JP2006205017A - 有機性廃棄物の処理方法および処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 湿式および乾式メタン発酵において、アンモニアおよび水素によるメタン発酵の阻害を防止しメタン発酵の高速処理を可能とする。
【解決手段】 有機性廃棄物を可溶化し、アンモニアおよび水素を生成させ、生成した水素およびアンモニアを除去し、アンモニアおよび水素が除去された、可溶化された有機性廃棄物をメタン発酵処理する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機性廃棄物の処理方法および処理システムに関するものであり、特に有機性廃棄物の湿式および乾式メタン発酵において、アンモニアおよび水素によるメタン発酵の阻害を防止しメタン発酵の高速処理を可能とすることができる有機性廃棄物の処理方法および処理システムに関するものである。
生ごみ、都市下水汚泥、食品廃棄物、家畜糞尿、下水余剰汚泥等の有機性廃棄物をメタン生成菌により嫌気条件下で分解するメタン発酵処理が実用化されている。かかるメタン発酵処理は、有機性廃棄物の減容化とともに、分解により得られるメタンガスを含むバイオガスを有効利用することができる優れた処理方法である。
しかし、メタン発酵はアンモニアおよび水素による阻害を受けやすい。それゆえ、従来のメタン発酵処理は、水素発酵およびアンモニア発酵が抑えられる条件下で行っており、低速処理を余儀なくされている。
アンモニアによるメタン発酵阻害については、かかる問題を解決するためのひとつの方策として、メタン発酵の前段にアンモニア生成槽を設け、被処理物からアンモニアをまず生成させ、その後生成したアンモニアを除去することにより、後段のメタン発酵の促進を図る方法が開示されている(例えば、特許文献1等参照。)。
ところで、メタン発酵は、通常、水分を加え、固形分量10重量%以下で発酵するいわゆる湿式メタン発酵が行われている(例えば、非特許文献1参照。)。しかし、湿式メタン発酵には、加水するために処理容量が増加することや、攪拌のためのエネルギーを要することや、さらには余剰汚泥の固液分離および水質汚濁対策が必要である等の問題点がある。
そこで、かかる問題点を解決すべく、固形分量20〜40重量%で発酵する乾式メタン発酵方法の研究がさかんに行われている(例えば、特許文献2〜4等参照。)。乾式メタン発酵は、処理容量が小さく、処理後の固液分離を必要としない方法であるが、有機性廃棄物の水分含量が低いため、有機性廃棄物から生成したアンモニアや水素が、メタン発酵を阻害する濃度に達しやすく、メタン生成が停止してしまう。アンモニアによる乾式メタン発酵の阻害については、メタン発酵の阻害を低減するために、特許文献2では、処理する有機性廃棄物に固形の副資材を混合したり、特許文献3、4では、紙や草等の繊維含有有機物等を添加することで有機性廃棄物のC/N比が20〜250となるように調製することが提案されている。
特開2004−24929号公報(平成16年(2004)1月29日公開) 特開平11−309493号公報(平成11年(1999)11月9日公開) 特開2001−347247号公報(平成13年(2001)12月18日公開) 特開2002−52398号公報(平成14年(2002)2月19日公開) 「家畜排泄物などの中・高温メタン発酵処理および消化ガス発電システムの運転実績と液肥利用、家畜排泄物の処理・リサイクルとエネルギー利用」p59,エヌ・ティー・エス,2004年
しかしながら、上記特許文献1で開示されている、メタン発酵の前段にアンモニア生成槽を設け生成したアンモニアを除去後メタン発酵を行う方法で用いられているアンモニア生成条件では、可溶化の速度は遅く、全体としてメタン発酵速度が促進されているとは言い難い。
一方、水素は、メタン発酵の良好な基質ではあるが、酪酸、プロピオン酸等の脂肪酸のメタン化の強力な阻害剤である。このため、通常は水素が蓄積しないように、低速処理を行っているのが現状である。
また、上記特許文献2〜4に記載されている、有機性廃棄物に固形の副資材を加えたり、繊維含有有機物等を加えてC/N比を調整する乾式メタン発酵処理の方法は、他の固形物を加えることで、窒素の濃度を低くすることによりメタン発酵は可能になるが、かなりの量の他の固形物を加える工程が必要となり、効率的な処理方法であるとはいえない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、湿式および乾式メタン発酵において、アンモニアおよび水素によるメタン発酵の阻害を防止しメタン発酵の高速処理を可能とすることができる有機性廃棄物の処理方法および処理システムを実現することにある。
本発明にかかる有機性廃棄物の処理方法は、上記課題を解決するために、有機性廃棄物を嫌気消化する有機性廃棄物の処理方法であって、有機性廃棄物を可溶化し、アンモニアおよび水素を生成させる第1発酵工程と、第1発酵工程で生成した水素を除去する水素除去工程と、第1発酵工程で生成したアンモニアを除去するアンモニア除去工程と、アンモニアおよび水素が除去された、可溶化された有機性廃棄物をメタン発酵処理する第2発酵工程とを含むことを特徴としている。
上記第1発酵工程は56℃以上、80℃以下の温度で行うことが好ましい。また、上記有機性廃棄物の固形分量は、10重量%以上、40重量%以下であることが好ましい。
本発明にかかる有機性廃棄物の処理システムは、上記課題を解決するために、有機性廃棄物を可溶化し、アンモニアおよび水素を生成させる第1発酵槽と、当該第1発酵槽で生じた水素を除去する水素除去装置と、当該第1発酵槽で生じたアンモニアを除去するアンモニア除去装置と、アンモニアおよび水素が除去された、可溶化された有機性廃棄物をメタン発酵処理する第2発酵槽とを含むことを特徴としている。
上記第1発酵槽は、その槽内を56℃以上、80℃以下の温度に保持する温度調節装置を備えていることが好ましい。
本発明にかかる有機性廃棄物の処理方法は、以上のように、有機性廃棄物を可溶化し、アンモニアおよび水素を生成させる第1発酵工程と、第1発酵工程で生成した水素を除去する水素除去工程と、第1発酵工程で生成したアンモニアを除去するアンモニア除去工程と、アンモニアおよび水素が除去された、可溶化された有機性廃棄物をメタン発酵処理する第2発酵工程とを含んでいるので、メタン発酵処理の前段でアンモニアおよび水素を発生させ、発生したアンモニアおよび水素を除去することで、後段のメタン発酵条件の選択においてアンモニアおよび水素発生を抑制するために必要な制約を排除することができる。それゆえ後段のメタン発酵の速度を向上させることを可能とするという効果を奏する。また、発生した水素を回収し、クリーンエネルギーとして有効利用を図ることができるという効果を奏する。
(I)本発明にかかる有機性廃棄物の処理方法
本発明にかかる有機性廃棄物の処理方法は、有機性廃棄物を嫌気消化する有機性廃棄物の処理方法であって、有機性廃棄物を可溶化し、アンモニアおよび水素を生成させる第1発酵工程と、第1発酵工程で生成した水素を除去する水素除去工程と、第1発酵工程で生成したアンモニアを除去するアンモニア除去工程と、アンモニアおよび水素が除去された、可溶化された有機性廃棄物をメタン発酵処理する第2発酵工程とを含むものである。
以下、本発明にかかる有機性廃棄物の処理方法について、(I−1)第1発酵工程、(I−2)水素除去工程、(I−3)アンモニア除去工程、(I−4)第2発酵工程、(I−5)本発明の処理方法における処理対象としての有機性廃棄物の順に説明する。
(I−1)第1発酵工程
上記第1発酵工程は、微生物を用いて処理対象たる有機性廃棄物を可溶化し、アンモニアおよび水素を発生させる工程である。ここで「可溶化」とは、有機性廃棄物の固形分が分解されて減少することをいう。
本工程において、「可溶化」は、有機性廃棄物の固形分が分解されて減少していればよく、有機性廃棄物の固形分が全て分解されている必要はないが、可溶化前の有機性廃棄物の固形分全体の乾燥重量を100%としたときに、その70重量%以上が分解されていることが好ましく、80重量%以上が分解されていることがより好ましい。なお、ここで、例えば、80重量%が分解されているとは、可溶化前後の有機性廃棄物の固形分全体の乾燥重量の差の、可溶化前の有機性廃棄物の固形分全体の乾燥重量に対する割合が80%であることを意味する。
また、本工程においては、酸発酵は可溶化と同時に進行する。これにより、有機性廃棄物中の有機物から酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸等の有機酸が生成し、後に続く第2発酵工程で行われるメタン発酵の基質となる。
本工程においては、有機性廃棄物の固形分が可溶化する過程でアンモニアおよび水素を発生させる。すなわち、アンモニア発酵、水素発酵および可溶化を同時に進行させる。これにより、有機性廃棄物中に含まれる非アンモニア態窒素からアンモニアを発生させ、また、水素が発生する反応が進むため、発生したアンモニアおよび水素を除去した後の被処理物をメタン処理したとき、さらなるアンモニアおよび水素の発生を抑えることができる。それゆえ、メタン発酵処理におけるアンモニアおよび水素によるメタン発酵の阻害を防止しすることができる。また、アンモニアや水素の発生を抑えるために、メタン発酵の条件を制限する必要がないため、メタン発酵の高速処理を可能とすることができる。また、メタン発酵の前に、1段階の工程のみで、アンモニアおよび水素が発生する反応と可溶化とを進行させることができるので、全体として効率のよい有機性廃棄物の処理が可能となる。なお、本明細書において、「被処理物」とは、その説明の時点で、処理され改変されている状態の有機性廃棄物をいう。
また本工程は、有機性廃棄物を可溶化し、アンモニアおよび水素を生成させることができるような温度条件で行えばよい。かかる温度としては、下限が、56℃好ましくは60℃、より好ましくは62℃であり、上限が、80℃、好ましくは75℃、より好ましくは70℃である。かかる温度範囲とすることにより、アンモニアの発生速度を高めるとともに、水素発酵を可溶化と同時に進行させることが可能となる。
また、本工程は、pHが4〜10、好ましくは6〜9の範囲で行うことが好ましい。pHを7以上とすることにより、アンモニアと有機酸とを多く生産することができる。また、pHを6以上とすることにより、アンモニアと水素とを多く生産することができる。
本工程は、好気的に行っても嫌気的に行ってもよいが、嫌気的に行うことが好ましい。本工程で用いられる微生物は、好ましくは嫌気性条件下、上記温度範囲内、上記pH範囲内で、有機性廃棄物の可溶化し、アンモニアおよび水素を発生させることができる微生物であれば特に限定されるものではない。また、かかる微生物は、1種類の微生物であってもよいし、複数の微生物を含んでいてもよい。かかる微生物としては、具体的には、例えば、Bacteroides ruminicola(バクテロイデス ルミニコーラ)、Butyrivibrio fibrisolvens(ブチィリビブリオ フィブリソルベンス)、Clostridium sp.(クロストリジウム)、Fusobacterium sp.(フソバクテリウム)、Selenomonas ruminantium(セレノモナス ルミナンチューム)、Streptococcus bovis(ストレプトコッカス ボヴィス)、またはこれらの2種以上の混合微生物等を挙げることができる。これらの微生物は、より小さい処理面積で高効率な処理を可能にする観点から、本工程を行う系内で、任意の担体に担持させて用いることがより好ましい。
また、本工程で用いられる微生物は、上記微生物を含む、例えば汚泥、土壌、または水を採取し、嫌気的条件下で維持することによって得てもよい。また、本工程では、上記微生物を含む、例えば、UASB(Upflow Anaerobic Sludge Blanket、上向流嫌気性汚泥床)引き抜き汚泥、下水汚泥の湿式メタン発酵消化汚泥等の汚泥、土壌、水、またはこれらの混合物をそのまま用いてもよい。
本工程は、本工程を行う系内に、上記微生物を導入し、処理を行う有機性廃棄物を連続的または間欠的に加えて、温度、pHを上述した範囲内に維持して行えばよい。本工程の処理時間としては、通常3〜30日程度である。本工程においては可溶化、水素発酵およびアンモニア発酵の効率を高める観点から、被処理物を適宜攪拌することも可能である。また、上記微生物は、必要に応じて、処理を行う有機性廃棄物を加える前に通常用いられる方法によって馴養されうる。また、本工程の系内で有機性廃棄物の処理に伴い発生する汚泥は、系内の状況に応じて適宜引き抜くことが好ましい。過剰な汚泥を引き抜くことにより、系内の汚泥の解体を防止し、浄化能力を維持することができる。
本工程は、通常、有機性廃棄物中の全窒素量の50〜70モル%が遊離アンモニアに変換された時点で終了すればよい。有機性廃棄物中の窒素の含有量は公知の方法により測定することができる。
(I−2)水素除去工程
水素除去工程は、第1発酵工程で生成した水素を除去する工程であれば特に限定されるものではない。また、除去した水素は、水素を含む混合気体として、または、水素の純度を高める処理を経て純度を高くした気体として回収し、有効利用することが好ましい。
(I−3)アンモニア除去工程
アンモニア除去工程は、上記第1発酵工程で生成したアンモニアを除去する工程であれば、特に限定されるものではない。アンモニア除去方法としては、例えば、上記第1発酵工程により可溶化され、アンモニアが溶解している被処理物のpHをアルカリ側に調製し、加熱することにより、系外にアンモニアを取り出す熱アルカリ処理方法を挙げることができる。かかる熱アルカリ処理方法では、pHを、8.5〜10程度、好ましくは9.0〜10、より好ましくは9.5前後に調製することが好ましい。pHをかかる範囲とすることにより、処理後の中和に必要な酸の量を低減することができる。また、生じる塩化物量を低減することができ、それゆえ生じる塩化物によるメタン発酵の阻害を抑制することができる。また、ここで、被処理物は60℃〜100℃程度に加熱することが好ましい。これにより、エネルギーの消費量を抑制することができる。また、被処理物の加熱方法は特に限定させるものではなく、例えば、電気ヒーター、温水ジャケット等で系内の有機性廃棄物を加熱してもよいし、低圧蒸気を被処理物内に吹き込んで加熱してもよい。
系外に取り出されたアンモニアを除去する方法も特に限定されるものではないが、例えば、希硫酸、希塩酸等の酸に吸収させて除去することができる。酸に吸収させる方法も、特に限定されるものではなく、例えば、外部装置にて酸液中を通す方法、アンモニアをガスチャンバーに導き、酸液を噴霧する方法等を挙げることができる。また、アンモニアを吸収した酸液からアンモニアを回収し、再生された酸液を再度アンモニアの吸収に使用してもよい。
また、被処理物からアンモニアを遊離させる際のpHおよび加熱温度は、消費する酸の量や、エネルギー消費量の観点から、上述した範囲であることが好ましいが、pHを10.5以上に調製してもよいし、高圧蒸気により有機性廃棄物を120℃以上に加熱してもよい。かかる条件を用いることにより、急激にアンモニアを遊離させることができる。
また、本工程においてアンモニアを除去する方法は、上述した熱アルカリ処理方法に限定されるものではなく、例えば、水蒸気等を曝気してアンモニアを水蒸気に移行させるアンモニアストリッピングや、高温・高圧下でアンモニアを亜硝酸と反応させ窒素として除去する方法等であってもよい。
(I−4)第2発酵工程
第1発酵工程で可溶化され、続く水素除去工程およびアンモニア除去工程でそれぞれ発生したアンモニアおよび水素が除去された被処理物は、第2発酵工程で、メタン発酵処理される。メタン発酵処理は通常用いられている方法で行われ、被処理物はメタンと二酸化炭素に分解される。
本工程においては、予め有機性廃棄物中の窒素がアンモニアに変換されて除去され、また、水素が発生する反応が進んでいるため、アンモニアや水素の発生を抑えるために、メタン発酵の条件を制限する必要がない。それゆえメタン発酵の高速処理を可能とする条件を選択することができる。
したがって、本工程では、用いる微生物の種類に応じて広い温度範囲から選ばれた温度を適宜選択することができる。かかる温度範囲は通常30℃〜60℃である。従って、本工程のメタン発酵処理は、30℃〜40℃の中温で行ってもよいし、40℃〜60℃の高温で行ってもよい。この中でも、高速処理という観点からは、本工程のメタン処理は、45℃〜55℃で行うことがより好ましい。
また、本工程で用いられる微生物も特に限定されるものではなく、通常メタン発酵処理に用いられている微生物を好適に用いることができる。また、微生物は、より小さい処理面積で高効率な処理を可能にする観点から、本工程を行う系内で、任意の担体に担持させて用いることがより好ましい。
また、本工程で用いられる微生物は、上記微生物を含む、例えば汚泥、土壌、または水を採取し、嫌気的条件下で維持することによって得てもよい。また、本工程では、上記微生物を含む、例えば、UASB(Upflow Anaerobic Sludge Blanket、上向流嫌気性汚泥床)引き抜き汚泥、下水汚泥の湿式メタン発酵消化汚泥等の汚泥、土壌、水、またはこれらの混合物をそのまま用いてもよい。
本工程の処理時間としては、通常10〜30日程度である。また、本工程の系内で有機性廃棄物の処理に伴い発生する汚泥は、系内の状況に応じて適宜引き抜くことが好ましい。過剰な汚泥を引き抜くことにより、系内の汚泥の解体を防止し、浄化能力を維持することができる。
本工程で発生する汚泥(余剰汚泥)は、処理される有機性廃棄物の固形分量が10重量%以下と低いときは、固液分離や固液分離後の液状廃棄物の排水処理を行えばよいが、処理される有機性廃棄物の固形分量が多い場合はこれらの処理を省略することができる。
(I−5)本発明の処理方法における処理対象としての有機性廃棄物
本発明の処理方法における処理対象としての有機性廃棄物としては、特に限定されるものではなく、例えば、余剰汚泥、下水汚泥、生ゴミ、家畜糞尿、家畜糞、し尿、屠殺場廃棄物、食品廃棄物、食品排水等の有機性排水、またはこれらの混合物を挙げることができる。
また、本発明においては、メタン発酵の前段で、アンモニアおよび水素発酵を行い、生成したアンモニアおよび水素を除去するので、通常アンモニアおよび水素によるメタン発酵の阻害がとくに問題となる、固形分量が多い有機性廃棄物であっても良好にメタン発酵処理を行うことが可能となる。特に固形分量が20〜40重量%の場合のメタン発酵は乾式メタン発酵とよばれるが、このようなメタン発酵を一段で行うと、同時に発生するアンモニアおよび水素の濃度が大きいため、特にアンモニアおよび水素によるメタン発酵の阻害は起こりやすく、メタンの発生が停止する。かかる問題に対して、本発明の処理方法は特に有効であり、加水により増量したり、C/N比を調整する等の工程を行なうことなく、そのまま処理することが可能となる。
ここで、固形分量の多い有機性廃棄物とは、例えば、固形分量が10重量%以上40重量%以下であるような有機性廃棄物をいう。また、本発明の処理方法は、固形分量が15重量%以上40重量%以下であるような有機性廃棄物により有効であり、固形分量が20重量%以上40重量%以下であるような有機性廃棄物にさらに有効である。なお、ここで、固形分量とは、有機性廃棄物を105℃〜110℃で乾燥したあとに残留する残留物の重量を、乾燥前の有機性廃棄物の重量で除した値に100をかけたものである。また、固形分量が10重量%以上40重量%以下であるような有機性廃棄物は、水分含量は60重量%より大きく、90重量%未満であるような有機性廃棄物と言い換えることができ、固形分量が15重量%以上40重量%以下であるような有機性廃棄物は、水分含量が60重量%より大きく、85重量%未満であるような有機性廃棄物と言い換えることができ、固形分量が20重量%以上40重量%以下であるような有機性廃棄物は、水分含量が60重量%より大きく、80重量%未満であるような有機性廃棄物と言い換えることができる。なお、ここで、水分含量とは、有機性廃棄物を105℃〜110℃で乾燥したあとに残留する残留物の重量と乾燥前の有機性廃棄物の重量との差を、乾燥前の有機性廃棄物の重量で除した値に100をかけたものである。また、上記乾燥条件で蒸発する物質には、水以外の物質が含まれる可能性もあるが、ここでは上記乾燥条件で蒸発する物質の分量を水分量とする。このように固形分量が大きい有機性廃棄物を、加水またはC/N比調製を行うことなく処理することができれば、処理容量の縮小化、攪拌のために必要なエネルギーの省エネルギー化を促進することが可能となる。また、余剰汚泥の固液分離が不要となり、水質汚濁対策等の問題も回避することができる。但し、固形分量が40重量%より大きくなると、微生物の増殖が著しく低下するため好ましくない。
上述した固形分量が多い有機性廃棄物は、上述したような固形分量を有する有機性廃棄物であれば特に限定されるものではないが、例えば、家畜糞尿、家畜糞、余剰脱水汚泥等を挙げることができる。特に、家畜糞尿については、1997年に施行された新農業基本法により、2004年10月末までに家畜排泄物の管理が義務付けられている。しかし、年間7660万トン排出される家畜糞尿は、9割が未処理のまま野積みされていて地下水汚染などが懸念されている。また、家畜糞尿の処理方法としての、コンポスト化、焼却等は、供給に対して需要が追いつかず、ダイオキシン等有害物質発生等の問題点があり、有効な処理方法の構築が急務となっている。それゆえ、かかる家畜糞尿を、例えば水分含量80重量%の乾式メタン発酵で処理できれば、水分含量98重量%のときの湿式メタン発酵と比べて、被処理物の体積は10分の1となり、運搬が容易、集中型処理が可能、コンパクトな反応槽での処理が可能といった効果を奏する。なお、これまで家畜糞尿の有機性廃棄物単独での乾式メタン発酵に成功したとの報告はない。
また、かかる固形分量が大きい有機性廃棄物は、元来固形分量または水分含量が上述したような範囲にあるものに限られるものではなく、例えば、遠心濃縮機、汚泥脱水機等の公知の方法により脱水し、固形分量または水分分量が上記範囲内になるように、前処理を行なったものであってもよい。
このように、本発明の処理方法は、固形分量、または、水分含量が上述した範囲にあるような固形分量が大きい有機性廃棄物の処理にも好適に用いることができるが、もちろん、有機性廃棄物の固形分量が10重量%以下である場合にも好適に用いることができる。かかる場合にも、メタン発酵の前段で、アンモニアおよび水素発酵を行い、生成したアンモニアおよび水素を除去するので、後段のメタン発酵では、メタン一段発酵の場合のように、アンモニアおよび水素の発生を抑制するような条件を選ぶという制約がないため、メタン発酵の効率を最優先することが可能となる。
また、本発明の処理対象としての有機性廃棄物は、窒素を含んでいるものであれば、その窒素の含有量は特に限定されるものはないが、特に窒素の含有量の大きい有機性廃棄物は、アンモニア発生量が多いため、本発明の処理方法用いることによる効果が大きい。したがって、本発明の処理方法は、有機性廃棄物に含まれる全窒素量(T−N:total nitrogen)(重量%)が、2重量%以上好ましくは、5重量%以上の有機性廃棄物に用いる場合に有利である。なお、ここで、T−Nとは、有機態窒素および無機態窒素の総量をいう。また、無機態窒素とは、例えば、アンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素等の窒素をいい、有機態窒素とは、例えばタンパク質、尿素、尿酸等のような種々の有機化合物の窒素をいう。
(II)本発明にかかる有機性廃棄物の処理システム
本発明にかかる有機性廃棄物の処理システムについて図1に基づいて説明する。図1は、本発明にかかる有機性廃棄物の処理システムの一例を示す概念図である。図1に示すように、本発明の有機性廃棄物の処理システムは、有機性廃棄物を可溶化し、アンモニアおよび水素を生成させる第1発酵槽と、当該第1発酵槽で生じた水素を除去する水素除去装置と、当該第1発酵槽で生じたアンモニアを除去するアンモニア除去装置と、アンモニアおよび水素が除去された有機性廃棄物をメタン発酵処理する第2発酵槽とを含んでいる。
まず、処理される有機性廃棄物は、第1発酵槽に供給され、第1発酵槽で、微生物により、可溶化され、アンモニアおよび水素が発生する。第1発酵槽の温度は、下限が56℃、好ましくは60℃、より好ましくは62℃であり、上限が、80℃、好ましくは75℃、より好ましくは70℃であるように維持される。温度の維持は、電力、ガス、重油等を用いて行ってもよいし、第2発酵槽で生じたメタンガスから製造したボイラー熱を利用することもできる。また、第1発酵槽内は、通常用いられる方法によって嫌気性雰囲気に維持されていることが好ましい。
第1発酵槽で生成した水素は、水素除去装置に送られ、第1発酵槽から除去される。水素除去装置は、発生した水素を第1発酵槽から排出する手段を備えているものであれば特に限定されるものではなく、例えば排出管のようなものでもよい。水素除去装置により、第1発酵槽の外部に排出された水素は、水素貯蔵合金やガスボンベ等の貯留手段(図示せず)に貯蔵される。また、水素は第1発酵槽で同時に発生する二酸化炭素を主とする他の気体とともに水素除去装置に送られてもよい。水素と二酸化炭素との混合気体は混合状態で貯蔵して燃料電池等に利用することができるが、水素を二酸化炭素と分離して回収し貯蔵してもよい。水素除去装置には、かかる目的のために、水素と二酸化炭素とを分離する手段が備えられていてもよい。かかる手段としては、例えば、水素を透過させるが二酸化炭素を透過させない、例えばパラジウム膜等を用いた膜分離機や、混合ガスをアルカリ溶液に透過させることにより二酸化炭素を吸収し水素を回収する二酸化炭素吸収機等を挙げることができる。
第1発酵槽で可溶化され、アンモニアおよび水素を発生した被処理物では、アンモニアは被処理物に溶解して存在している。このアンモニアを含む被処理物は、第1発酵槽からアンモニア除去装置に送られ、アンモニア除去装置でアンモニアが除去される。アンモニア除去装置は、アンモニアを被処理物から分離除去する手段を備えていればよい。かかる手段としては、例えば、上記(1−3)で説明したような除去方法を行う、熱アルカリ処理槽や、アンモニアストリッピング槽等を挙げることができる。熱アルカリ処理のための装置の具体的な一例として、例えば、図9に示すアンモニア除去装置100を挙げることができる。アンモニア除去装置100は、第1発酵工程で発生したアンモニアを含む被処理物のpHをアルカリ側に調製し、加熱してアンモニアを遊離させる熱アルカリ処理槽1と、遊離したアンモニアを酸に吸収させる外部装置であるアンモニア吸収槽2と、熱アルカリ処理槽1で遊離したアンモニアをアンモニア吸収槽2に輸送するために熱アルカリ処理槽1に送り込む不活性ガスを水中で曝気させるための曝気槽3とから構成される。熱アルカリ処理槽1と曝気槽3とは、恒温槽4内で好ましくは、60℃〜100℃の温度に保たれる。不活性ガス(図中Nガスと例示)は、被処理物の乾燥を防ぐため、曝気槽3で上述した温度範囲に保たれた水中にて曝気させ、熱アルカリ処理槽1に送られる。熱アルカリ処理槽1で遊離したアンモニアは、熱アルカリ処理槽1に不活性ガスを通気することで、アンモニア吸収槽2に送られ、酸(図中酢酸と例示)に吸収される。また、アンモニア吸収槽2は、pHが酸性側に保たれるように制御されるようになっていることが好ましい。
アンモニア除去装置で、アンモニアが除去された被処理物は、第2発酵槽へ送られ、メタン発酵処理される。第2発酵槽で処理された被処理物は、固形分量が10重量%以下である場合には、例えば、固液分離され、分離された液状廃棄物はさらに排水処理を行う。また、固形分量が10重量%以上であるときには、固液分離を省略することができ、引き抜き汚泥はそのまま炭化、コンポスト化、無機肥料化等できる。
本発明にかかる有機性廃棄物の処理システムの一例を挙げたが、本発明の処理システムはこれに限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。例えば、図1では第1発酵槽と、アンモニア除去手段とは、異なる系内で行っているが、これらは同一の系内で行われてもよい。また、各槽および装置間は、非処理物の受け渡しができればどのような形で連結されていてもよく、パイプで連結されていてもよいし、槽や装置から取り出して、次の槽または装置に投入してもよい。
以下、実施例および図2ないし図9に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例では、脱水汚泥および鶏糞を可溶化し、アンモニアおよび水素を発生させた(第1発酵工程)。また、第1発酵工程で生成した水素およびアンモニアを除去し、アンモニアおよび水素が除去された処理対象をメタン発酵処理した(第2発酵工程)。
〔実施例1:脱水汚泥を処理対象として用いた第1発酵工程〕
有機性廃棄物の嫌気消化による可溶化、アンモニア発酵および水素発酵を行い、生成するアンモニア、水素、および有機酸の量を調べた。嫌気消化は、65℃において、21日間の回分培養を行った。有機性廃棄物の嫌気消化に関わる微生物の供給源として、下水濃縮汚泥の湿式メタン発酵消化汚泥を種汚泥(接種微生物群)として用いた。また、処理を行なう有機性廃棄物として余剰汚泥のフィルタープレス脱水汚泥(水分含量80重量%、以下、本明細書において「脱水汚泥」と略称する。)を用いた。
まず、脱水汚泥に対する種汚泥の割合が75重量%となるように、種汚泥15gと、脱水汚泥5gとをスプーンによってよく混合した。125mlのバイアル瓶に、脱水汚泥と種汚泥との混合物を20g投入し気相部を窒素ガスで置換した後、速やかにブチルゴム製のゴム栓と、アルミ製締金具で密栓した。静置条件で65℃の恒温器にて21日間培養を行い、21日間の培養中の、アンモニア、水素および有機酸の発生量について測定を行った。アンモニアは処理された汚泥サンプルを引き抜き、蒸留水で希釈し、遠心分離した上清についてアンモニア測定キットで測定した。水素は、ガスクロマトグラフィーで測定した。また、有機酸は、高速液体クロマトグラフィーで測定した。得られた結果を図2(a)〜(e)に示す。
図2(a)は、脱水汚泥の乾燥重量1kg当り発生した水素の体積(単位:リットル)(累積値)の経時変化を示す図である。図2(a)中、縦軸は脱水汚泥の乾燥重量1kg当り発生した水素の体積(図中「水素蓄積量」と表示、単位:リットル)を、横軸は培養時間(単位:日)を示す。また、図2(a)〜(e)において、■は65℃で嫌気消化したときの結果を示す。図2(a)に示すように、65℃で著しい水素発生が見られ、10日間で20リットル水素/kg乾燥余剰汚泥が生成した。脱水汚泥の乾燥重量1kg当り発生したアンモニアのアンモニア態窒素の重量(図中「アンモニア生成量」と表示、単位:g−N)(累積値)の経時変化を図2(b)に示す。また、脱水汚泥の乾燥重量1kg当り発生した酢酸、酪酸およびプロピオン酸の量(図中、それぞれ、「酢酸生成量」、「酪酸生成量」、「プロピオン酸生成量」と表示、単位:mol)(累積値)の経時変化を、それぞれ、図2(c)、図2(d)および図2(e)に示す。
〔比較例1〕
上記実施例1と同様の方法で、35℃、45℃、55℃において、脱水汚泥の嫌気消化を行い、生成したアンモニア、水素および有機酸について測定を行った。得られた結果を実施例1の結果に並べて図2(a)〜(e)に示す。
図2(a)〜(e)中、□は55℃で、◆は45℃で、◇は35℃で嫌気消化したときの結果を示す。図2(a)に示すように、これらの温度では、水素は殆ど発生しなかった。
〔実施例1〕および〔比較例1〕の結果から、第1発酵工程を55℃以下で行う場合、水素の発生は殆ど起こらないことが確認された。これに対して、65℃では、顕著な水素発生がみられ、また、有機酸生成、アンモニア生成も良好に行われることが確認された。
〔実施例2:鶏糞(水分含量75〜80重量%)を処理対象として用いた第1発酵工程〕
有機性廃棄物の嫌気消化による可溶化、アンモニア発酵および水素発酵を行い、生成するアンモニア、水素、メタン、およびTOC(全有機炭素成分)の量を調べた。嫌気消化は65℃において、8日間の回分培養を行った。有機性廃棄物の嫌気消化に関わる微生物の供給源として、下水濃縮汚泥の湿式メタン発酵消化汚泥を種汚泥(接種微生物群)として用いた。また、処理を行なう有機性廃棄物として鶏糞(水分含量75〜80重量%)を用いた。用いた鶏糞の組成を表1に示す。表1中、「水分」とは水分含量を示す。また、「有機物」とは全有機性廃棄物に対する有機物の総量の割合(重量%)を示し、「Ash」とは灰分を示す。ここで灰分とは試料を大気中で500℃〜600℃の高温で熱し、含有する「有機物」を完全に燃焼、揮散させた後の残分であって、近似的に試料の無機物含量とみなされる。また、「C」とは全有機性廃棄物重量に対する炭素原子の割合(重量%)を示し、「N」とは全有機性廃棄物重量に対する窒素原子の割合(重量%)を示す。
Figure 2006205017
表1に示すように、本実施例で処理を行った鶏糞の水分含量は75〜80重量%と低く、また全窒素量は3.2%と高い値を示していた。なお、鶏糞としては、糞と尿とが混合されているものを用いた。
まず、鶏糞に対する種汚泥の割合が10重量%となるように、種汚泥2gと、鶏糞18gとをスプーンによってよく混合した。125mlのバイアル瓶に、鶏糞と種汚泥との混合物を20g投入し気相部を窒素ガスで置換した後、速やかにブチルゴム製のゴム栓と、アルミ製締金具で密栓した。静置条件で、65℃の恒温器にて8日間培養を行い、8日間の培養中の、アンモニア、水素、メタンおよび有機酸の発生量について測定を行った。メタンについてはガスクロマトグラフィーで含量を測定した。得られた結果を図3および図4に示す。
図3(a)は、鶏糞の重量1g当り発生した水素の体積(図中「Hガス量」と表示、単位:ミリリットル)(累積値)の経時変化を、図3(b)は、鶏糞の重量1g当り発生したメタンの体積(図中「CHガス生成量」と表示、単位:ミリリットル)(累積値)の経時変化を、図3(c)は、鶏糞の重量1g当り発生した酢酸、酪酸、プロピオン酸、乳酸およびギ酸等の全有機炭素成分の重量(図中「TOC」と表示、単位:mg)(累積値)の経時変化を、図3(d)は、鶏糞の重量1g当り発生したアンモニアのアンモニア態窒素の重量(図中「アンモニア態窒素量」と表示、単位:mg−N)(累積値)の経時変化を示す図である。図3中、横軸は培養時間(単位:日)を示す。また、△は65℃で嫌気消化したときの結果を示す。なお、図3中、「55℃cnt」は、55℃コントロールで、種汚泥無接種であり、図中■で示される。図3(a)および(d)に示すように、65℃で、アンモニア生成(約18mg−N/g鶏糞)および著しい水素生成(約1.7ml/g鶏糞、8日後)が見られた。なお、アンモニアの生成は、温度による影響は殆ど見られなかったが、水素生成は65℃で著しかった。また、図3(b)に示すように、メタンは35℃で最も多く生成し、65℃では全く生成しなかった。このことは、まず65℃でアンモニアおよび水素発酵を起こさせ、生成したアンモニアおよび水素を除去し、アンモニアおよび水素を除去した、可溶化された有機性廃棄物を35℃でメタン発酵することが非常に有効であることを示している。
また、55℃コントロールにおける結果より、アンモニア発酵は、他から微生物群を加えなくても鶏糞中に存在している微生物だけで進行することを示している。また、図3(c)に示すように、8日間の回分培養で生成したTOCの量に温度の影響はあまり見られないもののいずれの温度においても十分なTOCが生成していた。
また、可溶化したTOC中の酢酸の割合を表2に示す。表2に示すように、可溶化により生成したTOCの約7割が酢酸であった。また、図4は、35℃で行った以外は、本実施例と同様にして、鶏糞の重量1g当り発生した種々の有機酸の量(図中「VFA」(voratile fatty acid:揮発性脂肪酸)と表示、単位:mmol)(累積値)の経時変化を示す図である。図4中、▲は酢酸、■は酪酸、△はプロピオン酸、○はギ酸、●は乳酸を示す。なお、乳酸の結果を示す●は0付近でギ酸と重なっている。図4に示すように、酢酸が高い割合を占めていた。
Figure 2006205017
〔比較例2〕
上記実施例2と同様の方法で、35℃、45℃、55℃において、脱水汚泥の嫌気消化を行い、生成したアンモニア、水素、メタン、および有機酸の発生量について測定を行った。得られた結果を実施例の結果に並べて図3に示す。図3中、▲は55℃で、○は45℃で、●は35℃で嫌気消化したときの結果を示す。
〔実施例3:鶏糞(水分含量75〜80重量%)を処理対象として用いた第1発酵工程〕
実施例2で用いた65℃の鶏糞処理汚泥を種汚泥として、種汚泥と処理対象である鶏糞との混合物に対して25重量%用い、新たに鶏糞を当該混合物に対して75重量%混合し、65℃にて、半連続で嫌気消化による可溶化、水素発酵およびアンモニア発酵を行った。
まず、実施例2で用いた65℃の鶏糞処理汚泥5gと、鶏糞15gとをスプーンによってよく混合した。125mlのバイアル瓶に、鶏糞と種汚泥との混合物20gを投入し、気相部を窒素ガスで置換した後、速やかにブチルゴム製のゴム栓と、アルミ製締金具で密栓した。静置条件で、65℃の恒温器にて、汚泥滞留時間(SRT:sludge retention time)=10日(5日毎に、20gベッドから10gを引き抜き、新たに鶏糞10gを添加)で培養した。
35日間の半連続培養を行い、生成したアンモニア、水素、メタン、および有機酸の発生量を測定した。得られた結果を図5および図6に示す。図5(a)は、鶏糞の重量1g当り発生した水素の体積(図中「Hガス量」と表示、単位:ミリリットル)(累積値)の経時変化を、図5(b)は、鶏糞の重量1g当り発生したメタンの体積(図中「CHガス生成量」と表示、単位:ミリリットル)(累積値)の経時変化を、図5(c)は、鶏糞の重量1g当り発生したアンモニアのアンモニア態窒素の重量(図中「アンモニア態窒素量」と表示、単位:mg−N)(累積値)の経時変化を示す図である。また、図6(a)は、鶏糞の重量1g当り発生した有機酸の量(図中「VFA」と表示、単位:mmol)(累積値)の経時変化を示す図である。図5および6中、横軸は培養時間(単位:日)を示す。また、図5中●は65℃で嫌気消化したときの結果を示す。また、図6中、○は酢酸、▲は酪酸、■はプロピオン酸、●はギ酸、△は乳酸を示す。
後述する比較例3の結果と比較すると、図5(a)、(b)および(c)に示すように、65℃では、水素とアンモニア発酵が見られ、メタン発酵はおこらない。これに対して35℃では、メタン発酵とアンモニア発酵が起こり、水素発酵は起こらないことが確認された。また、可溶化した有機物のうち、酢酸、プロピオン酸、酪酸の量が多いほど酸発酵が進行していることを示す指標となるが、図6(a)、(b)に示すように、35℃ではまだこれら以外の酸が65℃と比べて残っている。このことから、65℃において35℃におけるより酸発酵がより進んでいることが判った。
〔比較例3〕
実施例2で用いた35℃の鶏糞処理汚泥を種汚泥として、35℃にて培養を行った以外は実施例3と同様にして半連続で嫌気消化による可溶化、水素発酵およびアンモニア発酵を行い、生成したアンモニア、水素、メタンおよび有機酸について測定を行った。アンモニア、水素およびメタンについて得られた結果を実施例の結果に並べて図5に示す。また有機酸について得られた結果を図6(b)に示す。図5中○は35℃で嫌気消化したときの結果を示す。
〔実施例4:水素除去工程〕
脱水汚泥および鶏糞を処理対象として用い、それぞれ、実施例1および2と同様にして第1発酵工程を実施した。その間にバイアル瓶内に生成した水素を含むガスはバイアル瓶上部のブチルゴム栓に注射針を突き刺し、飽和食塩水を用いた水上置換法でシリンダー内に捕集した。これにより水素ガスを含む生成ガスを第1発酵槽から除去するとともにガス生成量を測定することができた。なお、水素含量をガスクロマトグラフィーで測定し、水素生成量を決定した。
〔実施例5:アンモニア除去工程〕
実施例4で水素を除去した被処理物からアンモニアを除去するアンモニア除去工程は、図9に示すアンモニア除去装置を用いて行なった。脱水汚泥の場合も、鶏糞の場合も、第1発酵工程後実施例4で水素を除去した被処理物の温度を70℃とし、pHを10に調整した。この被処理物にNガスを500ml/minで通気した。その際、気化したアンモニアを10−3M酢酸にてトラップした。なお、10−3M酢酸にてトラップするアンモニア吸収槽2には1M酢酸が供給可能になっており、アンモニア吸収槽2内の溶液のpHは3.25となるように制御した。また、被処理物の乾燥を防ぐため、Nガスは70℃の水道水中にて曝気した。
〔実施例6:第2発酵工程〕
脱水汚泥を処理対象として用いた第1発酵工程後の被処理物から実施例4および5により水素およびアンモニアを除去した被処理物を用いて嫌気消化によるメタン発酵を行った。種汚泥として、実施例1で用いた55℃の余剰汚泥消化汚泥を用い、55℃において30日間の回分培養を行った。種汚泥と被処理物との混合比は、種汚泥:被処理物=3:1および1:1で行った。図7に1kgの被処理物につき発生したメタンの量(図中「CHproduction」と表示、単位:mmol)(累積値)の経時変化を示す。図7中、横軸は培養時間(単位:日)を示す。また、図7中△は種汚泥:被処理物=3:1のときの結果を、□は種汚泥:被処理物=1:1のときの結果を示す。図7に示すように、種汚泥:被処理物=3:1では15日間の培養でほぼメタン発酵は終了し、被処理物1kg当たり2000〜2300mmolのメタンが生成した。1対1ではメタン生成が遅く30日で被処理物1kg当たり約2000mmolにとどまった。
鶏糞を処理対象として用いた第1発酵工程後の被処理物から実施例4および5により水素およびアンモニアを除去した被処理物を用いて嫌気消化によるメタン発酵を行った。種汚泥として、実施例2で用いた35℃の余剰汚泥消化汚泥を用い、35℃において、実施例2と同様にして、8日間の回分培養を行った。図8に1gの被処理物につき発生したメタンの量(図中「CHガス生成量」と表示、単位:ml)(累積値)の経時変化を示す。図8中、横軸は培養時間(単位:日)を示す。図8に示すように、メタン発酵はスムーズに進行し、8日間で被処理物1g当たり1.2mlのメタンが生成した。
本発明にかかる有機性廃棄物の処理方法および処理システムは、メタン発酵において、アンモニアおよび水素によるメタン発酵の阻害を防止しメタン発酵の高速処理を可能とすることができる。とりわけ、固形分量の大きい有機性廃棄物の乾式メタン発酵では、アンモニアおよび水素によるメタン発酵の阻害が顕著であるため、本発明は非常に有用である。また、水素発酵によって得られる水素を燃料電池等のエネルギーとして利用することができる。それゆえ、本発明は、廃棄物処理産業や、有機性廃棄物を排出する食品産業、農業、畜産業、林業等のみならず、バイオマス関連新産業やエネルギー産業において利用することができ、しかも非常に有用である。
本発明にかかる有機性廃棄物の処理システムの一例を示す概念図である。 脱水汚泥の嫌気消化による可溶化、アンモニア発酵および水素発酵において、脱水汚泥の乾燥重量1kg当り発生した水素、アンモニアおよび有機酸の発生量(累積値)の経時変化を示すグラフであり、図2(a)は、脱水汚泥の乾燥重量1kg当り発生した水素の体積の経時変化を、図2(b)は、脱水汚泥の乾燥重量1kg当り発生したアンモニアのアンモニア態窒素の重量の経時変化を、図2(c)、図2(d)および図2(e)は、それぞれ脱水汚泥の乾燥重量1kg当り発生した酢酸、酪酸およびプロピオン酸のモル数の経時変化を示すグラフである。 鶏糞の嫌気消化による可溶化、アンモニア発酵および水素発酵において生成するアンモニア、水素、メタン、および有機酸の発生量(累積値)を示すグラフであり、図3(a)は、鶏糞の重量1g当り発生した水素の体積の経時変化を、図3(b)は、鶏糞の重量1g当り発生したメタンの体積の経時変化を、図3(c)は、鶏糞の重量1g当り発生したTOCの重量の経時変化を、図3(d)は、鶏糞の重量1g当り発生したアンモニアのアンモニア態窒素の重量の経時変化を示すグラフである。 鶏糞の嫌気消化による可溶化、アンモニア発酵および水素発酵において、鶏糞の重量1g当り発生した種々の有機酸の量(累積値)の経時変化を示すグラフである。 鶏糞の半連続で行った嫌気消化による可溶化、アンモニア発酵および水素発酵において生成するアンモニア、水素、およびメタンの発生量(累積値)を示すグラフであり、図5(a)は、鶏糞の重量1g当り発生した水素の体積の経時変化を、図5(b)は、鶏糞の重量1g当り発生したメタンの体積の経時変化を、図5(c)は、鶏糞の重量1g当り発生したアンモニアのアンモニア態窒素の重量の経時変化を示すグラフである。 鶏糞の半連続で行った嫌気消化による可溶化、アンモニア発酵および水素発酵において鶏糞の重量1g当り発生した有機酸の量(累積値)の経時変化を示すグラフであり、図6(a)は65℃で、図6(b)は35℃で嫌気消化を行った結果を示すグラフである。 脱水汚泥を処理対象として用いた第1発酵工程後の被処理物から水素およびアンモニアを除去した被処理物をメタン発酵する第2発酵工程において、被処理物1kg(湿重量)当り発生したメタンの量(累積値)の経時変化を示すグラフである。 鶏糞を処理対象として用いた第1発酵工程後の被処理物から水素およびアンモニアを除去した被処理物をメタン発酵する第2発酵工程において、被処理物1g(湿重量)当り発生したメタンの量(累積値)の経時変化を示すグラフである。 アンモニア除去工程でアンモニアを除去するために用いられるアンモニア除去装置の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 熱アルカリ処理槽
2 アンモニア吸収槽
3 曝気槽
4 恒温槽

Claims (5)

  1. 有機性廃棄物を嫌気消化する有機性廃棄物の処理方法であって、
    有機性廃棄物を可溶化し、アンモニアおよび水素を生成させる第1発酵工程と、
    第1発酵工程で生成した水素を除去する水素除去工程と、
    第1発酵工程で生成したアンモニアを除去するアンモニア除去工程と、
    アンモニアおよび水素が除去された、可溶化された有機性廃棄物をメタン発酵処理する第2発酵工程と
    を含むことを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  2. 上記第1発酵工程を56℃以上、80℃以下の温度で行うことを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  3. 上記有機性廃棄物の固形分量は、10重量%以上、40重量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機性廃棄物の処理方法。
  4. 有機性廃棄物を可溶化し、アンモニアおよび水素を生成させる第1発酵槽と、
    当該第1発酵槽で生じた水素を除去する水素除去装置と、
    当該第1発酵槽で生じたアンモニアを除去するアンモニア除去装置と、
    アンモニアおよび水素が除去された、可溶化された有機性廃棄物をメタン発酵処理する第2発酵槽とを含む有機性廃棄物の処理システム。
  5. 上記第1発酵槽は、その槽内を56℃以上、80℃以下の温度に保持する温度調節装置を備えていることを特徴とする請求項4に記載の有機性廃棄物の処理システム。
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