JP2019172905A - 研磨用組成物及びその製造方法並びに磁気研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬質材料製の研磨対象物のみならず軟質金属材料製の研磨対象物の研磨に適用してもスクラッチ等の表面欠陥が生じにくい研磨用組成物及び磁気研磨方法を提供する。【解決手段】研磨用組成物1は、飽和磁化が20emu/g以上150emu/g以下の磁性粒子と、水と、を含有する。この研磨用組成物1に磁場を印加して磁性粒子を含有する磁気クラスター3を形成し、磁気クラスター3を研磨対象物5に接触させて研磨対象物5を研磨する。【選択図】図1

Description

本発明は、研磨用組成物及びその製造方法並びに磁気研磨方法に関する。
材料の表面を高精度に仕上げる研磨方法(例えば鏡面仕上げ)として、磁気研磨方法が知られている。磁気研磨方法は、磁性流体、磁気粘性流体、磁気混合流体等の磁場に反応する機能性流体を含むスラリーを研磨用組成物として用いる研磨方法であり、研磨用組成物に磁場を印加して磁気クラスターを形成し、磁気クラスターを研磨工具として研磨対象物に接触させることにより研磨を行う。
例えば特許文献1には、磁性粒子、研磨粒子、コロイドサイズの粒子を安定させる安定剤、粘性を調節する添加剤、及びキャリア流体を含有する研磨用組成物を使用する磁気研磨方法が開示されている。また、特許文献2には、粒子分散型混合機能性流体を研磨用組成物として使用する磁気研磨方法が開示されている。しかしながら、特許文献1、2に開示の研磨用組成物は、磁性粒子である鉄粉が凝集しやすいため、研磨対象物にスクラッチが発生しやすいという問題があった。
さらに、特許文献3には、アルミニウム、アルミニウム合金等の比較的軟らかい軟質金属材料を研磨するための研磨用組成物として、体積磁化4πMでの飽和磁化が15kG以上である金属粒子と、溶媒である植物油脂と、を含有するペースト材料が開示されている。しかしながら、特許文献3に開示の研磨用組成物は、軟質金属材料製の研磨対象物にスクラッチ等の表面欠陥が生じることを抑制できるものの、その効果は十分であるとは言えなかった。
特表2002−544318号公報 特開2010−214505号公報 特開2008−254106号公報
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、硬質材料製の研磨対象物のみならず軟質金属材料製の研磨対象物の研磨に適用してもスクラッチ等の表面欠陥が生じにくい研磨用組成物及びその製造方法並びに磁気研磨方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の一態様に係る研磨用組成物は、飽和磁化が20emu/g以上150emu/g以下の磁性粒子と、水と、を含有することを要旨とする。
本発明の他の態様に係る磁気研磨方法は、上記一態様に係る研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨する磁気研磨方法であって、研磨用組成物に磁場を印加して磁性粒子を含有する磁気クラスターを形成し、磁気クラスターを研磨対象物に接触させて研磨対象物を研磨する工程を含むことを要旨とする。
本発明の他の態様に係る研磨用組成物の製造方法は、上記一態様に係る研磨用組成物を製造する方法であって、磁性粒子を含有する第1成分と、水を含有する第2成分とを混合する工程を含むことを要旨とする。
本発明に係る研磨用組成物は、硬質材料製の研磨対象物のみならず軟質金属材料製の研磨対象物の研磨に適用してもスクラッチ等の表面欠陥が生じにくい。また、本発明に係る研磨用組成物の製造方法によれば、硬質材料製の研磨対象物のみならず軟質金属材料製の研磨対象物の研磨に適用してもスクラッチ等の表面欠陥が生じにくい研磨用組成物を得ることができる。さらに、本発明に係る磁気研磨方法は、軟質金属材料製の研磨対象物の研磨に適用してもスクラッチ等の表面欠陥が生じにくいので、硬質材料製の研磨対象物のみならず軟質金属材料製の研磨対象物を高精度に仕上げる研磨を行うことができる。
本発明に係る磁気研磨方法の一実施形態を説明する図である。 実施例及び比較例に使用した磁気研磨装置の構造を説明する図である。
本発明の一実施形態について詳細に説明する。なお、以下の実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。また、以下の実施形態には種々の変更又は改良を加えることが可能であり、その様な変更又は改良を加えた形態も本発明に含まれ得る。
本実施形態の研磨用組成物は、飽和磁化が20emu/g以上150emu/g以下の磁性粒子と、水と、を含有する。本実施形態の研磨用組成物に磁場を印加すると、磁性粒子が磁力線に沿って鎖状に並んで磁気クラスターを形成する。磁気クラスターは研磨工具として機能するので、本実施形態の研磨用組成物は磁気研磨方法に使用することができる。すなわち、本実施形態の研磨用組成物に磁場を印加しつつ磁気クラスターと研磨対象物を接触させ相対移動させると、研磨対象物を高精度に仕上げる研磨(例えば鏡面仕上げ)を行うことが可能である。なお、emuとは、エレクトロ・マグネティック・ユニットである。
例えば、研磨バイトを用いた磁気研磨方法に本実施形態の研磨用組成物を使用することができる。研磨バイトは、例えば棒状をなしており、磁場を発生させる磁場発生部(例えば永久磁石、電磁石)を先端に備えるとともに、磁場発生部を回転させる回転駆動部を備えている。研磨バイトの先端に本実施形態の研磨用組成物を付着させ、磁場発生部で磁場を発生させて研磨用組成物内に磁気クラスターを形成させた後に、研磨バイトの先端に付着した研磨用組成物を研磨対象物に接触させる。そして、回転駆動部で磁場発生部を回転させながら、研磨バイトの先端と研磨対象物とを相対移動させると、磁気クラスターと研磨対象物との摺接により研磨対象物を研磨することができる。
本実施形態の研磨用組成物は、飽和磁化が20emu/g以上150emu/g以下の磁性粒子を含有しているので、硬質材料製の研磨対象物のみならず軟質金属材料製の研磨対象物の研磨に適用してもスクラッチ等の表面欠陥が生じにくく、表面欠陥を抑制しつつ実用的な研磨速度で研磨用組成物の研磨を行うことができる。なお、本実施形態の研磨用組成物は、軟質金属材料で形成された研磨対象物の研磨に限らず、硬質金属材料、樹脂材料、セラミックス材料等で形成された研磨対象物の研磨にも適用することができる。
以下に、本実施形態の研磨用組成物、磁気研磨方法等について、さらに詳細に説明する。
1.研磨対象物について
研磨対象物の材質は特に限定されるものではないが、例えば、金属、合金、酸化物、樹脂等があげられる。
金属の具体例としては、鉄、銅、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ルテニウム、タングステン等が挙げられる。合金の具体例としては、アルミニウム合金、鉄合金(ステンレスなど)、マグネシウム合金、チタン合金、銅合金、クロム合金、コバルト合金等が挙げられる。金属酸化物の具体例としては、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化ガリウム、酸化イットリウム、酸化ゲルマニウム等が挙げられる。金属酸化物の形態に限定はなく、セラミックス材料、結晶性材料(サファイア、水晶など)、ガラスの他、前記金属や前記合金が酸化して生成したものでもよい。樹脂の具体例としては、スーパーエンジニアリングプラスチック、例えばポリフェニルスルホン樹脂(PPSU)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリアミドイミド樹脂(PAI)が挙げられる。
これらの中でも特に軟質金属材料が好ましい。軟質金属材料としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、銅、銅合金(真鍮など)があげられる。また、これらの材料を複数含む研磨対象物でもよく、例えば、一部分(例えば表面)が酸化して金属酸化物が形成されている研磨対象物でもよい。
2.磁性粒子について
磁性粒子としては、例えば、硬質磁性材料や軟質磁性材料で構成される粒子があげられる。軟質磁性材料で構成される粒子としては、強磁性粒子、常磁性粒子があげられる。磁性粒子の材質は特に限定されるものではないが、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、及びこれらの酸化物(例えばマグネタイト等の酸化鉄)、これらの窒化物、これらの合金があげられる。また、サマリウム、ネオジム、セリウム等の希土類金属を含む磁性粒子も使用することができる。
これらの中では、飽和磁化を20emu/g以上150emu/g以下の範囲内に制御しやすいという観点から、マグネタイト、フェライト、パーマロイ(Ni系鉄合金)、珪素鋼(Si系鉄合金)等の鉄合金がより好ましく、マグネタイト、フェライトが特に好ましい。
フェライトとしては、例えば、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Ni−Zn−Cu系フェライト、Sr系フェライト、Mg−Ti系フェライト等があげられる。
これらフェライト等の磁性粒子は、鉄等の金属からなる磁性粒子と比べて酸化しにくい。そのため、磁性粒子の飽和磁化が維持されるので、研磨用組成物の研磨性能が経時的に低下するという問題が生じにくい。また、本実施形態の研磨用組成物は、磁性粒子の酸化が生じにくいので、長期間にわたる保存も可能である。さらに、磁性粒子の酸化による水素の発生も生じにくいので、本実施形態の研磨用組成物は安全性が高い。
磁性粒子の表面は、樹脂等により表面処理が施されていてもよいし、表面処理が施されてなくてもよい。
なお、磁性粒子は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、本発明において磁性とは、磁界に感応することを意味しており、例えば磁石に引きつけられる性質を意味する。
磁性粒子の飽和磁化は、20emu/g以上である必要があるが、30emu/g以上であることが好ましい。飽和磁化が20emu/g以上であれば、実用的な研磨速度を得ることができる。また、磁性粒子の飽和磁化は、150emu/g以下である必要があるが、120emu/g以下であることが好ましく、100emu/g以下であることがより好ましい。飽和磁化が150emu/g以下であれば、スクラッチ等の表面欠陥を実用的なレベルまで抑制できる。磁性粒子の飽和磁化は、例えば、振動試料型磁力計(VSM)で測定することができる。
磁性粒子の平均1次粒子径は100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。平均1次粒子径が100μm以下であれば、スクラッチ等の表面欠陥を抑制する効果が優れている。また、磁性粒子の平均1次粒子径は0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましく、0.2μm以上であることがさらに好ましい。平均1次粒子径が0.05μm以上であれば、十分な磁性を有し得る。
特に、磁性粒子の平均1次粒子径が0.1μm以上10μm以下である場合は、磁性粒子の水に対する分散性が優れているため、本実施形態の研磨用組成物は、磁性粒子の分散性が優れたスラリーとなり得る。また、磁性粒子の平均1次粒子径が0.1μm以上10μm以下である場合は、研磨された研磨対象物の被研磨面の輝度を向上させることができる。
磁性粒子の平均1次粒子径は、例えば、BET法で測定される磁性粒子の比表面積に基づいて計算することができる。また、動的光散乱法で測定することもできる。
加工効率を重視した中仕上げ研磨を先に実施した後に、表面品質を重視した仕上げ研磨を行うなど、研磨を複数の段階に分けて行う場合は、各段階ごとに平均1次粒子径が異なる磁性粒子を使用してもよい。
磁性粒子の形状は特に限定されるものではないが、球状又は多面体状としてもよい。多面体状の例としては、4面体状、6面体状、8面体状、12面体状、20面体状が挙げられる。磁性粒子の形状が球状又は多面体状であれば、研磨用組成物を用いて研磨した研磨対象物の表面にスクラッチ等の表面欠陥が生じることがより抑制されるとともに、表面光沢(グロス)が高いという効果が奏される。
本実施形態の研磨用組成物中の磁性粒子の含有量は、75質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましい。磁性粒子の含有量が75質量%以下であれば、研磨用組成物の安定性、流動性の確保とそれによる研磨精度の維持という効果が奏される。また、磁性粒子の使用量が抑制されるので、研磨用組成物のコストを低く抑えることができる。
本実施形態の研磨用組成物中の磁性粒子の含有量は、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。磁性粒子の含有量が10質量%以上であれば、研磨速度、表面品質の改善という効果が奏される。
なお、磁性粒子は2種以上を併用してもよいが、2種類以上の磁性粒子を併用する場合は、研磨用組成物中の磁性粒子の含有量とは、それら2種類以上の磁性粒子の合計の含有量を意味する。
3.水について
本実施形態の研磨用組成物は、磁性粒子、添加剤等の各成分を分散又は溶解するための分散媒又は溶媒として液状媒体を含有する。液状媒体としては水、有機溶剤等を使用することができるが、防爆対策、環境負荷の低減という観点から、水を含有することが好ましい。液状媒体として有機溶剤及び油脂を含有せず、水のみを含有していれば、研磨後の研磨対象物の洗浄性が優れており、洗浄プロセスの負荷が小さい。他の各成分の作用を阻害することを抑制するという観点から、不純物をできる限り含有しない水が好ましい。具体的には、イオン交換樹脂にて不純物イオンを除去した後にフィルタを通して異物を除去した純水、超純水、又は蒸留水が好ましい。
4.非磁性の研磨粒子について
本実施形態の研磨用組成物は、非磁性の研磨粒子をさらに含有してもよい。研磨用組成物が非磁性の研磨粒子を含有していると、研磨用組成物に磁場を印加して磁気クラスターを形成する際に、研磨粒子が磁性粒子とともに磁気クラスターを形成することとなるため、本実施形態の研磨用組成物の研磨性能、研磨速度が向上するとともに、研磨対象物の被研磨面の表面品質がより良好となる。一方、研磨用組成物が非磁性の研磨粒子を含有していない場合は、研磨用組成物の製造コストを抑制できる。また、研磨された研磨対象物の被研磨面の輝度、グロスを向上させることができる場合がある。
研磨粒子の種類は特に限定されるものではないが、例えば、無機粒子、有機粒子、有機無機複合粒子が挙げられる。無機粒子の具体例としては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア等の金属酸化物からなる粒子や、窒化ケイ素粒子、炭化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子が挙げられる。有機粒子の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子が挙げられる。研磨粒子は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、市販品を用いてもよいし、合成品を用いてもよい。上記の研磨粒子の中では、シリカ、アルミナがより好ましく、シリカがさらに好ましい。シリカとしては、非結晶性シリカが特に好ましい。具体的には、コロイダルシリカ、シリカゲル、沈降性シリカが挙げられる。
さらに、研磨粒子は、表面修飾を施されたものでもよい。表面修飾を施された研磨粒子は、例えば、アルミニウム、チタン、ジルコニウム等の金属又はそれらの酸化物を砥粒と混合して、アルミニウム、チタン、ジルコニウム等の金属又はそれらの酸化物を砥粒の表面にドープすることや、有機酸を砥粒の表面に固定化することにより得ることができる。表面修飾を施された研磨粒子の中で特に好ましいのは、有機酸を固定化したコロイダルシリカである。
コロイダルシリカの表面への有機酸の固定化は、例えばコロイダルシリカの表面に有機酸の官能基を化学的に結合させることにより行うことができる。コロイダルシリカと有機酸を単に共存させただけでは、コロイダルシリカへの有機酸の固定化は果たされない。有機酸の一種であるスルホン酸をコロイダルシリカに固定化するのであれば、例えば、“Sulfonic acid-functionalized silica through quantitative oxidation of thiol groups”, Chem. Commun. 246-247 (2003)に記載の方法で行うことができる。具体的には、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のチオール基を有するシランカップリング剤をコロイダルシリカにカップリングさせた後に過酸化水素でチオール基を酸化することにより、スルホン酸が表面に固定化されたコロイダルシリカを得ることができる。
あるいは、カルボン酸をコロイダルシリカに固定化するのであれば、例えば、“Novel Silane Coupling Agents Containing a Photolabile 2-Nitrobenzyl Ester for Introduction of a Carboxy Group on the Surface of Silica Gel”, Chemistry Letters, 3, 228-229 (2000)に記載の方法で行うことができる。具体的には、光反応性2−ニトロベンジルエステルを含むシランカップリング剤をコロイダルシリカにカップリングさせた後に光照射することにより、カルボン酸が表面に固定化されたコロイダルシリカを得ることができる。
また、特開平4−214022号公報に開示されるような、塩基性アルミニウム塩又は塩基性ジルコニウム塩を添加して製造したカチオン性シリカを用いることもできる。
研磨粒子の大きさは、特に限定されない。例えば、研磨粒子の平均1次粒子径は、5nm以上であることが好ましく、10nm以上であることがより好ましく、20nm以上であることがさらに好ましい。研磨粒子の平均1次粒子径が大きくなるにつれて、研磨用組成物による研磨対象物の研磨速度が向上する。また、研磨粒子の平均1次粒子径は、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。研磨粒子の1次粒子径が小さくなるつれて、スラリー状の研磨用組成物の保管中に磁性粒子が沈降しても再分散しやすくなる。研磨粒子の平均1次粒子径は、例えば、BET法から算出した研磨粒子の比表面積をもとに、研磨粒子の形状が真球であると仮定して算出することができる。
研磨粒子の平均2次粒子径は、10nm以上であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましく、40nm以上であることがさらに好ましい。研磨粒子の平均2次粒子径が大きくなるにつれて、研磨用組成物による研磨対象物の研磨速度が向上する。また、研磨粒子の平均2次粒子径は、200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましい。研磨粒子の2次粒子径が小さくなるにつれて、スラリー状の研磨用組成物の保管中に磁性粒子が沈降しても再分散しやすくなる。研磨粒子の平均2次粒子径は、例えば、動的光散乱法で測定することができる。
加工効率を重視した中仕上げ研磨を先に実施した後に、表面品質を重視した仕上げ研磨するなど、研磨を複数の段階に分けて行う場合は、各段階ごとに平均1次粒子径が異なる研磨粒子を使用してもよい。
本実施形態の研磨用組成物中の研磨粒子の含有量は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。研磨粒子の含有量が20質量%以下であれば、研磨用組成物の安定性、流動性の確保とそれによる研磨精度の維持という効果が奏される。また、本実施形態の研磨用組成物中の研磨粒子の含有量は、研磨効率の点からは、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましい。研磨粒子の含有量が1質量%以上であれば、研磨速度の改善という効果が奏される。
5.研磨用組成物のpHについて
本実施形態の研磨用組成物のpHは、特に限定されるものではない。ただし、研磨対象物の種類によっては、6以上とすることができるし、8以上とすることもできる。また、本実施形態の研磨用組成物のpHは、研磨対象物の種類によっては、14未満とすることができるし、12以下とすることもできるし、10.5以下とすることができる。pHがこの範囲の研磨用組成物は、表面光沢(グロス)が高く、研磨対象物を効率的に研磨することができる。
研磨用組成物のpHは、pH調整剤を添加することによって調整することができる。研磨用組成物のpHを所望の値に調整するために必要に応じて使用されるpH調整剤は、酸及び塩基のいずれであってもよく、また、無機化合物及び有機化合物のいずれであってもよい。
pH調整剤としての塩基の具体例としては、アルカリ金属の水酸化物又はその塩、アルカリ土類金属の水酸化物又はその塩、水酸化第四級アンモニウム又はその塩、アンモニア、アミン等があげられる。
アルカリ金属の具体例としては、カリウム、ナトリウム等があげられる。また、アルカリ土類金属の具体例としては、カルシウム、ストロンチウム等があげられる。さらに、塩の具体例としては、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、酢酸塩等があげられる。さらに、第四級アンモニウムの具体例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等があげられる。
水酸化第四級アンモニウム化合物としては、水酸化第四級アンモニウム又はその塩を含み、具体例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等があげられる。
さらに、アミンの具体例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、無水ピペラジン、ピペラジン六水和物、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、グアニジン等があげられる。
pH調整剤としての酸としては、無機酸や有機酸が挙げられる。無機酸の具体例としては、硫酸、硝酸、ホウ酸、炭酸、次亜リン酸、亜リン酸、リン酸等が挙げられる。また、有機酸の具体例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、酸等のカルボン酸や、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、イセチオン酸等の有機硫酸等が挙げられる。これらpH調整剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
6.研磨用組成物の電気伝導度について
本実施形態の研磨用組成物の電気伝導度は特に限定されるものではないが、20mS/cm以下が好ましく、10mS/cm以下がより好ましく、5mS/cm以下がさらに好ましい。電気伝導度がこのような範囲であれば、磁性粒子や研磨粒子の凝集がより生じにくいため、研磨用組成物の寿命をさらに延長することができる。電気伝導度は、研磨用組成物に添加する塩化合物の種類、添加量等により制御することができる。
7.その他の添加剤について
本実施形態の研磨用組成物には、必要に応じて、酸化剤(例えば、ハロゲン原子を含有する酸化剤)、錯化剤、防食剤、界面活性剤、水溶性高分子、防腐剤、防カビ剤等のその他の添加剤をさらに添加してもよい。以下、その他の添加剤について説明する。
(1)酸化剤について
本実施形態の研磨用組成物中には酸化剤が含まれていてもよい。酸化剤の種類は特に限定されるものではないが、例としては、過酸化水素、過酢酸、過炭酸塩、過酸化尿素、過塩素酸塩、過硫酸塩等があげられる。
(2)防食剤について
本実施形態の研磨用組成物中には防食剤が含まれていてもよい。研磨対象物の腐食を抑制するために、防食剤を添加することにより、研磨対象物の溶解を防ぐことができる。防食剤を使用することで、研磨対象物の表面の面荒れ等の悪化を抑制して、高いグロスを得ることができる。
使用可能な防食剤は、特に限定されるものではないが、含窒素化合物が挙げられる。含窒素化合物としては、例えば、ビピリジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアゾール誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、及び、分子中に炭素−炭素多重結合を有しないアミンが挙げられる。防食剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、防食剤は、市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。
ビピリジン誘導体は、下記式(1)で表される化合物を含んでもよい。
Figure 2019172905
なお、上記式(1)で表される化合物のR11、12、13、14、15、16、R17、及びR18は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ハロゲン基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルケニル基、アルキルアミノ基、アルケニルアミノ基、カルボキシアルキル基、カルボキシアルケニル基、アルキルスルホ基、アルケニルスルホ基、アルキルニトロ基、アルケニルニトロ基、アルコキシ基、アセチル基、アルキルエーテル基、アルケニルエーテル基、アルキルハロゲン基、アルケニルハロゲン基を示す。
ビピリジン誘導体の具体例としては、2,2’−ビピリジン、4,4’−ジメタノール−2,2’−ビピリジン、5,5’−ジカルボン酸−2,2’−ビピリジン、3−ヒドロキシ−4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、6−メトキシ−2,2’−ビピリジン、3,3’−ジヒドロキシ−2,2’−ビピリジン、6,6’−ジヒドロキシ−2,2’−ビピリジン、3−カルボキシ−2,2’−ビピリジン、4−カルボキシ−2,2’−ビピリジン、6−カルボキシ−2,2’−ビピリジン、6−ブロモ−2,2’−ビピリジン、6−クロロ−2,2’−ビピリジン、6,6’−ジアミノ−2,2’−ビピリジン、6,6’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、6,6’−ジスルホン−2,2’−ビピリジン等の2,2’−ビピリジン誘導体及びその塩があげられる。
フェナントロリン誘導体は、下記式(2)で表される化合物を含んでもよい。
Figure 2019172905
なお、上記式(2)で表される化合物のR21、22、23、24、25、26、R27、及びR28は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、ハロゲン基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルケニル基、アルキルアミノ基、アルケニルアミノ基、カルボキシアルキル基、カルボキシアルケニル基、アルキルスルホ基、アルケニルスルホ基、アルキルニトロ基、アルケニルニトロ基、アルコキシ基、アセチル基、アルキルエーテル基、アルケニルエーテル基、アルキルハロゲン基、アルケニルハロゲン基を示す。
フェナントロリン誘導体の具体例としては、1,10−フェナントロリン、2−クロロ−1,10−フェナントロリン、5−クロロ−1,10−フェナントロリン、2−ブロモ−1,10−フェナントロリン、3−ブロモ−1,10−フェナントロリン、5−ブロモ−1,10−フェナントロリン、3,8−ジブロモ−1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−4,7ジフェニル−1,10−フェナントロリン、3,4,7,8−テトラメチル−1,10−フェナントロリン、5−アミノ−1,10−フェナントロリン、4,7−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、3,4,7,8−テトラヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、1,10−フェナントロリン−2,9−ジカルボン酸、5−ニトロ−1,10−フェナントロリン−2,9−ジカルボン酸、1,10−フェナントロリン−2,9−ジスルホン酸、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン−2,9−ジスルホン酸、1,10−フェナントロリン−5,6−ジオン、及びその塩、並びにその水和物があげられる。
トリアゾール誘導体としては、トリアゾール構造を有する化合物及びその塩があげられる。具体的な例としては、例えば、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1−メチル−1,2,4−トリアゾール、3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール、1H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、4−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェノール、メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシレート、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸メチル、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−ベンジル−4H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール−5−チオール、3,5−ジアミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、3−ブロモ−5−ニトロ−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジメチル−4H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジペプチル−4H−1,2,4−トリアゾール、5−メチル−1,2,4−トリアゾール−3,4−ジアミンがあげられる。
ベンゾトリアゾール誘導体としては、ベンゾトリアゾール構造を有する化合物及びその塩があげられる。具体的な例としては、例えば、ベンゾトリアゾール、2,2’−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノール、5−クロロベンゾトリアゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−メタノール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、5−カルボキシベンゾトリアゾール、5−アミノベンゾトリアゾール、5,6−ジメチル−1H−ベンゾトリアゾール、1−(1’’,2’−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−5−メチルベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−4−メチルベンゾトリアゾール、1H−ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−アミノベンゾトリアゾール、1−カルボキシベンゾトリアゾール、5−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール、5−ニトロ−1H−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1H−ベンゾトリアゾール、1−(1’,2’−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾールが挙げられる。
分子中に炭素−炭素多重結合を有しないアミンとしては、例えば、下記式(3)、(4)、(5)、(6)で表される化合物を含んでもよい。
Figure 2019172905
なお、上記式(3)で表される化合物のR31、R32、R33は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、若しくはヒドロキシアルキル基であるか、又は、それぞれ独立して、カルボキシアルキル基、ホスホアルキル基、若しくはスルホアルキル基である。R31、R32、R33は、互いに炭素が結合して環状構造(環状アルカン)を形成してもよい。ただし、R31、R32、R33の3つは、同時に水素原子にならない。R31、R32、R33が有する炭素鎖は、直鎖状でもよいし分岐状でもよい。R31、R32、R33の少なくとも一つがヒドロキシアルキル基であると、磁性粒子の酸化防止効果が高くなるので好ましい。ヒドロキシアルキル基が有するヒドロキシル基の個数は、1つでもよいし2つ以上でもよい。
上記式(3)で表される化合物の具体例としては、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、3−メチルアミノ−1,2−プロパンジオール、ジイソプロパノールアミン、ニトリロトリメチレンホスホン酸、ニトリロ三酢酸、3,3’,3’’−ニトリロトリプロピオン酸、ピロリジン、1−メチルピロリジン、2−メチルピロリジン、1−エチルピロリジン、2−エチルピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン、2−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチルピロリジン、ピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、2−エチルピペリジン、2−メチルピペリジン、4−メチルピペリジン、1−ピペリジンエタノール、1−エタノール−4−プロパノールピペリジン、3−キヌクリジノール、シクロヘキシルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)イソプロパノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンがあげられる。
Figure 2019172905
上記式(4)で表される化合物のR41、R42、R43、R44は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を示す。R41、R42、R43、R44は、互いに炭素が結合して環状構造(環状アルカン)を形成してもよい。上記式(4)で表される化合物のR45は、炭素数2以上10以下のアルキレン基を示す。R41、R42、R43、R44、R45が有する炭素鎖は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。R41、R42、R43、R44の少なくとも一つがヒドロキシアルキル基であると、磁性粒子の酸化防止効果が高くなるので好ましい。ヒドロキシアルキル基が有するヒドロキシル基の個数は、1つでもよいし2つ以上でもよい。
上記式(4)で表される化合物の具体例としては、例えば、エチレンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、2−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−メチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジアミノプロパン、ピペラジン、1−メチルピペラジン、1−エチルピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、4−メチルピペラジン−1−エタノール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミンがあげられる。
Figure 2019172905
上記式(5)で表される化合物のR51、R52、R53、R54、R55は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を示す。R51、R52、R53、R54、R55は、互いに炭素が結合して環状構造(環状アルカン)を形成してもよい。上記式(5)で表される化合物のR56、R57は、炭素数2以上10以下のアルキレン基を示す。R51、R52、R53、R54、R55、R56、R57が有する炭素鎖は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。R51、R52、R53、R54、R55の少なくとも一つがヒドロキシアルキル基であると、磁性粒子の酸化防止効果が高くなるので好ましい。ヒドロキシアルキル基が有するヒドロキシル基の個数は、1つでもよいし2つ以上でもよい。
上記式(5)で表される化合物の具体例としては、例えば、ジエチレントリアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタキス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミン、3,3’−ジアミノジプロピルアミン、N−(3−アミノプロピル)−N−メチル−1,3−プロパンジアミン、N’−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、2,6,10−トリメチル−2,6,10−トリアザウンデカン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、1,4,7−トリアザシクロノナン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタキス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミンがあげられる。
Figure 2019172905
上記式(6)で表される化合物のR61、R62、R63、R64、R65、R66は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基を示す。R61、R62、R63、R64、R65、R66は、互いに炭素が結合して環状構造(環状アルカン)を形成してもよい。上記式(6)で表される化合物のR67、R68、R69は、炭素数2以上10以下のアルキレン基を示す。R61、R62、R63、R64、R65、R66、R67、R68、R69が有する炭素鎖は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。R61、R62、R63、R64、R65、R66の少なくとも一つがヒドロキシアルキル基であると、磁性粒子の酸化防止効果が高くなるので好ましい。ヒドロキシアルキル基が有するヒドロキシル基の個数は、1つでもよいし2つ以上でもよい。
上記式(6)で表される化合物の具体例としては、例えば、トリエチレンテトラミン、N,N,N’,N’’,N’’’,N’’’−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンがあげられる。
ビピリジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアゾール誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体には、2,2’−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、トリアゾール、ベンゾトリアゾールも包含される。防食剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記以外の防食剤の具体例としては、ピロール化合物、ピラゾール化合物、イミダゾール化合物、テトラゾール化合物、ピリジン化合物、ピラジン化合物、ピリダジン化合物、ピリンジン化合物、インドリジン化合物、インドール化合物、イソインドール化合物、インダゾール化合物、プリン化合物、キノリジン化合物、キノリン化合物、イソキノリン化合物、ナフチリジン化合物、フタラジン化合物、キノキサリン化合物、キナゾリン化合物、シンノリン化合物、ブテリジン化合物、チアゾール化合物、イソチアゾール化合物、オキサゾール化合物、イソオキサゾール化合物、フラザン化合物等の含窒素複素環化合物が挙げられる。
さらに具体的な例を挙げると、ピラゾール化合物の例としては、1H−ピラゾール、4−ニトロ−3−ピラゾールカルボン酸、3,5−ピラゾールカルボン酸、3−アミノ−5−フェニルピラゾール、5−アミノ−3−フェニルピラゾール、3,4,5−トリブロモピラゾール、3−アミノピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、3,5−ジメチル−1−ヒドロキシメチルピラゾール、3−メチルピラゾール、1−メチルピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、4−アミノ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、アロプリノール、4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン、3,4−ジヒドロキシ−6−メチルピラゾロ(3,4−B)−ピリジン、6−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−アミン等が挙げられる。
イミダゾール化合物の例としては、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルピラゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、ベンゾイミダゾール、5,6−ジメチルベンゾイミダゾール、2−アミノベンゾイミダゾール、2−クロロベンゾイミダゾール、2−メチルベンゾイミダゾール、2−(1−ヒドロキシエチル)ベンズイミダゾール、2−ヒドロキシベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、2,5−ジメチルベンズイミダゾール、5−メチルベンゾイミダゾール、5−ニトロベンズイミダゾール、1H−プリン等が挙げられる。
テトラゾール化合物の例としては、1H−テトラゾール、5−メチルテトラゾール、5−アミノテトラゾール、5−フェニルテトラゾール等が挙げられる。
インダゾール化合物の例としては、1H−インダゾール、5−アミノ−1H−インダゾール、5−ニトロ−1H−インダゾール、5−ヒドロキシ−1H−インダゾール、6−アミノ−1H−インダゾール、6−ニトロ−1H−インダゾール、6−ヒドロキシ−1H−インダゾール、3−カルボキシ−5−メチル−1H−インダゾール等が挙げられる。
インドール化合物の例としては、1H−インドール、1−メチル−1H−インドール、2−メチル−1H−インドール、3−メチル−1H−インドール、4−メチル−1H−インドール、5−メチル−1H−インドール、6−メチル−1H−インドール、7−メチル−1H−インドール、4−アミノ−1H−インドール、5−アミノ−1H−インドール、6−アミノ−1H−インドール、7−アミノ−1H−インドール、4−ヒドロキシ−1H−インドール、5−ヒドロキシ−1H−インドール、6−ヒドロキシ−1H−インドール、7−ヒドロキシ−1H−インドール、4−メトキシ−1H−インドール、5−メトキシ−1H−インドール、6−メトキシ−1H−インドール、7−メトキシ−1H−インドール、4−クロロ−1H−インドール、5−クロロ−1H−インドール、6−クロロ−1H−インドール、7−クロロ−1H−インドール、4−カルボキシ−1H−インドール、5−カルボキシ−1H−インドール、6−カルボキシ−1H−インドール、7−カルボキシ−1H−インドール、4−ニトロ−1H−インドール、5−ニトロ−1H−インドール、6−ニトロ−1H−インドール、7−ニトロ−1H−インドール、4−ニトリル−1H−インドール、5−ニトリル−1H−インドール、6−ニトリル−1H−インドール、7−ニトリル−1H−インドール、2,5−ジメチル−1H−インドール、1,2−ジメチル−1H−インドール、1,3−ジメチル−1H−インドール、2,3−ジメチル−1H−インドール、5−アミノ−2,3−ジメチル−1H−インドール、7−エチル−1H−インドール、5−(アミノメチル)インドール、2−メチル−5−アミノ−1H−インドール、3−ヒドロキシメチル−1H−インドール、6−イソプロピル−1H−インドール、5−クロロ−2−メチル−1H−インドール等が挙げられる。
これらの中でも好ましい防食剤はトリアゾール化合物であり、特に、1H−ベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5,6−ジメチル−1H−ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−5−メチルベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−4−メチルベンゾトリアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾールが好ましい。
本実施形態の研磨用組成物中の防食剤の含有量は、5質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。防食剤の含有量が5質量%以下であれば、研磨対象物の表面が保護されつつ研磨速度が維持されるという効果が奏される。また、本実施形態の研磨用組成物中の防食剤の含有量は、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましい。防食剤の含有量が0.01質量%以上であれば、研磨対象物の表面が保護され、高い光沢(グロス)が得られる。
(3)界面活性剤について
本実施形態の研磨用組成物中には界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤は、研磨後の被研磨面に親水性を付与することにより研磨後の被研磨面の洗浄効率を良くするため、被研磨面への汚れの付着等を防ぐことができる。界面活性剤の種類は特に限定されるものではないが、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤のいずれであってもよい。これら界面活性剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
陰イオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、アルキルエーテル硫酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンスルホコハク酸、アルキルスルホコハク酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、及びこれらの塩等が挙げられる。
陽イオン性界面活性剤の例としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミン塩等が挙げられる。
両性界面活性剤の例としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
研磨用組成物中の界面活性剤の含有量は、0.0001質量%以上であることが好ましく、0.001質量%以上であることがより好ましい。界面活性剤の含有量が多くなるにつれて、研磨後の被研磨面の洗浄効率がより向上する。また、研磨用組成物中の界面活性剤の含有量は、1質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがより好ましい。界面活性剤の含有量が少なくなるにつれて、被研磨面のへの界面活性剤の残存量が低減され、洗浄効率がより向上する。
(4)水溶性高分子について
本実施形態の研磨用組成物中には水溶性高分子が含まれてもよい。研磨用組成物中に水溶性高分子を添加すると、磁性粒子及び研磨粒子の再分散性がより良好となる。水溶性高分子の種類は特に限定されるものではないが、具体例としては、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリイソプレンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリグリセリン、ポリビニルピロリドン、イソプレンスルホン酸とアクリル酸の共重合体、ポリビニルピロリドンポリアクリル酸共重合体、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩、ジアリルアミン塩酸塩二酸化硫黄共重合体、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースの塩、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、α−セルロース、β−セルロース、γ−セルロース、プルラン、キトサン、キトサン塩類が挙げられる。これらの水溶性高分子は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
研磨用組成物中の水溶性高分子の含有量は、0.0001質量%以上であることが好ましく、0.001質量%以上であることが好ましい。水溶性高分子の含有量が多くなるにつれて、磁性粒子及び研磨粒子の再分散性がより良好となる。また、研磨用組成物中の水溶性高分子の含有量は、1質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがより好ましい。水溶性高分子の含有量が少なくなるにつれて、被研磨面への高分子の残存量が低減され、洗浄効率がより向上する。
(5)防腐剤、防カビ剤について
本実施形態の研磨用組成物中には防腐剤、防カビ剤が含まれてもよい。防腐剤及び防カビ剤の種類は特に限定されるものではないが、具体例としては、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンや5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾリン系防腐剤や、パラオキシ安息香酸エステル類や、フェノキシエタノール、次亜塩素酸ナトリウム等が挙げられる。これら防腐剤及び防カビ剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
8.研磨用組成物の製造方法について
本実施形態の研磨用組成物の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、磁性粒子、防食剤等の各成分を水中で攪拌混合することにより製造することができる。各成分を混合する際の温度は特に制限されないが、10℃以上40℃以下が好ましく、溶解速度を上げるために加熱してもよい。また、混合時間も特に限定されない。
あるいは、磁性粒子を含有する第1成分と、水を含有する第2成分とを、それぞれ別途調製して、これら両成分を混合することにより研磨用組成物を製造してもよい。このとき、防食剤は、第1成分に含有されていてもよいし、第2成分に含有されていてもよいし、両成分に含有されていてもよい。またあるいは、第1成分と第2成分との混合物に防食剤を添加してもよいし、第1成分と第2成分と防食剤とを同時に混合してもよい。
9.磁気研磨方法について
本実施形態の研磨用組成物を用いた研磨対象物の研磨方法は特に限定されるものではないが、本実施形態の研磨用組成物は、磁場の印加により磁力線に沿ってブラシ状の磁気クラスターを形成することができることから、磁気研磨方法に用いることができる。
磁場の印加により磁性粒子を含有する磁気クラスターが研磨用組成物内に形成したら、磁気クラスターを研磨対象物の被研磨面に接触させた上、研磨対象物及び磁気クラスターの一方又は両方を移動させて、磁気クラスターと研磨対象物の被研磨面とを摺接させる。すると、磁気クラスターと研磨対象物の被研磨面との接触箇所のせん断応力により、研磨対象物の被研磨面が研磨される。磁気クラスターは、複雑な形状や凹凸形状にも追従するように変形可能であるため、平面の研磨のみならず三次元的な形状の面の研磨も可能である。
ここで、図1を参照しながら、磁気研磨方法の一例を説明する。図1に示す磁気研磨装置は、研磨用組成物1を収容する容器10と、容器10に収容された研磨用組成物1に磁場を印加する磁場印加部12と、研磨対象物5を保持する保持部14と、保持部14に連結する自転軸16を回転させる第一駆動部18と、自転軸16が回転可能に接続された円板20と、円板20を回転させて保持部14を公転させる第二駆動部22と、を備えている。
磁場印加部12は、容器10の底部に設置された円板状の研磨定盤24に設けられており、容器10に収容された研磨用組成物1に磁場を印加することができるようになっている。研磨定盤24は、容器10に収容された研磨用組成物1に磁場を印加することができるならば、容器10内に設置されていてもよいし、容器10外に設置されていてもよい。磁場印加部12の構成は特に限定されるものではなく、例えば永久磁石や電磁石で構成することができる。図1の例では、磁場印加部12は永久磁石で構成されており、研磨定盤24に複数の永久磁石が取り付けられている。印加する磁場の強さは特に限定されるものではないが、磁場印加部12のうち磁気クラスター3に接する面の表面磁束密度が100mT以上3000mT以下(つまり1000ガウス以上300000ガウス以下)となるように調整してもよい。
また、磁力線が研磨定盤24の板面に対して垂直をなす方向(以下「垂直方向」と記すこともある)を向くように、全ての永久磁石は、同種の磁極を垂直方向の同一方向側に向けて研磨定盤24に取り付けられている。そのため、研磨用組成物1内に形成される磁気クラスター3は、研磨定盤24の板面に対して垂直をなす方向に延びる。ただし、磁力線が研磨定盤24の板面に対して水平をなす方向を向くように、永久磁石を研磨定盤24に取り付けてもよい。例えば、S極(N極でもよい)を垂直方向の一方向側(例えば上方側)に向けて取り付けられる永久磁石と、S極(N極でもよい)を垂直方向の他方向側(例えば下方側)に向けて取り付けられる永久磁石とに分けて、隣接する永久磁石については相互にS極が垂直方向の反対方向を向くようにすれば、磁力線が研磨定盤24の板面に対して水平をなす方向を向くこととなる。
保持部14に保持させた研磨対象物5を、研磨定盤24との間に垂直方向の間隔をあけて配置する。このとき、研磨対象物5と研磨定盤24との間の垂直方向の間隔は、研磨対象物5と磁気クラスター3とが接触する大きさとする。次に、垂直方向に延びる自転軸16を第一駆動部18により回転させるとともに、研磨定盤24と平行をなす円板20を第二駆動部22により回転させる。自転軸16は円板20の中心よりも外径側に取り付けられているので、自転軸16を回転させつつ円板20を回転させることにより、研磨対象物5(保持部14)を研磨定盤24の板面に対して平行を保ちながら自転させつつ公転させることができる。第一駆動部18と第二駆動部22は、例えばモータにより構成することができる。
このような研磨対象物5の自転運動と公転運動により、研磨対象物5と磁気クラスター3とが接触しつつ相対移動するので、磁気クラスター3と研磨対象物5の被研磨面とが摺接して、研磨対象物5の被研磨面が高精度に仕上げられる(例えば鏡面仕上げされる)。
なお、磁気研磨装置としてCNC研削装置を利用することができる。また、図1の磁気研磨装置は、研磨対象物5を移動させ磁場印加部12は移動させない構成となっていたが、これとは逆に磁場印加部12を移動させ研磨対象物5を移動させない構成の磁気研磨装置でもよい。あるいは、研磨対象物5と磁場印加部12の両方を移動させる構成の磁気研磨装置でもよい。
加工効率を重視した粗仕上げ/中仕上げ研磨を先に実施した後に、表面品質を重視した仕上げ研磨を実施するなど、研磨を複数の段階に分けて行ってもよい。
〔実施例〕
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。種々の研磨用組成物を調製し、それらの研磨用組成物を使用してアルミニウム合金A6063からなる研磨対象物に磁気研磨を行った。研磨対象物の形状は、一辺60mm、厚さ8mmの正方形状の板である。そして、研磨速度を算出するとともに、研磨対象物の被研磨面の傷(スクラッチ)、表面光沢(グロス)、及びヘイズを評価した。
(実施例1)
磁性粒子、非磁性の研磨粒子(以下「砥粒」と記す)、防食剤、添加剤、水を混合した後に、硝酸又は水酸化カリウムを適量添加してpHを所定の値に調整して、実施例1の研磨用組成物を得た。表1に示すように、磁性粒子の種類は、飽和磁化が78.5emu/gのFe34(マグネタイト)であり、磁性粒子の形状は8面体状であり、平均1次粒子径(体積基準の積算粒子径分布における50%粒子径D50)は0.17μmである。また、研磨用組成物中の磁性粒子の含有量は50.0質量%である。
砥粒の種類はコロイダルシリカであり、その平均1次粒子径は35nmで、平均2次粒子径は65nmである。また、研磨用組成物中の砥粒の含有量は5.0質量%である。
防食剤の種類はベンゾトリアゾール(各表においてはBTAと記してある)であり、研磨用組成物中の防食剤の含有量は0.15質量%である。
研磨用組成物のpHは硝酸又は水酸化カリウムで調整し、調整後のpHは、9.5である。
なお、磁性粒子の飽和磁化は、理研電子株式会社製の振動試料型磁力計(VSM) 型式BHV−50を用いて、以下の条件で測定して算出した。飽和磁化の校正には、ニッケル粉末を使用した。
・最大磁場:±10000Oe
・磁場の掃引速度:±10000Oeの1Loopを5分間
・試料の質量:内径5.8mm、厚さ2.5mmのアクリル樹脂製の容器に磁性粒子を充填し、充填前後の質量を精密天秤で測定して算出した。
Figure 2019172905
次に、磁気研磨について説明する。使用した磁気研磨装置は、株式会社エンギス製のEJ380研磨機を改造した装置であり、その構造は図2に示す通りである。すなわち、図2に示す磁気研磨装置は、研磨用組成物1を収容する容器10と、容器10に収容された研磨用組成物1に磁場を印加する磁場印加部12と、研磨対象物5を保持する保持部14と、保持部14に連結する自転軸16を回転させる第一駆動部18と、公転軸を中心軸として磁場印加部12を回転(公転)させる第二駆動部(図示せず)と、を備えている。
その他の構成については、図1の磁気研磨装置と同様であるので詳細な説明は省略するが、自転軸16を第一駆動部18により回転させつつ、研磨定盤24を第二駆動部により回転させることにより、研磨対象物5(保持部14)を研磨定盤24の板面に対して平行を保ちながら自転させつつ公転させることができる。このような研磨対象物5の自転運動と公転運動により、研磨対象物5と磁気クラスター3とが接触しつつ相対移動するので、磁気クラスター3と研磨対象物5の被研磨面とが摺接して、研磨対象物5の被研磨面が高精度に仕上げられる(例えば鏡面仕上げされる)。
なお、磁場印加部12には永久磁石を使用した。永久磁石の種類はネオジムN40であり、その表面磁束密度は400mTである。また、研磨定盤24に装着した永久磁石の個数は22個である。
また、研磨条件は以下の通りである。
研磨定盤の直径:380mm
研磨対象物と研磨定盤の表面との距離:5mm
公転速度:80rpm
自転速度:5rpm
研磨用組成物の使用量:2000g
研磨時間:30min
(実施例2〜25及び比較例1〜11)
磁性粒子の種類、飽和磁化、形状、及び50%粒子径D50のうち少なくとも一つが異なる点以外は(表1、2を参照)、実施例1と同様にして、研磨用組成物の調製と磁気研磨を行った。
なお、比較例7〜11の研磨用組成物に用いた磁性粒子はマグネタイトであるが、マグネタイトを含有する磁性流体の市販品を混合することにより研磨用組成物を調製した。比較例7の研磨用組成物に用いた磁性流体は、タイホー工業株式会社製の磁性流体フェリコロイド1003Sである。以下同様に、比較例8はタイホー工業株式会社製の磁性流体HC−50、比較例9はタイホー工業株式会社製の磁性流体W40、比較例10は株式会社フェローテック製の磁性流体MSGW08、比較例11は株式会社フェローテック製の磁性流体MSGS60である。
Figure 2019172905
次に、実施例1〜25及び比較例1〜11の磁気研磨の評価について説明する。研磨速度は、研磨前後の研磨対象物の質量を電子天秤で計測し、その差分から算出した。結果を表1、2に示す。
研磨対象物の被研磨面のスクラッチは、目視で確認できる傷の数により評価した。結果を表1、2に示す。目視で確認できる傷がなかった場合は、各表には「なし」と記し、目視で確認できる傷の数が5本以下であった場合は、各表には「微少」と記し、目視で確認できる傷の数が6本以上10本以下であった場合は、各表には「少ない」と記し、目視で確認できる傷の数が11本以上であった場合は、各表には「多い」と記した。
研磨対象物の被研磨面のグロスは、コニカミノルタ株式会社製の光沢計GM−268Plusで測定した60°の値とした。結果を表1、2に示す。アルミニウム合金A6063の場合は、グロスが800以上であれば非常に良好であると言え、700以上であれば良好であり、600以上であれば実用可能である。
研磨対象物の被研磨面のヘイズは、蛍光灯の下で白い曇りが目視で確認できるか否かで評価した。結果を表1、2に示す。白い曇りが目視で確認できない場合は、各表には「なし」と記し、研磨対象物の被研磨面の0%超過50%以下の面積が白く曇っている場合は、各表には「微白曇」と記し、研磨対象物の被研磨面の50%超過の面積が白く曇っている場合は、各表には「白曇」と記した。
表1、2に示す結果から分かるように、実施例1〜25の研磨用組成物は、飽和磁化が20emu/g以上150emu/g以下の磁性粒子を含有しているため、アルミニウム合金A6063のような軟質金属材料製の研磨対象物の磁気研磨に適用しても、スクラッチ等の表面欠陥が生じにくく、グロス及びヘイズも良好である。また、研磨速度も大きい。さらに、表1、2に示す結果から分かるように、磁性粒子の50%粒子径D50が大きいほど、研磨速度が大きい傾向が見られた。さらに、磁性粒子の50%粒子径D50が小さいほど、グロスの数値が大きい傾向が見られた。
(実施例31〜38)
防食剤の種類及び含有量が種々異なる点以外は(表3を参照)、実施例5と同様にして、研磨用組成物の調製と磁気研磨を行った。
なお、表3中のBPは2,2’−ビピリジルであり、PTは1,10−フェナントロリンであり、TAは1,2,4−トリアゾールであり、MBTABEは2,2’−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノールであり、NBTAは5−ニトロ−1H−ベンゾトリアゾールであり、TEAはトリエタノールアミンであり、PHDETAはN,N,N’,N’’,N’’−ペンタキス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレントリアミンである。
表3に示す結果から分かるように、防食剤の種類が異なっても、研磨速度、スクラッチ、グロス、及びヘイズはいずれも良好であった。
Figure 2019172905
(実施例41〜46)
磁性粒子の含有量が種々異なる点以外は(表4を参照)、実施例5と同様にして、研磨用組成物の調製と磁気研磨を行った。
表4に示す結果から分かるように、磁性粒子の含有量が多いほど研磨速度が大きいという傾向が見られた。また、磁性粒子の含有量が異なっても、スクラッチ、グロス、及びヘイズはいずれも良好であった。
Figure 2019172905
(実施例51〜61)
研磨用組成物のpHが種々異なる点以外は(表5を参照)、実施例5と同様にして、研磨用組成物の調製と磁気研磨を行った。
表5に示す結果から分かるように、研磨用組成物のpHが大きいほど研磨速度が大きいという傾向が見られた。また、研磨用組成物のpHが10.5超過であると、グロスの数値が低下する傾向が見られた。研磨用組成物のpHが異なっても、スクラッチ及びヘイズはいずれも良好であった。
Figure 2019172905
1 研磨用組成物
3 磁気クラスター
5 研磨対象物

Claims (14)

  1. 飽和磁化が20emu/g以上150emu/g以下の磁性粒子と、水と、を含有する研磨用組成物。
  2. 前記磁性粒子が鉄合金及び鉄酸化物の少なくとも一方を含有する請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 前記磁性粒子の平均1次粒子径が10μm以下である請求項1又は請求項2に記載の研磨用組成物。
  4. 前記磁性粒子の平均1次粒子径が0.10μm以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  5. pHが10.5以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  6. pHが6.0以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  7. 前記磁性粒子の形状が球状又は多面体状である請求項1〜6のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨する磁気研磨方法であって、前記研磨用組成物に磁場を印加して前記磁性粒子を含有する磁気クラスターを形成し、前記磁気クラスターを前記研磨対象物に接触させて前記研磨対象物を研磨する工程を含む磁気研磨方法。
  9. 前記研磨対象物が軟質金属材料を含有する請求項8に記載の磁気研磨方法。
  10. 前記研磨対象物がアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、銅、及び銅合金の少なくとも1種を含有する請求項8に記載の磁気研磨方法。
  11. 前記研磨対象物が酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、鉄合金、チタン合金、及び樹脂の少なくとも1種を含有する請求項8に記載の磁気研磨方法。
  12. 前記研磨対象物は、その表面を含む一部分が金属酸化物からなり、その他の部分が合金からなる請求項8に記載の磁気研磨方法。
  13. 前記磁性粒子を含有する第1成分と、前記水を含有する第2成分とを、前記研磨対象物の研磨以前に混合することにより、前記研磨用組成物を製造し、製造した前記研磨用組成物を用いて前記研磨対象物を研磨する請求項8〜12のいずれか一項に記載の磁気研磨方法。
  14. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の研磨用組成物を製造する方法であって、前記磁性粒子を含有する第1成分と、前記水を含有する第2成分とを混合する工程を含む研磨用組成物の製造方法。
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