JP6636276B2 - 乳化化粧料 - Google Patents

乳化化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP6636276B2
JP6636276B2 JP2015148271A JP2015148271A JP6636276B2 JP 6636276 B2 JP6636276 B2 JP 6636276B2 JP 2015148271 A JP2015148271 A JP 2015148271A JP 2015148271 A JP2015148271 A JP 2015148271A JP 6636276 B2 JP6636276 B2 JP 6636276B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
component
titanium oxide
powder
emulsified cosmetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015148271A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017025048A (ja
Inventor
悦子 度会
悦子 度会
崇訓 五十嵐
崇訓 五十嵐
矢後 祐子
祐子 矢後
孝一 上原
孝一 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2015148271A priority Critical patent/JP6636276B2/ja
Publication of JP2017025048A publication Critical patent/JP2017025048A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6636276B2 publication Critical patent/JP6636276B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

本発明は、乳化化粧料に関する。
従来、しみ・そばかす等のカバー力を高めるため、化粧料に酸化チタン等が用いられている。しかしながら、このような化粧料では、不自然な仕上がりになってしまうため、カバー力を有し、自然な仕上がりが得られる化粧料が検討されている。例えば、特許文献1には、平均粒径30μm以下の酸化チタン被覆雲母と、微粒子酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛のシリコーン懸濁液を含有する乳化化粧料が記載され、特許文献2には、微粒子酸化チタンの粒径が10〜1000nmである微粒子酸化チタンを含有している板状二酸化ケイ素粉体を含有する化粧料が記載されている。
特開2000−63238号公報 特開平8−26931号公報
従来の化粧料では、波長制御ができないため、化粧後の仕上りが不自然であった。特に、カバー力を上げようとすると白浮きや厚ぼったさを感じてしまうという課題があった。
本発明者らは、特定の板状粉体(緑色干渉色)で特定波長の反射を高め、特定の酸化鉄被覆酸化チタンの色みを反射させることで、肌全体を自然に仕上げることができ、白浮きや粉っぽさがなく、色ムラカバー力に優れ、厚ぼったくなく、きれいで明るい仕上りを実現する乳化化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)及び(B):
(A)平均粒子径0.05〜0.5μmの酸化鉄被覆酸化チタンであって、該酸化鉄被覆酸化チタン中の酸化チタンの質量に対して、酸化鉄を0.5〜5質量%含む酸化鉄被覆酸化チタン 0.1〜40質量%、
(B)平均粒子径が1〜50μmの板状粉体であって、該粉体を黒色の人工皮革に8mg/100cm2となるように均一に塗布し、その正反射(入射光角45°、受光角−45°)において測色したとき、CIE1976 L*a*b*表色系で規定する彩度Cが10以上、色相角が120〜190°である板状粉体 0.1〜10質量%
を含有する乳化化粧料に関する。
本発明の乳化化粧料は、自然な仕上りで、白浮きや粉っぽさがなく、色ムラカバー力に優れ、厚ぼったくなく、きれいで明るい仕上りを得ることができる。
本発明で用いられる成分(A)は、平均粒子径が0.05〜0.5μmの酸化鉄被覆酸化チタンである。
ここで用いる酸化チタンは、平均粒子径が0.05〜0.5μmであり、0.07〜0.4μmであるのが好ましく、0.1〜0.35μmがより好ましく、0.15〜0.35μmがさらに好ましい。
酸化チタンの形状は、球状、板状、針状等のいずれでも良い。具体的には、MZ−150、MP−25(テイカ社製)、ST−710(チタン工業社製)等の市販品を用いることができる。
成分(A)は、このような酸化チタンを酸化鉄で被覆処理したものである。
酸化鉄の処理量は、粉体の透過光の分光スペクトルの中で600〜700nmの赤色光の透過度をより一層高め、肌の色むらをカバーし、肌を明るく見せる点から、該酸化鉄被覆酸化チタン中の酸化チタンの質量に対して、0.5〜5質量%であり、1〜4質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましい。
酸化チタンを酸化鉄で被覆処理する方法としては、通常の方法により行うことができる。例えば、酸化チタン及びポリ硫酸第二鉄を水へ投入してスラリー化させ、60℃に加熱する。アンモニア水にてpH7.5へ中和し、水酸化鉄(酸化鉄)を酸化チタン表面に析出させる。得られた複合化物を水洗し、110℃で10〜12時間乾燥させる。乾燥物を650℃で焙焼させたのち、粉砕することにより、成分(A)の酸化鉄被覆酸化チタンを得ることができる。
このようにして得られる成分(A)の酸化鉄被覆酸化チタンは、粉体の透過光の分光スペクトルの中で600〜700nmの赤色光の透過度をより一層高め、肌の色むらをカバーし、肌を明るく見せる点から、比表面積1〜40m2/gであるのが好ましく、2〜20m2/gがより好ましく、4〜10m2/gであるのがさらに好ましい。
本発明において、比表面積(m2/g)は、成分(A)を試料管に約0.8g採取し、120℃の温度で2時間真空乾燥後、自動比表面積・細孔分布測定装置トライスター3000(島津製作所社製)を用いて、BET法にて測定することができる。
また、成分(A)の酸化鉄被覆酸化チタンは、粉体の透過光の分光スペクトルの中で600〜700nmの赤色光の透過度をより一層高め、肌の色むらをカバーし、肌を明るく見せる点から、平均粒子径が0.05〜0.5μmであり、0.07〜0.4μmであるのが好ましく、0.1〜0.35μmがより好ましく、0.15〜0.35μmがさらに好ましい。
本発明において、平均粒子径は、電子顕微鏡観察で測定され、粒子径は、レーザー回折/散乱法による粒度分布測定機によって、測定できる。具体的には、レーザー回折/散乱法の場合、エタノールを分散媒として、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(例えば、堀場製作所製、LA−920)により測定される。
成分(A)の酸化鉄被覆酸化チタンは、そのまま使用することができるが、必要に応じて、例えば、シリコン処理、ジメチコン処理、脂肪酸処理、ラウロイルリジン処理、レシチン処理、N−アシルアミノ酸処理、金属石鹸処理、フッ素化合物処理、アルキルシラン処理等の疎水化処理したものを用いることもできる。
成分(A)の分散性を向上させる点から、シリコン処理したものが好ましく、通常の方法により処理したものを用いることができる。
なお、酸化鉄被覆酸化チタンを疎水化処理した場合、成分(A)の含有量や平均粒子径は、疎水化処理した剤を含めての質量や平均粒子径を意味する。
成分(A)は1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、粉体の透過光の分光スペクトルの中で600〜700nmの赤色光の透過度をより一層高め、肌の色むらをカバーし、肌を明るく見せる点から、全組成中に0.1質量%以上であり、0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、40質量%以下であり、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、12質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.1〜40質量%であり、0.5〜30質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。2〜12質量%がさらに好ましい。
成分(B)の板状粉体は、平均粒子径が1〜50μmであり、好ましくは、2〜30μmのものである。また、アスペクト比は、10〜150のものが好ましく、20〜100のものがより好ましい。
ここで、板状とは、形状が狭義の板状の他、薄片状、鱗状等の形状の粉体も含まれる。
また、平均粒子径は、電子顕微鏡観察、レーザー回折/散乱法による粒度分布測定機によって、測定される。具体的には、レーザー回折/散乱法の場合、エタノールを分散媒として、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(例えば、堀場製作所製、LA−920)で測定する。厚さは、原子間力顕微鏡により基準面との差を測定し、相加平均したものを平均厚さとする。
さらに、アスペクト比は、平均粒子径と平均厚さとの比により計算されるものであり、アスペクト比=(平均粒子径/平均厚さ)で定義される。
成分(B)の板状粉体は、該粉体を黒色の人工皮革に8mg/100cm2となるように均一に塗布し、その正反射(入射光角45°、受光角−45°)において測色したとき、CIE1976 L*a*b*表色系で規定する彩度Cが10以上であり、色ムラカバー力に優れ、厚ぼったさを抑制する点から、11以上が好ましく、12以上がより好ましい。
ここで、彩度Cは、以下の方法により求められる。
黒色の人工皮革(オカモト化成品、セラヌバック#010)に、市販の化粧料用スポンジ(ファンデーション用)を用いて、各粉体を8mg/100cm2となるよう均一に塗布する。得られた試料を、測色計(Gonio Spectrophotometer GSP−2、村上色彩技術研究所製)を用いて、入射角45°受光角−45°の条件で測色する。なお表色系は、CIE1976L*a*b*表色系を用い、彩度Cを測色する。
また、成分(B)の板状粉体は、該粉体を黒色の人工皮革に8mg/100cm2となるように均一に塗布し、その正反射(入射光角45°、受光角−45°)において測色したとき、CIE1976 L*a*b*表色系で規定する色相角が、120〜190°であり、色ムラカバー力に優れ、厚ぼったさを抑制する点から、130〜180°が好ましく、130〜175°がより好ましい。
ここで、色相角は、CIE1976 L*a*b*表色系において、a*の赤方向の軸を0°として、ここから反時計周り方向に色相を移動した角度で、色の位置が示されるものである。例えば、90°であれば黄方向、180°であれば緑方向、270°であれば青方向ということになる。
成分(B)の板状粉体としては、薄片状基材の上に屈折率の異なる光学透過性材料を被覆したパール光沢を有するものが好ましい。薄片状基材としては、雲母、合成雲母、シリカフレーク、アルミニウムフレーク、酸化アルミニウムフレーク、酸化鉄フレーク、ガラスフレーク等が挙げられ、透明性が高いことから、雲母、合成雲母、ガラスフレークが好ましく、雲母、ガラスフレークがより好ましく、雲母がさらに好ましい。また、薄片状基材を被覆する光学透過性材料としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化鉄、酸化クロム、シリカ、クロム、窒化チタン、チタン、フッ化マグネシウムアルミナ、ベーマイト、酸化ホウ素、これらの混合物などが挙げられ、発色の点から、酸化チタン、酸化スズ、酸化鉄、これらの混合物が好ましい。なかでも、酸化チタン、酸化鉄が好ましく、酸化チタンがより好ましい。
より具体的には、酸化チタン及び/又は酸化鉄で被覆された雲母、合成雲母又はガラスフレークが好ましく、緑色干渉色を有するものが好ましい。酸化チタン被覆雲母として、例えば、SUDARSHAN社製のプレステージシルクグリーン、プレステージグリーン;酸化鉄被覆ガラス末として、例えば、日本板硝子社製のメタシャインMT1040RG;酸化チタン被覆合成マイカとして、例えば、BASF社製のCrystal Mint S830V などを好適に用いることができる。
本発明においては、このような緑色干渉光を有する板状粉体を用いることにより、白浮きせずに、明るい仕上がりを得ることができる。
酸化亜鉛等の屈折率の高い粉体が多く含まれている場合には、白浮せずに明るい仕上がりを得ることは困難であるが、そのような場合においても、白浮きせずに、明るい仕上がりを得ることができる。
成分(B)の板状粉体は、成分(A)と同様、そのまま使用することができるが、必要に応じて、疎水化処理したものを用いることもできる。
成分(B)の分散性を向上させる点から、ジメチコン処理したものが好ましく、通常の方法により処理したものを用いることができる。
なお、板状粉体を疎水化処理した場合、成分(B)の含有量や平均粒子径、彩度C、色相角は、疎水化処理した剤を含めての質量や平均粒子径、彩度C、色相角を意味する。
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができ、色ムラカバー力に優れ、厚ぼったさを抑制する点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上であり、0.3質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、10質量%以下であり、7質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.1〜10質量%であり、0.3〜7質量%が好ましく、0.5〜4質量%がより好ましく、1〜3質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、自然な仕上りで、白浮きや粉っぽさがなく、色ムラカバー力に優れ、厚ぼったくなく、きれいで明るい仕上りを得る点から、0.4以上が好ましく、1以上がより好ましく、2以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、15以下がより好ましく、7以下がさらに好ましい。また、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、0.4〜30が好ましく、1〜15がより好ましく、2〜7がさらに好ましい。
本発明の乳化化粧料は、さらに、(C)平均粒子径が1〜50μmの板状粉体であって、該粉体を黒色の人工皮革に8mg/100cm2となるように均一に塗布し、その正反射(入射光角45°、受光角−45°)において測色したとき、CIE1976 L*a*b*表色系で規定する彩度Cが10以上、色相角が300〜360°である板状粉体を含有することができ、白浮きや粉っぽさを抑制するとともに、色ムラカバー力に優れ、厚ぼったさを抑制し、きれいで明るい仕上りを得ることができる。
成分(C)の板状粉体は、平均粒子径が1〜50μmであり、好ましくは、2〜30μmのものである。また、アスペクト比は、10〜150のものが好ましく、20〜100のものがより好ましい。
ここで、板状とは、形状が狭義の板状の他、薄片状、鱗状等の形状の粉体も含まれる。
また、平均粒子径は、電子顕微鏡観察、レーザー回折/散乱法による粒度分布測定機によって、測定される。具体的には、レーザー回折/散乱法の場合、エタノールを分散媒として、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(例えば、堀場製作所製、LA−920)で測定する。厚さは、原子間力顕微鏡により基準面との差を測定し、相加平均したものを平均厚さとする。
さらに、アスペクト比は、平均粒子径と平均厚さとの比により計算されるものであり、アスペクト比=(平均粒子径/平均厚さ)で定義される。
成分(C)における彩度C、色相角は、成分(B)と同様のものである。
成分(C)の彩度Cは、白浮きや粉っぽさを抑制する点から、10以上が好ましく、15以上がより好ましく、20以上がさらに好ましい。
また、色相角は、白浮きや粉っぽさを抑制する点から、300〜355°が好ましく、310〜355°がより好ましく、320〜350°がさらに好ましく、330〜350°がよりさらに好ましい。
成分(C)の板状粉体としては、酸化チタン及び/又は酸化鉄で被覆された雲母、合成雲母又はタルクが好ましく、紫色干渉色を有するものが好ましい。酸化チタン被覆雲母として、例えば、SUDARSHAN社製のプレステージシルクバイオレット、プレステージバイオレット;酸化鉄被覆タルクとして、例えば、日本光研社製のSILSEEM Misty Perl Red;酸化チタン被覆合成マイカとして、例えば、BASF社製のMetric Violet S530V などを好適に用いることができる。
成分(C)の板状粉体は、成分(A)、(B)と同様、そのまま使用することができるが、必要に応じて、疎水化処理したものを用いることもできる。
成分(C)の分散性を向上させる点から、ジメチコン処理したものが好ましく、通常の方法により処理したものを用いることができる。
なお、板状粉体を疎水化処理した場合、成分(C)の含有量や平均粒子径、彩度C、色相角は、疎水化処理した剤を含めての質量や平均粒子径、彩度C、色相角を意味する。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、白浮きや粉っぽさを抑制する点から、含有量は、全組成中に0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上が更に好ましく、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜7質量%がより好ましく、1〜3質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、自然な仕上りで、白浮きや粉っぽさがなく、色ムラカバー力に優れ、厚ぼったくなく、きれいで明るい仕上りを得る点から、0.4以上が好ましく、1以上がより好ましく、2以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、15以下がより好ましく、7以下がさらに好ましい。また、成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)は、0.4〜30が好ましく、1〜15がより好ましく、2〜7がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)に対する成分(B)の質量割合(B)/(C)は、白浮きや粉っぽさを抑制し、色ムラカバー力に優れ、厚ぼったさを抑制する点から、0.2以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、0.5以上がさらに好ましく、5以下が好ましく、3以下がより好ましく、2以下がさらに好ましい。また、成分(C)に対する成分(B)の質量割合(B)/(C)は、0.2〜5が好ましく、0.3〜3がより好ましく、0.5〜2がさらに好ましい。
本発明の乳化化粧料は、さらに、(D)シリコーン油を含有することができる。
かかるシリコーン油としては、通常の化粧料に用いられるものであればいずれでも良く、揮発性シリコーン油、不揮発性シリコーン油のいずれでも良い。
例えば、ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルエチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。
フッ素変性シリコーンとしては、下記一般式(1)及び(2)
Figure 0006636276
(式中、Rfは炭素数6の直鎖又は分岐鎖のパーフルオロアルキル基を示し、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、mは2〜6の数を示し、nは1〜6の数を示し、pは3〜50の数を示し、sは1〜5の数を示し、p及びsの割合が、0.66≦p/(p+s)≦0.9である)
で表されるポリシロキサン単位を有するフッ素変性シリコーンが好ましい。
フッ素変性シリコーンは、25℃で液状のものが好ましい。ここで、液状とは、流動性を有するもので、ペースト状のものも含まれる。
式中、R1 、R2 及びR3 で示される炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖アルキル基;イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基等の分岐鎖アルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシル等の環状アルキル基などが挙げられる。
また、mは2〜6の数を示し、好ましくは2〜5、より好ましくは3である。nは1〜6の数を示し、好ましくは1〜4、より好ましくは2である。
pは3〜50の数を示し、好ましくは3〜10、より好ましくは3〜6である。sは1〜5の数を示し、好ましくは1〜3、より好ましくは1である。
また、p及びsの割合、すなわち、一般式(1)で表されるポリシロキサン単位pの、一般式(1)及び(2)で表されるポリシロキサン単位の合計p+sに対する変性率は、使用感や化粧持ちに優れ、外観のムラが起こりにくく、化粧料を塗布した後の塗布ムラを起こりにくくする点から、0.66≦p/(p+s)≦0.9であり、0.75≦p/(p+s)≦0.83が好ましい。
これらのフッ素変性シリコーンは、例えば、特開平6−184312号公報に記載の方法に従って、製造することができる。
また、フッ素変性シリコーンとしては、前記一般式(1)及び(2)で表されるポリシロキサン単位のみからなるフッ素変性シリコーンがより好ましく、次の一般式(3)で表されるものがさらに好ましい。
Figure 0006636276
(式中、p及びsは、前記と同じ意味を示し、qは5の数を示す)
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、肌に塗布時にのびに優れ、乾燥後の塗布膜が肌に密着する点から、含有量は、全組成中に、2質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましく、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に、2〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましく、10〜30質量%がさらに好ましい。
さらに、本発明の乳化化粧料は、水を含有することができる。水の含有量は、安定性や使用感に優れる点から、全組成中に10質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、40質量%以上がさらに好ましく、75質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましく、55質量%以下がさらに好ましい。また、水の含有量は、全組成中に10〜75質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましく、40〜55質量%がさらに好ましい。
本発明の乳化化粧料は、前記成分のほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、成分(A)、(B)及び(C)以外の粉体、成分(D)以外の油性成分、界面活性剤、水溶性及び油溶性ポリマー、エタノール、多価アルコール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤などを含有することができる。
本発明の乳化化粧料は、青白さを抑制し、自然な仕上がりにする点から、成分(A)以外の酸化チタンの含有量が、全組成中に1質量%以下であるのが好ましく、0.5質量%以下がより好ましい。
本発明の乳化化粧料は、通常の方法により製造することができ、液状、乳液状、ペースト状、クリーム状、ジェル状等の剤型にすることができ、乳液状、クリーム状が好ましい。また、乳化化粧料としては、油中水型乳化化粧料、水中油型乳化化粧料のいずれにも適用することができ、油中水型乳化化粧料が好適である。
また、本発明の乳化化粧料は、化粧下地、ファンデーション、コンシーラー;ほお紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料;日やけ止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料などとして適用することができる。なかでも、化粧下地、リキッドファンデーション、コンシーラー、日やけ止め乳液、日焼け止めクリームがより好ましく、化粧下地、リキッドファンデーションがさらに好ましい。
本発明の乳化化粧料は、単品のみの使用においても、リキッドファンデーションやパウダーファンデーション・白粉等の粉体化粧料の重ね付けにおいても、使用することができる。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
<1>次の成分(A)及び(B):
(A)平均粒子径0.05〜0.5μmの酸化鉄被覆酸化チタンであって、該酸化鉄被覆酸化チタン中の酸化チタンの質量に対して、酸化鉄を0.5〜5質量%含む酸化鉄被覆酸化チタン 0.1〜40質量%、
(B)平均粒子径が1〜50μmの板状粉体であって、該粉体を黒色の人工皮革に8mg/100cm2となるように均一に塗布し、その正反射(入射光角45°、受光角−45°)において測色したとき、CIE1976 L*a*b*表色系で規定する彩度Cが10以上、色相角が120〜190°である板状粉体 0.1〜10質量%
を含有する乳化化粧料。
<2>成分(A)の酸化チタンが、好ましくは、平均粒子径0.07〜0.4μmであって、0.1〜0.35μmがより好ましく、0.15〜0.35μmがさらに好ましい前記<1>記載の乳化化粧料。
<3>成分(A)の酸化鉄被覆酸化チタンにおいて、酸化鉄の処理量が、好ましくは、該酸化鉄被覆酸化チタン中の酸化チタンの質量に対して、1〜4質量%であって、1〜3質量%がより好ましい前記<1>又は<2>記載の乳化化粧料。
<4>成分(A)の酸化鉄被覆酸化チタンが、好ましくは、比表面積1〜40m2/gであって、2〜20m2/gがより好ましく、4〜10m2/gがさらに好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<5>成分(A)の酸化鉄被覆酸化チタンが、好ましくは、平均粒子径が0.07〜0.4μmであって、0.1〜0.35μmがより好ましく、0.15〜0.35μmがさらに好ましい前記<1>〜<4>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<6>成分(A)の酸化鉄被覆酸化チタンが、好ましくは、シリコン処理、ジメチコン処理、脂肪酸処理、ラウロイルリジン処理、レシチン処理、N−アシルアミノ酸処理、金属石鹸処理、フッ素化合物処理、アルキルシラン処理したものであって、シリコン処理したものがより好ましい前記<1>〜<5>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<7>成分(A)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.5質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、12質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<6>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<8>成分(B)の板状粉体が、好ましくは、平均粒子径が2〜30μmである前記<1>〜<7>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<9>成分(B)の板状粉体が、好ましくは、アスペクト比が10〜150であって、20〜100がより好ましい前記<1>〜<8>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<10>成分(B)の板状粉体の彩度Cが、好ましくは、11以上であって、12以上がより好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<11>成分(B)の板状粉体の色相角が、好ましくは、130〜180°であって、130〜175°がより好ましい前記<1>〜<10>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<12>成分(B)の板状粉体が、好ましくは、酸化チタン及び/又は酸化鉄で被覆された雲母、合成雲母又はガラスフレークである前記<1>〜<11>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<13>成分(B)の板状粉体が、好ましくは、ジメチコン処理、ジメチコン処理、脂肪酸処理、ラウロイルリジン処理、レシチン処理、N−アシルアミノ酸処理、金属石鹸処理、フッ素化合物処理、アルキルシラン処理したものであって、ジメチコン処理したものがより好ましい前記<1>〜<12>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<14>成分(B)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.3質量%以上であって、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、10質量%以下であり、7質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<13>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<15>成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、好ましくは、0.4以上であって、1以上がより好ましく、2以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、15以下がより好ましく、7以下がさらに好ましい前記<1>〜<14>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<16>さらに、(C)平均粒子径が1〜50μmの板状粉体であって、該粉体を黒色の人工皮革に8mg/100cm2となるように均一に塗布し、その正反射(入射光角45°、受光角−45°)において測色したとき、CIE1976 L*a*b*表色系で規定する彩度Cが10以上、色相角が300〜360°である板状粉体を含有する前記<1>〜<15>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<17>成分(C)の彩度Cが、好ましくは、15以上であって、20以上がより好ましい前記<16>記載の乳化化粧料。
<18>成分(C)の色相角が、好ましくは、300〜355°であって、310〜355°がより好ましく、320〜350°がさらに好ましく、330〜350°がよりさらに好ましい前記<16>又は<17>記載の乳化化粧料。
<19>成分(C)の板状粉体が、好ましくは、酸化チタン及び/又は酸化鉄で被覆された雲母、合成雲母又はタルクである前記<16>〜<18>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<20>成分(C)の板状粉体が、好ましくは、ジメチコン処理、ジメチコン処理、脂肪酸処理、ラウロイルリジン処理、レシチン処理、N−アシルアミノ酸処理、金属石鹸処理、フッ素化合物処理、アルキルシラン処理したものであって、ジメチコン処理したものがより好ましい前記<16>〜<19>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<21>成分(C)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上が更に好ましく、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい前記<16>〜<20>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<22>成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、好ましくは、0.4以上であって、1以上がより好ましく、2以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、15以下がより好ましく、7以下がさらに好ましい前記<16>〜<21>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<23>成分(C)に対する成分(B)の質量割合(B)/(C)が、好ましくは、0.2以上であって、0.3以上がより好ましく、0.5以上がさらに好ましく、5以下が好ましく、3以下がより好ましく、2以下がさらに好ましい前記<16>〜<22>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<24>さらに、(D)シリコーン油を含有することができ、好ましくは、ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルエチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、フッ素変性シリコーンである前記<1>〜<23>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<25>フッ素変性シリコーンが、好ましくは、下記一般式(1)及び(2)
Figure 0006636276
(式中、Rfは炭素数6の直鎖又は分岐鎖のパーフルオロアルキル基を示し、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、mは2〜6の数を示し、nは1〜6の数を示し、pは3〜50の数を示し、sは1〜5の数を示し、p及びsの割合が、0.66≦p/(p+s)≦0.9である)
で表されるポリシロキサン単位を有するフッ素変性シリコーンであって、
前記一般式(1)及び(2)で表されるポリシロキサン単位のみからなるフッ素変性シリコーンがより好ましく、次の一般式(3)で表されるものがさらに好ましい前記<24>記載の乳化化粧料。
Figure 0006636276
(式中、p及びsは、前記と同じ意味を示し、qは5の数を示す)
<26>成分(D)の含有量が、好ましくは、全組成中に、2質量%以上であって、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましく、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい前記<24>又は<25>記載の乳化化粧料。
<27>水の含有量が、好ましくは、全組成中に10質量%以上であって、30質量%以上がより好ましく、40質量%以上がさらに好ましく、75質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましく、55質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<26>のいずれか1記載の乳化化粧料。
<28>成分(A)以外の酸化チタンの含有量が、好ましくは、全組成中に1質量%以下であって、0.5質量%以下がより好ましい前記<1>〜<27>のいずれか1記載の乳化化粧料。
製造例1(酸化鉄1.75質量%被覆酸化チタンの製造)
水に平均粒子径が0.25μmのルチル型酸化チタン(テイカ社製、MP−25)100kgを分散させ、ポリ硫酸第二鉄(Fe23として、酸化チタンの質量に対して、1.75質量%)を投入し、60℃に加熱する。アンモニア水にてpH7.5へ中和し、水酸化鉄(酸化鉄)を酸化チタン表面に析出させる。得られた複合化物を水洗し、110℃で10〜12時間乾燥させる。乾燥物を650℃で焙焼させたのち、粉砕し、酸化鉄1.75質量%被覆酸化チタンを得た。
得られた酸化鉄1.75質量%被覆酸化チタンは、平均粒子径0.25μm、比表面積7m2/gであった。
製造例2(酸化鉄3.5質量%被覆酸化チタンの製造)
水に平均粒子径が0.25μmのルチル型酸化チタン(テイカ社製、MP−25)100kgを分散させ、ポリ硫酸第二鉄(Fe23として、酸化チタンの質量に対して、3.5質量%)を投入し、60℃に加熱する。アンモニア水にてpH7.5へ中和し、水酸化鉄(酸化鉄)を酸化チタン表面に析出させる。得られた複合化物を水洗し、110℃で10〜12時間乾燥させる。乾燥物を650℃で焙焼させたのち、粉砕し、酸化鉄3.5質量%被覆酸化チタンを得た。
得られた酸化鉄3.5質量%被覆酸化チタンは、平均粒子径0.25μm、比表面積7m2/gであった。
製造例3(酸化鉄1.75質量%被覆酸化チタンの製造)
水に平均粒子径が0.08μmのルチル型酸化チタン(テイカ社製、MZ−150)100kgを分散させ、ポリ硫酸第二鉄(Fe23として、酸化チタンの質量に対して、1.75質量%)を投入し、60℃に加熱する。アンモニア水にてpH7.5へ中和し、水酸化鉄(酸化鉄)を酸化チタン表面に析出させる。得られた複合化物を水洗し、110℃で10〜12時間乾燥させる。乾燥物を650℃で焙焼させたのち、粉砕し、酸化鉄1.75質量%被覆酸化チタンを得た。
得られた酸化鉄1.75質量%被覆酸化チタンは、平均粒子径0.08μm、比表面積7m2/gであった。
製造例4(フッ素変性シリコーンの製造)
Figure 0006636276
613−CH2CH2−O−CH2CH=CH2 の合成:
温度計、冷却管を備えた2Lの四つ口フラスコに、FA−6(ユニマッテク社製)800g(2.2mol)と粒状NaOH(和光純薬社製)175.78g(4.4mol)を加えた。窒素雰囲気下で、テフロン(登録商標)製12cm三日月攪拌翼にて200rpmにて攪拌しながら、加熱し、フラスコ内温度を60℃とした。そこへ臭化アリル(和光純薬社製)398.73g(3.3mol)を2時間かけて滴下した。滴下終了後70℃で1時間、80℃で1時間撹拌した。その後130℃に昇温し、過剰の臭化アリルを除去した。60℃まで冷却後、イオン交換水800gを入れ、30分間攪拌、その後静置して分層させた。上層の水層を抜き出し、さらにイオン交換水800gを入れ、再度攪拌、静置、水層除去を行った。60℃/5KPaにて脱水し、100℃/2KPaにて蒸留し、留分として、C613−CH2CH2−O−CH2CH=CH2 774.9gを得た(収率88%)。
温度計を備えた300mLの四つ口フラスコに、下式で表されるハイドロジェンポリシロキサン(信越化学社製)52.89g(111mmol)を加え、窒素雰囲気下、テフロン(登録商標)製8cm三日月翼にて200rpmで攪拌し、2質量%塩化白金酸6水和物/イソプロピルアルコール0.66gを加え、110℃に昇温した。
Figure 0006636276
613−CH2CH2−O−CH2CH=CH2 197.11g(488mmol)を2時間で滴下した。滴下終了後、110℃で2時間撹拌した。その後、70℃まで下げた。0.1%NaOH溶液25.07gを加え、2時間攪拌した。60℃/5KPaにて脱水し、脱水終了後、同温度にてカルボラフィン3(日本エンバイロケミカルズ社製)2.51gを加え、2時間攪拌した。0.1μm PTFEメンブランフィルターにてろ過し、ろ液を100℃/5KPa、水62.5gを用いて水蒸気蒸留し、目的化合物(化合物B1)206.3gを得た(収率89%)。
製造例5(ジメチルシロキサン・メチル(ウンデシルグリセリルエーテル)シロキサン共重合体の製造)
(1)STEP−1(シリコーン鎖の両末端にシリコーン鎖中の他のアルキル基とは異なるアルキル基を有するテトラメチルジシロキサンの合成):
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン44.8g、Spiers触媒1.0g(2質量%塩化白金酸の2−プロパノール溶液)を三ツ口フラスコに加え70℃に加温した。窒素雰囲気下に70℃で、α−オレフィン(三菱化学社製「ダイアレン168」、炭素数16及び18の1/1(質量比)混合物))174.2gを滴下した後、2時間撹拌を行った。冷却後、水酸化ナトリウム水溶液で反応系内を中和し、減圧下に蒸留精製を行った。得られた生成物の1H−NMRスペクトル(400MHz)より、得られた生成物は両末端に炭素数16及び炭素数18のアルキル基を有する1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン誘導体であることを確認した(22.1g、収率;85%)。
Figure 0006636276
(2)STEP−2(シリコーン鎖の両末端にシリコーン鎖中の他のアルキル基とは異なるアルキル基を有し、シリコーン鎖中にケイ素-水素結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンの合成):
(1)で合成した両末端に炭素数16及び炭素数18のアルキル基を有する1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン誘導体44.8g、デカメチルシクロペンタシロキサン78.6g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン19.8g、n−ヘプタン50g、活性白土5gを三ツ口フラスコに加え12時間環流した。冷却後、減圧下に蒸留精製を行った。得られた生成物の1H−NMRスペクトルより、得られた生成物は、下記式で表される、両末端に炭素数16及び炭素数18のアルキル基を有するジメチルシロキサン/メチルシロキサン共重合体であることを確認した(132.8g、収率;95%)。
Figure 0006636276
(3)STEP−3(両末端をアルキル基で置換し、かつ、側鎖をグラフト状にアルキルグリセリルエーテル基で変性したポリシロキサンの合成):
(2)で合成した両末端に炭素数16及び炭素数18のアルキル基を有するジメチルシロキサン/メチルシロキサン共重合体50.0g、10−ウンデセニルグリセリルエーテル61.0g、5質量%白金担持カーボン触媒0.25gを三ツ口フラスコに加え70℃で3時間撹拌を行った。冷却後、減圧下に蒸留精製を行った。得られた生成物の1H−NMRスペクトルより、得られた生成物は、下記式で表される、両末端に炭素数16及び炭素数18のアルキル基を有するジメチルシロキサン・メチル(ウンデシルグリセリルエーテル)シロキサン共重合体であることを確認した(63.0g、収率;95%)。
Figure 0006636276
実施例1〜11及び比較例1〜4
表2に示す組成の油中水型乳化化粧料を製造し、塗布後の自然な仕上がり、塗布後の白浮きのなさ、粉っぽくない仕上がり、色むらカバー力、厚ぼったくない仕上がり、きれいな仕上がり及び明るい仕上がりを評価した。結果を表2に併せて示す。
なお、実施例及び比較例で用いた板状粉体において、平均粒子径、彩度C、色相角は、表1に示すとおりである。
(製法)
粉体相成分を混合粉砕し、別途混合した油相成分に添加してディスパーで分散した。その後、水相成分を添加し、ディスパーで分散後、ホモミキサーで撹拌することにより、油中水型乳化化粧料を得た。
(評価方法)
専門評価者5人が、各油中水型乳化化粧料を肌に塗布したとき、塗布後の自然な仕上がり、塗布後の白浮きのなさ、粉っぽくない仕上がり、色むらカバー力、厚ぼったくない仕上がり、きれいな仕上がり及び明るい仕上がりを、以下の基準で官能評価した。なお、表中の評価結果は、専門評価者5人の合計点で示した。
(1)塗布後の自然な仕上がり:
5;自然な肌の仕上りがかなりある。
4;自然な肌の仕上りがある。
3;自然な肌の仕上りがややある。
2;自然な肌の仕上りがない。
1;自然な肌の仕上りが全くない。
(2)塗布後の白浮きのなさ:
5;仕上りの白浮きが全くない。
4;仕上りの白浮きがない。
3;仕上りの白浮きがあまりない。
2;仕上りの白浮きがややある。
1;仕上りの白浮きがかなりある。
(3)粉っぽくない仕上がり:
5;粉立ちが全くない。
4;粉立ちがない。
3;粉立ちがあまりない。
2;粉立ちがややある。
1;粉立ちがかなりある。
(4)色むらカバー力:
5;肌の色ムラをしっかりカバーしている。
4;肌の色ムラをカバーしている。
3;肌の色ムラをややカバーしている。
2;肌の色ムラをあまりカバーしていない。
1;肌の色ムラをカバーしていない。
(5)厚ぼったくない仕上がり:
5;仕上りの厚ぼったさが全くない。
4;仕上りの厚ぼったさがない。
3;仕上りの厚ぼったさがあまりない。
2;仕上りの厚ぼったさがややある。
1;仕上りの厚ぼったさがかなりある。
(6)きれいな仕上がり:
5;肌の仕上がりがかなり均一である。
4;肌の仕上がりが均一である。
3;肌の仕上がりがやや均一である。
2;肌の仕上がりがあまり均一でない。
1;肌の仕上がりが均一でない。
(7)明るい仕上がり:
5;肌の仕上がりが明るく見える。
4;肌の仕上がりがやや明るく見える。
3;肌の仕上がりがあまり明るく見えない。
2;肌の仕上がりがやや暗く見える。
1;肌の仕上がりが暗く見える。
Figure 0006636276
Figure 0006636276
実施例12
表3に示す組成の水中油型乳化化粧料(化粧下地)を製造した。
得られた化粧料は、塗布後に自然な仕上がりで、白浮きがなく、粉っぽくない仕上がりで、色むらカバー力に優れ、厚ぼったくなく、きれいで明るい仕上がりが得られた。
(製法)
粉体相成分を混合粉砕し、油相成分を混合し、粉砕した粉体成分を添加して、ディスパーで分散した。さらに水相成分を混合し、油相と粉体の混合物に添加して、乳化した。その後、ホモミキサーで粘度調整して、水中油型乳化化粧料(化粧下地)を得た。
Figure 0006636276

Claims (4)

  1. 次の成分(A)及び(B):
    (A)平均粒子径0.05〜0.5μmの酸化鉄被覆酸化チタンであって、該酸化鉄被覆酸化チタン中の酸化チタンの質量に対して、酸化鉄を0.5〜5質量%含む酸化鉄被覆酸化チタン 0.1〜40質量%、
    (B)平均粒子径が1〜50μmの板状粉体であって、該粉体を黒色の人工皮革に8mg/100cm2となるように均一に塗布し、その正反射(入射光角45°、受光角−45°)において測色したとき、CIE1976 L*a*b*表色系で規定する彩度Cが10以上、色相角が120〜190°である板状粉体 0.1〜10質量%
    を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、1〜7である乳化化粧料。
  2. さらに、(C)平均粒子径が1〜50μmの板状粉体であって、該粉体を黒色の人工皮革に8mg/100cm2となるように均一に塗布し、その正反射(入射光角45°、受光角−45°)において測色したとき、CIE1976 L*a*b*表色系で規定する彩度Cが10以上、色相角が300〜360°である板状粉体 0.1〜10質量%を含有する請求項1記載の乳化化粧料。
  3. 成分(C)に対する成分(A)の質量割合(A)/(C)が、0.4〜30である請求項記載の乳化化粧料。
  4. 成分(C)に対する成分(B)の質量割合(B)/(C)が、0.2〜5である請求項2又は3記載の乳化化粧料。
JP2015148271A 2015-07-28 2015-07-28 乳化化粧料 Active JP6636276B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015148271A JP6636276B2 (ja) 2015-07-28 2015-07-28 乳化化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015148271A JP6636276B2 (ja) 2015-07-28 2015-07-28 乳化化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017025048A JP2017025048A (ja) 2017-02-02
JP6636276B2 true JP6636276B2 (ja) 2020-01-29

Family

ID=57948982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015148271A Active JP6636276B2 (ja) 2015-07-28 2015-07-28 乳化化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6636276B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6677487B2 (ja) * 2015-11-20 2020-04-08 日本メナード化粧品株式会社 メイクアップ化粧料
JP7145593B2 (ja) * 2017-08-03 2022-10-03 花王株式会社 油中水型乳化化粧料
JP7112247B2 (ja) * 2018-05-15 2022-08-03 花王株式会社 油中水型乳化化粧料

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5998009A (ja) * 1982-11-29 1984-06-06 Kanebo Ltd 皮膚化粧料
JP3595115B2 (ja) * 1997-07-30 2004-12-02 花王株式会社 皮膚化粧料
JP2002241212A (ja) * 2001-02-20 2002-08-28 Nippon Shikizai Inc 化粧料及び肌質改善剤
JP4684970B2 (ja) * 2006-08-31 2011-05-18 チタン工業株式会社 ルチル型酸化チタン凝集粒子およびそれを配合した化粧料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017025048A (ja) 2017-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11148028A (ja) 有機ケイ素化合物処理粉体基材、その製造方法及び前記基材を含有する化粧料
JP2006299051A (ja) 着色複合粉末及びこれを配合した化粧料
WO2009136486A1 (ja) 化粧料
JP6636276B2 (ja) 乳化化粧料
JP4879834B2 (ja) 多機能性複合粉体を配合してなる化粧料
JP6630508B2 (ja) 乳化化粧料
JP4859044B2 (ja) 化粧料
JP5769820B2 (ja) 酸化鉄被覆層状ケイ酸塩顔料
EP3902608B1 (en) A novel process and cosmetic composition for gloss and blur
WO2012096182A1 (ja) フレーク状ガラス及びそれを配合した化粧料
JP2010235530A (ja) 油性化粧料
TW202410881A (zh) 纖維素-矽氧烷複合粒子、其製造方法及化妝料
JP2010235485A (ja) 粉末固形化粧料
JP6780929B2 (ja) 油中水型乳化化粧料
JP3492966B2 (ja) 化粧料
JP3723710B2 (ja) 化粧料
JP2008247757A (ja) 複合粉体及び該複合粉体を含有する化粧料
JP2004123682A (ja) 着色顔料及びメイクアップ化粧料
JP4709643B2 (ja) 肌の印象演出方法
JP2004123681A (ja) メイクアップ化粧料
CA2950630C (en) Compositions and methods for providing long wearing film to keratin surfaces
JP2020164458A (ja) 水中油型乳化化粧料
JP2004238337A (ja) 化粧料
CN104363882A (zh) 化妆品组合物及其使用方法
JP2019099509A (ja) 油中水型乳化化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190320

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190520

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190717

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191218

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6636276

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250