JP2019181041A - アクティブ磁気シールドシステムおよびそれを用いた心磁計システム - Google Patents
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Description
本発明の第1の実施の形態を図1〜図4を参照しつつ詳細に説明する。
b^2=(N×μ0×a^2/αc)^(2/3)−a^2 ・・・(式2)
ただし、上記の(式1)及び(式2)において、αcは定数(後述)、Iは補正用コイル6に通電される電流、Nは補正用コイル6の一対のコイルのそれぞれの巻数、μ0は真空の透磁率、aは補正用コイル6の半径である。
Bin=B1+(β×I) ・・・(式4)
B1=γ×B0 ・・・(式5)
ただし、上記(式3)〜(式5)において、α、β、γは体系によって決まる定数であり、好ましくは実測により得られる定数を用い、また、必要に応じて数値シミュレーション等で得られた定数を用いても良い。
本実施の形態に係るアクティブ磁気シールドシステム100では、磁気センサ7の出力が常に0(ゼロ)になるような制御を行うため、下記の(式7)が成り立つ。
このとき、シールド領域10内に侵入する外部磁場および外部磁場変動が抑制されていると言えるためには、上記の(式7)が成り立つと同時に下記の(式8)が成り立つ必要がある。
ここで、上記の(式1)〜(式7)を変形して整理すると、下記の(式9)が得られる。
上記の(式9)からは、電流Iや磁場Bin,Bout,B0,B1に依存しない関係が成り立つことがわかる。また、上記の(式9)において、定数αb、γ、βはそれぞれ、アクティブ磁気シールドシステム100を構成する各機器の配置によって決まる値であり調整が難しいものの、定数αcは補正用コイル6のみの寸法の変更で簡単に調整できる。ここで、補正用コイル6に通電される電流Iにおいて、補正用コイル6が磁気センサ7につくる磁場Bは上記の(式1)によって表されるため、図3に示したように、補正用コイル6が巻数Nで半径aのコイルが対向距離2bで配置される構成であれば、上記の(式1)は下記の(式10)のように表すことができる。
=αc×I ・・・(式10)
ここで、上記の(式1)、(式9)、及び(式10)を用いて距離bについて整理しなおすと、上記の(式2)を得ることができる。すなわち、上記の(式2)で決まる距離bを用いて、対向距離2bとなるように補正用コイル6を構成すれば、上記の(式7)が成り立つ条件下では(式8)が同時に成り立つといえる。つまり、このような条件を実現するために、図4に示した間隔調整装置11によって補正用コイル6の2つのコイルの対向距離を調整すればよい。
本発明の第1の実施の形態の変形例について説明する。本変形例では、第1の実施の形態との相違点についてのみ説明するものとし、本変形例で用いる図面において第1の実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
=αc×I ・・・(式11)
上記の(式11)を半径aについて解くと、下記の(式12)が得られる。
つまり、上記の(式12)によって決まる半径a、対向距離aをもつヘルムホルツコイルを補正用コイル6として用いれば、シールド領域10内に侵入する外部磁場および外部磁場変動を抑制することができる。なお、第1の実施の形態でも述べたように、実際には、据付誤差や材料の不均一などによって、上記の(式12)が精密には成り立たないことが考えられるが、概ね(式12)が成り立ち、その近傍の値に最適な対向距離aがあることが容易に推定できるため、微調整による最適な対向距離aの設定が可能である。
本発明の第2の実施の形態を図5及び図6を参照しつつ説明する。本実施の形態では、第1の実施の形態との相違点についてのみ説明するものとし、本実施の形態で用いる図面において第1の実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
したがって、最適な巻数nは、下記の(式14)のように算出される。
つまり、上記の(式14)によって決まる単位長さあたりの巻数nをもつソレノイド状のコイルを補正用コイル6Aとして用いれば、シールド領域10内に侵入する外部磁場および外部磁場変動を抑制することができる。なお、第1の実施の形態でも述べたように、実際には、据付誤差や材料の不均一などによって、上記の(式14)が精密には成り立たないことが考えられるが、概ね(式14)が成り立ち、その近傍の値に最適な巻数nがあることが容易に推定できるため、微調整による最適な巻数nの設定が可能である。
本発明の第3の実施の形態を図7を参照しつつ説明する。本実施の形態では、第1の実施の形態との相違点についてのみ説明するものとし、本実施の形態で用いる図面において第1の実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
本発明の第4の実施の形態を図8を参照しつつ説明する。本実施の形態では、第1の実施の形態との相違点についてのみ説明するものとし、本実施の形態で用いる図面において第1の実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例や組み合わせが含まれる。また、本発明は、上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、上記の各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
Claims (12)
- シールド領域を囲むパッシブ磁気シールドと、
前記パッシブ磁気シールドを囲むように設けられるシールドコイルと、
前記パッシブ磁気シールドの外部に設けられて磁気を検出する磁気センサと、
前記磁気センサを内包し、前記磁気センサとともに磁気センサユニットを構成する補正用コイルと、
前記シールドコイルへの電流の通電によって生じる磁気の前記磁気センサへの影響を前記補正用コイルへの電流の通電によって生じる磁気で抑制するように前記補正用コイルへの電流の通電を制御する制御装置と
を備えたことを特徴とするアクティブ磁気シールドシステム。 - 請求項1記載のアクティブ磁気シールドシステムにおいて、
前記制御装置は、前記シールドコイルに電流が通電されて前記シールド領域に侵入する外部磁場および外部磁場変動が抑制された状態で前記磁気センサの検出結果が0となるように、前記補正用コイルに通電する電流を制御することを特徴とするアクティブ磁気シールドシステム。 - 請求項1に記載のアクティブ磁気シールドシステムにおいて、
前記補正用コイルは、前記磁気センサを挟んで対向するように配置された一対のコイルであり、
前記補正用コイルの一対のコイルの対向距離2bは、前記磁気センサに対して下記(式A)で表される磁場Bを生成するときに、下記(式B)を満たすことを特徴とするアクティブ磁気シールドシステム。
B=αc×I ・・・(式A)
b^2=(N×μ0×a^2/αc)^(2/3)−a^2 ・・・(式B)
ただし、上記(式A)及び(式B)において、αcは定数、Iは前記補正用コイルに通電される電流、Nは前記補正用コイルの一対のコイルのそれぞれの巻数、μ0は真空の透磁率、aは前記補正用コイルの半径である。 - 請求項1に記載のアクティブ磁気シールドシステムにおいて、
前記補正用コイルは、前記磁気センサを挟んで対向距離aで対向するように配置された半径aの一対のコイルからなるヘルムホルツコイルであり、
前記補正用コイルの一対のコイルの半径a及び対向距離aは、前記磁気センサに対して下記(式C)で表される磁場Bを生成するときに、下記(式D)を満たすことを特徴とするアクティブ磁気シールドシステム。
B=αc×I ・・・(式C)
a=N×μ0×8/(5^(3/2)×αc) ・・・(式D)
ただし、上記(式C)及び(式D)において、αcは定数、Iは前記補正用コイルに通電される電流、Nは前記補正用コイルの一対のコイルのそれぞれの巻数、μ0は真空の透磁率である。 - 請求項1に記載のアクティブ磁気シールドシステムにおいて、
前記補正用コイルは、前記磁気センサを内包して配置したソレノイド状のコイルであり、
前記補正用コイルの単位長さ当たりの巻数nは、前記磁気センサに対して下記(式E)で表される磁場Bを生成するときに、下記(式F)を満たすことを特徴とするアクティブ磁気シールドシステム。
B=αc×I ・・・(式E)
n=αc/μ0 ・・・(式F)
ただし、上記(式E)及び(式F)において、αcは定数、Iは前記補正用コイルに通電される電流、μ0は真空の透磁率である。 - 請求項3又は4に記載のアクティブ磁気シールドシステムにおいて、
前記補正用コイルの一対のコイルの対向間隔を調整する間隔調整装置を備えたことを特徴とするアクティブ磁気シールドシステム。 - 請求項5に記載のアクティブ磁気シールドシステムにおいて、
前記補正用コイルの全長を調整して単位長さ当たりの巻数nを調整する巻数調整装置を備えたことを特徴とするアクティブ磁気シールドシステム。 - 請求項6に記載のアクティブ磁気シールドシステムにおいて、
前記間隔調整装置は、前記補正用コイルの対向間隔を一対のラックとピニオンギアによって調整することを特徴とするアクティブ磁気シールドシステム。 - 請求項7に記載のアクティブ磁気シールドシステムにおいて、
前記巻数調整装置は、前記補正用コイルの全長を一対のラックとピニオンギアによって調整することを特徴とするアクティブ磁気シールドシステム。 - 請求項1に記載のアクティブ磁気シールドシステムにおいて、
前記シールドコイルと前記補正用コイルは電気的に直列に接続されていることを特徴とするアクティブ磁気シールドシステム。 - 請求項1に記載のアクティブ磁気シールドシステムにおいて、
前記制御装置からの制御信号に基づいて、前記シールドコイルと前記補正用コイルとにそれぞれ異なる電流を流すことができる電流源を備えたことを特徴とするアクティブ磁気シールドシステム。 - 請求項1に記載のアクティブ磁気シールドシステムと、
前記アクティブ磁気シールドシステムの前記シールド領域に配置された心磁計と
を備えたことを特徴とする心磁計システム。
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JP2018078669A JP7165505B2 (ja) | 2018-04-16 | 2018-04-16 | アクティブ磁気シールドシステムおよびそれを用いた心磁計システム |
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