JP2002292393A - メタン発酵処理装置および処理方法 - Google Patents
メタン発酵処理装置および処理方法Info
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- Fuel Cell (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 水素ガス等の阻害要因を除去して、メタン発
酵を促進することが可能なメタン発酵処理装置および処
理方法を提供する。 【解決手段】 反応槽3で発生したバイオガスをライン
G1により気体膜分離装置6へと導入して、水素ガスを
除去し、水素不含有バイオガスをラインG3を介してメ
タン発酵の前処理を行う酸生成槽1内の散気装置5へと
導いて、酸生成槽1内の処理液を曝気することで、酸生
成槽1内でメタン発酵の阻害要因となるガス成分を処理
液から脱気する。
酵を促進することが可能なメタン発酵処理装置および処
理方法を提供する。 【解決手段】 反応槽3で発生したバイオガスをライン
G1により気体膜分離装置6へと導入して、水素ガスを
除去し、水素不含有バイオガスをラインG3を介してメ
タン発酵の前処理を行う酸生成槽1内の散気装置5へと
導いて、酸生成槽1内の処理液を曝気することで、酸生
成槽1内でメタン発酵の阻害要因となるガス成分を処理
液から脱気する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排水のメタン発酵
処理に関し、特に高濃度の有機性成分を含有する排水を
メタン発酵法により好適に処理する装置および方法に関
する。
処理に関し、特に高濃度の有機性成分を含有する排水を
メタン発酵法により好適に処理する装置および方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】高濃度の有機性成分を含有する排水の処
理方法として、嫌気性菌により有機性成分をメタンガス
や炭酸ガス等に分解するメタン発酵法が知られている。
メタン発酵法においては、生成されたメタンガスを回収
して燃料として利用することができるほか、好気性処理
法に比べて電力消費量が少なくて済むなどの利点があ
る。
理方法として、嫌気性菌により有機性成分をメタンガス
や炭酸ガス等に分解するメタン発酵法が知られている。
メタン発酵法においては、生成されたメタンガスを回収
して燃料として利用することができるほか、好気性処理
法に比べて電力消費量が少なくて済むなどの利点があ
る。
【0003】こうしたメタン発酵法としては、排水を直
接メタン発酵槽に投入する方法と、排水を嫌気性槽(酸
生成槽)に一旦導入し、2〜4時間滞留させて酸生成反
応をさせた後に、メタン発酵槽に投入する方法などが行
われている。
接メタン発酵槽に投入する方法と、排水を嫌気性槽(酸
生成槽)に一旦導入し、2〜4時間滞留させて酸生成反
応をさせた後に、メタン発酵槽に投入する方法などが行
われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】排水を直接メタン発酵
槽に投入した場合、運転負荷が大きくなると、揮発性脂
肪酸(低級脂肪酸)の生成によってメタン発酵槽内のp
Hが低下したり、生成された水素ガスやアンモニアガ
ス、硫化水素等によりメタン発酵が阻害されるという問
題点がある。
槽に投入した場合、運転負荷が大きくなると、揮発性脂
肪酸(低級脂肪酸)の生成によってメタン発酵槽内のp
Hが低下したり、生成された水素ガスやアンモニアガ
ス、硫化水素等によりメタン発酵が阻害されるという問
題点がある。
【0005】酸生成槽で前処理を行う場合、メタン発酵
槽に導く際にアルカリ剤等によりpH調整を行うこと
で、メタン発酵槽内のpH調整を行うことは可能である
が、酸生成槽において生成された水素ガスやアンモニア
ガス、硫化水素等が処理液に溶け込み、処理液とともに
メタン発酵槽に導かれてメタン発酵を阻害する要因とな
る。
槽に導く際にアルカリ剤等によりpH調整を行うこと
で、メタン発酵槽内のpH調整を行うことは可能である
が、酸生成槽において生成された水素ガスやアンモニア
ガス、硫化水素等が処理液に溶け込み、処理液とともに
メタン発酵槽に導かれてメタン発酵を阻害する要因とな
る。
【0006】そこで本発明は、水素ガス等の阻害要因を
除去して、メタン発酵を促進することが可能なメタン発
酵処理装置および処理方法を提供することを課題とす
る。
除去して、メタン発酵を促進することが可能なメタン発
酵処理装置および処理方法を提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るメタン発酵処理装置は、酸生成菌が保
持され、導入された有機性成分を有する排水を低級脂肪
酸に分解する酸生成槽と、この酸生成槽から排出される
処理液を保持されているメタン細菌によって低級脂肪酸
を発酵させて処理するメタン発酵槽とを備えるメタン発
酵処理装置において、メタン発酵工程で発生したバイオ
ガスから水素ガスを除去する分離装置と、水素ガスを除
去したバイオガスを酸生成槽内に導いて曝気する曝気装
置と、をさらに備えていることを特徴とする。
め、本発明に係るメタン発酵処理装置は、酸生成菌が保
持され、導入された有機性成分を有する排水を低級脂肪
酸に分解する酸生成槽と、この酸生成槽から排出される
処理液を保持されているメタン細菌によって低級脂肪酸
を発酵させて処理するメタン発酵槽とを備えるメタン発
酵処理装置において、メタン発酵工程で発生したバイオ
ガスから水素ガスを除去する分離装置と、水素ガスを除
去したバイオガスを酸生成槽内に導いて曝気する曝気装
置と、をさらに備えていることを特徴とする。
【0008】一方、本発明に係るメタン発酵処理方法
は、有機性成分を有する排水を酸生成槽に導いて、酸生
成菌により低級脂肪酸に分解する酸生成工程と、酸生成
工程の処理液中の低級脂肪酸をメタン細菌によって発酵
させて処理するメタン発酵工程とを備えるメタン発酵処
理方法において、メタン発酵工程で発生したバイオガス
から水素ガスを除去する分離工程と、水素ガスを除去し
たバイオガスを酸生成槽内に導いて曝気する曝気工程
と、をさらに備えていることを特徴とする。
は、有機性成分を有する排水を酸生成槽に導いて、酸生
成菌により低級脂肪酸に分解する酸生成工程と、酸生成
工程の処理液中の低級脂肪酸をメタン細菌によって発酵
させて処理するメタン発酵工程とを備えるメタン発酵処
理方法において、メタン発酵工程で発生したバイオガス
から水素ガスを除去する分離工程と、水素ガスを除去し
たバイオガスを酸生成槽内に導いて曝気する曝気工程
と、をさらに備えていることを特徴とする。
【0009】メタン発酵により発生するバイオガスはメ
タンのほか、アンモニア、水素、硫化水素ガスを含む。
本発明では、このバイオガスから水素を除去して、酸生
成槽内へと曝気することで、酸生成槽内の処理液中に含
まれる水素を脱気させて系外へと排出する。
タンのほか、アンモニア、水素、硫化水素ガスを含む。
本発明では、このバイオガスから水素を除去して、酸生
成槽内へと曝気することで、酸生成槽内の処理液中に含
まれる水素を脱気させて系外へと排出する。
【0010】この酸生成槽のpHを調整するため、酸生
成槽内にアルカリ剤を添加してもよい。酸生成工程での
pH低下を抑制することで、後工程のメタン発酵処理が
阻害されることがない。また、アルカリ剤添加により酸
生成槽内でのアンモニアのガス化を促進し、その脱気に
よる系外排出を促すことができる。
成槽内にアルカリ剤を添加してもよい。酸生成工程での
pH低下を抑制することで、後工程のメタン発酵処理が
阻害されることがない。また、アルカリ剤添加により酸
生成槽内でのアンモニアのガス化を促進し、その脱気に
よる系外排出を促すことができる。
【0011】酸生成後の処理液を汚泥とろ液に分離し、
分離後の汚泥を酸生成槽に返送すれば、酸生成槽の菌体
濃度が低くなることを防止でき、好ましい。
分離後の汚泥を酸生成槽に返送すれば、酸生成槽の菌体
濃度が低くなることを防止でき、好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について詳細に説明する。図1は、
本発明に係るメタン発酵処理装置の設備フロー図であ
る。図1に示されるように、本装置は、酸発酵反応を行
う通性嫌気性菌を液相内に浮遊状態で保持する酸生成槽
1と、メタン菌を顆粒状のグラニュール汚泥に保持し、
これが液相下部にグラニュール汚泥床31として保持さ
れている反応槽3と、を有している。そして、酸生成槽
1中には、曝気を行う散気装置5が配置されるととも
に、処理水のpH調整のためのアルカリ薬剤(例えば、
NaOH)を貯蔵するアルカリ薬剤タンク4が接続され
ている。
の好適な実施の形態について詳細に説明する。図1は、
本発明に係るメタン発酵処理装置の設備フロー図であ
る。図1に示されるように、本装置は、酸発酵反応を行
う通性嫌気性菌を液相内に浮遊状態で保持する酸生成槽
1と、メタン菌を顆粒状のグラニュール汚泥に保持し、
これが液相下部にグラニュール汚泥床31として保持さ
れている反応槽3と、を有している。そして、酸生成槽
1中には、曝気を行う散気装置5が配置されるととも
に、処理水のpH調整のためのアルカリ薬剤(例えば、
NaOH)を貯蔵するアルカリ薬剤タンク4が接続され
ている。
【0013】酸生成槽1には、処理対象の廃水を導くラ
インL0が接続され、処理液を排出するラインL1を介し
て、ろ液と汚泥を分離する液体分離装置2に接続され
る。この液体分離装置2としては、膜分離装置が好適で
ある。液体分離装置2のろ液を排出するラインL2は反
応槽3が接続され、汚泥を排出するラインS1は、酸生
成槽1へと接続されている。
インL0が接続され、処理液を排出するラインL1を介し
て、ろ液と汚泥を分離する液体分離装置2に接続され
る。この液体分離装置2としては、膜分離装置が好適で
ある。液体分離装置2のろ液を排出するラインL2は反
応槽3が接続され、汚泥を排出するラインS1は、酸生
成槽1へと接続されている。
【0014】反応槽3には処理液排出ラインL3が接続
されるとともに、発生したバイオガスを排出するライン
G1は、気体膜分離装置6へと接続されている。この気
体膜分離装置6は、水素ガスと他のガスを分離する機能
を有しており、水素ガス排出ラインG4は、図示してい
ない回収装置へと接続されており、他のガス排出ライン
G3は、散気装置5へと接続されている。
されるとともに、発生したバイオガスを排出するライン
G1は、気体膜分離装置6へと接続されている。この気
体膜分離装置6は、水素ガスと他のガスを分離する機能
を有しており、水素ガス排出ラインG4は、図示してい
ない回収装置へと接続されており、他のガス排出ライン
G3は、散気装置5へと接続されている。
【0015】次に、図1の処理装置を用いて実施される
本発明に係るメタン発酵処理方法の好適な実施形態につ
いて説明する。以下、アルカリ薬剤としてNaOHを用
いた場合を例に説明する。
本発明に係るメタン発酵処理方法の好適な実施形態につ
いて説明する。以下、アルカリ薬剤としてNaOHを用
いた場合を例に説明する。
【0016】処理対象の有機性廃水は、ラインL0を介
して酸生成槽1に導入される。酸生成槽1では、通性嫌
気性菌による酸発酵反応で有機物を低級脂肪酸に分解す
る。この低級脂肪酸により槽内pHが低下する。同時に
この反応により発生した炭酸ガスが処理廃水中に溶け込
み、炭酸イオンとなるため、処理廃水のpHをさらに低
下させる。これを防止するため、アルカリ薬剤タンク4
からアルカリ薬剤であるNaOHを所定量投入する。こ
のアルカリ薬剤の中和作用で処理廃水のpHを中性付近
(pH6.5〜7.5程度)に上げることができる。
して酸生成槽1に導入される。酸生成槽1では、通性嫌
気性菌による酸発酵反応で有機物を低級脂肪酸に分解す
る。この低級脂肪酸により槽内pHが低下する。同時に
この反応により発生した炭酸ガスが処理廃水中に溶け込
み、炭酸イオンとなるため、処理廃水のpHをさらに低
下させる。これを防止するため、アルカリ薬剤タンク4
からアルカリ薬剤であるNaOHを所定量投入する。こ
のアルカリ薬剤の中和作用で処理廃水のpHを中性付近
(pH6.5〜7.5程度)に上げることができる。
【0017】ここで、投入されたNaOHは、処理液中
の炭酸イオンと反応して、NaHCO3やNa2CO3を
生成するが、処理液中のアンモニアイオン(NH4 +)と
炭酸イオン(CO2 -2)との化合物であるNH4・HCO
3や(NH4)2・HCO3を分解して、アンモニアガスを
発生させ、この反応の進行に伴って処理液のpHは徐々
に上昇していく。 NH4・HCO3+NaOH→NaHCO3+H2O+NH
3 (NH4)2・HCO3+2NaOH→Na2CO3+2H2
O+2NH3 また、酸生成反応によって、水素ガス、硫化水素ガス、
アンモニアガスといった副生成物が生成される。これら
の副生成物が溶け込んだ状態で処理液を反応槽3へと導
入すると、これらの副生成物がメタン発酵の阻害要因と
なる。本発明では、ラインG3から送られる水素不含有
バイオガスを酸生成槽1内の散気装置5へと導入して酸
生成槽1内の処理液の曝気を行う。
の炭酸イオンと反応して、NaHCO3やNa2CO3を
生成するが、処理液中のアンモニアイオン(NH4 +)と
炭酸イオン(CO2 -2)との化合物であるNH4・HCO
3や(NH4)2・HCO3を分解して、アンモニアガスを
発生させ、この反応の進行に伴って処理液のpHは徐々
に上昇していく。 NH4・HCO3+NaOH→NaHCO3+H2O+NH
3 (NH4)2・HCO3+2NaOH→Na2CO3+2H2
O+2NH3 また、酸生成反応によって、水素ガス、硫化水素ガス、
アンモニアガスといった副生成物が生成される。これら
の副生成物が溶け込んだ状態で処理液を反応槽3へと導
入すると、これらの副生成物がメタン発酵の阻害要因と
なる。本発明では、ラインG3から送られる水素不含有
バイオガスを酸生成槽1内の散気装置5へと導入して酸
生成槽1内の処理液の曝気を行う。
【0018】水素不含有バイオガスで酸生成槽1内の処
理液の曝気を行うことで、酸生成槽1内の処理液におけ
るガス濃度の気液平衡値を低下させて、ガスの排出を促
進し、脱気を行う。ここで、前述したアルカリ剤添加に
より、アンモニア成分のガス化を促進しているので、ア
ンモニアガス成分を十分に脱気することができる。ま
た、水素ガスは他のガス成分に比べて水中、気中での拡
散係数が大きいため、曝気により脱気が促される。本発
明では、水素不含有バイオガスを曝気に用いることで、
水素ガス濃度の気液平衡値をより低下させることができ
るので、水素ガスをより効率的に除去することができ
る。
理液の曝気を行うことで、酸生成槽1内の処理液におけ
るガス濃度の気液平衡値を低下させて、ガスの排出を促
進し、脱気を行う。ここで、前述したアルカリ剤添加に
より、アンモニア成分のガス化を促進しているので、ア
ンモニアガス成分を十分に脱気することができる。ま
た、水素ガスは他のガス成分に比べて水中、気中での拡
散係数が大きいため、曝気により脱気が促される。本発
明では、水素不含有バイオガスを曝気に用いることで、
水素ガス濃度の気液平衡値をより低下させることができ
るので、水素ガスをより効率的に除去することができ
る。
【0019】曝気後の排出ガスはラインG2を介して図
示していない脱硫処理装置等により排ガス処理を行った
後に、メタンガスの回収が行われる。
示していない脱硫処理装置等により排ガス処理を行った
後に、メタンガスの回収が行われる。
【0020】酸生成槽1で処理された処理液は、ライン
L1を介して液体分離装置2へと送られる。液体分離装
置2では、ろ液と汚泥を分離し、ろ液をラインL2を介
して反応槽3へ、汚泥はラインS1を介して酸生成槽1
へと返送する。酸生成菌体を含む汚泥を酸生成槽1へと
返送することにより、酸生成槽1内の酸生成菌体の濃度
が低下するのを防ぎ、酸生成工程を促進することができ
る。
L1を介して液体分離装置2へと送られる。液体分離装
置2では、ろ液と汚泥を分離し、ろ液をラインL2を介
して反応槽3へ、汚泥はラインS1を介して酸生成槽1
へと返送する。酸生成菌体を含む汚泥を酸生成槽1へと
返送することにより、酸生成槽1内の酸生成菌体の濃度
が低下するのを防ぎ、酸生成工程を促進することができ
る。
【0021】一方、反応槽3に送られる処理液はpHが
中性に調整され、メタン発酵の阻害要因となるガス成分
が除去されているので、グラニュール汚泥床31内に保
持されたメタン菌によるメタン発酵反応が阻害されるこ
ともなく、効率の良いメタン発酵反応が保証される。効
率良くメタン発酵を行うには、反応槽3内部の処理液の
pHは6.8〜7.5程度に保つことが最も好ましい。
このグラニュール汚泥床31内では、有機酸をメタンと
炭酸ガスに分解する。このとき、水素ガス、硫化水素ガ
ス、アンモニアガスといった副生成物が生成される。こ
のようにして発生したバイオガスはラインG1から排出
される。一方、有機物が除去された処理水は、ラインL
3を介して図示していない好気性処理装置等へ送られ、
最終処理された後に放流される。
中性に調整され、メタン発酵の阻害要因となるガス成分
が除去されているので、グラニュール汚泥床31内に保
持されたメタン菌によるメタン発酵反応が阻害されるこ
ともなく、効率の良いメタン発酵反応が保証される。効
率良くメタン発酵を行うには、反応槽3内部の処理液の
pHは6.8〜7.5程度に保つことが最も好ましい。
このグラニュール汚泥床31内では、有機酸をメタンと
炭酸ガスに分解する。このとき、水素ガス、硫化水素ガ
ス、アンモニアガスといった副生成物が生成される。こ
のようにして発生したバイオガスはラインG1から排出
される。一方、有機物が除去された処理水は、ラインL
3を介して図示していない好気性処理装置等へ送られ、
最終処理された後に放流される。
【0022】ラインG1へと送出されたバイオガスは、
気体膜分離装置6へと送られ、膜分離によって水素ガス
が分離される。気体膜分離法により分離を行うことで、
分離後のバイオガスの圧力低下が少なくて済むうえ、高
い分離効率を簡単な装置構成で実現することができる。
分離された水素ガスはラインG4を介して図示していな
い回収装置へと送られ、燃料電池等の燃料として使用さ
れる。一方、水素不含有バイオガスはラインG3を介し
て上述した散気装置5へと送られ、上述したように、酸
生成槽1内の曝気に利用される。
気体膜分離装置6へと送られ、膜分離によって水素ガス
が分離される。気体膜分離法により分離を行うことで、
分離後のバイオガスの圧力低下が少なくて済むうえ、高
い分離効率を簡単な装置構成で実現することができる。
分離された水素ガスはラインG4を介して図示していな
い回収装置へと送られ、燃料電池等の燃料として使用さ
れる。一方、水素不含有バイオガスはラインG3を介し
て上述した散気装置5へと送られ、上述したように、酸
生成槽1内の曝気に利用される。
【0023】このように、酸生成工程において、メタン
発酵の阻害要因となるアンモニア、水素を除去するの
で、メタン発酵工程におけるメタン発酵反応を安定さ
せ、促進することが可能である。また、それらをガス成
分として除去するので、除去後の回収や処理が容易にな
る利点がある。そして、除去方法が曝気であることか
ら、簡単な構成で除去を行うことができ、装置が大型化
することがなく、費用も抑えられる。
発酵の阻害要因となるアンモニア、水素を除去するの
で、メタン発酵工程におけるメタン発酵反応を安定さ
せ、促進することが可能である。また、それらをガス成
分として除去するので、除去後の回収や処理が容易にな
る利点がある。そして、除去方法が曝気であることか
ら、簡単な構成で除去を行うことができ、装置が大型化
することがなく、費用も抑えられる。
【0024】さらに、バイオガスから硫化水素を除去し
て曝気すれば、酸生成工程において硫化水素をより有効
に除去することが可能である。
て曝気すれば、酸生成工程において硫化水素をより有効
に除去することが可能である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
メタン発酵槽(反応槽)で発生したバイオガスから水素
を除去した後、これを酸生成槽の曝気に用いることで、
酸生成工程で後工程のメタン発酵工程の阻害要因となる
アンモニア、硫化水素、水素を効率よく除去することが
でき、メタン発酵を促進することができる。
メタン発酵槽(反応槽)で発生したバイオガスから水素
を除去した後、これを酸生成槽の曝気に用いることで、
酸生成工程で後工程のメタン発酵工程の阻害要因となる
アンモニア、硫化水素、水素を効率よく除去することが
でき、メタン発酵を促進することができる。
【図1】本発明に係るメタン発酵処理装置の設備フロー
図である。
図である。
1…酸生成槽、2…液体分離装置、3…反応槽、4…ア
ルカリ薬剤タンク、5…散気装置、6…気体膜分離装
置。
ルカリ薬剤タンク、5…散気装置、6…気体膜分離装
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D040 AA02 AA04 AA24 AA27 AA32 AA34 AA42 AA54 AA62 5H027 AA02 BA16 DD05 DD09
Claims (6)
- 【請求項1】 酸生成菌が保持され、導入された有機性
成分を有する排水を低級脂肪酸に分解する酸生成槽と、
前記酸生成槽から排出される処理液を保持されているメ
タン細菌によって低級脂肪酸を発酵させて処理するメタ
ン発酵槽とを備えるメタン発酵処理装置において、 前記メタン発酵工程で発生したバイオガスから水素ガス
を除去する分離装置と、 水素ガスを除去したバイオガスを前記酸生成槽内に導い
て曝気する曝気装置と、 をさらに備えていることを特徴とするメタン発酵処理装
置。 - 【請求項2】 前記酸生成槽のpHを調整するため、前
記酸生成槽内にアルカリ剤を添加するアルカリ剤添加装
置をさらに備えていることを特徴とする請求項1記載の
メタン発酵処理装置。 - 【請求項3】 前記酸生成槽とメタン発酵槽との間に、
前記酸生成槽から排出されるろ液を汚泥とろ液に分離す
るろ過装置と、分離後の汚泥を前記酸生成槽に返送する
返送装置と、をさらに備えていることを特徴とする請求
項1または2に記載のメタン発酵処理装置。 - 【請求項4】 有機性成分を有する排水を酸生成槽に導
いて、酸生成菌により低級脂肪酸に分解する酸生成工程
と、前記酸生成工程の処理液中の低級脂肪酸をメタン細
菌によって発酵させて処理するメタン発酵工程とを備え
るメタン発酵処理方法において、 前記メタン発酵工程で発生したバイオガスから水素ガス
を除去する分離工程と、 水素ガスを除去したバイオガスを前記酸生成槽内に導い
て曝気する曝気工程と、 をさらに備えていることを特徴とするメタン発酵処理方
法。 - 【請求項5】 前記酸生成工程において処理液のpHを
アルカリ剤添加により調整することを特徴とする請求項
4記載のメタン発酵処理方法。 - 【請求項6】 前記酸生成工程とメタン発酵工程との間
に、酸生成工程の処理液を汚泥とろ液に分離するろ過工
程と、分離後の汚泥を前記酸生成槽に返送する返送工程
と、をさらに備えていることを特徴とする請求項4また
は5に記載のメタン発酵処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001101174A JP2002292393A (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | メタン発酵処理装置および処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001101174A JP2002292393A (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | メタン発酵処理装置および処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002292393A true JP2002292393A (ja) | 2002-10-08 |
Family
ID=18954532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001101174A Pending JP2002292393A (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | メタン発酵処理装置および処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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