JP2019178183A - 粘着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】単層であっても、高温高湿下における透明性や接着性を維持できる耐久性、部材の段差に追従して空隙を埋められる柔軟性に優れる粘着剤組成物を提供する。【解決手段】(a)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が40万以下であるアクリル共重合体、(b)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が60万以上であるアクリル共重合体、(c)多官能(メタ)アクリレート化合物、(d)光重合開始剤を含有することを特徴とする粘着剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は粘着剤組成物に関するものであり、より詳しくは段差追従性および耐湿熱性に優れる粘着剤組成物に関する。
タッチパネルなどの透光性部材の製造に用いられる粘着剤には、高温高湿下においても透明性や接着性を維持できる耐久性が要求されている。また、貼り合わせ時には部材の段差に追従して空隙を埋められる柔軟性が要求されているが、これらは相反する特性であるため、両立させるために様々な手法が検討されている。
特許文献1には多層型の粘着剤が開示されているが、このような多層型は粘着剤層が厚くなるため、薄さが要求される携帯型電子機器用途には不向きであった。また、製造工程が煩雑となるため製造コストが高くなる欠点があった。
特開2017-179193号公報
本発明の課題は、単層であっても、高温高湿下における透明性や接着性を維持できる耐久性、部材の段差に追従して空隙を埋められる柔軟性に優れる粘着剤組成物を提供することである。
本発明は、(a)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が40万以下であるアクリル共重合体、(b)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が60万以上であるアクリル共重合体、(c)多官能(メタ)アクリレート化合物、(d)光重合開始剤を含有することを特徴とする粘着剤組成物である。
本発明の粘着剤組成物は、単層であっても、高温高湿下における透明性や接着性を維持できる耐久性、部材の段差に追従して空隙を埋められる柔軟性、および再剥離性に優れる。したがって、薄さが要求される携帯型電子機器のタッチパネルなどの光学部材の製造用途に特に適する。
本発明の粘着剤組成物は、(a)ガラス転移温度(Tg)が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が40万以下であるアクリル共重合体を含有する。アクリル共重合体は、公知のアクリル系単量体およびアクリル系単量体と共重合可能な単量体を含む単量体組成物を重合することにより得られる。
炭素数が9以下であるアルキル基を有する単量体を用いることにより、基本的な粘着力が得られる。具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アミド基を有する単量体を用いることにより、湿熱環境下における透明性や接着性が向上する。具体例としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、アクリルロイルモルホリン、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
アクリル共重合体を構成する単量体組成において、アミド基を有する単量体を0.1〜15重量%含有することが好ましい。
単独重合体のガラス転移温度が80℃以上となる単量体を用いることにより、粘着シートの耐久性が向上し、高温化でも粘着剤のはみ出しを抑制できる。具体的にはメチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アクリル共重合体を構成する単量体組成において、単独重合体のガラス転移温度が80℃以上となる単量体を5〜25重量%含有することが好ましい。
カルボキシル基単量体を含有すると透明導電性フィルムに接着する場合、透明導電性フィルムを腐食し抵抗値が上昇する恐れがある。したがって、カルボキシル基単量体を含有しないことが好ましい。
また、炭素数が10以上であるアルキル基を有する単量体、水酸基含有(メタ)アクリル系単量体、(メタ)アクリル酸アルコキシエステル、(メタ)アクリル酸アルキレングリコール、(メタ)アクリル酸アリールなどを用いることができる。
炭素数が10以上であるアルキル基を有する単量体としては、n−デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、n−ウンデシルアクリレート、イソウンデシルアクリレート、n−デシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ウンデシルメタクリレート、イソウンデシルメタクリレート、イソステアリルアクリレートなどが挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリル系単量体としては、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルコキシエステルとしては、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸2−エトキシエチル、メタクリル酸2−メトキシプロピル、メタクリル酸3−メトキシプロピル、メタクリル酸2−メトキシブチル、メタクリル酸4−メトキシブチルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキレングリコールとしては、アクリル酸エチレングリコール、アクリル酸ポリエチレングリコール、アクリル酸プロピレングリコール、アクリル酸ポリプロピレングリコール、メタクリル酸エチレングリコール、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸プロピレングリコール、メタクリル酸ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アリールとしては、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸フェニルなどが挙げられる。
さらに、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼンなどの芳香族ビニル系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどの飽和脂肪酸ビニル系単量体、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン系単量体、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレートなどの多官能単量体が挙げられる。
前記単量体を例えば溶媒中で熱重合開始剤とともに加熱することによってアクリルポリマーを合成できる。
アクリル共重合体合成時に用いる溶媒としては酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレンカーボネートなど有機溶剤が挙げられる。ただし、これら以外の溶媒を使用しても何ら差し支えなく、また、2種以上の溶媒を併用してもよい。
熱重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メトキシプロピオンアミド]、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、[1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)]、などのアゾ系化合物、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、エチルメチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノイルパーオキサイド等の有機化酸化物系化合物等を使用することができる。
また、過酸化物系化合物はN,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジエチルトルイジン等の還元剤を併用することによりレドックス重合を行うことも可能である。
熱重合開始剤は、通常アクリル系単量体100重量部に対して0.05〜3重量部使用される。熱重合開始剤の使用量を増加させれば得られるポリマーの分子量が小さくなり、熱重合開始剤の使用量を減少させれば得られるポリマーの分子量は大きくなる傾向にある。
アクリル共重合体のTgは−50〜−25℃であることが必要である。なお、アクリル共重合体のTgは、アクリル共重合体を構成する単量体の配合割合から公知の方法により算出した値をいう。
アクリル共重合体の重量平均分子量は40万以下である必要がある。
なお、本願発明における重量平均分子量とは、GPC(ゲルパーミネーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値を言う。サンプルは、試料をテトラヒドロフランに溶解して0.1重量%の溶液とし、水を加えた超音波洗浄装置に10分間放置した後、0.20μmのメンブレンフィルターで濾過した濾液を用いた。
分析装置:SHIMADZU社製、LC20AD
カラム:SHIMADZU社製 GPC−80M ×2
カラムサイズ:各8.0mmφ×300mm 計600mm
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0ml/min
入口圧:10kgf
検出器:示差屈折計(RI)
カラム温度:40℃
注入量:50μl
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折計
標準試料:ポリスチレン
本発明の粘着剤組成物は、(b)Tgが−50〜−25℃であり、重量平均分子量が60万以上であるアクリル共重合体を含有する。(b)のアクリル共重合体の製造方法は、前述した(a)のアクリル共重合体と同様であり、重量平均分子量のみ異なる。
(a)のアクリル共重合体と(b)のアクリル共重合体を製造する際、同じ単量体組成物を用いた上で、例えば熱重合開始剤の量のみを変えて両者を製造することもできる。
低分子量である(a)のアクリル重合体および高分子量である(b)のアクリル共重合体を併用することにより、湿熱環境下における性能および段差追従性を両立できる。 (b)のアクリル共重合体100重量部に対して、(a)ガラス転移温度のアクリル共重合体の配合量を200重量部以上配合することが必要である。
なお、(a)のアクリル重合体と(b)のアクリル共重合体に代えて、両者の中間の分子量を有するアクリル重合体のみを用いた場合、紫外線が照射されない部位の湿熱環境下における耐久性能と段差追従性を両立できない。
本発明の粘着剤組成物は、(c)多官能(メタ)アクリレート化合物を含有する。多官能(メタ)アクリレート化合物を含有することにより、粘着剤組成物に光硬化性が付与され、光硬化前の段差追従性と光硬化後の耐湿熱環境性や耐光性などの耐久性能を両立できる。多官能(メタ)アクリレート化合物としては(メタ)アクリロイル基を2以上有する種々の化合物が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレート化合物の配合量は、粘着剤組成物全体に対して1〜15重量%が好ましい。配合量が1重量部より少ないと湿熱環境下や高温環境下において耐久性が低下し粘着層が発砲する恐れがあり、配合量が15重量部より多いと粘着層が硬くなり接着強度が低下する。
本発明の粘着剤組成物は、さらに光重合開始剤(d)を含有する。光重合開始剤は特に限定されず、例えば、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤などを用いることができる。
例えば、アセトフェノン系光重合開始剤としては、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(例として、BASFジャパン社製、商品名DAROCUR2959)、α−ヒドロキシ−α、α'−ジメチルアセトフェノン(例として、BASFジャパン社製、商品名DAROCUR1173)、メトキシアセトフェノン、2,2'−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(例として、BASFジャパン社製、商品名IGACURE651)、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン(例として、BASF社ジャパン製、商品名IGACURE184)等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は特に限定されないが、粘着剤組成物全体に対して0,1〜3重量%が好ましい。
本発明の粘着剤組成物には、イソシアネート化合物、金属錯体、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、可塑剤、消泡剤及び濡れ性調製剤等の各種添加剤が含まれていても良い。
本発明の粘着剤組成物は各種用途に用いることができるが、単層であっても、高温高湿下における透明性や接着性を維持できる耐久性、部材の段差に追従して空隙を埋められる柔軟性、および再剥離性に優れため、薄さが要求される携帯型電子機器のタッチパネルなどの光学部材の製造用途に特に適する。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。
アクリル共重合体の製造
撹拌機、還流冷却機を備えたセパラブルフラスコに単量体としてブチルアクリレート(BA)82重量部、メチルメタクリレート(MMA)15重量部、アクリルアミド(AAm)3重量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.5重量部、溶剤として酢酸エチル100部を入れ、30分以上窒素ガスを導入して重合系内の酸素を除去した。1℃/1分の速度で68℃まで昇温し、68±1℃に保った状態で6時間反応した後、78℃まで昇温し、78±1℃に保った状態で2時間維持した。反応終了後、酢酸エチルにて反応液を希釈し、淡黄色透明の粘性液体であるアクリル共重合体1の溶液を得た。粘度は4000mPa・s、固形分は40%、重量平均分子量は240,000であった。
アクリル共重合体1の製造記載の単量体の他、2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、イソボロニルメタクリレート(IBXMA)、N−ビニルピロリドン(NVP)を用いて、表1記載の単量体組成とした他はアクリル共重合体1の製造と同様に行い、アクリル共重合体2〜10の溶液を調製した。
Figure 2019178183
実施例1
固形分を基準として、アクリル共重合体1の溶液90重量部に対して、アクリル共重合体5の溶液を10重量部、光開始剤としてエザキュアTZT(Lanberti社製、商品名)1.5重量部および多官能アクリレートとしてKAYARAD PET−30(日本化薬社製、商品名)5重量部を加えることにより、実施例1の粘着剤組成物を調製した。
また、実施例1で用いた材料の他、各アクリル共重合体および光開始剤としてTPO(BASF社製、商品名)を用いて、表2記載の単量体組成とした他は実施例1と同様に行い、実施例2〜4、比較例1〜4の各粘着剤組成物を調製した。
粘着シートの作製
各粘着剤組成物を離型PETフィルム(厚さ75μm)に乾燥後の厚さが100μmとなるように塗布し、95℃で15分間加熱乾燥後、別の離型PETフィルム(厚さ50μm)と貼り合わせて粘着シートを作成した。
剥離強度
粘着シートの離型フィルムの片面を剥がし、PETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4100、厚さ50μm)に貼り合わせ、幅25mm、長さ100mmのフィルム片を作成した。フィルム片の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス上に、ラミネーターを用いて貼着し、23℃、相対湿度50%RHの雰囲気中に1日放置した後、引張り速度300mm/分で180°方向に引張り、その中心値を剥離強度とした。また、高圧水銀灯(照射強度150mW/cm、照射量2000mJ/cm)でガラス面から紫外線照射した試験片も作製し同様の操作で剥離強度を測定した。
段差追従性
ガラス上に、銀インキを用いてシルクスクリーンコーターにて幅5cmで段差が30
μmになるように印刷し、段差追従試験用ガラスを作製した。各粘着シートの片面の剥離フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にて段差追従試験用ガラスの印刷面にラミネーターを用いて貼着した後、オートクレーブ内で70℃、0.05MPaで5分間処理した。次に他面の剥離フィルムを剥がしガラス板にラミネーターを用いて貼着した。これをオートクレーブ内で55℃、0.5MPaで30分間処理した後、23℃、50%RH環境下にて24時間放置した直後、以下の基準で目視評価した。段差が埋まっていれば段差追従性良好(○)とし、段差が埋まっていなければ段差追従性不良(×)とした。
加工性
粘着シートの離型フィルムの片面を剥がし、PETフィルム(東洋紡績社製、商品名A4100、厚さ50μm)に貼り合わせ、幅50mm、長さ50mmのフィルム片を作成した。50℃雰囲気中に3日放置した後、粘着剤のはみ出しを以下の基準で評価した。1cm以下のはみ出しは良好(○)とし、1cm以上のはみ出しは不良(×)とした。
耐湿熱試験
粘着シートの片面の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にて段差追従試験用ガラスの印刷面にラミネーターを用いて貼着した後、オートクレーブ内で70℃、0.05MPaで5分間処理した。次に他面の離型フィルムを剥がしガラス板にラミネーターを用いて貼着した。これをオートクレーブ内で55℃、0.5MPaで30分間処理した後、23℃、50%RH環境下にて24時間放置し、これを印刷ガラス面から高圧水銀灯(照射強度150mW/cm2、照射量2000mJ/cm2)で紫外線照射した。次に、85℃、85%RH環境下で500時間放置し、23℃、50%RHにて15分間冷却した後のヘーズの測定および発泡の有無を確認した。なお、ヘーズは東洋精機製作所(株)製HAZE−GARDIIを用いて測定した。評価基準は以下の通りである。
○:ヘーズが1.5未満
×:ヘーズが1.5以上
○:発泡なし
×:発泡あり
QUV試験
粘着シートの片面の離型フィルムを剥がし、23℃、50%RH雰囲気にてガラス板にラミネーターを用いて貼着した。次に他面の離型フィルムを剥がしガラス板にラミネーターを用いて貼着した。これをオートクレーブ内で55℃、0.5MPaで20分間処理した後、23℃、50%RH環境下にて24時間放置し、これを高圧水銀灯(照射強度150mW/cm、照射量2000mJ/cm)で紫外線照射した。次に、QUV耐候試験機にセットし、340mm(照射照度0.63W/m)、60℃(4時間照射)/50℃結露4時間)の条件を12サイクル行い、23℃、50%RHにて15分間冷却した後の発泡および剥がれの有無を確認した。評価基準は以下の通りである。
○:発泡、剥がれなし
×:発泡、もしくは剥がれあり
Figure 2019178183
実施例の各粘着剤組成物は、全ての評価結果が良好であった。一方、比較例の各粘着剤組成物は、いずれかの性能が劣っていた。

Claims (6)

  1. (a)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が40万以下であるアクリル共重合体、(b)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が60万以上であるアクリル共重合体、(c)多官能(メタ)アクリレート化合物、(d)光重合開始剤を含有することを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 前記(a)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が40万以下であるアクリル共重合体が、アミド基含有単量体を0.1〜15重量%含有する単量体組成物を重合して得られた共重合体であることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物。
  3. 前記(a)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が40万以下であるアクリル共重合体が、単独重合体のガラス転移温度が80℃以上となる単量体を5〜25重量%含有する単量体組成物を重合して得られた共重合体であることを特徴とする請求項1または2記載の粘着剤組成物。
  4. 前記(b)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が60万以上であるアクリル共重合体が、アミド基含有単量体を0.1〜15重量%含有する単量体組成物を重合して得られた共重合体であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の粘着剤組成物。
  5. 前記(b)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が60万以上であるアクリル共重合体が、単独重合体のガラス転移温度が80℃以上となる単量体を5〜25重量%含有する単量体組成物を重合して得られた共重合体であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の粘着剤組成物。
  6. 前記(b)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が60万以上であるアクリル共重合体100重量部に対して、前記(a)ガラス転移温度が−50〜−25℃であり、重量平均分子量が40万以下であるアクリル共重合体の配合量を200重量部以上含有することを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の粘着剤組成物。
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