JPH07172075A - 複合熱転写シート - Google Patents

複合熱転写シート

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JPH07172075A
JPH07172075A JP5344601A JP34460193A JPH07172075A JP H07172075 A JPH07172075 A JP H07172075A JP 5344601 A JP5344601 A JP 5344601A JP 34460193 A JP34460193 A JP 34460193A JP H07172075 A JPH07172075 A JP H07172075A
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JP
Japan
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layer
film
ink
ink layer
sheet
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JP5344601A
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Inventor
Koichi Nakamura
公一 中村
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シート供給部が1ユニットのプリンターに使
用できる、共巻き熱転写シートにおいて、着色インキ層
と剥離インキ層部の、濃度と透明性が安定した、画像を
形成できる複合熱転写シートを提供する。 【構成】 基材シート1の一方の面にステッキング防止
層2を設け、他の面に粘着ヒートシール層3を設けたイ
ンキ剥離フィルムAと、他の基材フイルム5の一方の面
にインキ層4を設けた受像シートBとの、粘着ヒートシ
ール層3とインキ層4とを対向させて剥離できるように
接着させた複合熱転写シートC。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合転写シートに係わ
り、更に、詳しくは印刷用の製版等に使用するマスクフ
ィルムやネガフィルムの作成に有用なシート材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷等に使用される版の作成に
は、各種のマスクフィルム、ネガフィルム、剥離性フィ
ルム等多種、多用のものが大量に使用されている。そし
て、これらの製版用の材料となるフィルムは、遮光性を
必要とするときは、銀塩による写真フィルムを、あるい
は、フォトクロミックフィルムによって画像を光学的に
形成して利用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術に用いる銀
塩フィルムは、画像形成のシャープさ等品質面では優る
ものの、価格が高く、コスト面での問題があった。高い
解像性が要求されず、かつ、小ロットの簡易印刷におい
て、銀塩のフィルムを用いた場合は、小ロット印刷の場
合では材料比率が大きくなり、相対的にコスト高とな
り、小規模印刷所では取扱いにくいという問題があっ
た。また、ワープロ等の簡易プリンターから、透明フィ
ルムに濃度のあるネガ画像を形成するためには、剥離可
能なインキ層を設けたシートと、該インキ層を印加剥離
する剥離フィルムとの2種のフィルム、シートをそれぞ
れ2ユニットから供給するものもあった。しかし、この
方法は、2ユニットの給紙部をもつプリンターの機種が
限定されるという問題があった。本発明は、以上のよう
な欠点を解決できる、高価な銀塩写真フィルムや、光学
設備を用いることなく、複合熱転写シートで、ワープロ
等から文字ネガフィルム、製版用の版下や抜き文字(地
色の中で白く抜かれた文字)等の作成に有用なパターン
を簡便に提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の複合熱転写シートにおいては、基材フィル
ムの一方の面にスティッキング防止層を設け、他の面に
粘着ヒートシール層をもつインキ剥離用フィルムAと、
基材フイルムの一方の面にインキ層をもつ受像シートB
とを、粘着ヒートシール層と、インキ層とを対向させ
て、剥離可能に接着させたことを特徴とする複合熱転写
シートCである。そして、受像シートBは、波長600
〜300nmの光線に対する光透過濃度が2.0以上で
あり、インキ剥離フィルムで、インキ層を剥離した後の
光透過濃度が0.5以下である複合熱転写シートCであ
る。また、受像シートの基材フィルムが、αーオレフィ
ンの重合物よりなる複合熱転写シートである。
【0005】
【作用】上記の複合熱転写シートは、図1及び図3に示
されるとおりの、基材フイルム1の一方の面にスティッ
キング防止層2を設け、他の面に粘着ヒートシール層3
を設けたインキ剥離用フィルムAと、基材フイルム5の
一方の面に、必要によっては剥離層6、該粘着ヒートシ
ール層で剥離可能なインキ層4、を設けた受像シートB
とを、粘着ヒートシール層3と剥離可能なインキ層4と
を対向させて、剥離可能に積層した複合熱転写シートC
である。そして、図2及び図4に示すように、剥離用フ
ィルムA側よりサーマルヘッドT等で加熱印加した部分
のインキ層41および剥離層61は、受像シートBよ
り、線画状にインキ剥離用フイルムA側に転写し、そし
て、加熱印加されない部分は、粘着ヒートシール層とイ
ンキ層との間で剥離して画像42を形成する。そして、
受像シート面には、受像シートに設けた光透過濃度が2
以上のインキ層が残り、光源を十分に遮断でき、銀塩写
真フィルムや、他のフォトレジストに劣らない明瞭な、
ポジ又はネガ画像を形成するように働くものである。
【0006】本発明の複合熱転写シートCのインキ剥離
用フィルムAに用いる基材フイルム1は、従来よりの熱
転写フイルムと、同様のものが用いることができ、サー
マルヘッド等の印加の熱に耐性をもつものであれば特に
制限するものではない。例えば、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、アイオノマー、エチレンと他のビニル化合物との共
重合体、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・
酢酸ビニル共重合体ケン化物等の合成樹脂から形成され
る延伸あるいは無延伸のフィルムや、コンデンサー紙、
パラフィン紙、不織布等があり、また、これらを複合し
たものであってもよい。基材フイルム1の厚さは、その
強度、熱伝導度が適切になるように材料に応じて適宜選
択することができる。その厚さは2〜25μmである。
【0007】上記のインキ剥離用フィルムAの基材フイ
ルム1の一方の面に形成するスティッキング防止層2
は、画像形成時にその面と接触するサーマルヘッドとの
粘着を防止するとともに、サーマルヘッドの走行性を良
好にするものである。スティッキング防止層は、基本的
には、耐熱性のあるバインダーと離型剤、又は、滑剤の
作用をもつ物質とよりなる塗布液より設けるものであ
る。耐熱性のあるバインダーは、ガラス転移温度が60
℃以上の合成樹脂、−OH基、又は−COOH基をもつ
熱可塑性樹脂に、例えば、ジイソシアネートもしくはト
リイソシアネートを加えて架橋硬化させたものや、硬化
性シリコーンが適する。離型剤、及び滑剤は、ワックス
類、高級脂肪酸のアミド、エステル及び塩のように、加
熱によりその作用をするものと、フッ素樹脂や無機粉末
のように固体のまま作用するものとがある。その塗布
は、ロールコート、グラビアコート等従来の方法から適
宜選択してできる。そして、その塗布量は、0.3〜1
g/m2 (固形分、以下、塗布量に関する数値は特に断
らない限りは、固形分とする)。
【0008】上記の基材フイルム1の他の面に形成する
粘着ヒートシール層3は、後述するようにインキシート
Bのインキ層4とサーマルヘッド等で印加されたとき、
熱接着してインキ層を、インキシートBから剥離するも
のであり、比較的低融点で接着力の大きい感熱接着剤か
ら形成される。このような感熱接着剤としては、例え
ば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、
エチレン・アクリル酸エステル共重合体、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポ
リブテン、ポリイソブチレン、石油樹脂、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアル
コール、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリビニ
ルフォルマール、ポリビニルブチラール、アセチルセル
ロース、ニトロセルロース、エチルセルロース又はポリ
アセタール等が用いられる。特に、従来感熱接着剤とし
て使用されている比較的低軟化点、例えば、50〜80
℃の軟化点をもつものが好ましい。そして、インキ層と
常温では、遊離しない程度の20〜100g/15mm
巾の弱い接着を示すものであり、サーマルヘッド等で印
加加熱したときに、部分的に溶融接着(ヒートシール)
するとともに、印加しない部分は容易に剥離できるよう
に設けられるものである。そして、その塗布液は、有機
溶剤による溶液、水系ディスパージョン、あるいはホッ
トメルトの形状のもので、塗布方法は、ロールコート、
グラビアコート、エアナイフコート等塗布液の特性に応
じた方法で行うことができる。そしてその塗布量は、
0.3〜5μmの厚さである。
【0009】受像シートBに用いられる、透明な基材フ
ィルム5は、可視光線及び紫外線に対して、透明である
ことが好ましいものではあるが、ネガフィルムやマスク
フィルム等として使用する場合は、可視光線に対して透
明であることは必ずしも必須ではなく、300〜400
nmの紫外線に対して実質的に透光性であれば、可視光
下では着色されていてもかまわない。また、印加加熱に
より、画像を抜き文字で形成する場合は、必ずしも透明
である必要はなく、不透明の白色を含む着色フィルムを
使用することもできる。
【0010】受像シートBに用いられる、基材フィルム
は、通常のプラスチックシートが、一般的であり、例え
ばポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、
酢酸セルロース、塩化ビニル、エチレン・酢酸ビニル共
重合体ケン化物等の延伸フィルムあるいは未延伸のフィ
ルムの他に合成紙を含む紙や、これらの貼合フィルムが
挙げられる。これらのなかでも、α位にアルキル基をも
つポリプロピレンフィルムはインキ層との剥離性がよ
く、これを用いる場合には、基材フィルムとインキ層と
の間に剥離層を必要としない。また、基材フィルム5
は、後工程では枚葉で取り扱われるため、剛性が必要で
あり、材質、製法によって、その厚さを決められるが、
50〜200μmが好ましい。
【0011】複合熱転写シートにおいて、基材フイルム
5とインキ層との間に、必要によっては、剥離層を設け
ることにより、サーマルヘッドTにより印加加熱された
部分の剥離を受像シートBの基材フイルム面より容易に
剥離するようにもできる。特に、適度の剛性があり、印
字する場合に搬送性がよいポリエステルフィルムを用い
る場合はこのような剥離層を設けることが好ましい。剥
離層は、酸化ポリプロピレン、塩素化ポリプロピレン、
ニトロセルロース、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体な
どの基材フィルムとの接着が弱く、そしてインキ層との
接着の強い材料を主成分とし、ワックス成分の追加によ
り剥離強度の調整を行うことができる。また、剥離部の
膜切れをよくするためにコロイダルシリカ等の無機、あ
るいは有機フィラーを含ませることもある。剥離層の厚
さは0.3〜5μmで設けられる。また、剥離層は、材
料の種類、印加条件によっては、その層間で分離して剥
離することもある。したがって、インキ剥離部を0.5
以下の光透過濃度を維持するために、層それ自身が透明
性をもつものが好ましい。光透過濃度が、0.5を超え
ると、ネガフィルムとして使用した場合、銀塩やフォト
レジスト等に対する露光量にムラを生じ、ポシ濃度が不
安定となることがあり好ましくない。
【0012】受像シートBにおいて、透明基材上に必要
に応じて設けた剥離層を介して、形成されるインキ層4
は、顔料とバインダーとから構成され、波長600〜3
00nmの光線に対する隠蔽性が大きいものである。イ
ンキのバインダーは、ワックスを主成分として、その他
ワックスと乾性油、各種の天然あるいは合成樹脂、セル
ロース又はゴムの誘導体との混合物が用いられる。代表
的に使用されるワックスは、マイクロクリスタリンワッ
クス、パラフィンワックス、カルナバワックス等があ
り、その他、フイシャートロプシュワックス、木ロウ、
ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、キャンデリ
ラワックス、ペトロラタム等があり、また、セラック、
ポリエステル、脂肪酸アミド、スチレン・ブタジエンゴ
ム等の熱可塑性樹脂が適宜用いられる。そして、上記ワ
ックスに、比較的低融点の熱可塑性樹脂、例えば、スチ
レン・ブタジエン系ラテックスを配合して、粘着ヒート
シール層に対する接着を向上させるとともに、インキ層
の膜切れをよくするためにコロイダルシリカ等の無機あ
るいは有機フィラー等の微粉末を含ませることが好まし
い。ワックスに対する熱可塑性樹脂の使用割合は、ワッ
クス100部に対し5〜300部である。
【0013】剥離層の上に形成されるインキ層は、比較
的低融点のもので設けられている剥離層を、溶解あるい
は融解しないように水分散系のものをベヒクルとする塗
布液で形成することが好ましい。例えば、水分散系のカ
ーボンブラック、ポリエステルディスパージョン、スチ
レン・ブタジエンラテックスやワックスエマルジョン、
シリカ等の微粒子より構成される。
【0014】本発明の、複合熱転写シートの受像シート
に透明フィルムを使用した場合における、インキ層は波
長600〜300nmの光線に対する、光透過濃度は、
2.0以上にすることが好ましく、このためには、イン
キ層の顔料の種類と、濃度と厚さとの関係が重要な要因
となる。顔料は、カーボンブラック、アルミニウム粉の
ような金属粉、又は、それらの混合物が使用される。そ
して、インキ層の厚さが1.5μmとした場合、顔料で
あるカーボンブラックの濃度は30〜80重量%が適当
である。尚、光透過濃度が2.0以下であると、マスク
フィルム等に使用した場合、光源の遮蔽が十分ではな
く、シャープな潛像を形成しないことがある。受像シー
トのインキ層は、ホットメルト状態あるいは溶液、又は
水分散系のものを、グラビアコート、グラビアリバース
コート、ロールコート等の通常の方法で設けることがで
きる。そして、凹版を用いたグラビアリバースコート、
ロールコートは、塗布面を均一に形成できる点からも好
ましい方法である。インキ層の厚さは、例えば、カーボ
ン濃度が40重量%である場合、0.5〜5μmであ
る。
【0015】本発明の複合熱転写シートは、基材フィル
ムの一方の面に必要に応じて設けた剥離層、及びインキ
層を設けた受像シートBと、ステッキング防止層を設け
たインキ剥離シートAのもう一方の面に設ける、粘着ヒ
ートシール層とを対向して貼合し、ロール状に巻取る
か、あるいは、枚葉に断裁して構成するものである。複
合熱転写シートのカーリングを防ぐには、貼合の工程で
枚葉に断裁する方が有利である。
【0016】本発明の複合熱転写シートによる、画像の
形成方法は、図2あるいは図4に示すように、複合熱転
写シートCのインキ剥離用フィルムAの背面から画像状
に熱を印加して、受像シートBからインキ層41を上記
の画像状に剥離することを特徴としている。すなわち、
複合熱転写シートCを、例えば、プリンターや、プロッ
ターにセットし、図2あるいは図4に矢印で示すように
搬送し、例えば、サーマルヘッドT(フラッシュ露光、
熱ペン等でもよい)で、画像上に熱を印加して、印字
後、インキ剥離用フィルムAを印加部のインキ41とと
もに、インキシートBから剥離することによって、基材
フイルム5の上に所望の画像42を形成することができ
るものである。このようにして形成された画像をネガフ
ィルムや、マスクフィルム等として、銀塩フィルム、感
光紙等の感光材料に可視光線、好ましくは300〜40
0nmの紫外線を露光することによって、銀塩フィルム
にポジ画像を形成することができる。また、任意の基板
上にフォトレジスト層を形成し、同様に露光することに
よって、フォトレジストのタイプに従って、ネガパター
ン又は基板上にポジパターンを容易に設けることができ
る。更に、複合熱転写シートBを、不透明フィルムで形
成した場合は、濃度のある、抜き文字の画像を構成でき
るものである。
【0017】
【実施例】
〔実施例 1〕厚さ60μmの二軸延伸ポリプロピレフ
ィルムを基材フィルム5とし、下記の「インキ層用塗布
液1」を1.5 g/m2 (固形分)、グラビアリバース
コートで塗布し、インキ層4を設けて受像シートBを形
成した。尚、組成を示す数値の記載は、特にことわりの
ないかぎり重量部である。 「インキ層用塗布液 1」 水分散型カーボンブラック 25部 スチレン・ブタジエンラテックス(固形分40%、Tg52℃) 7部 飽和ポリエステルデスパージョン(固形分20%、Tg70℃) 18部 カルナバワックス水分散体 (固形分34%、Tg67℃) 7部 水 22部 イソプロピルアルコール 22部 一方、裏面にステッキング防止層2を設けた、4.5μ
m厚の基材フィルム1に下記組成の「粘着ヒートシール
用塗布液1」を、グラビアコーティングで0.5 g/m
2 になるように粘着ヒートシール層3を設けてインキ剥
離用フィルムAを形成し、その同一工程で前記受像シー
トBのインキ層面と対向するように貼合し、所定寸法の
枚葉に断裁して複合熱転写シートCを得た。 「粘着ヒートシール用塗布液 1」 アクリル系粘着性ディスパージョン(固形分50%Tg−58℃) 7部 スチレン・ブタジエン系共重合体ラテックス 7部 (固形分40%Tg52℃) ポリエステル樹脂水分散体 (固形分30%Tg67℃) 14部 水 36部 イソプロピルアルコール 36部
【0018】〔実施例 2〕厚さ75μmの二軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルムを基材フィルム5と
し、その一方の面に、下記組成の「剥離層塗布液1」を
0.3 g/m2 をエアナイフコーティングで剥離層6を
設け、その上に、下記組成の「インキ層用塗布液2」を
1.5 g/m2 グラビアリバースコートで塗布し、イン
キ層4を設けて受像シートBを形成した。 「剥離層用塗布液 1」 塩化ポリプロピレンワックス水分散体 20部 水 80部 「インキ層用塗布液 2」 水分散型カーボンブラック 18部 スチレン・ブタジエンラテックス(固形分40%、Tg52℃) 18部 飽和ポリエステルデスパージョン(固形分34%、Tg70℃) 5部 合成シリカ 2部 カルナバワックス水分散体 (固形分40%、融点83℃) 5部 水 26部 イソプロピルアルコール 26部 一方、実施例1で構成した、インキ剥離用フィルムAの
粘着ヒートシール層面と、本実施例の受像シートBの着
色インキ層面とを対向させて、実施例1と同様に貼合
し、所定寸法の枚葉に断裁して複合熱転写シートCを得
た。
【0019】〔実施例 3〕厚さ75μmの二軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルムを基材フィルム5と
し、その一方の面に、下記組成の「剥離層塗布液2」を
0.3 g/m2 をグラビアコーティングで剥離層6を設
け、更に下記組成の「インキ層用塗布液3」を1.3 g
/m2 グラビアリバースコートで塗布し、インキ層4を
設けて受像シートBを形成した。 「剥離層用塗布液 2」 塩化ポリプロピレン 30部 ポリエチレンワックス 6部 合成シリカ 6部 トルエン 28部 メチルエチルケトン 28部 「インキ層用塗布液 3」 水分散型カーボンブラック 20部 スチレン・ブタジエンラテックス(固形分40%、Tg36℃) 6部 飽和ポリエステル樹脂 (固形分34%、Tg70℃) 6部 エチレン・酢酸ビニル共重合体 (固形分40%、軟化点40℃) 8部 カルナバワックス水分散体 (固形分40%、融点83℃) 6部 水 27部 イソプロピルアルコール 27部 一方、実施例1で構成した、剥離用フィルムAの粘着ヒ
ートシール層面と、本実施例における受像シートBのイ
ンキ層面とを対向させて、実施例1と同様に貼合し、所
定寸法の枚葉に断裁して複合熱転写シートCを得た。
【0020】〔比較例 1〕厚さ75μmの二軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルムを基材フィルム5と
し、その一方の面に、カルナバワックス水分散体(固形
分40%融点80℃)を塗布量0.7 g/m2 になるよ
うに、エアナイフコーティングして剥離層6を設け、そ
の上に、下記の「インキ層用塗布液4」を1.3 g/m
2 グラビアリバースコートで塗布し、インキ層4を設け
て受像シートBを形成した。 「インキ層用塗布液 4」 水分散型カーボンブラック 17部 スチレン・酢酸ビニル共重合体ディスパージョン 25部 (固形分40%、Tg52℃) カルナバワックス水系デスパージョン 42部 (固形分34%、Tg70℃) 水 8部 イソプロピルアルコール 8部 一方、裏面にステッキング防止層2を設けた、4.5μ
m厚の基材フイルム1に下記組成の「粘着ヒートシール
層用塗布液2」を、グラビアコーティングで0.4 g/
2 になるように設けて剥離用フィルムAを形成し、そ
の同一工程で前記受像シートBのインキ層面と対向する
ように貼合し、所定寸法の枚葉に断裁して複合熱転写シ
ートCを得た。 「粘着ヒートシール用塗布液 2」 ポリエステル樹脂水分散体 (固形分34%Tg67℃) 25部 スチレン・ブタジエン系共重合体ラテックス 25部 (固形分40%Tg22℃) 水 25部 イソプロピルアルコール 25部
【0021】実施例、及び比較例のものを用いて、大型
プロッターで各種のネガとなる印字画像を得て、これを
分光光度計によりその光透過濃度を測定したところ次の
表1に示す結果が得られた。尚、光透過濃度は、次のよ
うに定義する。与えられた物質層(印字後の受像シート
のインキ剥離部、及びインキ残存部)が光を吸収する度
合いを示す量であって、吸光度と同一の意義をもつもの
である。数値が高いほど光吸収量が大きい(光を透過し
にくい)。吸光度Asとは、光が物質層を通過する間に
吸収によってその強さがI0 からIになったとき次の式
で現せる。 As=log10(I0 /I)
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、インキ
を設けた受像シートから、印加した部分のみをインキ剥
離用フィルムで剥離形成したネガ画像は、インキ層を塗
布したときの濃度を保つとものである。そして粘着ヒー
トシール層によって剥離された透明部分は、光透過性も
0.5以下の透明性がよいものである。したがって、受
像シートに形成された画像を、ネガフィルムやマスクフ
ィルムに使用した場合、インキ残存部は光源光を十分に
遮断することができ、銀塩フィルムや、フォトレジスト
層等に明瞭なポジ、又はネガ画像を形成できる。そし
て、本発明の複合熱転写シートは剥離用フィルムと受像
シートとが一体化されているため、シート供給部が1ユ
ニットのプリンターで印字ができるものである。また、
離型性に優れたαーオレフィンよりなる基材シートに設
けられたインキ層は、印加時の剥離性能もよく、基材フ
ィルムの種類によっては必要な剥離層を省略してインキ
層を設けても、十分な剥離効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】インキ層が、直接受像シートに設けられた複合
熱転写シートの断面を示す概念図である。
【図2】印加により、受像シートに画像の形成状況を示
す断面の概念図である。
【図3】インキ層が、剥離層を介して受像シートに設け
られた複合熱転写シートを示す断面の概念図である。
【図4】印加により、剥離層とともにインキ層がインキ
剥離フィルムに転写される状況を示す概念図である。
【符号の説明】
1 基材フイルム(剥離フィルム用) 2 スティッキング防止層 3 粘着ヒートシール層 4 インキ層 41 剥離されたインキ層 42 画像 5 基材フィルム(受像シート用) 6 剥離層 61 インキ層とともに剥離された剥離層 剥離用フィルム 受像シート 複合熱転写シート T サーマルヘッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの一方の面にスティッキン
    グ防止層を設け、他の面に粘着ヒートシール層をもつイ
    ンキ剥離用フィルムAと、基材フイルムの一方の面にイ
    ンキ層をもつ受像シートBとを、粘着ヒートシール層
    と、インキ層とを対向させて剥離可能に接着させたこと
    を特徴とする複合熱転写シートC。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の受像シートBが、波長6
    00〜300nmの光線に対する光透過濃度が2.0以
    上であり、インキ剥離フィルムAでインキ層を剥離した
    後の光透過濃度が0.5以下であることを特徴とする複
    合熱転写シートC。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の受像シートBの基
    材フィルムが、αーオレフィンの重合物よりなる複合熱
    転写シート。
JP5344601A 1993-12-20 1993-12-20 複合熱転写シート Pending JPH07172075A (ja)

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