JPH0539021Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0539021Y2
JPH0539021Y2 JP1988164928U JP16492888U JPH0539021Y2 JP H0539021 Y2 JPH0539021 Y2 JP H0539021Y2 JP 1988164928 U JP1988164928 U JP 1988164928U JP 16492888 U JP16492888 U JP 16492888U JP H0539021 Y2 JPH0539021 Y2 JP H0539021Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve body
reaction disk
output shaft
valve
pressure chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1988164928U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0284767U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1988164928U priority Critical patent/JPH0539021Y2/ja
Publication of JPH0284767U publication Critical patent/JPH0284767U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0539021Y2 publication Critical patent/JPH0539021Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ブレーキ倍力装置等に用いられる負
圧倍力装置に関し、特に、リアクシヨンデイスク
を備えている負圧倍力装置に関するものである。
(従来の技術) 従来、負圧を用いたブレーキ倍力装置において
は、作動時に制動力の大きさを運転者に感知させ
るためにブレーキ反力を反力手段によりブレーキ
ペダルに伝えるようにしている。
このような反力手段の一つとして、実開昭57−
70964号公報等に示されているような弾性部材か
らなるリアクシヨンデイスクが知られている。
このリアクシヨンデイスクは、ブレーキ倍力装
置のバルブボデイの前端に形成されている凹嵌部
に配設されている。そして、このリアクシヨンデ
イスクの前面には出力軸の後端が当接されている
とともに、リアクシヨンデイスクの後面には入力
軸に連結されている弁プランジヤの前端が対向す
るようにされている。
負圧倍力装置が作動して出力軸によつてブレー
キマスタシリンダが作動されると、その反力が出
力軸を介してリアクシヨンデイスクに伝えられ
る。このため、リアクシヨンデイスクはその反力
の大きさに応じて弾性的に変形するとともにその
弾力により反力を弁プランジヤに伝え、弁プラン
ジヤはこれに連結されている入力軸を介してブレ
ーキペダルに反力を伝えるようになつている。こ
うして、運転者は制動力の大きさを感知すること
ができるようになる。
(考案が解決しようとする課題) ところで、このようなリアクシヨンデイスクを
備えた負圧倍力装置においては、反力が出力軸か
らリアクシヨンデイスクを介して弁プランジヤに
伝えるようにするために、リアクシヨンデイスク
が配設されている凹嵌部は弁プランジヤ側に連通
せざるを得ない構造となつている。
しかしながら、凹嵌部が弁プランジヤ側に連通
するような構造としたのでは、ブレーキ倍力装置
の作動時に大気が弁プランジヤ側から凹嵌部に侵
入してリアクシヨンデイスクの後面に作用するよ
うになる。このように、リアクシヨンデイスクの
後面に大気が作用すると、リアクシヨンデイスク
の前面には定圧室の負圧が作用しているので、リ
アクシヨンデイスクの前面と後面との間に圧力差
が生じ、リアクシヨンデイスクには前方へ向かう
力が加えられる。しかるに、作動のごく初期には
まだ制動力が発生していなく、制動反力が出力軸
を介してリアクシヨンデイスクに伝えられないの
で、リアクシヨンデイスクはこの力によつて前方
に若干移動してしまう。このため、リアクシヨン
デイスクの後面が凹嵌部の底面から若干浮き上が
り、大気がこのリアクシヨンデイスク後面と凹嵌
部の底面との間の微小間隙を通つて常時負圧が保
持されている定圧室に侵入するようになる。この
結果、負圧倍力装置の出力が損失してしまうとい
う問題が生じる。
この問題に対処するために、前述の公報に示さ
れている倍力装置は、ばね手段によつてリアクシ
ヨンデイスクを弁プランジヤの方へ押圧するよう
にしている。したがつてこのようにすれば、制動
のごく初期にリアクシヨンデイスクの後面に大気
圧が加えられても、ばね手段の付勢力によつてリ
アクシヨンデイスクが前方へ移動することは防止
される。
ところで、この倍力装置においてはリアクシヨ
ンデイスクを押すばね手段は出力軸の抜け止め用
リテーナに形成されていて、このリテーナをリア
クシヨンデイスクの押圧と出力軸の抜け止めとに
兼用するようにしている。
しかしながら、このようにリアクシヨンデイス
クの押圧と出力軸の抜け止めとを兼用したので
は、リテーナの形状が複雑となるとともに、ばね
手段がリテーナの一方の側面に突出するように形
成されているばかりでなくこのリテーナをバルブ
ボデイの前面に形成された凹嵌部に単に挿入して
いるだけであるので、リテーナを逆向きに誤つて
組み付けてしまうおそれがある。リテーナを逆向
きに組み付けると、ばね手段によるリアクシヨン
デイスクの押圧作用がなくなるので、制動初期に
おけるリアクシヨンデイスクとバルブボデイとの
間の気密漏れの問題が解消されなくなる。
またこのような負圧倍力装置においては、作動
時に出力軸がバルブボデイに対して傾いてしまう
ことがある。出力軸が傾くと、リアクシヨンデイ
スクには偏荷重が作用するようになるので、リア
クシヨンデイスクとバルブボデイとの間が部分的
に引き離されるようになる。このため、これらの
間の気密が損なわれてしまうという問題もある。
本考案は、このような問題に鑑みてなされたも
のであつて、その目的は、作動初期においてもリ
アクシヨンデイスクとバルブボデイとの間の気密
を確実に保持することのできる負圧倍力装置を提
供することである。
本考案の他の目的は、出力軸が仮に傾いてもリ
アクシヨンデイスクとバルブボデイとの間の気密
を確実に保持することのできる負圧倍力装置を提
供することである。
(課題を解決するための手段) 前述の課題を解決するために、本考案は、バル
ブボデイの凹嵌部の底面とリアクシヨンデイスク
とのいずれか一方に環状突起を設けるとともに、
凹嵌部と前記リアクシヨンデイスクとのいずれか
他方にこの環状突起が嵌入する環状溝を設け、更
にこれら環状突起と環状溝とが気密を保持するよ
うに係合し、更に出力軸の凹部底面を凹状の球面
形状とするとともにリアクシヨンデイスクの出力
軸との当接面を凸状の球面形状として、出力軸の
凹部底面および前記リアクシヨンデイスクの出力
軸との当接面が互いに球面接触するようにリアク
シヨンデイスクが出力軸の凹部にこの出力軸に固
定されることなく配設されていることを特徴とし
ている。
(作用) このような構成をした本考案の負圧倍力装置に
おいては、リアクシヨンデイスクとバルブボデイ
とのいずれかに一方に設けられた環状突起が、こ
れらの他方に設けられた環状溝に気密に係合する
ようになる。したがつて、作動初期にリアクシヨ
ンデイスクがリアクシヨンデイスクとバルブボデ
イとを引き離す方向の力により仮に若干移動した
としても、環状溝と環状突起との係合により確実
に気密が保持されるようになる。
特に、溝を形成する二つの側壁の各々2カ所で
突起が溝と係合することになるので、より一層確
実に気密性が保持される。
更に、出力軸の凹部底面およびリアクシヨンデ
イスクの出力軸との当接面が互いに球面接触して
いるので、出力軸が傾いてもリアクシヨンデイス
クにはそれほど大きな偏荷重が作用しない。した
がつて、リアクシヨンデイスクがバルブボデイか
ら浮き上がるようなことはなくなり、作動初期に
おけるこれらの間の気密が更に一層確実に保持さ
れるようになる。
(実施例) 以下、図面を用いて本考案の実施例を説明す
る。
第1図は本考案による負圧倍力装置をブレーキ
倍力装置に適用した一実施例を示す縦断面図であ
る。
第1図に示されているように、ブレーキ倍力装
置1はフロントシエル2とリヤシエル3とを備え
ており、これらフロントシエル2とリヤシエル3
とは、例えばバヨネツト結合等により結合されて
いる。
リヤシエル3を貫通するようにしてバルブボデ
イ4が配設されており、このバルブボデイ4はリ
ヤシエル3とシール部材5により気密にかつ摺動
自在に支持されている。バルブボデイ4には、両
シエル2,3内の空間に配設されたパワーピスト
ン部材6が連結されている。このパワーピストン
部材6の背面でシエル2,3とバルブボデイ4と
の間にはダイヤフラム7が設けられている。パワ
ーピストン部材6とダイヤフラム7とによつてパ
ワーピストン8が構成され、このパワーピストン
8によつて、両シエル2,3内の空間が定圧室9
と変圧室10とに区画されている。
バルブボデイ4には、定圧室9に開口する凹嵌
部11が形成されており、この凹嵌部11の底部
はその中央部分が定圧室9側に突出する突出部4
aが形成されている。この突出部4aのほぼ中心
には、凹嵌部11に開口する第1孔12が形成さ
れており、この第1孔12に連続して後方(図に
おいて右方)に向かつて順に第2孔13、第3孔
14、第4孔15、第5孔16および大気に開口
する第6孔17がそれぞれ穿設されている。すな
わち、バルブボデイ4の中心には、このバルブボ
デイ4の前端面から後端面にわたつて軸方向に貫
通する貫通孔が形成されている。
バルブボデイ4には、定圧室9と第5孔16と
を連通する軸方向の通路18が穿設されている。
また、バルブボデイ4の第2孔13には弁プラ
ンジヤ19の前端部が、また第3孔14には弁プ
ランジヤ19の後端部が、それぞれ摺動自在に嵌
合されている。この弁プランジヤ19の後端部に
は、図示されないブレーキペダルに連動する入力
軸20が連結されている。バルブボデイ4には、
第3孔14と直交するように半径方向の孔21が
形成され、この孔21を貫通してキー部材22が
弁プランジヤ19にこの弁プランジヤ19に対し
て軸方向に相対移動可能に嵌合されている。ま
た、キー部材22は弁プランジヤ19とともに孔
21の幅(すなわち軸方向長さ)だけ軸方向に移
動できるようになつている。また、このキー部材
22によつて弁プランジヤ19がバルブボデイ4
から抜け出るのを防止されている。
更にバルブボデイ4には第3孔14と直交する
ように変圧室10に開口する通路23が穿設され
ている。この通路23は第3孔14に形成されて
いる通路14aを介して第4孔15に連通してい
る。
バルブボデイ4の第6孔17には、制御弁24
が設けられている。この制御弁24は、バルブボ
デイ4に取り付けられ、入力軸20との間に介設
されたばね25の弾発力によつて常時弁プランジ
ヤ19の方向に付勢されている弁体26と、弁プ
ランジヤ19の後端に形成された第1弁座27
と、バルブボデイ4に形成された第2弁座28と
を備えている。この制御弁24は、弁体26が第
1弁座27に着座しかつ第2弁座28から離座し
ているときには定圧室9と変圧室10とを連通す
るとともに変圧室10と大気との連通を遮断する
ようにし、弁体26が第1弁座27から離座しか
つ第2弁座28に着座しているときには定圧室9
と変圧室10との連通を遮断するとともに変圧室
10と大気とを連通するように切り換え制御する
ようになつている。
バルブボデイ4の凹嵌部11には、出力軸29
の後端大径部29aが配設されており、この後端
大径部29aに形成された凹部29bがバルブボ
デイ4の突出部4aに摺動自在に嵌合されてい
る。この後端大径部29aの凹部29b内にはリ
アクシヨンデイスク30が収納されており、この
リアクシヨンデイスク30はバルブボデイ4の凹
嵌部11の底部に形成された突出部4aと出力軸
29の後端部との間に位置している。
第2図から明らかなように、このリアクシヨン
デイスク30はその後面すなわちバルブボデイ4
側の面に環状の突起30aが形成され、この突起
30aの先端はビード部30a1となつている。ま
たリアクシヨンデイスク30の前面すなわち出力
軸29側の面は凸状の球面形状となつている。
このように形成されたリアクシヨンデイスク3
0は、第1図から明らかなようにその突起30a
がバルブボデイ4の突出部4aの先端に形成され
た環状溝4bに圧入されることにより、バルブボ
デイ4に組み付けられる。その場合、突起のビー
ド部30a1は溝4bの両側面に密着するようにな
る。一方、出力軸29のリアクシヨンデイスク3
0当接面は凹状の球面形状に形成されており、し
たがつて出力軸29の凹部29bの底面およびリ
アクシヨンデイスク30の出力軸29との当接面
が互いに球面接触するようになつている。
また、第1孔12内には、リアクシヨンデイス
ク30と弁プランジヤ19の左端との間に、間隔
部材31が介設されている。この間隔部材31の
断面積を適宜変えることにより、弁プランジヤ1
9の断面積を一定にしても倍力比を変更すること
ができる。これにより、種々の負圧倍力装置に対
して弁プランジヤ19を共通にすることが可能と
なる。
そして、間隔部材31と弁プランジヤ19およ
びリアクシヨンデイスク30との間に、所定の間
隙が設定されている。
出力軸29は、バルブボデイ4を非作動位置に
戻す戻しばね32により右方に付勢されているリ
テーナ33によつてバルブボデイ4から抜け出る
のを防止されている。また、出力軸29の前端部
はシール部材34により気密にかつ摺動自在に支
持されてフロントシエル2から外部に突出してお
り、その前端はフロントシエル2に取り付けられ
る図示されないマスタシリンダのピストンに連動
するようにされている。
バルブボデイ4およびこれに連結された各パワ
ーピストン8は戻しばね32によつて通常は図示
された非作動位置に保持されている。この非作動
状態では、キー部材22はリヤシエル3の内面に
当接することにより、弁プランジヤ19の右行を
規制してこの弁プランジヤ19を後退限位置に保
持している。そして、入力軸20の非作動時に
は、キー部材22はバルブボデイ4に対して前進
した位置となつており、このときには弁体26が
第1弁座27と第2弁座28とにともに着座して
いて、変圧室10は大気および定圧室9のいずれ
からも遮断している。したがつて、制動の際、入
力軸20の前進により弁プランジヤ19が作動さ
れるとすぐに弁体26と第1弁座27とが離れ
て、変圧室10と大気とが直ちに連通するように
なつている。
定圧室9はフロントシエル2に取り付けられた
負圧導入管35を介して、例えば図示されないエ
ンジンのインテークマニホールドに連通してい
る。したがつて、定圧室9には常時負圧が導入さ
れるようになつている。
次に、この実施例の作用について説明する。
ブレーキ倍力装置1が図示された非作動位置に
あるときは、変圧室10内の圧力は定圧室9の圧
力より若干高く、戻しばね32の弾発力を加えた
力にほぼバランスした圧力となつている。
制動するにあたつてブレーキペダルを踏み込む
と、入力軸20がバルブボデイ4に向かつて前進
する。入力軸20の前進により、弁プランジヤ1
9がキー部材22とバルブボデイ4とに対して前
進移動する。弁プランジヤ19が前進すると、制
御弁24の弁体26から第1弁座27が離れる。
このため、大気圧の空気が第6孔17、弁体26
と第1弁座27との間の間隙、第4孔15、第3
孔14の通路14aおよび通路23を通つて変圧
室10に流入する。また、変圧室10に流入した
空気は第2孔13におけるバルブボデイ4と弁プ
ランジヤ19との隙間を通つて第1孔12内に漏
れ、この漏れた空気はリアクシヨンデイスク30
の後端面に作用するようになる。このため、リア
クシヨンデイスク30は前方へ押圧されてバルブ
ボデイ4の突出部4aから離れようとするが、突
起30aと溝4bとが係合しているのでほとんど
移動するようなことはない。仮にリアクシヨンデ
イスク30が若干量移動したとしても、突起30
aが溝4b方向に若干移動するだけであり、突起
30aと溝4bとの係合が外れるようなことはな
い。したがつて、少なくとも突起30aと溝4b
との間で気密が確実に保持されるようになる。そ
の場合、突起30aが溝4bの両側面と係合する
ので、2カ所で気密が確実に保持されることにな
る。これにより、気密が更に一層確実なものとな
る。
一方、出力軸29とリアクシヨンデイスク30
とは球面接触しているので、出力軸29がバルブ
ボデイ4に対して若干傾いても出力軸29は球面
に沿つて傾くようになるので、出力軸29がリア
クシヨンデイスク30から部分的に浮き上がるよ
うなことはない。したがつて、出力軸29とリア
クシヨンデイスク30との間の気密が保持され
る。またこの球面接触により、出力軸29が傾い
てもリアクシヨンデイスク30にはこのリアクシ
ヨンデイスク30とバルブボデイ4とをひき離す
ような偏荷重が作用するようなことはない。した
がつて、これらの間の気密が更に一層確実に保持
される。
この結果、空気が定圧室9側に漏れて出力損失
が生じるようなことはなくなる。
変圧室10内に流入した空気により、パワーピ
ストン8が作動し、バルブボデイ4が前進するの
で、ブレーキ倍力装置1は出力軸29を介して出
力を発生してマスタシリンダのピストンを作動す
る。しかしながら、マスタシリンダ以降のブレー
キ回路における諸抵抗等により、制動効果はまだ
発生しない。このような作動の初期においては、
間隔部材31とリアクシヨンデイスク30との間
及び間隔部材31と弁プランジヤ19との間に合
わせて所定の間隙が形成されているので、弁プラ
ンジヤ19とリアクシヨンデイスク30とが間隔
部材31を介して係合することはない。
前述の諸抵抗が克服されると、制動が開始する
ようになる。この時点では、リアクシヨンデイス
ク30、間隔部材31及び弁プランジヤ19の間
の間隙が吸収されるようになるので、リアクシヨ
ンデイスク30と弁プランジヤ19は間隔部材3
1を介して係合するようになる。従つて、制動に
よる反力が出力軸29、リアクシヨンデイスク3
0、間隔部材31、弁プランジヤ19及び入力軸
20を介して運転者に伝えられるようになる。そ
して、このときには既に出力が入力の割にはかな
り大きくなつており、いわゆるジヤンピング作用
が行われる。その場合、シヤンピング荷重にばら
つきがないのでジヤンピング特性は安定したもの
となる。
制動を解除するために、ブレーキペダルを解放
すると、入力軸20、弁プランジヤ19およびキ
ー部材22はともにバルブボデイ4に対してキー
部材22が孔21の後端壁に当接するまで後方、
すなわち右方に移動する。弁プランジヤ19の後
退により、第1弁座27が弁体26に当接して変
圧室10と大気とが遮断するとともに、弁体26
が第2弁座28から離れて変圧室10と定圧室9
とが連通する。この結果、変圧室10内の空気は
定圧室9に流れ、更に負圧導入管35を通してイ
ンテークマニホールドに流れていく。その場合、
弁プランジヤ19がバルブボデイ4に対して最も
後退した位置にあり、弁体26と第2弁座28と
の間の間隙は最大限大きくなつている。したがつ
て、変圧室10内の空気は迅速に流れていくよう
になる。したがつて、バルブボデイ4とパワーピ
ストン8とはばね32の弾発力により迅速に後退
するようになる。
キー部材22がリヤシエル3の内面に当接する
と、弁プランジヤ19およびキー部材22はそれ
以上後退しなくなるが、バルブボデイ4は更に後
退し続ける。第2弁座28が弁体26に当接する
と、変圧室10内の空気が定圧室9の方へ流出し
なくなるので、パワーピストン8はそれ以上後退
しなくなり、後退限位置となる。こうして、バル
ブボデイ4および弁プランジヤ19は図示された
初期の非作動位置となる。
第3図は本考案における他の実施例を示し、A
はリアクシヨンデイスクの断面図、Bはバルブボ
デイの部分断面図である。なお、前述の実施例を
構成要素と同じ構成要素は同一の符号を付すこと
により、その詳細な説明を省略する。
第3図A,Bから明らかなように、この実施例
では、バルブボデイ4側に環状突起4cが、また
リアクシヨンデイスク30側に環状溝30bがそ
れぞれ設けられている。また前述の実施例と同様
に、リアクシヨンデイスク30の出力軸29側の
面は球面とされている。リアクシヨンデイスク3
0は溝30bが突起4cに嵌合するようにしてバ
ルブボデイ4に組み付けられる。
この実施例の作用は前述の実施例と全く同じで
あるのでその説明は省略する。
なお、本考案は前述の実施例に限定されるもの
ではなく、種々の設計変更が可能である。
例えば、前述の実施例では、負圧倍力装置とし
てリアクシヨンデイスク30と弁プランジヤ19
との間に間隔部材31を設けた負圧倍力装置1を
用いて説明しているが、本考案はこのような間隔
部材31を用いない負圧倍力装置にも適用するこ
とができる。また同様に、非作動時に弁体26と
第2弁座28とが離れて変圧室10と大気とが連
通するような種類の負圧倍力装置にも適用するこ
とが可能である。
また前述の実施例では、バルブボデイ4とパワ
ーピストン部材6とを別体に形成するものとして
いるが、これらが一体に形成されているような負
圧倍力装置に適用することもできる。
更に、前述の実施例は、本考案の負圧倍力装置
をブレーキ倍力装置に適用した場合について説明
しているが、本考案は、例えばクラツチ倍力装置
等の他の倍力装置にも適用することができる。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案に係る
負圧倍力装置によれば、環状溝と環状突起との係
合によりリアクシヨンデイスクとバルブボデイと
の間の気密が確実に保持されるようになるので、
作動初期にリアクシヨンデイスクに圧力差が生じ
たとしても気密漏れによる出力損失を効果的に防
止することが可能となる。
また本考案によれば、出力軸が傾いても球面接
触によりリアクシヨンデイスクがバルブボデイか
ら部分的に浮き上がるようなことはなくなるの
で、気密が確実に保持されるようになる。したが
つて、気密漏れによる出力損失を効果的に防止す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による負圧倍力装置をブレーキ
倍力装置に適用した一実施例を示す縦断面図、第
2図はこの倍力装置に用いられるリアクシヨンデ
イスクの断面図、第3図は本考案の他の実施例を
示し、Aはリアクシヨンデイスクの断面図、Bは
バルブボデイの部分断面図である。 1……ブレーキ倍力装置(負圧倍力装置)、2
……フロントシエル、3……リヤシエル、4……
バルブボデイ、4b……環状溝、4c……環状突
起、9……定圧室、10……変圧室、19……弁
プランジヤ、20……入力軸、24……制御弁、
29……出力軸、30……リアクシヨンデイス
ク、30a……環状突起、30b……環状溝。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 フロントシエルとリヤシエルとによつて形成さ
    れた空間内に対して進退自在に配設され、前記リ
    ヤシエルを気密にかつ摺動自在に貫通するバルブ
    ボデイと、このバルブボデイに連結されるととも
    に、前記空間内に負圧が導入される定圧室と非作
    動時負圧が導入されかつ作動時大気圧が導入され
    る変圧室とに区画するパワーピストンと、前記バ
    ルブボデイに形成された軸方向貫通孔に摺動自在
    に配設された弁プランジヤと、この弁プランジヤ
    に連結され、前記バルブボデイ内に進退自在に配
    設された入力軸と、前記バルブボデイ内に設けら
    れ、前記弁プランジヤによつて作動されて前記変
    圧室を大気または前記定圧室に選択的に連通させ
    るべく切り換え制御する制御弁と、前記定圧室に
    面する前記バルブボデイの前端部に形成された凹
    嵌部に後端部が嵌合されるとともに前端部が前記
    フロントシエルを貫通して外部に突出する出力軸
    と、前記バルブボデイの前記凹嵌部の底部と前記
    出力軸の前記後端部に形成された凹部との間に介
    設されたリアクシヨンデイスクとを備えた負圧倍
    力装置において、 前記バルブボデイの前記凹嵌部の底面と前記リ
    アクシヨンデイスクとのいずれか一方に環状突起
    を設けるとともに、前記凹嵌部と前記リアクシン
    デイスクとのいずれか他方にこの環状突起が嵌入
    する環状溝を設け、更にこれら環状突起と環状溝
    とが気密を保持するように係合し、更に前記出力
    軸の凹部底面を凹状の球面形状とするとともに前
    記リアクシヨンデイスクの出力軸との当接面を凸
    状の球面形状として、前記出力軸の凹部底面およ
    び前記リアクシヨンデイスクの出力軸との当接面
    が互いに球面接触するように前記リアクシヨンデ
    イスクが前記出力軸の凹部に前記出力軸に固定さ
    れることなく配設されていることを特徴とする負
    圧倍力装置。
JP1988164928U 1988-12-20 1988-12-20 Expired - Lifetime JPH0539021Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988164928U JPH0539021Y2 (ja) 1988-12-20 1988-12-20

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988164928U JPH0539021Y2 (ja) 1988-12-20 1988-12-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0284767U JPH0284767U (ja) 1990-07-02
JPH0539021Y2 true JPH0539021Y2 (ja) 1993-10-01

Family

ID=31450959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1988164928U Expired - Lifetime JPH0539021Y2 (ja) 1988-12-20 1988-12-20

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0539021Y2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS619367B2 (ja) * 1981-07-14 1986-03-22 Nippon Kokan Kk

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS619367U (ja) * 1984-06-22 1986-01-20 アイシン精機株式会社 倍力装置の反力機構
JPH0347963Y2 (ja) * 1986-05-12 1991-10-14

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS619367B2 (ja) * 1981-07-14 1986-03-22 Nippon Kokan Kk

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0284767U (ja) 1990-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5228377A (en) Brake booster
JPH0437019Y2 (ja)
JPH0352600Y2 (ja)
JP2509719Y2 (ja) 負圧倍力装置
US4884491A (en) Pneumatic booster
JP3045027B2 (ja) 倍力装置における弁プランジャの抜止め構造
US4718326A (en) Tandem brake booster
JP2861112B2 (ja) 倍力装置
JPH0539021Y2 (ja)
JPH0542946Y2 (ja)
JPH0541105Y2 (ja)
JP2606909B2 (ja) 負圧倍力装置
US4524584A (en) Brake booster
JP3744852B2 (ja) 負圧式ブレーキ倍力装置
JPH0437020Y2 (ja)
JP3785985B2 (ja) 倍力装置の弁機構
JPH1016759A (ja) 倍力装置の反力機構
JP3704599B2 (ja) ブレーキ倍力装置の反力機構
JPH0539022Y2 (ja)
JP3787908B2 (ja) ブレーキ倍力装置の反力機構
JPH0357568Y2 (ja)
JP3633714B2 (ja) 倍力装置
JPS599974Y2 (ja) ブレ−キブ−スタ供マスタシリンダ
JP3161511B2 (ja) ブレーキ倍力装置
KR100771014B1 (ko) 리턴스프링을 갖춘 차량용 부스터