JPH0584446A - 竪型粉砕機 - Google Patents
竪型粉砕機Info
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- JPH0584446A JPH0584446A JP31871391A JP31871391A JPH0584446A JP H0584446 A JPH0584446 A JP H0584446A JP 31871391 A JP31871391 A JP 31871391A JP 31871391 A JP31871391 A JP 31871391A JP H0584446 A JPH0584446 A JP H0584446A
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- variable speed
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- Disintegrating Or Milling (AREA)
- Crushing And Grinding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 運転中何らかの原因により振幅が大きく，か
つ，継続する異常振動が発生しても運転不能に陥る前
に，自動的にこれらの兆候を予知して事前に回転テーブ
ルの回転数を低下させて，異常振動の発生を防止しても
との安定した運転状態に復帰できる竪型粉砕機を提供す
る。 【構成】 回転テーブル駆動用の電動機を可変速電動機
２Ａとし，運転中における回転テーブル３Ａと粉砕ロー
ラ４との間の原料層厚を測定する層厚計１４０を備え，
かつ，層厚計１４０で測定される層厚変化量および層厚
変化量の時間的変化率が予め指定した値を超過したとき
可変速電動機２Ａの回転数を低下させる制御装置１５０
を備えた。
つ，継続する異常振動が発生しても運転不能に陥る前
に，自動的にこれらの兆候を予知して事前に回転テーブ
ルの回転数を低下させて，異常振動の発生を防止しても
との安定した運転状態に復帰できる竪型粉砕機を提供す
る。 【構成】 回転テーブル駆動用の電動機を可変速電動機
２Ａとし，運転中における回転テーブル３Ａと粉砕ロー
ラ４との間の原料層厚を測定する層厚計１４０を備え，
かつ，層厚計１４０で測定される層厚変化量および層厚
変化量の時間的変化率が予め指定した値を超過したとき
可変速電動機２Ａの回転数を低下させる制御装置１５０
を備えた。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は回転テーブルと粉砕ロー
ラとの協働により，石灰石，スラグ，クリンカ，セメン
ト原料や化学品などの原料を粉砕する竪型粉砕機に関す
る。
ラとの協働により，石灰石，スラグ，クリンカ，セメン
ト原料や化学品などの原料を粉砕する竪型粉砕機に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】石灰石やスラグ，セメント原料などの原
料を細かく粉砕し粉体とする粉砕機の一種として，図７
に示すように，回転テーブルと粉砕ローラとを備えた竪
型粉砕機１が広く用いられている。この種の粉砕機は，
円筒状ケーシング１５の下部において定速モータ２Ｋに
より減速機２で駆動されて低速回転する円盤状の回転テ
ーブル３Ａと，その上面外周部を円周方向へ等分する箇
所に油圧などで圧接されて従動回転する複数個の粉砕ロ
ーラ４とを備えている。
料を細かく粉砕し粉体とする粉砕機の一種として，図７
に示すように，回転テーブルと粉砕ローラとを備えた竪
型粉砕機１が広く用いられている。この種の粉砕機は，
円筒状ケーシング１５の下部において定速モータ２Ｋに
より減速機２で駆動されて低速回転する円盤状の回転テ
ーブル３Ａと，その上面外周部を円周方向へ等分する箇
所に油圧などで圧接されて従動回転する複数個の粉砕ロ
ーラ４とを備えている。
【０００３】粉砕ローラ４はケーシング１５に回転軸６
によって揺動自在に軸支されたアーム５とアーム７を介
して油圧シリンダ９のピストンロッド１０に連結されて
おり，油圧シリンダ９を作動させることにより，粉砕ロ
ーラ４を回転テーブル３Ａ上に押圧して原料への粉砕圧
力を与えている。３Ｂは回転テーブル３Ａの外周縁に設
けられ原料層厚を調整するダムリング，１４は回転テー
ブル３Ａ周囲のガス吹上用環状空間通路，１４Ａはガス
供給路，１３は羽根１３Ａにより粉砕された原料を分級
する回転セパレータ，１６はガスと共に製品を取出す排
出口，１７は原料投入シュートである。
によって揺動自在に軸支されたアーム５とアーム７を介
して油圧シリンダ９のピストンロッド１０に連結されて
おり，油圧シリンダ９を作動させることにより，粉砕ロ
ーラ４を回転テーブル３Ａ上に押圧して原料への粉砕圧
力を与えている。３Ｂは回転テーブル３Ａの外周縁に設
けられ原料層厚を調整するダムリング，１４は回転テー
ブル３Ａ周囲のガス吹上用環状空間通路，１４Ａはガス
供給路，１３は羽根１３Ａにより粉砕された原料を分級
する回転セパレータ，１６はガスと共に製品を取出す排
出口，１７は原料投入シュートである。
【０００４】このような竪型粉砕機において，回転テー
ブルの中央部へ原料投入シュート１７で供給された原料
は，回転テーブル３Ａの回転によりテーブル半径方向の
遠心力を受けて回転テーブル３Ａ上を滑るときに回転テ
ーブル３Ａにより回転方向の力を受け，回転テーブル３
Ａとの間で滑って回転テーブル３Ａの回転数よりいくら
か遅い回転を行なう。以上２つの力，すなわち，半径方
向と回転方向の力とが合成され，原料は回転テーブル３
Ａ上を渦巻状の軌跡を描いて回転テーブル３Ａの外周部
へ移動する。この外周部には，ローラが圧接されて回転
しているので，渦巻線を描いた原料は粉砕ローラ４と回
転テーブル３Ａとの間へローラ軸方向とある角度をなす
方向から進入して噛込まれて粉砕される。
ブルの中央部へ原料投入シュート１７で供給された原料
は，回転テーブル３Ａの回転によりテーブル半径方向の
遠心力を受けて回転テーブル３Ａ上を滑るときに回転テ
ーブル３Ａにより回転方向の力を受け，回転テーブル３
Ａとの間で滑って回転テーブル３Ａの回転数よりいくら
か遅い回転を行なう。以上２つの力，すなわち，半径方
向と回転方向の力とが合成され，原料は回転テーブル３
Ａ上を渦巻状の軌跡を描いて回転テーブル３Ａの外周部
へ移動する。この外周部には，ローラが圧接されて回転
しているので，渦巻線を描いた原料は粉砕ローラ４と回
転テーブル３Ａとの間へローラ軸方向とある角度をなす
方向から進入して噛込まれて粉砕される。
【０００５】一方，ケーシング１５の基部にはダクトに
よって空気，あるいは熱風などのガスが導かれており，
このガスが回転テーブル３Ａの外周面とケーシングの内
周面との間の環状空間部１４から吹き上がることによ
り，粉砕された微粉体はガスに同伴されてケーシング１
５内を上昇し，上部に位置するセパレータ１３の羽根１
３Ａにより分級作用を受け，所定粒度の製品はガスと共
に排出口１６から排出され次の工程へ送られる。
よって空気，あるいは熱風などのガスが導かれており，
このガスが回転テーブル３Ａの外周面とケーシングの内
周面との間の環状空間部１４から吹き上がることによ
り，粉砕された微粉体はガスに同伴されてケーシング１
５内を上昇し，上部に位置するセパレータ１３の羽根１
３Ａにより分級作用を受け，所定粒度の製品はガスと共
に排出口１６から排出され次の工程へ送られる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとき従来の竪
型粉砕機においては，粉砕機の回転テーブル３Ａ上に落
下した原料が首尾よく粉砕ローラ４へ当接して噛込まれ
るためには，原料に適度の摩擦係数が必要であり，表面
がつるつるした滑らかな性状を有する摩擦係数の小さな
原料の場合には粉砕ローラ４を回転テーブル３Ａに向け
て強く押し付けても両者の間に介在する原料は脇へ逃げ
て有効な粉砕力を原料に与えることができない。こうし
た摩擦係数の小さな原料は概ね含有水分が少ないので，
予め原料含有水分を適正な値に調整することによって摩
擦係数を上昇させねばならない。こうした原料含有水分
が少なく摩擦係数の小さい原料のうち，特に比較的被粉
砕性の悪い物性を有する原料を超微粉砕する場合には，
ミル振動が頻発することが多く，振動値（振幅）が特に
大きい場合には機器の損傷や運転不能に陥って止むなく
運転休止に追い込まれることがあった。
型粉砕機においては，粉砕機の回転テーブル３Ａ上に落
下した原料が首尾よく粉砕ローラ４へ当接して噛込まれ
るためには，原料に適度の摩擦係数が必要であり，表面
がつるつるした滑らかな性状を有する摩擦係数の小さな
原料の場合には粉砕ローラ４を回転テーブル３Ａに向け
て強く押し付けても両者の間に介在する原料は脇へ逃げ
て有効な粉砕力を原料に与えることができない。こうし
た摩擦係数の小さな原料は概ね含有水分が少ないので，
予め原料含有水分を適正な値に調整することによって摩
擦係数を上昇させねばならない。こうした原料含有水分
が少なく摩擦係数の小さい原料のうち，特に比較的被粉
砕性の悪い物性を有する原料を超微粉砕する場合には，
ミル振動が頻発することが多く，振動値（振幅）が特に
大きい場合には機器の損傷や運転不能に陥って止むなく
運転休止に追い込まれることがあった。
【０００７】このように運転中ミル振動値が通常の値で
ある片振幅５０μｍよりもはるかに大きな値となり，し
かもこの状態が継続するときには，早急にミル振動値を
低下させるための何らかの措置を講じなければならな
い。その手段としては，たとえば，粉砕機へ供給する原
料を一時的に減少させるとか，ミル通風量を増加させ
る，あるいは，原料に水分を加える，ミル運転を停止す
る等の対応策がとられていた。しかしながら，原料の供
給量減少やミル運転休止は処理能力の低下を招き，ミル
通風量の増加は製品の粒度が粗大化して製品品質が低下
し，水分添加による摩擦係数の改善は製品水分が増加し
て製品品質の悪化を招くなどいずれも２次的な悪影響を
与えることになっていた。
ある片振幅５０μｍよりもはるかに大きな値となり，し
かもこの状態が継続するときには，早急にミル振動値を
低下させるための何らかの措置を講じなければならな
い。その手段としては，たとえば，粉砕機へ供給する原
料を一時的に減少させるとか，ミル通風量を増加させ
る，あるいは，原料に水分を加える，ミル運転を停止す
る等の対応策がとられていた。しかしながら，原料の供
給量減少やミル運転休止は処理能力の低下を招き，ミル
通風量の増加は製品の粒度が粗大化して製品品質が低下
し，水分添加による摩擦係数の改善は製品水分が増加し
て製品品質の悪化を招くなどいずれも２次的な悪影響を
与えることになっていた。
【０００８】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために，本発明の竪型粉砕機においては，回転テー
ブル外周部上面に複数個の回転自在な粉砕ローラを配置
し，該粉砕ローラを該回転テーブルへ押圧する油圧力可
変の油圧手段を備え，該回転テーブル中央部に供給した
原料を回転テーブル上面と粉砕ローラ周面との間で粉砕
する竪型粉砕機において，回転テーブル駆動用の電動機
を可変速電動機とし，運転中における回転テーブルと粉
砕ローラ間の原料層厚を測定する層厚計を備え，かつ，
前記層厚計で測定される層厚変化量および層厚変化量の
時間的変化率が予め指定した値を超過したとき該可変速
電動機の回転数を低下させる制御装置を備えた構成とし
た。
するために，本発明の竪型粉砕機においては，回転テー
ブル外周部上面に複数個の回転自在な粉砕ローラを配置
し，該粉砕ローラを該回転テーブルへ押圧する油圧力可
変の油圧手段を備え，該回転テーブル中央部に供給した
原料を回転テーブル上面と粉砕ローラ周面との間で粉砕
する竪型粉砕機において，回転テーブル駆動用の電動機
を可変速電動機とし，運転中における回転テーブルと粉
砕ローラ間の原料層厚を測定する層厚計を備え，かつ，
前記層厚計で測定される層厚変化量および層厚変化量の
時間的変化率が予め指定した値を超過したとき該可変速
電動機の回転数を低下させる制御装置を備えた構成とし
た。
【０００９】
【作用】本発明の竪型粉砕機においては，運転中の回転
テーブルと粉砕ローラ間の原料層厚を測定する層厚計の
計測値から得られる層厚変化量と層厚変化量の時間的変
化率が予め指定した設定値を超過したときに，制御装置
により指令を発して回転テーブルを駆動している可変速
電動機の回転数を変更増減して回転テーブルの回転数を
変え，自励性振動の予兆を事前にキャッチして異常振動
現象の襲来を未然に防止する。上記の大きな層厚変化量
と急激な変化が設定時間内に起こらなくなった時点で回
転テーブルの回転数をもとの状態に復帰させる。
テーブルと粉砕ローラ間の原料層厚を測定する層厚計の
計測値から得られる層厚変化量と層厚変化量の時間的変
化率が予め指定した設定値を超過したときに，制御装置
により指令を発して回転テーブルを駆動している可変速
電動機の回転数を変更増減して回転テーブルの回転数を
変え，自励性振動の予兆を事前にキャッチして異常振動
現象の襲来を未然に防止する。上記の大きな層厚変化量
と急激な変化が設定時間内に起こらなくなった時点で回
転テーブルの回転数をもとの状態に復帰させる。
【００１０】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例について
詳細に説明する。図１〜図６は本発明の実施例に係る竪
型粉砕機を示し，図１は竪型粉砕機のフローシート，図
２は制御装置の制御ブロック線図，図３は制御系統図，
図４は層厚計の概略説明図，図５は運転中の原料層厚の
状態図，図６は運転中の測定振動の状態図である。図に
おいて，１は竪型粉砕機，２Ａは回転テーブル駆動用の
可変速電動機，６０は原料コンベヤ，７０は原料ホッ
パ，８０はコンスタントフィード・ウェア，８０ａは同
用可変速電動機，８０ｂはコンスタントフィード・ウェ
ア８０の秤量機，９０は集塵装置，１００は吸引ファ
ン，１３０は層厚計，１４０は差圧計，１４０ａ，１４
０ｂは圧力計，１５０は制御装置であり，制御装置１５
０は，図２に示すように，内部に設定器，制御器（調節
器と操作器），増幅器が収納されている。竪型粉砕機１
本体の各機器は従来技術で説明したとおりのものであり
その説明を省略する。
詳細に説明する。図１〜図６は本発明の実施例に係る竪
型粉砕機を示し，図１は竪型粉砕機のフローシート，図
２は制御装置の制御ブロック線図，図３は制御系統図，
図４は層厚計の概略説明図，図５は運転中の原料層厚の
状態図，図６は運転中の測定振動の状態図である。図に
おいて，１は竪型粉砕機，２Ａは回転テーブル駆動用の
可変速電動機，６０は原料コンベヤ，７０は原料ホッ
パ，８０はコンスタントフィード・ウェア，８０ａは同
用可変速電動機，８０ｂはコンスタントフィード・ウェ
ア８０の秤量機，９０は集塵装置，１００は吸引ファ
ン，１３０は層厚計，１４０は差圧計，１４０ａ，１４
０ｂは圧力計，１５０は制御装置であり，制御装置１５
０は，図２に示すように，内部に設定器，制御器（調節
器と操作器），増幅器が収納されている。竪型粉砕機１
本体の各機器は従来技術で説明したとおりのものであり
その説明を省略する。
【００１１】次に層厚計１３０について説明すると，図
４に示すように，運転中刻々変動する原料層厚の変化に
対応して上下動する粉砕ローラ４の動きを回転軸６回り
に回動するアーム５の動きとして把握し，その変位は変
位変換器として，たとえば，差動変圧器を応用した層厚
計１３０で測定する。すなわち，図に示すように１次コ
イルＥと２次コイルＡ，Ｂとの間に磁性体で作られたコ
アＣを入れ，１次コイルＡに一定の交流電圧ＥＰを励磁
しておき，アーム５とロッドＲを介して連結して前後進
させると，コアＣの移動によって２次コイルＡと２次コ
イルＢに対するリアクタンスが変化し，両者の誘起電圧
ＥＡとＥＢに差を生じて出力電位差ＥＯが得られ，これ
よりコアＣの変位が測定できる。
４に示すように，運転中刻々変動する原料層厚の変化に
対応して上下動する粉砕ローラ４の動きを回転軸６回り
に回動するアーム５の動きとして把握し，その変位は変
位変換器として，たとえば，差動変圧器を応用した層厚
計１３０で測定する。すなわち，図に示すように１次コ
イルＥと２次コイルＡ，Ｂとの間に磁性体で作られたコ
アＣを入れ，１次コイルＡに一定の交流電圧ＥＰを励磁
しておき，アーム５とロッドＲを介して連結して前後進
させると，コアＣの移動によって２次コイルＡと２次コ
イルＢに対するリアクタンスが変化し，両者の誘起電圧
ＥＡとＥＢに差を生じて出力電位差ＥＯが得られ，これ
よりコアＣの変位が測定できる。
【００１２】次に，制御装置１５０の作動について説明
する。図２に示すように，タイマで設定された時間間隔
毎に刻々測定される差圧計１４０および層厚計１３０な
らびに秤量機８０ｂの測定結果が電気信号に変換されて
制御装置１５０へ入力される。この３つの情報（ミル差
圧と原料層厚と原料供給量）と予め設定器に入力されて
いる設定値とを比較器で比較し，設定値の範囲を逸脱し
ている場合には制御器を介して可変速電動機２Ａの回転
数を制御して回転テーブル３Ａの回転数を増減する。設
定値には指定ミル差圧，許容原料層厚変化量ΔＨＯ，許
容原料層厚時間的変化率θＯならびに定格回転数Ｎ（回
転テーブル駆動用可変速電動機）を入れておく。制御器
は調節器と操作器とから構成され，調節器は原料層厚変
化量や原料層厚時間的変化率と設定値との差異に応じて
回転テーブル駆動用可変速電動機の回転数の増減の幅を
指示するもので，その制御動作には比例動作（Ｐ動
作），積分動作（Ｉ動作），微分動作（Ｄ動作），比例
積分動作（ＰＩ動作），比例微分動作（ＰＤ動作）等，
原料水分の変化の状況に応じて使い分けることができ
る。
する。図２に示すように，タイマで設定された時間間隔
毎に刻々測定される差圧計１４０および層厚計１３０な
らびに秤量機８０ｂの測定結果が電気信号に変換されて
制御装置１５０へ入力される。この３つの情報（ミル差
圧と原料層厚と原料供給量）と予め設定器に入力されて
いる設定値とを比較器で比較し，設定値の範囲を逸脱し
ている場合には制御器を介して可変速電動機２Ａの回転
数を制御して回転テーブル３Ａの回転数を増減する。設
定値には指定ミル差圧，許容原料層厚変化量ΔＨＯ，許
容原料層厚時間的変化率θＯならびに定格回転数Ｎ（回
転テーブル駆動用可変速電動機）を入れておく。制御器
は調節器と操作器とから構成され，調節器は原料層厚変
化量や原料層厚時間的変化率と設定値との差異に応じて
回転テーブル駆動用可変速電動機の回転数の増減の幅を
指示するもので，その制御動作には比例動作（Ｐ動
作），積分動作（Ｉ動作），微分動作（Ｄ動作），比例
積分動作（ＰＩ動作），比例微分動作（ＰＤ動作）等，
原料水分の変化の状況に応じて使い分けることができ
る。
【００１３】操作器はこの調節器からの指示に基づいて
可変速電動機２Ａへ動作指令を伝達したり，指定ミル差
圧になるよう原料供給量を増減するため可変速電動機８
０ａへ動作指令を発信する。図中の矢印のついた線は信
号の流れを示す。
可変速電動機２Ａへ動作指令を伝達したり，指定ミル差
圧になるよう原料供給量を増減するため可変速電動機８
０ａへ動作指令を発信する。図中の矢印のついた線は信
号の流れを示す。
【００１４】これらの制御装置１５０の制御系統の流れ
は，図３に示すとおりである。すなわち，運転中タイマ
によって指示された時間間隔で，ミル差圧と原料層厚が
測定され，指定ミル差圧となるよう可変速電動機８０ａ
の回転数を制御するとともに，原料層厚の変化量ΔＨが
許容変化量ΔＨＯより大きく，かつ，時間的変化率θが
許容時間的変化率θＯより大きいときに，回転テーブル
駆動用の可変速電動機２Ａの回転数を減少させる。その
理由は，図６に示すように，振動現象には，比較的振幅
の小さい一過性振動Ｖ１，Ｖ２，Ｖ３とこれよりも振幅
がはるかに大きく，かつ，その継続時間が長い自励性振
動Ｖ４，Ｖ５とがあり，その時間に対応する原料層厚の
変化を調べると図５に示すように，自励性振動Ｖ４，Ｖ
５に対応した層厚変化Ｈ４，Ｈ５の起こる以前に層厚変
化Ｈ４，Ｈ５，すなわち，自励性振動Ｖ４，Ｖ５の前兆
として層厚変化Ｈ１，Ｈ２，Ｈ３が起こることが観測さ
れ，しかもこの層厚変化は層厚変化量ΔＨが大きく，か
つ，短時間に急激に層厚が減少し，したがって，層厚変
化の時間的変化率θ（層厚変化の下向き傾斜角度）が大
きいという特徴があり，この大きな層厚変化が約５〜１
０秒毎に３〜４回繰返した後にＶ４，Ｖ５という自励性
振動が観測された。したがって，自励性振動が起こって
から対応するのでなく，その前兆である層厚変化を把え
て対応策を講じることにより，自励性振動を未然に防止
しようとするのが本発明の着想であり，具体的には，図
３に示す制御系統図にしたがって，可変速電動機２Ａの
回転数を減少する。
は，図３に示すとおりである。すなわち，運転中タイマ
によって指示された時間間隔で，ミル差圧と原料層厚が
測定され，指定ミル差圧となるよう可変速電動機８０ａ
の回転数を制御するとともに，原料層厚の変化量ΔＨが
許容変化量ΔＨＯより大きく，かつ，時間的変化率θが
許容時間的変化率θＯより大きいときに，回転テーブル
駆動用の可変速電動機２Ａの回転数を減少させる。その
理由は，図６に示すように，振動現象には，比較的振幅
の小さい一過性振動Ｖ１，Ｖ２，Ｖ３とこれよりも振幅
がはるかに大きく，かつ，その継続時間が長い自励性振
動Ｖ４，Ｖ５とがあり，その時間に対応する原料層厚の
変化を調べると図５に示すように，自励性振動Ｖ４，Ｖ
５に対応した層厚変化Ｈ４，Ｈ５の起こる以前に層厚変
化Ｈ４，Ｈ５，すなわち，自励性振動Ｖ４，Ｖ５の前兆
として層厚変化Ｈ１，Ｈ２，Ｈ３が起こることが観測さ
れ，しかもこの層厚変化は層厚変化量ΔＨが大きく，か
つ，短時間に急激に層厚が減少し，したがって，層厚変
化の時間的変化率θ（層厚変化の下向き傾斜角度）が大
きいという特徴があり，この大きな層厚変化が約５〜１
０秒毎に３〜４回繰返した後にＶ４，Ｖ５という自励性
振動が観測された。したがって，自励性振動が起こって
から対応するのでなく，その前兆である層厚変化を把え
て対応策を講じることにより，自励性振動を未然に防止
しようとするのが本発明の着想であり，具体的には，図
３に示す制御系統図にしたがって，可変速電動機２Ａの
回転数を減少する。
【００１５】すなわち，原料層厚の変化量ΔＨが許容変
化量ΔＨＯより大きく，かつ，時間的変化率θが許容時
間的変化率θＯを越えたとき，その越え方の程度に応じ
て回転数を減少し，そうでないときには，実働回転数Ｎ
が標準回転数ＮＯより低いときには，回転数を上昇させ
る。この間の原料供給量は，運転中圧力計１４０ａ，圧
力計１４０ｂより得られた差圧計１４０のミル差圧測定
値が指定ミル差圧に一致するようコンスタントフィード
・ウェア８０の可変速電動機８０ａの回転数を制御す
る。
化量ΔＨＯより大きく，かつ，時間的変化率θが許容時
間的変化率θＯを越えたとき，その越え方の程度に応じ
て回転数を減少し，そうでないときには，実働回転数Ｎ
が標準回転数ＮＯより低いときには，回転数を上昇させ
る。この間の原料供給量は，運転中圧力計１４０ａ，圧
力計１４０ｂより得られた差圧計１４０のミル差圧測定
値が指定ミル差圧に一致するようコンスタントフィード
・ウェア８０の可変速電動機８０ａの回転数を制御す
る。
【００１６】以上のようなフィードバック機構を有する
自動制御を実施することにより，原料層厚が急に変化し
たり，運転中に供給原料の含有水分が急に低下（または
増大）して粉砕効率が低下したり，噛込みが悪くなって
振動値が増大した状態になっても，上記の操作によって
回転テーブル回転数や原料層厚が改善され，原料の噛込
みが再び良くなってもとの安定した運転状態にもどすこ
とができる。
自動制御を実施することにより，原料層厚が急に変化し
たり，運転中に供給原料の含有水分が急に低下（または
増大）して粉砕効率が低下したり，噛込みが悪くなって
振動値が増大した状態になっても，上記の操作によって
回転テーブル回転数や原料層厚が改善され，原料の噛込
みが再び良くなってもとの安定した運転状態にもどすこ
とができる。
【００１７】
【発明の効果】以上のようなフィードバック機構を有す
る自動制御を実施することにより，振動値（振幅）が大
きく，比較的長い時間継続する自励性振動が起こる前に
その前兆をキャッチして事前に回転テーブルの回転数を
低下して異常振動の発生を未然に防止し，もとの安定な
状態に復帰させるので機器の損傷を防ぎ，安定した連続
運転を継続することができるので運転操作性，メインテ
ナンス性，生産効率が向上する。
る自動制御を実施することにより，振動値（振幅）が大
きく，比較的長い時間継続する自励性振動が起こる前に
その前兆をキャッチして事前に回転テーブルの回転数を
低下して異常振動の発生を未然に防止し，もとの安定な
状態に復帰させるので機器の損傷を防ぎ，安定した連続
運転を継続することができるので運転操作性，メインテ
ナンス性，生産効率が向上する。
【図１】本発明の実施例を示す竪型粉砕機のフローシー
トである。
トである。
【図２】本発明の実施例に係る竪型粉砕機の制御装置の
制御ブロック線図である。
制御ブロック線図である。
【図３】本発明の実施例に係る竪型粉砕機の制御系統図
である。
である。
【図４】本発明の実施例に係る層厚計の概略説明図であ
る。
る。
【図５】運転中の原料層厚の状態図である。
【図６】運転中の測定振動の状態図である。
【図７】従来の竪型粉砕機の全体縦断面図である。
１ 竪型粉砕機 ２ 減速機 ２Ａ 可変速電動機 ２Ｂ コントローラ ２Ｋ 低速モータ ３Ａ 回転テーブル ４ 粉砕ローラ ５ アーム ６ 回転軸 １５ ケーシング ６０ 原料コンベヤ ７０ 原料ホッパ ８０ コンスタントフィード・ウェア ８０ａ 可変速電動機 ８０ｂ 秤量機 ９０ 集塵装置 １００ 吸引ファン １３０ 層厚計 １４０ 差圧計 １４０ａ 圧力計 １４０ｂ 圧力計 １５０ 制御装置 Ａ ２次コイル Ｂ ２次コイル Ｃ コア Ｅ １次コイル Ｒ ロッド ΔＨ 原料層厚の変化量 θ 層厚の時間的変化率
Claims (1)
- 【請求項１】 回転テーブル外周部上面に複数個の回転
自在な粉砕ローラを配置し，該粉砕ローラを該回転テー
ブルへ押圧する油圧力可変の油圧手段を備え，該回転テ
ーブル中央部に供給した原料を回転テーブル上面と粉砕
ローラ周面との間で粉砕する竪型粉砕機において， 回転テーブル駆動用の電動機を可変速電動機とし，運転
中における回転テーブルと粉砕ローラ間の原料層厚を測
定する層厚計を備え，かつ，前記層厚計で測定される層
厚変化量および層厚変化量の時間的変化率が予め指定し
た値を超過したとき該可変速電動機の回転数を低下させ
る制御装置を備えてなる竪型粉砕機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31871391A JPH0584446A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 竪型粉砕機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31871391A JPH0584446A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 竪型粉砕機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0584446A true JPH0584446A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=18102150
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31871391A Pending JPH0584446A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 竪型粉砕機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0584446A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007007593A (ja) * | 2005-07-01 | 2007-01-18 | Ube Machinery Corporation Ltd | 竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機 |
| CN109174301A (zh) * | 2018-08-15 | 2019-01-11 | 湖州道场污水处理有限公司 | 一种建筑材料用立式研磨机 |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP31871391A patent/JPH0584446A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007007593A (ja) * | 2005-07-01 | 2007-01-18 | Ube Machinery Corporation Ltd | 竪型粉砕機の運転方法及び竪型粉砕機 |
| CN109174301A (zh) * | 2018-08-15 | 2019-01-11 | 湖州道场污水处理有限公司 | 一种建筑材料用立式研磨机 |
| CN109174301B (zh) * | 2018-08-15 | 2023-11-03 | 绛县建鼎新型建材有限公司 | 一种建筑材料用立式研磨机 |
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