JP2019172648A - 化粧料添加剤、及びこれを含む化粧料 - Google Patents
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(I)化粧料添加剤
(I−1)アルミナ−シリカ系粒子を有する化粧料添加剤であって、
当該アルミナ−シリカ系粒子が、下記特性を有するものであることを特徴とする化粧料添加剤:
(1)走査型電子顕微鏡観察による一辺の長さが0.3〜20μmの立方体一次粒子からなる、
(2)液浸法による屈折率が1.48〜1.52である、
(3)コールターカウンター法による体積基準平均粒径が1〜20μmである、
(4)JIS K5101−13−2による吸油量が10ml/100g以上50ml/100g未満である、
(5)BET法による比表面積が20m2/g以下である。
(I−2)上記アルミナ−シリカ系粒子のガス吸着法による水分吸着量が0〜5%であることを特徴とする、(I−1)記載の化粧料添加剤。
(I−3)上記アルミナ−シリカ系粒子が、SiO2/Al2O3のモル比が1.8〜5の範囲にある組成を有し、X線回折学的に実質上非晶質なものである、(I−1)または(I−2)記載の化粧料添加剤。
(I−4)(I−1)〜(I−3)のいずれかに記載するアルミナ−シリカ系粒子の表面が疎水化処理されてなる疎水化アルミナ−シリカ系粒子を有する化粧料添加剤。
(I−5)前記疎水化アルミナ−シリカ系粒子が(I−1)〜(I−3)のいずれかに記載するアルミナ−シリカ系粒子の表面が常温硬化型シリコーン組成物の硬化物で被覆されてなるものである、(I−4)に記載する化粧料添加剤:
ここで常温硬化型シリコーン組成物は、
ジアルキルシロキサンユニットと、アルコキシ基を含有するアルコキシ基含有シロキサンユニットとを含有する第1オリゴマーと、
ジアルキルシロキサンユニットを含有せず、アルコキシ基を含有するアルコキシ基含有シロキサンユニットを含有する第2オリゴマーと、
シリコーンオイルと、
触媒と、
有機溶剤とを含有する常温硬化型シリコーン組成物であって、
前記第1オリゴマーと前記第2オリゴマーとの総量の、前記常温硬化型シリコーン組成物における割合が20質量%以上、50質量%以下であり、
前記第1オリゴマーの、前記第2オリゴマー1質量部に対する割合が0.15質量部以上、10質量部以下であり、
前記シリコーンオイルの25℃における動粘度が100mm2/s以上であり、
前記触媒が、金属アルコキシド、金属キレート化合物および金属カルボン酸塩からなる群から選択される少なくともlつであり、
前記有機溶剤の20℃における蒸気圧がlkPa以上であることを特徴とする。
(I−6)前記疎水化アルミナ−シリカ系粒子において、表面に被覆された常温硬化型シリコーン組成物の硬化物10質量部に対するアルミナ−シリカ系粒子の割合が質量比で90質量部以下である、(I−5)に記載の化粧料添加剤。
(I−7)前記疎水化アルミナ−シリカ系粒子が、(I−1)〜(I−3)のいずれかに記載するアルミナ−シリカ系粒子の表面がメチルハイドロジェンシリコーンオイルで被覆し、加熱表面処理されてなるものである、(I−4)に記載する化粧料添加剤。
(I−8)前記アルミナ−シリカ系粒子または疎水化アルミナ−シリカ系粒子が下記(a)〜(d)のいずれか一つの特性を有する(I−1)〜(I−7)のいずれかに記載する化粧料添加剤:
(a)平均摩擦係数(MIU): 0.3〜0.7
(b)隠ぺい性指数:6以下
(c)皺ぼかし性指数:32以下
(d)Haze:30〜80。
(I−9)前記化粧料添加剤がソフトフォーカス性付与剤、皺隠し効果付与剤(凹凸補正剤)、および/または伸展性付与剤である、(I−1)〜(I−8)のいずれかに記載する化粧料添加剤。
(II−1)(I−1)〜(I−3)のいずれかに記載するアルミナ−シリカ系粒子をメチルハイドロジェンシリコーンオイルで被覆し、熱処理する工程を有する、表面が疎水化されたアルミナ−シリカ系粒子の製造方法。
(II−2)下記(A)及び(B)の工程を有する、表面が疎水化されたアルミナ−シリカ系粒子の製造方法:
(A)(I−1)〜(I−3)のいずれかに記載するアルミナ−シリカ系粒子の表面を常温硬化型シリコーン組成物でコーティングする工程:
ここで常温硬化型シリコーン組成物は、
ジアルキルシロキサンユニットと、アルコキシ基を含有するアルコキシ基含有シロキサンユニットとを含有する第1オリゴマーと、
ジアルキルシロキサンユニットを含有せず、アルコキシ基を含有するアルコキシ基含有シロキサンユニットを含有する第2オリゴマーと、
シリコーンオイルと、
触媒と、
有機溶剤とを含有し、
前記第1オリゴマーと前記第2オリゴマーとの総量の、前記常温硬化型シリコーン組成物における割合が20質量%以上、50質量%以下であり、
前記第1オリゴマーの、前記第2オリゴマー1質量部に対する割合が0.15質量部以上、10質量部以下であり、
前記シリコーンオイルの25℃における動粘度が100mm2/s以上であり、
前記触媒が、金属アルコキシド、金属キレート化合物および金属カルボン酸塩からなる群から選択される少なくともlつであり、
前記有機溶剤の20℃における蒸気圧がlkPa以上である:及び
(B)前記アルミナ−シリカ系粒子の表面にコーティングされた常温硬化型シリコーン組成物を硬化する工程。
(II−3)表面が疎水化されたアルミナ−シリカ系粒子が下記(a)〜(d)のいずれか一つの特性を有するものである(II−1)または(II−2)に記載する製造方法:
(a)平均摩擦係数(MIU): 0.3〜0.6
(b)隠ぺい性指数:5以下
(c)皺ぼかし性指数:28以下
(d)Haze:34〜80。
(II−4)疎水化アルミナ−シリカ系粒子において、表面に被覆された常温硬化型シリコーン組成物の硬化物10質量部に対するアルミナ−シリカ系粒子の割合が90質量部以下になるように製造する方法である、(II−2)または(II−3)に記載する製造方法。
(II−5)前記有機溶剤が、アルコール系溶剤であることを特徴とする、(II−2)〜(II−4)のいずれかに記載の製造方法。
(II−6)前記有機溶剤の、前記第1オリゴマーと前記第2オリゴマーと前記シリコーンオイルとの総量100質量部に対する割合が40〜300質量部であることを特徴とする、(II−2)〜(II−5)のいずれかに記載の製造方法。
(II−7)前記触媒の、前記第1オリゴマーと前記第2オリゴマーとの総量100質量部に対する割合が2〜55質量部であることを特徴とする、(II−2)〜(II−6)のいずれかに記載の製造方法。
(III−1)(I−1)〜(I−9)のいずれかに記載する化粧料添加剤を含有することを特徴とする化粧料。
(III−2)上記化粧料添加剤を1〜50質量%の割合で含有する(III−1)に記載する化粧料。
(III−3)上記化粧料がメイクアップ化粧料である、(III−1)または(III−2)に記載する化粧料。
本発明の化粧料添加剤を構成するアルミナ−シリカ系立方体粒子(以下、単に「本発明粒子」とも称する)は、下記の性状および特性を備えていることを特徴とする。
(1)走査型電子顕微鏡観察による一辺の長さが0.3〜20μmの立方体一次粒子からなる。
(2)液浸法による屈折率が1.48〜1.52である。
(3)コールターカウンター法による体積基準平均粒径が1〜20μmである。
(4)JIS K5101−13−2による吸油量が10ml/100g以上50ml/100g未満である。
(5)BET法による比表面積が20m2/g以下である。
本発明粒子は、一次粒子の形状が立方体であり、走査型電子顕微鏡観察による一辺の長さが0.3〜20μmであることを特徴とする。好ましくは0.5〜20μmであり、よりこの好ましくは1.5〜12μmである。一例として製造例1〜3で製造した本発明粒子(実施例1〜3)の一次粒子を走査型電子顕微鏡で観察した画像を図1〜3に示す。これらの図に示すように、本発明粒子は大略6面と8つの角(かど)からなる立方体形状を有し、形状および大きさがほぼ整った一次粒子(微粒子)である。こうした形状を有する本発明粒子は、光散乱性能(光拡散能)が高く、良好なソフトフォーカス性を発揮することができる。また肌触りおよび肌すべり性も良好である。ここで肌すべり性が良好とは、単に高い肌すべり性を有するというのではなく、肌に塗布したときに適度に肌に密着して留まりながら肌表面に均一に伸びること、つまり適度なすべり性と留まり性を有することを意味する。
本発明粒子は、屈折率が1.48〜1.52であることを特徴とする。
本発明粒子は、体積基準平均粒径が1〜20μmであることを特徴とする。
本発明粒子は、その吸油量が10ml/100g以上50ml/100g未満の範囲にあることを特徴とする。
本発明粒子は、前述する粒子形状および粒度特性を有することに関連して、BET法による比表面積が20m2/g以下であることを特徴とする。好ましくは1〜10m2/g、より好ましくは1〜5m2/gである。
本発明粒子は、水分吸着量が0〜5%であることを特徴とする。
本発明粒子は、SiO2/Al2O3のモル比が1.8〜5の範囲にある組成を有することを特徴とする。好ましくは1.85〜2.5、より好ましくは1.9〜2.1である。
本発明粒子は実質的に非晶質であることを特徴とする。ここで「実質的に非晶質」とはX線回折法で測定した場合に無定形であり結晶化が認められないことを意味する。なお、X線回折法による結晶化度の測定方法は、後述する実施例に記載の通りである。
本発明粒子は、その見掛比重が0.5〜1.1g/cm3の範囲にあることを特徴とする。
本発明粒子は、その強熱減量が0〜6%の範囲にあることを特徴とする。
本発明粒子は、その白色度が80〜100%の範囲にあることを特徴とする。当該白色度はハンター白色度試験法に基づいて測定することができる。具体的には、後述する実施例に示すように、青色フィルター(実効波長457nm)を有するハンター反射率計を用いて測定することができる。
前述するように本発明粒子は、化粧料に配合することで当該化粧料にソフトフォーカス性を付与することができる。かかるソフトフォーカス性はHaze値として評価することができる。なお、Haze値は曇り(ぼかし)の度合いを示す数値であり、数値が高いほど、ソフトフォーカス性が高いことに加えて、隠蔽性(カバー力)が高いことを示す。Haze値は、「拡散透過率/全光線透過率×100」で求めることができ、通常、Hazeメーターで測定することができる。
本発明粒子は、平均摩擦係数が好ましくは0.7以下であってもよく、より好ましくは0.6以下である。平均摩擦係数は低いほど伸展性がよく、好ましいものの、肌への付着性やカバー力の点からは適度に伸び留まることも有用である。その観点から下限値としては、例えば0.3以上を挙げることができる。
皺隠し性は、皮膚に塗った時に、素地を隠す能力である隠ぺい効果が小さい程、そして、毛穴や小皺をぼかす効果(皺ぼかし効果)が大きい程、優れた評価となる。隠ぺい性指数及び皺ぼかし性指数は、それぞれ本発明粒子の隠ぺい効果及び皺ぼかし効果を評価する指標となる物性値であり、いずれも数値が小さくなるほど隠ぺい効果は低くて皺ぼかし効果は高く、皺隠し性が良好に発揮されることを示す。本発明粒子は、隠ぺい性指数が好ましくは6以下であってもよく、より好ましくは5以下である。下限値としては、制限されないものの、1以上を例示することができる。また本発明粒子は、皺ぼかし性指数が好ましくは32以下であってもよく、より好ましくは28以下である。下限値としては、制限されないものの、20以上、好ましくは25以上を例示することができる。
本発明で使用される本発明粒子は、立方体の粒子形態を有する結晶性ゼオライトを、結晶構造は実質的に破壊されるものの、その粒子形態は実質的に損なわれない条件下で酸で中和して、当該ゼオライト中のアルカリ金属分を除去することで製造される。
本発明の疎水化アルミナ−シリカ系立方体粒子は、前述するアルミナ−シリカ系立方体粒子(本発明粒子)の表面を疎水化処理(撥水処理)することで調製することができる。かかる疎水化処理は、特に制限されず、例えばシリコーンによる撥水表面処理などの従来公知の方法を用いることができる。かかるシリコーン処理としては、粒子表面をシリコーンオイルで塗布する方法(特開2007−176738号公報等)、粒子表面をメチルハイドロジェンシリコーン(医薬部外品名称メチルハイドロジェンポリシロキサン)を塗布して100〜180℃で熱処理する方法(特開2005−350588号公報)、フッ素を含むホウ素系触媒を用いてハイドロジェンシランと反応させて表面をシリル化する方法(WO2015/136913号)などを制限なく例示することができる。好ましくは、前述するアルミナ−シリカ系立方体粒子(本発明粒子)の表面をメチルハイドロジェンシリコーンで被覆して、加熱処理する方法である。加熱温度は、制限されないものの、上記するように100〜180℃を例示することができる。
アルミナ−シリカ系立方体粒子のコーティングに使用される常温硬化型シリコーン組成物は、常温で被膜を形成して硬化することができる組成物である。ここで、常温とは加熱(具体的には50℃以上の加熱)をしない温度であり、例えば50℃未満、好ましくは40℃以下であり、また例えば0℃以上、好ましくは10℃以上である。当該常温という用語は室温と同義に使用される。
RP αSi(ORq)βO(4‐α‐β) (A)
(式中、RPおよびRqは、互いに同ーまたは相異なっていてもよく、1価の炭化水素基を示す。αは、その平均値が0.40−1.70の範囲内にある値を示す。βは、平均組成式(A)中におけるケイ素原子に結合したORqの比率が5質量%以上40質量%未満になる値を示す。)
例えば、下記式(3)で示される。
RtγSi(ORs)δO(4−γ−δ) (B)
(式中、RtおよびRsは、互いに同ーまたは相異なっていてもよく、1価の炭化水素基を示す。γは、その平均値が0.40〜1.70の範囲内にある値を示す。δは、平均組成式(B)中におけるケイ素原子に結合したORsの比率が5質量%以上40質量%未満になる値を示す。)
なお、触媒は、後述する有機溶剤に溶解した触媒溶液として調製されていてもよい。
シリコーン組成物として、下記の変形例を使用することもできる。
本発明の疎水化アルミナ−シリカ系立方体粒子(以下、「本発明疎水化粒子」とも称する)は、前記方法で調製されるシリコーン組成物を用いて前述するアルミナ−シリカ系立方体粒子(本発明粒子)を表面処理加工することで調製することができる。表面処理加工は、本発明粒子とシリコーン組成物とを混合し、次いで常温で放置することで実施することができる。
(a)平均摩擦係数(MIU): 0.3〜0.6
(b)隠ぺい性指数:5以下
(c)皺ぼかし性指数:28以下
(d)Haze:34〜80。
本発明の疎水化粒子は、平均摩擦係数が好ましくは0.6以下であってもよく、より好ましくは0.5以下である。平均摩擦係数は低いほど伸展性がよく、好ましいものの、肌への付着性やカバー力の点からは適度に伸び留まることも有用である。その観点から下限値としては、例えば0.3以上である。
隠ぺい性指数及び皺ぼかし性指数は、それぞれ本発明の疎水化粒子の隠ぺい効果及び皺ぼかし効果を評価する指標となる物性値であり、いずれも数値が小さくなるほど隠ぺい効果は低くて皺ぼかし効果は高く、皺隠し性を良好に発揮することを示す。本発明疎水化粒子は、隠ぺい性指数が好ましくは6以下であってもよく、より好ましくは5以下である。下限値としては、制限されないものの、1以上、を例示することができる。また本発明疎水化粒子は、皺ぼかし性指数が好ましくは32以下であってもよく、より好ましくは28以下である。下限値としては、制限されないものの25以上、好ましくは20以上を例示することができる。
本発明の疎水化粒子は、可視光線でのHaze値が好ましくは34%以上であってもよく、より好ましくは40%以上である。上限値としては、例えば90%以下を挙げることができ、好ましくは80%以下である。本発明の疎水化粒子は、未処理の粒子(本発明粒子)と比較して、Haze値が高く、ソフトフォーカス性に優れている。このため、これを化粧料添加剤として化粧料に配合することで、化粧料により高いぼかし効果を付与することができる。
前述するアルミナ−シリカ系立方体粒子(本発明粒子)は、6つの平らな面を持つ立方体形状である。また特定の屈折率、粒径、吸油性、および比表面積を有することから、ソフトフォーカス付与剤として、各種の化粧料に配合することで化粧料のソフトフォーカス性を高めることができる。即ち、化粧料に配合したとき、所定面積内に多数の粒子が存在する結果、光が多重散乱しながら化粧膜を透過することとなり、従って、透過光のうち拡散光が占める割合が多くなり、優れたソフトフォーカス性を付与することができる。
(1)蛍光X線(SiO 2 /Al 2 O 3 のモル比)
酸化物換算でのアルカリ金属含有量およびSiO2/Al2O3のモル比の算出に必要な元素分析については、(株)リガク製Rigaku ZSX primus IIを用い、ターゲットはRh、分析線はKαで、その他は以下の条件で測定を行った。
〈Si〉管電圧:30kV、管電流:100mA、検出器:PC、分光結晶:PET
〈Al〉管電圧:30kV、管電流:100mA、検出器:PC、分光結晶:PET
なお、試料は110℃で2時間乾燥した物を基準とした。
X線回折法による試料粉末の結晶性解析は、(株)リガク製の「試料水平型多目的X線回折装置 Ultima IV」を下記条件で用いて実施した。
X線源:Cu Kα線
ターゲット:Cu
フィルター:湾曲結晶グラファイトモノクロメーター
検出器:シンチレーション検出器
電圧:40kV
電流:40mA
ステップサイズ:0.02°
計数時間:0.6sec/step
スリット:発散スリット2/3° 受光スリット0.3mm SS2/3°。
走査型電子顕微鏡(JEOL日本電子株式会社製 JSM−6510LA)で試料(乾燥粉末)の写真を撮影し、得られた二次元の写真画像から、試料粉末の粒子形状およびその粒径(一辺の長さ)を測定した。
2種の溶媒(α−ブロムナフタレンとケロシン)を混合することで屈折率の異なる複数の溶媒を調製し、調製した各溶媒の屈折率を予めアッベ屈折計で測定しておいた。次いでLarsenの油浸法に従って、試料粉末数mgをスライドガラスの上に採り、溶媒(屈折率既知)を1滴加えて、カバーガラスをかけ、溶媒を浸漬させた後、光学顕微鏡でベッケ線の移動を観察し、その移動から屈折率を求めた。
200ml容量のビーカーに試料粉末0.5gを計り取り、これに脱イオン水150mlを加えて攪拌下3分間分散させた。この分散液をコールターカウンター(ベックマンコールター社製 精密粒度分布測定装置Multiizer3)に供して、体積基準粒度分布を測定し、体積基準の中位径(D50)を求めた。なお、測定に使用したアパチャー(細孔)チューブは、製造例1及び2で製造した試料(実施例1及び2)については内径50μm、製造例3で製造した試料(実施例3)は内径100μmのものを使用した。なお、比較例はマルバーン社製MastersizerSを用いてレーザー回折法で測定した。
JIS.K.5101−13−1:2004(精製あまに油法)に準拠して測定した。
吸油量(ml/100g)=(100×V)/m
V:消費したあまに油の容量(ml)
m:被験試料の質量(g)
Micromeritics社製TriStar3000を使用し、窒素吸着等温線を測定した。比圧0.2以下の窒素吸着等温線からBET法で求めた。
日本ベル社製のBelsorp Maxを用い、水蒸気分圧PT(P/P0)が0.001〜0.9の範囲における水分吸着等温線を求めた。前処理は、真空条件下で150℃、2時間の条件で行った。平衡判定時間は300秒とした。水蒸気分圧PT(P/P0)が0.75における測定値を基材単位質量あたりの吸着量に換算し、水分吸着量(質量%)とした。
JIS.K.6220−1 7.7:2001に準拠して、下記の方法に従って測定した。
1)シリンダ(内径22.00±0.05mm、内深100mm)にピストン(外径21.80±0.05mm、長さ115mm、質量190g)を入れて自然に落下させて上部の突出部寸法を0.01mmまで測定する。
2)ピストンを抜き出し、シリンダに被験試料1〜5gを、0.01gまで正しくはかり採って注ぎ込み、シリンダの側面に付着した試料を落とすとともに内容物の上面が平らになるようにする。
3)ピストンをシリンダの上部から穏やかに落とし込み、試料面に達した時点でピストンを軽く1回転させてピストンをよく馴染ませる。
4)下記式に従って、見掛比重(g/cm3)を算出する。
見掛比重(g/cm3)=[m0]/(0.7854×d2×[h2−h1])
m0:被験試料の質量(g)
d :シリンダの直径(cm)
h2:被験試料が存在するときのピストンとシリンダとの高さの差(cm)
h1:被験試料が存在しないときのピストンとシリンダとの高さの差(cm)
JIS.K.0067 4.2:1992に準拠して、下記の方法に従って測定した。ただし860℃×20分の強熱条件を採用した。
1)被験試料を蒸発皿に入れて、その質量を0.1mgの桁まで測定する。
2)試料を入れた蒸発皿を電気炉にいれて、徐々に温度を挙げて860℃で強熱する。
3)860℃で20分間強熱した後、蒸発皿を速やかにデシケーターに移して放冷し、放冷後、その質量を0.1mgの桁まで測定する。
4)質量が一定になるまで(恒量)上記3を繰り返し、最終の質量から下記式に従って、見掛比重(g/cm3)を算出する。
強熱減量(%)=([W1−W2]/[W1−W3])×100
W1:強熱前の被験試料と蒸発皿の質量(g)
W2:強熱後の被験試料と蒸発皿の質量(g)
W3:蒸発皿の質量(g)
東京電色製ハンター自動反射率計TR−600 OPTICAL UNITを用いて測定した。
A液として3号ケイ酸ソーダ(SiO2=23重量%、Na2O=7.4重量%)358.6gと水504.7gを混合調製し、B液としてアルミン酸ソーダ(Al2O3=23重量%、Na2O=19.2重量%)338.1g、49重量%苛性ソーダ水溶液117.7g、水480.9gを混合調製した。下記のモル比になるように、A液とB液をそれぞれ781Lずつ混合し、総量1800gに調製した。
Na2O/SiO2=1.6
SiO2/Al2O3=1.8
H2O/Na2O=38
・X線回折法による結晶化度:無定形(非晶質)(図4参照)
・走査型電子顕微鏡観察による形状と粒径:一辺約0.5〜3μmの立方体(図1参照)
・浸漬法による屈折率:1.50
・コールカウンター法による体積基準平均粒子径:1.8μm
・JIS K5101−13−2による吸油量:31ml/100g
・BET法による比表面積:4m2/g
・ガス吸着法による水分吸着量:0.6%
・見掛比重:0.63g/ml
・強熱減量(Ig−loss):2.7%
・ハンター白色度:95%
製造例1と同じ組成の原料を用いて、A液として3号ケイ酸ソーダ316.8gと水550.7gを混合調製し、B液としてアルミン酸ソーダ298.7g、49%苛性ソーダ水溶液104.0g、水529.8gを混合調製した。下記のモル比になるように、A液とB液をそれぞれ795Lずつ混合し、総量1800gに調製した。
Na2O/SiO2=1.6
SiO2/Al2O3=1.8
H2O/Na2O=44
・X線回折法による結晶化度:無定形(非晶質)
・走査型電子顕微鏡観察による形状と粒径:一辺約1〜3.5μmの立方体(図2参照)
・浸漬法による屈折率:1.50
・コールカウンター法による体積基準平均粒子径:2.5μm
・JIS K5101−13−2による吸油量:33ml/100g
・BET法による比表面積:3m2/g
・ガス吸着法による水分吸着量:0.4%
・見掛比重:0.73g/ml
・強熱減量(Ig−loss):3.2%
・ハンター白色度:93%
製造例1と同じ組成の原料を用いて、A液として3号ケイ酸ソーダ128.0gと水758.9gを混合調製し、B液としてアルミン酸ソーダ120.6g、49%苛性ソーダ水溶液42.0g、水750.5gを混合調製した。下記のモル比になるように、A液とB液をそれぞれ857Lずつ混合し、総量1800gに調製した。
Na2O/SiO2=1.6
SiO2/Al2O3=1.8
H2O/Na2O=120
・X線回折法による結晶化度:無定形(非晶質)
・走査型電子顕微鏡観察による形状と粒径:一辺約3〜12μmの立方体(図3参照) ・浸漬法による屈折率:1.50
・コールカウンター法による体積基準平均粒子径:10.3μm
・JIS K5101−13−2による吸油量:30ml/100g
・BET法による比表面積:4m2/g
・ガス吸着法による水分吸着量:0.7%
・見掛比重:1.01g/ml
・強熱減量(Ig−loss):2.6%
・ハンター白色度:85%。
疎水化アルミナ−シリカ系立方体粒子1−1〜3−1(実施例4〜6)の製造に用いた各成分を以下に記載する。
・X−40−9250:前述する式(3)中、bが8、cが4、dが4であるメチル系シリコーンアルコキシオリゴマー(第lオリゴマー)、信越化学工業(株)製
・KR−500:前述する式(6)中、gが10、hが4であるメチル系シリコーンメトキシオリゴマー(第2オリゴマー)、信越化学工業(株)製
・KF−96−1000cs:オイル状のポリジメチルシロキサン、動粘度(25℃):1,000mm2/s、信越化学工業(株)製
・D−25:チタン(IV)テトラn‐ブトキシド、信越化学工業(株)製
・2−プロパノール:20℃における蒸気圧4kPa
・水:20℃における蒸気圧2.3kPa
・アルミナ−シリカ系立方体粒子1〜3(実施例1〜3)
500mlガラス容器に、X−40−9250を6.8部、KR−500を27.4部、KF−96−1000csを1.8部、2‐プロパノールを54.0部、D‐25を10.0部の割合で配合し、マグネチックスターラーを用いて、常温で20分間撹拌して、シリコーン組成物(1液型硬化性シリコーン組成物)(密度:0.90g/cm3)を300g調製した。当該シリコーン組成物の硬化時の質量減少率は69.5%である(硬化後の質量が硬化前の液質量の30.5%になる)。当該シリコーン組成物を、JIS H 4000準拠の試験用アルミニウム板の表面に塗布し、常温で18時間静置後の塗膜の鉛筆硬度は5H、24時間静置後の塗膜の鉛筆硬度も5Hであった 。
各立方体粒子1〜3(実施例1〜3)200gと上記(1)で調製した表面処理剤(常温硬化型シリコーン組成物)40gとを混合して、各立方体粒子1〜3の表面を疎水化処理した。当該処理は常温で行った。
疎水化アルミナ−シリカ系立方体粒子1−2〜3−2(実施例7〜9)の製造に用いた各成分を以下に記載する。
・KF−9901:メチルハイドロジェンポリシロキサン溶液(信越化学工業(株)製)
・アルミナ−シリカ系立方体粒子1〜3(実施例1〜3)
500mlガラス容器に、KF−9901を30部、2‐プロパノールを70部を配合し、マグネチックスターラーを用いて、常温で20分間撹拌して、KF−9901希釈液を300g調製した。当該希釈液の表面処理後の質量減少率は70%である(表面処理後の質量が希釈液質量の30%になる)。各立方体粒子1〜3(実施例1〜3)200gと上記(1)で調製した表面処理剤(KF−9901希釈液)40gとを混合して、各立方体粒子1〜3の表面を疎水化処理した。当該処理は常温で行った。
前記製造例4において、表面処理後のアルミナ−シリカ系立方体粒子1〜3(実施例1〜3)100質量部に対する硬化後の常温硬化型シリコーン組成物の割合が1質量部または2質量部(常温硬化型シリコーン組成物のdry質量%:1質量%または2質量%)になるように配合量を調整する以外は、製造例4と同様の方法で、疎水化アルミナ−シリカ系立方体粒子1−3〜3−3(dry質量%:1質量%)(実施例10〜12)、及び疎水化アルミナ−シリカ系立方体粒子1−4〜3−4(dry質量%:2質量%)(実施例13〜15)を調製した。また前記製造例5において、表面処理後のアルミナ−シリカ系立方体粒子1〜3(実施例1〜3)100質量部に対する硬化後のシリコーン組成物(メチルハイドロジェンポリシロキサン)の割合が1質量部または2質量部(シリコーン組成物のdry質量%:1質量%または2質量%)になるように配合量を調整する以外は、製造例5と同様の方法で、疎水化アルミナ−シリカ系立方体粒子1−5〜3−5(dry質量%:1質量%)(実施例16〜18)、及び疎水化アルミナ−シリカ系立方体粒子1−6〜3−6(dry質量%:2質量%)(実施例19〜21)を調製した。なお、これらの疎水化アルミナ−シリカ系立方体粒子は、以下、単に「疎水化立方体粒子」または「立方体粒子」ともいう。
前記製造例1〜3で製造した立方体粒子1〜3(実施例1〜3)、製造例4で疎水化処理された立方体粒子1−1〜3−1(実施例4〜6)、製造例5で疎水化処理された立方体粒子1−2〜3−2(実施例7〜9)、製造例6で疎水化処理された立方体粒子1−3〜3−3(実施例10〜12)、立方体粒子1−4〜3−4(実施例13〜15)、立方体粒子1−5〜3−5(実施例16〜18)、及び立方体粒子1−6〜3−6(実施例19〜21)、並びに市販の真球状シリカ粒子1〜4(以下、単に「真球状粒子1〜4」という)(比較例1〜4)をそれぞれシリコーンオイル(信越化学製KF-96-1000CS、屈折率1.40)と質量比1:9の割合で混合し、PETシート上に,バーコーター(No.9)を用いて厚さ約20μmの塗膜を作製した。なお、塗膜作製に際して、実施例1〜3の立方体粒子は、表1記載のデータについては、シリコーンオイルと混合する前に、ノニオン性界面活性剤エマルゲンA−500(花王製)0.001%を含む水中に分散させて、超音波をかけた後、沈降粒子を除いて乾燥したものを使用した(水簸分級)。一方、実施例1〜3の立方体粒子の表3記載のデータについては、、水簸分級をすることなくそのままシリコーンオイルと混合して使用した。
前記製造例1〜3で製造した立方体粒子1〜3(実施例1〜3)、および市販の真球状粒子1〜4(比較例1〜4)のそれぞれについて、下記の方法により皺隠し効果を評価した。
i.手芸用乾燥豚皮を3.0cm×3.0cmに切り出し、片側半分をセロテープ(登録商標)で保護する。
ii.セロテープ(登録商標)で保護していない片側半分に各種の粒子(実施例1〜3、比較例1〜4)を0.01g塗布し、指で上下に30往復して馴染ませる。
iii.スライドグラスの中央(各端から2.45cm)に両面テープで豚皮を貼り付け、固定する。
iv.暗室でリングライトで照射しながら、カメラレンズ位置を13.5cmの高さに三脚を固定、ホワイトバランスを4000Kに設定し、豚皮表面を撮影した。
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm f3.5 Marco 絞り値 F4.0
シャッタースピード 1/125秒。
v.撮影した写真を目視で観察して、皺隠しの効果を下記の基準に基づいて評価する。
○(効果あり):豚皮表皮の凹凸が目立たない
△(効果ややあり):粒子を塗布していない表面に比較して豚皮表皮の凹凸がぼけている。
×(効果なし):粒子を塗布していない表面に比較して豚皮表皮の凹凸のぼかしが不十分である。
結果を、前述する表3に纏めて示す。
前記製造例1〜3で製造した立方体粒子1〜3(実施例1〜3)、製造例4で疎水化処理された立方体粒子1−1〜3−1(実施例4〜6)、製造例5で疎水化処理された立方体粒子1−2〜3−2(実施例7〜9)のそれぞれについて、下記の方法により滑り性を評価した。具体的には、各被験試料の滑り性は、摩擦感テスター(摩擦感テスターKSE-SE:カトーテック社製)を用いて得た摩擦係数により評価した。
(i)被験試料5mgを秤りとる。
(ii)摩擦感テスター上に、幅3cmの人工皮膚(出光テクノファイン社製のサプラーレ(登録商標):トップ:ポリウレタン(プロテインパウダー配合)100%、ベース基布:レーヨン80%、ナイロン20%)を置く。
(iii)秤り取った被験試料を上記人工皮膚の上に分散して置き、ゴム手袋で3×8cmの範囲に均一に塗布する。
(iv)荷重25g、速度1mm/秒の条件で、摩擦感テスターによる自動測定を行い平均摩擦係数(MIU)を得る。
(v)この操作を3回行い、平均値を平均摩擦係数とする。
前記立方体粒子1〜3(実施例1〜3)、疎水化処理された立方体粒子1−1〜3−1(実施例4〜6)立方体粒子1−2〜3−2(実施例7〜9)、立方体粒子1−3〜3−3(実施例10〜12)、立方体粒子1−4〜3−4(実施例13〜15)、立方体粒子1−5〜3−5(実施例16〜18)及び立方体粒子1−6〜3−6(実施例19〜21)のそれぞれについて、下記の方法により皺隠し作用を評価した。具体的には、乾燥豚皮に各被験試料を塗布し、素地に対する隠ぺい効果と皺ぼかし効果を光学的に評価した。乾燥豚皮は、表面に数ミクロンの凹凸がある、50〜100ミクロンの楕円形の凸部と、幅5〜20μm、深さ5〜20μmの凹部(溝)から形成されており、小皺を有する人の肌(皮膚)に類似した皮膚モデルである。なお、隠ぺい性指数、皺ぼかし性指数ともに数値が小さいほど、優れた化粧品原料であるといえる。
(1)3cm×3cm手芸用乾燥豚皮の半分に被験試料0.1gを塗布する。
(2)この豚皮をスライドグラス(幅7.9cm)の両端から2.45cm離れた領域内に貼り付ける。(3)光を遮断した暗室の中で、リングライト(アームシステム社製実体顕微鏡用LEDリング照明LED-R72、強さ2.0)で照射しながら、レンズ(オリンパス(株)製M.ZUIKO DIGTAL ED 30mm f3.5 Macro )を装着したカメラ(オリンパス(株)製OLYMPUS PEN E-PL8)を、レンズとスライドガラス(被験試料)との距離が13.3cmになるように調整固定して撮影する(撮影条件:マニュアルモードでホワイトバランス4000K、絞り値F5.6、シャッタースピード1/125秒、ISO感度1250)。
(4)画像編集による明度の算出:
加工ソフト(ex.フリーソフトGimp)をインストールしたPCに撮影した画像を取り込み、被験試料を塗布していない乾燥豚皮領域(塗布領域)と被験試料を塗布した乾燥豚皮領域(非塗布領域)のそれぞれについて、凹凸部のピクセルを無作為に50点選ぶ。
(5)各ピクセルをSUV変換し、各領域(塗布領域、非塗布領域)の凹部と凸部の各々について明度(V値)を測定し、その平均値を算出する。
(6)得られた平均値を、下式に当てはめて隠ぺい性と皺ぼかし性を評価する。下式によれば、隠ぺい性指数、皺ぼかし性指数ともに値が0に近いほど良好な傾向を示す。
隠ぺい性指数=V’凸−V凸
皺ぼかし性指数=V’凸−V’凹
V凸 :被験試料を塗布していない乾燥豚皮の凸部の明度平均値
V’凸:被験試料を塗布した乾燥豚皮の凸部の明度平均値
V’凹:被験試料を塗布した乾燥豚皮の凹部の明度平均値
測定結果を表4に併せて示す。
下記被験粒子として本発明粒子(実施例1〜3)または本発明疎水化粒子(実施例4〜21)を使用し、下記の処方によりパウダーファンデーションを調製する。
成 分 配合量(質量%)
(1)シリコーン処理タルク 10.00
(2)シリコーン処理セリサイト 33.80
(3)シリコーン処理合成金雲母 10.00
(4)シリコーン処理酸化チタン 10.00
(5)シリコーン処理酸化鉄 3.00
(6)シリコーン処理酸化亜鉛 2.00
(7)ポリメタクリル酸メチル 7.00
(8)窒化ホウ素 3.00
(9)メチルパラベン 0.20
(10)被験粒子(実施例) 10.00
(11)メチルポリシロキサン 4.90
(12)コハク酸ジオクチル 4.00
(13)スクワラン 2.00
(14)香料 0.10
合 計 100.00
下記被験粒子として本発明粒子(実施例1〜3)または本発明疎水化粒子(実施例4〜21)を使用し、下記の処方により化粧下地を調製する。
成 分 配合量(質量%)
(1)セスキステアリン酸メチルグルコシド 1.00
(2)ステアロイル乳酸ナトリウム 0.20
(3)硬化ナタネ油アルコール 3.50
(4)スクワラン 6.00
(5)ミリスチン酸オクチルドデシル 6.00
(6)メチルフェニルポリシロキサン 6.00
(7)マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 2.00
(8)トリイソステアリン酸ポリグリセリル 1.00
(9)ブチルパラベン 0.10
(10)精製水 51.94
(11)合成ケイ酸ナトリウム・マグネシウム 1.00
(12)ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.06
(13)キサンタンガム 0.20
(14)1,3−ブチレングリコール 10.00
(15)メチルパラベン 0.20
(16)ジグリセリン 5.00
(17)被験粒子(実施例) 5.00
(18)メチルポリシロキサン 0.50
合 計 100.00
下記被験粒子として本発明粒子(実施例1〜3)または本発明疎水化粒子(実施例4〜21)を使用し、下記の処方により油性ファンデーションを調製する。
成 分 配合量(質量%)
(1) 流動パラフィン 18.00
(2) パルミチン酸イソプロピル 15.00
(3) 液状ラノリン 4.50
(4) マイクロクリスタリンワックス 4.50
(5) セレシン 10.00
(6) カルナバロウ 2.00
(7) セスキオレイン酸ソルビタン 1.00
(8) パラベン 0.20
(9) 酸化チタン 14.00
(10)カオリン 7.50
(11)タルク 11.00
(12)酸化鉄 4.00
(13)被験粒子(実施例) 8.00
(14)香料 0.30
合計 100.00
下記被験粒子として本発明粒子(実施例1〜3)または本発明疎水化粒子(実施例4〜21)を使用し、下記の処方により口紅を調製する。
成 分 配合量(質量%)
(1) セレシン 10.00
(2) マイクロクリスタリンワックス 2.00
(3) カルナウバロウ 1.00
(4) 合成炭化水素ワックス 2.00
(5) ダイマー酸イソプロピル 15.00
(6) トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン 34.35
(7) ジペンタエリトリット脂肪酸エステル 3.50
(8) ビタミンE 0.10
(9) トリイソステアリン酸ポリグリセリル 12.00
(10) 着色料 7.00
(11) 合成金雲母 10.00
(12) 被験粒子(実施例) 3.00
(13) 香料 0.05
合計 100.00
Claims (11)
- アルミナ−シリカ系粒子を有する化粧料添加剤であって、
当該アルミナ−シリカ系粒子が、下記特性を有するものであることを特徴とする化粧料添加剤:
(1)走査型電子顕微鏡観察による一辺の長さが0.3〜20μmの立方体一次粒子からなる、
(2)液浸法による屈折率が1.48〜1.52である、
(3)コールターカウンター法による体積基準平均粒径が1〜20μmである、
(4)JIS K5101−13−2による吸油量が10ml/100g以上50ml/100g未満である、
(5)BET法による比表面積が20m2/g以下である。 - 上記アルミナ−シリカ系粒子がさらに下記の特性を有するものである請求項1記載の化粧料添加剤:
(6)ガス吸着法による水分吸着量が0〜5%である。 - 上記アルミナ−シリカ系粒子が、SiO2/Al2O3のモル比が1.8〜5の範囲にある組成を有し、X線回折学的に実質上非晶質であることを特徴とする、請求項1または2に記載する化粧料添加剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載するアルミナ−シリカ系粒子の表面が疎水化処理されてなる疎水化アルミナ−シリカ系粒子を有する化粧料添加剤。
- 前記疎水化アルミナ−シリカ系粒子が、請求項1〜3のいずれかに記載するアルミナ−シリカ系粒子の表面が常温硬化型シリコーン組成物の硬化物で被覆されてなるものである、請求項4に記載する化粧料添加剤:
ここで常温硬化型シリコーン組成物は、
ジアルキルシロキサンユニットと、アルコキシ基を含有するアルコキシ基含有シロキサンユニットとを含有する第1オリゴマーと、
ジアルキルシロキサンユニットを含有せず、アルコキシ基を含有するアルコキシ基含有シロキサンユニットを含有する第2オリゴマーと、
シリコーンオイルと、
触媒と、
有機溶剤とを含有する常温硬化型シリコーン組成物であって、
前記第1オリゴマーと前記第2オリゴマーとの総量の、前記常温硬化型シリコーン組成物における割合が20質量%以上、50質量%以下であり、
前記第1オリゴマーの、前記第2オリゴマー1質量部に対する割合が0.15質量部以上、10質量部以下であり、
前記シリコーンオイルの25℃における動粘度が100mm2/s以上であり、
前記触媒が、金属アルコキシド、金属キレート化合物および金属カルボン酸塩からなる群から選択される少なくともlつであり、
前記有機溶剤の20℃における蒸気圧がlkPa以上であることを特徴とする。 - 前記疎水化アルミナ−シリカ系粒子が、請求項1〜3のいずれかに記載するアルミナ−シリカ系粒子の表面がメチルハイドロジェンシリコーンオイルで被覆し、加熱表面処理されてなるものである、請求項4に記載する化粧料添加剤。
- 前記化粧料添加剤がソフトフォーカス性付与剤、皺隠し効果付与剤(凹凸補正剤)、または/および伸展性付与剤であるである、請求項1〜6のいずれかに記載する化粧料添加剤。
- 下記(A)及び(B)、または(C)の工程を有する、表面が疎水化されたアルミナ−シリカ系粒子の製造方法:
(A)請求項1〜3のいずれかに記載するアルミナ−シリカ系粒子の表面を常温硬化型シリコーン組成物でコーティングする工程:
ここで常温硬化型シリコーン組成物は、
ジアルキルシロキサンユニットと、アルコキシ基を含有するアルコキシ基含有シロキサンユニットとを含有する第1オリゴマーと、
ジアルキルシロキサンユニットを含有せず、アルコキシ基を含有するアルコキシ基含有シロキサンユニットを含有する第2オリゴマーと、
シリコーンオイルと、
触媒と、
有機溶剤とを含有し、
前記第1オリゴマーと前記第2オリゴマーとの総量の、前記常温硬化型シリコーン組成物における割合が20質量%以上、50質量%以下であり、
前記第1オリゴマーの、前記第2オリゴマー1質量部に対する割合が0.15質量部以上、10質量部以下であり、
前記シリコーンオイルの25℃における動粘度が100mm2/s以上であり、
前記触媒が、金属アルコキシド、金属キレート化合物および金属カルボン酸塩からなる群から選択される少なくともlつであり、
前記有機溶剤の20℃における蒸気圧がlkPa以上であり、及び
(B)前記アルミナ−シリカ系粒子の表面にコーティングされた常温硬化型シリコーン組成物を硬化する工程;または
(C)請求項1〜3のいずれかに記載するアルミナ−シリカ系粒子の表面をメチルハイドロジェンシリコーンオイルで被覆した後、熱処理する工程。 - 請求項1〜6のいずれかに記載する化粧料添加剤を含有することを特徴とする化粧料。
- 上記化粧料添加剤を1〜50質量%の割合で含有する請求項9に記載する化粧料。
- 上記化粧料がメイクアップ化粧料である、請求項10に記載する化粧料。
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