JP2019150951A - 熱転写シート - Google Patents

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Abstract

【課題】高い耐久性を有する画像を形成することができると共に、画像形成時における余剥離の発生を効果的に防止できる熱転写シートの提供。【手段】本発明の熱転写シートは、基材と、中間層及び着色層を備える転写層とを備え、中間層が、樹脂材料、第1の粒子及び第1の粒子とは異なる第2の粒子を含むことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は熱転写シートに関する。
従来、樹脂フィルム等の基材及び着色剤を含有する着色層を備える熱転写シートに対して、サーマルヘッド等を用いてエネルギーを印加し、紙やプラスチックシート等の被転写体上に、着色層を転写することにより画像の形成を行う、熱溶融転写方式が知られている。
熱溶融転写方式により形成される画像は、高濃度で鮮鋭性に優れているため、該方式は、文字パターンや線画等の2値画像の記録に適している。また、熱溶融転写方式によれば、宛名、顧客情報、ナンバリング、バーコード等の可変情報を、コンピューター及び熱溶融転写型プリンターを用いて、被転写体に記録することができる。
また、このような熱転写シートには、形成された画像の耐擦過性や耐候性等の耐久性向上を目的として、着色層下に、該着色層と共に被転写体上に転写される中間層が設けられる(特許公報1)。
しかしながら、中間層を備える従来の熱転写シートにより画像形成を行った場合、本来転写を予定していない箇所にまで着色層が転写され、画像のつぶれ等が生じる、余剥離が発生するおそれがあった。
特開2009−83255号公報
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、その解決しようとする課題は、高い耐久性を有する画像を形成することができると共に、画像形成時における余剥離の発生を効果的に防止できる(余剥離防止性の高い)熱転写シートを提供することである。
本発明の熱転写シートは、基材と、中間層及び着色層を備える転写層とを備え、中間層が、樹脂材料、第1の粒子及び第1の粒子とは異なる第2の粒子を含むことを特徴とする。
一実施形態において、第1の粒子は、融点が120℃以上のフィラーである。
一実施形態において、第1の粒子の一次粒子径は、0.1μm以上、2μm以下である。
一実施形態において、第2の粒子の融点は、120℃未満である。
一実施形態において、第2の粒子は、ワックスである。
一実施形態において、中間層に含まれる第1の粒子と、第2の粒子との比(第1の粒子の含有量/第2の粒子の含有量)は、質量基準で、1/5以上、5/1以下である。
一実施形態において、中間層における第1の粒子及び第2の粒子の含有量の和は、15質量%以上、65質量%以下である。
一実施形態において、中間層は、ビニル系樹脂を含む。
一実施形態において、転写層は、中間層下に、剥離層を備え、中間層及び剥離層は、同一の樹脂材料を含む。
一実施形態において、剥離層における樹脂材料の含有量は、2質量%以上、25質量%以下である。
本発明の熱転写シートによれば、高い耐久性を有する画像を形成することができると共に、画像形成時における余剥離の発生を効果的に防止できる
本発明の熱転写シートの一つの実施形態を示す概略断面図である。 本発明の熱転写シートの一つの実施形態を示す概略断面図である。 余剥離が発生した印字パターンを示す図である。
(熱転写シート)
本発明の熱転写シート10は、図1に表すように、基材11と、中間層12及び着色層13を備える転写層14と、を備える。
また、一実施形態において、図2に表すように、熱転写シート10が備える転写層14は、中間層12下に、剥離層14を備える。
また、一実施形態において、図1及び2に表すように、本発明の熱転写シート10は、背面層15を備える。
以下、本発明の熱転写シートが備える各層について説明する。
(基材)
基材は、熱転写時に加えられる熱エネルギー(例えば、サーマルヘッドによる熱)に耐え得る耐熱性を有し、基材上に設けられる層を支持できる機械的強度や耐溶剤性を有するものであれば、特に制限なく使用することができる。
基材として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体及びテレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体等のポリエステル系樹脂、ナイロン6及びナイロン6,6等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール及びポリビニルピロリドン(PVP)等のビニル系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート及びポリメチルメタアクリレート等の(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド及びポリエーテルイミド等のポリイミド系樹脂、スチレン系樹脂、並びにセロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)及びセルロースアセテートブチレート(CAB)等のセルロース系樹脂等から構成されるフィルム(以下、単に「樹脂フィルム」という。)を使用することができる。
上記した樹脂の中でも、耐熱性及び機械的強度という観点から、PET及びPEN等のポリエステル系樹脂が好ましく、PETが特に好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタクリル」の両方を包含することを意味する。
また、上記した樹脂フィルムの積層体を基材として使用することもできる。該積層体は、ドライラミネーション法、ウェットラミネーション法及びエクストリュージョン法等を利用することにより作製できる。
基材が樹脂フィルムである場合、該樹脂フィルムは、延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよいが、強度という観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムを使用することが好ましい。
また、隣接する層との密着性の向上及び耐ブロッキング性の向上という観点から、基材は、その表面に凹凸を有することが好ましい。
基材表面への凹凸形成手段としては、例えば、マット材練り込み加工、サンドブラスト加工、ヘアライン加工、マットコーティング加工及びケミカルエッチング加工等が挙げられる。マット材練り込み加工は、無機物又は有機物を練り込んだ樹脂により、基材を形成する加工法である。マットコーティング加工は、基材表面に、有機物又は無機物を含むコート材をコーティングし、基材表面に凹凸を付与する加工法である。
基材の厚さは、2.0μm以上、12.0μm以下であることが好ましく、3.0μm以上、6.0μm以下であることがより好ましい。基材の厚さを上記数値範囲とすることにより、基材の機械的強度と、熱転写時の熱エネルギーの伝達を良好なものとすることができる。
なお、本発明において、熱転写シートが備える各層の厚さは、樹脂包埋法を利用して測定した。
具体的には、エポキシ樹脂で、カットした熱転写シート(試験片)を包埋した後、超薄切片法(ミクロトームとダイヤモンドカッターによるカット)により、試験片の厚さ方向に切断面を形成し、この切断面をイオンスパッタリング((株)日立ハイテクノロジーズ製、E−1045、ターゲット:Pt、電流:15mA、10秒)した後、走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製、S−4800TYPE I、加速電圧:3.0kv、エミッション電流:10μA、作動距離:8mm、検出器:Mix)を使用することにより、試験片の断面画像を取得し、この画像から計測した。
(転写層)
本発明の熱転写シートが備える転写層は、中間層及び着色層を少なくとも備える。また、該転写層は、中間層下に、剥離層を備えることができる。
(中間層)
中間層は、第1の粒子及び第1の粒子とは異なる第2の粒子を含む。本発明の熱転写シートが、このような中間層を備えることにより、本発明の熱転写シートの余剥離防止性を向上できる。
中間層における第1の粒子及び第2の粒子の含有量の和は、15質量%以上、65質量%以下であることが好ましく、18質量%以上、63質量%以下であることがより好ましく、20質量%以上、60質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、本発明の熱転写シートの余剥離防止性をより向上できる。
第1の粒子は、融点120℃以上のフィラーであることが好ましい。余剥離防止性という観点からは、該フィラーの融点は、140℃以上であることがより好ましく、150℃以上であることがさらに好ましい。
第1の粒子の一次粒子径は、0.1μm以上、2μm以下であることが好ましく、0.4μm以上、1.2μm以下であることがより好ましい。これにより、本発明の熱転写シートの余剥離防止性をより向上できる。
なお、本発明において、一次粒子径は、熱転写シートの垂直断面の電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、その平均をその粒子の粒径とした。次に、100個の粒子について、同様に粒径を計測し、それらを平均したものを一次粒子径とした。なお、電子顕微鏡は透過型(TEM)または走査型(SEM)のいずれを用いても同じ結果を得ることができる。
第1の粒子としては、例えば、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド共重合体、ベンゾグアナミンメラミン−ホルムアルデヒド共重合体及びメラミン−ホルムアルデヒド共重合体等の熱可塑性樹脂粒子、(メタ)アクリル系樹脂粒子、ケイ素含有樹脂粒子(シリコーン)、フッ素含有樹脂粒子、並びにシリカ、アルミナ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、酸化バリウム、酸化亜鉛、酸化チタン及びガラスビーズ等の無機材料粒子等が挙げられる。
第1の粒子としては、市販されるものを使用してもよく、日本触媒(株)製のエポスター(登録商標)S6、エポスター(登録商標)S、エポスター(登録商標)S12、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ製のトスパール(登録商標)120、綜研化学(株)製のMX−40T、信越化学工業(株)製のQCB−100及び(株)喜多村製のKTL−500F等が挙げられる。
中間層における第1の粒子の含有量は、5質量%以上、35質量%以下であることが好ましく、8質量%以上、33質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上、30質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、本発明の熱転写シートの余剥離防止性をより向上できる。
中間層に含まれる第2の粒子の融点は、120℃未満であることが好ましい。これにより、本発明の熱転写シートの余剥離防止性をより向上できる。
余剥離防止性という観点から、第2の粒子の融点は、110℃以下であることがより好ましく、100℃以下であることがさらに好ましい。
また、第2の粒子の融点は、40℃以上であることが好ましく、50℃以上であることがより好ましい。これにより、熱転写シートの耐ブロッキング性を向上できる。
第2の粒子としては、例えば、蜜蝋、鯨蝋、木蝋、米ぬか蝋、カルナバワックス、キャンデリラワックス及びモンタンワックス等の天然ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ワックス、オゾケライト、セレシン、エステルワックス及びポリエチレンワックス等の合成ワックス、マルガリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びベヘニン酸等の高級飽和脂肪酸、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコール等の高級飽和一価アルコール、ソルビタンの脂肪酸エステル等の高級エステル、ステアリン酸アミド並びにオレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド等が挙げられる。
これらの中でも、余剥離防止性の観点から、カルナバワックス及びパラフィンワックスが好ましい。
第2の粒子としては、市販されるものを使用してもよく、コニシ(株)製のWE−65及びWE−95等が挙げられる。
中間層における第2の粒子の含有量は、5質量%以上、35質量%以下であることが好ましく、8質量%以上、33質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上、30質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、本発明の熱転写シートの余剥離防止性をより向上できる。
中間層に含まれる第1の粒子と、第2の粒子との比(第1の粒子の含有量/第2の粒子の含有量)は、質量基準で、1/5以上、5/1以下であることが好ましく、1/3以上、3/1以下であることがより好ましい。これにより、本発明の熱転写シートの余剥離防止性をより向上できる。
一実施形態において、中間層は樹脂材料を含む。これにより、本発明の熱転写シートを用いて形成した画像の耐久性を向上できる。樹脂材料としては、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、PVA、ポリビニルピロリドン(PVP)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体及び酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体(PVP−VA)等のビニル系樹脂、PET、PBT及びPEN等のポリエステル系樹脂、ナイロン6及びナイロン6,6等のポリアミド系樹脂、PE、PP及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、アミド系樹脂、テルペン樹脂並びにフェノール樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、ビニル系樹脂が好ましく、PVA、PVP、PVP−VAがより好ましく、PVP−VAが特に好ましい。中間層にビニル系樹脂を含有させることにより、高い印字スピードで画像を形成した場合であっても、印字抜けやかすれが発生してしまうのを防止できる(高速転写適性)。また、本発明の熱転写シートを用いて形成した画像の耐久性、特に耐擦過性を顕著に向上できる。
なお、中間層は上記樹脂材料を2種以上含むことができる。
中間層における樹脂材料の含有量は、30質量%以上、80質量%以下であることが好ましく、50質量%以上、70質量%以下であることがより好ましい。中間層における樹脂材料の含有量を上記数値範囲内とすることにより、本発明の熱転写シートを用いて形成した画像の耐久性をより向上できる。
一実施形態において、中間層は、本発明の特性を損なわない範囲において、上記したワックス、充填材、可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料及び染料等の着色剤並びに蛍光発色材料等の添加材を含んでいてもよい。
中間層の厚みは、0.1μm以上、1.5μm以下であることが好ましく、0.2μm以上、1.0μm以下であることがより好ましい。中間層の厚みを上記数値範囲とすることにより、本発明の熱転写シートを用いて形成した画像の耐久性をより向上できる。また、本発明の熱転写シートの高速転写適性をより向上できる。
中間層の形成は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、中間層形成用塗工液とし、これをロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、基材等の上に塗布して塗膜を形成させ、次いでこれを乾燥させることにより形成できる。
(着色層)
一実施形態において、着色層は、着色剤及び樹脂材料を含む。着色剤としては、要求される色調等に応じ、カーボンブラック、無機顔料、有機顔料及び染料から適宜選択して使用することができる。例えば、バーコード印字に本発明の熱転写シートを使用する場合には、特に十分な黒色濃度を有し、光や熱等により変色又は褪色しない着色剤が好ましく、例えば、ランプブラック等のカーボンブラック、グラファイト及びニグロシン染料等が挙げられる。また、カラー印字に本発明の熱転写シートを使用する場合には、他の有彩色の染料又は顔料が用いられる。さらに、白色印字に本発明の熱転写シートを使用する場合には、酸化チタンや炭酸カルシウム等が用いられる。
着色層における着色剤の含有量は、特に限定されず、例えば、10質量%以上、60質量%以下とすることができる。
樹脂材料としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、スチレン系樹脂及びセルロース系樹等が挙げられる。
着色層における樹脂材料の含有量は、特に限定されず、例えば、30質量%以上、80質量%以下とすることができる。
一実施形態において、着色層は、本発明の特性を損なわない範囲において、充填材、可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等の添加材を含んでいてもよい。
着色層の厚みは、特に限定されず、例えば、0.3μm以上、5.0μm以下とすることができる。
着色層の形成は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、着色層形成用塗工液とし、これをロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、中間層上に塗布して塗膜を形成させ、次いでこれを乾燥させることにより形成できる。
(剥離層)
一実施形態において、熱転写シートが備える転写層は、中間層下に、剥離層を備える。これにより、転写層の転写性を向上させることができる。
一実施形態において、剥離層はワックスを含む。使用することのできるワックスとしては上記した通りである。また、剥離層は、ワックスの中でも、カルナバワックス又はパラフィンワックスを含むことが好ましい。これにより、本発明の熱転写シートの転写性を向上できる。
また、剥離層は、中間層に含まれるワックスと同一のワックスを含むことが好ましい、これにより、剥離層と中間層との密着性を改善することができ、本発明の熱転写シートの耐ブロッキング性を向上できる。
なお、剥離層は、上記ワックスを2種以上含むことができる。
剥離層におけるワックスの含有量は、60質量%以上、98質量%以下であることが好ましく、75質量%以上95質量%以下であることがより好ましい。これにより、本発明の熱転写シートの転写性を向上できる。
一実施形態において、剥離層は樹脂材料を含む。樹脂材料としては、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、PVA、PVP、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体及びPVP−VA等のビニル系樹脂、PET、PBT及びPEN等のポリエステル系樹脂、ナイロン6及びナイロン6,6等のポリアミド系樹脂、PE、PP及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、アミド系樹脂、テルペン樹脂並びにフェノール樹脂等が挙げられる。
剥離層は、中間層に含まれる樹脂材料と同一の樹脂材料を含むことが好ましい。これにより、剥離層と中間層との密着性を改善することができ、本発明の熱転写シートの耐ブロッキング性を向上できる。
したがって、高速転写適性及び耐ブロッキング性の観点からは、中間層及び剥離層は、ビニル系樹脂を含むことが好ましく、PVA、PVP、PVP−VAを含むことがより好ましく、PVP−VAを含むことが特に好ましい。
なお、剥離層は上記樹脂材料を2種以上含むことができる。
剥離層における樹脂材料の含有量は、2質量%以上、25質量%以下であることが好ましく、5質量%以上、20質量%以下であることがより好ましく、6質量%以上、15質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、本発明の熱転写シートの高速転写適性及び耐ブロッキング性をより向上できる。
剥離層の厚みは、0.3μm以上、1.5μm以下であることが好ましく、0.5μm以上、1.0μm以下であることがより好ましい。これにより、本発明の熱転写シートの耐ブロッキング性をより向上できる。
剥離層の形成は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、剥離層形成用塗工液とし、これをロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、次いでこれを乾燥させることにより形成できる。
(背面層)
一実施形態において、本発明の熱転写シートは、中間層等が設けられていない基材の面に、背面層を備える。熱転写シートが背面層を備えることにより、熱転写時の加熱によるスティッキングやシワ等の発生を防止できる。
一実施形態において、背面層は、樹脂材料を含み、例えば、セルロース系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン変性ウレタン系樹脂、シリコーン、フッ素変性ウレタン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、シリコーン、具体的には、アクリル変性シリコーンがサーマルヘッドと背面層の焼き付き、カスの発生防止の観点から好ましい。
背面層の厚みは、0.01μm以上、5.0μm以下であることが好ましく、0.03μm以上、2μm以下であることがより好ましい。これにより、熱転写時の加熱によるスティッキングやシワ等の発生をより効果的に防止できる。
背面層の形成は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、背面層形成用塗工液とし、これをロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、バーコーター及びロッドコーター等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、次いでこれを乾燥させることにより形成できる。
次に、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
なお、濃度や固形分等の記載があるものについては、すべて換算前の質量部を記載した。
塗工液の作成
下記組成からなる背面層形成用塗工液、剥離層形成用塗工液A〜J、中間層形成用塗工液A〜S及びa〜g、並びに着色層形成用塗工液A及びBを準備した。また、中間層形成用塗工液及び剥離層の組成について、それぞれ表1及び2にまとめた。
<背面層形成用塗工液>
・アクリル変性シリコーン 10質量部
(ナトコ(株)製、ポリアロイNSA−X55)
・メチルエチルケトン(MEK) 20質量部
・トルエン 20質量部
<剥離層形成用塗工液A>
・カルナバワックス 100質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 25質量部
・イソプロパノール(IPA) 75質量部
<剥離層形成用塗工液B>
・カルナバワックス 88質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体(PVP−VA) 9.6質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・水 25質量部
・IPA 75質量部
<剥離層形成用塗工液C>
・カルナバワックス 88質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・ポリビニルピロリドン(PVP) 4.8質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP K−15)
・水 25質量部
・IPA 75質量部
<剥離層形成用塗工液D>
・カルナバワックス 88質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・ポリビニルアルコール(PVA) 4.8質量部
((株)クラレ製、クラレポバールPVA105)
・水 25質量部
・IPA 75質量部
<剥離層形成用塗工液E>
・カルナバワックス 88質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・(メタ)アクリル系樹脂 10.4質量部
(三井化学(株)製、ボンロン(登録商標)S−476、固形分46%)
・水 25質量部
・IPA 75質量部
<剥離層形成用塗工液F>
・カルナバワックス 88質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・(メタ)アクリル系樹脂 16質量部
(東洋紡(株)製、バイロナール(登録商標)MD−1500、固形分30%)
・水 25質量部
・IPA 75質量部
<剥離層形成用塗工液G>
・カルナバワックス 98質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・PVP−VA 1.6質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・水 25質量部
・IPA 75質量部
<剥離層形成用塗工液H>
・カルナバワックス 94質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・PVP−VA 4.8質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・水 25質量部
・IPA 75質量部
<剥離層形成用塗工液I>
・カルナバワックス 90質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・PVP−VA 8質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・水 25質量部
・IPA 75質量部
<剥離層形成用塗工液J>
・カルナバワックス 80質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・PVP−VA 16質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・水 25質量部
・IPA 75質量部
<中間層形成用塗工液A>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体(PVP−VA) 6.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子(フィラー) 0.75質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液B>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 6.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子 0.5質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 2.5質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液C>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 6.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子 1質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 1.25質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液D>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 7.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子 0.5質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 1.25質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液E>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 3.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子 1.5質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 3.75質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液F>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 6.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子 0.75質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径1.2μm)
・パラフィンワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−65、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液G>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 6.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子 0.75質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S12、一次粒子径1.2μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液H>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 6.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子 0.75質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S、一次粒子径0.2μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液I>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 6.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・シリコーン粒子(フィラー) 0.75質量部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、トスパール(登録商標)120、一次粒子径2.0μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液J>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 6.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・(メタ)アクリル系樹脂粒子(フィラー) 0.75質量部
(綜研化学(株)製、MX−40T、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液K>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 6.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・シリカ粒子(フィラー) 0.75質量部
(信越化学工業(株)製、QCB−100、一次粒子径0.2μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液L>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 6.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・フッ素系樹脂粒子(フィラー) 0.75質量部
((株)喜多村製、KTL−500F、一次粒子径0.5μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液M>
・PVP−VA 7質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子 0.75質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液N>
・PVP−VA 8質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子 0.5質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 1.25質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液O>
・PVP−VA 4質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子 1.5質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 3.75質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液P>
・PVP 3.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP K−15)
・熱硬化性樹脂粒子 0.75質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液Q>
・PVA 3.5質量部
((株)クラレ製、クラレポバールPVA105)
・熱硬化性樹脂粒子 0.75質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液R>
・(メタ)アクリル系樹脂 7.8質量%
(三井化学(株)製、ボンロン(登録商標)S−476、固形分46%)
・熱硬化性樹脂粒子 0.75質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液S>
・ポリエステル系樹脂 11.7質量部
(東洋紡(株)製、バイロナール(登録商標)MD−1500、固形分30%)
・熱硬化性樹脂粒子 0.75質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・カルナバワックス 1.875質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液a>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 9.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液b>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 7.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・熱硬化性樹脂粒子 1質量部
((株)日本触媒製、エポスター(登録商標)S6、一次粒子径0.4μm)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液c>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP−VA 7.5質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP/VA E−335、50%エタノール液)
・カルナバワックス 2.5質量部
(コニシ(株)製、WE−95、固形分40%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液d>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・PVP 4.75質量部
(アイエスピー・ジャパン社製、PVP K−15)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液e>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%水溶液)
・PVA 4.75質量部
((株)クラレ製、クラレポバールPVA105)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液f>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・(メタ)アクリル系樹脂 10.5質量部
(三井化学(株)製、ボンロンS−476、固形分45%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<中間層形成用塗工液g>
・蛍光発色材料 1質量部
(ハンツマン社製、UVITEX(登録商標)NFW、25%溶液)
・ポリエステル系樹脂 15.8質量部
(東洋紡(株)製、バイロナール(登録商標)MD−1500、固形分30%)
・水 20質量部
・IPA 20質量部
<着色層形成用塗工液A>
・カーボンブラック 50質量部
(三菱ケミカル(株)製、C/B#44)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 30質量部
(三井・デュポンポリケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・合成石油樹脂 20質量部
(東洋アドレ(株)製、セラマー1608)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
<着色層形成用塗工液B>
・カーボンブラック 50質量部
(三菱ケミカル(株)製、C/B#44)
・エチレン−酢酸ビニル共重合体 30質量部
(三井・デュポンポリケミカル(株)製、エバフレックス(登録商標)EV250)
・テルペンフェノール 20質量部
(ヤスハラケミカル(株)製、YSポリスターT100)
・MEK 10質量部
・トルエン 200質量部
実施例1
厚さ4.5μmの二軸延伸PETフィルムの一方の面に、上記背面層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ0.06μmの背面層を形成させた。
次に、PETフィルムの他方の面に、上記剥離層形成用塗工液Aを塗布、乾燥し、厚さ0.70μmの剥離層を形成させた。
上記のようにして形成した剥離層上に、上記中間層形成用塗工液Aを塗布、乾燥し、厚さ0.40μmの中間層を形成させた。
上記のようにして形成した中間層上に、上記着色層形成用塗工液Aを塗布、乾燥し、厚さ0.80μmの着色層を形成させ、熱転写シートを得た。
実施例2〜28及び比較例1〜10
中間層の形成に使用した中間層形成用塗工液、剥離層の形成に使用した剥離層形成用塗工液及び/又は着色層の形成に使用した着色層形成用塗工液を、表3に示すように、変更した以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを得た。
なお、比較例10においては、中間層を設けなかった。
<<余剥離防止性試験>>
上記実施例及び比較例において得られた熱転写シート、被転写体として二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムと無軸延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムとの積層フィルム(以下、OPP−CPP積層フィルムという。)、及び解像度300dpiのサーマルヘッドを備える溶融熱転写型プリンター(Markem Imaje社製、SD3C)を準備した。
OPP−CPP積層フィルムのOPPフィルム面側に、印字スピード30m/分、印字濃度(Darkness)130%の条件で、熱転写シートが備える転写層を転写し、文字パターン「8」を10個形成した。印字されたパターンを目視により観察し、下記評価基準に従い、熱転写シートの余剥離防止性を評価した。評価結果を表3にまとめた。
(評価基準)
A:形成された印字パターンにつぶれがなく、熱転写シートが高い余剥離防止性を有することが確認できた。
B:印字した10個の印字パターン「8」のうち、図3に示すような、つぶれが生じているものが2個以下であり、実用上問題なかった。
NG:印字した10個の印字パターン「8」のうち、図3に示すような、つぶれが生じているものが3個以上であり、熱転写シートの余剥離防止性に問題があった。
<<耐擦過性試験>>
上記のようにして形成した印字パターンの表面を、耐摩擦試験機(スガ試験機(株)製)により、500gの負荷をかけ、段ボール紙により擦過した。50往復及び100往復擦過後の印字パターン表面の状態を目視により観察し、下記評価基準に従い、熱転写シートの耐擦過性を評価した。評価結果を表3にまとめた。
(評価基準)
A:100往復擦過後も印字パターンに剥がれが生じなかった。
B:50往復擦過後の印字パターンには剥がれが生じていなかったが、100往復擦過後、印字パターンに剥がれが生じていた。
NG:50往復擦過後の印字パターンに剥がれが生じていた。
<<高速転写適性試験>>
余剥離防止性試験における溶融熱転写型プリンターに替え、解像度300dpiのサーマルヘッドを備えるMarkem Imaje社製のSDX60を使用し、印字濃度(Darkness)130%、印字スピードを表3に示されるスピードに変更し、OPP−CPP積層フィルムのOPPフィルム面側に、2ドットの文字パターン及びバーコードを印字した。
このようにして印字した文字パターン及びバーコードの状態を目視により確認し、下記評価基準に従い、熱転写シートの高速転写適性を評価した。評価結果を表3にまとめた。
(評価基準)
A:抜け、かすれがない文字パターン及びバーコードを印字することができていた。
B:印字された文字パターン及びバーコードにわずかに抜け、かすれがあった。
C:印字された文字パターン及びバーコードに抜け、かすれがあった。
<<耐ブロッキング性試験>>
上記実施例及び比較例において得られた熱転写シートをそれぞれ2枚用意し、着色層と、背面層とが向き合うように重ね合わせ、1.176MPaの圧をかけ、45℃において24時間静置した。静置後、2枚の熱転写シートを剥がし、下記評価基準に従い、熱転写シートの耐ブロッキング性を評価した。評価結果を表3にまとめた。
(評価基準)
A:2枚の熱転写シートを容易に剥がすことができた。
B:着色層と背面層とが貼り付いており、2枚の熱転写シートを剥がすのに力を加える必要があった。
C:着色層と背面層とが強く貼り付いており、2枚の熱転写シートを剥がすことができなかった。
10:熱転写シート、11:基材、12:中間層、13:着色層、14:剥離層、15:背面層

Claims (10)

  1. 基材と、中間層及び着色層を備える転写層とを備え、
    前記中間層が、樹脂材料、第1の粒子及び前記第1の粒子とは異なる第2の粒子を含むことを特徴とする、熱転写シート。
  2. 前記第1の粒子が、融点が120℃以上のフィラーである、請求項1に記載の熱転写シート。
  3. 前記第1の粒子の一次粒子径が、0.1μm以上、2μm以下である、請求項1又は2に記載の熱転写シート。
  4. 前記第2の粒子の融点が、120℃未満である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  5. 前記第2の粒子が、ワックスである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  6. 前記中間層に含まれる前記第1の粒子と、前記第2の粒子との比(第1の粒子の含有量/第2の粒子の含有量)が、質量基準で、1/5以上、5/1以下である、請求項4又は5に記載の熱転写シート。
  7. 前記中間層における前記第1の粒子及び前記第2の粒子の含有量の和が、15質量%以上、65質量%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  8. 前記中間層が、ビニル系樹脂を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  9. 前記転写層が、前記中間層下に、剥離層を備え、
    前記中間層及び前記剥離層が、同一の樹脂材料を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  10. 前記剥離層における樹脂材料の含有量が、2質量%以上、25質量%以下である、請求項9に記載の熱転写シート。
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