JP2021150581A - 磁気遮蔽装置及び磁気遮蔽システム - Google Patents

磁気遮蔽装置及び磁気遮蔽システム Download PDF

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昌隆 赤石
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基和 長谷川
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Abstract

【課題】簡易な構成で磁気変動にも対応した磁気シールドルーム内の磁気を低減する磁気遮蔽装置及び磁気遮蔽システムを提供する。【解決手段】第1の空間領域Xに配置された第1のコイル21、22と、前記第1の空間領域Xとは異なる位置に配置される第2の空間領域Yを囲うように配置された第2のコイル31、32と、前記第2の空間領域Y内に配置された磁気センサ4と、を有する前記第1の空間領域Xの磁気を遮蔽する装置において、前記第2の空間領域Yの磁気を低減するように前記第2のコイル31、32から磁気を発生させ、前記第2のコイル31、32と前記第1のコイル21、22とに電流を流すように配線されてなる。【選択図】図1

Description

本発明は、磁気遮蔽装置及び磁気遮蔽システムに関する。
従来、医療において画像診断が広く用いられている。画像診断の一つとして脳磁計測による脳磁図(Magnetoencephalography:MEG)がある。これは脳の電気的な活動によって微弱な電流が流れ、それにより誘起した磁気を非常に感度の高いデバイスを用いて計測し、脳の活動を診断する手法である。この生体磁気計測にあたり、環境磁気ノイズを遮断するために、磁気シールドルームが必要である。その対策手段の一つとして、環境磁気ノイズと逆向きの磁気を磁気シールドルームに配置したコイルから発生させて、磁気シールドルーム内部に侵入する磁気ノイズを低減する「アクティブ磁気シールド技術」が既に知られている。この技術を用いることで、遮蔽性能が向上するため、その分、磁気遮蔽に使用されるパーマロイを軽量化することができるため、磁気シールドルームの軽量化、低コスト化が可能となる。
しかしながらアクティブ磁気シールドにおいて、磁気低減制御を行うための磁気センサを磁気シールドルーム内部に配置すると、磁気センサ自体がノイズ源となり、脳磁計測に悪影響を及ぼす、という問題がある。
例えば、特許文献1(特開2009−175067号公報)には、磁気シールドを必要とする空間領域の磁気雑音をキャンセルする目的で、所定空間外に設けられる複数の磁界検出用センサと、発生した磁気雑音を消去するキャンセルコイルと、磁界検出用センサに検出される磁界に基づいて所定空間内の磁気雑音を推定する磁界推定部と、磁界推定部によって推定された磁気雑音をキャンセルコイルで発生させる電流を演算する電流演算部と、電流演算部で演算された電流と大きさが等しく符号が反対の電流をキャンセルコイルに導通するキャンセルコイル制御部とを有する構成が開示されている。
また、特許文献2(特開2002−094280号公報)には、磁気遮蔽体の磁気遮蔽性能を向上させる目的で、1軸検出用の磁気センサを磁気遮蔽体の3方向にそれぞれ一つずつ設置し、磁気センサの磁界検出方向と同じ方向の磁界を発生するキャンセルコイルで磁場を発生することで磁気遮蔽体内の磁界が最小となる構成が開示されている。
また、特許文献3(特開2010−093242号公報)には、磁気低減対象空間の磁気を低減する目的で、磁気検出対象空間を挟んで相互に対向する位置に配置された磁気検出コイルと、磁気低減対象空間に対して磁気を印加する補償コイルと、を有し、磁気検出コイルの相互間の加算成分および差分成分に基づいて、磁気低減対象空間に対して補償コイルを用いて磁場を印加する構成が開示されている。
しかしながら、特許文献1では、少なくとも2つの磁界検出用センサを有する必要があり、また、キャンセルコイルは磁場低減したい空間領域よりも大きいため、アクティブ磁気シールドシステム全体が大きくなる、という問題がある。
また、特許文献2では、3つの磁気センサを有する必要がある、という問題がある。
また、特許文献3では、磁気シールドルームのような磁気遮蔽体を有しておらず、また、磁気検出手段がコイルとしている。そのため、環境磁気ノイズを低減することはできても、生体磁気が検出できるような低磁場環境を作り出すことは難しい、という問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で磁気変動にも対応した磁気シールドルーム内の磁気を低減する磁気遮蔽装置及び磁気遮蔽システムの提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、第1の空間領域に配置された第1のコイルと、前記第1の空間領域とは異なる位置に配置される第2の空間領域を囲うように配置された第2のコイルと、前記第2の空間領域内に配置された磁気センサと、を有する前記第1の空間領域の磁気を遮蔽する装置において、前記第2の空間領域の磁気を低減するように前記第2のコイルから磁気を発生させ、前記第2のコイルと前記第1のコイルとに電流を流すように配線されてなることを特徴とする。
本発明によれば、記第1の空間領域とは異なる位置に配置される第2の空間領域を設定し、磁気センサは第2の空間領域内に配置して、第2の空間領域を囲うように配置した第2のコイルで第2の空間領域内の磁気を低減すると共に、第2のコイルに流す電流を、第1の空間領域に配置された第1のコイルにも流すことで、第1の空間領域内の磁気を低減することができる、という効果を奏する。
図1は、第1の実施の形態の磁気遮蔽装置を示す図である。 図2は、制御装置を示す図である。 図3は、磁気センサを磁気シールドルームの外側に配置することによる弊害を説明する図である。 図4は、遮蔽性能について、周波数(Hz)と、磁気シールドルームの遮蔽性能との関係を示す図である。 図5−1は、2軸分のコイルを平行に配置を示した磁気遮蔽装置を示す図である。 図5−2は、2軸分のコイルを平行に配置しない磁気遮蔽装置を示す図である。 図6は、第2の実施形態にかかる磁気遮蔽装置を示す図である。 図7は、第3の実施形態にかかる磁気遮蔽装置を示す図である。 図8は、第4の実施形態にかかる磁気遮蔽装置を示す図である。 図9は、第5の実施形態にかかる磁気遮蔽システムを示す平面図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る磁気遮蔽装置及び磁気遮蔽システムの実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる磁気遮蔽装置を示す図である。図1に示すように、磁気遮蔽装置1は、第1のコイル21、22を配置する第1の空間領域Xと、第1の空間領域Xとは異なる位置に配置されると共に、第2のコイル31、32を配する第2の空間領域Yと、第2の空間領域Yである磁気低減対象空間3内に配置された磁気センサ4と、制御装置5と、を備えている。なお、図1は説明のため1軸方向のみの図になっているが、第1のコイルは第1の空間領域Xの外側3軸方向すべてに配置される。また、図1は磁気シールドルーム2を1層構造で図示しているが、層数は1層に限定されるものではない。
本実施形態では、第1の空間領域Xは、磁気シールドルーム2内の内部空間であり、磁気シールドルーム2は外部磁気を遮蔽する遮蔽材を備えている。この磁気シールドルーム2には、第1のコイル21、22が配置されている。
第2の空間領域Yである磁気低減対象空間3は、磁気シールドルーム2から離れた位置に設定されており、磁気低減対象空間3を囲うように、第2のコイル(31、32)が配置されている。この磁気低減対象空間3内には、一つの磁気センサ4が配置されている。
磁気遮蔽装置1の制御装置について、図2を参照して説明する。図2は、制御装置を示す図である。図2に示すように、制御装置5は、ゲイン調整部51、帯域通過フィルタ調整部52、位相調整部53、オフセット調整部54、コイルドライバ55を備えている。そして、制御装置5では、磁気センサ4で検出した環境磁気ノイズの磁気信号は、ゲイン調整部51、帯域通過フィルタ調整部52、位相調整部53、オフセット調整部54、コイルドライバ55を経て第1のコイル21、22、第2のコイル31、32を駆動する。
制御装置5は、磁気低減対象空間3を囲うように配置した第2のコイル31、32で磁気低減対象空間3内の磁気を低減すると共に、第2のコイル31、32に流す電流を、磁気シールドルーム2に配置した第1のコイル21、22にも流すことで、磁気シールドルーム2の第1の空間領域X内の磁気を低減する制御をする。なお、図2の制御装置はあくまでも一例であり、制御装置5内部の構成はこれに限定されない。なお、図2に示すようなアナログ回路で構成してもよいし、デジタル的に信号を処理してもよい。また、制御装置5内の回路の各機能は必要に応じて省略してもよい。
すなわち、本実施形態の磁気遮蔽装置1では、磁気シールドルーム2の第1の空間領域Xとは別に第2の空間領域Yである磁気低減対象空間3を設定し、この磁気低減対象空間3内に一つの磁気センサ4を配置して、磁気低減対象空間3を囲うように配置した第2のコイル31、32で磁気を低減する。この第2のコイル31、32に流す電流を磁気シールドルーム2に配置した別の第1のコイル21、21にも流すことで磁気シールドルーム2内の磁気を低減する。よって、磁気シールドルーム2の外側に、磁気センサ4を一つのみを磁気低減対象空間3内に配置し、磁気変動にも対応した閉ループ制御で磁気シールドルーム2内の磁気を低減することができ、これによりアクティブ磁気シールド装置を構成している。
ここで、磁気センサ4を磁気シールドルーム2の外側に単独で配置することによる弊害について説明する。図3は、磁気センサを磁気シールドルームの外側に配置することによる弊害を説明する図である。磁気遮蔽装置1は、例えばパーマロイ等の軟磁性材料から構成される構造となっている。磁気シールドルーム2の外側に第1のコイル21、22、磁気センサ4を配置した構成において、図1中の右側から環境磁気ノイズが磁気シールドルーム2に印加された場合、磁気センサ4の位置において磁気を打ち消そうとすると、制御装置5を経て、第1のコイル21、22からは図1に図示した向きの磁気が発生する。この場合、磁気センサ4の位置では、環境磁気ノイズを低減できるが、磁気シールドルーム2内では環境磁気ノイズと同じ向きの磁気となってしまうため、環境磁気ノイズは低減できない。
これは、第1のコイル21、22のコイルループの内側と外側で磁気の向きが逆になってしまうことが要因である。1軸のみに着目するのであれば、第1のコイル21、22のループの内側に磁気センサ4を配置すればよいが、一つの磁気センサ4を用いて、3軸成分すべてに対応しようとすると、必ずコイルループの外側に配置される軸が発生してしまい、磁気シールドルーム2内の磁気を低減することができない。
これに対して、本実施形態の磁気遮蔽装置について、磁気センサを磁気シールドルームの外側に配置しても磁気シールドルーム内の磁気を低減できる方法について説明する。図1に示すように、本実施形態の磁気遮蔽装置1は、第1の空間領域Xを有する磁気シールドルーム2から離れた位置に、第2の空間領域Yである磁気低減対象空間3を設定し、磁気低減対象空間3を囲うように第2のコイル31、32を配置する。磁気センサ4は磁気低減対象空間3の内側に一つのみ配置する。磁気シールドルーム2内に設置される例えば脳磁計などの生体磁気計測装置において、低減すべき環境磁気ノイズは、主に低周波数帯の磁気ノイズである。これは磁気シールドルーム2の遮蔽性能に起因する。
図4は、遮蔽性能について、周波数(Hz)と、磁気シールドルームの遮蔽性能との関係を示す図である。図4中、横軸は周波数(Hz)、縦軸は遮蔽性能を示す。図4に示すように、周波数が上がるにつれ、磁気シールドルーム2の遮蔽性能は向上する。これは、一般的に、磁気シールドルーム2にはパーマロイ以外に、アルミや銅などが使われており、環境磁気ノイズに由来する磁気ノイズが渦電流として消費されるからである。
このような遮蔽性能を示すため、低減すべき環境磁気ノイズは、遮蔽性能が低い低周波数帯が主となる。低周波数帯の環境磁気ノイズの代表的な例として、電車、エレベータ、車、建物振動等が挙げられ、一様磁気として伝搬する。そのため、磁気シールドルーム2と磁気低減対象空間3とには同じような一様な環境磁気ノイズが印加される。
ここで、このような低周波の環境磁気ノイズが、図1中の右側から印加される場合を考える。図1に示すように、磁気低減対象空間3内に配置した磁気センサ4の位置において、環境磁気ノイズを低減する場合、図1に示した向きの磁気を第2のコイル31、32から発生させる。第2のコイル31、32への電流は制御装置5から供給される。このとき、第2のコイル31、32に流す電流を磁気シールドルーム2の外側に配置した第1のコイル21、22にも流すことで、磁気シールドルーム2には図1に示した向きの磁気を発生することが可能となり、磁気シールドルーム2の第1の空間領域X内の磁気を低減することができる。
本実施形態の磁気遮蔽装置1において、磁気低減対象空間3および第1のコイル21、22、第2のコイル31、32については以下のような態様とすることがより好ましい。
1)磁気低減対象空間3の大きさは、磁気シールドルーム2の第1の空間領域Xよりも小さいこととするのが好ましい。これにより、磁気遮蔽装置1全体の大きさを小さくできることとなる。また、磁気低減対象空間3および第2のコイル31、32の設置自由度を高めることもできる。
2)第1のコイル21と第2のコイル31、および、第1のコイル22と第2のコイル32はそれぞれ平行に配置されていることが好ましい。ここで、図5−1及び図5−2を用いて平行配置にする理由を説明する。図5−1は、2軸分のコイルを平行に配置を示した磁気遮蔽装置を示す図である。図5−2は、2軸分のコイルを平行に配置しない磁気遮蔽装置を示す図である。
図5−1に示すように、磁気シールドルーム2の外側に第1のコイル21、22、23、24を配置し、磁気低減対象空間3の外側に第2のコイル31、32、33、34を平行に配置する。図5−1に示すように、下側(Y軸負方向から正方向)から環境磁気ノイズが印加された場合、第2のコイル31、32から磁気を発生させ、第2のコイル33、34には電流を流さない。そのため、磁気シールドルーム2側では第1のコイル21、22のみ電流が流れるためY軸方向の逆磁気が発生する。
これに対して、図5−2に示すように、第2のコイルが第1のコイルと平行に配置していない場合、環境磁気ノイズを低減するために、第2コイル31b、32b、33b、34bそれぞれに電流を流して逆磁気を合成する。この場合、磁気シールドルーム2側の第1のコイル21、22、23、24それぞれに電流が流れてしまい、磁気シールドルーム2内にY軸方向の逆磁気だけでなく、X軸方向の磁気を発生させてしまうという不具合がある。
以上より、第1のコイル21と第2のコイル31、および、第1のコイル22と第2のコイル32は、図5−1に示すように、それぞれ平行に配置されていることとが好ましい。この結果、磁気シールドルーム2や磁気低減対象空間3へ照射される環境磁気ノイズに対して、必要な方向のみ逆磁気を発生できる。これにより、磁気遮蔽装置1による磁気シールドルーム2内の磁場悪化を回避することができる。
3)磁気低減対象空間3の配置に関しては、磁気シールドルーム2の中心に合わせてもよいし、磁気シールドルーム2の一部の面に合わせて配置してもよい。より好ましくは、磁気低減対象空間3を設定する前に、環境磁気を測定し、より磁気シールドルーム2内の磁気変動と相関のある位置に配置することが望ましい。
4)磁気低減対象空間3の形状に関して、特に形状の限定はないが、好ましくは磁気シールドルーム2と相似形状が望ましい。これは、前述した2)の好ましい態様に記載したように、不要な向きの逆磁気を発生させないためである。
以上、第1の実施形態にかかる磁気遮蔽装置1によれば、第1の空間領域Xを有する磁気シールドルーム2に配置された第1のコイル21、22と、第1の空間領域Xとは異なる位置に配置される第2の空間領域Yを囲うように配置された第2のコイル31、32と、第2の空間領域Y内に配置された磁気センサ4と、を有する前記第1の空間領域Xの磁気を遮蔽する装置において、第2の空間領域Yの磁気を低減するように前記第2のコイル31、32から磁気を発生させ、前記第2のコイル31、32と前記第1のコイル21、22とに電流を流すように配線されてなる構成としている。そして、このような構成とすることで、磁気センサ4で検出した磁気信号に基づき、制御装置5において、磁気低減対象空間3の磁気を低減するように、第2のコイル31、32から磁気を発生させ、第2のコイル31、32に流す電流を、第1のコイル21、22にも流すことで第1の空間領域X内の磁気を低減するようにしているので、簡易な構成で磁気変動にも対応した磁気シールドルーム2内の磁気を低減することができる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態にかかる磁気遮蔽装置を示す図である。図6を用いて、第1のコイルと第2のコイルとの接続方法の他の実施形態について説明する。図6は、は第1のコイル21、22と第2のコイル31、32とを直列に接続する構成である。直列に接続した場合、第1のコイル21、22で発生させる磁気の調整ができない。そのため、巻き数比を調整することで第1のコイル21、22と第2のコイル31、32とのそれぞれから発生する磁気を調整する。
これにより、磁気シールドルーム2と磁気低減対象空間3との磁気が異なる場合でも、磁気低減に必要な逆磁気発生量の最適化ができ、磁気シールドルーム2内磁気の低減が可能となる。第1のコイルと第2のコイルで巻き数比を変える場合、磁気低減対象空間3側の巻き数を多くしてもよい。
第2の実施形態にかかる磁気遮蔽装置1によれば、巻き数を調整することで、第1のコイル21、22、第2のコイル31、32それぞれから発生する磁気を調整することができる。これにより、磁気シールドルーム2と磁気低減対象空間3内の磁気が異なる場合でも、磁気低減に必要な逆磁気発生量の最適化ができ、磁気シールドルーム2内の磁気の低減が可能となる。
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態にかかる磁気遮蔽装置を示す図である。図7を用いて、第1のコイルと第2のコイルとの接続方法の他の実施形態について説明する。図7は、第1のコイル21、22と第2のコイル31、32を並列に接続する構成である。並列接続した場合、第1のコイル21、22、第2のコイル31、32それぞれに流す電流を調整できない。このため、本実施形態では、各コイルに抵抗器71、72を挿入している。この抵抗器71、72の抵抗比を調整することで、第1のコイル、第2のコイルそれぞれに流れる電流量を調整できるので、発生する磁気を調整することができる。これにより、磁気シールドルーム2と磁気低減対象空間3内の磁気が異なる場合でも、磁気低減に必要な逆磁気発生量の最適化ができ、磁気シールドルーム2内の磁気の低減が可能となる。
第3の実施形態にかかる磁気遮蔽装置1によれば、抵抗器71、72の抵抗比を調整することで、第1のコイル21、22、第2のコイル31、32それぞれに流れる電流量を調整できるので、発生する磁気を調整することができる。これにより、磁気シールドルーム2と磁気低減対象空間3内の磁気が異なる場合でも、磁気低減に必要な逆磁気発生量の最適化ができ、磁気シールドルーム2内の磁気の低減が可能となる。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態にかかる磁気遮蔽装置を示す図である。図8に示すように、本実施形態の磁気低減対象空間3において、外部磁気を遮蔽する遮蔽材を備えた磁気低減対象空間3を有する磁気シールドボックス6を用いている。磁気シールドボックス6が無い場合、磁気低減対象空間3では図4に示すような遮蔽性能を有さない。その場合、磁気シールドルーム2と磁気低減対象空間3との遮蔽性能が異なるので、周波数によって磁気シールドルーム2内の磁気が悪化してしまう可能性がある。
これに対し、本実施形態のように、磁気シールドボックス6を用いることで、広い周波数帯域に対応することが可能となる。また、磁気シールドボックス6の遮蔽性能は、磁気シールドルーム2の遮蔽性能よりも低いこととするのが好ましい。これは、磁気シールドボックス6の遮蔽性能が低い場合、磁気シールドボックス6内の磁気は磁気シールドルーム2よりも大きくなる。そのため、第2のコイル31、32には大きな電流を流すこととなる。上述したように、磁気シールドルーム2の方が磁気シールドボックス6よりも大きく、第1のコイル21と22のコイル間距離が長くなるため、より大きな電流を流さないと磁気シールドルーム2内に環境磁気ノイズを低減できるような逆磁気を発生できない。そのため、磁気シールドボックス6の遮蔽性能を磁気シールドルーム2よりも低くする。
また、もう一つの理由として、磁気センサ4の分解能による影響を低減する目的もある。一般的に磁気センサ4にフラックスゲートセンサが用いられるが、低磁場環境でフラックスゲートセンサを用いると分解能による検出誤差の影響が大きくなる。検出誤差が大きくなると第2のコイル31、32から発生する磁気の変動も大きくなり、結果として、磁気シールドルーム2側の第1のコイル21、22から発生する磁気の変動も大きくなる。
第4の実施形態にかかる磁気遮蔽装置1によれば、磁気シールドボックス6の遮蔽性能を磁気シールドルーム2の遮蔽性能よりも小さくすることで、磁気シールドボックス6内に配置した磁気センサ4の分解能による磁気変動の影響を低減できる。これにより、コイル電流の変動を抑制できるため、磁気シールドルーム2内の磁気変動を抑制することが可能となる。なお、磁気シールドボックス6の遮蔽材料は、必ずしも磁気シールドルーム2と同じである必要はない。また、層構成や層厚を適宜変更するようにしてもよい。
(第5の実施形態)
図9は、第5の実施形態にかかる磁気遮蔽システムを示す平面図である。図9に示すように、本実施形態の磁気遮蔽システムは、第1乃至第5の実施形態のいずれか一つの磁気遮蔽装置1と脳磁計82とを備えている。磁気遮蔽装置1の磁気シールドルーム2には、例えば医師、検査技師などの計測員が出入りする扉83と、被験者である患者が横たわるベッド81とが設置されている。そして、磁気シールドルーム2内の長手方向反対側には生体磁気計測装置である例えば脳磁計82が配置されている。
また、例えば医師が磁気シールドルーム2内部で作業がしやすいように、幅方向に関しても脳磁計82は、扉83から遠い位置に配置される。脳磁計82にて脳の生体活動を計測するため、患者はベッド81に横たわる。アクティブ磁気シールドにて、磁気低減したい空間は磁気シールドルーム2内の中央ではなく、図9に示すように、脳磁計82を覆うような空間領域となる。
第5の実施形態にかかる磁気遮蔽システムによれば、磁気シールドルーム2の外側に磁気センサを一つのみ配置して、磁気変動にも対応した閉ループ制御で磁気シールドルーム2内の磁気を低減する第1乃至第5の実施形態のいずれか一つの磁気遮蔽装置1を用いることで、環境磁気ノイズを軽減でき、脳磁計82への悪影響を及ぼすことがなくなり、画像診断の一つとしての生体磁気計測などでの計測精度の大幅な向上を図ることができる。
1 磁気遮蔽装置
2 磁気シールドルーム
3 磁気低減対象空間
4 磁気センサ
5 制御装置
6 磁気シールドボックス
21、22 第1のコイル
31、32 第2のコイル
71、72 抵抗器
81 ベッド
82 脳磁計
83 扉
X 第1の空間領域
Y 第2の空間領域
特開2009−175067号公報 特開2002−094280号公報 特開2010−093242号公報

Claims (9)

  1. 第1の空間領域に配置された第1のコイルと、
    前記第1の空間領域とは異なる位置に配置される第2の空間領域を囲うように配置された第2のコイルと、
    前記第2の空間領域内に配置された磁気センサと、を有する前記第1の空間領域の磁気を遮蔽する装置において、
    前記第2の空間領域の磁気を低減するように前記第2のコイルから磁気を発生させ、前記第2のコイルと前記第1のコイルとに電流を流すように配線されてなることを特徴とする磁気遮蔽装置。
  2. 前記第2の空間領域は、
    前記第1の空間領域よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の磁気遮蔽装置。
  3. 第1の空間領域は、
    遮蔽材を備えた磁気シールドルーム内の内部空間である請求項1または請求項2に記載の磁気遮蔽装置。
  4. 前記第2の空間領域は、
    外部磁気を遮蔽する遮蔽材を備えた磁気シールドボックスである請求項3に記載の磁気遮蔽装置。
  5. 前記磁気シールドボックスの遮蔽性能は、
    前記磁気シールドルームの遮蔽性能よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の磁気遮蔽装置。
  6. 前記第1のコイルと前記第2のコイルとは、
    平行に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の磁気遮蔽装置。
  7. 前記第1のコイルと前記第2のコイルとは直列に接続されており、
    前記第1のコイルと前記第1のコイルの巻き数が異なることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の磁気遮蔽装置。
  8. 前記第1のコイルと前記第2のコイルとは並列に接続されており、
    それぞれ異なる抵抗器が挿入されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の磁気遮蔽装置。
  9. 請求項3から請求項8のいずれか1項に記載の磁気遮蔽装置と、
    前記磁気遮蔽装置の磁気シールドルーム内に配置された脳磁計と、を備えたことを特徴とする磁気遮蔽システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022073973A (ja) * 2020-10-30 2022-05-17 Jfeスチール株式会社 表面処理鋼板

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