JP2019155286A - 竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機 - Google Patents

竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡易な設備で、自励による異常振動を効果的に防止して、原料を効率良く粉砕するに好適な竪型粉砕機を供給する。【解決手段】 回転テーブル上に投入した原料をスイングレバーで支持した粉砕ローラにより粉砕する竪型粉砕機において、竪型粉砕機の振動を測定する振動センサ、及び、スイングレバーの回動方向に対して伸縮することによってスイングレバーの回動を抑制する減衰係数調整式のダンパを配して、振動センサの測定値に基づいてダンパの減衰係数を変化させる。本発明によれば、竪型粉砕機の運転中において、何らかの原因により自励振動が大きくなった場合であっても、振動センサで計測した振動の測定値と、予め設定した振動の閾値とを比較してダンパの減衰係数を変化させることにより、効果的に抑制することが可能である。【選択図】 図1

Description

本発明は、主に石炭、オイルコークス、スラグ、クリンカー、石灰石、その他の無機原料、又バイオマス等の有機原料を粉砕するに好適な竪型粉砕機に係わり、特に、原料を微粉砕するに好適な竪型粉砕機に関する。
従来から、石炭等を粉砕する装置として竪型粉砕機(竪型ミル、或いは竪型ローラミルと称されることもある)と呼ばれる粉砕機が広く用いられている。
竪型粉砕機は、原料を効率的に微粉砕することができるという優れた特性を有している反面、原料の種類や粉砕条件によって、異常振動が発生する可能性があるという問題点を有していた。竪型粉砕機に発生する異常振動は、様々な原因によって誘発されるために、その振動原因に応じた様々な対策を講じる必要がある。そのため、竪型粉砕機について、従来から数多くの異常振動防止対策が提案されている。
竪型粉砕機に生じる振動の種類として、粉砕ローラがストッパを叩く、或いは、原料を粉砕する際の衝撃によって生じる「衝撃振動」と、竪型粉砕機が共振して激しく振動する「自励振動」がよく知られている。特に自励振動については、一旦、振動値(本願では振幅値と称することもある)が大きくなると、制振することが難しく、対応に苦慮することが多いので問題になりやすい。
自励振動とは、加振振動数ωと固有振動数ω0の比 ω/ω0が1に近づいた状態となって、振動が何倍にも増幅される現象である。振動倍率に関する参考図を図4に示す。この現象を収束させるには、ωまたはω0を変化させて、ω/ω0を1から外す必要がある。
固有振動数ω0はミル構造に起因するものであり、運転中に変化させることが困難である。一方、加振振動数ωは粉砕ローラの回転数等により決まるものである。従って、例えば、回転テーブルの回転数を変化させる等して粉砕ローラの回転数を変化させれば自励振動の改善に、一定の効果が期待できる。
なお、スイングレバーにダンパとスプリングを取り付けて、スイングレバーの揺り返しを防止する技術が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された発明は、粉砕ローラと回転テーブルが直接接触する問題(所謂メタルタッチ)を防止することが主目的の技術である。しかし、その中の1例に示唆されたスイングレバーにダンパを配する構成は、振動抑制に一定の効果が期待できるものと思慮する。
特開2011−183344
前述したように回転テーブルの回転数を変化させて粉砕ローラの回転数を変化させれば自励振動の改善に一定の効果が期待できるものと思慮する。しかし、運転中に、回転テーブルの回転数を変化させるためには、インバータ等の設備を準備する必要がある。竪型粉砕機は大型の電動機が使用されることも多く、一般的に、大がかりな設備になるため、コストの増大、又、設備の大型化につながる可能性があるという問題があった。
また、竪型粉砕機の運転の状況、或いは、粉砕の目的によって、回転テーブルの回転数を変化させられないケースもあり、そのようなケースにも対応できる自励振動の制振方案が求められていた。
なお、特許文献1に開示された発明について言えば、加振振動数ωと固有振動数ω0の比 ω/ω0が1に近づき、一旦、自励振動が大きくなると制振することが難しいと推測される。
本発明は、以上、説明したような問題点に鑑みてなされたものであり、簡易な設備で、自励による異常振動を効果的に防止して、原料を効率良く粉砕するに好適な竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機に関する。
前述の目的を達成するため、本発明による竪型粉砕機の運転方法は、
(1) 回転テーブル上に投入した原料を、スイングレバーで支持した粉砕ローラによって粉砕する竪型粉砕機の運転方法において、
竪型粉砕機の振動を振動センサで測定し、振動センサの測定値が予め設定した値を超えた際に、スイングレバーの回動を抑制するダンパの減衰係数を変化させて自励振動を抑制することを特徴とした。
また、前述の目的を達成するため、本発明による竪型粉砕機は、
(2)回転テーブル上に投入した原料を、スイングレバーで支持した粉砕ローラによって粉砕する竪型粉砕機において、竪型粉砕機の振動を測定する振動センサ、及び、スイングレバーの回動方向に対して伸縮することによってスイングレバーの回動を抑制する減衰係数調整式のダンパを配して、振動センサの測定値に基づいてダンパの減衰係数を変化させる制御装置を備えた。
(3) (2)に記載の竪型粉砕機において、前記制御装置が、振動センサの測定値が予め設定した値を超えた際に、ダンパの減衰係数を変化させて、自励振動を抑制することを特徴とした。
(4) (2)又は(3)に記載の竪型粉砕機において、前記ダンパが、支持部材に螺合して取り付けられた円筒状のダンパケースの中に配されて、ダンパケースの反スイングレバー側に形成した側面部に螺合して取り付けられるとともに、ダンパのスイングレバー側の先端がスイングレバーに当接又はスイングレバーに取り付けられることによって、スイングレバーの回動方向に対して伸縮する。
(5) (2)から(4)までのいずれか1項に記載の竪型粉砕機において、前記ダンパケースの内側に配されてスイングレバーの回動方向に対して伸縮するスプリングを配する。
本発明によれば、簡単な構成装置で、自励振動を抑制することが可能である。
本実施形態に係わりダンパシステムの構成と制御装置の関係を説明する概念図である。 本実施形態に係わり竪型粉砕機の全体構造を説明する概念図である。 竪型粉砕機の振動モデルを概念的に説明する図である。 自励振動を説明する参考図である。
以下、図面等に基づき本発明の好ましい実施形態の1例について詳細に説明する。
図1及び図2は本実施形態に係わり、図1はダンパシステムの構成と制御装置の関係を説明する概念図であり、図2は竪型粉砕機の全体構成を説明する概念図である。図3は竪型粉砕機の振動モデルを概念的に説明する図である。
以下、本発明による竪型粉砕機1の好ましい構成の1例について説明する。
本実施形態に用いた竪型粉砕機1は、図2に示すように竪型粉砕機1の外郭となるケーシングを形成する上部ケーシング1B、及び、下部ケーシング1A、並びに、竪型粉砕機1の下部に設置された減速機2B、駆動モータ2Mによって駆動される回転テーブル2、及び、コニカル型の粉砕ローラ3等を備えている。
竪型粉砕機1は、回転テーブル2の上方に、回転式の分級機14を備えている。分級機14を簡単に説明すれば、回転テーブル2の上方に配された回転分級羽根14Aが、竪型粉砕機1の上部に設置された図示しない駆動モータにより駆動され、自在に回転する構成となっている。
また、竪型粉砕機1においては、回転テーブル2の下方にガスを導入するためのガス供給口33を設けており、さらに回転テーブル上方に該ガスと共に製品を取り出すための上部取出口39を設けている。本実施形態による竪型粉砕機1は、運転中に、ガス供給口33よりガス(本実施形態においては空気)を導入することによって、回転テーブル2下方から分級機14を通過して上部取出口39へと流れるガスの気流が生じる構成となっている。
なお、回転テーブル2上で粉砕された原料は、前記ガスにより吹き上げられてケーシング内を上昇し、分級機14方向に流れるが、径が大きく重量の大きな原料は分級機14まで到達できずに、或いは通過できずに落下することによって、竪型粉砕機1内で循環し、再度粉砕される循環原料となる。そして、分級機14を通過した径の小さな原料は、上部取出口39から製品として取り出される。また、図2に示した竪型粉砕機1は、粉砕できなかった大きな原料を回転テーブル2の下に落下させて取り出す排出口34が下部に設けられている。
粉砕ローラ3は、回転テーブル2の上面(回転テーブル上面2Aと称することもある)に複数個(本実施形態においては2個)が配されて、回転テーブル2の方向に押圧されるよう構成されている。また、粉砕ローラ3は、回転テーブル2上において、その外周部分に2個が対向するようにして配されている。粉砕ローラ3は、回転テーブル2が回転することにより、回転テーブル2に対して、原料を介して従動して回転する。
本実施形態では、図2に示したように、下部ケーシング1Aの軸受部7に軸支したスイングレバー6の上側部分にあたるスイングレバー上側アーム部分6A(上側アーム6Aと称することもある)に粉砕ローラ3を配して、下側部分にあたるスイングレバー下側アーム部分6B(下側アーム6Bと称することもある)に油圧式シリンダ8のピストンロッド8Aを連結した。
詳細は後述するが、本実施形態においては、図1に示すように、下部ケーシング1Aを固定された支持部材として、スイングレバー6の下側アーム6Bの外周側にダンパケース53を取り付けて、ダンパシステム50を配している。
以下、図1を用いて、ダンパシステム50の構成や配置を説明する
本実施形態に係わるダンパシステム50は、減衰係数調整式のダンパ51、円筒状のダンパケース53,スプリング55等から構成されている。本実施形態では、ダンパ51として、外部から減衰係数を制御して変化させることが可能な粘性減衰係数調整式、且つ、シリンダ部からロッドが突出して伸縮することができるタイプのものを使用した。
なお、本実施形態においては、ダンパ51から機外に設置された減衰係数制御装置Gの端子L1に伸びる信号線を配して、減衰係数制御装置Gから遠隔で減衰係数を調整できる構成としている。本実施形態では、ダンパ51の減衰係数調整の方式として、オイル式で流路面積を変更するタイプのものを使用した。また、ダンパ51は、シリンダ部からロッドが突出して伸縮するタイプであって、シリンダ部にロッドを引き込んで縮めた状態からロッドのストローク分だけ長さを伸ばすことのできるタイプのものである。
なお、ダンパに関する減衰係数調整の方式は様々であり、自動車のショックアブソーバ用などに広く使用されている公知技術も多い。本発明に適応できる減衰係数調整の方式は前述した実施形態のものに限らず、例えば、ガス式であっても良く、公知のダンパが使用でき、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変更が可能である。
次に、ダンパシステム50の取り付け方等について詳細に説明する。
下部ケーシング1Aの下側アーム6Bの外周側にはダンパケース53を取り付けるための孔部を形成し、ネジ加工(雌ネジ)した部品等を固着してケース取付部53Bとする。そして、円筒状のダンパケース53の外周側にネジ加工(雄ネジ)することにより、ケース取付部53Bにダンパケース53を螺合させて取り付ける。
また、下部ケーシング1Aに取り付けたダンパケース53の反スイングレバー側に側面部を形成して、側面部に形成した孔部の内周側にネジ加工(雌ネジ)し、第1ダンパ取付部53Aとする。そして、円柱状のダンパ51の大径側(シリンダ部側)の外周の一部をネジ加工して、第1ダンパ取付部53Aにダンパ51を螺合させて取り付ける。
ダンパ51は、下側アーム6Bの方向に伸びるように配されている。ダンパ51のスイングレバー側先端(ロッド先端側)は、下側アーム6Bの外周側に設置した台座70側に向かって伸びるように配されている。そして、ダンパ51のスイングレバー側先端は、第2ダンパ取付部70Aにおいてピンで軸支されて、下側アーム6Bの回動方向に対して、回動自在に取り付けられる。
なお、本実施形態では、ダンパ51のスイングレバー側先端を、下側アーム6Bの台座70に取り付ける構成とした。しかし、本発明に適応できる構成は実施形態に限らず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲において変更が可能である。例えば、スイングレバー6の回動によって、ダンパ51のスイングレバー側先端と下側アーム6Bが当接又は離間するような構成であったとしても、ダンパ51のスイングレバー側先端と下側アーム6Bが当接した際に、ダンパ51が伸縮することによってスイングレバー6の回動を抑制してダンパ機能を奏するような構成配置になっていれば良い。
また、本実施形態は、さらにダンパケース53の内側にスプリング55を配している。スプリング55は、ダンパケース53の側面部から台座70まで下側アーム6B方向に伸びており、螺旋状に巻かれたスプリング55の中を、ダンパ51が通って伸びるような形で配置されている。
本実施形態によるダンパシステム50は前述の構成により、ケース取付部53Bに取り付けたダンパケース53を回転させることによって、ダンパケース53の側面部から台座70までの距離を調整してスプリング55の反力を調整できる。
また、本実施形態によるダンパシステム50であれば、さらに、第1ダンパ取付部53Aに取り付けたダンパ51を回転させることにより、ダンパ51とダンパケース53の相対位置を変化させることができる。
例えば、スプリング55による反力を強くするために、ダンパケース53を回転させて、ダンパケース53の側面部から台座70までの距離を短くした場合を想定すると、ダンパ51は相対的に下側アーム6B方向に近づくことになる。
ダンパ51が、相対的に下側アーム6B方向に近づけばスプリング55が圧縮されて反力が強くなると同時に、ダンパ51の長さが短くなる方向になるが、本実施形態であれば、第1ダンパ取付部53Aに取り付けたダンパ51を回転させて、ダンパ51を相対的に下側アーム6B方向から離間させることにより位置の調整が可能である。
即ち、本実施形態であれば、ダンパケース53と下側アーム6Bの離間距離、及び、ダンパ51と下側アーム6Bの離間距離、を個別調整可能である。この調整機能は、スプリング55の反力を調整した結果、ダンパケース53と下側アーム6Bの離間距離が近すぎて、或いは、離れすぎたために、ダンパ51のストローク量が確保できなくなったケース等において有効である。
なお、本実施形態では、下部ケーシング1Aを支持部材として、ダンパシステム50を配した。しかし、本発明に適応できる支持部材の構成は、これに限らず、他の構造物を支持部材としても良い。例えば、スイングレバー6の一部が竪型粉砕機1の機外に出ている場合などにおいては、竪型粉砕機1の外周側に、鋼製、或いは、コンクリート製の支柱等の構造物を配して、支持部材とすることが好適である。
以下、スイングレバーストッパ60について説明する。本実施形態によるスイングレバーストッパ60は、ストッパスピンドル61(スピンドル61と称することもある)、及び、ストッパハンドル61A(ハンドル61Aと称することもある)等から構成されている。
本実施形態では、ダンパシステム50の下方に、下側アーム6B方向に前後移動するスピンドル61を配している。図1に示したように、下部ケーシング1Aに形成した孔部に円筒状のストッパ取付ケース63を配して、ストッパ取付ケース63の内周側にネジ加工(雌ネジ)してストッパ取付部63Bとする。そして、円筒状のスピンドル61の外周側にネジ加工(雄ネジ)して、ストッパ取付部63Bにスピンドル61を螺合させて取り付ける。
スピンドル61の反スイングレバー側の端部には、スピンドル61を回転させるためのハンドル61Aが設置されている。従って、ハンドル61Aを回転させて、スピンドル61を回転させれば、スピンドル61が下側アーム6B側に自在に前後進する。即ち、ハンドル61Aを回してスピンドル61を回転させると、スピンドル61がスイングレバー6方向に対して前後に移動して、台座70との離間距離を変化させる。スピンドル61を、下側アーム6B側に前後進させる主目的は、下側アーム6B部分の動きを制限して、粉砕ローラ3と回転テーブル2が接触する問題(所謂メタルタッチ)等を防止することである。
本実施形態では、スイングレバー6が回動することによって、下側アーム6Bがスイングレバーストッパ60側に回動した場合において、粉砕ローラ3が回転テーブル2側に押しつけられるよう移動する構成となっている。そのため、台座70に対してスピンドル61が当接すると、スイングレバー6はそれ以上回動できなくなる。スイングレバー6の回動が停止すると、粉砕ローラ3の下降が停止して回転テーブル2側に移動できなくなる。
従って、本実施形態によれば、スピンドル61と台座70の離間距離を変化させることにより、粉砕ローラ3と回転テーブル2が接触しない離間距離を確保することができる。
以下、ダンパシステム50の機能を説明する。ダンパシステム50の有する第一の調節機能とし、スプリング55の反力を調整して、スイングレバー6により粉砕ローラ3を回転テーブル2に押しつける力(粉砕ローラ押圧力)を調節することができる。
第一の調節機能について説明する。
前述したように、ダンパケース53を回転させることにより、ダンパケース53は、下側アーム6B方向に対して前後に移動して、内部のスプリング55を伸縮させる。
運転中において、下方側アーム部分6Bは、スイングレバー6の回動にあわせて、ダンパシステム50側に向けて前後に移動する。仮に、ダンパシステム50と台座70の間の距離が、スプリング55の自然長より短くなると、スプリング55は、ダンパケースの側面部と台座70との間に挟まれて圧縮されることになり、縮められた分だけスプリング55として反力を発揮する。
なお、スイングレバー6が、スプリング55の反力によって押し戻される力は、粉砕ローラ3を回転テーブル2に押しつける力を弱める方向に働くことになる。従って、本実施形態によるダンパシステム50を使用すれば、ダンパケース53を回転させることにより、スプリング55の伸縮状態を変化させることができ、その結果、スイングレバー6によって粉砕ローラ3を回転テーブル2に押しつける力を調節することができる。
また、本実施形態によるダンパシステム50によれば、第二の調節機能として、ダンパ51を回転させることにより、ダンパ51とダンパケース53の相対位置を変化させることができる。
例えば、ダンパケース53を回転させて相対的に下側アーム6B方向に近づける調節をしたケースにおいて、ダンパ51のストロークによる伸量を、調節前と同じにする場合には、ダンパ51を回転させて、ダンパ51を相対的に下側アーム6B方向に離間させることにより、調節可能である。
なお、本実施形態に用いることのできる竪型粉砕機1の型式は、前述したものに限らないことは勿論であり、本発明の技術思想を逸脱しないで変更が可能である。
また、本実施形態においては、竪型粉砕機1に生じる振動を測定する振動センサS1が設置されており、振動センサS1による振動の測定値が、減衰係数制御装置Gに入力される構成となっている。詳細は後述するが、減衰係数制御装置Gは、予め設定した振動値を閾値として、振動センサS1の測定値が閾値を超えた際に、ダンパ51の減衰係数を変化させるように構成されている。
以下、本実施形態による竪型粉砕機1の運転方法について、その好ましい1例を説明する。竪型粉砕機1の原料投入口35に投入された原料(本実施形態においては石炭)は、原料投入シュート13を介して回転テーブルの中央付近に投入されて、渦巻き状の軌跡を描きながら、回転テーブルの外周側に移動する。
回転テーブル上に投入された原料は、後述する循環原料と回転テーブル2上で合わさって、その大部分が、回転テーブル2と粉砕ローラ3に噛み込まれて再度粉砕される。そして、回転テーブル2と粉砕ローラ3に噛み込まれて粉砕された原料は、回転テーブル2の外縁部に周設されたダムリングを乗り越えて、回転テーブル上面2の外周部と下部ケーシング1Aとの隙間である環状通路(環状空間部と称することもある)へと向かう。
環状通路に達した原料は、ガスにより吹き上げられてケーシング内を上昇し、分級機14方向に流れようとする、しかしながら、径が大きく重量の大きな原料は、分級機14まで到達することができず、或いは分級機14を通過できずに、機内を落下することにより、竪型粉砕機1内で循環して繰り返し粉砕される循環原料となる。なお、極一部の大きな原料は、回転テーブル2の下側に落下して排出口34から機外に取り出される。
循環原料は、所定の粒径となって機外に排出されるまで、繰り返し、回転テーブル上に供給され、回転テーブル2と粉砕ローラ3の間に再度噛み込まれ粉砕される。一方、所定の粒径まで小さく粉砕された原料は、分級機14に到達して通過することにより、上部取出口39より粉砕品として取り出される。
本実施形態においては、スプリング55の反力によって粉砕ローラ3を回転テーブル2に押し付ける圧力が変化する。従って、粉砕ローラ3を回転テーブル2に押しつける力を、原料層の厚みに応じて、リアルタイムに調整することができ、原料層の厚みに適した粉砕ローラ3の押圧力にて粉砕することが可能である。
また、本実施形態による竪型粉砕機1によれば、原料層の厚みの変化にあわせて、自然に粉砕ローラ3の押圧力が変化して増減する。そのため、制御による遅れも生じなければ、予測を誤る等ということもない。従って、特に、原料層の厚みが、短い周期で厚くなったり薄くなったり繰り返し変化するような場合においても、確実にその変化に対応して、異常振動を抑制することが可能である。
ここで、運転中に何らかの影響によって、例えば、原料層の厚みが変化した場合において、竪型粉砕機1で発生する振動の周波数が変化して、加振振動数ωと固有振動数ω0の比 ω/ω0が1に近づいた状態になったケースを仮定すると、共振により自励振動が大きくなるケースが想定される。
本実施形態では、運転中の振動を振動センサS1で常に測定している。振動センサS1で測定された振動の測定値は、減衰係数制御装置Gに送信されて入力される。減衰係数制御装置Gは、予め設定した振動の閾値と測定値とを比較して、測定値が閾値を超えた際に共振による自励振動を収束させるようダンパ51の減衰係数を変化させる。
なお、粘性減衰係数を調整可能とした理由として、振動の無い運転状況下では、粘性減衰係数は低い方が良いからである。このような状態において、粘性減衰係数を大きくすると、粉砕ローラ3の自由な揺動を阻害してしまい、かえって原料の粉砕ローラ3に対する噛み込みを悪くしてしまう可能性があって、振動の原因になるからである。
よって、通常状態においては、粘性減衰係数を低くしておき、振動の測定値が増大して閾値を超えると、非定常な自励振動を検知したと判断して、即座に制御装置から粘性係数増大指示をダンパに送る。この制御により、減衰比率ζを増大させ、自励振動時における振動振幅を大幅に低減することが可能である。
なお、測定した振動値が定常に戻った後、減衰係数制御装置Gから、粘性減衰係数復帰指示を出す。設定値(振動値の閾値、測定値に対する粘性減衰係数の変化)については、粉砕用途向けや竪型粉砕機サイズによって異なるため、運転調整段階で最適な設定を見つけることで調整する。
ここで、参考として図3に竪型粉砕機の振動モデルを概念的に示す。
竪型粉砕機に生じる振動の加振減を粉砕ローラとして、その振動系を図3(A)のように模擬する。図3(A)におけるバネ定数Kは、粉砕ローラ直下にある粉砕層ととらえることができる。
本発明では、この粉砕系に図3(B)に示すようなダッシュポットC(粘性係数)を設置し、そのζを最適値にすることで自励振動発生時の振動振幅を低減するものである。
Figure 2019155286
τ:減衰比率
C:粘性係数(N・s/m)
M:質量(Kg)(竪型粉砕機の場合はローラ系の質量)
K:バネ定数(N/m)
本実施形態によれば、スプリング55の内部に粘性減衰係数が調整可能なダンパ51を設置し、スイングレバー6の下側アーム6Bとピンで結合する。これが図3(B)におけるダッシュポットCに相当する役割を果たす。なお、ダッシュポットCについて、ダンパ51のスイングレバー側先端と下側アーム6Bが当接及び離間するような構成であっても良く、ダンパ51が伸縮することによってスイングレバー6の回動を抑制してダンパ機能を奏するような構成配置になっていれば良い。
また、本実施形態では、メカニカルストッパーとして、前述したようにスイングレバーストッパ60を設けて、スプリング55とダンパ51とは別に配置した。
なお、粘性減衰係数を変更する場合は、ケースによって、タイマーなどによる時間遅れを設定することも効果的である。さらに、例えば、ローラ層厚の監視結果などから、自励振動の発生を事前に予知し、粘性減衰係数を変更指示するような制御回路とすることも有効である。
本実施形態によれば、自励振動が発生した場合においても、その振動値を大幅に低減することができ、機器の破損を未然に防ぐとともに、運転停止(振動トリップ)を回避することもでき、安定的な操業が可能になる。
以上のように本願発明に係わる竪型粉砕機は、運転中に、自励振動が増大したようなケースにおいても、その振動値を大幅に低減することができ、原料を微粉砕するに特に適した粉砕装置として使用できる。
1 竪型粉砕機
2 回転テーブル
3 粉砕ローラ
6 スイングレバー
6A 上側アーム部分
6B 下側アーム部分
8A ピストンロッド
14 分級機
35 原料投入口
39 上部取出口
50 ダンパシステム
51 ダンパ(粘性減衰係数調整式)
53 ダンパケース
53A 第1ダンパ取付部
55 スプリング
60 スイングレバーストッパ
61 ストッパスピンドル
61A ストッパハンドル
63 ストッパ取付ケース
70 台座

Claims (5)

  1. 回転テーブル上に投入した原料を、スイングレバーで支持した粉砕ローラによって粉砕する竪型粉砕機の運転方法において、
    竪型粉砕機の振動を振動センサで測定し、振動センサの測定値が予め設定した値を超えた際に、スイングレバーの回動を抑制するダンパの減衰係数を変化させて自励振動を抑制することを特徴とした竪型粉砕機の運転方法。
  2. 回転テーブル上に投入した原料を、スイングレバーで支持した粉砕ローラによって粉砕する竪型粉砕機において、
    竪型粉砕機の振動を測定する振動センサ、及び、スイングレバーの回動方向に対して伸縮することによってスイングレバーの回動を抑制する減衰係数調整式のダンパを配して、
    振動センサの測定値に基づいてダンパの減衰係数を変化させる制御装置を備えたことを特徴とした竪型粉砕機。
  3. 前記制御装置が、振動センサの測定値が予め設定した値を超えた際に、ダンパの減衰係数を変化させて、自励振動を抑制することを特徴とした請求項2に記載の竪型粉砕機。
  4. 前記ダンパが、支持部材に螺合して取り付けられた円筒状のダンパケースの中に配されて、ダンパケースの反スイングレバー側に形成した側面部に螺合して取り付けられるとともに、ダンパのスイングレバー側の先端がスイングレバーに当接又はスイングレバーに取り付けられることによって、スイングレバーの回動方向に対して伸縮する請求項2又は請求項3に記載の竪型粉砕機。
  5. 前記ダンパケースの内側に配されてスイングレバーの回動方向に対して伸縮するスプリングが配された請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の竪型粉砕機の運転方法。
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