと外周面391bには、回転軸X方向に沿ってスプラインが形成されている。前記した外周側摩擦板32とリテーニングプレート34とは、スプライン山部392の内周面392aにスプライン嵌合している。
[リング溝]
図2の(b)に示すように、周壁部391の外周面391bには、リング溝5が形成されている。リング溝5は、回転軸X方向で周壁部391の先端395から底壁部390側にオフセットした位置に形成されている。リング溝5は、回転軸X回りの周方向における全周に亘って周壁部391に形成されている。
図3に示すように、回転軸Xの径方向におけるリング溝5の深さHは、以下の条件を満たす深さに設定されている。
(i)リング溝5の深さHは、スプライン谷部393における外周面393bと内周面393aとを連通しない深さであること(図3の(b)参照)。
(ii)リング溝5の深さHは、スプライン山部392における外周面392bと内周面392aとを連通する深さであること(図3の(a)参照)。
前記した(i)の通り、リング溝5は、スプライン谷部393の外周面393bと内周面393aとを連通しない。
図3の(b)に示すように、スプライン谷部393において、リング溝5は、回転軸X方向における周壁部391の底壁部390側(図中、左側)の溝壁50と、回転軸X方向における周壁部391の先端395側(図中、右側)の溝壁51と、溝壁50、51の内径側端部を接続する溝底52と、を有する。
これら溝壁50、51は回転軸X方向で互いに対向する。これら溝壁50、51は、回転軸Xに直交する平坦面である。回転軸X方向における溝壁50と溝壁51との間隔は後記するスナップリング2の厚みWxと略整合する(図2の(b)参照)。溝底52は回転軸Xの径方向に直交する平坦面である。
溝壁51には、回転軸Xの径方向における途中位置から外周面391bに向かって溝壁50から離れる方向に傾斜したテーパ面51aが形成されている。テーパ面51aは溝壁51の一部を切欠いて形成したものである。
前記した(ii)の通り、リング溝5は、スプライン山部392の外周面392bと内周面392aとを連通する。
図3の(a)に示すように、スプライン山部392において、リング溝5は、回転軸X方向における周壁部391の底壁部390側(図中、左側)の溝壁53と、回転軸X方向における周壁部391の先端395側(図中、右側)の溝壁54と、を有する。
溝壁53は、スプライン谷部393における溝壁50よりも回転軸Xの径方向における外径側に位置する。溝壁53は溝壁50と面一である。
溝壁54は、スプライン谷部393におけるテーパ面51aよりも回転軸Xの径方向における外径側に位置にする。
この溝壁54は、テーパ面51aと面一になるようにスプライン山部392を切欠いて形成されている。
これらテーパ面51aと溝壁54は、回転軸X方向における周壁部391の先端395側でリング溝5のテーパ部55を構成する。
リング溝5には、環状のスナップリング2が嵌合している。この状態において、スナップリング2の中心線は、クラッチドラム39の回転軸Xに一致する(図2の(b)参照)。
[スナップリング2]
以下、スナップリング2について説明する。
図2に示すように、スナップリング2は、回転軸X周りの周方向の一箇所に、合口20を有する。合口20は、スナップリング2の回転軸X周りの周方向における所定範囲を切欠いて形成したものである。
スナップリング2の回転軸Xの径方向の幅Wrは、回転軸X周りの周方向の全周に亘って均一な幅である。スナップリング2の回転軸X方向の厚みWxは、回転軸X周りの周方向の全周に亘って均一な厚みである。回転軸X方向におけるスナップリング2の一方の面2aと他方の面2bは、回転軸Xに直交する平坦面である。
スナップリング2は、回転軸X周りの全周に亘ってリング溝5に嵌合する。
この嵌合は、スプライン谷部393において、スナップリング2の内径側がリング溝5の溝壁50、51と溝底52とで形成される凹部に嵌合することで行われる(図3の(b)参照)。
スプライン山部392において、スナップリング2の内径側は、スプライン山部392の内周面392aよりも径方向内側に突出する(図3の(a)参照)。
この場合において、スナップリング2の一方の面2aは、回転軸X方向におけるリテーニングプレート34の他方の面34bと対向する。リテーニングプレート34の他方の面34bは回転軸Xに直交する平坦面である。
スナップリング2は、スプライン谷部393におけるリング溝5との嵌合と、スプライン山部392の内周面392aからの突出と、が回転軸X周りの周方向の全周に亘って交互に繰り返されている(図2の(a)参照)。
[作用]
図4は、スナップリング2の作用を説明する図である。(a)は、クラッチ3が作動した状態を説明する図である。(b)は、スプライン山部392におけるスナップリング2の作用を説明する図である。(c)は、スプライン谷部393におけるスナップリング2の作用を説明する図である。(d)は、テーパ部55を有さない場合のスプライン山部392におけるスナップリング2の作用を示す図である。(e)は、テーパ部55を有さない場合のスプライン谷部393におけるスナップリング2の作用を示す図ある。
なお、(b)〜(e)では、変速機ケース10は省略してある。
図4の(a)に示すように、クラッチ3では、ピストン35が回転軸X方向における底壁部390から離れる方向に変位すると、ピストン35は、プレート群33(内周側摩擦板31と外周側摩擦板32)を押圧する(図中、白矢印参照)。これにより、内周側摩擦板31と外周側摩擦板32とが、ピストン35とリテーニングプレート34との間で相対回転不能に締結される。
内周側摩擦板31と外周側摩擦板32とが相対回転不能に締結されると、クラッチ3が締結状態となって、クラッチハブ30とクラッチドラム39との間で回転(回転トルク)が伝達される。
この際に、リテーニングプレート34には、ピストン35の押圧力Fがプレート群33を介して一方の面34aに作用する。リテーニングプレート34はピストン35の押圧方向と同じ方向へ移動する。
そうすると、スプライン山部392の内周面392a側において、リテーニングプレート34はピストン35と反対側(他方の面34b)でスナップリング2と接触する。これにより、リテーニングプレート34の移動が規制される。
ここで、リテーニングプレート34におけるピストン35の押圧力Fが作用する位置は、スナップリング2よりも回転軸Xの径方向内径側である。よって、スナップリング2によってリテーニングプレート34の移動は規制されるものの、リテーニングプレート34は、内径側領域が外径側領域よりも回転軸X方向に押し出される(図中、黒矢印参照)。よって、リテーニングプレート34はスナップリング2に対して傾く。
リテーニングプレート34とスナップリング2との接触は、リテーニングプレート34の他方の面34bとスナップリング2の一方の面2aとの接触である。
リテーニングプレート34が傾くと、当該リテーニングプレート34の他方の面34bは、スナップリング2の一方の面2aの内径端部と接触する。この接触は、回転軸Xの径方向から見て点接触である。この内径端部は、リテーニングプレート34からの押圧力Fがスナップリング2に作用する作用点P1となる(図4の(b)参照)。スナップリング2の作用点P1に作用するピストン35の押圧力Fは、スナップリング2から周壁部391に作用する。この際に、周壁部391には曲げ応力がかかる。
具体的には、スプライン谷部393において、スナップリング2はリング溝5の溝壁50、51と溝底52とで形成される凹部に嵌合している。
従って、スプライン山部392でリテーニングプレート34からスナップリング2に作用する押圧力F(図4の(b)参照)は、スプライン谷部393でスナップリング2からリング溝5の溝壁51に作用する(図4の(c)参照)。
なお、スプライン山部392では、溝壁54はテーパ形状となっているため、スナップリング2とは接触しない。よって、溝壁54には押圧力Fは作用しない。
押圧力Fがリング溝5の溝壁51に作用すると、ドラム39の周壁部391における、回転軸X方向のリング溝5の溝壁51から先端395側(以下、単に周壁部391の先端395側と標記する)には曲げモーメントMが発生する。
曲げモーメントMが発生すると、周壁部391の先端395側には曲げ応力がかかる。
この場合において、曲げモーメントMは、リング溝5の溝壁51と溝底52との境界部を基準点Cとした時計回り方向となる(図4の(c)中、矢印参照)。
曲げモーメントMは、以下の式(i)から算出される。
(i)曲げモーメントM=F(押圧力)×L(基準点Cから押圧力の作用点Pまでの距離)
図4の(b)、(c)に示すように、本願発明にかかるリング溝5は、回転軸Xの径方向外径側にテーパ部55を有する。スナップリング2の他方の面2bは、テーパ部55はと接触せず、溝壁51と接触する。この場合、溝壁51における基準点Cから押圧力Fの作用点P2までの距離LはL1となる。つまり、曲げモーメントM1は、F×L1となる。なお、作用点P2は、スナップリング2と溝壁51の互いの接触領域における中心である。
ここで、テーパ部55を有さないリング溝5’とした場合の曲げモーメントMについて、図4の(d)、(e)を用いて説明する。
図4の(d)に示すように、スプライン山部392では、リング溝5’の溝壁54’は、回転軸Xの径方向における全長に亘ってスナップリング2の他方の面2bと接触する。この場合、溝壁54’における基準点Cから押圧力Fの作用点P3までの距離LがL2となる。つまり、曲げモーメントM2は、F×L2となる。
なお、作用点P3は、スナップリング2と溝壁54’の互いの接触領域における中心である。従って、距離L2は前記した距離L1よりも大きい(L1<L2)。
図4の(e)に示すように、スプライン谷部393では、リング溝5’の溝壁51’は、回転軸Xの径方向における全長に亘ってスナップリング2の他方の面2bと接触する。この場合、溝壁51’における基準点Cから押圧力Fの作用点P4までの距離LがL3となる。つまり、曲げモーメントM3は、F×L3となる。
なお、作用点P4は、スナップリング2と溝壁51’の互いの接触領域における中心である。従って、テーパ面51aが無い分だけ、距離L3は前記した距離L1より僅かに大きい(L1<L3)。
ここで、曲げ応力は曲げモーメントMに正比例する。そして、周壁部391の先端395側にかかる曲げ応力は小さい方が好ましい。つまり、周壁部391の先端395側に発生する曲げモーメントMは小さい方が好ましい。
テーパ部55を有するリング溝5(図4の(b)、(c))と、テーパ部55を有さないリング溝5’(図4の(d)、(e))とを比較する。
リング溝5における基準点Cから作用点P2までの距離L1は、リング溝5’における基準点Cから作用点P3、P4までの距離L2、L3より小さい(L1<L2、L3)。
従って、リング溝5とした場合に発生する曲げモーメントM1は、リング溝5’とした場合に発生する曲げモーメントM2、M3よりも小さい(M1<M2、M3)。
よって、テーパ部55を有するリング溝5とした方が、周壁部391の先端395側にかかる曲げ応力を小さくできる。
なお、リング溝5における回転軸X方向のクラッチドラム39の先端395側に形成するのは、テーパ部55(傾斜面)に限られない。例えば、リング溝5の溝壁51、54の外径側を回転軸Xの径方向に平行に切欠いた逃げ面を有するものでもよい。
以上の通り、実施の形態にかかるスナップリング2の支持構造1を採用したクラッチ3(摩擦締結装置)は、以下の構成を有している。
(1)クラッチハブ30(内周側筒状部材)と、
クラッチハブ30の外周に設けられたクラッチドラム39(外周側筒状部材)と、
クラッチハブ30の外周に嵌合した内周側摩擦板31(内周側プレート)と、クラッチドラム39の内周に嵌合した外周側摩擦板32(外周側プレート)と、が交互に配置されたプレート群33と、
プレート群33の回転軸X方向への移動を規制するスナップリング2と、を有し、
スナップリング2は、クラッチドラム39の周壁部391の外周に設けられたリング溝5(外周溝)に嵌合している。
スナップリング2は、周壁部391の所定の領域(スプライン山部392)において、内周面391a(スプライン山部392の内周面392a)から回転軸Xの径方向内側に突出している。
このように構成すると、クラッチドラム39の周壁部391の外周側からスナップリング2を取り付けることが可能となるので、組立性を向上することができる。
(2)リング溝5には、クラッチ3の締結時にスナップリング2が押し付けられて接触する。リング溝5のスナップリング2との境界面における外周側には、テーパ部55(切欠き)が形成されている。テーパ部55は、外周側に向かうにつれて、回転軸X方向のリング溝5の幅が広くなる向きで傾斜する。
このように構成すると、リング溝5にテーパ部55を設けることにより、リング溝5の最外周(外周側)に負荷される曲げモーメントMを減少することができるので、周壁部391の先端395側にかかる曲げ応力を小さくできる。
[変形例1]
前記した実施の形態では、テーパ部55を有するリング溝5とした場合を例示したが、本願発明は、この態様にのみ限定されるものではない。例えば、テーパ部25を有するスナップリング2Aを取り付けたスナップリング2Aの支持構造1Aとしても良い。
図5は、変形例1にかかるスナップリング2Aの支持構造1Aを説明する図である。(a)は、クラッチ3が作動した状態を説明する図である。(b)は、スプライン山部392におけるスナップリング2Aの作用を説明する図である。(c)は、スプライン谷部393におけるスナップリング2Aの作用を説明する図である。
なお、(b)、(c)では、変速機ケース10は省略してある。また、変形例1では、テーパ部55を有さないリング溝5’を用いて説明するが、前記した実施の形態のリング溝5でも良い。
図5に示すように、スナップリング2Aは、回転軸X方向における一方の面2aと他方の面2bにテーパ面25a、25bを有している。これらテーパ面25a、25bは、回転軸Xの径方向におけるスナップリング2Aの途中位置から外周に向かうにつれて互いに近づく向きに傾斜している。これらテーパ面25a、25bは、スナップリング2Aのテーパ部25を構成する。テーパ部25は、回転軸X周りの周方向におけるスナップリング2Aの全周に亘って形成されている。
かかる構成のスナップリング2Aを採用すると、クラッチ3が締結され、リテーニングプレート34がスナップリング2Aに押圧されても、スナップリング2Aのテーパ面25bは、リング溝5’の溝壁51’の外周側と溝壁54’には接触しない(図5の(b)、(c)参照)。
この場合、スナップリング2Aにおける基準点Cから押圧力Fの作用点P5までの距離L4は、前記したテーパ部25を有しないスナップリング2の場合の距離L2、L3より短くなる(L4<L2、L3、図4の(d)、(e)参照)。
従って、スナップリング2Aにテーパ部25を形成することによっても、周壁部391の先端395側に発生する曲げモーメントM4を小さくできる。よって、周壁部391の先端395側にかかる曲げ応力を小さくできる。
以上の通り、変形例1にかかるスナップリング2Aの支持構造1Aを採用したクラッチ3(摩擦締結装置)は、以下の構成を有している。
(3)リング溝5’には、クラッチ3の締結時にスナップリング2Aが押し付けられて接触する。スナップリング2Aの他方の面2b(リング溝5’の溝壁51’との境界面)の外周側には、テーパ面25b(切欠き)が形成されている。テーパ面25bは、外周側に向かうにつれて、回転軸X方向のスナップリング2Aの厚みが薄くなる向きで傾斜する。
このように構成すると、スナップリング2Aにテーパ面25bを設けることによりリング溝5’の最外周(外周側)に負荷される曲げモーメントMを減少することができるので、周壁部391の先端395側にかかる曲げ応力を小さくできる。
(4)スナップリング2Aは、回転軸X方向における一方の面2aと他方の面2bにそれぞれテーパ面25a、25bを有している。
これらテーパ面25a、25bは、回転軸Xの径方向におけるスナップリング2Aの途中位置から外周に向かうにつれて互いに近づく向きに傾斜している。
このように構成すると、リング溝5’にスナップリング2Aを取り付ける際に、テーパ面の形成された面を周壁部391の先端395側に配置するために、取り付け方向の確認をしなくても良い。
なお、スナップリング2Aに形成するのは、テーパ面25a、25b(傾斜面)に限られない。例えば、スナップリング2Aの一方の面2aと他方の面2bの外径側を回転軸Xの径方向に平行に切欠いて、内径側よりも厚みWxを薄くしたものでもよい。
[変形例2]
前記した実施の形態では、テーパ部55を有するリング溝5とした場合を例示した。また、変形例1では、テーパ部25を有するスナップリング2Aとした場合を例示した。
しかしながら、本願発明はこれらの態様に限定されるものではない。例えば、周壁部391の先端395にフランジ部37を有するスナップリング2の支持構造1Bとしても良い。
図6は、変形例2にかかるスナップリング2の支持構造1Bを説明する図である。
図6の(a)は、クラッチ3が作動した状態を説明する図である。(b)は、(a)のA−A矢視図である。なお、(b)では、変速機ケース10は省略してある。
図6に示すように、回転軸X方向における周壁部391の先端395にはフランジ部37が設けられている。フランジ部37は、周壁部391と一体に形成されている。フランジ部37は、周壁部391の外周面391bに設けられている。フランジ部37は、周壁部391の外周面391bよりも回転軸Xの径方向外側に突出している。フランジ部37は、回転軸X周りの周方向における周壁部391の全周に亘って設けられている。
ここで、曲げ応力は剛性に反比例する。そして、周壁部391の先端395側にかかる曲げ応力は小さい方が好ましい。つまり、周壁部391の先端395側の剛性は高い方が好ましい。
図6に示すように、変形例2にかかるスナップリング2の支持構造1Bでは、周壁部391の外周面391b側の先端395にフランジ部37が設けられている。フランジ部37を設けた分だけ、回転軸X方向におけるリング溝5の溝壁51から周壁部391の先端395側は肉厚となっており、剛性が高くなっている。
これにより、剛性を高くできるので、周壁部391の先端395側にかかる曲げ応力を小さくできる。
また、前記したとおり、テーパ部55を有するリング溝5とすることで曲げモーメントMは小さくできる。よって、図6の(a)に示すように、リング溝5とフランジ部37との両方を設けることで、曲げモーメントMを小さくすると共に剛性を高めることができる。
よって、周壁部391の先端395側にかかる曲げ応力をより好適に小さくできる。
以上の通り、変形例2にかかるスナップリング2の支持構造1Bを採用したクラッチ3(摩擦締結装置)は、以下の構成を有している。
(5)クラッチドラム39は、回転軸X方向(クラッチ3の締結時にスナップリング2がリング溝5に押し付けられて接触する方向)におけるリング溝5の溝壁51から先端395側(奥側)にフランジ部37を有する。
このように構成すると、周壁部391の先端395側の剛性を高くすることが出来るので、周壁部391の先端395側にかかる曲げ応力を小さくすることができる。
以上、本願発明の実施の形態を説明したが、本願発明は、これら実施形態に示した態様のみに限定されるものではない。発明の技術的な思想の範囲内で、適宜変更可能である。
1、1A、1B 支持構造
2、2A スナップリング
3 クラッチ(摩擦締結装置)
5 リング溝
10 変速機ケース
25 テーパ部
25a テーパ面
25b テーパ面
25 テーパ部
30 クラッチハブ
31 内周側摩擦板
32 外周側摩擦板
33 プレート群
34 リテーニングプレート
35 ピストン
37 フランジ部
39 クラッチドラム
50 溝壁
51 溝壁
51a テーパ面
52 溝底
53 溝壁
54 溝壁
55 テーパ部
390 底壁部
391 周壁部
391a 内周面
391b 外周面
392 スプライン山部
392a 内周面
392b 外周面
393 スプライン谷部
393a 内周面
393b 外周面
395 先端
C 基準点
F 押圧力
L、L1〜L4 距離
M、M1〜M4 曲げモーメント
P1〜P5 作用点
X 回転軸

Claims (3)

  1. 内周側筒状部材と、
    前記内周側筒状部材の外周に設けられた外周側筒状部材と、
    前記内周側筒状部材の外周に嵌合した内周側プレートと、前記外周側筒状部材の内周に嵌合した外周側プレートと、が交互に配置されたプレート群と、
    前記プレート群の回転軸方向への移動を規制するスナップリングと、を有し、
    前記スナップリングは、前記外周側筒状部材の外周に設けられた外周溝に嵌合していることを特徴とする摩擦締結装置。
  2. 請求項1において、
    前記摩擦締結装置の締結時に前記スナップリングが押し付けられて接触する前記外周溝及び前記スナップリングの境界面の外周側には切欠きが形成されていることを特徴とする摩擦締結装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記外周側筒状部材は、前記外周溝よりも前記摩擦締結装置の締結時に前記スナップリングが押し付けられて接触する方向の奥側にフランジ部を有することを特徴とする摩擦締結装置。
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