JP2019150763A - 水処理方法および水処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水をより少ないエネルギーで処理することができる水処理方法および水処理装置を提供する。【解決手段】難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水とを個別に回収し、難分解性低沸点溶剤含有水について蒸留装置14にて蒸留処理を行い、蒸留処理の塔底処理水を使用して易分解性低沸点溶剤含有水を加温して、易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理装置20にて嫌気性生物処理を行う水処理方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、難分解性低沸点溶剤含有水および易分解性低沸点溶剤含有水の水処理方法および水処理装置に関する。
従来、メタノール、エタノール等の低沸点溶剤を含む水溶液について、低沸点溶剤を回収するために蒸留処理を行っていた(例えば、特許文献1参照)。難分解性の低沸点溶剤を含有する水溶液(難分解性低沸点溶剤含有水)と易分解性の低沸点溶剤を含有する水溶液(易分解性低沸点溶剤含有水)が発生する場合、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水は個別に回収しておらず、両者を混合した混合状態の水に対して蒸留処理を行っていた。混合状態の水の水温が通常は常温(20〜25℃)であるのに対して、蒸留処理では低沸点溶剤が蒸発する温度以上の温度、例えば80℃以上に加熱する必要があり、過大なエネルギーを消費していた。
このように、難分解性低沸点溶剤含有水および易分解性低沸点溶剤含有水の全量に対して蒸留のための加熱操作を行うので、過大なエネルギーを消費していた。
特開平2−253802号公報
本発明の目的は、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水をより少ないエネルギーで処理することができる水処理方法および水処理装置を提供することにある。
本発明は、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水とを個別に回収し、前記難分解性低沸点溶剤含有水について蒸留処理を行い、前記蒸留処理の塔底処理水を使用して前記易分解性低沸点溶剤含有水を加温して、前記易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理を行う水処理方法である。
前記水処理方法において、前記難分解性低沸点溶剤含有水の蒸留処理において、前記嫌気性生物処理にて発生したバイオガスから回収した熱源を使用することが好ましい。
前記水処理方法において、前記易分解性低沸点溶剤含有水のCODCr濃度は、10,000mg/L以上であることが好ましい。
前記水処理方法において、前記嫌気性生物処理は、担体を用いた嫌気性流動床式生物処理であることが好ましい。
前記水処理方法において、前記難分解性低沸点溶剤含有水と前記易分解性低沸点溶剤含有水との合計量に対する前記難分解性低沸点溶剤含有水の水量比は、60vol%以下であることが好ましい。
また、本発明は、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水とを個別に回収する回収手段と、前記難分解性低沸点溶剤含有水について蒸留処理を行うための蒸留装置と、前記蒸留処理の塔底処理水を使用して加温した前記易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理を行うための嫌気性生物処理装置と、を備える水処理装置である。
前記水処理装置において、前記難分解性低沸点溶剤含有水の蒸留処理において、前記嫌気性生物処理にて発生したバイオガスから回収した熱源が使用されることが好ましい。
前記水処理装置において、前記易分解性低沸点溶剤含有水のCODCr濃度は、10,000mg/L以上であることが好ましい。
前記水処理装置において、前記嫌気性生物処理は、担体を用いた嫌気性流動床式生物処理であることが好ましい。
前記水処理装置において、前記難分解性低沸点溶剤含有水と前記易分解性低沸点溶剤含有水との合計量に対する前記難分解性低沸点溶剤含有水の水量比は、60vol%以下であることが好ましい。
本発明によれば、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水をより少ないエネルギーで処理することができる。
本発明の実施形態に係る水処理装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 図2に示す処理において、難分解性低沸点溶剤含有水、易分解性低沸点溶剤含有水の水量、CODCr濃度を変えたときの、処理に必要な投入エネルギーを試算した結果を示すグラフである。 図4に示す処理において、難分解性低沸点溶剤含有水、易分解性低沸点溶剤含有水の水量、CODCr濃度を変えたときの、処理に必要な投入エネルギーを試算した結果を示すグラフである。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る水処理装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。
図1に示す水処理装置1は、難分解性低沸点溶剤含有水について蒸留処理を行うための蒸留装置14と、蒸留処理の塔底処理水を使用して加温した易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理を行うための嫌気性生物処理装置20と、を備える。水処理装置1は、難分解性低沸点溶剤含有水を個別に回収する回収手段として、難分解性低沸点溶剤含有水槽10と、易分解性低沸点溶剤含有水を個別に回収する回収手段として、易分解性低沸点溶剤含有水槽16と、を備えてもよい。水処理装置1は、熱交換手段として熱交換装置12,17、加温手段として加温装置18を備えてもよい。
図1の水処理装置1において、難分解性低沸点溶剤含有水槽10の入口には、配管22が接続されている。難分解性低沸点溶剤含有水槽10の出口と、熱交換装置12の水入口とは、配管24により接続されている。熱交換装置12の水出口と、蒸留装置14の水入口とは、配管26により接続されている。蒸留装置14の回収物出口には、配管28が接続されている。蒸留装置14の加熱媒体入口には、配管42が接続されている。易分解性低沸点溶剤含有水槽16の入口には、配管34が接続されている。易分解性低沸点溶剤含有水槽16の出口と、熱交換装置17の水入口とは、配管36により接続されている。熱交換装置17の水出口と、加温装置18の入口とは、配管37により接続されている。加温装置18の出口と、嫌気性生物処理装置20の入口とは、配管38により接続されている。嫌気性生物処理装置20の処理水出口には、配管40が接続されている。蒸留装置14の塔底処理水出口と、熱交換装置12の塔底処理水入口とは、配管30により接続されている。熱交換装置12の塔底処理水出口と、熱交換装置17の塔底処理水入口とは、配管32により接続されている。熱交換装置17の塔底処理水出口と、配管40とは、配管33により接続されている。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置1の動作について説明する。
難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水とは個別に回収される。例えば、難分解性低沸点溶剤含有水は、配管22を通して難分解性低沸点溶剤含有水槽10に貯留され、易分解性低沸点溶剤含有水は、配管34を通して易分解性低沸点溶剤含有水槽16に貯留される。
水処理装置1において、難分解性低沸点溶剤含有水は、難分解性低沸点溶剤含有水槽10から配管24を通して熱交換装置12に送液され、熱交換装置12において熱交換が行われた後、配管26を通して蒸留装置14に送液される。蒸気等の加熱媒体が配管42を通して蒸留装置14に供給され、蒸留装置14において、難分解性低沸点溶剤含有水について加熱媒体を熱源として用いて蒸留処理が行われる(蒸留処理工程)。蒸留処理で得られた、難分解性低沸点溶剤が濃縮された濃縮物は、蒸留回収物として、配管28を通して排出される。一方、難分解性低沸点溶剤が低減された、蒸留装置14の塔底から排出される塔底処理水は、配管30を通して熱交換装置12に送液され、熱交換装置12において熱交換が行われた後、配管32を通して熱交換装置17に送液され、熱交換装置17において熱交換が行われた後、配管33を通して配管40に送液される。
一方、易分解性低沸点溶剤含有水は、易分解性低沸点溶剤含有水槽16から配管36を通して熱交換装置17に送液され、熱交換装置17において熱交換が行われる。熱交換装置17において、加熱された状態である塔底処理水と易分解性低沸点溶剤含有水とが間接的に接触されることにより、易分解性低沸点溶剤含有水が加温される(易分解性低沸点溶剤含有水加温工程)。その後、易分解性低沸点溶剤含有水は、配管37を通して加温装置18に送液され、必要に応じて加温装置18においてさらに加温が行われた後、配管38を通して嫌気性生物処理装置20に送液される。嫌気性生物処理装置20において、易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理が行われる(嫌気性生物処理工程)。嫌気性生物処理が行われた生物処理水は、配管40を通して、塔底処理水とともに処理水として排出される。
水処理装置1では、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水とは個別に回収され、難分解性低沸点溶剤含有水について蒸留処理が行われ、易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理が行われる。そして、加熱された状態である、蒸留処理の塔底処理水が熱交換装置17において易分解性低沸点溶剤含有水と熱交換(間接接触)されることにより、易分解性低沸点溶剤含有水が加温される。すなわち、蒸留処理の塔底処理水を使用して易分解性低沸点溶剤含有水が加温される。これらの構成によって、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水をより少ないエネルギーで処理することができる。また、難分解性低沸点溶剤含有水および易分解性低沸点溶剤含有水の全量に対して蒸留のための加熱操作を行わなくてもよいので、エネルギーの消費を低減することができる。
蒸留処理の塔底処理水を使用する易分解性低沸点溶剤含有水の加温は、図1の水処理方法および水処理装置1のように、蒸留処理の塔底処理水と易分解性低沸点溶剤含有水とを熱交換装置等を用いて間接接触させることによって行われてもよいが、蒸留処理の塔底処理水が易分解性低沸点溶剤含有水槽16において易分解性低沸点溶剤含有水と混合される、すなわち蒸留処理の塔底処理水と易分解性低沸点溶剤含有水とが直接接触されることによって行われてもよい。
このように直接接触により易分解性低沸点溶剤含有水の加温を行う場合の水処理装置の一例の概略構成を図2に示す。図2に示す水処理装置3において、難分解性低沸点溶剤含有水槽10の入口には、配管22が接続されている。難分解性低沸点溶剤含有水槽10の出口と、熱交換装置12の水入口とは、配管24により接続されている。熱交換装置12の水出口と、蒸留装置14の水入口とは、配管26により接続されている。蒸留装置14の回収物出口には、配管28が接続されている。蒸留装置14の塔底処理水出口と、熱交換装置12の塔底処理水入口とは、配管30により接続されている。熱交換装置12の塔底処理水出口と、易分解性低沸点溶剤含有水槽16の塔底処理水入口とは、配管32により接続されている。蒸留装置14の加熱媒体入口には、配管42が接続されている。易分解性低沸点溶剤含有水槽16の入口には、配管34が接続されている。易分解性低沸点溶剤含有水槽16の出口と、加温装置18の水入口とは、配管44により接続されている。加温装置18の水出口と、嫌気性生物処理装置20の入口とは、配管46により接続されている。嫌気性生物処理装置20の処理水出口には、配管40が接続されている。
難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水とは個別に回収される。例えば、難分解性低沸点溶剤含有水は、配管22を通して難分解性低沸点溶剤含有水槽10に貯留され、易分解性低沸点溶剤含有水は、配管34を通して易分解性低沸点溶剤含有水槽16に貯留される。
水処理装置3において、難分解性低沸点溶剤含有水は、難分解性低沸点溶剤含有水槽10から配管24を通して熱交換装置12に送液され、熱交換装置12において熱交換が行われた後、配管26を通して蒸留装置14に送液される。蒸気等の加熱媒体が配管42を通して蒸留装置14に供給され、蒸留装置14において、難分解性低沸点溶剤含有水について加熱媒体を熱源として用いて蒸留処理が行われる(蒸留処理工程)。蒸留処理で得られた、難分解性低沸点溶剤が濃縮された濃縮物は、蒸留回収物として、配管28を通して排出される。一方、難分解性低沸点溶剤が低減された、蒸留装置14の塔底から排出される塔底処理水は、配管30を通して熱交換装置12に送液され、熱交換装置12において熱交換が行われた後、配管32を通して易分解性低沸点溶剤含有水槽16に送液される。易分解性低沸点溶剤含有水槽16において、加熱された状態である塔底処理水と易分解性低沸点溶剤含有水とが混合されることにより、易分解性低沸点溶剤含有水が加温される(易分解性低沸点溶剤含有水加温工程)。
加温された易分解性低沸点溶剤含有水は、易分解性低沸点溶剤含有水槽16から配管44を通して加温装置18に送液され、必要に応じて加温装置18においてさらに加温が行われた後、配管46を通して嫌気性生物処理装置20に送液される。嫌気性生物処理装置20において、易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理が行われる(嫌気性生物処理工程)。嫌気性生物処理が行われた生物処理水は、配管40を通して処理水として排出される。
水処理装置3では、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水とは個別に回収され、難分解性低沸点溶剤含有水について蒸留処理が行われ、易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理が行われる。そして、加熱された状態である、蒸留処理の塔底処理水が易分解性低沸点溶剤含有水槽16において易分解性低沸点溶剤含有水と混合されることにより、易分解性低沸点溶剤含有水が加温される。すなわち、蒸留処理の塔底処理水を使用して易分解性低沸点溶剤含有水が加温される。これらの構成によって、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水をより少ないエネルギーで処理することができる。また、難分解性低沸点溶剤含有水および易分解性低沸点溶剤含有水の全量に対して蒸留のための加熱操作を行わなくてもよいので、エネルギーの消費を低減することができる。
加温の効率が高い等の点から、蒸留塔の塔底処理水と易分解性低沸点溶剤含有水とは、熱交換器等を経由して間接的に加温されることが望ましいが、蒸留塔の塔底処理水に易分解性の有機物が混入する等の場合は、蒸留塔の塔底処理水と易分解性低沸点溶剤含有水とが混合(直接接触)されることによって易分解性低沸点溶剤含有水の加温が行われる場合もあり得る。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置において、難分解性低沸点溶剤含有水の蒸留処理において、嫌気性生物処理にて発生したバイオガスから回収した熱源を使用することが好ましい。図3にこのような構成の水処理装置の例の概略構成を示す。図3に示す水処理装置5は、図1の水処理装置1における蒸留装置14に加熱媒体を供給するための配管42に代えて、配管48を備え、配管48によって嫌気性生物処理装置20のガス出口と、蒸留装置14の加熱媒体入口とが接続されている。バイオガスは脱硫等のガス精製が行われ、必要に応じてガスホルダを設置し、ガス流量変動を均一化してもよい。その後、ボイラに導入し、加熱媒体(スチーム)を発生させ、蒸留装置14へ導入してもよい。
水処理装置5において、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水とは個別に回収される。例えば、難分解性低沸点溶剤含有水は、配管22を通して難分解性低沸点溶剤含有水槽10に貯留され、易分解性低沸点溶剤含有水は、配管34を通して易分解性低沸点溶剤含有水槽16に貯留される。
難分解性低沸点溶剤含有水は、難分解性低沸点溶剤含有水槽10から配管24を通して熱交換装置12に送液され、熱交換装置12において熱交換が行われた後、配管26を通して蒸留装置14に送液される。蒸留装置14において、難分解性低沸点溶剤含有水について蒸留処理が行われる(蒸留処理工程)。
蒸留処理で得られた、難分解性低沸点溶剤が濃縮された濃縮物は、蒸留回収物として、配管28を通して排出される。一方、難分解性低沸点溶剤が低減された蒸留装置14の塔底から排出される塔底処理水は、配管30を通して熱交換装置12に送液され、熱交換装置12において熱交換が行われた後、配管32を通して熱交換装置17に送液され、熱交換装置17において熱交換が行われた後、配管33を通して配管40に送液される。
一方、易分解性低沸点溶剤含有水は、易分解性低沸点溶剤含有水槽16から配管36を通して熱交換装置17に送液され、熱交換装置17において熱交換が行われる。熱交換装置17において、加熱された状態である塔底処理水と易分解性低沸点溶剤含有水とが間接的に接触されることにより、易分解性低沸点溶剤含有水が加温される(易分解性低沸点溶剤含有水加温工程)。その後、易分解性低沸点溶剤含有水は、配管37を通して加温装置18に送液され、必要に応じて加温装置18においてさらに加温が行われた後、配管38を通して嫌気性生物処理装置20に送液される。嫌気性生物処理装置20において、易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理が行われる(嫌気性生物処理工程)。嫌気性生物処理が行われた生物処理水は、配管40を通して、塔底処理水とともに処理水として排出される。嫌気性生物処理装置20において、嫌気性生物処理により発生したバイオガスは、配管48を通して蒸留装置14に供給され、蒸留装置14において、上記の通り難分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理により発生したバイオガスを熱源として用いて蒸留処理が行われる。
このように、難分解性低沸点溶剤含有水の蒸留処理において、易分解性低沸点溶剤含有水の嫌気性生物処理にて発生したバイオガス(例えば、メタンガス)から回収したエネルギーを熱源として使用することによって、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水をさらに少ないエネルギーで処理することができる。易分解性低沸点溶剤含有水のCODCr濃度が高い程、嫌気性生物処理においてバイオガス発生量が増大するため、本実施形態に係る水処理方法および水処理装置が有効となる。特に、易分解性低沸点溶剤含有水のCODCr濃度が10,000mg/L以上の条件において、エネルギー低減効果が顕著であるため好ましく、20,000mg/L以上の条件がより好ましい。
図3に示す水処理装置5において直接接触により易分解性低沸点溶剤含有水の加温を行う場合の水処理装置の一例の概略構成を図4に示す。図4に示す水処理装置7において、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水とは個別に回収される。例えば、難分解性低沸点溶剤含有水は、配管22を通して難分解性低沸点溶剤含有水槽10に貯留され、易分解性低沸点溶剤含有水は、配管34を通して易分解性低沸点溶剤含有水槽16に貯留される。
難分解性低沸点溶剤含有水は、難分解性低沸点溶剤含有水槽10から配管24を通して熱交換装置12に送液され、熱交換装置12において熱交換が行われた後、配管26を通して蒸留装置14に送液される。蒸留装置14において、難分解性低沸点溶剤含有水について蒸留処理が行われる(蒸留処理工程)。
蒸留処理で得られた、難分解性低沸点溶剤が濃縮された濃縮物は、蒸留回収物として、配管28を通して排出される。一方、難分解性低沸点溶剤が低減された、蒸留装置14の塔底から排出される塔底処理水は、配管30を通して熱交換装置12に送液され、熱交換装置12において熱交換が行われた後、配管32を通して易分解性低沸点溶剤含有水槽16に送液される。易分解性低沸点溶剤含有水槽16において、加熱された状態である凝縮物と易分解性低沸点溶剤含有水とが混合されることにより、易分解性低沸点溶剤含有水が加温される(易分解性低沸点溶剤含有水加温工程)。
加温された易分解性低沸点溶剤含有水は、易分解性低沸点溶剤含有水槽16から配管44を通して加温装置18に送液され、必要に応じて加温装置18においてさらに加温が行われた後、配管46を通して嫌気性生物処理装置20に送液される。嫌気性生物処理装置20において、易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理が行われる(嫌気性生物処理工程)。嫌気性生物処理が行われた生物処理水は、配管40を通して処理水として排出される。嫌気性生物処理装置20において、嫌気性生物処理により発生したバイオガスは、配管48を通して蒸留装置14に供給され、蒸留装置14において、上記の通り難分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理により発生したバイオガスを熱源として用いて蒸留処理が行われる。
[被処理水]
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置における被処理水は、難分解性低沸点溶剤含有水および易分解性低沸点溶剤含有水である。
「低沸点溶剤」とは水の沸点である100℃未満に沸点を有する有機溶剤を指す。これら低沸点溶剤のうち、微生物による分解が困難な有機溶剤を「難分解性低沸点溶剤」と呼び、微生物による分解が容易な有機溶剤を「易分解性低沸点溶剤」と呼ぶ。
ここで、嫌気性微生物(有機溶剤のTOC濃度に対して嫌気性汚泥を5〜10mL/g−TOCとなるように添加)と有機溶剤とを嫌気条件下で、かつ必要な栄養塩類として窒素源、燐源、その他無機塩類(ニッケル、コバルト、鉄等の塩類)等を適宜添加して30〜35℃で2〜5日間反応させ、有機溶剤由来のTOC濃度を基準とした分解率が50%未満の有機溶剤を「難分解性低沸点溶剤」とし、分解率が50%以上の有機溶剤を「易分解性低沸点溶剤」とする。
難分解性低沸点溶剤としては、例えば、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トリクレン、四塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン等が挙げられる。易分解性低沸点溶剤としては、例えば、ヘキサン、ベンゼン、メタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル等が挙げられる。
難分解性低沸点溶剤含有水および易分解性低沸点溶剤含有水は、例えば、半導体工場、食品工場、化学工場、合成皮革工場等から排出される。
全被処理水量、すなわち難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水との合計量に対する難分解性低沸点溶剤含有水の水量比が少ない程、蒸留処理で処理する水量が減少するため、本実施形態に係る水処理方法および水処理装置が有効となる。特に、全被処理水量に対する難分解性低沸点溶剤含有水の水量比が60vol%以下の条件において効果が顕著であるため好ましく、40vol%以下の条件がより好ましい。
[蒸留処理]
難分解性低沸点溶剤含有水の処理には、蒸留処理が適用される。蒸留処理で用いられる蒸留装置14としては、難分解性低沸点溶剤含有水の蒸留処理を行うことができるものであればよく、特に制限はない。蒸留装置14としては、回分式または連続式に拘わらず、対象物を蒸留分離する蒸留塔の他、装置内を加温することにより対象物質を蒸発させる蒸発濃縮装置(エバポレータ)等が挙げられる。
蒸留装置14において難分解性低沸点溶剤含有水を蒸留温度まで加熱するために用いられる熱源としては、ボイラ等による水蒸気や蒸留塔登頂ガスの回収蒸気の他、電気ヒータによる直接加熱等が挙げられる。
[嫌気性生物処理]
易分解性低沸点溶剤含有水の処理には、嫌気性生物処理が適用される。嫌気性生物処理は28〜35℃が最適水温であり、常温(20〜25℃)の水を処理する場合、通常は加温が必要であるが、難分解性低沸点溶剤含有水の蒸留処理後の塔底処理水を使用することで加温用の熱量を低減することができる。
嫌気性生物処理の方法としては、嫌気性微生物を用いて嫌気条件で生物処理する方法であればよく、特に制限はない。易分解性低沸点溶剤は炭素数の小さい有機物が多く、一般的な嫌気性生物処理法である上向流嫌気性汚泥床法(UASB(Up−flow Anaerobic Sludge Blanket)法(グラニュール法))では、グラニュールが微細化し、処理が不安定になり易い。したがって、担体を用いた嫌気性流動床式生物処理を適用することが好ましい。担体を用いた嫌気性流動床式生物処理としては、担体が流動する形式のものであればよく、特に制限されるものではないが、例えば上向流型、撹拌型のいずれでもよい。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
表1に示す難分解性低沸点溶剤含有水、易分解性低沸点溶剤含有水の水量、CODCr濃度を変えたときの、図2,4に示す処理に必要な投入エネルギーを試算した。図2に示す処理に必要な投入エネルギー試算結果を図5に示し、図4に示す処理に必要な投入エネルギー試算結果を図6に示す。全水量を蒸留処理した場合と比較して、本実施形態に係る水処理方法および水処理装置であれば省エネルギーで処理可能であることが示されている。また、全水量に対する難分解性低沸点溶剤含有水の水量比60%以下、易分解性低沸点溶剤含有水のCODCr濃度が10,000mg/L以上の条件において、投入エネルギーがより少なく抑えられている。
このように、本実施形態に係る水処理方法および水処理装置により、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水をより少ないエネルギーで処理することができることがわかった。特に、難分解性低沸点溶剤含有水の蒸留処理において、嫌気性生物処理にて発生したバイオガスから回収した熱源を使用することにより、難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水をさらに少ないエネルギーで処理することができることがわかった。
1,3,5,7 水処理装置、10 難分解性低沸点溶剤含有水槽、12,17 熱交換装置、14 蒸留装置、16 易分解性低沸点溶剤含有水槽、18 加温装置、20 嫌気性生物処理装置、22,24,26,28,30,32,33,34,36,37,38,40,42,44,46,48 配管。

Claims (10)

  1. 難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水とを個別に回収し、前記難分解性低沸点溶剤含有水について蒸留処理を行い、前記蒸留処理の塔底処理水を使用して前記易分解性低沸点溶剤含有水を加温して、前記易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理を行うことを特徴とする水処理方法。
  2. 請求項1に記載の水処理方法であって、
    前記難分解性低沸点溶剤含有水の蒸留処理において、前記嫌気性生物処理にて発生したバイオガスから回収した熱源を使用することを特徴とする水処理方法。
  3. 請求項2に記載の水処理方法であって、
    前記易分解性低沸点溶剤含有水のCODCr濃度は、10,000mg/L以上であることを特徴とする水処理方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水処理方法であって、
    前記嫌気性生物処理は、担体を用いた嫌気性流動床式生物処理であることを特徴とする水処理方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水処理方法であって、
    前記難分解性低沸点溶剤含有水と前記易分解性低沸点溶剤含有水との合計量に対する前記難分解性低沸点溶剤含有水の水量比は、60vol%以下であることを特徴とする水処理方法。
  6. 難分解性低沸点溶剤含有水と易分解性低沸点溶剤含有水とを個別に回収する回収手段と、
    前記難分解性低沸点溶剤含有水について蒸留処理を行うための蒸留装置と、
    前記蒸留処理の塔底処理水を使用して加温した前記易分解性低沸点溶剤含有水について嫌気性生物処理を行うための嫌気性生物処理装置と、
    を備えることを特徴とする水処理装置。
  7. 請求項6に記載の水処理装置であって、
    前記難分解性低沸点溶剤含有水の蒸留処理において、前記嫌気性生物処理にて発生したバイオガスから回収した熱源が使用されることを特徴とする水処理装置。
  8. 請求項7に記載の水処理装置であって、
    前記易分解性低沸点溶剤含有水のCODCr濃度は、10,000mg/L以上であることを特徴とする水処理装置。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の水処理装置であって、
    前記嫌気性生物処理は、担体を用いた嫌気性流動床式生物処理であることを特徴とする水処理装置。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の水処理装置であって、
    前記難分解性低沸点溶剤含有水と前記易分解性低沸点溶剤含有水との合計量に対する前記難分解性低沸点溶剤含有水の水量比は、60vol%以下であることを特徴とする水処理装置。
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