JP2019169544A - グラフェン含有構造体、半導体装置、およびグラフェン含有構造体の製造方法 - Google Patents

グラフェン含有構造体、半導体装置、およびグラフェン含有構造体の製造方法 Download PDF

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【課題】本発明が解決しようとする課題は、グラフェンの大面積化や量産化が可能であり、かつグラフェンのキャリア移動度を向上させることが可能であるグラフェン含有構造体、それを用いたキャリア移動度の高い半導体装置、およびグラフェン含有構造体の製造方法を提供することにある。【解決手段】本発明のグラフェン含有構造体は、炭化珪素半導体層と、前記炭化珪素半導体層上にあるグラフェン層と、前記炭化珪素半導体層と前記グラフェン層との間に設けられた第1の窒化アルミニウム層と、を備える。【選択図】図1

Description

グラフェン含有構造体、半導体装置、およびグラフェン含有構造体の製造方法に関する。
グラフェンは100,000cm/V・sを超えるキャリア移動度を有しているため、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)など電子デバイス系への応用が期待されている。しかしながら、グラフェンを電子デバイスに応用する際に、金属上に形成されたグラフェンを剥離転写法でSiO等の絶縁膜上に転写して作製する必要があり、剥離―転写時にグラフェンの構造が乱れる等膜品質が劣化してしまう。そのため、グラフェンのキャリア移動度は理論値よりも大幅に減少してしまう。また、剥離転写法を用いた場合、グラフェンの大面積化や量産化は難しい。
よって、グラフェンの大面積化や量産化が可能であり、かつグラフェンのキャリア移動度を向上させることが可能であるグラフェンを備えるグラフェン含有構造体が望まれる。
IEEE Electron Device Letters,vol.32,no.9,pp.1209‐1211,Sept.2011
本発明が解決しようとする課題は、グラフェンの大面積化や量産化が可能であり、かつグラフェンのキャリア移動度を向上させることが可能であるグラフェン含有構造体、それを用いたキャリア移動度の高い半導体装置、およびグラフェン含有構造体の製造方法を提供することにある。
本発明のグラフェン含有構造体は、炭化珪素半導体層と、前記炭化珪素半導体層上にあるグラフェン層と、前記炭化珪素半導体層と前記グラフェン層との間に設けられた第1の窒化アルミニウム層と、を備える。
実施形態のグラフェン含有構造体の模式図。 実施形態のグラフェン含有構造体の製造方法を示す図。 実施形態の半導体装置の模式図。
以下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。同じ符号が付されているものは同様のものを示す。なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
図1(a)にグラフェン含有構造体100の斜視模式図を示す。図1(b)は図1(a)のA‐A’線の模式断面図、図1(c)は図1(a)のB‐B’線の模式断面図である。
図1(a)、図1(b)に示すように、グラフェン含有構造体100は、炭化珪素半導体層4上の一部に、第1の窒化アルミニウム層1、第2の窒化アルミニウム層2、グラフェン層3が順に積層された半導体層を備えている。
グラフェン層3の下方にある第2の窒化アルミニウム(AlN)層2は、例えば、菱面体晶系構造を有する。第1の窒化アルミニウム(AlN)層1は、例えば、六方晶系構造を有する。
図1(a)及び図1(c)に示すように、第1の窒化アルミニウム層1は、第1の部分1aと第2の部分1bを有している。第1の部分1aは炭化珪素半導体層4と第2の窒化アルミニウム層2の間にある。第2の部分1bは炭化珪素半導体層4上にあって、第1の部分1a、第2の窒化アルミニウム層2、およびグラフェン層3と隣接している。
窒化アルミニウム(AlN)や窒化ガリウム(GaN)等のIII‐V族窒化物半導体に関する研究は盛んに行われており、半導体デバイス等への応用が期待されている。窒化アルミニウム(AlN)と窒化ガリウム(GaN)は、六方晶系構造をとる、またワイドギャップ半導体である等の類似点を有していることが知られている。最近、III‐V族窒化物半導体のうち、窒化ガリウム(GaN)について、2次元状の形状で菱面体晶系構造をとることが報告されている。(参考文献:Nature Materials 15,1166−1171(2016))。
本実施形態では、窒化ガリウム(GaN)ではなく窒化アルミニウム(AlN)を用いて、グラフェン含有構造体100を作製した。
グラフェンは複数の炭素原子がsp結合で結合したシート状の物質で、炭素原子1原子分の厚さを有する。グラフェンは、通常、1原子層である単層を意味する。グラフェン層3はグラフェンが1枚である単層である。ただし、グラフェン層3の面積の10%以下で、炭素層が複数となっている場合があっても良い。
窒化アルミニウムは窒素原子とアルミニウム原子からなる物質である。窒化アルミニウムは、一般に、六方晶系構造をとる。しかしながら、グラフェンに接している窒化アルミニウムを成長させる場合、結晶成長の過程で、グラフェンのπ結合に由来するファンデルワールス力の引力により、窒素原子よりもアルミニウム原子が優先的にグラフェンの表面に吸着する。そのため、グラフェンに接している窒化アルミニウムにおいて、窒素原子とアルミニウム原子の配列の仕方は、一般的な窒化アルミニウムの配列とは異なり、グラフェンの表面で結晶成長した窒化アルミニウムは菱面体晶系構造をとる。菱面体晶系構造の第2の窒化アルミニウム層2はダングリングボンドを持たない。そのため、グラフェン層3と菱面体晶系構造を有する第2の窒化アルミニウム層2が積層している場合、グラフェン層3中のキャリアが、第2の窒化アルミニウム層2側に漏出することが抑制される。よって、菱面体晶系構造の第2の窒化アルミニウム層2上に積層されたグラフェン層3は、剥離転写法でSiO上にグラフェンを転写して形成されたグラフェンよりも、キャリア移動度は向上する。
また、本実施形態のグラフェン層3は炭化珪素半導体層4上に、炭化珪素熱分解法により形成でき、また第1の窒化アルミニウム層1と第2の窒化アルミニウム層2は有機金属気相成長法で形成可能なため、剥離転写法を用いた場合よりも、グラフェン層3の結晶品質が劣化しにくく、その点でもグラフェン層3のキャリア移動度向上に寄与する。
さらに、本実施形態のグラフェン層3は、窒化アルミニウム層上に、前述の如く剥離転写法を用いずに形成できるため、グラフェン層の大面積化や量産化が可能である。
グラフェン含有構造体100において、炭化珪素半導体層4は、六方晶系構造であり、その上面はC面(カーボン面)である。炭化珪素半導体層4は、炭化珪素の熱分解により後述するグラフェン層3を結晶成長させるために用いられる。炭化珪素半導体層4上に後述する第1の窒化アルミニウム層1、第2の窒化アルミニウム層2、グラフェン層3を積層することで、炭化珪素半導体層4は第1の窒化アルミニウム層1、第2の窒化アルミニウム層2、グラフェン層3を支持する基板としても用いられる。炭化珪素半導体層4の厚さは、例えば、100μm以上1000μm以下であることが望ましい。
第1の窒化アルミニウム層1は炭化珪素半導体層4上に設けられる。第1の窒化アルミニウム層1は例えば、六方晶系構造の窒化アルミニウム(AlN)が挙げられる。図1(c)に示すように、第1の窒化アルミニウム層1は第1の部分1aと第2の部分1bを有する。第1の部分1aは、炭化珪素半導体層4と後述する第2の窒化アルミニウム層2の間にある。第2の部分1bは、炭化珪素半導体層4上にあり、第1の部分1aと隣接する。また、第2の部分1bは、後述する、第2の窒化アルミニウム層2の側面とグラフェン層3の側面と隣接する。第1の窒化アルミニウム層1の第1の部分1aとグラフェン層3との間に第2の窒化アルミニウム層2が存在する。
第1の部分1aの厚さと第2の部分1bの厚さは、グラフェン層3の側面に第2の部分1bが位置し、積層方向において第2の部分1bの上面が、グラフェン層3の上面と同じ、またはグラフェン層3の上面よりも上に位置するようにする。よって、グラフェン層3のチャネルから外部にキャリアが漏出することを防ぐことができる。そのため、例えば、第1の部分1aの厚さが、例えば、0nm以上100nm以下である場合、第2の部分1bの厚さは、例えば、2nm以上105nm以下であることが望ましい。なお、第1の部分1aの厚さは、グラフェン層3に影響を与えないため0nmでもよい。
第2の窒化アルミニウム層2は、第1の窒化アルミニウム層1の第1の部分1a上に設けられる。第2の窒化アルミニウム層2は、後述するグラフェン層3と接して設けられる。第2の窒化アルミニウム層2は菱面体晶系構造である。第2の窒化アルミニウム層2の厚さは、例えば、0nmよりも大きく1nm以下である。
第1の窒化アルミニウム層1と第2の窒化アルミニウム層2は、透過型電子顕微鏡(TEM)によりその結晶構造を見分けることができる。TEMによりAlN分子を観察すると、六方晶系構造である第1の窒化アルミニウム層1と菱面体晶系構造の第2の窒化アルミニウム層2では、Al原子に対するN原子の位置が異なる。菱面体晶系構造の第2の窒化アルミニウム層2のN原子の位置は、Al原子を中心とした場合、六方晶系構造である第1の窒化アルミニウム層1のN原子の位置とは対称の位置にある。
また、第1の窒化アルミニウム層1のバンドギャップは、第2の窒化アルミニウム層2のバンドギャップよりも大きい。そのため、第1の窒化アルミニウム層1と第2の窒化アルミニウム層2は、それぞれのバンドギャップを算出することで見分けることができる。第1の窒化アルミニウム層1と第2の窒化アルミニウム層2のバンドギャップは、分光光度計で吸光度を測定し、吸光度から算出される。
グラフェン層3は、第2の窒化アルミニウム層2上に設けられる。グラフェン層3は単層のグラフェンであるため、グラフェン層3の厚さは、例えば、0nmよりも大きく1nm以下である。グラフェン層3を半導体装置の配線として用いた場合、グラフェン層3の抵抗の向上を防ぐため、グラフェン層3の幅は、例えば、1nm以上が望ましい。グラフェン層3の幅の上限値は用途の設計に合わせた任意の値となる。
以下、図2(a)〜図2(e)を用いて、グラフェン含有構造体100の製造方法について述べる。
まず、図2(a)、図2(b)に示すように、基板として炭化珪素半導体層4を用意する。炭化珪素熱分解法により、炭化珪素半導体層4を加熱し、炭化珪素半導体層4上にグラフェンを結晶成長させる。作製条件としては、例えば、真空度10−4〜10−6Torrの真空装置内で、ヒータで炭化珪素半導体層4を1400℃以上の高温下で加熱する。これにより、炭化珪素半導体層4上にグラフェンを形成する。
次に図2(c)に示すように、例えば、ドライエッチングによりグラフェンパターンを作製し、グラフェン層3を作製する。
次に図2(d)に示すように、有機金属気相成長(MOCVD)法により、炭化珪素半導体層4上と、炭化珪素半導体層4とグラフェン層3の間に、窒化アルミニウム(AlN)を結晶成長させる。MOCVD法による結晶成長において、Alの原料として、例えば、トリメチルアルミニウム(TMAl)を用い、N原子の原料として、例えばアンモニア(NH)を用いることができる。また、MOCVD法による結晶成長において、上記原料以外に、例えば、水素、窒素、アルゴンのいずれか、もしくはこれらの混合ガスをキャリアガスとして同時に供給する。
グラフェン層3と炭化珪素半導体層4の間に気体のAlNが入り込むことで、グラフェン層3と炭化珪素半導体層4の間に第2の窒化アルミニウム層2が形成される。また、炭化珪素半導体層4上で、グラフェン層3と第2の窒化アルミニウム層2に隣接する位置には第1の窒化アルミニウム層1の第2の部分1bが形成される。グラフェン層3と炭化珪素半導体層4の間には気体のAlNが入り込みづらいため、第2の窒化アルミニウム層2の結晶成長の速度は、第1の窒化アルミニウム層1の第2の部分1bの結晶成長の速度よりも遅い。そのため、積層方向において、第1の窒化アルミニウム層1の第2の部分1bの上面は、グラフェン層3の上面と同じか、グラフェン層3の上面よりも上に位置する。
ここで、第2の窒化アルミニウム層2は菱面体晶系構造で本来は化学的に不安定な構造であるが、グラフェンのπ結合に由来するファンデルワールス力の影響により、グラフェン層3と第1の窒化アルミニウム層1の間に第2の窒化アルミニウム層2が存在することが可能である。そして、グラフェン層3と炭化珪素半導体層4の間以外の炭化珪素半導体層4上には、第1の窒化物半導体層1の第2の部分1bが形成される。
次に図2(e)に示すように、MOCVDでAlNの結晶成長を続けると、第2の窒化物半導体層2と炭化珪素半導体層4の間、第1の窒化物半導体層1の第2の部分1bと炭化珪素半導体層4の間のそれぞれに気体のAlNが入り込み、炭化珪素半導体層4上に積層される。そのため、第1の窒化物半導体層1の第2の部分1bはさらに積層され、また、炭化珪素半導体層4と第2の窒化物半導体層2の間に第1の窒化物半導体層1の第1の部分1aが形成される。第1の部分1aは、グラフェン層3下にあるが、第2の窒化物半導体層2よりもファンデルワールス力を受けない。そのため、第1の部分1aは、化学的に安定な状態として、六方晶系構造をとる。このステップにより、グラフェン含有構造体100が作製される。
以上のようにグラフェン層3は、炭化珪素熱分解法により、炭化珪素半導体層4上に結晶成長させることができ、第1の窒化アルミニウム層1および第2の窒化アルミニウム層2は、炭化珪素半導体層4上にMOCVD法等で結晶成長させることができる。そのため、剥離転写法を用いた場合と比較して、結晶の品質が高くキャリア移動度の向上に寄与する。また、グラフェン層3、第1の窒化アルミニウム層1、および第2の窒化アルミニウム層2は大面積で作製することができ、またグラフェン含有構造体100を量産することが可能である。
六方晶系構造の窒化アルミニウムと異なり、菱面体晶系構造の第2の窒化アルミニウム層2はダングリングボンドを持たない。そのため、グラフェン層3と菱面体晶系構造を有する第2の窒化アルミニウム層2が積層している場合、グラフェン層3中のキャリアが、第2の窒化アルミニウム層2側に漏出することが抑制される。よって、グラフェン層3のキャリア移動度を向上させることが可能である。
第1の窒化アルミニウム層1は絶縁性を有する。絶縁性を有する第1の窒化アルミニウム層1の第2の部分1bがグラフェン層3の側面に形成されていることで、グラフェン層3のチャネルから他のデバイスにキャリアが漏出するのを防ぐことができるため、グラフェン含有構造体100と他のデバイスとを電気的に分離することが可能である。
図3に半導体装置101の模式図を示す。
グラフェン含有構造体100と同様の部分は同じ符号を付して説明を省略する。
半導体装置101は、グラフェン含有構造体100にソース電極5、ドレイン電極6、およびゲート電極7をさらに備えたものである。
ソース電極5およびドレイン電極6はグラフェン層3上に設けられる。
ソース電極5とドレイン電極6は、例えば、金属電極である。金属電極は、グラフェン層3の炭素と親和性のある、例えば、タングステン(W)である。
絶縁層8は、グラフェン層3上にあって、ソース電極5とドレイン電極6の間に設けられる。絶縁層8は、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化アルミニウム、酸窒化アルミニウム、酸化ハフニウムなどである。絶縁層8は2種類以上の異なる材料を積層したものであっても良い。チャネルから電極へのキャリアの漏出を防ぐため、絶縁層8の厚さは、例えば、5nm以上100nm以下である。
ゲート電極7は、ソース電極5とドレイン電極6の間にあって、絶縁層8上に設けられる。ゲート電極7は、例えば、金属電極である。ゲート電極7は、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、金(Au)、窒化チタン(TiN)、窒化タングステン(WN)からなる群から選択された少なくとも一つを含む。
ゲート電極7に正の電圧を印加した場合、ゲート電極7側のグラフェン層3は電子が誘起される蓄積状態となる。このとき、ソース電極5とドレイン電極6の間に電圧を印加すると、グラフェン層3に含まれるチャネルで電子がソース電極5からドレイン電極6に向かって電子が流れる。よって、半導体装置101はFETとして動作する。
以上のように、グラフェン含有構造体100にソース電極5、ドレイン電極6、およびゲート電極7をさらに備えることで、半導体装置101として動作させることが可能である。
半導体装置101において、菱面体晶系構造の第2の窒化アルミニウム層2はダングリングボンドを持たない。そのため、グラフェン層3と菱面体晶系構造を有する第2の窒化アルミニウム層2が積層している場合、グラフェン層3中のキャリアが、第2の窒化アルミニウム層2側に漏出することが抑制される。よって、グラフェン層3のキャリア移動度を向上させることが可能である。
また、第1の窒化アルミニウム層1は絶縁性を有する。絶縁性を有する第1の窒化アルミニウム層1の第2の部分1bがグラフェン層3の側面に形成されていることで、グラフェン層3のチャネルから他のデバイスにキャリアが漏出するのを防ぐことができるため、半導体装置101と他のデバイスとを電気的に分離することが可能である。
グラフェン層3は、炭化珪素熱分解法により、炭化珪素半導体層4上に結晶成長させることができ、第1の窒化アルミニウム層1および第2の窒化アルミニウム層2は、炭化珪素半導体層4上にMOCVD法等で結晶成長させることができる。そのため、剥離転写法を用いた場合と比較して、グラフェン層3、第1の窒化アルミニウム層1、および第2の窒化アルミニウム層2は大面積で作製することができ、また半導体装置101を量産することが可能である。
本実施形態では、グラフェン含有構造体100を半導体装置101に用いた例を示したが、グラフェン含有構造体100は、FET等の半導体装置に加え、ガスセンサ等の検出装置、光検出装置等にも応用可能である。
本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、説明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 窒化物半導体層
2 第1の窒化物半導体層
2a 第1の部分
2b 第2の部分
3 第2の窒化物半導体層
4 グラフェン層
5 ソース電極
6 ドレイン電極
7 ゲート電極
8 絶縁層
100 グラフェン含有構造体
101 半導体装置

Claims (11)

  1. 炭化珪素半導体層と、
    前記炭化珪素半導体層上にあるグラフェン層と、
    前記炭化珪素半導体層と前記グラフェン層との間に設けられた第1の窒化アルミニウム層と、
    を備えるグラフェン含有構造体。
  2. 前記第1の窒化アルミニウム層は六方晶系構造を有する請求項1に記載のグラフェン含有構造体。
  3. 前記グラフェン層と第1の窒化アルミニウム層との間に第2の窒化アルミニウム層をさらに備える請求項1または請求項2に記載のグラフェン含有構造体。
  4. 前記第2の窒化アルミニウム層は菱面体晶系構造を有する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のグラフェン含有構造体。
  5. 前記グラフェン層の幅は1nm以上である請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のグラフェン含有構造体。
  6. 前記第2の窒化アルミニウム層の厚さは0nmより大きく1nm以下である請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のグラフェン含有構造体。
  7. 前記第1の窒化アルミニウム層の厚さは2nm以上105nm以下である請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のグラフェン含有構造体。
  8. 前記第1の第1の窒化アルミニウム層は前記グラフェン層及び前記第2の窒化アルミの窒化アルミニウム層の側面に延出している請求項1記載のグラフェン構造体。
  9. 炭化珪素半導体層と、
    前記炭化珪素半導体層上にあるグラフェン層と、
    前記炭化珪素半導体層上にあり、前記グラフェン層と隣接する第1の窒化アルミニウム層と、
    前記グラフェン層上にある、ソース電極およびドレイン電極と、
    前記グラフェン層上にある絶縁層と、
    前記絶縁層上にあるゲート電極と、
    を備える半導体装置。
  10. 炭化珪素熱分解法により、炭化珪素半導体層上にグラフェン層を形成する工程と、
    有機金属気相成長法により、前記炭化珪素半導体層と前記グラフェン層との間に菱面体構造の窒化アルミニウム層を形成する工程と、
    を備えるグラフェン含有構造体の製造方法。
  11. 有機金属気相成長法により、前記菱面体構造の窒化アルミニウム層と前記炭化珪素半導体層の間に六方晶系構造の窒化アルミニウム層を形成する工程をさらに備える請求項10に記載のグラフェン含有構造体の製造方法。
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