JP2019132328A - 摩擦締結装置および摩擦締結装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチの軸方向サイズを短縮する。【解決手段】クラッチドラム内にクラッチプレートを並べ、その移動を規制するリテーニングプレートを配置したクラッチにおいて、クラッチドラムのドラム部10のスプライン11の山12に一端をストッパ部16とした周方向溝14を有している。リテーニングプレート30の組付けは、まずその山32をスプライン11の谷13に沿わせてドラム部10内へ軸方向に挿入し、それからリテーニングプレート30を回動して山32をストッパ部16に当接するまで周方向溝14内へ移動させる。その後、谷13の隙間Rにピン18を圧入することにより、山32が周方向溝14に嵌合状態で固定され、リテーニングプレート30は軸方向移動が規制される。これにより、スナップリングが不要となり、クラッチの軸方向サイズが短縮され、併せて重量・コスト低減を行うことができる。【選択図】図4

Description

本発明は、摩擦締結装置および摩擦締結装置の製造方法に関する。
車両用の自動変速機では、遊星歯車機構とクラッチやブレーキなどの摩擦締結装置とを組み合わせて、締結装置の締結・解放の組合せによって複数の変速段を実現している。
このような摩擦締結装置の従来例として、図11に示すようなクラッチ1’がある。
クラッチ1’は、プレス加工により成形されたクラッチドラム2’を有しており、このクラッチドラム2’の外筒のドラム部10’に、スプライン11’が形成されている。
そして、ドラム部10’の内側では、スプライン4が形成されたクラッチハブ3が、クラッチドラム2’に対向して配置されている。
ドラム部10’の内側では、スプライン4に嵌合するドライブプレート25aと、スプライン11’に嵌合するドリブンプレート25bが交互に設けられている。これらドライブプレート25aとドリブンプレート25bとで、クラッチ1’のクラッチプレート25を構成している。
クラッチドラム2’内には、クラッチプレート25を押圧するためのピストン5が設けられている。
クラッチプレート25のピストン5側と反対側には、ピストン5の押圧力を受けるリテーニングプレート30が配置されている。リテーニングプレート30は、ピストン5から離れる軸方向の移動が、スプライン11’の係止溝8に係止されたスナップリング7で、規制されている。同様の構成が、例えば特許文献1に開示されている。
特開平4−258527号公報
ところで、このようなクラッチを内蔵する自動変速機においては、車両上の必要スペースを極力小さくしコンパクトに構成することが求められている。
上記従来のクラッチ1’では、リテーニングプレート30の軸方向の移動を規制するために、スナップリング7が用いられている。
このスナップリング7は、リテーニングプレート30に隣接する位置で、クラッチドラム2’の係止溝8に係止されている。そのため、クラッチ1’は、スナップリング7の分だけ軸方向のサイズが大きくなっているという問題を有している。
これはクラッチのみでなくブレーキを含めた摩擦締結装置に共通の問題である。
したがって、本発明はスナップリングを廃することにより軸方向サイズを縮小するとともに、またこれにより重量やコストも低減可能とする摩擦締結装置を提供することを目的とする。
このため本発明の摩擦締結装置は、
複数の内周側プレートと複数の外周側プレートとが交互に配置された摩擦締結装置であって、
複数の凹部と複数の凸部とが周方向に交互に並んだドラム部を有し、
複数の外周側プレートは、複数の凹部に支持されており、
ドラム部の複数の凸部にはそれぞれ周方向に沿った方向に延びる溝部を有し、
複数の内周側プレートと複数の外周側プレートとの移動を規制するリテーニングプレートが前記溝部に嵌合しているものとした。
本発明によれば、リテーニングプレートがドラムの溝部に係止されることで軸方向の移動が規制される。これにより、スナップリングを廃止することができ、摩擦締結装置の軸方向サイズを縮小し、また重量・コスト低減を行うことができる。
本発明の第1の実施例を示す断面図である。 リテーニングプレートのスプライン部を示す図である。 ドラム部のスプライン部を示す図である。 リテーニングプレートの取り付け要領を示す説明図である。 本発明の第2の実施例を示す断面図である。 ドラム部のスプライン部を示す図である。 ドラム部のスプライン部の詳細を示す拡大斜視図である。 リテーニングプレートを示す斜視図である。 潤滑溝を示す図である。 リテーニングプレートの取り付け状態を示す図である。 従来例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1は、本発明をクラッチ1に適用した第1の実施例を示す断面図である。
クラッチ1は、プレス加工により成形されたクラッチドラム2を有している。
クラッチドラム2の外筒のドラム部10には、スプライン11が形成されている。
そして、ドラム部10の内側では、スプライン4が形成されたクラッチハブ3が、ドラム部10の内側に対向して配置されている。
ドラム部10の内側では、スプライン4に嵌合するドライブプレート25aと、スプライン11に嵌合するドリブンプレート25bと、が交互に設けられている。
これらドライブプレート25aと、ドリブンプレート25bとで、クラッチプレート25を構成している。
交互に並べられた一群のクラッチプレート25(25a、25b)の一方の端には、リテーニングプレート30が配置されている。
リテーニングプレート30は、ピストン5で押圧されるクラッチプレート25の移動を規制して、クラッチプレート25を支持するようになっている。
リテーニングプレート30は、径方向外側に突出するスプライン31を有している(図2参照)。スプライン31は、ドラム部10のスプライン11に対応して、当該スプライン11の谷13と同数の山(歯)32を、周方向等間隔に備えている。
ここまでの構成は、上述の従来例と同じであり、本実施例のクラッチ1は、スナップリング7を備えない点が、上述の従来例と相違している。
次に、図2は、リテーニングプレート30を軸方向から見た拡大部分正面図である。
図2には、ドラム部10のスプライン11の一般断面が仮想線で示されている。
リテーニングプレート30は、全周等厚の板状リングで、スプライン31はその外径側に突出する山32が、スプライン11の谷13に嵌合するようになっている。
以下、スプライン31の山32は、リテーニングプレート30の山とも呼び、スプライン11の谷13はドラム部10の谷とも呼ぶ。
図3は、ドラム部10のスプライン11を示す図である。
図3の(a)は、リテーニングプレート30が配置される軸方向位置におけるスプライン11の断面図である。図3の(b)は、(a)におけるA−A部断面図である。
ドラム部10のスプライン11は、リテーニングプレート30が配置される軸方向位置において、図3の(a)に示すように、周方向溝14が設けられている。
周方向溝14は、スプライン11の内径方向に突出する山12の両方の側壁のうちの一方の側壁12aから、頂壁12cの途中に及ぶ範囲を切り欠いて形成されており、図3の(b)に示すように、リテーニングプレート30の板厚を収容可能な幅で形成されている。
以下、スプライン11の山12もドラム部10の山とも呼ぶ。
ドラム部10の山12の頂壁12cにおける切り欠きの周方向端縁は、リテーニングプレート30に対するストッパ部16となる。
クラッチプレート25をクラッチドラム2に組付ける際には、ピストン5をクラッチドラム2内に組み込んだのち、ドライブプレート25aとドリブンプレート25bとを、クラッチドラム2内に交互に挿入する。
この際に、ドライブプレート25aとドリブンプレート25bの外周のスプライン31の山32が、スプライン11の谷13に重なるようにして、スプライン31とスプライン11とを嵌合させる。
そして、最後に、リテーニングプレート30をクラッチドラム2に組み付けることになる。
図4は、リテーニングプレート30のクラッチドラム2のドラム部10への組付け要領を説明する図である。
図4の(a)に示すように、始めに、軸方向から見て、リテーニングプレート30のスプライン31の山32が、スプライン11の谷13に重なるように、リテーニングプレート30を位置決めしたのち、リテーニングプレート30をドラム部10内に挿入する。
これにより、リテーニングプレート30側のスプライン31の山32が、ドラム部10側のスプライン11の谷13内に軸方向から挿入される。
そして、スプライン31の山32が、スプライン11の周方向溝14に対応する位置に到達するまで、リテーニングプレート30を挿入する。続いて、図4の(b)に示すように、リテーニングプレート30を図中矢示方向に回動させて、周方向溝14の開口から、スプライン31の山32を、周方向溝14内に挿入する。
リテーニングプレート30の山32の側壁32aが、スプライン11側のストッパ部16に当接する位置まで、リテーニングプレート30を回動させる。
これにより、リテーニングプレート30の山32が、ドラム部10の山12と軸方向から見て一部重なる状態で止まる一方、山32が位置していたドラム部10の谷13には隙間Rが形成される。
この後、図4の(c)に示すように、隙間Rにピン18を打ち込んで圧入する。これにより、リテーニングプレート30の山32は、ピン18とドラム部10のストッパ部16との間に挟まれて、周方向溝14から抜け出る方向へのリテーニングプレート30の回転が規制される。
なお、ピン18は、周方向の最少1か所の隙間Rに打ち込めば良いが、ピン18は、複数個所の隙間Rに打ち込んでも良い。この場合において、ピン18が周方向に所定間隔で配置されるように、ピン18を打ち込む隙間Rを決定することが好ましい。
本実施例では、ドライブプレート25aが、発明における内周側プレートに該当し、ドリブンプレート25bが、発明における外周側プレートに該当する。
ドラム部10の山12が、発明における凸部、谷13が凹部に該当し、周方向溝14が、発明における周方向に沿った方向に延びる溝部に該当する。
以上のとおり、第1の実施例にかかるクラッチ1(摩擦締結装置)は、以下の構成を有している。
(1)クラッチ1では、複数のドライブプレート25aと複数のドリブンプレート25bとが交互に配置されている。
クラッチ1は、複数の山12と谷13とが周方向に交互に並んだスプライン11を備えるドラム部10を有する。
ドリブンプレート25bは、ドラム部10の谷13に支持されている。
ドラム部10の山12には、それぞれ周方向溝14が設けられている。
ドライブプレート25aとドリブンプレート25bの移動を規制するリテーニングプレート30の山32が、周方向溝14に嵌合している。
このように構成すると、リテーニングプレート30は、当該リテーニングプレート30の山32が周方向溝14に係止されて、軸方向の移動が規制される。
すなわち、ドラム部10の周方向溝14が、リテーニングプレート30の軸方向の移動を規制するストッパとして機能する。
そのため、従来のようなスナップリング7がなくとも、リテーニングプレート30の軸方向移動を規制できる。
これにより、スナップリング7を廃止することができ、クラッチ1の軸方向サイズを短縮できると共に、部品点数の削減により、クラッチ1の重量低減と、クラッチ1のコスト低減が可能になる。
第1の実施例にかかるクラッチ1は、以下の構成を有している。
(2)ドラム部10の山12には、それぞれリテーニングプレート30の嵌合方向への移動を所定位置で規制するストッパ部16が設けられている。
このように構成すると、リテーニングプレート30の山32を、ドラム部10の山12に設けた周方向溝14に嵌合させる際に、リテーニングプレート30の山32が、ドラム部10における隣接する谷13側へすり抜けてしまうことが防止される。
第1の実施例にかかるクラッチ1は、以下の構成を有している。
(3)ドラム部10の谷13の少なくとも一つにおいて、リテーニングプレート30の嵌合方向への移動で生じる隙間Rに、ピン18が圧入されている。
このように構成すると、リテーニングプレート30の嵌合方向と逆方向への移動が、ピン18により規制される。
これにより、ピン18とストッパ部16とでリテーニングプレート30を、所望の位置で確実に固定することができる。
第1の実施例にかかるクラッチ1(摩擦締結装置)の製造方法は、以下の構成を有している。
(4)クラッチ1の製造方法は、以下の工程を有している。

(a)ドライブプレート25a(内周側プレート)と、ドリブンプレート25b(外周側プレート)を、ドラム部10内に配置したのち、
リテーニングプレート30の山32(凸部)を、ドラム部10の谷13(凹部)に沿わせてドラム部10内に、軸方向から挿入する。
(b)リテーニングプレート30を回動して山32を、周方向溝14内のストッパ部16に当接するまで、ドラム部10の山12を周方向溝14内に移動させる。
(c)リテーニングプレート30の山32の移動により、ドラム部10の谷13内に生じた隙間Rに、ピン18を圧入して、リテーニングプレート30を固定する。
このように構成すると、リテーニングプレート30をストッパ部16に当接するまで回動して、山32を周方向溝14内へ移動させ、その後、隙間Rにピン18を打ち込むだけで済むので、リテーニングプレート30の組み付け作業を簡単に行える。
図5は、本発明の第2の実施例を示すクラッチ1Aの断面図である。
クラッチ1Aは、プレス加工により成形されたクラッチドラム2Aを有している。
クラッチドラム2Aの外筒のドラム部10Aには、スプライン11Aが形成されている。
そして、ドラム部10Aの内側では、スプライン4が形成されたクラッチハブ3が、ドラム部10の内側に対向して配置されている。
ドラム部10Aの内側では、スプライン4に嵌合するドライブプレート25aと、スプライン11Aに嵌合するドリブンプレート25bと、が交互に設けられている。
これらドライブプレート25aと、ドリブンプレート25bとで、クラッチプレート25を構成している。
交互に並べられた一群のクラッチプレート25(25a、25b)の一方の端には、リテーニングプレート30Aが配置されている。
一群のクラッチプレート25(25a、25b)から見て、リテーニングプレート30Aは、ピストン5とは反対側に配置されている。
図6は、ドラム部10Aのスプライン11Aを示す図である。図6の(a)は、スプライン11Aにおける周方向溝14Aを説明する図である
断面図である。図6の(b)は、(a)におけるB−B部断面図である。
図7は、ドラム部10Aのスプライン11Aの斜視図である。
なお、図7では、ドラム部10Aの軸方向における周方向溝14A形成部分のみを切り出して示している。
図8は、リテーニングプレート30Aを示す斜視図である。図9は、リテーニングプレート30Aの要部拡大図である。
図10は、リテーニングプレート30Aの山32を、周方向溝14A内に挿入した状態を示す断面図である。
図6に示すように、ドラム部10Aのスプライン11Aには、軸方向におけるリテーニングプレート30Aが配置される位置に、周方向溝14Aが形成されている。
図9に示すように、リテーニングプレート30Aは、前記したリテーニングプレート30と同様に、径方向外側に突出するスプライン31を有している。
図8および図9に示すように、スプライン31は、ドラム部10Aのスプライン11Aに対応して、当該スプライン11Aの谷13(図6の(a)参照)と同数の山(歯)32を、周方向等間隔に備えている。
リテーニングプレート30Aは、当該リテーニングプレート30Aの山32を、ドラム部10Aのスプライン11Aに形成された周方向溝14Aに位置させて軸方向の移動が規制される。
第2の実施例にかかるリテーニングプレート30Aとドラム部10Aは、リテーニングプレート30Aの山32の形状と、ドラム部10Aのスプライン11Aに周方向溝14Aが設けられているという点が、前記した第1の実施例にかかるリテーニングプレート30と相違する。
ドラム部10Aの内径方向に突出する山12には、リテーニングプレート30Aの板厚を収容可能な幅の周方向溝14Aが形成されている。
図6に示すように、周方向溝14Aは、山12の頂壁12cの板厚内の深さを有している。周方向溝14Aは、山12の一方の側壁12aに開口して、山12を周方向途中まで切り欠いて形成されている。
頂壁12cでは、切り欠きの周方向の端縁(図6における左側の端縁)が、リテーニングプレート30Aとドラム部10Aとの相対回転を規制するストッパ部16Aとなっている。
周方向溝14Aの底壁には、突条15が設けられている。突条15は、周方向溝14Aの深さよりも小さい高さで形成されており、突条15は、周方向溝14A内を、回転軸周りの周方向に延びている。
図8に示すように、リテーニングプレート30Aの山32の高さ(外径)は、ドラム部10Aの周方向溝14Aに進入可能な高さ(外径)で形成されている。
リテーニングプレート30Aでは、各山32の頂壁32cに、周方向圧入溝37が形成されている。
周方向圧入溝37は、ドラム部10Aの周方向溝14A内に設けた突条15に対応して設けられている。
山32において周方向圧入溝37は、山32の周方向の両方の側壁32a、32bにまたがって形成されている。
本実施形態では、リテーニングプレート30A側の周方向圧入溝37と、ドラム部10A側の突条15とが、互いに圧入するように、周方向圧入溝37と突条15の幅が設定されている。
なお、圧入関係は、径方向の面接または軸方向の面接、あるいは両者の組み合わせなど適宜に設定できる。
なお、図8では図示を省略したが、図9の拡大図に示すように、リテーニングプレート30Aの山32の頂壁32cには、潤滑溝39が形成されている。
この潤滑溝39は、周方向圧入溝37と交差する軸方向に直線状に延びている。潤滑溝39は、周方向圧入溝37より深く、また周方向圧入溝37の軸方向幅より広幅となっている。
リテーニングプレート30Aと、クラッチドラム2Aとの組み付けは、前記した第1の実施例と同様にして行われる。
具体的には、始めに、軸方向から見て、リテーニングプレート30Aの山32が、スプライン11Aの谷13に重なるように、リテーニングプレート30Aを位置決めしたのち、リテーニングプレート30Aをドラム部10A内に挿入する。
これにより、リテーニングプレート30A側の山32が、ドラム部10A側のスプライン11Aの谷13内に軸方向から挿入される。
そして、リテーニングプレート30Aの山32が、スプライン11Aの周方向溝14Aに対応する位置に到達するまで、リテーニングプレート30Aを挿入する。続いて、図1に示すように、リテーニングプレート30Aを図中矢示方向に回動させて、周方向溝14Aの開口から、リテーニングプレート30Aの山32を、周方向溝14A内に挿入する。
この際、本実施例では、リテーニングプレート30Aの回動に伴い、その周方向圧入溝37とドラム部10Aの突条15が互いに圧入される。
周方向溝14Aの奥端のストッパ部16Aに、リテーニングプレート30Aの山32が当接する位置まで、リテーニングプレート30Aを回動させる。
これにより、リテーニングプレート30Aの山32は、ドラム部10Aの山12と軸方向から見て一部重なる状態となる。
この状態において、リテーニングプレート30Aは、周方向圧入溝37と突条15との圧入によって周方向移動が規制される。
これにより、スナップリング7を用いることなく、リテーニングプレート30Aをドラム部10Aに固定しつつ、リテーニングプレート30A側の山32と、ドラム部10A側の山12の重なり状態が保持できる。
なお、本実施例では、第1の実施例と同様にドラム部10Aのスプライン11A(山12)にストッパ部16Aを設けた場合を例示した。
上記したように、リテーニングプレート30Aとドラム部10Aとの相対回転が、周方向圧入溝37と突条15との圧入によって移動が規制されるので、周方向溝14Aのストッパ部16Aを廃止しても良い。
この場合には、リテーニングプレート30A側の山32とドラム部10A側の山12とが所定量重なるまで、リテーニングプレート30Aを回動させると、周方向圧入溝37と突条15とが圧入していることにより、リテーニングプレート30Aの周方向移動を規制する。
これにより、圧入させた後に、リテーニングプレート30Aの山32が、ドラム部10Aのスプライン11Aにおいて隣接する谷13側(反対側の谷13側)に、すり抜けてしまい、リテーニングプレート30A側の山32とドラム部10A側の山12との重なり状態が解消されることがない。
本実施例では、ドライブプレート25aが発明における内周側プレートに該当し、ドリブンプレート25bが外周側プレートに該当する。
ドラム部10Aの山12が発明における凸部、谷13が凹部に該当し、周方向溝14Aが周方向に沿った方向に延びる溝部に該当する。
また、突条15が溝部内の突起部に該当し、周方向圧入溝37がリテーニングプレートの外周溝に該当する。
以上のとおり、第2の実施例にかかるクラッチ1A(摩擦締結装置)は、以下の構成を有している。
(5)クラッチ1Aでは、複数のドライブプレート25aと複数のドリブンプレート25bとが交互に配置されている。
クラッチ1Aは、複数の山12と谷13とが周方向に交互に並んだスプライン11Aを備えるドラム部10Aを有する。
ドリブンプレート25bは、ドラム部10Aの谷13に支持されている。
ドラム部10Aの山12には、それぞれ周方向溝14Aが設けられている。
ドライブプレート25aとドリブンプレート25bの移動を規制するリテーニングプレート30Aの山32が、周方向溝14Aに嵌合している。
このように構成すると、リテーニングプレート30Aは、当該リテーニングプレート30Aの山32が周方向溝14Aに係止されて、軸方向の移動が規制される。
そのため、従来のようなスナップリング7がなくとも、リテーニングプレート30Aの軸方向移動を規制できる。
これにより、スナップリング7を廃止することができ、クラッチ1Aの軸方向サイズを短縮できると共に、部品点数の削減により、クラッチ1Aの重量低減と、クラッチ1Aの作成コスト低減が可能になる。
第2の実施例にかかるクラッチ1Aは、以下の構成を有している。
(6)ドラム部10Aの山12には、それぞれリテーニングプレート30Aの嵌合方向への移動を所定位置で規制するストッパ部16Aが設けられている。
このように構成すると、リテーニングプレート30Aの山32を、ドラム部10の山12に設けた周方向溝14に嵌合させてリテーニングプレート30Aとクラッチドラム2との組み付ける際に、リテーニングプレート30Aの山32が、ドラム部10Aにおける隣接する谷13側へすり抜けてしまうことが防止される。
第2の実施例にかかるクラッチ1Aは、以下の構成を有している。
(7)リテーニングプレート30Aは、山32の外周に周方向圧入溝37を有する。
ドラム部10Aの周方向溝14Aには、突条15が形成されている。
リテーニングプレート30Aの山32を、ドラム部10の山12に設けた周方向溝14に嵌合させると、突条15と周方向圧入溝37とが互いに圧入される。
このように構成すると、第1の実施例のようなピン18を用いなくても、リテーニングプレート30Aを固定できる。
ピン18を省略することができるので、部品点数の削減により、クラッチ1Aの重量低減と、クラッチ1Aのコスト低減が可能になる。
第2の実施例にかかるクラッチ1Aは、以下の構成を有している。
(8)リテーニングプレート30Aは、周方向圧入溝37と交差する潤滑溝39を有する。
潤滑溝39の幅は、周方向圧入溝37の幅よりも広い。
このように構成すると、潤滑油が潤滑溝39を介して軸方向に移動できるので、各クラッチプレート25の潤滑を適切に行うことができる。
第2の実施例にかかるクラッチ1A(摩擦締結装置)の製造方法は、以下の構成を有している。
(9)クラッチ1Aの製造方法は、以下の工程を有している。
(a)ドライブプレート25a(内周側プレート)と、ドリブンプレート25b(外周側プレート)を、ドラム部10A内に配置したのち、
リテーニングプレート30Aの山32(凸部)を、ドラム部10Aの谷13(凹部)に沿わせてドラム部10A内に、軸方向から挿入する。
(b)リテーニングプレート30Aを回動して山32を、周方向溝14A内のストッパ部16Aに当接するまで移動させて、ドラム部10Aの山12に設けた周方向圧入溝37と、周方向溝14A内に設けた突条15とを圧入状態で係合して、リテーニングプレート30Aを固定する。
このように構成すると、リテーニングプレート30Aを回動させて、ドラム部10Aの山12に設けた周方向圧入溝37と、周方向溝14A内に設けた突条15とを圧入状態で係合するだけで、リテーニングプレート30Aを固定できる。
リテーニングプレート30Aとクラッチドラム2Aとを組み付けを簡単に行うことができる。
前記した各実施例では、リテーニングプレート30、30Aが、ドラム部のスプライン11、11Aに対応してスプラインの谷13と同数の山32を有する場合を例示した。
リテーニングプレートの山32の総数は、ドラム部のスプラインの谷13の数よりも少なくても良い。
かかる場合には、ドラム部のスプライン11、11Aの周方向溝14、14Aは、リテーニングプレート30、30Aと嵌合する山にのみ形成すれば良い。
これにより、加工工数を減らすことができるので、クラッチ1、1Aのコストの低減が可能になる。
また、前記した各実施例は、本願発明をクラッチに適用した例を示したが、これらに限定されず、本発明はブレーキにも適用可能である。
1、1’、1A クラッチ
2、2’、2A クラッチドラム
3 クラッチハブ
4 スプライン
5 ピストン
7 スナップリング
8 係止溝
10、10’、10A ドラム部
11、11’、11A スプライン
12 山
12a 側壁
12c 頂壁
13 谷
14、14A 周方向溝
15 突条
16、16A ストッパ部
18 ピン
25(25a、25b) ドリブンプレート
30 山
30、30A リテーニングプレート
31 スプライン
32 山
32a、32b 側壁
32c 頂壁
37 周方向圧入溝
39 潤滑溝
R 隙間

Claims (7)

  1. 複数の内周側プレートと、複数の外周側プレートとが交互に配置された摩擦締結装置であって、
    複数の凹部と複数の凸部とが周方向に交互に並んだドラム部を有し、
    前記複数の外周側プレートは、前記複数の凹部に支持されており、
    前記ドラム部の前記複数の凸部にはそれぞれ前記周方向に沿った方向に延びる溝部を有し、
    前記複数の内周側プレートと前記複数の外周側プレートとの移動を規制するリテーニングプレートが前記溝部に嵌合していることを特徴とする摩擦締結装置。
  2. 請求項1において、
    前記ドラム部の前記複数の凸部はそれぞれ前記リテーニングプレートの嵌合方向への移動を規制するストッパ部を有することを特徴とする摩擦締結装置。
  3. 請求項2において、
    前記ドラム部の前記複数の凹部の少なくとも一つに前記リテーニングプレートの前記嵌合方向と逆方向への移動を規制するピンを有することを特徴とする摩擦締結装置。
  4. 請求項2において、
    前記リテーニングプレートは周方向に延びる外周溝を有し、
    前記溝部内には突起部が形成され、
    前記外周溝に前記突起部が圧入されていることを特徴とする摩擦締結装置。
  5. 請求項4において、
    前記リテーニングプレートは前記外周溝と交差する潤滑溝を有し、
    前記潤滑溝の幅を前記外周溝の幅よりも広くすることを特徴とする摩擦締結装置。
  6. 請求項3に記載の摩擦締結装置の製造方法であって、
    前記内周側プレートと外周側プレートを前記ドラム部内に配置したあと、
    前記リテーニングプレートの前記凸部を前記凹部に沿わせて前記ドラム部内へ軸方向に挿入し、
    それから、前記リテーニングプレートを回動してその前記凸部を前記ストッパ部に当接するまで前記溝部内へ移動させ、
    その後、前記凹部に生じた隙間に前記ピンを圧入することにより、前記リテーニングプレートを固定することを特徴とする摩擦締結装置の製造方法。
  7. 請求項4に記載の摩擦締結装置の製造方法であって、
    前記内周側プレートと外周側プレートを前記ドラム部内に配置したあと、
    前記リテーニングプレートの前記凸部を前記凹部に沿わせて前記ドラム部内へ軸方向に挿入し、
    それから、前記リテーニングプレートを、前記外周溝と前記突起部との圧入状態で、回動してその前記凸部を前記溝部内へ移動させることにより、前記リテーニングプレートを固定することを特徴とする摩擦締結装置の製造方法。
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