JP2007007593A - 竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機 - Google Patents

竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機 Download PDF

Info

Publication number
JP2007007593A
JP2007007593A JP2005193544A JP2005193544A JP2007007593A JP 2007007593 A JP2007007593 A JP 2007007593A JP 2005193544 A JP2005193544 A JP 2005193544A JP 2005193544 A JP2005193544 A JP 2005193544A JP 2007007593 A JP2007007593 A JP 2007007593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
rotation speed
vertical crusher
rotary table
abnormal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005193544A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Ikeda
充 池田
Yasuhiro Shigemoto
康弘 繁本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Machinery Corp Ltd
Original Assignee
Ube Machinery Corp Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Machinery Corp Ltd filed Critical Ube Machinery Corp Ltd
Priority to JP2005193544A priority Critical patent/JP2007007593A/ja
Publication of JP2007007593A publication Critical patent/JP2007007593A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Crushing And Grinding (AREA)

Abstract

【課題】 スティックスリップ現象をきっかけにして発生する竪型粉砕機の異常振動を抑えて、原料を効率よく微粉になるまで粉砕する。
【解決手段】 粉砕ローラ3の回転数Nを観察して、異常振動の前に発生する特徴的な粉砕ローラ3の回転数低下状態をスティックスリップ現象として捉えて、変化率、あるいは回転数の差等によって定義し、その後の運転において、異常振動のきっかけとなるスティックスリップ現象を、粉砕ローラ3の回転数から検出し、回転テーブル2の回転数を調整して抑制することによって、スティックスリップ現象をきっかけとして発生する異常振動を防止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主に石灰石、石炭、セメント原料、クリンカ、オイルコークス、又化学品等を原料として粉砕する竪型粉砕機に係り、特に原料を微粉砕するに適した竪型粉砕機の運転方法と竪型粉砕機とに関する。
原料を効率よく粉砕する手段として、従来から多くの粉砕装置又粉砕方法が公知であるが、最近は、粒径の小さな粉砕品が、多く求められる傾向にある。
例えば、石灰を原料とする炭カルは、製紙用の用途等に用いるグレードとして、従来から、細かな粒径の粉砕品が求められているが、近年、紙の品質向上を目的としてさらに細かな粒径の粉砕品が求められつつある。
また、石炭等を原料とした粉砕品は、火力発電所用ボイラ、あるいは一般産業用のボイラ等の燃焼装置において古くから用いられているが、近年、竪型粉砕機で粉砕した石炭等の粉砕品を、ボイラにそのまま燃料として送給する設備等が広く普及し、非常に細かな粒径の微粉砕品が大量に求められている。
従来から、石灰石や石炭等を粉砕する粉砕機として竪型粉砕機(竪型ミル、又は竪型ローラミルと称されることもある)と呼ばれる粉砕機が広く用いられているが、前述の細かな粒径の粉砕品が求められる状況に対処するため、如何に原料を細かく粉砕できるかという点が重要になってきた。
ここで、竪型粉砕機の中で、特に原料を微粉砕するに適した竪型粉砕機として、回転式の分級機を内蔵するエアスエプト式の竪型粉砕装置が公知である。
前記分級機を内蔵したエアスエプト式の竪型粉砕機として、例えば特許文献1に開示された粉砕機がある。
特開昭57−75156号公報
特許文献1に開示された竪型粉砕機は、粉砕機内の粉砕ローラと回転テーブルの間で粉砕した原料を、回転テーブル下方から導入したガスで吹き上げて該回転テーブルの上方に配した回転式の分級機で分級することにより、微粉を機外に取り出すとともに粗粉を回転テーブル上に落下させて再度粉砕して、原料を効率良く微粉砕する粉砕機である。
また、原料を微粉砕するに適した竪型粉砕機の他形式として、一旦機外に取り出した粉砕品を、分級機、あるいは分配器などを介して、再度竪型粉砕機の中に供給して、所望する粒度になるまで繰り返し粉砕する外部循環方式の竪型粉砕機も公知である。
ところで、竪型粉砕機は、回転テーブルの回転によって粉砕ローラを従動回転させるが、原料を微粉砕する場合に、粉砕ローラが回転テーブル上にある原料の上を瞬間的に滑って従動しなくなった結果、粉砕ローラの回転速度が一定にならなくなる現象が生じる。
これは、スティックスリップと言われる現象であるが、これがきっかけなり、竪型粉砕機の自励振動が大きくなって異常振動の発生につながる。
前述の原因によって異常振動が発生した場合における従来の対応方法は、原料の供給量を減少させて収束させる方法が一般的である。しかし、この方法は、異常振動がある程度まで大きくなってからの対処方法であり、初期の異常振動を如何に防止するかという課題が残っていた。振動センサなどによって異常振動をできるだけ早い段階で感知しようとする試みもなされ、大きな効果はあげているものの、前記課題を根本的に解決するに至ってはいない。
また、原料に散水する、あるいは複数の異なる種類の原料を混合する等の手段によって、原料の摩擦係数を調整することにより、前述のスティックスリップ現象を防止する技術も知られているが、実際の運転において、この方法が採用できないケースも多い。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、主に石灰石、石炭、セメント原料、クリンカ、オイルコークス、又化学品等を原料として粉砕する竪型粉砕機に係り、特に原料を微粉砕するに適した竪型粉砕機の運転方法と竪型粉砕機とに関する。
上記の目的を達成するため、本発明による竪型粉砕機の運転方法は、
(1) 回転テーブルの上面に回転自在な粉砕ローラを配置し、該回転テーブル上に供給した原料を回転テーブル上面と粉砕ローラとの間で粉砕する竪型粉砕機の運転方法において、該粉砕ローラのローラ回転数を測定することにより、該粉砕ローラの異常回転状態を検出して、該粉砕ローラが異常回転状態になった場合に該回転テーブルの回転速度を減速する。
(2) (1)に記載の竪型粉砕機の運転方法において、前記ローラ回転数の単位時間あたりの変化率が、予め定めた範囲を逸脱した場合に異常回転状態として検出する。
(3) (1)に記載の竪型粉砕機の運転方法において、前記ローラ回転数の単位時間あたりの変化率が、予め定めた範囲を逸脱する回数を検出して、単位時間あたりに検出した該逸脱する回数が、予め定めた範囲を超える場合に異常回転状態として検出する。
(4) (1)に記載の竪型粉砕機の運転方法において、前記ローラ回転数が、予め定めた範囲を逸脱した場合に異常回転状態として検出する。
(5) (1)に記載の竪型粉砕機の運転方法において、前記ローラ回転数が、予め定めた範囲を逸脱する回数を検出して、単位時間あたりに検出した該逸脱する回数が、予め定めた範囲を超える場合に異常回転状態として検出する。
(6) (1)〜(5)までのいずれか1項に記載の竪型粉砕機の運転方法において、前記異常回転状態が予め定めた時間の間に検出されない場合に、該回転テーブルの回転速度を増速する。
(7) (4)又は(5)に記載の竪型粉砕機の運転方法において、前記予め定めたローラ回転数を粉砕ローラの噛み込み速度に換算した場合に、粉砕ローラタイヤ中心径部において、1.7〜2.1(m/s)の範囲とする。
上記の目的を達成するため、本発明による竪型粉砕機は、
(8) 回転テーブルの上面に回転自在な粉砕ローラを配置し、該回転テーブル上に供給した原料を回転テーブル上面と粉砕ローラとの間で粉砕する竪型粉砕機において、
該粉砕ローラのローラ回転数を測定するセンサ、異常回転状態を判断するために用いるローラ回転数の変化率を予め設定する設定機、該センサの測定値からローラ回転数の変化率を算出する演算機、該設定機に設定したローラ回転数の変化率と該演算機で算出したローラ回転数の変化率を比較して、該粉砕ローラの異常回転状態を検出するとともに、該検出結果に基づき回転テーブルの回転速度を制御する制御装置を備える構成とする。
(9) 回転テーブルの上面に回転自在な粉砕ローラを配置し、該回転テーブル上に供給した原料を回転テーブル上面と粉砕ローラとの間で粉砕する竪型粉砕機において、
該粉砕ローラのローラ回転数を測定するセンサ、異常回転状態を判断するために用いるローラ回転数を予め設定する設定機、該センサの測定値からローラ回転数を算出する演算機、該設定機に設定したローラ回転数と該演算機で算出したローラ回転数を比較して、該粉砕ローラの異常回転状態を検出するとともに、該検出結果に基づき回転テーブルの回転速度を制御する制御装置を備える構成とする。
本発明による竪型粉砕機の運転方法によれば、スティックスリップ現象の発生を粉砕ローラの回転状態から検出して、竪型粉砕機内の回転テーブルの速度を調整することによって、スティックスリップ現象をきっかけにして発生する異常振動を効果的に防止することができ、さらに、粉砕ローラにおいて原料の噛み込み速度を最適化することにより、スティックスリップ現象を効果的に防止することができる。
また、本発明による竪型粉砕機によれば、粉砕ローラ回転状態を検出してスティックスリップ現象を感知でき、さらに、スティックスリップ現象の状況にあわせて竪型粉砕機内の回転テーブルの速度を調整できるので、スティックスリップ現象をきっかけにして発生する異常振動を効果的に防止することができる。
以下、図面に基づき本発明による実施形態の好ましい1例について詳細に説明する。
図1から図7は本発明による実施形態を説明する図であって、図1は本実施形態による竪型粉砕機の概略の構造を説明する要部縦断面図である。図2はステックスリップ現象によるローラ回転数の変化を説明するための参考図である。図3及び図4は粉砕ローラの中心径部を説明する概念図である。図5及び図6は石灰石、及び石炭について粉砕特性を説明するための参考図である。図7は噛み込み速度と摩擦係数の関係を説明する参考図である。
以下、本発明の実施形態に用いる竪型粉砕機1の好ましい構成について説明する。
なお、本実施形態に用いた竪型粉砕機1は、図1に示すように竪型粉砕機1の外郭を形成するケーシング1A、及び1Bと、竪型粉砕機1の下部に設置された減速機2Bを介して電動機2Mにより駆動される回転テーブル2と、回転テーブル2の上面(回転テーブル上面2Aと称することもある)外周部を円周方向に等分する位置に配設した複数個のコニカル型の粉砕ローラ3とを備えている。
粉砕ローラ3は、軸7により下部ケーシングに回動自在に軸着した上部アーム6と、該上部アーム6と一体に形成した下部アーム6Aとを介して油圧シリンダ8のピストンロッド9に連結されており、該油圧シリンダ8の作動によって回転テーブル上面2Aの方向に押圧されて、回転テーブル上面2Aに原料を介して従動することによって回転する。
前記ケーシング1Bの回転テーブル上面2Aの中央上部には、セパレータ14と、原料投入口35が設けられており、また、セパレータ14の中心軸を上下に貫通するようにして原料投入シュート13が配されており、原料投入シュート13を介して原料投入口35から回転テーブル上面2Aに原料を投入することができるよう構成されている。
また、セパレータ14は、セパレータ14の回転軸を中心として上方に拡径する逆円錐台状に一定間隔の隙間をあけて並べられた複数枚の羽根14Aを備えて、図示しない駆動装置により自在に回転できる構成となっている。
原料投入シュート13から投入した原料(供給した原料と称することもある)は、回転テーブル上面2Aを渦巻き状の軌跡を描きながら回転テーブル上面2Aの外周部に移動して、回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれ粉砕される。
そして、回転テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれて粉砕された原料の一部は、回転テーブル上面2Aの外縁部に周設されたダムリング15を乗り越え、回転テーブル上面2Aの外周部とケーシングとの隙間である環状通路30(環状空間部30と称することもある)へと向かう。
ここで、ケーシング1Bの回転テーブル2の下方には、ガスを導入するためのガス導入口33を設けており、さらに回転テーブル上方に該ガスを排出するため上部取出口39を設けている。竪型粉砕機1の運転中において、該ガス導入口33よりガス(本実施形態においては空気)を導入することによって、前記ケーシング1B内において該回転テーブル下方からセパレータ14を通過して上部取出口39へと流れるガスの気流が生じている。
竪型粉砕機1内に投入した原料と、回転テーブル2と粉砕ローラ3に粉砕されてダムリング15を乗り越えた原料の一部は、前記ガスにより吹き上げられてケーシング内を上昇し、回転セパレータ14に達する。
ここで、径の大きく重量の大きな原料はセパレータ14の羽根14Aを通過することができずセパレータ14の下方に落下して再度粉砕ローラ3に噛み込まれて粉砕されるとともに、径の小さな原料は、隙間をあけて並べられた羽根14Aの間を抜けてセパレータ14を通過し、上部取出口39より取り出される。
なお、本実施形態に用いることのできる竪型粉砕機1の型式は、前述したものに限らないことは勿論であって、例えば、粉砕ローラ3の形状がスフェリカル形状のタイヤ型の竪型粉砕機1であっても良い。また、要求される製品の粒度に応じて、セパレータ14は固定タイプのものであっても良く、セパレータを内部に備えない外部循環式の竪型粉砕機であっても良い。
また、本実施形態においては、粉砕ローラ3の軸受部部にロータリエンコーダ式のセンサSを取り付けており、粉砕ローラ3の回転数を測定している。
なお、本実施形態におけるセンサSはロータリエンコーダ式を使用したが、センサSの形式がこれに限らないことはもちろんであって、近接スイッチ等を利用して回転数をカウントする方法であっても良く、粉砕ローラの回転数を検出できる測定器であれば良いことは説明するまでもない。
また、本実施形態においては、制御盤50に、竪型粉砕機1における粉砕ローラ3の回転数について単位時間あたりの変化率を設定する設定器50C、センサSの検出信号が入力されて粉砕ローラ3についてローラ回転数の単位時間あたりの変化率を算出する演算機50B、並びに演算機50Bの演算結果に基づく変化率と設定器50Cに設定した変化率を比較して、異常回転状態を検出し、回転テーブル2の回転数を制御する電動機2Mに送信する制御装置50Aを備えている。
なお、本発明による設定器50C、演算機50B、及び制御盤50Aは前述の構成に限らないことは勿論であって、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で構成を変更することは可能であり、例えば、一つの制御盤に設定器50C、演算機50B、及び制御盤50Aを備える必要はなく、適宜分離して配置しても良く、あるいは、コンピュータを使用して、設定器50C、演算機50B、及び制御盤50Aを一体化して一つの装置にしたとしても本発明の適応の範囲である。
次に、本実施形態おいて粉砕ローラ回転数の変化率K(単位:%)は数式1で求めたものとした。ここで、Nは変化前の回転数(rpm)であり、Nn+1は変化後の回転数(rpm)であり、Tは変化に要した時間(単位:秒)である。
なお、本実施形態においては。設定器50Cに変化率としてK%を予め設定するとともに、粉砕ローラ回転数NのデータをT秒毎に測定して数式1により変化率を算出した。
Figure 2007007593
なお、本実施形態においては、変化率Kとして前述の数式1を使用したが、本発明に適応できる変化率の定義はこれに限るものでなく、例えば、変化前の回転数N(rpm)と、変化後の回転数Nn+1(rpm)の差をもって、変化率と定義しても良い。
本発明において、重要なことは、異常振動のきっかけとなるスティックスリップ現象を、粉砕ローラ3の回転数の変化によって検出することにある。例えば、図2に示すように粉砕ローラ3の回転数Nを観察して、異常振動の前に発生する特徴的な粉砕ローラ3の回転数低下状態をスティックスリップ現象として捉えて、変化率、あるいは回転数の差等によって定義し、その後の運転において、前記定義を持って異常回転状態を判断して検出して、テーブル回転数を制御すれば良いのであって、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で、粉砕ローラ3の回転数低下現象等から、スティックスリップ現象を判断する定義の方法が変わっても良い。
従って、例えば、粉砕ローラ3の回転数Nを測定し、下記数式2により、変化前の回転数であるN(rpm)と変化後の回転数であるNn+1(rpm)の差を比較し、異常回転状態を検出するための指標回転数Kとしても良い。なお、Tは変化に要した時間(単位:秒)である。そして、この場合においては、予め指標回転数としてK(rpm)を設定できる設定器50Cを用いて、運転中、制御装置でKの値がその指標回転数Kを超えた際に、異常回転状態として判断し検出するようにしても良い。
Figure 2007007593
以下、本発明による竪型粉砕機の運転状態について、スティックスリップ現象をきっかけにして発生する異常振動を防止する好ましい実施形態を簡単に説明する。
なお、以下説明する実施形態に用いた竪型粉砕機1は、粉砕ローラの個数が3個であって、粉砕ローラ中心直径Dは0.4mであり、テーブル直径Tは0.64mであり、ダムリング15の高さはテーブル上面2Aより約20mmである。
運転状態を説明する第1の実施形態においては、設定器50Cに変化率Kとして5%を予め設定するとともに、粉砕ローラ回転数Nのデータを2秒毎に測定して数式1により変化率を算出した。
そして、運転中は、前記ローラ回転数の単位時間あたりの変化率Kが、予め定めた変化率5%(変化率K)の範囲を逸脱した場合に、異常回転状態として検出し、回転テーブル2の回転数を10%低下させるとともに、異常回転状態が5分間以上連続して発生しない場合は回転数を3%上昇させた。
運転状態を説明する第2の実施形態においては、設定器50Cに変化率Kとして5%を予め設定するとともに、粉砕ローラ回転数Nのデータを2秒毎に測定して数式1により変化率を算出した。
そして、運転中は、前記ローラ回転数の単位時間あたりの変化率Kが、変化率5%(変化率K)の範囲を逸脱した回数を測定し、該回数が1分間あたり3回以上となった場合に異常回転状態として検出し、回転テーブル2の回転数を10%低下させるとともに、異常回転状態が5分間以上連続して発生しない場合は回転数を3%上昇させた。
運転状態を説明する第3の実施形態においては、設定器50Cに指標回転数Kとして3rpmを予め設定するとともに、粉砕ローラ回転数Nのデータを2秒毎に測定して数式2により算出した。
そして、運転中は、前記ローラ回転数の指標回転数Kが、予め定めた範囲である3rpm(指標回転数K)を逸脱した場合に異常回転状態として検出し、回転テーブル2の回転数を10%低下させるとともに、異常回転状態が5分間以上連続して発生しない場合は回転数を3%上昇させた。
運転状態を説明する第4の実施形態においては、設定器50Cに指標回転数Kとして3rpmを予め設定するとともに、粉砕ローラ回転数Nのデータを2秒毎に測定して数式2により算出した。
また、運転中、指標回転数Kが、予め定めた範囲である3rpm(指標回転数K)を逸脱した回数を測定し、該回数が1分間あたり3回以上となった場合に異常回転状態として検出し、回転テーブル2の回転数を10%低下させるとともに、異常回転状態が5分間以上連続して発生しない場合は回転数を3%上昇させた。
なお、本願発明者らは、鋭意研究の結果、粉砕ローラ3における原料の噛み込み速度に着目して、前述のスティックスリップ現象は、原料を一定粒度以下に微粉砕する場合に発生することが多く、石灰石、クリンカといった一般的な粉砕物においては、DP50が10μm(DP50≦10μm)以下になった場合に生じる可能性が高く、石炭、オイルコークス等といった炭素分を多く含有する原料を粉砕する場合においては、DP50が50μm(DP50≦50μm)以下になるとスティックスリップ現象が生じる可能性が高くなることを見出した。
なお、ここで前述のDP50はロジン・ラムラー線図(Rosin−Rammler−Sperling)上に粒径分布を図示した場合にR=50%となる点の粒径をμm(ミクロンメータ)で表わしたものである。
図5及び図6に、石炭及び石灰石おける粉砕特性を示す。それぞれ、スティックスリップ現象が生じる可能性が高くなる粒径の領域に差はあるものの、スティックスリップ現象が発生しやすくなる噛み込み速度の値については、傾向的に一致しており、噛み込み速度が、概ね2.2〜2.5(m/S)を超えたあたりで原料の供給量を減少せざるを得ない程度まで振動が大きくなると推察できる。
ここで、図7により噛み込み速度と摩擦角度の関係を概念的に説明するが、噛み込み速度が大きくなるにつれて、回転テーブル上の原料が滑りやすくなり、スティックスリップ現象が生じ易くなると考える。
また、一方、竪型粉砕機1の処理量の面から考察すると、噛み込み速度が、概ね1.5〜1.6(m/S)あたりまで、処理量が非常に小さいため常用運転に用いるのは、好ましくない。これらの理由から、微粉砕に適した噛み込み速度は、1.7〜2.1(m/s)の範囲とすることが好ましい。
従って、予め設定する指標回転数Kを粉砕ローラ3の噛み込み速度に換算した場合に、前述の噛み込み速度の範囲に入るようにすることは好ましい形態である。
従って、予め噛み込み速度を設定し、前述の実施形態と同様の運転方法を行っても良い。
前述した本実施形態による竪型粉砕機の運転方法によれば、異常振動のきっかけとなるスティックスリップ現象を、粉砕ローラ3の回転数の変化によって検出して、抑制することにより、スティックスリップ現象をきっかけにして発生する異常振動を効果的に防止することができる。また、粉砕ローラ3の回転数からスティックスリップ現象を判断する方法として、ローラ回転数の変化率、又回転数の差を利用することが、設備が簡単で、応用性が高い等といった点において優れており好ましい形態である。
さらに、変化率等について1回の逸脱判断でテーブル回転数を低下させた場合について、非常に応答性の高い制御ができるという利点を有する。しかし、1回の判断では、何らかの原因により誤動作を引き起こしてしまうことも考えられるため、1回の判断ではなく、単位時間に何回繰り返し起こるかを測定して、判断する方法が精度的に優れている。
なお、前記原料の噛み込み速度は前述した理由によって、1.7〜2.1(m/s)の範囲とすることが好ましい。
次に、本発明で言う粉砕ローラの噛み込み速度の定義について以下説明する。
噛み込み速度Vは数式1で求められる。
Figure 2007007593
ここで、Vはローラ中心径部における原料の噛み込み速度であり、ローラ中心径部におけるローラ外周の周速(単位:m/s)である。また、図3及び図4に示すように、粉砕ローラ3の幅をWとした場合に、その中間位置に相当する部分が中心径部Pになり、その中心径部Pの位置にあたる粉砕ローラ3の直径をDとする。
なお、Dはローラ中心径部におけるローラ外周の直径(単位:m)であり、Nは粉砕ローラが一分間あたりに回転する回転数(単位:rpm)であり、πは円周率である。
本発明に係る竪型粉砕機の実施形態を示す要部縦断面図である。 ローラ回転数の変化を説明するための参考図である。 本発明の実施形態に係る粉砕ローラ中心径部を説明するための概念図である。 本発明の実施形態に係る粉砕ローラ中心径部を説明するための概念図である。 石灰石の粉砕特性を説明するための参考図である。 石炭の粉砕特性を説明するための参考図である。 噛み込み速度と摩擦係数の関係を説明する参考図である。
符号の説明
1 竪型粉砕機
2 テーブル
3 粉砕ローラ
13 シュート
14 セパレータ
15 ダムリング
1A ケーシング(下部)
1B ケーシング(上部)
14A 羽根
30 通路
33 ガス導入口
35 原料投入口
39 上部取出口
50 制御盤
50A 制御装置
50B 演算機
50C 設定器
S センサ

Claims (9)

  1. 回転テーブルの上面に回転自在な粉砕ローラを配置し、該回転テーブル上に供給した原料を回転テーブル上面と粉砕ローラとの間で粉砕する竪型粉砕機の運転方法において、
    該粉砕ローラのローラ回転数を測定することにより、該粉砕ローラの異常回転状態を検出して、該粉砕ローラが異常回転状態になった場合に該回転テーブルの回転速度を減速する竪型粉砕機の運転方法。
  2. 前記ローラ回転数の単位時間あたりの変化率が、予め定めた範囲を逸脱した場合に異常回転状態として検出する請求項1に記載の竪型粉砕機の運転方法。
  3. 前記ローラ回転数の単位時間あたりの変化率が、予め定めた範囲を逸脱する回数を検出して、単位時間あたりに検出した該逸脱する回数が、予め定めた範囲を超える場合に異常回転状態として検出する請求項1に記載の竪型粉砕機の運転方法。
  4. 前記ローラ回転数が、予め定めた範囲を逸脱した場合に異常回転状態として検出する請求項1に記載の竪型粉砕機の運転方法。
  5. 前記ローラ回転数が、予め定めた範囲を逸脱する回数を検出して、単位時間あたりに検出した該逸脱する回数が、予め定めた範囲を超える場合に異常回転状態として検出する請求項1に記載の竪型粉砕機の運転方法。
  6. 前記異常回転状態が予め定めた時間の間に検出されない場合に、該回転テーブルの回転速度を増速する請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の竪型粉砕機の運転方法。
  7. 前記予め定めたローラ回転数を粉砕ローラの噛み込み速度に換算した場合に、粉砕ローラタイヤ中心径部において、1.7〜2.1(m/s)の範囲である請求項4又は請求項5記載の竪型粉砕機の運転方法。
  8. 回転テーブルの上面に回転自在な粉砕ローラを配置し、該回転テーブル上に供給した原料を回転テーブル上面と粉砕ローラとの間で粉砕する竪型粉砕機において、
    該粉砕ローラのローラ回転数を測定するセンサ、異常回転状態を判断するために用いるローラ回転数の変化率を予め設定する設定機、該センサの測定値からローラ回転数の変化率を算出する演算機、該設定機に設定したローラ回転数の変化率と該演算機で算出したローラ回転数の変化率を比較して、該粉砕ローラの異常回転状態を検出するとともに、該検出結果に基づき回転テーブルの回転速度を制御する制御装置を備えた竪型粉砕機。
  9. 回転テーブルの上面に回転自在な粉砕ローラを配置し、該回転テーブル上に供給した原料を回転テーブル上面と粉砕ローラとの間で粉砕する竪型粉砕機において、
    該粉砕ローラのローラ回転数を測定するセンサ、異常回転状態を判断するために用いるローラ回転数を予め設定する設定機、該センサの測定値からローラ回転数を算出する演算機、該設定機に設定したローラ回転数と該演算機で算出したローラ回転数を比較して、該粉砕ローラの異常回転状態を検出するとともに、該検出結果に基づき回転テーブルの回転速度を制御する制御装置を備えた竪型粉砕機。
JP2005193544A 2005-07-01 2005-07-01 竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機 Pending JP2007007593A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005193544A JP2007007593A (ja) 2005-07-01 2005-07-01 竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005193544A JP2007007593A (ja) 2005-07-01 2005-07-01 竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007007593A true JP2007007593A (ja) 2007-01-18

Family

ID=37746746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005193544A Pending JP2007007593A (ja) 2005-07-01 2005-07-01 竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007007593A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107127035A (zh) * 2017-06-12 2017-09-05 东北大学 一种立式双通道双机自同步振动惯性破碎机及参数确定方法
JP2020093214A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 宇部興産機械株式会社 竪型粉砕機

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0584446A (ja) * 1991-09-27 1993-04-06 Ube Ind Ltd 竪型粉砕機
JPH0584447A (ja) * 1991-09-27 1993-04-06 Ube Ind Ltd 竪型粉砕機
JPH0584448A (ja) * 1991-09-27 1993-04-06 Ube Ind Ltd 竪型粉砕機
JPH05104014A (ja) * 1991-10-15 1993-04-27 Babcock Hitachi Kk ローラミルにおける振動を予測する方法および同予測に基づくローラミルによる粉粒体製造方法
JPH07250402A (ja) * 1994-03-11 1995-09-26 Toyota Motor Corp 電気自動車の制動制御装置
JPH08141421A (ja) * 1994-11-28 1996-06-04 Babcock Hitachi Kk ローラ式粉砕装置
JPH09290174A (ja) * 1996-04-25 1997-11-11 Sanyo Electric Co Ltd 生ごみ処理システム
JPH10337487A (ja) * 1997-06-04 1998-12-22 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ミルローラの加圧力制御方法及び装置
JPH11319592A (ja) * 1998-05-20 1999-11-24 Nakayama Iron Works Ltd ジョークラッシャ
JP2000271503A (ja) * 1999-03-24 2000-10-03 Ube Ind Ltd 竪型粉砕機の運転方法
JP2001277896A (ja) * 2000-03-29 2001-10-10 Komatsu Ltd インタアクスルデフ装置及びその制御方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0584446A (ja) * 1991-09-27 1993-04-06 Ube Ind Ltd 竪型粉砕機
JPH0584447A (ja) * 1991-09-27 1993-04-06 Ube Ind Ltd 竪型粉砕機
JPH0584448A (ja) * 1991-09-27 1993-04-06 Ube Ind Ltd 竪型粉砕機
JPH05104014A (ja) * 1991-10-15 1993-04-27 Babcock Hitachi Kk ローラミルにおける振動を予測する方法および同予測に基づくローラミルによる粉粒体製造方法
JPH07250402A (ja) * 1994-03-11 1995-09-26 Toyota Motor Corp 電気自動車の制動制御装置
JPH08141421A (ja) * 1994-11-28 1996-06-04 Babcock Hitachi Kk ローラ式粉砕装置
JPH09290174A (ja) * 1996-04-25 1997-11-11 Sanyo Electric Co Ltd 生ごみ処理システム
JPH10337487A (ja) * 1997-06-04 1998-12-22 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ミルローラの加圧力制御方法及び装置
JPH11319592A (ja) * 1998-05-20 1999-11-24 Nakayama Iron Works Ltd ジョークラッシャ
JP2000271503A (ja) * 1999-03-24 2000-10-03 Ube Ind Ltd 竪型粉砕機の運転方法
JP2001277896A (ja) * 2000-03-29 2001-10-10 Komatsu Ltd インタアクスルデフ装置及びその制御方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107127035A (zh) * 2017-06-12 2017-09-05 东北大学 一种立式双通道双机自同步振动惯性破碎机及参数确定方法
JP2020093214A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 宇部興産機械株式会社 竪型粉砕機
JP7205690B2 (ja) 2018-12-12 2023-01-17 Ubeマシナリー株式会社 竪型粉砕機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5277967B2 (ja) 竪型粉砕機の制御方法
JP4771207B2 (ja) 竪型粉砕機の運転方法
JP4953067B2 (ja) 竪型粉砕機の制御方法
JP5057212B2 (ja) 竪型粉砕機の制御方法
JP4919159B2 (ja) 竪型粉砕機の制御方法及び制御装置
JP6331741B2 (ja) 竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機
JP2011088115A (ja) 竪型ローラミル及び竪型ローラミルに於ける加圧ローラ摩耗検出方法
JP6338098B2 (ja) 竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機
JP2007007593A (ja) 竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機
JP5057214B2 (ja) 竪型粉砕機の制御方法
JP5577777B2 (ja) 竪型粉砕機の運転方法
JP7327129B2 (ja) 竪型粉砕機
JP5057213B2 (ja) 竪型粉砕機の制御方法
JP4953066B2 (ja) 竪型粉砕機の制御方法
JP2000271503A (ja) 竪型粉砕機の運転方法
JP7151512B2 (ja) 竪型粉砕機及びその運転方法
JP4919158B2 (ja) 竪型粉砕機の制御方法及び竪型粉砕機
JP3873483B2 (ja) 竪型粉砕機の運転制御方法
JP2013226501A (ja) 竪型粉砕機の運転方法及びスラグ粉砕用の竪型粉砕機
JP2613509B2 (ja) 竪型粉砕機
JP7372593B2 (ja) 竪型粉砕機
JP2010131532A (ja) 竪型粉砕機
JP4978835B2 (ja) 竪型粉砕機の制御方法
JP6492690B2 (ja) 竪型粉砕機の運転方法
JP2010125356A (ja) 竪型ミル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20080228

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100930

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A521 Written amendment

Effective date: 20110622

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111213

A521 Written amendment

Effective date: 20120202

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121002