JP2020164701A - 研磨用組成物および磁気ディスク基板製造方法 - Google Patents

研磨用組成物および磁気ディスク基板製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】Ni−P基板の研磨に用いられて高い研磨速度と優れたスクラッチ低減性能とを両立して達成し得る研磨用組成物を提供すること。【解決手段】本発明によると、Ni−P基板の研磨に用いられる研磨用組成物が提供される。上記研磨用組成物は、砥粒と、酸と、酸化剤と、欠陥低減剤と、水とを含む。また、上記研磨用組成物は、上記欠陥低減剤として、アゾール類およびその誘導体からなる群から選択される一種または二種以上である第1欠陥低減剤と、所定のリン酸エステルおよび亜リン酸エステルからなる群から選ばれる一種または二種以上である第2欠陥低減剤とを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、研磨用組成物および該研磨用組成物を用いた磁気ディスク基板製造方法に関する。
従来、高精度な表面が要求される基板の製造プロセスには、研磨液を用いて該基板の原材料である研磨対象物を研磨する工程が含まれる。例えば、ニッケルリンめっきが施されたディスク基板(以下、Ni−P基板ともいう。)の製造においては、一般に、より研磨効率を重視した研磨(一次研磨)と、最終製品の表面精度に仕上げるために行う最終研磨(仕上げ研磨)とが行われている。磁気ディスク基板を研磨する用途で使用される研磨用組成物に関する技術文献として特許文献1、2が挙げられる。
特開2007−92064号公報 特開2011−131346号公報
磁気ディスク基板を研磨する用途で使用される研磨用組成物には、例えば、研磨用組成物を用いて磁気ディスク基板を研磨したときに磁気ディスク基板の表面に発生する欠陥(例えばスクラッチ)が少ないことや、研磨用組成物による磁気ディスク用基板の研磨速度が高いことが要求されている。しかしながら、一般に、改善された欠陥低減性能を示す研磨用組成物は、それと引き換えに研磨効率が低下する傾向があった。このため、欠陥低減性能と研磨速度の両立に関しては依然として改善の余地があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、Ni−P基板の研磨に用いられて高い研磨速度と優れたスクラッチ低減性能とを両立して達成し得る研磨用組成物を提供することを目的とする。関連する他の目的は、そのような研磨用組成物を用いて高品位の表面を有するNi−P基板を効率的に製造する方法を提供することである。
本発明によると、ニッケルリンめっきが施された磁気ディスク基板の研磨に用いられる研磨用組成物が提供される。この研磨用組成物は、砥粒と、酸と、酸化剤と、欠陥低減剤と、水とを含む。ここで、上記研磨用組成物は、上記欠陥低減剤として、アゾール類およびその誘導体からなる群から選択される一種または二種以上の第1欠陥低減剤と、下記一般式(1)で表される化合物および下記一般式(2)で表される化合物からなる群から選択される一種または二種以上の第2欠陥低減剤と、を含む。
一般式(1):
Figure 2020164701
(式(1)中、RおよびRは同一であっても互いに異なっていてもよく、いずれも水素原子、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である。ただし、RおよびRのうち少なくとも一方は、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である)。
一般式(2):
Figure 2020164701
(式(2)中、RおよびRは同一であっても互いに異なっていてもよく、いずれも水素原子、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である。ただし、RおよびRのうち少なくとも一方は、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である)。
かかる構成によると、高い研磨速度と優れたスクラッチ低減性能とを両立して達成し得る研磨用組成物が実現し得る。
好ましい一態様に係る研磨用組成物は、該研磨用組成物における上記第2欠陥低減剤の濃度CD2[重量%]が、0.0005重量%以上1重量%未満である。上記研磨用組成物における上記第2欠陥低減剤の濃度CD2が上記範囲であると、高い研磨速度と優れたスクラッチ低減性能とが両立して達成されやすい。
好ましい他の一態様に係る研磨用組成物は、該研磨用組成物における上記第1欠陥低減剤の濃度CD1[重量%]に対する該研磨用組成物における上記第2欠陥低減剤の濃度CD2[重量%]の比(CD2/CD1)が、0.1以上10未満である。上記研磨用組成物における上記第1欠陥低減剤と上記第2欠陥低減剤の濃度比が上記範囲であると、第1欠陥低減剤と第2欠陥低減剤とを併せて用いる効果が好適に発揮され、高い研磨速度と優れたスクラッチ低減性能とが高レベルで両立して達成されやすい。
ここに開示される研磨用組成物は、該研磨用組成物における上記酸の濃度CA[重量%]が1重量%以上15重量%以下であることが好ましい。上記研磨用組成物における上記酸の濃度CAが上記範囲であると、研磨速度が向上しやすい傾向にある。
好ましい一態様に係る研磨用組成物は、該研磨用組成物における上記酸の濃度CA[重量%]に対する該研磨用組成物における上記第2欠陥低減剤の濃度CD2[重量%]の比(CD2/CA)が、0.0005以上0.6以下である。上記研磨用組成物における上記酸と上記第2欠陥低減剤の濃度比が上記範囲であると、高い研磨速度と優れたスクラッチ低減性能とが高レベルで両立して達成されやすい。
好ましい一態様において、上記研磨用組成物はさらに水溶性高分子を含む。かかる構成の研磨用組成物によると、研磨による欠陥の発生がより抑制され得る。
好ましい一態様において、上記水溶性高分子はスルホン酸系重合体である。かかる水溶性高分子と上記欠陥低減剤とを組み合わせて含む研磨用組成物によると、研磨による欠陥の発生が抑制されやすい。
上記砥粒としては、平均一次粒子径が1nm以上50nm以下のものを好ましく採用し得る。砥粒として平均一次粒子径が上記範囲であるものを含む研磨用組成物は、研磨後に高い表面品位が要求される研磨工程においても好ましく使用され得る。このような研磨工程に使用され得る研磨用組成物において、ここに開示される技術を適用することは特に有意義である。
上記砥粒としては、シリカ粒子を好ましく採用し得る。砥粒としてシリカ粒子を含む研磨用組成物において、ここに開示される技術を適用することによる効果が好ましく発揮され得る。
また、この明細書によると、磁気ディスク基板の製造方法が提供される。その製造方法は、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を用いてニッケルリンめっきが施された磁気ディスク基板を研磨する工程を含む。かかる製造方法によると、スクラッチが少ない高品位な表面を有する磁気ディスク基板(Ni−P基板)を効率よく製造し得る。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
<研磨用組成物>
ここに開示される研磨用組成物は、ニッケルリンめっきが施された磁気ディスク基板(以下、Ni−P基板ともいう)の研磨(好ましくは仕上げ研磨)に用いられる研磨用組成物であって、砥粒と、酸と、酸化剤と、欠陥低減剤と、水とを含む。
(砥粒)
ここに開示される研磨用組成物は、砥粒を含有する。砥粒は、Ni−P基板の表面を機械的に研磨する働きを有する。砥粒の平均一次粒子径は特に限定されない。好ましい一態様において、BET法により測定される砥粒の平均一次粒子径は1nm以上である。平均一次粒子径の増大によって、より高い研磨速度が実現され得る。研磨効率等の観点から、上記平均一次粒子径は、好ましくは3nm以上、より好ましくは5nm以上、さらに好ましくは10nm以上、特に好ましくは15nm以上である。また、より面精度の高い表面を得るという観点から、上記平均一次粒子径は、好ましくは50nm以下、より好ましくは45nm以下、さらに好ましくは40nm以下、特に好ましくは35nm以下である。いくつかの態様において、上記平均一次粒子径は、例えば30nm以下としてもよく、典型的には25nm以下(例えば20nm以下)としてもよい。
なお、ここに開示される技術において、砥粒の平均一次粒子径は、BET法に基づいて求められる平均粒子径をいう。例えば、砥粒がシリカ砥粒(すなわちシリカ粒子からなる砥粒)の場合、シリカ砥粒の平均一次粒子径は、BET法により測定される比表面積S(m/g)から、D1(nm)=(6000/2.2)/Sの式により算出され得る。この式における2.2はシリカの比重の値であり、シリカとしての粒子径となる。比表面積の測定は、例えば、マイクロメリテックス社製の表面積測定装置、商品名「Flow Sorb II 2300」を用いて行うことができる。
特に限定するものではないが、砥粒の個数平均アスペクト比は、原理上1以上であり、その下限値は特に限定されないが、例えば1.03以上、典型的には1.08以上であってもよい。また、面精度を効率よく高めやすくする観点から、いくつかの態様において、平均アスペクト比は、通常、1.30以下であることが適当である。粒子全体の平均アスペクト比の低減によって、砥粒が転がり移動しやすくなるため加工が安定し、スクラッチがより好ましく低減され得る。粒子全体の平均アスペクト比は、好ましくは1.28以下、より好ましくは1.25以下(例えば1.2以下)である。ここで、砥粒の平均アスペクト比とは、該砥粒を構成する個々の粒子の長径/短径比の平均値、すなわち個数平均アスペクト比をいう。以下、特記しない場合、本明細書において平均アスペクト比とは、上記個数平均アスペクト比を意味するものとする。
砥粒の個数平均アスペクト比は、例えば次の方法で測定される。すなわち、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM、日立ハイテクノロジーズ社製STEM HD−2700)を用いて、測定対象の砥粒(1種類の砥粒粒子であってもよく、2種類以上の砥粒粒子の混合物であってもよい。)に含まれるTEMにて観察可能な1000個以上の粒子を、1視野内に100個程度観察可能な倍率(例えば200000倍〜400000倍)で撮影し、TEM画像を取得する。そして、各粒子画像に外接する最小の長方形について、その長辺の長さ(長径の値)を短辺の長さ(短径の値)で除した値を各粒子の長径/短径比(アスペクト比)として算出する。また、各粒子の画像から各粒子の面積を算出し、算出された面積と同一の面積を有する理想円(真円)の直径を各粒子の粒子径として算出する。すなわち、測定対象とする砥粒の累積粒度分布は、当該砥粒を構成する個々の粒子について上記算出された粒子径を横軸に、累積個数(%)を縦軸にプロットすることにより求められる。そして、上記所定個数の粒子のアスペクト比から、小径側からの上記累積粒度分布における所定の累積範囲の粒子の個数平均アスペクト比を算術平均することにより、全粒子の平均アスペクト比を求めることができる。上記各アスペクト比は、マウンテック社製画像解析ソフトウエアMacViewを用いて求めることができる。
砥粒の材質や性状は、特に制限はない。例えば、砥粒は無機粒子、有機粒子および有機無機複合粒子のいずれかであり得る。無機粒子の具体例としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、酸化クロム粒子、二酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化マグネシウム粒子、二酸化マンガン粒子、酸化亜鉛粒子、ベンガラ粒子等の酸化物粒子;窒化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子等の窒化物粒子;炭化ケイ素粒子、炭化ホウ素粒子等の炭化物粒子;ダイヤモンド粒子;炭酸カルシウムや炭酸バリウム等の炭酸塩;等が挙げられる。上記アルミナ粒子としては、α−アルミナ、α−アルミナ以外の中間アルミナおよびこれらの複合物が挙げられる。中間アルミナとは、α−アルミナ以外のアルミナ粒子の総称であり、具体例としてはγ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、η−アルミナ、κ−アルミナおよびこれらの複合物が挙げられる。有機粒子の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子やポリ(メタ)アクリル酸粒子、ポリアクリロニトリル粒子等が挙げられる。ここで(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸を包括的に指す意味である。砥粒は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここに開示される技術において使用し得る砥粒の好適例としてシリカ粒子が挙げられる。上記砥粒に含まれるシリカ粒子は、シリカを主成分とする各種のシリカ粒子であり得る。ここで、シリカを主成分とするシリカ粒子とは、該粒子の90重量%以上、通常は95重量%以上、典型的には98重量%以上がシリカである粒子をいう。使用し得るシリカ粒子の例としては、特に限定されないが、コロイダルシリカ(例えば、ケイ酸ソーダ法シリカ、アルコキシド法シリカ等)、フュームドシリカ、沈降シリカ等が挙げられる。表面改質としては、例えば、官能基の導入、金属修飾等の化学的修飾が挙げられる。ここに開示される技術における砥粒は、このようなシリカ粒子の1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて含むものであり得る。
ここに開示される技術におけるシリカ砥粒の構成成分として使用し得るシリカ粒子の一好適例として、コロイダルシリカが挙げられる。なかでも、ケイ酸ソーダ法シリカやアルコキシド法シリカのように、水相での粒子成長を経て合成されたコロイダルシリカの使用が好ましい。この種のコロイダルシリカを含むシリカ砥粒によると、高い研磨レートと良好な面精度とが好適に達成され得る。ここに開示されるシリカ砥粒がコロイダルシリカを含む場合、該シリカ砥粒に含まれるコロイダルシリカは、1種であってもよく、製造条件および/または物性の異なる2種以上であってもよい。また、上記シリカ砥粒は、1種または2種以上のコロイダルシリカからなる構成であってもよく、コロイダルシリカと、他のシリカ粒子すなわちコロイダルシリカ以外のシリカ粒子とを組み合わせて含む構成であってもよい。好ましい一態様では、研磨用組成物に含まれる砥粒が、コロイダルシリカを単独で含む。コロイダルシリカを単独で用いることにより、高い研磨レートを保ちつつ、より良好な面精度(例えばスクラッチ数の低減された表面)が実現され得る。
コロイダルシリカの粒子形状は特に限定されず、例えば球形であってもよく、非球形であってもよいが、ここに開示される研磨用組成物をNi−P基板の仕上げ研磨工程に使用する場合は、球形に近い形状が好ましい。
ここに開示される研磨用組成物において、該研磨用組成物に含まれる固形分に占めるシリカ粒子の含有量は、特に限定されない。上記シリカ粒子の含有量は、本発明による効果を発揮しやすくする観点から、上記固形分全体の40重量%以上であることが好ましく、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上、さらにより好ましくは80重量%以上、特に好ましくは90重量%以上、例えば99重量%以上である。なお、本明細書において研磨用組成物に含まれる固形分とは、結合水が除去されない程度の温度、例えば60℃で研磨用組成物から水分を蒸発させた後の残留分すなわち不揮発分をいう。
研磨用組成物における砥粒の含有量は特に制限されないが、典型的には0.1重量%以上であり、0.5重量%以上であることが好ましく、1重量%以上であることがより好ましく、3重量%以上であることがさらに好ましい。上記含有量は、複数種類の砥粒を含む場合には、それらの合計含有量である。砥粒の含有量の増大によって、より高い研磨レートが実現される傾向にある。研磨後の基板の表面平滑性や砥粒の分散安定性の観点から、通常、上記含有量は、25重量%以下が適当であり、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下、例えば8重量%以下である。
(水)
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には、上述のような砥粒の他に、該砥粒を分散させる水を含有する。水としては、イオン交換水、純水、超純水、蒸留水等を好ましく用いることができる。上記イオン交換水は、脱イオン水であり得る。
(酸)
ここに開示される研磨用組成物は、酸を含む。酸は、Ni−P基板を化学的に研磨する働きをする。酸としては、無機酸および有機酸のいずれも使用可能である。酸は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
無機酸の具体例としては、リン酸(オルトリン酸)、硝酸、硫酸、塩酸、ホウ酸、スルファミン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、テトラポリリン酸、ヘキサメタリン酸、炭酸、フッ化水素酸、亜硫酸、チオ硫酸、塩素酸、過塩素酸、亜塩素酸、ヨウ化水素酸、過ヨウ素酸、ヨウ素酸、臭化水素酸、過臭素酸、臭素酸、クロム酸、亜硝酸等が挙げられる。
有機酸の例としては、有機カルボン酸、有機ホスホン酸、有機スルホン、アミノ酸等が挙げられる。これらの有機酸に含まれる炭素原子数は、典型的には1〜18程度であり、例えば1〜10程度であることが好ましい。
有機酸の具体例としては、マロン酸、クエン酸、イソクエン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、マレイン酸、リンゴ酸、グリコール酸、コハク酸、イタコン酸、イミノ二酢酸、グルコン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アジピン酸、シュウ酸、吉草酸、エナント酸、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、シクロヘキサンカルボン酸、フェニル酢酸、安息香酸、クロトン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノレン酸、メタクリル酸、グルタル酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ酢酸、ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、メチレンコハク酸、没食子酸、アスコルビン酸、ニトロ酢酸、オキサロ酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、ニコチン酸やピコリン酸等のピリジンカルボン酸、等の有機カルボン酸;メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、エチルグリコールアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、フィチン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸、アミノポリ(メチレンホスホン酸)等の有機ホスホン酸;エタンスルホン酸、アミノエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、スルホコハク酸、10−カンファースルホン酸、タウリン等の有機スルホン酸;グリシン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン、プロリン、シスチン、グルタミン、アスパラギン、リシン、アルギニン等のアミノ酸;等が挙げられる。
研磨効率の観点から好ましい酸として、リン酸、ホスホン酸、マロン酸、クエン酸、マレイン酸、塩酸、硝酸、硫酸、スルファミン酸、フィチン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸等が例示される。なかでも好ましい酸として、リン酸、ホスホン酸、マロン酸、クエン酸、マレイン酸が挙げられる。
ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様において、該研磨用組成物に含まれる酸のpKa1(第1段の酸解離指数、25℃)は、−10.0以上2.5以下である。いくつかの態様において、上記酸のpKa1は、例えば2.3以下であってよく、2.0以下でもよく、1.8未満でもよく、1.5以下でもよく、1.2以下でもよい。上記酸の非限定的な例としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、マレイン酸、シュウ酸、ピロリン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸、ピクリン酸、ピコリン酸、チオ硫酸、塩素酸、過塩素酸、ヨウ素水素酸、過ヨウ素水素酸、ヨウ素酸、臭化水素酸、過臭素酸、臭素酸、クロム酸、ニトロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。なかでも塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、マレイン酸が好ましく、より好ましくはリン酸である。ここに開示される研磨用組成物に含まれる酸としては、上記酸から選ばれる一種を単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
いくつかの態様では、上記酸として、第1の酸と、それよりも解離しやすい第2の酸とが組み合わせて用いられてもよい。このように第1の酸とそれよりも解離しやすい第2の酸とを組み合わせて用いることにより、研磨の進行に伴う研磨用組成物のpH変動(典型的にはpH上昇)を抑制する効果が発揮され得る。このことは、高品位な表面を効率よく実現する観点から有利となり得る。
第1の酸のpKa1(第1段の酸解離指数、25℃)は特に限定されず、例えば1.8以上5.0以下であり得る。いくつかの態様において、第1の酸のpKa1は、例えば1.9以上であってよく、2.0以上でもよい。第1の酸として選択し得る酸の非限定的な例としては、リン酸、マレイン酸、亜硫酸、亜塩素酸、亜硝酸、トリポリリン酸、オキサロ酢酸、クロロ酢酸、フタル酸、フマル酸、マロン酸、クエン酸、酒石酸、ポリスルホン酸、グルタミン酸、サリチル酸、アスパラギン酸、グリシン、アルギニン、チロシン、バリン、メチオニン、リシン、ロイシン等が例示される。なかでもリン酸、マロン酸、クエン酸、マレイン酸が好ましい。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
第2の酸のpKa1(第1段の酸解離指数、25℃)は、第1の酸のpKa1よりも小さければよく特に限定されない。第2の酸のpKa1は、例えば−10.0以上2.5以下であり得る。いくつかの態様において、第2の酸のpKa1は、例えば2.3以下であってよく、2.0以下でもよく、1.8未満でもよく、1.5以下でもよく、1.2以下でもよい。第2の酸として選択し得る酸の非限定的な例としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、マレイン酸、シュウ酸、ピロリン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸、ピクリン酸、ピコリン酸、チオ硫酸、塩素酸、過塩素酸、ヨウ素水素酸、過ヨウ素水素酸、ヨウ素酸、臭化水素酸、過臭素酸、臭素酸、クロム酸、ニトロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等が例示される。なかでも塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、マレイン酸が好ましい。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
第1の酸と第2の酸とを併用する場合、研磨用組成物における第2の酸の濃度A2(重量%)と第1の酸の濃度A1(重量%)との比(A2/A1)は特に限定されない。いくつかの態様において、比(A2/A1)は、例えば0.5以上であってよく、研磨効率の観点から1以上であることが好ましく、2以上でもよく、3以上でもよく、5以上でもよい。また、いくつかの態様において、比(A2/A1)は、例えば50以下であってよく、研磨後の基板表面の荒れを抑制する観点から25以下が好ましく、20以下でもよく、15以下でもよく、10以下でもよい。
研磨用組成物中における酸(複数種類の酸を含有する研磨用組成物では、それらの合計)の濃度CA[重量%]は、特に限定されない。酸の濃度CAは、通常、0.1重量%以上が適当であり、0.5重量%以上が好ましく、0.8重量%以上がより好ましく、1重量%以上がさらに好ましく、1.2重量%以上でもよい。酸の濃度CAが低すぎると、十分な研磨効果が得られにくくなる場合がある。一方、酸の濃度CAが高すぎると、研磨後の基板表面が荒れやすくなる場合がある。かかる観点から、研磨用組成物における酸の濃度CAは、通常、15重量%以下が適当であり、10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましく、3重量%以下でもよい。
ここに開示される研磨用組成物は、上述したいずれかの酸の塩をさらに含み得る。これにより、良好な欠陥低減効果が安定して発揮される傾向にある。塩の例としては、上述した無機酸や有機酸の、金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。金属塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等の第四級アンモニウム塩が挙げられる。アルカノールアミン塩としては、例えば、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩が挙げられる。
ここに開示される研磨用組成物に含有させ得る塩の具体例としては、リン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩およびアルカリ金属リン酸水素塩;上記で例示した有機酸のアルカリ金属塩;その他、グルタミン酸二酢酸のアルカリ金属塩、ジエチレントリアミン五酢酸のアルカリ金属塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸のアルカリ金属塩、トリエチレンテトラミン六酢酸のアルカリ金属塩;等が挙げられる。これらのアルカリ金属塩におけるアルカリ金属は、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等であり得る。
いくつかの態様において、上記塩として、無機酸のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等の無機酸塩を好ましく採用し得る。例えば、上述したアルカリ金属リン酸塩やアルカリ金属リン酸水素塩の他、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム等を好ましく使用し得る。なかでも好ましい例として、アルカリ金属リン酸塩およびアルカリ金属リン酸水素塩が挙げられる。アルカリ金属リン酸水素塩が特に好ましい。
塩の濃度は特に限定されず、例えば0.01重量%以上10重量%以下であり得る。より高い使用効果を得る観点から、いくつかの態様において、塩の濃度は、例えば0.05重量%以上であってよく、0.1重量%以上でもよく、0.2重量%以下でもよい。塩の濃度は、通常、5重量%以下とすることが適当であり、2重量%以下でもよく、1重量%以下でもよく、0.5重量%以下でもよい。
(酸化剤)
ここに開示される研磨用組成物は、酸化剤を含有する。酸化剤の例としては、過酸化物、硝酸またはその塩、過ヨウ素酸またはその塩、ペルオキソ酸またはその塩、過マンガン酸またはその塩、クロム酸またはその塩、酸素酸またはその塩、金属塩類、硫酸類等が挙げられるが、これらに限定されない。酸化剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム、硝酸、硝酸鉄、硝酸アルミニウム、硝酸アンモニウム、ペルオキソ一硫酸、ペルオキソ一硫酸アンモニウム、ペルオキソ一硫酸金属塩、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸金属塩、ペルオキソリン酸、ペルオキソ硫酸、ペルオキソホウ酸ナトリウム、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、過ヨウ素酸、過塩素酸、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、過マンガン酸カリウム、クロム酸金属塩、重クロム酸金属塩、塩化鉄、硫酸鉄、クエン酸鉄、硫酸アンモニウム鉄等が挙げられる。好ましい酸化剤として、過酸化水素、硝酸鉄、過ヨウ素酸、ペルオキソ一硫酸、ペルオキソ二硫酸および硝酸が例示される。少なくとも過酸化水素を含むことが好ましく、過酸化水素からなることがより好ましい。
研磨用組成物における酸化剤の含有量は、有効成分量基準で0.01重量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.05重量%以上、さらに好ましくは0.1重量%以上であり、0.2重量%以上でもよく、0.3重量%以上でもよい。酸化剤の含有量が少なすぎると、研磨効率が低下し、実用上好ましくない場合がある。また、研磨用組成物における酸化剤の含有量は、有効成分量基準で5重量%以下であることが好ましく、より好ましくは1重量%以下である。酸化剤の含有量が多すぎると、研磨対象物の面精度が低下しやすくなり、実用上好ましくない場合がある。
(欠陥低減剤)
ここに開示される研磨用組成物は、欠陥低減剤を含む。欠陥低減剤は、Ni−P基板の研磨における欠陥(典型的にはスクラッチ)発生を抑制する働きを有する。ここに開示される技術において、上記欠陥低減剤は、第1欠陥低減剤と第2欠陥低減剤とを含む。
(第1欠陥低減剤)
第1欠陥低減剤は、アゾール類およびその誘導体からなる群から選択される一種または二種以上である。
上記アゾール類の例としては、トリアゾール、テトラゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピロール、イソチアゾール、イソオキサゾール、フラザン等が挙げられる。
トリアゾールおよびその誘導体の例には、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1−メチル−1,2,4−トリアゾール、メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシレート、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸メチル、1H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、3,5−ジアミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール−5−チオール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−ベンジル−4H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール、3−ブロモ−5−ニトロ−1,2,4−トリアゾール、4−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェノール、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジメチル−4H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジヘプチル−4H−1,2,4−トリアゾール、5−メチル−1,2,4−トリアゾール−3,4−ジアミン等の他、ベンゾトリアゾール類が含まれる。ここでベンゾトリアゾール類とは、分子内にベンゾトリアゾール骨格を含む化合物を指し、具体例としては、1H−ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−アミノベンゾトリアゾール、1−カルボキシベンゾトリアゾール、5−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール、5−ニトロ−1H−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1H−ベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5,6−ジメチル−1H−ベンゾトリアゾール、1−(1’,2’−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−5−メチルベンゾトリアゾール、2,2’−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノール等が挙げられる。なかでも、1,2,4−トリアゾールまたは1H−ベンゾトリアゾールが好ましい。
テトラゾールおよびその誘導体の例には、1H−テトラゾール、5−メチルテトラゾール、5−アミノテトラゾール、5−フェニルテトラゾール等が含まれる。
イミダゾールおよびその誘導体の例には、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルピラゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、ベンゾイミダゾール、5,6−ジメチルベンゾイミダゾール、2−アミノベンゾイミダゾール、2−クロロベンゾイミダゾール、2−メチルベンゾイミダゾール、2−(1−ヒドロキシエチル)ベンズイミダゾール、2−ヒドロキシベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、2,5−ジメチルベンズイミダゾール、5−メチルベンゾイミダゾール、5−ニトロベンズイミダゾール、1H−プリン等が含まれる。
ピラゾールおよびその誘導体の例には、1H−ピラゾール、4−ニトロ−3−ピラゾールカルボン酸、3,5−ピラゾールカルボン酸、3−アミノ−5−フェニルピラゾール、5−アミノ−3−フェニルピラゾール、3,4,5−トリブロモピラゾール、3−アミノピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、3,5−ジメチル−1−ヒドロキシメチルピラゾール、3−メチルピラゾール、1−メチルピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、4−アミノ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、アロプリノール、4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン、3,4−ジヒドロキシ−6−メチルピラゾロ(3,4−B)−ピリジン、6−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−アミン等が含まれる。
上記第1欠陥低減剤としては、一つまたは二つ以上の複素環内に窒素原子を合計2個以上(例えば、2個〜4個)含む化合物が好ましく、一つまたは二つ以上の複素環内に窒素原子を3個以上(例えば、3個または4個)含む化合物がより好ましい。いくつかの好ましい態様において、一つの複素環内に窒素原子を2個以上(例えば、2個〜4個)、より好ましくは3個以上(例えば、3個または4個)、さらに好ましくは3個含む複素環を、一つまたは二つ以上(典型的には一つ)備えた化合物を採用し得る。上記複素環の構成原子として窒素以外のヘテロ原子を含まない化合物が好ましい。なかでもトリアゾールが好ましく、特にベンゾトリアゾール類が好ましい。
基板への吸着の迅速性の観点から、いくつかの態様において、第1欠陥低減剤として、化学式から算出される分子量(Mw)が300以下である化合物を好ましく採用し得る。上記第1欠陥低減剤のMwは、より好ましくは270以下、さらに好ましくは250以下であり、200以下でもよく、150以下でもよい。また、研磨中における基板保護効果の観点から、上記第1欠陥低減剤のMwは、通常、50以上であることが適当であり、60以上であることが好ましい。好ましい一態様において、上記第1欠陥低減剤のMwは100以上であってもよく、120以上でもよい。
ここに開示される研磨用組成物における第1欠陥低減剤(複数種類の第1欠陥低減剤を含有する研磨用組成物では、それらの合計)の濃度CD1[重量%]は、特に限定されない。第1欠陥低減剤の濃度CD1は、例えば0.001重量%以上であってよく、通常は0.005重量%以上であることが適当であり、0.01重量%以上でもよく、0.02重量%以上でもよく、0.03重量%以上でもよい。第1欠陥低減剤の濃度CD1が高くなると、研磨中における基板の保護性能は向上する傾向にある。また、研磨速度向上の観点から、第1欠陥低減剤の濃度CD1は、通常、5重量%以下であることが好ましく、2重量%以下であることがより好ましく、1重量%以下でもよく、0.5重量%以下でもよく、0.3重量%以下でもよく、0.1重量%以下でもよく、0.07重量%以下でもよい。
(第2欠陥低減剤)
第2欠陥低減剤は、下記一般式(1)で表される化合物および下記一般式(2)で表される化合物からなる群から選択される一種または二種以上である。かかる第2欠陥低減剤を用いると、上記第1欠陥低減剤と組み合わせて用いられて、研磨効率を過度に低下させることなく、Ni−P基板の表面に発生し得る欠陥(典型的にはスクラッチ)を好適に低減させることができる。
好ましい一態様において、第2欠陥低減剤は、下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2020164701
(式(1)中、RおよびRは同一であっても互いに異なっていてもよく、いずれも水素原子、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である。ただし、RおよびRのうち少なくとも一方は、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である)。
およびRの具体例については特に制限はないが、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等を挙げることができる。
好ましい一態様において、Rは水素原子であり、Rは炭素数1〜10のアルキル基である。かかる態様において、Rの炭素数は1〜9であることがより好ましく、さらに好ましくは1〜8である。好ましい他の一態様において、RおよびRはいずれも炭素数1〜10のアルキル基である。かかる態様において、RおよびRの炭素数はいずれも1〜9であることがより好ましく、さらに好ましくは1〜8である。
上記一般式(1)で表される化合物の非限定的な例としては、モノメチルアシッドホスフェート、ジメチルアシッドホスフェート、モノエチルアシッドホスフェート、ジエチルアシッドホスフェート、モノプロピルアシッドホスフェート、ジプロピルアシッドホスフェート、モノイソプロピルアシッドホスフェート、ジイソプロピルアシッドホスフェート、モノブチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノ−2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、モノイソデシルアシッドホスフェート、ジイソデシルアシッドホスフェート、ビス(2-エチルヘキシル)ホスフェート等のリン酸エステル類が挙げられる。なかでも、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、プロピルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェートが好ましい。
好ましい他の一態様において、第2欠陥低減剤は、下記一般式(2)で表される化合物である。
Figure 2020164701
(式(2)中、RおよびRは同一であっても互いに異なっていてもよく、いずれも水素原子、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である。ただし、RおよびRのうち少なくとも一方は、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である)。
およびRの具体例については特に制限はないが、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等を挙げることができる。
好ましい一態様において、RおよびRはいずれも炭素数1〜10のアルキル基である。RおよびRの炭素数はいずれも1〜8であることがより好ましく、さらに好ましくは2〜6である。
上記一般式(2)で表される化合物の非限定的な例としては、ジメチルハイドロゲンホスファイト、ジエチルハイドロゲンホスファイト、ジイソプロピルハイドロゲンホスファイト、ジブチルハイドロゲンホスファイト、ジイソブチルハイドロゲンホスファイト、ビス(2−エチルヘキシル)ハイドロゲンホスファイト等の亜リン酸エステル類が挙げられる。なかでも、ジエチルハイドロゲンホスファイトが好ましい。
ここに開示される技術において、上記第2欠陥低減剤としては、上記一般式(1)で表される化合物の一種を単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。他の好ましい一態様において、上記第2欠陥低減剤としては、上記一般式(2)で表される化合物の一種を単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。他の好ましい一態様において、上記第2欠陥低減剤としては、上記一般式(1)で表される化合物の一種または二種以上と、上記一般式(2)で表される化合物の一種または二種以上と、を組み合わせて用いることができる。
ここに開示される研磨用組成物における第2欠陥低減剤(複数種類の第2欠陥低減剤を含有する研磨用組成物では、それらの合計)の濃度CD2[重量%]は、特に限定されない。第2欠陥低減剤の濃度CD2は、例えば0.0005重量%以上であってよく、通常は0.003重量%以上であることが適当であり、0.005重量%以上でもよく、0.01重量%以上でもよい。第2欠陥低減剤の濃度CD2が高くなると、研磨中における基板の保護性能は向上する傾向にある。また、研磨速度向上の観点から、第2欠陥低減剤の濃度CD2は、通常、5重量%以下であることが好ましく、2重量%以下であることがより好ましく、1重量%未満であることがさらに好ましく、0.5重量%以下でもよく、0.2重量%以下でもよく、0.1重量%以下でもよい。
上記第1欠陥低減剤の濃度CD1[重量%]に対する上記第2欠陥低減剤の濃度CD2[重量%]の比(CD2/CD1)は、特に限定されない。研磨速度と基板保護性とを好適に両立しやすくする観点から、上記比(CD2/CD1)は、通常、0.05以上であることが適切であり、0.1以上であることが好ましく、より好ましくは0.2以上であり、さらに好ましくは0.3以上である。いくつかの態様において、上記比(CD2/CD1)は、1以上でもよく、1.2以上でもよく、1.5以上でもよい。また、上記比(CD2/CD1)は、研磨速度と基板保護性とを好適に両立しやすくする観点から、通常、20以下であることが適切であり、10未満であることが好ましく、より好ましくは5以下であり、さらに好ましくは3以下である。いくつかの態様において、上記比(CD2/CD1)は、2以下でもよく、1.8以下でもよく、1.3以下でもよく、1以下でもよく、0.8以下でもよい。
上記酸の濃度CA[重量%]に対する上記第2欠陥低減剤の濃度CD2[重量%]の比(CD2/CA)は、特に限定されない。欠陥低減性能向上の観点から、上記比(CD2/CA)は、通常、0.0005以上であることが適切であり、0.001以上であることが好ましく、より好ましくは0.005以上であり、さらに好ましくは0.01以上である。いくつかの態様において、上記比(CD2/CA)は、0.02以上でもよく、0.4以上でもよい。また、上記比(CD2/CA)は、研磨速度と欠陥低減性とを好適に両立しやすくする観点から、通常、1未満であることが適切であり、0.6以下であることが好ましく、より好ましくは0.3以下であり、さらに好ましくは0.1以下である。いくつかの態様において、上記比(CD2/CA)は、0.08以下でもよく、0.06以下でもよく、0.04以下でもよく、0.03以下でもよく、0.02以下でもよい。
(水溶性高分子)
ここに開示される技術の好ましい一態様において、上記研磨用組成物は水溶性高分子を含有してもよい。水溶性高分子は、研磨中の基板を保護し、欠陥の発生を抑制する機能を発揮し得る。ここでいう水溶性高分子は、典型的には重量平均分子量(Mw)が500以上、好ましくは1000以上の化合物である。水溶性高分子は、単独重合体でもよく、共重合体でもよい。水溶性高分子としては、アニオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、両性ポリマーのいずれも使用可能である。研磨用組成物の分散安定性の観点から、いくつかの態様において、アニオン性ポリマーを好ましく採用し得る。
アニオン性ポリマーの一好適例として、スルホン酸系重合体が挙げられる。ここに開示される研磨用組成物に含まれる水溶性高分子のうちスルホン酸系重合体の割合は、例えば50重量%以上100重量%以下であってよく、好ましくは70重量%以上100重量%以下、より好ましくは90重量%以上100重量%以下であり、95重量%以上100重量%以下でもよく、99重量%以上100重量%以下でもよい。水溶性高分子として、一種または二種以上のスルホン酸系重合体のみを使用してもよい。
ここで、スルホン酸系重合体とは、該スルホン酸系重合体を構成する繰返し単位として、スルホン酸基を有する繰返し単位Xを少なくとも一種類含む重合体をいう。繰返し単位Xは、一分子中に少なくとも一つのスルホン酸基を有する単量体(モノマー)に由来する繰返し単位であり得る。スルホン酸基を有する単量体としては、スチレンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、イソアミレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタリルスルホン酸等が挙げられる。スルホン酸系重合体は、上記繰返し単位Xを2種類以上含んでいてもよい。スルホン酸系重合体は、スルホン酸基を有しない繰返し単位をさらに含んでいてもよい。スルホン酸基を有しない繰返し単位は、スルホン酸以外のアニオン性官能基を有する繰返し単位であってもよく、アニオン性官能基を有しない繰返し単位であってもよい。
スルホン酸以外のアニオン性官能基を有する繰返し単位の一例として、カルボキシ基を有する繰返し単位Yが挙げられる。繰返し単位Yは、例えば、(メタ)アクリル酸に由来する繰返し単位であり得る。ここで「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸およびメタクリル酸の一方または両方を包含する概念である。ここに開示される研磨用組成物は、スルホン酸系重合体として、(メタ)アクリル酸に由来するカルボキシ基含有繰返し単位Yと繰返し単位Xとを含む(メタ)アクリル酸/スルホン酸共重合体を含んでいてもよい。上記(メタ)アクリル酸/スルホン酸共重合体の例としては、(メタ)アクリル酸/イソプレンスルホン酸共重合体、(メタ)アクリル酸/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、(メタ)アクリル酸/イソプレンスルホン酸/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体等が挙げられる。(メタ)アクリル酸/スルホン酸共重合体は、スルホン酸基を有さず、かつ(メタ)アクリル酸単量体由来ではない繰返し単位をさらに含んでいてもよい。
スルホン酸系重合体の他の例としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のポリアルキルアリールスルホン酸系化合物;メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のメラミンホルマリン樹脂スルホン酸系化合物;リグニンスルホン酸、変成リグニンスルホン酸等のリグニンスルホン酸系化合物;アミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等の芳香族アミノスルホン酸系化合物;等が挙げられる。
いくつかの態様において、カルボキシ基を有する繰返し単位Yを含まないスルホン酸系重合体を好ましく採用し得る。繰返し単位Y不含有のスルホン酸系重合体と欠陥低減剤とを組み合わせて含む研磨用組成物によると、研磨による欠陥(典型的にはスクラッチ)の発生が抑制されやすい。繰返し単位Y不含有のスルホン酸系重合体は、スルホン酸基およびカルボキシ基を有しない繰返し単位(例えば、アニオン性官能基を有しない繰返し単位)をさらに含んでいてもよい。
スルホン酸系重合体の一好適例として、該重合体の分子構造に含まれる全繰返し単位のモル数に占めるスルホン酸基含有繰返し単位Xのモル数の割合(モル比)が95%以上である重合体が挙げられる。例えば、実質的に繰返し単位Xからなるスルホン酸系重合体を水溶性高分子として使用し得る。かかるスルホン酸系重合体において、上記繰返し単位Xのモル比は、例えば98%以上であってよく、99.5%以上でもよく、99.9%以上でもよい。ここに開示される研磨用組成物のいくつかの態様において、上記水溶性高分子として、繰返し単位Xのモル比が100%であるスルホン酸系重合体、すなわちスルホン酸基を有する繰返し単位Xのみからなるスルホン酸系重合体を好ましく採用し得る。そのようなスルホン酸系重合体の例として、ここに開示されるスルホン酸基含有単量体のいずれか1種からなる単独重合体や、2種以上のスルホン酸基含有単量体からなる共重合体が挙げられる。上記単独重合体の例として、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリイソアミレンスルホン酸等が例示される。なかでもポリスチレンスルホン酸、すなわちスチレンスルホン酸の単独重合体(ホモポリマー)が好ましい。
スルホン酸系重合体は、中和された塩の形態で用いられてもよい。中和された塩としては、Na、K等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩等が挙げられる。欠陥低減の観点から、Na塩以外の塩(例えばカリウム塩)の形態、Na塩を陽イオン交換した形態、または未中和の形態のスルホン酸系重合体を好ましく採用し得る。
スルホン酸系重合体のMwは、例えば500以上であってよく、1000以上でもよく、2000以上でもよい。基板表面の保護性を高めて欠陥の発生を抑制する観点から、いくつかの態様において、スルホン酸系重合体のMwは、好ましくは3000以上、より好ましくは5000以上であり、7000以上でもよく、9000以上でもよい。スルホン酸系重合体のMwの上限は特に制限されないが、例えば150万以下であってよく、100万以下でもよく、50万以下でもよく、30万以下でもよく、20万以下でもよく、10万以下でもよく、7万以下でもよく、5万以下でもよく、3万以下でもよい。なお、スルホン酸共重合体のMwとしては、GPCにより求められる重量平均分子量(水系、ポリエチレングリコール換算)を採用することができる。
研磨用組成物における水溶性高分子(好ましくは、スルホン酸系重合体)の濃度CP[重量%]は、特に限定されない。上記濃度CPは、例えば0.0001重量%以上であり得る。研磨中における基板の保護効果を高める観点から、上記濃度CPは、好ましくは0.0005重量%以上、より好ましくは0.001重量%以上であり、0.002重量%以上でもよく、0.0025重量%以上でもよく、0.003重量%以上でもよい。また、研磨中における基板の保護性と研磨後の基板からの洗浄除去性とを好適に両立しやすくする観点から、水溶性高分子の濃度CPは、通常、0.2重量%以下とすることが適当であり、好ましくは0.15重量%以下、例えば0.1重量%以下であり、0.07重量%以下でもよく、0.05重量%以下でもよい。
(塩基性化合物)
研磨用組成物には、pH調整等の目的で、必要に応じて塩基性化合物を含有させることができる。ここで塩基性化合物とは、研磨用組成物に添加されることによって該組成物のpHを上昇させる機能を有する化合物を指す。塩基性化合物の例としては、水酸化カリウムや水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化第四級アンモニウム等の第四級アンモニウム化合物、アンモニア、アミン等が挙げられる。塩基性化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(その他の成分)
ここに開示される研磨用組成物は、本発明の効果が著しく妨げられない範囲で、界面活性剤、キレート剤、防腐剤、防カビ剤等の、研磨用組成物(例えば、Ni−P基板等のような磁気ディスク基板用の研磨用組成物)に使用され得る公知の添加剤を、必要に応じてさらに含有してもよい。例えば、防腐剤および防カビ剤の例としては、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾリン系防腐剤、パラオキシ安息香酸エステル類、フェノキシエタノール等が挙げられるが、これらに制限されない。
(pH)
ここに開示される研磨用組成物のpHは、4.0以下である。研磨効率等の観点から、研磨用組成物のpHは、好ましくは3.7以下、より好ましくは3.5以下であり、3.2以下でもよく、3.0以下でもよく、2.5以下でもよく、2.2以下でもよい。また、研磨用組成物のpHは、通常、1.0より高くすることが適当であり、研磨後の基板表面の荒れを抑制する観点から、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.5以上(例えば1.5超)であり、1.7以上でもよい。ここに開示される技術は、研磨用組成物のpHが例えば1.5以上3.7以下である態様で好ましく実施され得る。上述したpHは、Ni−P基板の仕上げ研磨用の研磨用組成物において特に好ましく適用され得る。
なお、ここに開示される技術において、研磨用組成物のpHは、pHメーターを用いて3点校正した後で、ガラス電極を測定対象の組成物に入れて測定することにより把握することができる。標準液は、例えば、シュウ酸塩pH標準液:pH1.68(25℃)、フタル酸塩pH標準液:pH4.01(25℃)、中性リン酸塩pH標準液:pH6.86(25℃)、炭酸塩pH標準液:pH10.01(25℃)である。
<濃縮液>
ここに開示される研磨用組成物は、研磨対象物(例えば磁気ディスク基板)に供給される前には濃縮された形態(すなわち、研磨液の濃縮液の形態)であってもよい。このように濃縮された形態の研磨用組成物(濃縮液)は、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から有利である。濃縮倍率は、例えば、体積換算で1.5倍〜20倍程度とすることができる。濃縮液の貯蔵安定性等の観点から、通常は2倍〜10倍程度の濃縮倍率が適当である。かかる濃縮液は、所望のタイミングで希釈して研磨用組成物(研磨液)を調製し、その研磨液を研磨対象物に供給する態様で使用することができる。上記希釈は、典型的には、上記濃縮液に水を加えて混合することにより行うことができる。
<多剤型研磨用組成物>
ここに開示される研磨用組成物は、一剤型であってもよいし、二剤型を始めとする多剤型であってもよい。例えば、該研磨用組成物の構成成分(典型的には、水以外の成分)のうち一部の成分を含むパートAと、残りの成分を含むパートBとが混合されて研磨対象物の研磨に用いられるように構成されていてもよい。好ましい一態様に係る多剤型研磨用組成物は、砥粒を含むパートA(典型的には、該砥粒の分散媒をさらに含む分散液)と、砥粒以外の成分の少なくとも一部(例えば、酸、欠陥低減剤等)を含むパートBとを含んで構成されている。通常、これらは、使用前は分けて保管されており、使用時に混合して一液の研磨用組成物が調製され得る。混合時には、例えば過酸化水素等の酸化剤や、希釈用の水等がさらに混合され得る。
<研磨プロセス>
ここに開示される研磨用組成物は、例えば以下の操作を含む態様で、研磨対象物(ここではNi−P基板)の研磨に好適に使用することができる。以下、ここに開示される研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨する方法の好適な一態様につき説明する。
すなわち、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を含む研磨液(ワーキングスラリー)を用意する。上記研磨液を用意することには、研磨用組成物に濃度調整(例えば希釈)やpH調整等の操作を加えて研磨液を調製することが含まれ得る。あるいは、研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。
次いで、その研磨液を研磨対象物に供給し、常法により研磨する。例えば、一般的な研磨装置に研磨対象物をセットし、該研磨装置の研磨パッドを通じて上記研磨対象物の表面(研磨対象面)に研磨液を供給する。典型的には、上記研磨液を連続的に供給しつつ、研磨対象物の表面に研磨パッドを押しつけて両者を相対的に移動(例えば回転移動)させる。
その後、研磨対象物をアルカリ性洗浄液で洗浄するアルカリ洗浄工程を実施する。アルカリ洗浄工程は、典型的には、研磨対象物の少なくとも研磨対象面にアルカリ性洗浄液を接触させることを含む。例えば、研磨対象物をアルカリ性洗浄液に浸漬することにより、研磨対象面にアルカリ性洗浄液を接触させることができる。上記アルカリ性洗浄液に浸漬した研磨対象物に超音波を付与する超音波処理を行ってもよい。上記超音波の付与に加えて、あるいは上記超音波の付与に代えて、ポリビニルアルコール製スポンジ、不織布、ナイロンブラシ等を用いるスクラブ洗浄を行ってもよい。
アルカリ洗浄工程に使用するアルカリ性洗浄液のpHは、例えば7.5以上であってよく、洗浄性向上の観点から、好ましくは8.0以上であり、より好ましくはpH8.5以上、例えば8.8以上である。また、洗浄による基板表面の荒れを防ぐ観点から、上記アルカリ性洗浄液のpHは、通常、11以下が適当であり、10以下が好ましく、9.5以下がより好ましい。アルカリ性洗浄液としては、上述した塩基性化合物の一種または二種以上を含む水溶液を用いることができる。なかでもアルカリ金属水酸化物の水溶液が好ましく、例えば水酸化カリウム水溶液を好ましく使用し得る。アルカリ洗浄工程は、市販のアルカリ洗浄液を用いて行ってもよい。
なお、研磨液を用いて行う研磨の終了後、アルカリ洗浄工程に移行する前に、研磨対象物を非アルカリ性のリンス液で洗浄してもよい。リンス液としては、純水やイオン交換水等の水や、酸性水溶液(例えば、研磨液から砥粒を除いた組成の水溶液)を用いることができる。
<用途>
ここに開示される研磨用組成物は、ニッケルリンめっきが施された磁気ディスク基板(Ni−P基板の研磨に用いられて、該Ni−P基板の表面の欠陥数を効果的に低減し得る。上記Ni−P基板は、典型的には、基材の表面にニッケルリンめっき層を有する磁気ディスク基板である。上記基材の材質は、例えば、アルミニウム合金、ガラス、ガラス状カーボン等であり得る。ここに開示される研磨用組成物は、例えば、アルミニウム合金製の基材上にニッケルリンめっき層を有するNi−P基板の研磨に好ましく用いられ得る。
この明細書によると、ここに開示される研磨用組成物を用いた研磨工程と、該研磨工程後に行われるアルカリ洗浄工程と、を備えるNi−P基板の製造方法および該方法により製造されたNi−P基板が提供され得る。
ここに開示される研磨用組成物は、Ni−P基板表面の欠陥を高度に低減し得ることから、Ni−P基板のファイナルポリシング工程(仕上げ研磨工程)に特に好ましく使用され得る。この明細書によると、ここに開示される研磨用組成物を用いたファイナルポリシング工程と、該ファイナルポリシング工程後に行われるアルカリ洗浄工程と、を備えるNi−P基板の製造方法および該方法により製造されたNi−P基板が提供され得る。なお、ファイナルポリシングとは、目的物の製造プロセスにおける最後のポリシング工程(すなわち、その工程の後にはさらなるポリシングを行わない工程)を指す。
ここに開示される研磨用組成物は、ファイナルポリシングよりも上流のポリシング工程に用いられてもよい。ここで、ファイナルポリシングよりも上流のポリシング工程とは、粗研磨工程と最終研磨工程との間の予備研磨工程を指す。予備研磨工程は、典型的には少なくとも1次ポリシング工程を含み、さらに2次、3次・・・等のポリシング工程を含み得る。上記研磨用組成物は、いずれのポリシング工程にも使用可能であり、これらのポリシング工程において同一のまたは異なる研磨用組成物を用いることができる。ここに開示される研磨用組成物は、例えば、ファイナルポリシングの直前に行われるポリシング工程に用いられてもよい。
ここに開示される研磨用組成物は、例えば、上流の工程により表面粗さ20Å以下に調整されたNi−P基板の研磨に好ましく用いられ得る。ここで表面粗さとは、Schmitt Measurement System社製レーザースキャン式表面粗さ計「TMS−3000WRC」により測定される表面粗さ(算術平均粗さ(Ra))という。表面粗さ10Å以下に調整されたNi−P基板の研磨への適用が特に好ましい。これにより、高品位の表面を有するNi−P基板を生産性よく製造し得る。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<研磨用組成物の調製>
(実施例1)
砥粒(5重量%)、酸(1.5重量%)、水溶性高分子(0.008重量%)、第1欠陥低減剤(0.05重量%)、第2欠陥低減剤(0.02重量%)、過酸化水素(0.4重量%)および脱イオン水を含み、水酸化カリウムでpH2.0に調整された研磨用組成物を調製した。砥粒としては、平均粒子径18nmのコロイダルシリカを使用した。酸としては、リン酸(オルトリン酸)を用いた。水溶性高分子としては、重量平均分子量(Mw)が1.0×10のポリスチレンスルホン酸ナトリウムを使用した。第1欠陥低減剤としては、1H−ベンゾトリアゾールを使用した。第2欠陥低減剤としては、メチルアシッドホスフェートを使用した。
(実施例2〜10)
第1欠陥低減剤および第2欠陥低減剤の種類および含有量を表1に示す通りにしたこと以外は実施例1と同様にして、各例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例1、2)
第2欠陥低減剤を用いないことと第1欠陥低減剤の含有量を表1に示す通りにしたこと以外は実施例1と同様にして、各例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例3〜5および7)
第1欠陥低減剤を用いないことと第2欠陥低減剤の種類および含有量を表1に示す通りにしたこと以外は実施例1と同様にして、各例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例6)
第2欠陥低減剤のメチルアシッドホスフェートの代わりに、N−(2−アミノエチル)エタノールアミンを用いたこと以外は実施例1と同様にして、各例に係る研磨用組成物を調製した。
(比較例8)
リン酸の代わりに、メチルアシッドホスフェートを使用したこと以外は比較例1と同様にして、各例に係る研磨用組成物を調製した。
<Ni−P基板の研磨>
各例に係る研磨用組成物をそのまま研磨液に使用して、下記の条件で研磨対象物の研磨を行った。研磨対象物としては、表面に無電解ニッケルリンめっき層を備えたハードディスク用アルミニウム基板を、Schmitt Measurement System社製レーザースキャン式表面粗さ計「TMS−3000WRC」により測定される表面粗さ(算術平均粗さ(Ra))の値が6Åとなるように予備研磨したものを使用した。上記研磨対象物の直径は3.5インチ(外径約95mm、内径約25mmのドーナツ型)、厚さは1.27mmであった。
(研磨条件)
研磨装置:スピードファム社製の両面研磨機の両面研磨機、型式「9B−5P」
研磨パッド:スウェードノンバフタイプ
研磨対象基板の投入枚数:10枚((2枚/キャリア)×5キャリア×1バッチ))
研磨液の供給レート:130mL/分
研磨荷重:120g/cm
下定盤回転数:20rpm
研磨時間:5分
<洗浄>
研磨後のNi−P基板を純水に浸漬して周波数170kHzで超音波処理を行い、続いてアルカリ性洗浄液(スピードファム(株)から入手可能な洗浄液「CSC−102B」を体積基準で200倍に希釈したもの)に浸漬し、周波数170kHzの超音波を付与しながらポリビニルアルコール製スポンジによるスクラブ洗浄を行った。次いで上記基板を純水に浸漬して周波数950kHzで超音波処理を行った後、イソプロピルアルコール雰囲気中に引き上げて乾燥させた。
<研磨レート>
各例に係る研磨用組成物により研磨し、洗浄を行って得られた基板の中から計6枚(3枚/1バッチ)を無作為に選択し、各基板の研磨による基板の重量減少量を測定することにより研磨レートを算出し、これを平均することにより各例の研磨レートとした。具体的には、研磨レートは、次の計算式に基づいて求めた。
研磨レート[μm/分]=研磨による基板の重量減少量[g]/(基板の片面面積[cm]×ニッケルリンめっきの密度[g/cm]×研磨時間[分])×10
ここで、基板の片面面積は66cm、ニッケルリンめっきの密度は7.9g/cmとして計算した。得られた値を、比較例1の値を100%とする相対値に換算して、表1の「研磨レート」の欄に示した。
<スクラッチ評価>
各例に係る研磨用組成物により研磨し、洗浄を行って得られた基板の中から計5枚を無作為に選択し、各基板の両面にあるスクラッチを下記条件で検出した。5枚(計10面)のスクラッチ数の合計を10で除して基板片面あたりのスクラッチ数(本/面)を算出した。このようにして求めたスクラッチ数を、比較例1のスクラッチ数を100とする相対値に換算して表1の「スクラッチ」の欄に示した。
(スクラッチ検出条件)
測定装置:ケーエルエー・テンコール株式会社製 Candela OSA7100
Spindle speed:10000rpm
測定範囲:17000−47000μm
Step size:4μm
Encoder multiplier:×16
検出チャンネル:P‐Sc channel
Figure 2020164701
表1に示されるように、第1欠陥低減剤としてのアゾール類と第2欠陥低減剤としてのリン酸エステルまたは亜リン酸エステルとを併せて含む実施例1〜10の研磨用組成物によると、第1欠陥低減剤と第2欠陥低減剤のうち少なくとも一方を含まない比較例1〜8に比べて、研磨速度は同等かそれ以上でありながらスクラッチ数を顕著に低減させることができた。例えば、第1欠陥低減剤と第2欠陥低減剤とを含む実施例1〜10と、第1欠陥低減剤のみを含む比較例1または第2欠陥低減剤のみを含む比較例3〜5、との比較から、第1欠陥低減剤と第2欠陥低減剤とを併せて含む構成によると、研磨レートは維持されつつ、第1欠陥低減剤のみを含む構成よりもスクラッチ数が約10〜30%低減し、第2欠陥低減剤のみを含む構成よりもスクラッチ数が約20〜55%も低減することが示された。
第1欠陥低減剤の含有量が異なる比較例1と比較例2との比較から、欠陥低減剤として第1欠陥低減剤のみを使用する系において、第1欠陥低減剤の含有量を増やすとスクラッチ数は低減する傾向にあるが、一方で研磨レートも低下する傾向があることが示された。また、第2欠陥低減剤の代わりに欠陥低減剤としてアミン化合物を用いた比較例6は、第1欠陥低減剤と第2欠陥低減剤とを併せて含む実施例1〜10と比較して、低い研磨速度を示すことが示された。さらに、リン酸を含まず、代わりにメチルアシッドホスフェートを酸として比較的高濃度(1.5重量%)で含む比較例8の研磨用組成物は、実施例1〜10と比較して、スクラッチ低減性能が低いことが示された。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (10)

  1. ニッケルリンめっきが施された磁気ディスク基板の研磨に用いられる研磨用組成物であって、
    砥粒と、酸と、酸化剤と、欠陥低減剤と、水とを含み、
    前記欠陥低減剤として、
    アゾール類およびその誘導体からなる群から選択される一種または二種以上である第1欠陥低減剤と、
    一般式(1):
    Figure 2020164701
    (式(1)中、RおよびRは同一であっても互いに異なっていてもよく、いずれも水素原子、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である。ただし、RおよびRのうち少なくとも一方は、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である)で表される化合物;および、
    一般式(2):
    Figure 2020164701
    (式(2)中、RおよびRは同一であっても互いに異なっていてもよく、いずれも水素原子、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である。ただし、RおよびRのうち少なくとも一方は、炭素数1〜10の直鎖アルキル基または炭素数3〜10の分枝鎖アルキル基である)で表される化合物;からなる群から選択される一種または二種以上である第2欠陥低減剤と、
    を含む研磨用組成物。
  2. 前記研磨用組成物における前記第2欠陥低減剤の濃度CD2[重量%]が、0.0005重量%以上1重量%未満である、請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 前記研磨用組成物における前記第1欠陥低減剤の濃度CD1[重量%]に対する前記研磨用組成物における前記第2欠陥低減剤の濃度CD2[重量%]の比(CD2/CD1)が、0.1以上10未満である、請求項1または2に記載の研磨用組成物。
  4. 前記研磨用組成物における前記酸の濃度CA[重量%]が、1重量%以上15重量%以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  5. 前記研磨用組成物における前記酸の濃度CA[重量%]に対する前記研磨用組成物における前記第2欠陥低減剤の濃度CD2[重量%]の比(CD2/CA)が、0.0005以上0.6以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  6. さらに水溶性高分子を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  7. 前記水溶性高分子はスルホン酸系重合体である、請求項6に記載の研磨用組成物。
  8. 前記砥粒の平均一次粒子径が1nm以上50nm以下である、請求項1から7のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  9. 前記砥粒はシリカ粒子である、請求項1から8のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  10. ニッケルリンめっきが施された磁気ディスク基板を、請求項1から9のいずれか一項に記載の研磨用組成物を用いて研磨する工程を含む、磁気ディスク基板製造方法。
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