JP2019177817A - 負圧式倍力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール部材が作動時における操作フィーリング及び応答性を阻害することなく気密性を保持可能な負圧式倍力装置を提供すること。【解決手段】負圧式倍力装置100は、ブースタシェル110に設けられた筒部112aの内周面112cとバルブボディ130の外周面131bとの間に介装されて、変圧室と大気との連通を遮断する環状のシール部材170を備えている。シール部材170は、筒状の基部171と、基部171の内周面171aに設けられていて、外周面131bに摺接して変圧室R2と大気との連通を遮断するシール部172と、基部171の外周面171bに設けられていて、シール部172が外周面131bに摺接した状態で径方向へのシール部172の変位を許容する周状凹部174と、基部171の外周面171bに設けられていて、内周面112cに圧接する周状の当接部175と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、負圧式倍力装置に関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に開示された負圧式倍力装置が知られている。この従来の負圧式倍力装置は、シェルに連通可能に設けられた筒部の先端に取り付けられるとともに、バルブボディの外周面に摺接するシール部材を備えている。シール部材は、内周面において、筒部の内部に配置されてバルブボディの外周面に摺接する内周シール部を有している。又、シール部材は、外周面において、筒部の内周面に摺接する外周シール部を有している。そして、上記従来の負圧式倍力装置においては、シール部材が、内周シール部及び外周シール部によって、シェルの内部と外部とを気密的に遮断するようになっている。
特表平3−502565号公報
しかしながら、上記従来の負圧式倍力装置においては、シール部材に対して相対的にバルブボディが移動することによって内周シール部(突部)が摩耗し、内周シール部のバルブボディに対するシール面圧が低下して気密性を保持できない虞がある。このような内周シール部の摩耗を考慮して組み付け時に内周シール部(突部)のシール面圧を高く設定すれば、内周シール部(突部)に摩耗が生じても最低限の気密性を保持することが可能となるものの、高いシール面圧により、組み付け時や内周シール部(突部)に摩耗が生じるまでの間はバルブボディとの摺動抵抗が大きくなってしまう。その結果、上記従来の負圧式倍力装置では、バルブボディが相対的に移動する作動時における応答性の悪化や運転者がブレーキペダルを介して知覚する操作フィーリングの悪化が懸念される。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。即ち、本発明の目的は、シール部材が作動時における操作フィーリング及び応答性を阻害することなく気密性を保持可能な負圧式倍力装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る負圧式倍力装置の発明は、中空状のブースタシェルと、ブースタシェルの内部を負圧源に連通する定圧室、及び、前記負圧源又は大気との連通が可能な変圧室に気密的に区画して移動可能な可動隔壁と、ブースタシェルの変圧室と連通するように一端が接続され、且つ、他端が大気に開放された筒部に対して相対移動可能に挿入されて可動隔壁とともに一体に移動する筒状のバルブボディと、バルブボディに収容されて、変圧室への負圧又は大気圧の流入を切り替える弁機構と、バルブボディの内部にて相対移動可能に設けられて操作力を入力する入力部材と、バルブボディの推進力を出力する出力部材と、筒部の内部に設けられた被圧接部とバルブボディの外周面との間に介装されて、変圧室と大気との連通を遮断する周状のシール部材と、を備えた負圧式倍力装置であって、シール部材は、筒状の基部と、基部の内周面に設けられていて、バルブボディの外周面に向けて突出して摺接し、変圧室と大気との連通を遮断する周状の突部と、基部の外周面に設けられていて、突部がバルブボディの外周面に摺接した状態で基部の軸線の方向に対して直交する径方向への突部の変位を許容するように被圧接部との間に隙間を形成する周状且つ凹状の間隙部と、軸線に沿った方向にて間隙部に対して前後に位置し、基部の外周面に設けられていて、被圧接部に圧接する周状の当接部と、を有する。
これによれば、シール部材が被圧接部とバルブボディの外周面との間に介装された状態において、シール部材の突部は間隙部によって径方向に変位することができる。これにより、突部におけるシール面圧が過度に高くなることが抑制されてバルブボディの移動に伴う摺動抵抗が大きくなることが抑制される。又、突部が径方向に変位することにより、当接部は被圧接部に向けて押圧されている。このため、突部に摩耗が生じてシール面圧が低下する状況では、当接部が押圧に対する復元力を発揮し、この復元力によって突部のシール面圧は適切に維持される。従って、突部におけるシール面圧が適切に維持されるため、シール部材は、負圧式倍力装置の作動時における操作フィーリング及び応答性を阻害することがなく、気密性を保持することができる。
本発明の実施形態に係る負圧式倍力装置を備えたブレーキ装置の構成を示す概略図である。 図1の負圧式倍力装置の構成を示す全体図である。 図2のシール部材の組み付け状態を示す断面図である。 図3のシール部材を示す断面図である。 図4のシール部材の組み付け前の状態を説明するための断面図である。 図4のシール部材の組み付け後における摩耗前の状態を説明するための断面図である。 図4のシール部材の組み付け後における摩耗後の状態を説明するための断面図である。 実施形態の変形例に係るシール部材を示す断面図である。 実施形態の変形例に係るシール部材の組み付け状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、以下の実施形態及び変形例の相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。又、説明に用いる各図は概念図であり、各部の形状は必ずしも厳密なものではない場合がある。
本実施形態の負圧式倍力装置100は、図1に示すように、車両のブレーキ装置10を構成するものである。車両のブレーキ装置10は、シリンダ機構20を備えている。シリンダ機構20は、マスタシリンダ21と、マスタピストン22,23と、マスタリザーバ24と、を備えている。マスタピストン22,23は、マスタシリンダ21内に摺動可能に配設されている。マスタピストン22,23は、マスタシリンダ21内を第一マスタ室21aと第二マスタ室21bとに区画している。マスタリザーバ24は、第一マスタ室21a及び第二マスタ室21bに連通する管路を有するリザーバタンクである。マスタリザーバ24と各マスタ室21a,21bとは、マスタピストン22,23の移動により連通又は遮断される。
又、シリンダ機構20は、ホイールシリンダ25、ホイールシリンダ26、ホイールシリンダ27及びホイールシリンダ28を備えている。ホイールシリンダ25は、車両の左後輪RLに配置されている。ホイールシリンダ26は、車両の右後輪RRに配置されている。ホイールシリンダ27は、車両の左前輪FLに配置されている。ホイールシリンダ28は、車両の右前輪FRに配置されている。マスタシリンダ21と各ホイールシリンダ25〜28は、アクチュエータ30を介して接続されている。これにより、各ホイールシリンダ25〜28は、左後輪RL、右後輪RR,左前輪FL及び右前輪FRに制動力を付与する。尚、詳細な説明を省略するが、アクチュエータ30は、図示省略の管路、電動ポンプ、電磁弁及び逆止弁等から構成されている。
車両のブレーキ装置10においては、運転者がブレーキペダル11を踏み込むと、マスタシリンダ21に気密的に連結された負圧式倍力装置100により踏力が倍力され、マスタシリンダ21内のマスタピストン22,23が押圧される。これにより、第一マスタ室21a及び第二マスタ室21bに同圧のマスタシリンダ圧が発生する。マスタシリンダ圧は、アクチュエータ30を介してホイールシリンダ25〜28に伝達される。
負圧式倍力装置100は、図2に示すように、中空状のブースタシェル110を備えており、ブースタシェル110に対して、可動隔壁120及びバルブボディ130が一体に前後方向に移動可能に組み付けられている。そして、ブースタシェル110の内部は、可動隔壁120により、前方にて負圧源(例えば、図示省略のエンジンの吸気マニホールド)に連通する定圧室R1と、後方にて負圧源又は大気との連通が可能な変圧室R2と、に区画されている。
ブースタシェル110は、例えば、鉄、アルミ又は樹脂(強化プラスチック)等から形成されるフロントシェル部材111及びリアシェル部材112から構成される。フロントシェル部材111には、定圧室R1を負圧源に連通させるための負圧導入口111aが形成されている。リアシェル部材112には、バルブボディ130を軸線Jの方向に沿って前後方向に相対移動可能に挿通する筒部112aが設けられている。筒部112aは、一端が変圧室R2と連通するように接続されており、他端が大気に開放されている。又、筒部112aは、他端の開口端部において、軸線Jの方向に直交する径方向にて外方に向けて、より具体的には、軸線Jに対して0°〜90°の角度を有するように延設されたフランジ部112bを有している。フランジ部112bは、後述するように、シール部材170を係止するとともにブーツ160を係止する。
又、負圧導入口111aには、逆止弁113が設けられている。逆止弁113は、定圧室R1の側から負圧源の側への空気の連通を許可し、負圧源の側から定圧室R1の側への空気の連通を遮断するように構成されている。
又、ブースタシェル110は、径方向の二箇所にて、フロントシェル部材111及びリアシェル部材112を気密的に貫通するタイロッドボルト114を有している。尚、図2においては、一方のタイロッドボルト114のみを示す。二本のタイロッドボルト114は、フロントシェル部材111の側にてマスタシリンダ21を支持するようになっている。このため、フロントシェル部材111の内面111bとタイロッドボルト114の拡径部114aとの間には、リテーナ115が配置されている。又、ブースタシェル110は、リアシェル部材112を気密的に貫通するリアボルト116を有している。リアボルト116は、車両の車体(例えば、カウル等)に固定されるようになっている。
可動隔壁120は、ブースタシェル110内にてバルブボディ130の軸線Jの方向に沿って前後方向に移動可能に設けられている。可動隔壁120は、環状のプレート部材121と、プレート部材121に支持される環状にダイアフラム122と、から構成されている。プレート部材121は、金属製(例えば、鉄)又は樹脂製であり、ダイアフラム122に対して前方側(フロントシェル部材111の側)にて、バルブボディ130の後述するフランジ部131aに対向するように配置される。
ダイアフラム122は、環状の弾性部材(例えば、環状のゴム材料)から形成されて伸縮変形可能となっており、外周縁がブースタシェル110(フロントシェル部材111及びリアシェル部材112)に気密的に固定され、且つ、内周縁がプレート部材121とともにバルブボディ130に気密的に固定される。具体的に、ダイアフラム122は、図2に示すように、外周ビード部122a、内周ビード部122b及びシート部122cを備えている。外周ビード部122aは、ダイアフラム122の外周縁に環状に設けられており、フロントシェル部材111とリアシェル部材112との連結部分にて気密的に挟持される。内周ビード部122bは、ダイアフラム122の内周縁に環状に設けられており、プレート部材121とともにバルブボディ130の外周面131bに気密的に固定される。シート部122cは、外周ビード部122aと内周ビード部122bとを互いに接続する。
筒状のバルブボディ130は、図2に示すように、ブースタシェル110(より具体的には、リアシェル部材112)の筒部112aに対して相対移動可能に挿入されており、可動隔壁120と一体にフロントシェル部材111に向けて前進及びリアシェル部材112に向けて後進する。バルブボディ130は、樹脂製で円筒状に形成された本体部131を備えている。本体部131は、前方側(一端側)の開口端部に径方向にて外方に向けて延設されたフランジ部131aを有している。本体部131は、フランジ部131aとフロントシェル部材111との間に設けられたリターンスプリングSと係合しており、リターンスプリングSによって後方に向けて付勢されている。
本体部131は、中央部分にてブースタシェル110のリアシェル部材112の筒部112aに軸線Jの方向に沿って前後方向に相対移動可能に組み付けられている。又、本体部131(即ち、バルブボディ130)のブースタシェル110(より具体的には、リアシェル部材112の筒部112a)の外に突出する部分は、蛇腹状のブーツ160によって被覆保護されている。
本体部131の内部には、一対の負圧連通路132が設けられている。尚、図2においては一方の負圧連通路132のみを示す。負圧連通路132は、前方端にてブースタシェル110の定圧室R1に連通するとともに、後方端にて本体部131の内部に連通するようになっている。又、本体部131の内部には、入力軸141とプランジャ142とが同軸になるように組み付けられるとともに、弁機構150とフィルタ部材147とが同軸になるように組み付けられている。更に、本体部131の内部には、プランジャ142の前方に、弾性部材(例えば、ゴム材料)からなる反動部材144及び出力軸145が同軸となるように組み付けられている。
入力部材としての入力軸141は、バルブボディ130(本体部131)の内部にて軸線Jの方向に沿って前後方向に相対移動可能に設けられて操作力を入力するものであり、球状先端部にてプランジャ142の連結部分に関節状に連結される。入力軸141は、後端に設けられた螺子部によりヨーク(図示省略)を介してブレーキペダル11に連結され、ブレーキペダル11に作用する踏力を操作力として前方に向けて受けるように構成されている。又、入力軸141は、弁機構150に係合しているスプリングによって後方に向けて付勢されている。
プランジャ142は、先端部142aにて反動部材144における後面の中央部分に当接する。又、プランジャ142は、中央部分に形成された環状の溝部においてキー部材143に係合する。更に、プランジャ142は、後端部に、弁機構150における環状の大気弁座が設けられている。尚、キー部材143は、バルブボディ130の本体部131に対するプランジャ142の前後方向への移動を規制する機能と、ブースタシェル110に対するバルブボディ130の後方への移動限界位置(バルブボディ130の後方復帰位置)を規定する機能を有する部材である。
反動部材144は、出力軸145の後方円筒部145aに収容されて、出力軸145の後方円筒部145aとともにバルブボディ130の本体部131に組み付けられている。反動部材144は、後方円筒部145aに収容された状態でプランジャ142の先端部142aによって押圧されて、後面の中央部分が前方に向けて膨出変形するようになっている。
出力部材としての出力軸145は、バルブボディ130の推進力を出力するものであり、図示を省略するが、先端部においてマスタシリンダ21のマスタピストン22,23を押動するようになっている。又、出力軸145は、制動作動時において、マスタシリンダ21のマスタピストン22,23から受ける反力を反動部材144に伝達するようになっている。
弁機構150は、バルブボディ130の内部に配設されて、変圧室R2への負圧又は大気圧の流入を切り替える。弁機構150は、バルブボディ130の本体部131における負圧連通路132の後端部に一体に形成された負圧弁座と、プランジャ142の後端部に一体に形成された大気弁座と、を備えている。又、弁機構150は、大気弁座に対して同軸となるように配置された筒状の弁体151を備えている。弁体151は、環状の取付部と、取付部に一体に形成されて軸線Jの方向に沿って移動可能な筒状の可動部と、を有している。弁体151の取付部は、バルブボディ130の本体部131内に気密的に組み付けられており、円環部材146によって本体部131に保持されている。
弁体151の可動部は、負圧弁座に対して着座又は離座することにより、負圧弁座とともに定圧室R1と変圧室R2との間を連通又は遮断する負圧弁を構成する負圧制御弁部と有する。又、弁体151の可動部は、大気弁座に対して着座又は離座することにより、大気弁座とともに変圧室R2と大気との間を連通又は遮断する大気弁を構成する大気制御弁部を有する。
又、負圧式倍力装置100は、図2及び図3に示すように、リアシェル部材112の被圧接部としての筒部112aの内周面112cと、バルブボディ130の本体部131の外周面131bと、の間に介装された周状のシール部材170を備えている。シール部材170は、筒部112aに組み付けられて、変圧室R2と大気との連通を遮断する。
シール部材170は、弾性材料(例えば、ゴム材料)から形成されており、図3及び図4に示すように、筒状の基部171を有している。基部171は、被圧接部としての筒部112aの内周面112cとの間で締め代を有するように設定された外径を有するとともに本体部131の外径よりも大きな内径を有している。基部171には、内周面171aの側にて、突部としてのシール部172が設けられるとともに、シール部172に対して軸線Jの方向に沿った前後に(即ち、シール部172を挟むように)ガイド部173が設けられる。又、基部171には、外周面171bの側にて、間隙部としての周状凹部174が設けられるとともに、周状凹部174に対して軸線Jの方向に沿った前後に(即ち、周状凹部174を挟むように)当接部175が設けられる。
ここで、基部171に対するシール部172の形成位置と周状凹部174の形成位置とは、本体部131と同軸に配置される基部171の軸線Jに直交する径方向にて隣接するように、より具体的には、図3に示すように、シール部172の突端部分と周状凹部174の谷底部分とが軸線Jに直交する仮想線Js上に存在するように設けられる。これにより、周状凹部174は、シール部172に対して軸線Jに直交する径方向にて外側に設けられる。
突部としてのシール部172は、内周面171aからバルブボディ130の本体部131の外周面131bに向けて突出するように形成されており、本体部131の外周面131bに摺接する。シール部172は、本体部131の外径に比べて小さな内径を有しており、本体部131を挿通した状態で、変圧室R2と大気(外部)との連通を遮断する。又、シール部172は、軸線Jを含む平面における断面形状が略U字状であり、頂点を有する形状である。
ガイド部173は、軸線Jに沿った方向にてシール部172に対して前後に位置し、軸線Jに沿って延びる第一ガイド部173a及び第二ガイド部173bから構成されている。第一ガイド部173aは、基部171の一端側、即ち、変圧室R2の側にてシール部172よりも軸線Jに沿った方向にて前方に設けられている。第一ガイド部173aは、バルブボディ130の本体部131の外周面131bに摺接するように、基部171の内周面171aから本体部131に向けて突出しており、本体部131の外径に比べて僅かに小さな内径を有している。これにより、第一ガイド部173aは、本体部131を挿通した状態で、本体部131が軸線Jの方向に沿って前後方向に相対移動するときに、本体部131の径方向への揺動を抑制し本体部131を軸線Jの方向に沿って案内する。又、第一ガイド部173aには、シール部172と第一ガイド部173aとの間に形成された空間と変圧室R2とを連通する負圧連通溝173a1が設けられている。
第二ガイド部173bは、基部171の他端側、即ち、大気の側にてシール部172よりも軸線Jに沿った方向にて後方に設けられている。第二ガイド部173bは、バルブボディ130の軸線Jに沿った方向に延びるように形成されており、本体部131の外径に比べて僅かに小さな内径を有している。これにより、第二ガイド部173bは、本体部131を挿通した状態で、本体部131が前後方向に相対移動するときに、本体部131の径方向への揺動を抑制し本体部131を軸線Jの方向に沿って案内する。又、第二ガイド部173bには、シール部172と第二ガイド部173bとの間に形成された空間と大気とを連通する大気連通溝173b1が設けられている。
間隙部としての周状凹部174は、周状且つ凹状に外周面171bからシール部172に向けて凹状に設けられている。ここで、突部としてのシール部172及び間隙部としての周状凹部174は、図3及び図4に示すように、軸線Jを含む平面における断面形状が径方向に対して対称、且つ、シール部172と相似形状(略同一の形状)となるように設けられている。
当接部175は、被圧接部としての筒部112aの内周面112cに圧接するように、外径が筒部112aの内径よりも大きく設定されている。これにより、当接部175は、シール部材170が筒部112aに組み付けられた状態で、基部171を介してシール部172をバルブボディ130の本体部131の外周面131bに向けて押圧するようになっている。
又、シール部材170は、基部171に一体に設けられた延設部176及び係止部177を備えている。延設部176は、基部171の一端側、即ち、変圧室R2に対向する変圧室側端部に環状となるように設けられており、シール部材170が筒部112aに組み付けられた状態において、ブースタシェル110(リアシェル部材112)の内部とキー部材143との間に配置される。延設部176には、ブースタシェル110(リアシェル部材112)の内部に固着した状態において延設部176の剛性を低下させるように、周方向に沿って設けられたスリットとしての周方向に連続的に延びる複数の凹溝176aが設けられている。スリットとしての凹溝176aは、ブースタシェル110(リアシェル部材112)の内部と対向するように設けられる。これにより、凹溝176aは、変圧室R2が負圧になった場合に溝内部が負圧となり、変圧室R2が大気と連通した際には大気圧と負圧との圧力差に基づいてリアシェル部材112の内部に吸着して固着される。
係止部177は、基部171の他端側、即ち、大気側端部に環状となるように設けられており、シール部材170が筒部112aに組み付けられた状態において、筒部112aのフランジ部112bに対して係止される。係止部177は、図3に示すように、フランジ部112bと接触する接触位置Pを通る径方向に沿った仮想線Jsよりも軸線Jの方向に沿ってフランジ部112bに向けて突出してする突出部177aを有している。これにより、係止部177は、突出部177aがフランジ部112bと係合し、バルブボディ130の本体部131が軸線Jに沿った方向にて前方に移動した際にシール部材170が筒部112aの内部に引き込まれることを防止する。
このように構成された負圧式倍力装置100においては、運転者がブレーキペダル11を踏み込み操作すると、入力軸141及びプランジャ142が、バルブボディ130の本体部131に対して図2に示す位置(原位置であり復帰非作動位置)から前方に移動する。これにより、負圧制御弁部が負圧弁座に着座するとともに大気弁座が大気制御弁部から離座し、変圧室R2は大気に連通する。従って、変圧室R2には、フィルタ部材147、弁体151の内部、大気弁座との隙間、本体部131に設けられた連通路等を通して、大気が流入する。その結果、定圧室R1の圧力が大きくなるように定圧室R1と変圧室R2との間に圧力差が発生し、入力軸141の前方への作動に伴って可動隔壁120が前方に(フロントシェル部材111、即ち、本体部131のフランジ部131aに向けて)移動する。
この場合、可動隔壁120は、バルブボディ130の本体部131に設けられたフランジ部131aと係合することにより、バルブボディ130の本体部131とともに前方に(フロントシェル部材111に向けて)移動する。これにより、出力軸145は前方に(フロントシェル部材111に向けて)移動してマスタシリンダ21のマスタピストン22,23を押圧し、マスタシリンダ圧がアクチュエータ30を介してホイールシリンダ25〜28に伝達される。
一方、運転者によってブレーキペダル11に対する踏み込み操作が解除されると、入力軸141及びプランジャ142が、バルブボディ130の本体部131に対して図2に示す復帰非作動位置(原位置)に戻る。入力軸141及びプランジャ142が原位置に戻ると、大気制御弁部が大気弁座に着座し、負圧制御弁部が負圧弁座から離座する。この場合、変圧室R2と大気との連通が遮断され、且つ、定圧室R1と変圧室R2とが連通することにより、変圧室R2は負圧源に連通する。
そして、この場合には、バルブボディ130の本体部131に設けられた連通路、負圧制御弁部と負圧弁座との隙間、負圧連通路132等を通して、変圧室R2から定圧室R1に空気が吸引される。その結果、変圧室R2の圧力と定圧室R1の圧力とは等しくなるので、リターンスプリングSの付勢力によって可動隔壁120及びバルブボディ130が後方に移動し、出力軸145が後方に移動する。これにより、出力軸145によるマスタシリンダ21のマスタピストン22,23の押圧が解除され、マスタシリンダ圧が減少する。
ここで、運転者がブレーキペダル11に対して踏み込み操作を行う、又は、踏み込み操作を解除すると、バルブボディ130が、筒部112a及び筒部112aに係止されたシール部材170に対して、軸線Jの方向に沿って相対移動する。この場合、シール部材170のシール部172がバルブボディ130の本体部131の外周面131bに摺接しているため、バルブボディ130の移動に伴って摺動抵抗が生じる。
ところで、シール部材170は、突部としてのシール部172に対して径方向に沿って隣接するように基部171の外周面171bに間隙部としての周状凹部174が設けられている。そして、周状凹部174は、シール部172の径方向への変位を許容する。これにより、図5に示すように、シール部材170を筒部112aに組み付ける前においては、シール部172は本体部131の外周面131bによって押圧されていないため径方向に変位しておらず、その結果、周状凹部174の径方向における谷部分の最大の長さLは最も大きくなる。
そして、図6に示すように、シール部材170を筒部112aとバルブボディ130(本体部131)との間に組み付けた状態、より詳しくは、未だシール部172に摩耗が発生していない初期の状態においては、シール部172は本体部131の外周面131bによって径方向にて外方に向けて押圧されて径方向に変位し、その結果、周状凹部174の最大の長さL、即ち、内周面112cとの隙間は最も小さくなる。このように、周状凹部174の長さLが小さくなることにより、換言すれば、シール部172が径方向に変位することにより、シール部材170が組み付けられた状態においては、シール部172におけるシール面圧が過度の高くなることが抑制されるとともに、筒部112aの内部にて変圧室R2と大気との連通を遮断する気密性を発揮する。
ここで、シール部172が本体部131の外周面131bによって径方向にて外方に向けて押圧されると、当接部175は筒部112aの内周面112cに向けて押圧される。これにより、筒部112aの内周面112cに押圧されている当接部175には、図6及び図7に示すように、シール部172を本体部131の外周面131bに向けて押圧するように作用する弾性復元力Fが生じている。
バルブボディ130の本体部131が繰り返し前後方向に相対移動すると、本体部131の外周面131bと摺接しているシール部172に摩耗が生じてシール部172におけるシール面圧が低下する状況が生じ得る。シール部172に摩耗が生じた場合、図7に示すように、当接部175の弾性復元力Fによってシール部172は本体部131の外周面131bに向けて押圧される。これにより、シール部172に摩耗が生じた場合であっても、シール部172におけるシール面圧が適切に維持される。
ここで、シール部材170は、延設部176及び係止部177により、バルブボディ130が軸線Jの方向に沿って移動しても、筒部112aに固定された状態が維持される。この場合、延設部176はスリットとしての凹溝176aが負圧と大気圧との圧力差によってリアシェル部材112の内部に吸着しているとともに、凹溝176aによって剛性が低下している。一方、係止部177は、突出部177aがフランジ部112bと係合してシール部材170が筒部112aの内部に引き込まれることを防止している。これにより、当接部175は、バルブボディ130の本体部131の移動に拘わらず、換言すれば、延設部176及び係止部177がシール部材170を筒部112aに固定している影響を受けずに、弾性復元力Fをシール部172に付与することができる。尚、このようにシール部172に摩耗が生じた場合には、周状凹部174の長さL即ち隙間は、シール部172に生じた摩耗の大きさに応じて大きくなる。
以上の説明からも理解できるように、本実施形態の負圧式倍力装置100は、中空状のブースタシェル110(フロントシェル部材111及びリアシェル部材112)と、ブースタシェル110の内部を負圧源に連通する定圧室R1、及び、前記負圧源又は大気との連通が可能な変圧室R2に気密的に区画して移動可能な可動隔壁120と、ブースタシェル110の変圧室R2と連通するように一端が接続され、且つ、他端が大気に開放された筒部112aに対して相対移動可能に挿入されて可動隔壁120とともに一体に移動する筒状のバルブボディ130と、バルブボディ130に収容されて、変圧室R2への負圧又は大気圧の流入を切り替える弁機構150と、バルブボディ130の内部にて相対移動可能に設けられて操作力を入力する入力部材としての入力軸141と、バルブボディ130の推進力を出力する出力部材としての出力軸145と、筒部112aの内部に設けられた被圧接部としての内周面112cとバルブボディ130の外周面131bとの間に介装されて、変圧室R2と大気との連通を遮断する周状のシール部材170と、を備えた負圧式倍力装置であって、シール部材170は、筒状の基部171と、基部171の内周面171aに設けられていて、バルブボディ130(本体部131)の外周面131bに向けて突出して摺接し、変圧室R2と大気との連通を遮断する周状の突部としてのシール部172と、基部171の外周面171bに設けられていて、シール部172がバルブボディ130(本体部131)の外周面131bに摺接した状態で基部171の軸線Jの方向に対して直交する径方向へのシール部172の変位を許容するように内周面112cとの間に隙間を形成する周状且つ凹状の間隙部としての周状凹部174と、軸線Jに沿った方向にて周状凹部174に対して前後に位置し、基部171の外周面171bに設けられていて、内周面112cに圧接する周状の当接部175と、を有する。
これによれば、シール部材170が筒部112aの内周面112cとバルブボディ130の本体部131の外周面131bとの間に介装された状態において、シール部材170のシール部172は周状凹部174によって径方向に変位することができる。これにより、シール部172におけるシール面圧が過度に高くなることが抑制されてバルブボディ130の軸線Jに沿った方向への移動に伴う摺動抵抗が大きくなることが抑制される。
又、シール部172が径方向に変位することにより、当接部175は筒部112aの内周面112cに向けて押圧されている。このため、シール部172に摩耗が生じてシール面圧が低下する状況では、当接部175が押圧に対する弾性復元力Fを発揮し、この復元力によってシール部172のシール面圧は適切に維持される。従って、シール部172におけるシール面圧が適切に維持されるため、シール部材170は、簡素な構成により、負圧式倍力装置100の作動時における操作フィーリング及び応答性を阻害することがなく、気密性を保持することができる。
この場合、周状凹部174は、シール部172の径方向にて外側に設けられ、筒部112aの内周面112cとバルブボディ130の本体部131の外周面131bとの間に組み付けられた初期の状態において、周状凹部174の径方向における最大の長さLが最も小さくなる。
これによれば、シール部材170が筒部112aの内周面112cとバルブボディ130の本体部131の外周面131bとの間に介装された状態(組み付けられた状態)において、シール部172は、径方向に沿った方向に確実に変位することができる。これにより、シール部材170が組み付けられた初期においてシール部172に未だ摩耗が生じていない場合と、シール部172に摩耗が生じた場合と、において、周状凹部174の径方向における長さLが初期の状態から大きくなるように変化することにより、シール部172のシール面圧が変化することを抑制することができる。従って、シール部材170は、操作フィーリング及び応答性を阻害することがなく、気密性を保持することができる。
又、これらの場合、シール部172及び周状凹部174は、軸線Jを含む平面における断面形状が径方向に対して対称、且つ、シール部172と相似形状(略同一)である。
これによれば、シール部材170が筒部112aの内周面112cとバルブボディ130の本体部131の外周面131bとの間に介装された状態(組み付けられた状態)において、シール部172が外周面131bに押圧された場合に当接部175を均等に押圧することができるとともに、当接部175がシール部172に対して均等に弾性復元力を付与することができる。これにより、シール部172に偏摩耗が生じることを抑制することができ、シール部172のシール面圧を良好に維持することができる。従って、長期間にわたって気密性を保持することができる。
又、これらの場合、シール部材170は、軸線Jに沿った方向にてシール部172に対して前後に位置し、基部171の内周面171aに設けられていて、軸線Jに沿って延びるとともにバルブボディ130(本体部131)の外周面131bに摺接して筒部112aに対して相対移動するバルブボディ130を案内する周状のガイド部173(第一ガイド部173a及び第二ガイド部173b)を有する。
これによれば、ガイド部173(第一ガイド部173a及び第二ガイド部173b)は、筒部112aに対して軸線Jの方向に沿って相対移動するバルブボディ130(本体部131)が径方向に揺動することを抑制することができる。これにより、シール部172のシール面圧が変化(低下)することを抑制することができ、良好な気密性を保持することができる。
又、これらの場合、筒部112aは、他端において径方向にて外方に向けて延設された周状のフランジ部112bを有しており、シール部材170は、基部171の大気に対向する側の大気側端部にて径方向にて外方に向けて延設されていて、フランジ部112bに係止する係止部177を有する。この場合、フランジ部112bは、軸線Jに沿った方向に対して0°よりも大きく且つ90°よりも小さい角度を有して延設される。
これらによれば、係止部177が径方向にて外方に向けて延設された筒部112aのフランジ部112bに係止することにより、バルブボディ130(本体部131)が軸線Jの方向にて変圧室R2に向けて前進する場合に、シール部材170がバルブボディ130とともに前進すること(引き込まれること)を防止することができる。これにより、シール部材170は、筒部112aに対して固定され、当接部175が弾性復元力Fをシール部172に付与することができるため、良好な気密性を保持することができる。
又、フランジ部112bを径方向にて外方に向けて、より具体的には、軸線Jに沿った方向に対して0°よりも大きく且つ90°よりも小さい角度を有するように延設して設けることができる。これにより、例えば、フランジ部112bを径方向にて内方に向けて設ける場合に比べて容易にフランジ部112bを成形することができ、負圧式倍力装置100の製造コストを低減することができる。又、フランジ部112bが径方向にて外方に向けて延設されていることにより、シール部材170を容易に組み付けることができる。
この場合、係止部177は、フランジ部112bと接触する接触位置Pを通る径方向に沿った仮想線Jsよりも軸線Jの方向に沿ってフランジ部112bの側に突出する突出部177aを有する。
これによれば、シール部材170がバルブボディ130とともに前進しようとする場合、突出部177aがフランジ部112bに対して係合することができる。これにより、シール部材170がバルブボディ130とともに前進すること(引き込まれること)をより確実に防止することができる。従って、シール部材170は、筒部112aに対して確実に固定されるため、良好な気密性を保持することができる。
更に、これらの場合、シール部材170は、基部171の変圧室R2に対向する側の変圧室側端部に設けられていて、ブースタシェル110(リアシェル部材112)の内部と、リアシェル部材112の内部にて軸線Jに沿った方向へのバルブボディ130の移動を規制するキー部材143と、の間に配置される延設部176を有しており、延設部176は、リアシェル部材112の内部に対向するスリットとしての凹溝176aを有する。
これによれば、延設部176は、凹溝176aによってリアシェル部材112に固着して(吸着して)、バルブボディ130(本体部131)が軸線Jの方向にて変圧室R2に向けて前進又は変圧室R2から後進する場合に、シール部材170がバルブボディ130とともに前進又は後進することを防止することができる。これにより、シール部材170は、筒部112aに対して固定されるため、良好な気密性を保持することができる。又、凹溝176aは、延設部176の剛性を低下させることができる。これにより、シール部材170が筒部112aに組み付けられた状態において、当接部175はシール部172に対して弾性復元力Fを付与することができる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、シール部材170のシール部172及び周状凹部174が径方向に対して対称となるように設けた。これに代えて、図8に示すように、径方向に対して非対称となる周状の突部としてのシール部178を、例えば、基部171の内周面171aから延設された所謂リップ状(舌状)とすることも可能である。この場合、リップ状のシール部178が摩耗した場合において適切なシール面圧を保持するために、周状凹部174は、内周面171aとリップ状のシール部178との接続位置に対応して設けられる。これにより、上記実施形態と同様に、当接部175の弾性復元力Fにより、シール部178がバルブボディ130の本体部131の外周面131bに向けて押圧されるため、シール面圧を保持することができる。
又、上記実施形態においては、シール部材170の延設部176に設けられる凹溝176aがブースタシェル110のリアシェル部材112の内部に対向し、リアシェル部材112の内部に固着(吸着)するようにした。これに代えて、図9に示すように、凹溝176aがキー部材143に対向するように設けることにより、キー部材143がシール部材170、及び、リアシェル部材112の内部に当接したときに発生する打音を低減することができる。
又、上記実施形態においては、延設部176に、ブースタシェル110(リアシェル部材112)の内部に固着(吸着)した状態において延設部176の剛性を低下させるように設けられた凹溝176aを周方向にて連続的に延びるようにした。これに代えて、スリットとして、周方向に断続的に延びるように凹溝176aを設けることも可能である。この場合においては、延設部176がキー部材143に対して凹溝176aの一部が固着(吸着)することが可能となり、従って、上記実施形態と同様の効果が得られる。
又、上記実施形態及び上述の変形例においては、シール部172は軸線Jを含む平面における断面形状が略U字状の頂点を有する形状とし、シール部178は軸線Jを含む平面における断面形状がリップ状(舌状)の形状となるようにした。これに代えて、シール部172のおける径方向にて内側(本体部131の外周面131bに摺接する面)を軸線Jに沿うような形状とすることも可能である。これにより、シール部172が摩耗する前と後とで操作フィーリングが変化することを抑制することができる。
更に、上記実施形態においては、シール部材170の当接部175が圧接される被圧接部を筒部112aの内周面112cとした。これに代えて、例えば、シール部材170を保持する円筒状の補強部材が筒部112aの内部に気密的に配置される場合には、被圧接部を補強部材とすることも可能である。この場合においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
100…負圧式倍力装置、110…ブースタシェル、111…フロントシェル部材、111a…負圧導入口、111b…内面、112…リアシェル部材、112a…筒部、112b…フランジ部、112c…内周面(被圧接部)、113…逆止弁、114…タイロッドボルト、114a…拡径部、115…リテーナ、116…リアボルト、120…可動隔壁、121…プレート部材、122…ダイアフラム、122a…外周ビード部、122b…内周ビード部、122c…シート部、130…バルブボディ、131…本体部、131a…フランジ部、131b…外周面、132…負圧連通路、141…入力軸、142…プランジャ、142a…先端部、143…キー部材、144…反動部材、145…出力軸、145a…後方円筒部、146…円環部材、147…フィルタ部材、150…弁機構、151…弁体、160…ブーツ、170…シール部材、171…基部、171a…内周面、171b…外周面、172…シール部(突部)、173…ガイド部、173a…第一ガイド部、173a1…負圧連通溝、173b…第二ガイド部、173b1…大気連通溝、174…周状凹部(間隙部)、175…当接部、176…延設部、176a…凹溝(スリット)、177…係止部、177a…突出部、178…シール部(突部)、F…弾性復元力、J…軸線、Js…仮想線、P…接触位置、R1…定圧室、R2…変圧室、FL…左前輪、FR…右前輪、RL…左後輪、RR…右後輪、S…リターンスプリング

Claims (7)

  1. 中空状のブースタシェルと、
    前記ブースタシェルの内部を負圧源に連通する定圧室、及び、前記負圧源又は大気との連通が可能な変圧室に気密的に区画して移動可能な可動隔壁と、
    前記ブースタシェルの前記変圧室と連通するように一端が接続され、且つ、他端が大気に開放された筒部に対して相対移動可能に挿入されて前記可動隔壁とともに一体に移動する筒状のバルブボディと、
    前記バルブボディに収容されて、前記変圧室への負圧又は大気圧の流入を切り替える弁機構と、
    前記バルブボディの内部にて相対移動可能に設けられて操作力を入力する入力部材と、
    前記バルブボディの推進力を出力する出力部材と、
    前記筒部の内部に設けられた被圧接部と前記バルブボディの外周面との間に介装されて、前記変圧室と前記大気との前記連通を遮断する周状のシール部材と、を備えた負圧式倍力装置であって、
    前記シール部材は、
    筒状の基部と、
    前記基部の内周面に設けられていて、前記バルブボディの前記外周面に向けて突出して摺接し、前記変圧室と前記大気との前記連通を遮断する周状の突部と、
    前記基部の外周面に設けられていて、前記突部が前記バルブボディの前記外周面に摺接した状態で前記基部の軸線の方向に対して直交する径方向への前記突部の変位を許容するように前記被圧接部との間に隙間を形成する周状且つ凹状の間隙部と、
    前記軸線に沿った方向にて前記間隙部に対して前後に位置し、前記基部の前記外周面に設けられていて、前記被圧接部に圧接する周状の当接部と、を有する、負圧式倍力装置。
  2. 前記間隙部は、
    前記突部の前記径方向にて外側に設けられ、前記被圧接部と前記バルブボディとの間に組み付けられた初期の状態において、前記間隙部の前記径方向における最大の長さが最も小さくなる、請求項1に記載の負圧式倍力装置。
  3. 前記突部及び前記間隙部は、
    前記軸線を含む平面における断面形状が前記径方向に対して対称、且つ、前記突部と相似形状である、請求項1又は請求項2に記載の負圧式倍力装置。
  4. 前記シール部材は、
    前記軸線に沿った方向にて前記突部に対して前後に位置し、前記基部の前記内周面に設けられていて、前記軸線に沿って延びるとともに前記バルブボディの前記外周面に摺接して前記筒部に対して相対移動する前記バルブボディを案内する周状のガイド部を有する、請求項1乃至請求項3のうちの何れか一項に記載の負圧式倍力装置。
  5. 前記筒部は、
    前記他端において前記径方向にて外方に向けて延設された周状のフランジ部を有しており、
    前記シール部材は、
    前記基部の前記大気に対向する側の大気側端部にて前記径方向にて前記外方に向けて延設されていて、前記フランジ部に係止する係止部を有する、請求項1乃至請求項4のうちの何れか一項に記載の負圧式倍力装置。
  6. 前記係止部は、
    前記フランジ部と接触する接触位置を通る前記径方向に沿った仮想線よりも前記軸線の方向に沿って前記フランジ部の側に突出する突出部を有する、請求項5に記載の負圧式倍力装置。
  7. 前記シール部材は、
    前記基部の前記変圧室に対向する側の変圧室側端部に設けられていて、前記ブースタシェルの前記内部と、前記ブースタシェルの前記内部にて前記軸線に沿った方向への前記バルブボディの移動を規制するキー部材と、の間に配置される延設部を有しており、
    前記延設部は、
    前記ブースタシェルの前記内部に対向するスリットを有する、請求項1乃至請求項6のうちの何れか一項に記載の負圧式倍力装置。
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