JP2019171662A - 積層体の製造方法及び積層体 - Google Patents

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孝史 山崎
真也 大政
Shinya Omasa
真也 大政
綾平 志賀
Ryohei Shiga
綾平 志賀
慶之 小川
Yoshiyuki Ogawa
慶之 小川
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Abstract

【課題】本発明の課題は、半芳香族ポリアミドなどを含む基材層とポリオレフィンなどの半芳香族ポリアミド以外の重合体からなる層接着性が良好で、特に高温高湿雰囲気下あるいは温水処理などの苛酷な処理が行なわれても接着力が低下することがない積層体の製造方法を得ることにある。【解決手段】本発明は、分子末端にCOOH基を有する重合体(α)からなる基材層(A)の少なくとも片面に、下記(i)〜(iii)を満たす接着用重合体組成物(β)からなる接着層(B)を積層することを特徴とする積層体の製造方法に係る。(i)カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)とが反応して形成されるポリオレフィンを含む。(ii)該接着用重合体組成物100gに対し、カルボジイミド基を0.1〜50mmolの量で含む。(iii)密度が0.870g/cm3〜0.940g/cm3である。【選択図】なし

Description

本発明は、分子末端にCOOH基を有する重合体(α)からなる基材層を有する積層体の製造方法及び積層体に関する。
芳香族ジカルボン酸成分単位を含む半芳香族ポリアミドは、ナイロン6、ナイロン66などの脂肪族ポリアミドと比較して、耐熱性、機械的特性および化学的物理的特性に関して著しく優れており、自動車用、電気・電子用、産業資材用、工業材料用、日用・家庭用品などの各種部品材料として実用化されている。
半芳香族ポリアミドを自動車用、電気・電子用、産業資材用、工業材料用、日用・家庭用品などの各種部品材料に用いる場合は、通常、他の樹脂と積層して用いられており、半芳香族ポリアミドと他の樹脂とを積層する際には、層間接着力を改良するために、例えば、接着剤層として、エチレン・α−オレフィン共重合体に不飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフト変性した変性エチレン・α−オレフィン共重合体からなる接着剤層を用いることが提案されている(特許文献1)。
特開2015−231709号公報
本発明者らは、半芳香族ポリアミドに代表される分子末端にCOOH基(カルボキシル基)を有する重合体(α)をからなる基材層(A)を含む積層体の製造方法の検討に際し、積層体の層間接着力向上を目的として、無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレンを接着剤に用いる検討を行った。その結果、半芳香族ポリアミド層と無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレン層との接着性は、室温あるいは高温雰囲気下での接着強度は比較的良好だったものの、水の存在下では接着が必ずしも十分ではないことが判明した。特に温水に接するような場合には接着強度が劇的に低下する問題があり、自動車のエンジンルーム内などの高温高湿雰囲気下や、長期間屋外などで使用するパイプ部品などでは接着力が低下することがあり、積層した層が剥離するという問題が生じることが判明した。
本発明の課題は、半芳香族ポリアミドなどを含む基材層(A)と、ポリオレフィンなどの半芳香族ポリアミド以外の重合体からなる層とを接着させて、接着性が良好で、特に高温高湿雰囲気下あるいは温水処理などの苛酷な処理が行なわれても接着力が低下することがない積層体を容易に製造することできる積層体の製造方法を提供することである。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[8]に関する。
[1]分子末端にCOOH基を有する重合体(α)からなる基材層(A)の少なくとも片面に、下記(i)〜(iii)を満たす接着用重合体組成物(β)からなる接着層(B)を積層することを特徴とする積層体の製造方法。
(i)カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)とが反応して形成されるポリオレフィンを含む。
(ii)該接着用重合体組成物100gに対し、カルボジイミド基を0.1〜50mmolの量で含む。
(iii)密度が0.870g/cm3〜0.940g/cm3である。
[2]前記接着用重合体組成物(β)からなる接着層(B)の該接着層(B)の層(A)と接する面と反対側の面に、上記重合体(α)および重合体組成物(β)のいずれとも異なる重合体(γ)からなる層(C)を、少なくともその一部に積層することを特徴とする[1]に記載の積層体の製造方法。
[3]前記の分子末端にCOOH基を有する重合体(α)が、半芳香族ポリアミドを含むことを特徴とする[1]または[2]に記載の積層体の製造方法。
[4]前記半芳香族ポリアミドが、ジカルボン酸成分単位(c1)とジアミン成分単位(c2)から構成される[3]に記載の積層体の製造方法。
[5]前記ジカルボン酸成分単位(c1)が、テレフタル酸成分単位を少なくとも含む[4]に記載の積層体の製造方法。
[6]前記重合体(γ)が、ポリオレフィンを含むことを特徴とする[2]〜[5]の何れか一項に記載の積層体の製造方法。
[7]前記基材層(A)と前記接着層(B)とを積層し、任意に、さらに前記層(C)を積層した後、得られた積層体を温水中でレトルト処理することを特徴とする、[1]〜[6]の何れか一項に記載の積層体の製造方法。
[8]分子末端にCOOH基を有する重合体(α)からなる基材層(A)と、少なくとも一部が該層(A)に接する接着用組成物(β)からなる接着層(B)とを含み、該接着用組成物(β)が下記(i)〜(iii)を満たすことを特徴とする積層体。
(i)カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)とが反応して形成されるポリオレフィンを含む。
(ii)該接着用組成物(β)100gに対し、カルボジイミド基を0.1〜50mmolの量で含む。
(iii)密度が0.870g/cm3〜0.940g/cm3である。
本発明によれば、カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)とカルボジイミド基含有化合物(b)とが反応した、カルボジイミド基を有するポリオレフィンを含む特定の接着用重合体組成物(β)からなる接着層(B)と基材層(A)と積層して得られる積層体は、接着層(B)と基材層(A)とが強固に接着されるので、高温高湿雰囲気下あるいは温水処理などの苛酷な処理が行なわれても接着力が低下することがない積層体を得ることができる。
また、接着層(B)は、たとえばポリオレフィンなどの、その他の重合体からなる層(C)との接着性にも優れるので、高温高湿雰囲気下あるいは温水処理などの苛酷な処理が行なわれても接着力が低下することがない積層体を容易に得ることができる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
〔分子末端にCOOH基を有する重合体(α)からなる基材層(A)〕
本発明に係わる積層体を構成する基材層(A)は、分子末端にCOOH基を有する重合体(α)は、分子末端にCOOH基を有していれば特に制限無く用いることができるが、特に半芳香族ポリアミドであることが好ましい。
本発明に係わる半芳香族ポリアミドは、テレフタル酸成分単位を含むジカルボン酸成分単位(c1)と、炭素原子数4〜20の脂肪族ジアミン成分単位を含む、ジアミン成分単位(c2)とを含む重合体である。
本発明に係わる基材層(A)は、当該半芳香族ポリアミドを1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
重合体(α)の、示差走査熱量測定(DSC)で測定される融点(TmA)は250〜340℃であり、好ましくは260〜335℃であり、さらに好ましくは280〜335℃である。重合体(α)の融点が上記範囲内であると、基材層(A)の成形性と、基材層(A)から得られる積層体の耐熱性とを両立させることができる。
重合体(α)が半芳香族ポリアミドである場合、その融点(TmA)は、半芳香族ポリアミドを構成するジカルボン酸成分単位(c1)や、ジアミン成分単位(c2)の種類、分子量等で調整される。なお、重合体(α)が2種以上の半芳香族ポリアミドを含む場合、これらの混合物のDSCで測定される融点(TmA)が、上記範囲にあればよい。
また、重合体(α)の、示差走査熱量測定(DSC)で測定されるガラス転移温度(Tg)は70〜160℃であることが好ましく、80〜150℃であることがより好ましい。重合体(α)のガラス転移温度(Tg)が当該範囲であると、基材層(A)を含む積層体の耐熱性が高くなる。
重合体(α)の融点(TmA)およびガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計〔例えば、DSC220C型、セイコーインスツルメント(株)製〕にて測定される。具体的には、重合体(α)約5mgを測定用アルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/minで340℃まで加熱する。重合体(α)を完全融解させるために、340℃で5分間保持し、次いで、10℃/minで30℃まで冷却する。そして、30℃で5分間置いた後、10℃/minで340℃まで2度目の加熱を行なう。この2度目の加熱でのピーク温度(℃)を重合体(α)の融点(TmA)とし、ガラス転移に相当する変位点をガラス転移温度(Tg)とする。
また、重合体(α)の温度25℃、96.5%硫酸中で測定される極限粘度[η]は0.4〜3.0dl/gであることが好ましく、0.8〜2.0dl/gであることがより好ましい。重合体(α)の極限粘度[η]が上記範囲であると、基材層(A)から得られる積層体の機械的強度が十分に高まりやすい。一方で、極限粘度が上記範囲であれば、基材層(A)の成形時の流動性が高まりやすく、所望の形状に成形しやすくなる。なお、上記極限粘度[η]は、重合体(α)の分子量によって調整される。
上記極限粘度[η]は、約0.5gの重合体(α)を96.5%濃硫酸50mlに溶解させ、得られた溶液の、25℃±0.05℃の条件下での流下秒数を、ウベローデ粘度計を使用して測定し、以下の式に基づき算出される値である。
[η]=ηSP/(C(1+0.205ηSP))
上記式において、各代数または変数は以下を表す。
[η]:極限粘度(dl/g)
ηSP:比粘度
C:試料濃度(g/dl)
上記ηSPは以下の式によって求められる。
ηSP=(t−t0)/t0
t:試料溶液の流下秒数(秒)
t0:ブランク硫酸の流下秒数(秒)
ここで、重合体(α)は、前述のように、ジカルボン酸成分単位(c1)と、ジアミン成分単位(c2)と、から主に構成される。
上記ジカルボン酸成分単位(c1)は、テレフタル酸成分単位を少なくとも含む。テレフタル酸成分単位の量は、ジカルボン酸成分単位(c1)の合計量100モル%に対して好ましくは20〜100モル%であり、より好ましくは30〜100モル%であり、さらに好ましくは35〜100モル%である。ジカルボン酸成分単位(c1)が、テレフタル酸成分単位を20モル%以上含むと、重合体(α)の結晶性が高まりやすく、得られる積層体の耐熱性や剛性が高まりやすくなる。
また、ジカルボン酸成分単位(c1)は、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位、及び炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位のうち、いずれか一方、もしくは両方を含んでいてもよい。テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位の量は、ジカルボン酸成分単位(c1)の合計量100モル%に対して好ましくは0〜80モル%であり、より好ましくは0〜75モル%であり、さらに好ましくは0〜70モル%である。ジカルボン酸成分単位(c1)がテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位を含むと、耐衝撃性が良好となる。一方、炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位の量は、ジカルボン酸成分単位(c1)の合計量100モル%に対して好ましくは0〜60モル%であり、より好ましくは0〜58モル%であり、さらに好ましくは0〜55モル%である。ジカルボン酸成分単位(c1)が脂肪族ジカルボン酸成分単位を含むと、流動性が良好となる。
テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位は、芳香環と、2つのカルボキシル基とを有する芳香族ジカルボン酸化合物由来の成分単位とすることができる。芳香族ジカルボン酸化合物の例には、イソフタル酸、2−メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が含まれる。ジカルボン酸成分単位(c1)は、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位は、好ましくはイソフタル酸成分単位である。
一方、炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位は、炭素原子数4〜20の脂肪族鎖と、2つのカルボキシル基とを有する脂肪族ジカルボン酸化合物由来の成分単位とすることができる。脂肪族ジカルボン酸化合物の例には、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸や、炭素原子数11以上の脂肪族ジカルボン酸が含まれる。ジカルボン酸成分単位(c1)は、脂肪族ジカルボン酸成分単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。脂肪族ジカルボン酸成分単位は、好ましくはアジピン酸成分単位である。
また、ジカルボン酸成分単位(c1)は、本発明の効果を損なわない範囲で、脂環族ジカルボン酸成分単位を含んでいてもよい。脂環族ジカルボン酸成分単位の例には、2,5−フランジカルボン酸などのフランジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸等が含まれる。
ここで、ジカルボン酸成分単位(c1)は、テレフタル酸成分単位及びイソフタル酸成分単位を含むことが好ましい。この場合、テレフタル酸成分単位とイソフタル酸成分単位とのモル比は、60/40〜99.9/0.1であることが好ましく、60/40〜90/10であることがより好ましく、60/40〜85/15であることがさらに好ましい。テレフタル酸成分単位の量が上記範囲であると、基材層(A)から得られる積層体の耐熱性や剛性が高まりやすくなる。一方で、イソフタル酸成分単位の量が上記範囲であると、剛性を維持したまま流動性を向上しやすくなる。
また、ジカルボン酸成分単位(c1)は、テレフタル酸成分単位とアジピン酸成分単位とを含むことも好ましい。この場合、ジカルボン酸成分単位(c1)の合計量100モル%に対して、テレフタル酸成分単位を40〜80モル%、アジピン酸成分単位を20〜60モル%含むことが好ましい。
一方、ジアミン成分単位(c2)は、炭素原子数4〜20の脂肪族ジアミン成分単位を少なくとも含む。脂肪族ジアミン成分単位の量は、ジアミン成分単位(c2)の合計量100モル%に対して、30〜100モル%であることが好ましく、35〜100モル%であることがより好ましく、40〜100モル%であることがさらに好ましい。脂肪族ジアミン成分単位の量が上記範囲であると、流動性が高まりやすくなり、また、積層体の耐衝撃性が高まりやすくなる。
ここで、脂肪族ジアミン成分単位中の炭素原子数は、好ましくは4〜15であり、さらに好ましくは4〜13であり、特に好ましくは6〜12である。脂肪族ジアミン成分単位の炭素原子数が4以上であると、得られる成形品の吸湿性や吸水性が低くなり、経時劣化等が抑制されやすくなる。
脂肪族ジアミン成分単位は、直鎖状のアルキレンジアミン化合物由来の成分単位(以下、「直鎖アルキレンジアミン成分単位」とも称する)、または側鎖を有するアルキレンジアミン化合物由来の成分単位(以下、「側鎖アルキレンジアミン成分単位」とも称する)の少なくとも一方、もしくは両方を含むことが好ましい。なお、側鎖アルキレンジアミンの炭素原子数は、側鎖に含まれる炭素原子の数も含めた数である。
ここで、ジアミン成分単位(c2)は、その合計量100モル%に対して、直鎖アルキレンジアミン成分単位を40モル%以上含むことが好ましい。直鎖アルキレンジアミン成分単位を一定以上含むと、重合体組成物の耐水性が高まりやすくなる。一方、脂肪族ジアミン成分単位は、その合計量100モル%に対して、側鎖アルキレンジアミン成分単位を3〜60モル%含むことが好ましい。脂肪族ジアミン成分単位が側鎖アルキレンジアミン成分単位を一定量含むと、得られる成形品の高温剛性が高まりやすくなる。
直鎖状のアルキレンジアミン化合物の例には、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン等が含まれる。ジアミン成分単位(c2)は、直鎖アルキレンジアミン成分単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。これらの中でも、1,6−ヘキサンジアミン及び1,9−ノナンジアミンが好ましく、直鎖アルキレンジアミンの合計量100モル%に対して、これらの合計量が50〜100モル%であることが好ましく、80〜100モル%であることがより好ましい。
側鎖を有するアルキレンジアミン化合物の例には、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2−メチル−1,6−ヘキサンジアミン、2−メチル−1,7−ヘプタンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、2−メチル−1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,10−デカンジアミン、2−メチル−1,11−ウンデカンジアミン等が含まれる。ジアミン成分単位(c2)は、側鎖アルキレンジアミン成分単位を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。これらの中でも、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンが好ましい。
ジアミン成分単位(c2)が、直鎖アルキレンジアミン成分単位及び側鎖アルキレンジアミン成分単位の両方を含む場合、これらの好ましい組み合わせの一例として、1,6−ジアミノヘキサン成分単位と、2−メチル−1,5−ペンタジアミン成分単位との組み合わせが挙げられる。このときジアミン成分単位(c2)の合計量100モル%に対して、1,6−ジアミノヘキサン成分単位が45モル%超55モル%未満であり、かつ2−メチル−1,5−ペンタジアミンが45モル%超55モル%未満であることが好ましい。また、好ましい組み合わせの他の例として、1,9−ノナンジアミン成分単位と、2−メチル−1,8−オクタンジアミン成分単位との組み合わせも挙げられる。このときジアミン成分単位(c2)の合計量100モル%に対して、1,9−ノナンジアミン成分単位が45モル%超85モル%未満であり、かつ2−メチル−1,8−オクタンジアミン成分単位が15モル%超55モル%未満であることが好ましい。
なお、ジアミン成分単位(c2)は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記脂肪族ジアミン成分単位(炭素原子数4〜20)より、炭素原子数が多い脂肪族ジアミン成分単位を含んでいてもよい。また、ジアミン成分単位(c2)は、脂環族ジアミン成分単位や、芳香族ジアミン成分単位を含んでいてもよい。脂環族ジアミン成分単位の例には、炭素原子数が4〜15である脂環族ジアミン化合物由来の成分単位が含まれる。脂環族ジアミン化合物の例には、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルプロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−5,5’−ジメチルジシクロヘキシルメタン等が含まれる。なかでも脂環族ジアミン成分単位は、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタンから誘導される成分単位が好ましく、特に、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導される成分単位であることが好ましい。炭素原子数が多い脂肪族ジアミン成分単位や、芳香族ジアミン成分単位、脂環族ジアミン成分単位の合計量は、ジアミン成分単位(c2)の合計量100モル%に対して、5モル%以下であることが特に好ましい。
上記重合体(α)として特に好ましい重合体の例として、ジカルボン酸成分単位(c1)が、テレフタル酸成分単位であり、ジアミン成分単位(c2)が、1,6−ヘキサンジアミン及び2−メチル−1,5−ペンタンジアミンである重合体;ジカルボン酸成分単位(c1)が、テレフタル酸成分単位であり、ジアミン成分単位(c2)が、1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンである重合体;ジカルボン酸成分単位(c1)が、テレフタル酸成分単位及びイソフタル酸成分単位であり、ジアミン成分単位(c2)が、1,6−ヘキサンジアミンである重合体;ジカルボン酸成分単位(c1)が、テレフタル酸成分単位及びアジピン酸成分単位であり、ジアミン成分単位(c2)が、1,6−ヘキサンジアミンである重合体等が挙げられる。本発明に係わる基材層(A)は、これら重合体(α)を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
ここで、上記重合体(α)は、末端封止剤により封止されていてもよい。末端封止剤とは、例えばモノカルボン酸およびモノアミンでありうる。末端封止剤により、重合体(α)の末端のカルボキシル基及びまたはアミノ基を封止することで、重合体(α)が有するカルボキシル基量やアミノ基量が調整される。
重合体(α)の分子鎖の末端カルボキシル基量は、好ましくは0.1〜300mmol/kgであり、より好ましくは0.1〜200mmol/kgであり、特に好ましくは0.1〜170mmol/kgである。
一方、末端カルボキシル基量が多過ぎると、成形品の吸湿性や吸水性が高まりやすくなるがとなるが、末端カルボキシル基量が200mmol/kg以下であれば、分子末端にカルボキシル基を有する重合体(α)の吸水率が低く抑えられる。
重合体(α)の末端カルボキシル基量は、分子末端にCOOH基を有する重合体(α)の調製時に使用するジアミンとジカルボン酸との比率や、上記末端封止剤量より調整される。例えば、重合体(α)調製時にジアミンとジカルボン酸を含む系に、モノカルボン酸等からなる末端封止剤を添加し、一部の末端を封止することで、末端カルボキシル基量が調整される。
上記末端カルボキシル基量は1H−NMR、滴定法等により測定でき、カルボキシル基当量として把握することが可能である。1H−NMRでは重合体(α)が例えばテレフタル酸成分単位を含む場合には7.7〜8.2ppmに末端カルボキシル基の隣の芳香環に帰属されるピークを観測することが可能であり、アジピン酸成分単位を含む場合には2.3ppmに末端カルボキシル基の隣のメチレンに帰属されるピークを観察することが可能である。
上記重合体(α)は、公知のポリアミドと同様に製造することができ、例えば、ジカルボン酸とジアミンとを均一溶液中で重縮合させて製造することができる。より具体的には、ジカルボン酸とジアミンとを、国際公開第03/085029号に記載されているように触媒の存在下で加熱することにより低次縮合物を得て、次いでこの低次縮合物の溶融物にせん断応力を付与することにより重縮合させて製造することができる。
また、重合体(α)の極限粘度[η]を調整する場合には、反応系に上述の末端封止剤等、分子量を調整するための化合物(以下、「分子量調整剤」とも称する)を配合することが好ましい。分子量調整剤は、例えばモノカルボン酸およびモノアミンでありうる。分子量調整剤でありうるモノカルボン酸の例には、炭素原子数2〜30の脂肪族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸および脂環族モノカルボン酸が含まれる。これらの分子量調整剤によれば、重合体(α)の分子量を調整すると共に、重合体(α)の末端アミノ基の量を調整することができる。なお、芳香族モノカルボン酸および脂環族モノカルボン酸は、環状構造部分に置換基を有していてもよい。
上記脂肪族モノカルボン酸の例には、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸およびリノ−ル酸等が含まれる。上記芳香族モノカルボン酸の例には、安息香酸、トルイル酸、ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸およびフェニル酢酸等が含まれ、脂環族モノカルボン酸の例には、シクロヘキサンカルボン酸等が含まれる。
分子量調整剤は、ジカルボン酸とジアミンとの反応系に添加する。添加量はジカルボン酸の合計量1モルに対して、0.07モル以下であることが好ましく、0.05モル以下であることがより好ましい。このような量で分子量調整剤を使用することにより、少なくともその一部がポリアミド中に取り込まれ、これにより重合体(α)の分子量、すなわち極限粘度[η]が所望の範囲内に調整される。
〔接着用重合体組成物(β)からなる接着層(B)〕
本発明に係わる積層体を構成する接着層(B)は、下記要件(i)〜(iii)を満たす接着用重合体組成物(β)を含んでなる。
(i)接着用重合体組成物(β)は、カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)とが反応して形成されるポリオレフィンを含む。
すなわち該接着用重合体組成物(β)は、カルボジイミド基を有するポリオレフィンを含む。
〔ポリオレフィン(a)〕
ポリオレフィン(a)は、ポリオレフィンに、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)を導入することにより得ることができる。ポリオレフィン(a)は、1種単独でも2種以上でもよい。
カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)としては、カルボジイミド基と反応性を有する活性水素を持つ基を有する化合物が挙げられる。具体的には、カルボン酸、アミン、アルコール、チオール等から由来する基を持つ化合物が挙げられる。これらの中では、カルボン酸から由来する基を持つ化合物が好適に用いられ、中でも不飽和カルボン酸および/またはその誘導体が特に好ましい。また、活性水素を持つ基を有する化合物以外でも、水などにより容易に活性水素を有する基に変換される基を有する化合物も好ましく使用することができる。具体的にはエポキシ基、グリシジル基を有する化合物が挙げられる。
カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)は、1種単独でも、2種以上でもよい。
カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)として用いられる不飽和カルボン酸および/またはその誘導体としては、カルボン酸基を1つ以上有する不飽和化合物、好ましくは、無水カルボン酸基を1つ以上有する不飽和化合物およびその誘導体を挙げることができる。不飽和基としては、ビニル基、ビニレン基、不飽和環状炭化水素基などを挙げることができる。具体的な化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸などの不飽和カルボン酸、またはこれらの酸無水物あるいはこれらの誘導体(例えば酸ハライド、アミド、イミド、エステルなど)が挙げられる。具体的な化合物の例としては、塩化マレニル、マレニルイミド、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メタクリル酸アミノエチルおよびメタクリル酸アミノプロピルなどを挙げることができる。
カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)として不飽和カルボン酸および/またはその誘導体を使用する場合には、1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。これらの中では、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸アミノプロピルが好ましい。更には、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物などのジカルボン酸無水物が特に好ましい。
カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)をポリオレフィンに導入する方法としては、周知の方法を採用することが可能であるが、例えば、ポリオレフィン主鎖にカルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)をグラフト共重合する方法や、オレフィンとカルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)とをラジカル共重合する方法等を例示することができる。
以下に、グラフト共重合する場合とラジカル共重合する場合とに分けて、具体的に説明する。
<グラフト共重合>
カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)は、ポリオレフィン主鎖に対し、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)をグラフト共重合することによって得ることが可能である。
(ポリオレフィン主鎖)
ポリオレフィン主鎖として用いられるポリオレフィンは、炭素数2〜20の脂肪族α−オレフィン、環状オレフィン、非共役ジエンを主成分とする重合体であり、好ましくは炭素数2〜10の脂肪族α−オレフィン、更に好ましくは2〜8の脂肪族α−オレフィンを主成分とする重合体である。これらのオレフィンは、1種単独でも2種以上でもよい。共重合体の場合、コモノマーとなるオレフィンの含有量は、本発明の効果が得られる限り特に限定されないが、通常50モル%以下であり、好ましくは40モル%以下、更に好ましくは30モル%以下である。このような範囲にあるポリオレフィンの中では、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンおよびこれらのα−オレフィン共重合体などの結晶性ポリオレフィンが好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはプロピレン・エチレン共重合体がより好ましい。また、これらはアイソタクチック構造、シンジオタクチック構造の両者ともに使用可能であり、立体規則性についても特段の制限はない。
グラフト変性に用いるポリオレフィンの密度(JIS K7112に準拠して測定)は、本発明の効果が得られる限り特に限定されないが、通常0.8〜1.10g/cm3、好ましくは0.8〜1.05g/cm3、更に好ましくは0.8〜1.00g/cm3である。ASTM D1238による230℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)は、本発明の効果が得られる限り特に限定されないが、通常0.01〜500g/10分、好ましくは0.05〜200g/10分、さらに好ましくは0.1〜100g/10分である。密度およびMFRがこの範囲にあれば、変性後のグラフト共重合体の密度、MFRも同程度となることからハンドリングしやすい。
また、グラフト変性に用いられるポリオレフィンの結晶化度は、本発明の効果が得られる限り特に限定されないが、通常2%以上、好ましくは5%以上、さらに好ましくは10%以上である。結晶化度がこの範囲にあれば、変性後のグラフト共重合体のハンドリングに優れる。
グラフト変性に用いられるポリオレフィンのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(Mn)は、好ましくは5000〜50万、さらに好ましくは1万〜10万である。数平均分子量(Mn)がこの範囲にあれば、ハンドリングに優れる。尚、数平均分子量は、エチレン系ポリオレフィンにおいては、コモノマー量が10モル%以下であればポリエチレン換算、10モル%以上であればエチレン−プロピレン換算(エチレン含量70モル%を基準にする)で求めることが可能である。
上記のようなポリオレフィンの製造は、公知のいずれの方法によっても行うことができ、例えば、チタン系触媒、バナジウム系触媒、メタロセン触媒などを用いて重合することができる。また、グラフト変性に用いられるポリオレフィンは、樹脂およびエラストマーのいずれの形態でもよく、アイソタクチック構造、シンジオタクチック構造の両者ともに使用可能であり、立体規則性についても特段の制限はない。市販の重合体をそのまま利用することも可能である。
(グラフト重合方法)
カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)をグラフト共重合により得る場合には、上記のグラフト主鎖となるポリオレフィンに、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)、更に必要に応じてその他のエチレン性不飽和単量体等をラジカル開始剤の存在下で、グラフト共重合する。
カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)をポリオレフィン主鎖にグラフトさせる方法については特に限定されず、溶液法、溶融混練法等、従来公知のグラフト重合法を採用することができる。
カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)のグラフト量は、ポリオレフィン(a)を100重量%とした場合に、通常0.05〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%、さらに好ましくは0.05〜3重量%である。なお、この化合物(m)のグラフト量は、ポリオレフィン(a)から遊離の化合物(m)を除いた後に測定される、正味のグラフト量である。また、グラフト量は、13C-NMR、1H-NMR測定などの公知の手段で測定することが出来る。また、化合物(m)として、不飽和カルボン酸およびその無水物など酸性官能基を有する単量体を用いた場合、ポリオレフィン(a)に導入された官能基の量の目安となる量として、例えば、酸価を用いることも可能である。また、無水マレイン酸を用いる場合には、赤外分光光度計を用いて、通常1780〜1790cm-1付近に検出される無水マレイン酸のカルボニル基の吸収スペクトルに基づいてグラフト量を求めることもできる。
<ラジカル共重合>
カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)は、オレフィンとカルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)とをラジカル共重合することによっても得ることも可能である。オレフィンとしては、上述のグラフト主鎖となるポリオレフィンを形成する場合のオレフィンと同一のものを採用することが可能であり、また、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)も上述の通りである。
オレフィンとカルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)とを共重合させる方法については特に限定されず、従来公知のラジカル共重合法を採用することができる。
カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)中におけるカルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)残基の含有量は、通常は0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜8.0重量%、さらに好ましくは0.1〜6.0重量%である。カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)残基の含有量が、上記範囲であれば、ポリオレフィン(a)はカルボジイミド基含有化合物(b)と好適に架橋して、接着用重合体組成物(β)を製造することが可能となるため、好ましい。
また、カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)の密度(JIS K7112に準拠して測定)は、通常0.870〜0.940g/cm3、好ましくは0.875〜0.940g/cm3、更に好ましくは0.880g〜0.940/cm3である。
(カルボジイミド基含有化合物(b))
カルボジイミド基含有化合物(b)は、下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有するポリカルボジイミドである。カルボジイミド基含有化合物(b)は、1種単独でも2種以上でもよい。
−N=C=N−R1 ・・・ (1)
〔式中、R1は炭素数2から40の2価の有機基を示す。〕
ポリカルボジイミドは、脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなど有機ジイソシアネートを縮合触媒の存在下、無溶媒又は不活性溶媒中で、脱炭酸縮合反応を行なうことにより製造することができる。例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネート等が、単独で、又は複数混合して用いられる。脱炭酸縮合反応において、触媒、反応温度、末端封止剤等を選択することによってポリカルボジイミドの重合度を調節することができる。重合度としては、通常2〜40、好ましくは4〜20のものが用いられる。末端封止剤としては、フェニルイソシアネート、トリルイソシアネート、ナフチルイソシアネート等のモノイソシアネート、メタノール、エタノール、ジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、コハク酸、安息香酸、エチルメルカプタンなど活性水素化合物が使用できる。縮合触媒としては、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、ナトリウム、カルシウム等のアルコラート、フォスホレンオキシド等の有機リン化合物が使用できる。
カルボジイミド基含有化合物(b)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は、本発明の効果が得られる限り特に限定されないが、通常400〜500,000、好ましくは700〜10,000、更に好ましくは1,000〜8,000である。数平均分子量(Mn)がこの範囲にあると、接着用重合体組成物(β)の接着力に優れるため好ましい。
カルボジイミド基含有化合物(b)は、ポリカルボジイミド中にモノカルボジイミドを含んでもよく、単独で、又は複数の化合物を混合して使用することも可能である。
カルボジイミド基含有化合物(b)としては、市販のカルボジイミド基含有化合物をそのまま使用することも可能である。市販のカルボジイミド基含有化合物としては、日清紡績ケミカル株式会社製カルボジライト(登録商標)HMV−8CA、HMV−15CAやカルボジライト(登録商標)LA1などが挙げられる。
カルボジイミド化合物1分子におけるカルボジイミド基数が多くなるほど、接着剤1分子における重合体(α)との反応点が増えるため、重合体(α)からなる基材層(A)とより強固に接着することができる。このことから、カルボジイミド基含有化合物(b)1分子中のカルボジイミド基数は10個以上であることが好ましい。なお、カルボジイミド基含有化合物(b)1分子中のカルボジイミド基数の上限は、本発明の効果が得られる限り特に限定されないが、1分子中のカルボジイミド基数が増えると、カジボジイミド化合物の添加量が増加し、原料コストが上がるため、コストを考慮すると通常で30である。
カルボジイミド基含有化合物(b)におけるカルボジイミド基含有量は、13C−NMR、IR、滴定法等により測定でき、カルボジイミド基当量として把握することが可能である。13C−NMRでは130〜142ppm、IRでは2130〜2140cm-1にカルボジイミド基に帰属されるピークを観察することが可能である。
13C−NMR測定は、たとえば次のようにして行われる。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子(株)製GX−500型NMR測定装置を用い、120℃で13C−NMR測定を行う。積算回数は、10,000回以上とする。
(カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)とカルボジイミド基含有化合物(b)との反応)
前記接着用重合体組成物(β)に含有されるカルボジイミド基を有するポリオレフィンは、カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)とカルボジイミド基含有化合物(b)とを好ましくは230℃以上にて反応させることにより得られる。接着用重合体組成物(β)は、具体的には、溶融変性などのように溶融混練することにより得ることが可能であるが、この方法に限定されるものではない。
以下に、溶融混合する場合の例を示す。カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)とを、好ましくは230℃以上にて反応させる方法については、特に限定はされないが、カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)とカルボジイミド基含有化合物(b)とを、たとえばヘンシェルミキサー、V型ブレンダー、タンブラーブレンダー、リボンブレンダーなどに装入して混練した後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどで溶融混練する方法が例示できる。これらのうちでも、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどの混練性能に優れた装置を使用すると、各成分がより均一に分散および反応された接着用重合体組成物(β)を得ることができるため好ましい。
カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)およびカルボジイミド基含有化合物(b)の供給については、予め混合した後にホッパーから供給する方法、一部の成分をホッパーから供給し、ホッパー部付近から押出機先端の間の任意の部分に設置した供給口よりその他の成分を供給する方法のいずれの方法を取ることも可能である。
上記各成分を溶融混練する際の温度は、混合する各成分の融点の内、最も高い融点以上とすることができるが、具体的には通常は180〜320℃、好ましくは230〜300℃、更に好ましくは235〜280℃の範囲で溶融混練を行う。
また、下記の方法により、ポリオレフィン(a)とカルボジイミド基含有化合物(b)との反応率を評価することができる。
上記のカルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)(リファレンス)と、カルボジイミド基を有するポリオレフィンを含む接着用重合体組成物(β)に対し、各々の熱プレスシ−トを作成した後に、赤外吸収分析装置を用いて赤外線吸収を測定する。得られたチャ−トから、ポリオレフィン(a)中のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度と、該ポリオレフィン(a)中のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度と接着用重合体組成物(β)中のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度との差を比較して、下記式(2)を用いて反応率を計算できる。なお、カルボジイミド基と反応する基として無水マレイン酸を用いた場合は、1790cm-1付近の吸光度を用いることができる。
反応率(%)={X/Y}×100・・・(2)
X:ポリオレフィン(a)中のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度と接着用重合体組成物中のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度との差
Y:ポリオレフィン(a)中のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度
接着用重合体組成物(β)について上記方法で求めた反応率は、通常40〜100%、好ましくは60〜100%、更に好ましくは80〜100%の範囲にある。
(ii)前記接着用重合体組成物(β)100gに対し、カルボジイミド基を0.1〜50mmolの量で含む。
前記接着用重合体組成物(β)は、カルボジイミド基を有するポリオレフィンを含み、そのカルボジイミド基の量は、接着用重合体組成物(β)100gあたり0.1〜50mmolであり、好ましくは0.2〜40mmolであり、より好ましくは0.5〜30mmolである。接着用重合体組成物(β)中のカルボジイミド基の量が前記範囲内であると、接着用重合体組成物(β)は接着性に優れるとともに、ポリオレフィン(a)の架橋を抑制することができるので好ましい。
接着用重合体組成物(β)中のカルボジイミド基の含有量は、13C−NMR、IR、滴定法等により測定でき、カルボジイミド基当量として把握することが可能である。13C−NMRでは130〜142ppm、IRでは2130〜2140cm-1にカルボジイミド基に帰属されるピークを観察することが可能である。なお、13C−NMR測定は、たとえば、前述のカルボジイミド基含有化合物(b)におけるカルボジイミド基含有量で記載の測定方法および実施例に記載の測定方法で行われる。
接着用重合体組成物(β)は、上記のようにポリカルボジイミドのカルボジイミド基(NCN)が、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)と反応することで製造されるが、反応の過程である程度のカルボジイミド基が消費され、ポリオレフィン基と同一分子鎖としてつながっているカルボジイミド基の残基が分子末端にCOOH基を有する重合体(α)との接着性に寄与する。カルボジイミド基の含量が上述の範囲を超えると、カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)に対して、過剰の遊離カルボジイミド基が存在することになり、接着性能や成形加工性が低下する。
(iii)前記接着用重合体組成物(β)の密度が0.870g/cm3〜0.940g/cm3である。
前記接着用重合体組成物(β)のJIS K7112に準拠して測定された密度は、0.870〜0.940g/cm3であり、好ましくは0.875〜0.940g/cm3、更に好ましくは0.880g〜0.940/cm3である。接着用重合体組成物(β)の密度が前記範囲にあると、接着用重合体組成物(β)の安定生産性、成形加工性および接着性が良好であるため、好ましい。
接着用重合体組成物(β)のメルトフローレート(MFR、ASTM D1238に準拠、230℃、2.16kg荷重)は、本発明の効果が得られる限り特に限定されないが、通常0.01〜500g/10分、好ましくは0.05〜200g/10分、さらに好ましくは0.01〜150/10分である。
なお、カルボジイミド基は吸水によってウレア基へ変わるが、ウレア基でも半芳香族ポリアミドとの高い反応性を発揮する。したがって、本発明に係る接着用重合体組成物(β)中には、カルボジイミド基が、たとえば、大気中の水などによりウレア基へ変換されているポリオレフィンが含まれていても構わず、本発明の好適態様の一つである。
接着用重合体組成物(β)にはカルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)が使われるが、本発明の目的を損なわない範囲で、未変性ポリオレフィンなど該ポリオレフィン(a)と異なるポリオレフィンを含んでもかまわない。その他に、該ポリオレフィン(a)およびカルボジイミド基を有するポリオレフィンと異なる、カルボジイミド基と反応する基を有する変性された重合体を配合することも可能である。このような重合体としては、例えば、マレイン酸変性された重合体、イミン変性された重合体が挙げられる。これらの中ではマレイン酸変性エチレン・ブテン共重合体、マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体、マレイン酸変性エチレン・オクテン共重合体、マレイン酸変性スチレン・ブテン・スチレン共重合体、マレイン酸変性スチレン・エチレン・ブテン・スチレン共重合体、イミン変性スチレン・ブテン・スチレン共重合体、イミン変性スチレン・エチレン・ブテン・スチレン共重合体が好ましい。これらの重合体は、1種単独でも、適宜2種以上を使用してもよい。
また、接着用重合体組成物(β)には、ポリオレフィンの分野で用いられる公知の添加剤、たとえば、粘着付与剤、プロセス安定剤、耐熱安定剤、耐熱老化剤、フィラー等を添加することも可能である。本発明においては、特に、粘着性を付与する目的で粘着付与剤を配合することが好ましい。粘着付与剤としては、例えば、ロジン誘導体、テルペン樹脂、石油樹脂、およびそれらの水素化物を挙げることができ、これらの中では、水素化テルペン樹脂、水素化石油樹脂が好ましい。粘着付与剤は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、たとえば、接着用重合体組成物(β)100重量%に対して、粘着付与剤を0〜30重量%の割合で配合することが好ましい。
〔重合体(γ)からなる層(C)〕
本発明に係わる積層体を構成することのある層(C)は、上記重合体(α)および接着用重合体組成物(β)のいずれとも異なる重合体(γ)からなる。重合体(γ)としては、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、ポリオレフィン、ポリ乳酸、ポリケトン、ポリエステル、ポリアミド、エチレン・ビニルアルコール共重合体などが挙げられる。重合体(γ)は、1種単独でも2種以上であってよい。
(ポリオレフィン層)
本発明に係わる積層体を構成する層(C)として、ポリオレフィン層を用いることが好適である。
ポリオレフィン層は、ポリオレフィンを含んでなる。該ポリオレフィンとしては、炭素数が2〜20のα−オレフィンの単独重合体および共重合体が挙げられる。該ポリオレフィンは、1種単独でも2種以上であってもよい。α−オレフィンとして具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが挙げられる。またポリオレフィンには、α−オレフィン以外の他のモノマーが少量、例えば10モル%以下共重合されていてもよい。他のモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、極性基(例えば、カルボニル基、水酸基、エーテル結合基など)および重合性の炭素・炭素二重結合を分子中に有するモノマーが挙げられる。
ポリオレフィンの具体的な例としては、たとえば、(1)エチレン単独重合体(製法は、低圧法、高圧法のいずれでも良い)、(2)エチレン99〜80モル%と、プロピレン1〜20モル%とのエチレン・プロピレン共重合体、好ましくはエチレン95〜85モル%と、プロピレン5〜15モル%とのエチレン・プロピレン共重合体、(3)エチレン99〜80モル%と、1−ブテン1〜20モル%とのエチレン・1−ブテン共重合体、好ましくはエチレン95〜85モル%と、1−ブテン5〜15モル%とのエチレン・1−ブテン共重合体、(4)エチレン99〜80モル%と、1−オクテン1〜20モル%とのエチレン・1−オクテン共重合体、好ましくはエチレン97〜85モル%と、1−オクテン3〜15モル%とのエチレン・1−オクテン共重合体、(5)エチレンと、10モル%以下の他のα−オレフィン(プロピレン、1−ブテン、1−オクテンを除く)またはビニルモノマー(たとえば、酢酸ビニル、エチルアクリレートなど)との共重合体等のエチレン系共重合体、(6)プロピレン単独重合体、(7)プロピレンと30モル%以下の他のα−オレフィンとのランダム共重合体、好ましくはプロピレンと20モル%以下の他のα−オレフィンとのランダム共重合体、(8)プロピレンと40モル%以下の他のα−オレフィンとのブロック共重合体、(9)1−ブテン単独重合体、(10)1−ブテンと10モル%以下の他のα−オレフィンとのランダム共重合体、(11)4−メチル−1−ペンテン単独重合体、(12)4−メチル−1−ペンテンと20モル%以下の他のα−オレフィンとのランダム共重合体などの単独重合体および共重合体が挙げられる。
これらの中では、(2)エチレン95〜85モル%と、プロピレン5〜15モル%とのエチレン・プロピレン共重合体、(3)エチレン95〜85モル%と、1−ブテン5〜15モル%とのエチレン・1−ブテン共重合体、(4)エチレン97〜85モル%と、1−オクテン3〜15モル%とのエチレン・1−オクテン共重合体、(5)エチレンと、10モル%以下の他のα−オレフィン(プロピレン、1−ブテン、1−オクテンを除く)またはビニルモノマー(たとえば、酢酸ビニル、エチルアクリレートなど)との共重合体等のエチレン系共重合体、(6)プロピレン単独重合体、(7)プロピレンと20モル%以下の他のα−オレフィンとのランダム共重合体、(8)プロピレンと40モル%以下の他のα−オレフィンとのブロック共重合体等の単独重合体および共重合体が好ましい。
〔積層体およびその製造方法〕
本発明の積層体は、分子末端にCOOH基を有する重合体(α)からなる基材層(A)の少なくとも片面に、少なくとも一部が該層(A)に接する接着用重合体組成物(β)からなる接着層(B)が積層されてなる。
本発明の積層体は、分子末端にCOOH基を有する重合体(α)からなる基材層(A)の少なくとも片面に、少なくとも一部が該層(A)に接する接着用重合体組成物(β)からなる接着層(B)が積層されてなり、当該接着剤層(B)の層(A)と接する面と反対側の面に、上記重合体(α)および重合体組成物(β)のいずれとも異なる重合体(γ)からなる層(C)が、少なくともその一部に積層されてなる。
本発明の積層体は、重合体(γ)からなる層(C)が好ましくは、ポリオレフィンからなる。
本発明に係わる積層体としては、例えば、(A)層/(B)層/(C)層の3種3層構造の積層体、および(A)層/(B)層/(C)層/(B)層/(A)層または(C)層/(B)層/(A)層/(B)層/(C)層の3種5層構造の積層体がより好ましいが、これらに限定されない。
本発明の積層体は共押出成形法、ラミネート法、射出成形法などの公知の成形法により容易に積層、製造することができる。
積層体の製造方法は本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、例えば、(A)/(B)/(C)層の三層構造の積層体は次のような成形法により製造することができる。
該積層体は、重合体(α)、接着用重合体組成物(β)および重合体(γ)をそれぞれ別々の押出機で溶融した後、三層構造のダイに供給し、接着用重合体組成物(β)を中間層として共押出成形して製造することができる。
また、該積層体は、予め基材層(A)および層(C)のシートを成形し、基材層(A)と層(C)との間に接着用重合体組成物(β)を溶融押出する方法(いわゆる、サンドイッチラミネート法)や、予め基材層(A)、接着層(B)および層(C)をそれぞれシート状に成形し、これらの層を同時に熱圧着させる方法(いわゆる、熱ラミネート法)など公知のラミネート法により製造することもできる。熱ラミネート法には、熱プレスを用いて貼り合わせる方法と、熱ロールを用いて連続的に貼り合わせる方法がある。
また、該積層体は重合体(α)、接着用重合体組成物(β)および重合体(γ)をそれぞれ別々の押出機で溶融させた後、金型に射出する射出成形法により製造することもできる。射出成型法には、金型を交換しながら複数の重合体を逐次的に射出する多色射出成形法、もしくは、あらかじめ成形した重合体を金型内にインサートし、そこに異種の重合体を射出するインサート成形、もしくは、同一の金型に同時にもしくはタイミングをずらして射出する共射出成型法などにより積層体を製造することもできる。
成形温度は、接着用重合体組成物(β)(カルボジイミド変性ポリオレフィン)の溶融温度、好ましくは180℃以上、より好ましくは200℃以上の接着温度で公知の成形方法を用いて接着する限り特に限定されず、成形方法、成形工程、原料(重合体および組成物)の種類など種々の条件によって異なっていてもよい。成形方法としては、共押出成形法、ラミネート法または射出成形法が好ましい。これらの成形法を用いる場合、接着用重合体組成物(β)と重合体(α)、特に半芳香族ポリアミドの接着性と、積層体全体の物性を考慮すると、接着用組成物(β)の成形温度が、通常180℃以上、好ましくは180℃を超える温度、より好ましくは200℃以上であり、重合体(α)の成形温度は、その融点以上の温度において、流動性や各種の成形条件を考慮して適宜決定されるが、通常320℃以上、好ましくは330℃以上である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例になんら制約されるものではない。
[各種測定方法]
本実施例等においては、以下の方法に従って測定を実施した。
〔メルトフローレート(MFR)〕
ASTM D1238に従い、230℃、2.16kg荷重の下、測定を実施した。
〔密度〕
密度は、JIS K7112に準拠して測定した。
〔極限粘度[η]〕
重合体(α)の極限粘度[η]は、測定装置としてウベローデ粘度計を用い、温度25℃、96.5%硫酸中で測定した。具体的には、約0.5gの分子末端にCOOH基を有する重合体(α)を96.5%濃硫酸50mlに溶解させた。得られた溶液の、25±0.05℃の条件下での流下秒数を、ウベローデ粘度計を使用して測定し、以下の式に基づき算出した。
[η]=ηSP/(C(1+0.205ηSP))
[η]:極限粘度(dl/g)
ηSP:比粘度
C:試料濃度(g/dl)
上記ηSPは以下の式によって求めた。
ηSP=(t−t0)/t0
t:試料溶液の流下秒数(秒)
t0:ブランク硫酸の流下秒数(秒)
〔融点(TmA)およびガラス転移温度(Tg)〕
重合体(α)の融点(Tm)は、測定装置として示差走査熱量計(DSC220C型、セイコーインスツル(株)製)を用いて測定した。具体的には、約5mgの重合体(α)を測定用アルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/minで340℃まで加熱した。重合体(α)を完全融解させるために、340℃で5分間保持し、次いで、10℃/minで30℃まで冷却した。30℃で5分間置いた後、10℃/minで340℃まで2度目の加熱を行なった。この2度目の加熱でのピーク温度(℃)を重合体(α)の融点(Tm)とし、ガラス転移に相当する変位点をガラス転移温度(Tg)とした。
〔重合体(α)の末端COOH基含量〕
重合体(α)の末端カルボキシル基含量は以下の方法で測定される。
1H−NMR測定では、試料0.02gを1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノール/クロロホルム-d=3/2(v/v)の混合溶媒0.6mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過し、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子(株)製ECA−500型NMR測定装置を用い、50℃で1H−NMR測定を行う。積算回数は、500回以上とする。
〔カルボジイミド基含有化合物の数平均分子量〕
カルボジイミド基含有化合物の数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用い、テトラヒドロフラン溶媒(移動相)とし、カラム温度40℃で測定した(ポリスチレン換算、Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)。標準ポリスチレンは、分子量が580≦Mw≦7×106については、アジレント・テクノロジー(株)(旧ポリマーラボラトリーズリミテッド)社製ポリスチレンPS−1を用いた。
〔カルボジイミド基含有量〕
カルボジイミド基含有量は、仕込み量から算出した。
〔無水マレイン酸のグラフト量〕
無水マレイン酸のグラフト量は、FT−IRを用いて次の方法にて測定した。
FT−IR測定は、試料を250℃、3分で熱プレスシ−トを作製した後に、赤外分光光度計(日本分光(株)社製、FT−IR410型)を用いて透過法で1790cm-1付近の赤外吸収スペクトルを測定した。測定条件は、分解能を2cm-1、積算回数を32回とした。
〔ポリオレフィン(a)とカルボジイミド基含有化合物(b)との反応率(%)〕
反応率(%)は、FT−IRにて測定された、接着性重合体組成物およびポリオレフィン(a)に対して測定した無水マレイン酸のグラフト量(接着性重合体組成物中の無水マレイン酸に由来する吸光度(1790cm-1)と、ポリオレフィン(a)中の無水マレイン酸に由来する吸光度)とを用いて、上記式(2)により算出した。
〔積層体の接着力〕
得られた積層体を15mm幅に切り取り、引張試験機を使用して180度ピール法にて、半芳香族ポリアミド層と接着用重合体組成物(β)(CDI−PP1)からなる層との界面の接着力(単位:N/15mm)、または、半芳香族ポリアミド層とMAH−PPからなる層との界面の接着力(単位:N/15mm)を室温23℃雰囲気下および100℃雰囲気下で測定した。また、得られた積層体を121℃の温水で30分間レトルト処理を行い、上記と同様に室温雰囲気下での接着力を測定した。クロスヘッドスピードは、300mm/minとした。
[使用したポリオレフィン]
実施例及び比較例において使用したポリオレフィンを以下に示す。尚、特に断らない限り、該ポリオレフィンとしては、いずれも市販品を使用した。
(1)PP−1:ポリプロピレン(ランダムPP、MFR:7g/10分、密度:0.910g/cm3、(株)プライムポリマー社製)
(2)MAH−PP−2:無水マレイン酸変性ポリプロピレン(MFR:6g/10分、密度:0.890g/cm3、無水マレイン酸グラフト量:0.15%、三井化学(株)社製)
〔実施例1〕
<カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)の製造>
PP−1 100重量部に、無水マレイン酸(和光純薬工業(株)社製、以下、MAHと略記)1重量部、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3(日油(株)社製、商品名パーヘキシン(登録商標)25B)0.25重量部を混合し、二軸混練機((株)日本製鋼所製、TEX−30、L/D:40、真空ベント使用)を用いてシリンダー温度220℃、スクリュー回転数200rpm、吐出量80g/分にて押し出し、マレイン酸変性ポリプロピレン(以下、MAH−PP−1と略記する)を得た。MAH−PP−1の密度は0.915g/cm3であった。
得られたMAH−PP−1をキシレンに溶解し、次いで得られたキシレン溶液をアセトンに注ぐことで、MAH−PP−1を再沈させて精製した。無水マレイン酸のグラフト量をFT−IRにて測定したところ0.7重量%であった。
<接着用重合体組成物(β)の製造>
PP−1:90重量部、上記で製造したMAH−PP−1:10重量部、およびカルボジイミド基含有化合物(日清紡ケミカル(株)社製、商品名カルボジライト(登録商標)HMV−8CA、カルボジイミド基当量278、数平均分子量2100、1分子中のカルボジイミド基数が9個)1.7重量部を混合し、二軸混練機((株)日本製鋼所製、TEX−30、L/D=40、真空ベント使用)を用いてシリンダー温度250℃、スクリュー回転数200rpm、吐出量80g/分にて押し出し、接着用重合体組成物(β)(以下、CDI−PP1と略記する)を製造した。
得られたCDI−PP1は、MFR(230℃、2.16kg荷重)が3g/10分であり、密度が0.910g/cm3であった。尚、FT−IR分析によれば、CDI−PP1からは無水マレイン酸のピーク(1790cm-1)が消失していたことから、MAH−PP−1のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度とCDI−PP1中のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度との差(X)と、MAH−PP−1中のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度(Y)との比が1であるため、MAH−PP−1とカルボジイミド基含有化合物との反応率は100%であった。カルボジイミド基含有量は、該接着用重合体組成物(β)100gに対し6.6mmol(仕込み量から算出)であった。
<分子末端にCOOH基を有する重合体(α)の調製>
半芳香族ポリアミド樹脂(α−1(ポリアミド6T66))の調製
テレフタル酸2176g(13.1モル)、1,6−ヘキサンジアミン2800g(24.1モル)、アジピン酸1578g(10.8モル)、次亜リン酸ナトリウム一水和物5.7g及び蒸留水554gを内容量13.6Lのオートクレーブに入れ、窒素置換した。190℃から攪拌を開始し、3時間かけて内部温度を250℃まで昇温させた。このとき、オートクレーブの内圧を3.01MPaまで昇圧させた。このまま1時間反応を続けた後、オートクレーブ下部に設置したスプレーノズルから反応物を大気放出させて低縮合物を抜き出した。その後、低縮合物を室温まで冷却し、粉砕機で1.5mm以下の粒径まで粉砕した。そして、粉砕物を110℃で24時間乾燥させた。乾燥後の低縮合物の水分量は3600ppm、極限粘度[η]は0.14dl/gであった。
次に、この低縮合物を棚段式固相重合装置にいれ、窒素置換後、約1時間30分かけて220℃まで昇温させた。その後、低縮合物を1時間反応させて、室温まで降温させた。得られたポリアミド(高縮合物)の極限粘度[η]は0.48dl/gであった。その後、スクリュー径30mm、L/D=36の二軸押出機にて、バレル設定温度330℃、スクリュー回転数200rpm、6Kg/hの樹脂供給速度でさらにポリアミド(高縮合物)を溶融重合させて、半芳香族ポリアミド樹脂(α−1)を調製した。得られた半芳香族ポリアミド樹脂(α−1)の極限粘度[η]は1.0dl/g、融点TmAは310℃、ガラス転移温度は85℃、末端COOH基含量は150mol/kgであった。
<接着用重合体組成物(β)シートの作成>
自動プレス成形機((株)神藤金属工業所製、NSF50)を使用し、下記方法により接着用重合体組成物(β)のシートを作成した。鉄板(3mm)/アルミ板(0.2mm)/ポリフッ化エチレンシート(0.3mm)/金枠(0.5mm)/ポリフッ化エチレンシート(0.3mm)/アルミ板(0.2mm)/鉄板(3mm)の順で重ね、金枠内部には接着用重合体組成物(β)のペレットを敷き詰めて成形ユニットを作成した。成形ユニットを加熱温度200℃に設定した自動プレス成形機に設置し、無加圧で予備加熱時間2分の加熱を実施後、面圧40Kgf/cm2の圧力下で加熱時間2分の加熱を実施した。
自動プレス成形機から取り出し、温度を27度に設定した別の自動プレス成形機に移し、冷却時間2分だけ40Kgf/cm2の圧力下で成形ユニットを急冷し、厚さ0.5mmのシートを作成した。また、比較例として同様の手法によりMAH−PP−2についても0.5mmのシートを作成した。
<半芳香族ポリアミドシートの作成>
射出成形機(東芝機械(株)EC75N−2A)を使用し、成形機シリンダー温度:325度、金型温度:120℃の成形条件にて、厚さ半芳香族ポリアミド(α−1)の2mmの角板試験片を作成した。
<重合体(γ)シートの作成>
重合体(γ)として前記PP−1を用い、上記の接着用重合体組成物(β)シートの作成と同様の手法により厚さ0.5mmのシートを作成した。
<積層体の作成>
上記で製造した接着用重合体組成物(β)シートと半芳香族ポリアミドシートを重ね、ヒートシール機(テスター産業(株)社製TP−701−A・B)を用いて半芳香族ポリアミド側の温度を150℃、接着用重合体組成物(β)側の温度200℃、圧力0.1MPa、30秒間ヒートシールすることで、層間接着力測定用の2層積層体を得た。
また、重合体(γ)シートと、接着用重合体組成物(β)シートと、半芳香族ポリアミドシートとをこの順番に積層して同様の条件でヒートシールし、層間接着力測定用の3層積層体を得た。
<層間接着力の測定>
上記で製造した積層体の層間接着力を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1で用いた接着用重合体組成物(β)に替えて、MAH−PP−2を接着層として用いる以外は実施例1と同様に行い積層体を得た。
結果を表1に示す。
Figure 2019171662
[重合体(α)の末端COOH基と、組成物(β)のカルボジイミド変性体の相互作用により耐水性が改善する機構についての考察]
上記の実施例1と比較例1において接着力に違いが生じた理由は定かでは無いが、以下のような機構ではないかと考察する。
すなわち、接着用重合体として比較例1で用いている無水マレイン酸変性ポリオレフィンを用いると、半芳香族ポリアミドの末端COOH基との間で共有結合もしくは水素結合とが形成される。
一方、実施例1のCDI−PP1〔カルボジイミド変性ポリオレフィン〕を用いた場合は、カルボジイミド変性ポリオレフィンに含まれるカルボジイミド基が半芳香族ポリアミドの末端COOH基と高効率で共有結合を形成し、水素結合はそれほど多くないと推測される。
レトルト処理する前の状態では、室温あるいは100℃の環境下でも、どちらも十分な接着性を示すと考えられる。しかしながら、水素結合は水の影響を受けやすいため、温水中でレトルト処理した場合、カルボジイミド変性ポリオレフィンとポリアミドでは接着力の低下が起こらないのに対し、無水マレイン酸変性ポリオレフィンとポリアミドでは顕著な接着力の低下が起こったものと考えられる。

Claims (8)

  1. 分子末端にCOOH基を有する重合体(α)からなる基材層(A)の少なくとも片面に、下記(i)〜(iii)を満たす接着用重合体組成物(β)からなる接着層(B)を積層することを特徴とする積層体の製造方法。
    (i)カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)とが反応して形成されるポリオレフィンを含む。
    (ii)該接着用重合体組成物100gに対し、カルボジイミド基を0.1〜50mmolの量で含む。
    (iii)密度が0.870g/cm3〜0.940g/cm3である。
  2. 前記接着用重合体組成物(β)からなる接着層(B)の該接着層(B)の層(A)と接する面と反対側の面に、上記重合体(α)および重合体組成物(β)のいずれとも異なる重合体(γ)からなる層(C)を、少なくともその一部に積層することを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 前記の分子末端にCOOH基を有する重合体(α)が、半芳香族ポリアミドを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層体の製造方法。
  4. 前記半芳香族ポリアミドが、ジカルボン酸成分単位(c1)とジアミン成分単位(c2)から構成される請求項3に記載の積層体の製造方法。
  5. 前記ジカルボン酸成分単位(c1)が、テレフタル酸成分単位を少なくとも含む請求項4に記載の積層体の製造方法。
  6. 前記重合体(γ)が、ポリオレフィンを含むことを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載の積層体の製造方法。
  7. 前記基材層(A)と前記接着層(B)とを積層し、任意に、さらに前記層(C)を積層した後、得られた積層体を温水中でレトルト処理することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の積層体の製造方法。
  8. 分子末端にCOOH基を有する重合体(α)からなる基材層(A)と、少なくとも一部が該層(A)に接する接着用組成物(β)からなる接着層(B)とを含み、
    該接着用組成物(β)が下記(i)〜(iii)を満たすことを特徴とする積層体。
    (i)カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)とが反応して形成されるポリオレフィンを含む。
    (ii)該接着用組成物(β)100gに対し、カルボジイミド基を0.1〜50mmolの量で含む。
    (iii)密度が0.870g/cm3〜0.940g/cm3である。
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