JPH04220447A - 結晶化核剤及び樹脂組成物 - Google Patents

結晶化核剤及び樹脂組成物

Info

Publication number
JPH04220447A
JPH04220447A JP40522590A JP40522590A JPH04220447A JP H04220447 A JPH04220447 A JP H04220447A JP 40522590 A JP40522590 A JP 40522590A JP 40522590 A JP40522590 A JP 40522590A JP H04220447 A JPH04220447 A JP H04220447A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
crystallization
particles
alumina
amorphous silica
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP40522590A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Suzuki
一彦 鈴木
Toshio Ito
俊男 伊藤
Hideyuki Nakagawa
英之 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Original Assignee
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mizusawa Industrial Chemicals Ltd filed Critical Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Priority to JP40522590A priority Critical patent/JPH04220447A/ja
Publication of JPH04220447A publication Critical patent/JPH04220447A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、樹脂用結晶化核剤及び
それを含有する結晶性熱可塑性樹脂組成物に関し、より
詳細には、結晶化核剤が特定の非晶質シリカ−アルミナ
系定形粒子であって、且つ有機結晶化促進剤を適宜組み
合わせて成る成形性に優れた結晶性熱可塑性樹脂組成物
に関するものである。 【0002】 【従来技術】従来ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル、ポリアミド等の耐衝撃性、剛性、引っ張り強
度及び透明性を高めるため、さらに溶融紡糸、溶融押し
出し及び延伸加工時の成形性を高めるため、成形時にお
ける樹脂の結晶化を促すために結晶化核剤が結晶性熱可
塑性樹脂中に添加されている。結晶化核剤は無機系、有
機系に大別されるが、無機系の核剤は、通常有機系の結
晶化促進剤と組み合わせて使用される。 【0003】無機系結晶化核剤としては従来からシリカ
、タルク(特開昭48−45616号公報)炭酸カルシ
ウム(特開昭49−11961号公報)フッ化亜鉛、フ
ッ化カドミウム(特開昭51−135976号公報)二
酸化チタン、カオリン(特開昭55−116751号公
報)アルミナ(特開昭50−148479号公報)が知
られている。 【0004】また、有機結晶化促進剤としてはステアリ
ン酸塩(特開昭47−23446号公報)アジピン酸塩
、セバシン酸塩(特開昭50−6650号公報)等の脂
肪酸塩、フェニルスルホン酸、シクロヘキシルホスホン
酸等の有機ホスホン酸塩(特開昭50−32251号公
報)安息香酸等の芳香族系の塩(特開昭53−5025
1号公報)オリゴマー性ポリエステル(特開昭55−1
16751号公報)等が知られている。 【0005】 【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従来
の無機系結晶化核剤では、樹脂の結晶化温度の低下、結
晶化速度、特に結晶の程度、均一さの点で改善の余地が
あり、得られる成形物そのものの強度、そり防止、表面
光沢、平滑性、スベリ性、粘着防止性なども改善が望ま
れる。 【0006】 【発明の目的】従って、本発明の目的は、成形時の熱可
塑性樹脂の冷却結晶化温度を上げ且つ結晶化速度を高め
、しかも結晶化を十分に行ない且つ樹脂中の結晶化を均
一にすることにより、結晶性熱可塑性樹脂の成形性を高
めうる無機系結晶化核剤を提供することにある。 【0007】本発明はまた、前記提供される結晶化核剤
と有機結晶化促進剤とを適宜合わせて、さらに樹脂成形
物の強度、表面光沢、平滑性、スベリ性、粘着防止性な
どを高めた結晶性熱可塑性樹脂組成物を提供することに
ある。 【0008】本発明はさらに前記提供される結晶化核剤
を結晶性熱可塑性樹脂に適宜添加することによって、樹
脂成形物が延伸成形や溶融紡糸において優れた性能を発
揮する樹脂成形物を提供することにある。 【0009】 【問題点を解決するための手段】本発明によれば、Al
2 O3 :SiO2 のモル比が1:1.8乃至1:
5.5の範囲にある非晶質シリカ−アルミナ系粒子にお
いて前駆体粒子が球状乃至明確な立方体および角のとれ
た立方体形状の定形ゼオライトであって、該シリカ−ア
ルミナ系粒子が前駆体粒子の形状を有し、コールターカ
ウンター法による平均粒径が0.2乃至8μmで、且つ
関係湿度(RH)が90%、室温及び48時間の条件で
13%以下の吸湿量と1.47乃至1.60の屈折率と
を有することを特徴とする非晶質シリカ・アルミナ系粒
子からなる結晶化核剤が提供される。 【0010】本発明によればまた、前記非晶質シリカ−
アルミナ系粒子は、前駆体粒子がP型ゼオライトであっ
て、下記式 mMO・nNa2 O・pSiO2 ・Al2 O3 
・qH2 O 式中、Mは2価金属の1種又は2種以上から成る金属で
あり、m+nは1.1±0.2の数であって、m:nの
比は10:0乃至1:9の範囲内にあり、pは4±1.
5の数であり、qは0.5以下の数である化学組成を有
する結晶化核剤が提供される。 【0011】本発明はさらに前記非晶質シリカ−アルミ
ナから成る無機系の結晶化核剤と有機結晶化促進剤を添
加して成る成形性に優れた結晶性熱可塑性樹脂組成物を
提供することにある。 【0012】本発明の前記有機結晶化促進剤は、有機カ
ルボン酸又は有機スルホン酸から成る有機酸の金属塩、
エステル又はアミドであることを特徴とすることができ
る。 【0013】また、前記結晶性熱可塑性樹脂が、ポリオ
レフィン又はポリエチレンテレフタレートであって、該
樹脂100重量部に対し、0.01乃至5重量部の前記
結晶化核剤と、0.01乃至2重量部の前記結晶化促進
剤とを添加して成ることを特徴とすることができる。 【0014】 【作  用】本発明は、その結晶化核剤として外観形状
が実質的に球状乃至立方体である定形且つ特定の表面活
性を有する非晶質シリカ−アルミナ系粒子を使用するこ
とによって、溶融紡糸、射出成形及び延伸加工に際して
成形性に優れた樹脂組成物が得られるという知見に基づ
くものである。 【0015】一般に、非晶質粒子はその外観形状が不定
形なものが多く、填剤として樹脂に使用するに際しては
、均一な分散が困難である。本発明の結晶化核剤の非晶
質シリカ−アルミナ系粒子は、Al2 O3 :SiO
2 のモル比が1:1.8乃至1:5.5の範囲にあり
、外観形状が球状乃至明確な立方体及び角の取れた立方
体形状の定形ゼオライトを前駆体とするもので、X線回
折的に非晶質なシリカ−アルミナ系粒子であって、粒子
形状が前駆体ゼオライトの外観形状を保持していること
が特徴である。「図1」(A)は非結晶質シリカ−アル
ミナ系粒子のX−線回折図であり、「図1」(B)は結
晶性P型ゼオライトのX−線回折図であり、非晶質とは
明確なピークが存在しないことである。 【0016】本発明のこのような粒子は、例えば後述す
る実施例に記載するとおり、結晶P型ゼオライト粒子を
2価の金属イオンでイオン交換処理し、ついで焼成する
方法、または結晶A型ゼオライト粒子等を酸処理する方
法によって得ることができる。 【0017】「図2」は、前駆体粒子が結晶P型ゼオラ
イトである本発明の非晶質シリカ−アルミナ系球状粒子
の電子顕微鏡写真(倍率10,000倍)であり、第3
図は比較のために示した結晶P型ゼオライト粒子の電子
顕微鏡写真(倍率10,000倍)である。電子顕微鏡
写真から、本発明の結晶化核剤の非晶質シリカ−アルミ
ナ系球状粒子は、結晶P型ゼオライトと同様に、全体と
しての形状が真球に近い球状である。「図2」及び「図
3」を比べると、非晶質シリカ−アルミナ系球状粒子は
前駆体のゼオライトの外観形状をそのまま保持しており
、粉粒体として良好な流動性、大きな嵩密度等の特性を
有しており、樹脂等に対して優れた分散性を有している
ものといえる。従って、本発明により粒子を結晶化核剤
として使用すると樹脂中でその作用を十分に発揮しうる
ものと想定される。即ち、このような非晶質シリカ−ア
ルミナ系粒子が結晶性熱可塑性樹脂中に添加されると、
樹脂の冷却結晶化温度が極めて高くなり結晶化速度が速
くなる。また、後述する実施例にも見られるように冷却
結晶化時に発熱量が極めて多いことから、樹脂は成形の
さいに高い結晶化度が得られているものと考えられる。 【0018】また、本発明の非晶質シリカ−アルミナ系
粒子は、その粒径が0.2乃至8μm、特に0.3乃至
5μmであることが望ましい。非晶質シリカ−アルミナ
系粒子のこのような粒度分布は前駆体のゼオライト粒子
によって主に決定される。このような粒径の範囲にある
非晶質シリカ−アルミナ系粒子は、溶融状態の樹脂によ
く分散し、樹脂の結晶化を均一にされるものと想定され
る。このため、成形された樹脂は内部と表層部の結晶化
度がほとんど変わらず、その結果樹脂の強度や剛性が向
上するものといえる。 【0019】また、非晶質シリカ−アルミナ系粒子は、
比表面積が大きく吸湿性が大きい活性粒子であるが、本
発明に用いる非晶質シリカ−アルミナ系粒子は、比表面
積50m2 /g以下で、関係湿度(RH)が90%、
室温及び48時間の条件で13%以下の吸湿量と、特定
の表面活性を有することが特徴である。このことは、前
述した粒子の形状特性から溶融状態の樹脂中への分散を
良くし、且つ低吸湿性であることから成形時の成形樹脂
に生じてくる発泡の発生を防止し、成形物の透明度を高
め且つ強度を高めるものである。 【0020】さらにまた、本発明において上記要件を満
たす非晶質シリカ−アルミナ系粒子は、結晶P型ゼオラ
イトのイオン交換処理後焼成及び結晶A型ゼオライト等
の酸処理によって得られることから、該前駆体ゼオライ
トが有する分子構造中のナトリウム分を2価金属イオン
でイオン交換又は酸処理することによって、2価金属イ
オンに置換又はナトリウム分が酸溶出される。その水性
分散液は7乃至10のpHを示すにすぎなく弱アルカリ
性に改質されていることも特徴である。このような改質
によって各種樹脂等に配合したとき、樹脂を劣化させる
ことがなく樹脂組成物の安定性を向上させるものである
。この傾向はポリエステル、ポリアミド等の加水分解傾
向を有する樹脂に配合するさいに有利なものである。 【0021】また、イオン交換型非晶質シリカ−アルミ
ナ粒子は、ナトリウム分が2価金属イオンでイオン交換
されていることに関連して、1.47乃至1.60、特
に1.49乃至1.60と高屈折側に移行している。前
駆体として用いる結晶P型ゼオライトは、一般に1.4
7以下の屈折率を示すにすぎないのに対して、これをイ
オン交換することにより、非晶質の形でありながら、屈
折率を高め配合する樹脂の屈折率を適合した屈折率とす
ることが可能となる。また、上記屈折率の範囲内でも、
2価金属イオンの種類を選ぶことにより、所定の屈折率
への調整も容易に行われる。更に、前述したように処理
した非晶質シリカ・アルミナは個々の粒子が全体として
明確な球状形状と凹凸の表面とを有する。このため、該
粒子と他の物質との間の界面的な特性が極めて特異にな
っているものと考えられる。 【0022】したがって、本発明の粒子屈折率が各種の
樹脂の屈折率に近似することから、透明性等に優れた成
形品、例えばポリプロピレン,ポリエチレン,ポリエス
テルフィルムを与えることになる。又、この非晶質シリ
カ−アルミナ粒子はフィルムの粘着防止剤としての効果
、すべり性向上を示すことはもちろんである。 【0023】また、上述したように非晶質シリカ−アル
ミナ系粒子が粒径が一定してその表面状態も一定してい
るので、溶融樹脂中において均一に分散すれば、結晶化
度を十分に高め、樹脂の均一な結晶化を行う。これは、
成形樹脂の結晶化状態の発熱ピーク及び吸熱ピークが大
きいことから十分に裏付けられ、成形される樹脂が光沢
などの外観がよいことから、これが十分に成形品に作用
していると考えてよい。 【0024】また本発明では、前記結晶化核剤と共に有
機結晶化促進剤を配合することが望ましい。有機結晶化
促進剤としては、有機カルボン酸及び有機スルホン酸、
またはそのエステル、アミド、金属塩等が挙げられる。 この有機結晶化促進剤と前記無機結晶の配合比は、1:
50乃至5:1、特に1:1乃至1:5の範囲とするこ
とが望ましい。このような有機結晶化促進剤は、前記無
機結晶核剤の樹脂中の分散性を高め、樹脂への結晶化の
促進をより有効に進める作用がある。 【0025】本発明に係る樹脂組成物は、前記樹脂10
0重量部に対して前記結晶化核剤が0.01乃至5重量
部、前記有機結晶化促進剤0.01乃至2重量部特に各
々0.1乃至1重量部の範囲で配合されることが重要で
ある。 【0026】 【発明の好適態様】前駆体ゼオライト ゼオライトの一次粒子は、明確な形状、例えば球状乃至
立方体であり、好ましくは球状である。このようなゼオ
ライトには各種あり、例えばP型ゼオライト、A型ゼオ
ライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、ソーダライ
ト、アナルサイム等を挙げることができる。これらのゼ
オライトは、ナトリウム型、カリウム型、カルシウム型
、マグネシウム型、亜鉛型或いはこれらの組み合わせで
あってもよい。A、X及びY型ゼオライトは立方体ゼオ
ライトの代表であり、P型ゼオライト及びソーダライト
は球状ゼオライトの代表例であり、アナルサイムは、そ
れらの中間に位置する多面体(24面体)の例である。 【0027】ゼオライト中のNa2 Oは、前述した他
の金属成分によって、10乃至100モル%の範囲でイ
オン交換又は酸処理によって除去することができる。ゼ
オライトは、そのタイプにより特有のX線回折像を示す
が、X型、Y型及びP型ゼオライトは焼成することによ
り非晶質化することが知られており、このような非晶質
アルミノケイ酸を本発明の目的に用いることもできる。 しかし、これらのものにおいては、後述するイオン交換
処理あるいは酸処理によって、非晶質で、骨組み或いは
骨格が原料のままの状態で保持される優れたシリカ−ア
ルミナ系粒子が提供される。 【0028】非晶質シリカ−アルミナ系粒子本発明のシ
リカ−アルミナ系粒子は、X線回折的に実質上に非晶質
であり、且つ一定の定形性を有した粒子である。粒子の
形態は、前駆体である上記ゼオライト粒子の外観形状が
そのまま維持されているものである。したがって、非晶
質シリカ−アルミナ系粒子の形状は立方体、球状である
が、前述したように特に球状であることが望ましい。こ
のようなものとしては特に、イオン交換型の非晶質シリ
カ−アルミナ球状粒子では、その骨格がほぼ完全に残り
、各粒子の各々が真球に近い明確な球状であり、粒子表
面を凹凸状に形状することができる。 【0029】即ち各粒子は、一般的に言って下記式、【
0030】 【数1】 【0031】式中、r1は前記粒子の電子顕微鏡写真輪
郭の外接円半径を表わし、r2はその内接円半径を表わ
す、で定義される真円度(A)が0.90乃至1.0、
特に0.95乃至1.0の範囲内にあることが望ましい
。 【0032】また該シリカ−アルミナ系粒子は、その平
均粒径が0.2乃至8μm、特に0.3乃至5μmであ
ることが望ましい。該シリカ−アルミナ系粒子の粒度分
布は前駆体のゼオライト粒子によって決定され、その分
布曲線はシャープなピークを有することが望ましい。 【0033】また、非晶質シリカ−アルミナ系粒子は、
焼成、或いは焼成していないものであってもよく、好ま
しくは焼成してあるのが望ましい。焼成された非晶質シ
リカ−アルミナ球状粒子は、吸湿性が従来のゼオライト
や従来の非晶質シリカ−アルミナ粒子に比して小さい値
に抑制される。このため、吸湿性が低く抑えられ、粒子
の吸湿量は、RH90%、室温及び48時間の条件で1
3%以下、特に8%以下であることが望ましい。 【0034】以上の構成を備えたシリカ−アルミナ系粒
子の具体的なものとしては、イオン交換し焼成したもの
或いは酸処理したものなどが挙げられ、以下これについ
て説明する。 (1)イオン交換に基づく非晶質シリカ−アルミナ系粒
子は、P型ゼオライトが主に使用され、P型ゼオライト
は、ケイ酸ナトリウムまたは活性ケイ酸ゲル,シリカゾ
ル、メタカオリン、アルミン酸ナトリウム、アルミナゾ
ル及び水酸化ナトリウムを下記条件を満足するように混
合してアルミノケイ酸アルカリのゲルを生成させ、この
ゲルを均質化した後、80乃至200℃の温度で常圧も
しくは水熱条件下で結晶化を行うことにより製造される
。生成したゼオライトは、水洗し、更に所定の粒度への
分級操作を行った後、次のイオン交換処理を行う。 【0035】配合条件 原料P型ゼオライトの化学組成の一例を示すと次の通り
である。 前駆体P型ゼオライトの化学組成の一例を示すと次の通
りである。 【0036】 kNa2 O・pSiO2 ・Al2 O3 ・qH2
 O式中、kは0.7乃至1.3の数であり、pは1.
8乃至5.5の数特に、2.5乃至5.5であり、qは
2乃至6以下、特に3乃至5以下の数である。イオン交
換に用いる2価金属としては、周期律表第II族金属、
Ca,Mg,Zn,Ba又はSrが、白色性の点で有利
に使用されるが、それ以外に、K,NH4 ,Cu,S
n,Fe,Ni,Cr等の他の金属を用いることがてき
る。イオン交換に際しては、これらの金属の水溶性塩、
例えば塩化物、硝酸塩、硫酸塩等の水溶液を使用し、金
属塩溶液とP型ゼオライトとを接触させることにより行
われる。 【0037】イオン交換処理は、金属塩水溶液とP型ゼ
オライトとを水性スラリーの状態で撹拌処理する方法や
、P型ゼオライトを固定床又は流動床で金属塩水溶液と
接触させる方法が採用され、この接触は一段式にも或は
多段式にも行われ、また連続式にも回分式にも行われる
。 【0038】イオン交換の条件は、P型ゼオライト中の
Na2 O分の少なくとも10モル%乃至100モル%
、特に30モル%乃至90モル%の範囲でMO(Mは2
価金属である)で置換されるものである。このために、
処理系における金属塩溶液としては、P型ゼオライト中
のNa2 O分当り0.5モル倍以上、特に1.0モル
倍以上の金属塩を使用し、一般に初期濃度が10乃至5
0重量%、特に20乃至50重量%の塩水溶液と接触さ
せるのがよい。接触時の温度は20乃至100℃、特に
30乃至70℃の範囲が適当であり、当然のことながら
、高温の方が交換処理が短縮される。接触時間は、温度
や交換率によっても相違するが、0.5乃至3時間の範
囲がよい。 【0039】イオン交換後のゼオライトを焼成する。焼
成条件は、イオン交換ゼオライトが実質上非晶質となる
ものであり、この温度は、交換率や金属種によっても相
違するが、一般に200乃至700℃、特に300乃至
500℃の範囲である。一般に、用いる金属の原子量が
大きくなると、比較的低い温度でも非晶質化が生じるよ
うになる。 【0040】このような非晶質シリカアルミナ球状粒子
は、各粒子の各々が真球に近い明確な球状であって、粒
子表面が梨子状となっているとともに、好適には一次粒
系(電子顕微鏡写真法による粒径)が0.2〜8μm以
下、特に0.3乃至5μmの範囲にして用いることがで
きる。 【0041】また、粒子表面には梨子状の凹凸が生じ、
その凹凸の程度は、式 B=(Δt)/rl・100 式中、Δtは前記粒子の電子顕微鏡写真の輪郭における
ギザギザ状凹凸の径方向の山と谷との間の深さを表わし
、rlは前述した意味を有する、で定義される凹凸度(
B)が1乃至1.0%、特に1.5乃至5%の範囲内に
ある。即ちこの凹凸度(B)は粒子表面の梨子状の度合
を示す指数である。 【0042】凹凸度(B)が上記範囲内となるようなギ
ザギザ表面を有していることにより、該粒子を樹脂に配
合して成形した場合に、フィッシュ・アイが少なく、特
に表面処理を施した場合には、ボイド等の形成が少なく
なって透明性に優れた成形品、たとえばポリプロピレン
,ポリエチレン,ポリエチレンテレフタレートフィルム
等が得られる。 【0043】凹凸度(B)が上記範囲よりも小さい場合
には、上述した樹脂とのなじみ性が低下する傾向にあり
、一方凹凸度(B)を上記範囲よりも大きくすることは
、粒子自体の強度が低下したり、或いはこれと接する装
置等の摩耗傾向が増大するため好ましくない。更に、本
発明の非晶質シリカアルミナ球状粒子は、BET比表面
積が50m2 /g以下と小さく、表面活性が小さく、
雰囲気中での影響が小さい。また、この球状粒子の内、
2価金属種のものは、ハンター反射法による白色度が9
5%以上と白色度に優れている。 【0044】なお、本発明に用いる非晶質シリカ−アル
ミナ系粒子は、その表面を無機酸化物、例えば酸化チタ
ン、酸化珪素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化バリ
ウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、;シラン系
、チタニウム系或いはジルコニウム系のカップリング剤
、脂肪酸、樹脂酸乃至その誘導体で被覆し或いは表面処
理をしておくことができる。 【0045】(2)酸処理などによる非晶質のシリカ−
アルミナとしては、前記ゼオライト等を酸処理して、ゼ
オライトが非晶化するのに十分な程度のナトリウム分、
或いは更にアルミナ分を除去したものが使用される。勿
論非晶質シリカ−アルミナはゼオライト特有の粒子形状
及び粒度特性を実質上そのまま保持するものでなければ
ならない。 【0046】非晶質シリカ−アルミナの製造に際して用
いる酸は、無機酸でも有機酸でも格別の制限無しに使用
できるが、経済的には、塩酸、硫酸、リン酸等の酸が使
用される。これらの酸は、希釈水溶液の形で結晶性ゼオ
ライトとの中和反応に用いる。 【0047】結晶ゼオライトの水性スラリーに酸を添加
すると、酸の添加につれて、pHは当然酸性側に移行す
るが、添加終了後、液のpHは再びアルカリ側に移行し
、一定のpHに飽和する傾向がある。この飽和するpH
即ち安定時のpHが7.0乃至3.0、特に6.5乃至
4.0の範囲となるように中和を行うことにより非晶質
シリカ−アルミナが得られる。使用する酸量は、ゼオラ
イト中のアルカリ分の50%、特に70%以上を除去す
るに足りるものでなければならない。ナトリウム分及び
アルミ分の除去に伴なって粒子の収縮は当然生じるが、
その粒径の収縮はせいぜい5乃至20%程度のものであ
り、粒子形状には殆ど変化がない。 【0048】このように酸処理したシリカ−アルミナ粒
子はゼオライトが非晶質シリカ−アルミナに転化する時
に、ゼオライト中の塩基性成分が除去され、塩基成分の
存在による樹脂成形品の経時的着色が防止されるという
利点がある。更に、焼成された非晶質シリカ−アルミナ
は表面積も小さいことから吸湿傾向も著しく小さい。 【0049】有機結晶化促進剤 有機結晶化促進剤は、前記結晶化核剤に添加されるもの
、またこれらの促進剤が一部結晶化核剤として作用して
もよい。 【0050】本発明に用いられる有機結晶化促進剤とし
て、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、及び脂肪酸アミド等が
挙げられる。脂肪酸には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、
ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸
、リノール酸、リノレン酸、シクロヘキサンカルボン酸
等や、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、マレイン酸(シス形)およびフマル酸等のポ
リ脂肪酸等が挙げられる。金属塩としては周期律表の第
I族、例えばカリウム、ナトリウム、リチウム等が挙げ
られ、第II族として亜鉛、カルシウム、マグネシウム
等が挙げられ、第III 族としてはアルミニウム等が
挙げられる。また、エステルは、モノまたはポリオール
でもよく、低級のポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール等であってもよい。また、脂肪酸アミド
においては、そのアミン類が第1級、または第2級アミ
ンであってもよい。 【0051】本発明の非晶質シリカ−アルミナ系粒子と
脂肪酸塩とを一緒に使用した結晶化核剤は、ポリオレフ
ィン、ポリアミド、またはポリエチレンテレフタレート
等の多様な結晶性熱可塑性樹脂中に分散でき、シートま
たはチューブ等の成形、発泡成形、溶融紡糸等が速くで
きる。非晶質シリカ−アルミナ系粒子と前記脂肪酸とを
組み合わせたポリオレフィン等のフィルム形成において
優れた平滑性を発揮し得る。 【0052】有機結晶化促進剤としてはまた、フェニル
酢酸、安息香酸、メチル安息香酸、p−タシャリ−ブチ
ル安息香酸、イソプロピル安息香酸、o−トルイル酸、
m−トルイル酸、p−トルイル酸、p−クロロ安息香酸
、m−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、o−ブロ
モ安息香酸、m−ブロモ安息香酸、p−ブロモ安息香酸
、o−ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、p−ニト
ロ安息香酸、テレまたはイソフタル酸、サリチル酸、p
−ヒドロキシ安息香酸、アントラニル酸、m−アミノ安
息香酸、p−アミノ安息香酸、o−メトオキシ安息香酸
、m−メトオキシ安息香酸、(アニス酸)等の芳香族酸
の金属塩、エステル、及びアミド等が用いられ、前記脂
肪酸と同様なものを用いることができる。特に、安息香
酸系と第III 族の金属塩のものは、ポリオレフィン
の溶融紡糸や発泡射出成形に適しており、結晶化が均一
で透明性、強度などが優れている。 【0053】本発明の結晶化促進剤にはまた、例えば、
p−フェノルスルホン酸ジナトリウム、p−フェノール
スルホン酸リチウム、p−フェノールスルホン酸カリウ
ム、p−フェノルスルホン酸アルミニウム、p−(β−
スルホエトキシ)フェノールジナトリウム、またはm−
フェノールジナトリウム、2−ナフトール−6−スルホ
ン酸ナトリウム、2−ナフトール−8−スルホン酸ジナ
トリウム、レゾルシン−4,6−ジスルホン酸テトラナ
トリウム、カテコール−3−スルホン酸トリナトリウム
、2,3−ナフタレンジオール−6−スルホン酸トリナ
トリウム、4−ヒドロキシアントラセンスルホン酸ジナ
トリウムなどの有機スルホン酸系の金属塩を用いること
ができる。また、これらの有機スルホン酸のアミド、及
びエステルであってもよい。 【0054】本発明の非晶質シリカ−アルミナ系粒子と
これらの結晶化促進剤とを用いた場合、特にポリアミド
系樹脂を用いた場合に成形性が優れたものとなる。 【0055】本発明にはこのほか、結晶化核剤を樹脂中
で十分に分散するために界面活性剤を促進剤として添加
することもできる。界面活性剤としては、前述した脂肪
酸、スルホン酸等のエステルのほかに、非イオン系、ノ
ニオン系、ベタイン系の界面活性剤等があり、また、界
面活性剤的作用をするものとしての低級ポリマーの添加
が可能である。 【0056】このうちベタイン系の両イオン界面活性剤
としては、ヒドロキシエチル・ジカルボキシメチル・ア
ルキルベタインのモノナトリウム塩、N,N−ビス(2
−ヒドロキシエチル)アルコキシプロピルベタイン、N
−(2−ヒドロキシアルキル)−N,N−ジ(ポリオキ
シエチレン)−N−カルボキシメチルアンモニウムベタ
インのカルシウム塩等の両イオン系等が挙げられる。さ
らに、公知の可塑剤,滑剤,帯電防止剤,防曇剤,酸化
防止剤,紫外線吸収剤,有機過酸化物および低融点樹脂
等があり、これら少なくとも1種を有機成分として配合
できる。 【0057】樹脂組成物 前記結晶化核剤が用いられる結晶性熱可塑性樹脂として
は、ポリオレフィン、ポリアミド、及び熱可塑性ポリエ
ステル等が挙げられる。 【0058】ポリオレフィンは、結晶性のポリエチレン
、ポリプロピレン及びエチレンとプロピレン、エチレン
と酢酸ビニル1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン
等のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。この
ようなポリオレフィン系樹脂に前記結晶化核剤を添加す
ると、成形品及び溶融紡糸において機械的強度を極めて
高めることができる。また、この場合、樹脂成分100
重量に対して、前記結晶化核剤を0.01乃至5重量、
さらに有機の結晶化促進剤0.01乃至2重量部特に各
々0.1乃至1重量の範囲で添加することが望ましい。 また、この時の結晶核剤の平均粒径は0.2乃至8μm
の範囲が望ましい。このような、ポリオレフィンの射出
成形物では収縮率及びそりの少ないものとすることがで
き、シート、フィルム成形においては、押出成形におい
て表面光沢、平滑性,スベリ性,粘着防止性に優れたも
のとすることができる。 【0059】ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロ
ン6、6、ナイロン6、10、ナイロン6、11及びナ
イロン6、12等が挙げられ、これらのブレンドナイロ
ンであってもよい。 【0060】このようなポリアミドに本発明に係る結晶
化核剤及び有機結晶化促進剤を添加すると、射出成形し
た機械部品或いは押出成形したフィルムにおいては、結
晶化が均一に起こるので、内部応力等がなく強度が増す
。また、特に、ナイロン6、11や6、12に添加した
場合には、表面の耐摩耗性,スベリ性,粘着防止性が一
層よくなる。 【0061】熱可塑性ポリエステルとしては、その酸成
分が芳香族ジカルボン酸や脂肪酸等である。より具体的
な酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸
、アジピン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン
酸等が挙げられ、主にテレフタル酸が用いられる。また
、ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオー
ル、シクロヘキサンジメタノール、ヘキシレングリコー
ル、トリエチレングリコール、或いはグリセロール、マ
ンニトール、ペンタエリストール等を挙げることができ
る。尚、これらの組み合わせの内では、主にポリエチレ
ンテレフタレート、テレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等が挙げられ、更にこれらにエチレンイソフ
タレート等を共重合またはその重合体をブレンドするこ
ともできる。また、この場合、樹脂成分100重量に対
して、前記結晶化核剤を0.01乃至5重量さらに有機
の結晶化促進剤0.01乃至2重量、特に各々0.1乃
至1重量の範囲で添加することが望ましい。また、この
時の結晶核剤の平均粒径は0.2乃至8μmの範囲が望
ましい。 【0062】このような熱可塑性ポリエステルを前記結
晶核剤及び有機結晶促進剤を添加すると、結晶化が極め
て低温で速く生じることにより、成形繊維、成形フィル
ムの耐熱性を向上せる。 【0063】 【実験例】実験例1 下記方法で合成したP型ゼオライトを用いて以下に本発
明によるカルシウム型非晶質シリカアルミナ粒子を調製
し、その結果を「表1」に示した。 【0064】P型ゼオライトの合成 市販試薬の水ガラス(3号ケイ酸ソーダSiO2 27
wt%,Na2 O9.0wt%)、アルミナ酸ナトリ
ウム(Al2 O2 22.5wt%,Na2 O15
.5wt%)、カセイソーダを用いて下記モル比で全体
が16kgになるように希ケイ酸ソーダ液と希アルミニ
ウム酸ナトリウム液を調製した。 【0065】Na2 O/SiO2   =0.8Si
O2 /Al2 O2 =8.0 H2 O/Na2 O    =70 【0066】次に内容積約25リットルのステンレス製
容器中で希ケイ酸ソーダ液8.2kgと希アルミン酸ナ
トリウム7.8kgを撹拌下ゆっくり混合し、全体が均
一なアルミノケイ酸アルカリゲルとした。次いでこのア
ルミノケイ酸アルカリゲルを激しく撹拌しながら90℃
まで昇温させ、その温度で48時間処理をして結晶化さ
せた。 【0067】次いで濾過、水洗して固形分濃度39%の
P型ゼオライトケーキ約1.8kgを得た。次にこのケ
ーキを濃度20%になるように水を加え十分に分散させ
た後、小型液体サイクロンで数回分級をし本発明に用い
る前駆体スラリーを得た。 【0068】尚この前駆体の80℃乾燥物(試料1−0
)の電子顕微鏡写真を「図3」にX線回折図を「図1」
(B)に示した。 【0069】非晶質シリカアルミナ粒子の調製上記原料
スラリーを1リットルのビーカーに500gづつ分取し
純水200mlを加えスターラーで撹拌しながら水浴中
で40℃に加温する。次いでP型ゼオライト中に含まれ
るNa2 O分の1.5倍モルの塩化カルシウム,塩化
マグネシウム;1.0倍モルの塩化亜鉛、塩化バリウム
(和光純薬製試薬1級)を加え1時間撹拌処理する。以
後真空濾過による母液を分離し、十分水洗した後、80
℃で24時間乾燥し、小型サンプルミルで粉砕した後小
型電気炉で400℃の温度で2時間焼成し、それぞれ試
料1−1乃至1−4を調製した。試料1−1について「
図1」(A)にX線回折図、「図2」に電子顕微鏡写真
を示した。 【0070】尚、本発明における各項目の測定は下記の
方法によった。 【0071】(測定法) (1)嵩密度 JIS  K  6220・6・8に準じて測定した。 【0072】(2)比表面積 カルロエルバ社製  Sorptomatic  Se
ries  1800を使用し、BET法により測定し
た。 【0073】(3)白色度 JIS  P  8123に準じて測定した。 【0074】(4)pH JIS  K  5101・24Aに準じて測定した5
%サスペンションのpH値。 【0075】(5)電子顕微鏡による粒径試料微粉末の
適量を金属試料板上にとり、十分分散させメタルコーテ
ィング装置(日立製E−101形イオンスパッター)で
金属コートし投影試料とする。次いで常法により走査形
電子顕微鏡(日立製S−570)で視野を変えて数枚の
電子顕微鏡写真を得る。視野中の球状粒子像の中から代
表的な粒子を選んで、スケールを用い球状粒子像の直径
を測定し、一次粒子径として表示した。 【0076】(6)化学組成 強熱減量(Ig−loss)、二酸化ケイ素(SiO2
 )、酸化アルミニウム(Al2 O3 )、酸化ナト
リウム(Na2 O)の分析はJIS  M  885
2に準拠して測定した。尚、Ca,Mg,Zn等は原子
吸光法を用いた。 【0077】(7)吸湿量 試料約1gを予め重量を測定した40×40mmの秤量
ビンに入れ150℃の電気恒温乾燥器で3時間乾燥後デ
シケーター中で放冷する。次いで試料の重さを精秤し、
予め硫酸で関係湿度90%に調節したデシケーター中に
入れ48時間後の重量増を測定し吸湿量とした。 【0078】(8)平均粒径 200mlビーカーに試料1gを計り取り、これに脱イ
オン水150mlを加えて撹拌下、超音波で2分間分散
させる。この分散液をコールターカウンター(TA−I
I型)アパーチャーチューブ20μ及び50μを用いて
測定する。累積分布図から平均粒子径を求める。 【0079】(9)X線回折 理学電機  製、ゴニオメーターPMG−S2レートメ
ーターECP−D2・X線回折装置を用いて測定した。 【0080】(10)屈折率 予めアッベの屈折計を用いて、屈折率既知の溶媒(α−
ブロムナフタレン、ケロシン)を調製する。次いでLa
rsenの油浸法に従って、試料粉末数mgをスライド
ガラスの上に採り、屈折率既知の溶媒を1滴加えて、カ
バーグラスをかけ、溶媒を十分浸漬させた後、光学顕微
鏡でベッケ線の移動を観察して求める。 【0081】Larsenの油浸法 粉末を液体中に浸し、光学顕微鏡で透過光線を観察する
と、粉末と液体の境界線が明るく輝いて見える。これを
ベッケ線(Backe)という。このとき顕微鏡の筒を
上下させると、このベッケ線が移動する。筒を下げたと
き明るい線が粒子の内側に移動し粒子が明るく見え、筒
を上げると明るい線が外側に移動し粒子が暗く見えると
きは液体の方が粉末よりも屈折率が大きい場合である。 粉末の屈折率の方が大きいと逆の現象が見られる。適当
な液体で測定し粉末より大きい屈折率をもつものと、小
さいものとを選び出せば、この二種の液体の屈折率の中
間の値として粉末の屈折率が求められる。 【0082】 【表1】 【0083】実験例2 原料結晶性P型ゼオライト(試料No2−0)の合成モ
ル比を以下の様にした以外は実験例1と同様にして、カ
ルシウム,マグネシウム,亜鉛,バリウム型の非晶質シ
リカ・アルミナ粒子を調製し、その結果を「表2」に示
した。 Na2 O/SiO2   =0.8 SiO2 /Al2 O3 =8.0 H2 O/NaO      =55 【0084】 【表2】 【0085】実験例3 下記方法で合成したA型ゼオライトより、酸処理した非
晶質シリカアルミナ粒子を調整し試料3−1〜3−4を
得た。 4A型ゼオライトの合成 スメクタイト族  粘土鉱物系の酸性白土を硫酸処理し
て、酸処理スラリーとし、このスラリーにアルミン酸ア
ルカリ溶液、苛性ソーダを添加して下記成分比となるよ
うに調整する。この調整スラリーを濾過、精製し、濃縮
によるゲル状を経て均質なスラリーとし、95℃、3時
間の反応でアルミノ酸アルカリ(ゼオライト)の結晶粒
子を得て、これを2時間熟成した後、イオン交換及び濾
別を行って4A型ゼオライトを得た。 【0086】Na2 /SiO22=1.2SiO/A
l2O4=2.0 H2O/NaO2=35 次に4A型ゼオライトケーキを水中に分散させ小型液体
サイクロンで数回分級をし本発明に用いる前駆体スラリ
ーを得た。 【0087】非品質シリカアルミナ粒子の調整上記原料
スラリー(無水物で515g)をpH2に調整した少量
の希硫酸に分散させた後に攪拌に付した。該希硫酸を約
180リットル添加してpH5.8とした。次いで50
℃に加温して1時間保持した後、濾過水洗乾燥した。さ
らに350℃で2時間焼成し、前記分級から2μmのも
のを試料3−1、2.5μmのものを試料3−2、8μ
mのものを試料3−3とした。 【0088】試料No3−3の非晶質アルミノシリケー
ト粉末の2Kgを3リットルの水と共に容量6リットル
のフタ付きステレンレス容器に入れ、2000RPM 
の攪拌速度で1時間攪拌しPH8.2のスラリーを得た
。次いでこのスラリーを80℃に加温し、これに市販の
アルミン酸ナトリウム(Al2 O3 21.0%、N
a2 O15%)を1分の3に希釈した溶液の570g
とMgOとしての濃度が7%の塩化マグネシウム溶液の
570gとを高速攪拌下に、同時に1時間で注加し、注
加後更に1時間攪拌熟成しPH10.2の反応スラリー
を得た。次いでこの反応スラリーを容器ごと110℃の
恒温乾燥器で乾燥し、得られた乾燥物を粉砕後、電気炉
で600℃で3時間焼成し、粉末を得た。これを試料3
−4とした。 【0089】実験例4 乾燥ポリエステルチップ100重量部に対し「表3」に
示す添加剤を加え、先端にTダイを装着し、温度勾配2
50−270℃に設定した2軸混練機に供給し、厚さ約
0.5mmのポリエステルシートを得た。さらにこのシ
ートを5cm×5cmに切り4枚重ねて加熱プレスし厚
さ約2mmのプレスシートを得た。 【0090】得られたプレスシートはJIS  K−7
122準じ、以下の条件でDSC(示差熱分析)測定を
行ない再結晶化温度を求めた。 (1)試料重量              5〜6m
g(2)加熱速度              10℃
/min (3)保持温度,時間        28
0℃,10min (4)冷却速度         
     10℃/min 【0091】 【表3】 【0092】実験例5 また、ポリプロピレン樹脂粉末(三井石油化学工業製ハ
イポールF657P)100重量部に対し第4表に示し
た添加剤を各々加え、スーパーミキサーで十分混合後、
混練温度200−220℃、T−ダイ温度210℃で厚
さ約100μのシートを得た。 【0093】このシートについて実験例4で示した如く
下記条件でDSC測定を行ない、再結晶化温度及び冷却
時半結晶化時間(秒)を求めた。結果を「表4」に示し
た。 (1)試料重量              5〜6m
g(2)加熱速度              10℃
/min (3)保持温度,時間        20
0℃,10min (4)冷却速度         
     30℃/min 【0094】尚ブロッキン
グ性は次の様にして測定した。2枚のシートを重ね、4
00g/cm^2 の荷重をかけ、40℃のオーブンで
24時間放置後、シートのはがれやすさにより評価した
。 抵抗なくはがれるもの            ○少し
はがれにくいもの            △極めては
がれにくいもの          ×光沢は目視によ
り以下の様に判定した。 【0095】 ○○  非常に良好、  ○  良好、  △  普通
、×  不良【0096】 【表4】 【0097】実験例6 メルトフローレート1.0g/10分の直鎖状低密度ポ
リエチレン100重量部に対し「表5」に示した添加剤
を加え、混練温度190−210℃、T−ダイ温度20
0℃で厚さ約100μのシートを得た。このシートにつ
いて実験例4と同一条件でDSC測定等行なった。 【0098】結果を「表5」にまとめて示した。 【0099】 【表5】 【0100】
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は結晶ゼオライトのX線回折図であり、
(B)は本発明に係る非晶質シリカ−アルミナのX線回
折図である。
【図2】顕微鏡写真に基づく本発明に係るシリカ−アル
ミナ粒子の粒子構造図である。
【図3】顕微鏡写真に基づく結晶性P型ゼオライト粒子
の粒子構造図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  Al2 O3 :SiO2 のモル比
    が1:1.8乃至1:5.5の範囲にある非晶質シリカ
    −アルミナ系粒子において前駆体粒子が球状乃至明確な
    立方体および角のとれた立方体形状の定形ゼオライトで
    あって、該シリカ−アルミナ系粒子が前駆体粒子の形状
    を有し、コールターカウンター法による平均粒径が0.
    2乃至8μmで、且つ関係湿度(RH)が90%、室温
    及び48時間の条件で13%以下の吸湿量と1.47乃
    至1.60の屈折率とを有することを特徴とする非晶質
    シリカ・アルミナ系粒子からなる結晶化核剤。
  2. 【請求項2】  前記非晶質シリカ−アルミナ系粒子は
    、50m^2 /g以下のBET比表面積を有する請求
    項第1項記載の結晶化核剤。
  3. 【請求項3】  前記非晶質シリカ−アルミナ系粒子は
    、前駆体粒子がP型ゼオライトであって、下記式mMO
    ・nNa2 O・pSiO2 ・Al2 O3 ・qH
    2 O 式中、Mは2価金属の1種又は2種以上から成る金属で
    あり、m+nは1.1±0.2の数であって、m:nの
    比は10:0乃至1:9の範囲内にあり、pは4±1.
    5の数であり、qは0.5以下の数である化学組成を有
    する請求項第1項記載の結晶化核剤。
  4. 【請求項4】  前記請求項第1項記載の結晶化核剤と
    有機結晶化促進を添加して成る結晶性熱可塑性樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】  前記有機結晶化促進剤が、有機カルボ
    ン酸又は有機スルホン酸から成る有機酸の金属塩、エス
    テル又はアミドであることを特徴とする請求項第4項記
    載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】  前記結晶性熱可塑性樹脂が、ポリオレ
    フィン又はポリエチレンテレフタレートである請求項第
    4項記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】  前記樹脂組成物は、樹脂100重量部
    に対し、0.01乃至5重量部の前記結晶化核剤と、0
    .01乃至2重量部の前記結晶化促進剤とを添加して成
    る請求項第4項乃至6項記載の樹脂組成物。
JP40522590A 1990-12-21 1990-12-21 結晶化核剤及び樹脂組成物 Pending JPH04220447A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40522590A JPH04220447A (ja) 1990-12-21 1990-12-21 結晶化核剤及び樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40522590A JPH04220447A (ja) 1990-12-21 1990-12-21 結晶化核剤及び樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04220447A true JPH04220447A (ja) 1992-08-11

Family

ID=18514851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP40522590A Pending JPH04220447A (ja) 1990-12-21 1990-12-21 結晶化核剤及び樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04220447A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1386940A1 (en) * 2002-07-30 2004-02-04 Alberto Stoppa Multipurpose additive for polymeric materials
JP2006117835A (ja) * 2004-10-22 2006-05-11 Kao Corp ポリエステル樹脂用添加剤
JP2012091940A (ja) * 2010-09-30 2012-05-17 Mizusawa Ind Chem Ltd シリカアルミナ系凝集粒子
WO2019187254A1 (ja) * 2018-03-29 2019-10-03 大阪ガスケミカル株式会社 化粧料添加剤及び化粧料
JP2019172648A (ja) * 2017-05-30 2019-10-10 大阪ガスケミカル株式会社 化粧料添加剤、及びこれを含む化粧料

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1386940A1 (en) * 2002-07-30 2004-02-04 Alberto Stoppa Multipurpose additive for polymeric materials
JP2006117835A (ja) * 2004-10-22 2006-05-11 Kao Corp ポリエステル樹脂用添加剤
JP4694173B2 (ja) * 2004-10-22 2011-06-08 花王株式会社 ポリエステル樹脂用添加剤
JP2012091940A (ja) * 2010-09-30 2012-05-17 Mizusawa Ind Chem Ltd シリカアルミナ系凝集粒子
JP2019172648A (ja) * 2017-05-30 2019-10-10 大阪ガスケミカル株式会社 化粧料添加剤、及びこれを含む化粧料
WO2019187254A1 (ja) * 2018-03-29 2019-10-03 大阪ガスケミカル株式会社 化粧料添加剤及び化粧料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5139760A (en) Amorphous silica-alumina spherical particles and process for preparation thereof
JP5046389B2 (ja) アルナイト型化合物粒子、その製造方法およびその利用
US5298234A (en) Alumina-silica resin additive
JPS6136866B2 (ja)
JPH06136179A (ja) 樹脂用配合剤
JPH04220447A (ja) 結晶化核剤及び樹脂組成物
JP3110526B2 (ja) ハイドロタルサイト被覆粒子、その製法及び樹脂用配合剤
JPH04288353A (ja) 非晶質シリカ系充填剤
JPH11193358A (ja) 耐変色性に優れた無機抗菌剤及びその製造方法
JPH0472851B2 (ja)
JP3444752B2 (ja) 樹脂用配合剤、その製法及びそれを用いたオレフィン系樹脂組成物
JP3388769B2 (ja) 繊維状アルミノケイ酸塩及びその製法
JP4039864B2 (ja) 樹脂用配合剤、その製法及び樹脂組成物
ES2201631T3 (es) Particulas de hidortalcita que contienen zinc y composicion de poliolefina que las contiene.
JP2000007326A (ja) 紡錘状乃至球状アルカリアルミニウム硫酸塩水酸化物、その製造法及び樹脂配合剤
JP5613519B2 (ja) シリカアルミナ系凝集粒子
JPH01152147A (ja) 安定化された成形用ポリ塩化ビニル材料
WO1992012097A1 (en) Magnesium hydroxide having stacked layer, crystalline structure and process therefor
JP2004182861A (ja) アンチブロッキング剤、及びそれを配合した樹脂組成物
JPH0132253B2 (ja)
JPS6360103A (ja) シリカ系充▲填▼剤及びその製造法
JPS6315956B2 (ja)
JPH0415237A (ja) 樹脂用配合剤
JPH0325451B2 (ja)
JPH06100795A (ja) マグネシウム化合物被覆粒子及びその製法